JPH07299667A - 放電加工による金型形状面の加工方法およびその装置 - Google Patents

放電加工による金型形状面の加工方法およびその装置

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JPH07299667A
JPH07299667A JP11760294A JP11760294A JPH07299667A JP H07299667 A JPH07299667 A JP H07299667A JP 11760294 A JP11760294 A JP 11760294A JP 11760294 A JP11760294 A JP 11760294A JP H07299667 A JPH07299667 A JP H07299667A
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JP
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electric discharge
machining
die
mold
plate
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JP11760294A
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Kazuya Henmi
一哉 邊見
Kenji Tachibana
賢治 橘
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TOPURE KK
TOUPURE KK
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TOPURE KK
TOUPURE KK
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 均等な板厚の製品をプレス成形する一対の金
型形状面を、人手を要せず能率的に低コストで仕上げ
る。 【構成】 放電加工機7の液槽8底部にスジ彫り状にN
C加工された下金型3を取り付けた下側セットプレート
21を設置し、上下動と水平揺動可能なヘッド10にス
ジ彫り状にNC加工された上金型5を取り付けた上側セ
ットプレート22を取り付ける。両セットプレート間
に、流体圧シリンダ24からなるカウンタバランス装置
20と、ガイドユニット23およびボールベアリング2
6が設けられる。両金型を水平揺動させながら放電電流
を流すと、双方の金型形状面のスジ彫りのスクラップハ
イトが放電により滑らかとなる。金型同志を電極とする
ので加工用の電極を製作する必要がなく、カウンタバラ
ンス装置で上金型が支持されるから、通常の放電加工機
で大重量の金型も容易に加工できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、均等な板厚を有する製
品をプレス成形するための一対の金型形状面の加工方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から例えば一対の金型形状面の加工
方法に関しては種々なものが知られている。 第1に、
図6に示したような方法が知られている。まず図6の
(a)において、NC加工機1にボールエンドミル2を
装着して下金型3の形状面4が加工される。さらに、
(b)において、NC加工機1にボールエンドミル2を
装着して上金型5の形状面6が加工される。次に、図6
の(c)のように、ダイスポットプレス51に上記下金
型3と上金型5とが対向して装着され、上下動されなが
ら形状面4、6が摺り合わされ、型合わせ作業が行われ
る。この型合わせ作業は、当り部分を削りながら合わせ
て行く手作業である。
【0003】第2に、放電加工を用いる方法が知られて
いる。まず、第1の方法と同様に、NC加工機1にエン
ドミル2を装着して下金型3の形状面4および上金型5
の形状面6が切削加工される。次に、例えば上金型5の
形状面6を仕上げるには、図7に示したように放電加工
機7の油槽8底部に上金型5が載置固定される。そし
て、上記形状面6に見合う形状面52を有する電極53
がグラファイト材等で作成され、基準側として上下動可
能なヘッド54に装着される。
【0004】上記電極53には放電電源11のマイナス
極が接続され、また、上記上金型5には放電電源11の
プラス極が接続される。そして、上金型5に電極53を
放電間隙まで近づけて放電電流を流すと、上金型5の形
