JPH07299315A - 厚み方向に連続した密度勾配を有するフィルタ−材の製造方法 - Google Patents

厚み方向に連続した密度勾配を有するフィルタ−材の製造方法

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JPH07299315A
JPH07299315A JP12192094A JP12192094A JPH07299315A JP H07299315 A JPH07299315 A JP H07299315A JP 12192094 A JP12192094 A JP 12192094A JP 12192094 A JP12192094 A JP 12192094A JP H07299315 A JPH07299315 A JP H07299315A
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亨 荒井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 原料を厳達調合する必要がなく一系列の原料
調合工程にて、一台の抄紙機により、厚み方向に十分に
大きな密度差を有したフィルタ材を高速に抄紙可能な製
造法を提供する。 【構成】 フロ−ボックス上の原料濃度を0.05〜
0.06%濃度として、第一段階で原料スラリ−中の水
を160L/m2・sec以上の脱水力にて強制脱水してワ
イヤ−上に堆積する繊維密度を高密度に形成しつつ、第
二段階でより弱い減圧脱水にてワイヤ−上への繊維の堆
積につれてトップサイドの厚み方向に紙層を低密度に形
成させ、次いで100〜130℃の熱風を紙層のトップ
サイドより吹付けると共にワイヤ−サイドより吸引し、
含有水分60〜70%まで乾燥させ、更に鉄板ドライヤ
−にて乾燥させて、天然繊維、合成繊維の単体又は混抄
した原料により抄造された坪量100〜300g/m2
及び透気度で1〜10秒の厚み方向に於て連続した密度
勾配を有するフィルタ−材を製造する方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、厚み方向に連続的な
密度勾配を有した、液体又は気体中に含まれる夾雑物を
確実に且つ効率良く除去する優れた適性を有するフィル
タ材、例えば自動車の内熱機関等のオイルフィルタ、フ
ュエルフィルタ、エアフィルタなどに利用されるフィル
タ材の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】フィルタ材には夾雑物を効率良く捕集す
る性能と、長時間使用に耐える即ちフィルタライフが長
いという性能が、基本的性能として要求される。ところ
が、捕集性能とフィルタライフとは一般的傾向として二
律背反の関係にあり、捕集性能が良好な程目詰りによる
圧損上昇が激しくフィルタライフは短くなるし、逆にフ
ィルタライフを長くしようとすると、捕集効率が低下す
る。その両立し難い性能を如何にして具備させるかとい
うことが、フィルタ−製造上の一大課題で、その手段と
してフィルタ材に密度勾配を持たせる方法が行なわれて
いる。その最も一般的な方法として細かい繊維を含む密
スラリ−と太い繊維を含む粗スラリ−を、各々に別々の
抄紙機によって遂次的に抄造して抄き合わせる方法があ
る。
【0003】しかしこの方法では、製造上少なくとも二
台の抄紙機が必要であるため設備過大となり、ひいては
コストアップの原因となっている。さらにこの方法によ
り製造されたフィルタ材は、抄き合せ強度が大きくない
ために粗層が密層から剥離しやすい欠点がある。そこで
この欠点を解消するために、抄造網上に密スラリ−をま
ず敷置し、これが未だ完全に脱水されていない状態で粗
スラリ−を敷置する方法が提案されている(例えば特公
昭53−17687)。しかしこの方法にしてもフィル
タ−材構造を粗密に変化させるために抄紙原料のスラリ
−を厳達調合する必要があり、且つ原料調合工程が製造
上、二系列必要であり、その面からのコストアップの原
因となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの事
情に鑑みてなされたものであり、原料を厳達調合する必
要がなく、一系列の原料調合工程にて、一台の抄紙機に
より、厚み方向に十分に大きな密度差を有したフィルタ
材を、高速に抄紙可能な製造法を提供することを目的と
する。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、丸網抄紙機にてフロ−ボックス上の原料
濃度を0.05〜0.06%濃度として、第一段階で、
自然重力脱水の約4倍の脱水力に相当する160L/m
2・sec 以上の脱水力にて原料スラリ−中の水の強制
脱水をしてワイヤ−上に堆積する初期の繊維密度を高密
度に形成しながら、第二段階で第一段階より弱い減圧度
における強制脱水によりワイヤ−上への繊維の堆積につ
れてトップサイドの厚み方向に紙層を低密度に徐々に形
成させ、次いでその密度勾配を有する紙層に対し100
〜130℃の熱風を紙層のトップサイドより均一に吹き
付けると同時にワイヤ−サイドより吸引し、含有水分を
60〜70%まで乾燥させ、さらに鉄板ドライヤ−にて
上記紙層の密度勾配を維持しながら乾燥させ、
【0006】天然繊維、合成繊維の単体又は混抄した原
料により抄造された坪量100〜300g/m2 及び透
気度で1〜10秒の厚み方向において連続した密度勾配
を有するフィルタ−材を製造する方法である。本発明に
用いることのできる抄紙原料は、天然繊維あるいは合成
繊維、若しくはそれらの混合繊維で、フィルタ−材の用
途に応じて種々の添加材を抄造前に添加することができ
る。例えばリンタ−パルプ、マ−セル化ウッドパルプ、
木材パルプ、マイクロガラスセンイ、ポリエステルセン
イ、レ−ヨン、アクリルアミド樹脂、デンプン、メラミ
ン