状面6の最突部は溶融して加工液9中に飛散される。こ
れにより、上金型5の形状面6は次第に電極53の形状
面52に近づいて仕上げ加工が行われる。なお、下金型
3も上金型5と同様の加工方法により、制作、仕上げ加
工が行われる。従って、図6の(c)における型合わせ
作業が短縮されるとともに、人手を必要としない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の技術
で知られていた一対の金型形状面の加工方法としての第
1の方法では、ダイスポットプレス51で行う型合わせ
作業が手作業のため、長時間を要するので作業能率が低
下するという問題がある。すなわち、NC加工機1で切
削加工された下金型3または上金型5には、ボールエン
ドミル2先端のボール形状による削り残しと、NC加工
機1の動的精度、工具摩耗等に起因する加工誤差が、そ
れぞれ、例えば±0.1mm程度あるから、ダイスポッ
トプレス51に取り付けて行なう型合わせ作業の開始時
には、累積誤差が±0.2mm程度存在する。しかし、
この誤差を手作業で取除くのは容易ではない。
【0006】NC加工機1とボールエンドミル2による
形状加工は、いくら緻密にデータを作り、微細に加工し
ても所謂スジ彫りにすぎず、少なからず手仕上げを必要
とする。すなわち、図8に示すように、ボールエンドミ
ル2の工具半径をR、工具の加工ピッチをPとすると、
いわゆるスジ彫り高さであるスクラップハイトHは下記
の式(1)で表示できる。 H=R−(R2 −(P/2)2 1/2 (1) 従って、例えば工具半径をR=5mmとして、加工ピッ
チPを0.35mm、0.7mm、1.4mm、2.8
mmと変化させると、スクラップハイトHは3μm、1
2μm、50μm、200μmと変化する。つまり、加
工ピッチPを2倍に増加すると、スクラップハイトHは
4倍に拡大される。
【0007】このため、型合わせ作業を短縮しようとす
ると、上記加工ピッチPを細かくして、スクラップハイ
トHを小さくする必要があるが、加工ピッチPを細かく
すると、ボールエンドミル2による基礎形状仕上げ時間
が長くなるので、その間の兼ね合わせをつかむのが難し
い。例えば、上記基礎形状仕上げ時間が18hのとき、
型合わせ作業時間が27hになったという発明者の実験
データがある。
【0008】次に、前述の第2の方法では、型合わせは
放電加工機7による放電加工なので、手作業よりは作業
時間が短縮されるが、上金型および下金型5、3に対向
する電極53を制作する必要があるばかりでなく、電極
53も放電加工中に消耗するので、時々修正しなければ
ならない。従って、手間と時間を要し、経済的にもマイ
ナスになるという問題がある。したがって、本発明は、
上記従来の問題点にかんがみ、基礎形状の加工時間を短
縮しても、型合わせ時間が長くならず、かつ上金型およ
び下金型に見合った電極を制作する必要のない放電加工
による金型形状面の加工方法およびその装置を提供する
ことを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の本発明方法は、均等な板厚を有する製品をプレス成
形するための一対の上金型および下金型の形状面の加工
方法において、スジ彫り状のスクラップハイトを有する
前記一対の上金型および下金型を上下に対向させて放電
加工機の液槽内にセットさせた後、これら一対の上金型
および下金型の上下方向の最接近部を放電間隙に保持し
ながら放電電流を流すとともに、上金型および下金型を
相対的に水平に揺動させ、かつ放電電流の極性を順次入
れ替えるものとした。また、上記上金型および下金型の
相対的な揺動の量は、製品の板厚から放電間隙を差し引
いた値に設定するのが望ましい。さらに、放電電流は、
粗加工電流から仕上げ加工電流まで段階的に低減させる
ようにすることができる。
【0010】また、請求項4に記載の本発明装置は、均
等な板厚を有する製品をプレス成形するための一対の上
金型および下金型の形状面の放電加工装置であって、上
下動可能かつ水平方向に揺動可能のヘッドおよび液槽を
備える放電加工機と、下金型が取り付けられる下側セッ
トプレート、上金型が取り付けられる上側セットプレー
ト、および下側セットプレートと上側セットプレートの
間に両者の揺動を許すためのベアリングを介して設置さ
れた流体圧シリンダを備えるカウンタバランス装置とを
有し、このカウンタバランス装置の下側セットプレート
を放電加工機の液槽底部に設置し、上側セットプレート
を放電加工機のヘッドに取り付けて、揺動される上記上
金型の重量が流体圧シリンダにより支持されるように構
成されているものとした。カウンタバランス装置は、さ
らに上記の揺動を所定量に制限する規制手段を備えるこ
とができる。
【0011】
【作用】本発明の放電加工による金型形状面の加工方法
においては、まず一対の上金型および下金型の形状面
が、それぞれスジ彫り状のスクラップハイトを残した状
態で機械加工された後、上記一対の上金型および下金型
が放電加工機の液槽内にセットされる。 そして、上金
型の形状面を下金型の形状面に放電間隙を残して相互に
接近させ、上金型および下金型に放電電源から放電電流
を流しながら、水平方向に揺動させる。互いのスクラッ
プハイトの頂点から金属溶融が起り、加工液中に飛散さ
れるから、上金型および下金型は製品の均等な板厚を挟
めるような形状面に仕上がり、かつ表面はスクラップハ
イトがならされて滑らかになる。
【0012】上記の金属溶融は、例えば上金型の極性を
マイナスとし、下金型の極性をプラスとすると、マイナ
ス側が1に対してプラス側が3の割合で溶融する。した
がって、下金型の方が早く滑らかになるから、所定間隔
で極性を入れ替えて放電加工を行うことにより、型合わ
せ作業が総合的に早く完了する。また、放電電流を大き
くすると、金属溶融は早くなるが、最終仕上げ面が荒れ
るから、上記スクラップハイトが高い間は放電電流を大
きくし、スクラップハイトが低くなってきたら、放電電
流を落とすようにすると、全体の型合わせ作業時間を短
縮しながら滑らかな形状面を得ることができる。
【0013】また、本発明の放電加工による金型形状面
の加工装置では、上側セットプレートと下側セットプレ
ートの間に、流体圧シリンダを備えるカウンタバランス
装置が設けられ、これにより上金型重量が支持されるの
で、放電加工機のヘッドに負担がかからず、ヘッドは軽
い力で上金型5の上下動および水平揺動を行なうことが
できる。したがって重量制限の小さい放電加工機を用い
て大重量の金型を放電加工することができる。また、上
側セットプレートと下側セットプレートの間にはベアリ
ングも設けられているから、水平揺動が精度良くかつ滑
らかに行なわれる。さらに上側セットプレートと下側セ
ットプレートの間に揺動を所定量に制限する規制手段を
設けることにより、ベアリングの働きと相まって、放電
加工機による型合わせ作業が安定して進められ、一層精
度の高い上金型および下金型が得られ、信頼性が向上す
る。
【0014】
【実施例】以下、添付図面に基づいて本発明の実施例を
説明する。まず、下金型3の形状面4は、先の図6の
(a)に示したように、NC加工機1の工具ヘッドにボ
ールエンドミル2が装着されて、NC制御により機械加
工される。 この段階では、形状面4にスジ彫り状のス
クラップハイトHを有する基礎形状が出来上がっている
にすぎない。上記スクラップハイトHは、前記式(1)
および図7に示したように、工具半径Rと形状面4に運
ぶ工具の加工ピッチPとのパラメータによって変化す
る。また、上金型5の形状面6も同様に、図6の(b)
に示したようにNC加工機1によって基礎形状が彫り削
られる。
【0015】こうして上金型および下金型5、3が基礎
形状レベルに加工されると、次に、図1に示したよう
に、通常の放電加工機7をそのまま使用して放電加工さ
れる。すなわち、加工液9を満たした液槽8の底部に設
けてあるテーブル30に下金型3が載置されて装着され
る。本体29は図示されていないサーボモーターを備え
て左右に揺動可能であり、本体29に載置装着されてい
る液槽8、テーブル30とともに下金型3を揺動させ
る。また、上金型5はサーボモーター等を備えて上下に
移動可能で、かつ水平方向前後に揺動可能のヘッド10
に装着される。このようにして、上金型5は前後に揺動
しながら下降し、下金型3は左右に揺動する。相対的な
揺動量Sは、製品の板厚Tから放電間隙δを差し引いた
値とする。
【0016】さらに、図2の(a)に示すように、放電
電源11からテーブル30を介して下金型3にはプラス
極を、電極プレート31を介して上金型5にはマイナス
極を印加させた後、上金型5を下金型3に徐々に接近さ
せる。すると揺動により、図2の(b)に示すように、
スクラップハイトの突端同志が一番接近して放電間隙δ
になると、放電加工が開始されて上記突端部の金属が溶
融して加工液中に飛散されるから、スクラップハイトは
低くなり、形状面4、6は次第に滑らかになってくる。
【0017】上記金属の溶融量は、プラス極側が3に対
してマイナス極側が1の割合となるから、下金型3の形
状面4の方が早く滑らかになる。そこで、図2の(c)
に示すように、放電電流の極性を入れ替えると、今度は
上金型5側のスクラップハイトが早く減少するようにな
る。そして、所定時間経過したらまた図2の(d)に示
すように、放電電流の極性を入れ替える。これを繰り返
すことにより、上金型および下金型5、3の形状面6、
4は効率的に放電加工され滑らかになっていく。もちろ
ん、人手を必要としないから自動運転が可能になり、作
業能率の向上とコスト低減に効果がある。
【0018】上記上金型および下金型5、3は均一な板
厚Tを有する製品をプレスする金型であるから、図3の
(a)に示すように、NC加工機1で基礎形状が加工さ
れるときから、予め放電間隙δと板厚Tの隙間を考慮し
て加工される。そして、図3の(b)に示すように、上
金型5を右に揺動させると、図における左側の部分が放
電加工される。また、上金型5を逆に中心線から左に揺
動させると、図における右側の部分が放電加工される。
図中、Sが揺動量である。かくして、上金型5を次第に
金型下3に近づけると、放電加工は次第に両側から中心
部分に移行するから、最終的には図3の(a)に示すよ
うに板厚Tが挟める滑らかな面に仕上がる。
【0019】なお、放電加工によって溶融した金属チッ
プ12は加工液中に飛散するとともに多量の熱を発散す
る。放電加工中の上金型および下金型5、3間の隙間は
小さいから、上記金属チップ12と、熱を強制的に持ち
去るために、図3の(c)に示したように、ノズル13
から加工液9を上記隙間に押し込むとともに、金型に吸
入孔を設けてポンプ15で吸い出すようにしている。さ
らに、能率を上げるには、上記の放電電流を高めれば金
属の溶融も早くなるから能率は上がるが、最後まで高い
放電電流で放電加工を行うと、仕上げ面が荒れるから、
適宜な段階、例えば形状面4、6のスクラップハイトH
が半分になった段階で放電電流を落とすことにより、短
時間でかつ平滑な仕上げ面が得られる。
【0020】上述のように、本実施例によれば、上金型
および下金型5、3がそのまま電極として使用されて放
電加工されるので、形状面6、4は平滑化されるととも
に、同時に型合わせ作業ができる上に、グラファイトな
どで別の電極を作製する必要がないから、作業時間が短
縮されるとともに、電極の製作費が節約できる。
【0021】また、放電電流の極性を入れ替えたり、電
流値を始めに高く、最終的には低く落として能率を上げ
ることもできるので、放電加工の前工程であるNC加工
機1によるスクラップハイトHを50〜200μm程度
に粗くしても型合わせ作業を短縮できる。放電加工は上
記スクラップハイトの頂点のような突端を除去するのに
適しているから、前工程における上金型および下金型の
形状面の機械加工において、スクラップハイトが高い粗
削りでも放電加工が可能なので、作業能率の一層の向上
と経済的効果が得られる。
【0022】例えば、図4に示すように、従来の加工方
法では基礎形状仕上作業に18h、型合わせ作業に27
hも要したのに、本発明による加工方法では、基礎形状
仕上作業を2h、型合わせ作業を2hに短縮できたとい
う実験例もある。よって、作業能率の向上に効果がある
とともにコスト低減効果が得られる。
【0023】次に本発明の第2の実施例について説明す
る。上金型および下金型の重量が軽い場合には、前実施
例のように一般の放電加工機をそのまま用いて本発明を
実施することができる。しかし、通常の放電加工機7の
ヘッド10の電極懸荷重量制限は300Kg程度である
から、製品が大型で、上金型5の重量が例えば500K
gとか2500Kgになると、一般の放電加工機では上
金型の上下動と水平揺動ができないことがあり、放電加
工による型合わせ作業ができなくなる。 そこで、第2
の実施例は、大重量の金型をも加工できるようにカウン
タバランス装置を備える。
【0024】図5に示すように、カウンーバランス装置
20には、下側セットプレート21と上側セットプレー
ト22とを有していて、その間に互いの所定量以上の左
右動を規制するための複数のガイドユニット23が設け
られている。このガイドユニット23は、例えば直立し
たパイプ内に、内径より細かいロッドが上下するような
構成でもよい。さらに、下側および上側セットプレート
21、22の間には、カウンタバランス用の複数の流体
圧シリンダ24が装着されていて、減圧弁により所望の
流体圧に調整されるようになっている。
【0025】また、流体圧シリンダ24のピストンロッ
ド25上には、ボールベアリング26が設けられてい
て、上側セットプレート22の下面に設けられた絶縁プ
レート27と圧受けプレート28を介して、上金型5の
重量をカウンタバランスするとともに、水平方向の左右
および前後の揺動を許すようになっている。
【0026】上記構成のカウンタバランス装置20を使
用するには、まず下側セットプレート21上に基礎形状
が切削された下金型3が下側セットプレートに設けられ
たキー溝を証にして載置され固定される。同様に、基礎
形状が切削された上金型5が上側セットプレート22に
設けられたキー溝を証にして上側セットプレートの下面
に装着される。次に、上金型5および下金型3の形状面
4、6が接触しないように、図示されないスペーサを介
して、上側セットプレート22は取り外し可能なガイド
ポストあるいはガイドヒールを証にして下側セットプレ
ート21上に位置決めされて仮り締めされる。
【0027】そして、流体圧シリンダ24とガイドユニ
ット23とが上金型および下金型5、3に干渉しないよ
うな位置に、かつ下側セットプレート21と上側セット
プレート22間に取り付けられる。流体圧シリンダ24
の上部は、ボールベアリング26、圧受けプレート2
8、絶縁プレート27を介して上側セットプレート22
に取り付けられる。
【0028】上述のように仮り締めされたカウンターバ
ランス装置20がセットで吊されて、放電加工機7の本
体29上に設けられた液槽8底部のテーブル30上に載
置される。そして、下側セットプレート21がテーブル
30に固定された後、本体29に支持されて左右に揺動
される。サーボモーター31を備えて上下方向に駆動さ
れ、かつ図示されない揺動装置によって前後方向に揺動
可能なヘッド10に上側セットプレート22が固定され
る。
【0029】さらに、流体圧力が前記圧力調整弁で調整
されて流体圧シリンダ24に印加され、流体圧シリンダ
24の押圧力と上金型5の重量がバランスした状態で前
述の仮り締めが解除され、スペーサとガイドポストが取
り外される。すでに、上金型5は電極プレート31を介
して、下金型3はテーブル30を介して、放電電源11
に接続されている。さらに、液槽8内に加工液9が所要
レベルに満たされると、放電加工による型合わせ作業の
準備が完了する。この間、ガイドユニット23により下
側セットプレート21と上側セットプレート22間の揺
動量は所定量に規制されるから、各金型を取り付けた両
セットプレートが作業途中で誤ってずれて外れたりする
ことがない。放電加工の作動原理や作業手順について
は、前実施例における場合と同じであり、放電電流の極
性を入れ替えたり、放電電流値を段階的に落とすことに
より、作業時間の短縮を図りつつ、前工程のNC加工機
による基礎形状仕上げの粗い素材から滑らかな形状面が
得られる。
【0030】本実施例は以上のように構成され、上金型
5の重量が流体圧シリンダ24でカウンタバランスして
支持されるから、放電加工機のヘッドには負担がかから
ず、ヘッドは軽い力で上金型5の上下動および水平揺動
を行なうことができる。そして、上側セットプレートと
下側セットプレートの間にはベアリングも設けられてい
るから、水平揺動が精度良くかつ滑らかに行なわれる。
その際も、ガイドユニット23により下側セットプレー
ト21と上側セットプレート22間の揺動量は所定量に
規制されているから、ベアリングの働きと相まって、放
電加工機による型合わせ作業が安定して進められ、一層
精度の高い上金型および下金型が得られ、信頼性が向上
する。
【0031】したがって本実施例によれば、第1の実施
例の効果に加えて、カウンタバランス装置20により、
通常の放電加工機を用いてそのヘッドに全く悪影響を及
ぼすことなく、電極懸荷重量制限を越えて、大重量の金
型の放電加工を行なうことができるという効果を有す
る。なお、本発明は、前述の実施例に限定されるもので
なく、適宜な変更を行うことにより、他の態様でも実施
することができる。
【0032】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、スクラ
ップハイトを有する上金型および下金型をそのまま互い
に電極代わりに用いて対向させ、とも合わせによる放電
加工で型合わせするようにしたので、グラファイト等の
電極を制作する必要がない。そして、放電加工による型
合わせであるから人手を必要としないから、作業時間の
短縮とコスト低減に効果がある。そして、双方の金型を
相対的に水平に揺動させ、かつ放電電流の極性を順次入
れ替えることにより、スクラップハイトを高くしても効
率良く滑らかに加工されるので、前工程における作業時
間を短縮することができ、総合的に作業能率が相乗的に
向上できるという効果がある。
【0033】さらに、放電加工機に流体圧シリンダによ
り上金型の重量を支持するカウンターバランス装置を備
える本発明装置においては、放電加工機の電極懸荷重量
制限が実質なくなる。これにより、通常の放電加工機で
大重量の金型の放電加工を行なうことができるととも
に、上述のように人手が省け、しかも大物の基礎形状の
加工を比較的粗く簡単に済ませることができるので、と
くに作業時間短縮の効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す説明図である。
【図2】実施例における放電加工の進捗過程を示す図で
ある。
【図3】実施例における作動説明図である。
【図4】本発明による方法と従来技術による方法との作
業時間比較図である。
【図5】第2の実施例を示す図である。
【図6】従来の加工方法による作業手順を示す図であ
る。
【図7】従来の他の加工方法を示す図である。
【図8】工具による加工ピッチとスクラップハイトとの
関係を示す説明図である。
【符号の説明】
1 NC加工機 2 ボールエンドミル 3 下金型 4 形状面 5 上金型 6 形状面 7 放電加工機 8 液槽 9 加工液 10 ヘッド 11 放電電源 20 カウンタバランス装置 21 下側セットプレート 22 上側セットプレート 23 ガイドユニット 24 流体圧シリンダ 26 ボールベアリング 27 絶縁プレート 28 圧受けプレート 29 本体 30 テーブル 31 電極プレート 51 ダイスポットプレス 52 形状面 53 電極 54 ヘッド δ 放電間隙 H スクラップハイト S 揺動量 T 板厚

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 均等な板厚を有する製品をプレス成形す
    るための一対の上金型および下金型の形状面の加工方法
    において、スジ彫り状のスクラップハイトを有する前記
    一対の上金型および下金型を上下に対向させて放電加工
    機の液槽内にセットさせた後、前記一対の上金型および
    下金型の上下方向の最接近部を放電間隙に保持しながら
    放電電流を流すとともに、前記上金型および下金型を相
    対的に水平に揺動させ、かつ前記放電電流の極性を順次
    入れ替えることを特徴とする放電加工による金型形状面
    の加工方法。
  2. 【請求項2】 前記一対の上金型および下金型の前記揺
    動の量が前記製品の板厚から前記放電間隙を差し引いた
    値に設定されてなることを特徴とする請求項1記載の放
    電加工による金型形状面の加工方法。
  3. 【請求項3】 前記放電電流が粗加工電流から仕上げ加
    工電流まで段階的に低減されることを特徴とする請求項
    1記載の放電加工による金型形状面の加工方法。
  4. 【請求項4】 均等な板厚を有する製品をプレス成形す
    るための一対の上金型および下金型の形状面の放電加工
    装置であって、上下動可能かつ水平方向に揺動可能のヘ
    ッドおよび液槽を備える放電加工機と、前記下金型が取
    り付けられる下側セットプレート、前記上金型が取り付
    けられる上側セットプレート、および前記下側セットプ
    レートと上側セットプレートの間に両者の揺動を許すた
    めのベアリングを介して設置された流体圧シリンダを備
    えるカウンタバランス装置とを有し、該カウンタバラン
    ス装置の前記下側セットプレートを前記放電加工機の液
    槽底部に設置し、前記上側セットプレートを前記放電加
    工機のヘッドに取り付けて、揺動される前記上金型の重
    量が前記流体圧シリンダにより支持されるように構成さ
    れていることを特徴とする放電加工による金型形状面の
    加工装置。
  5. 【請求項5】 カウンタバランス装置は、さらに前記揺
    動を所定量に制限する規制手段を備えていることを特徴
    とする請求項4記載の放電加工による金型形状面の加工
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010069586A (ja) * 2008-09-19 2010-04-02 Aisin Seiki Co Ltd 放電加工機
US8030591B2 (en) * 2006-07-31 2011-10-04 3M Innovative Properties Company Microreplication on a complex surface

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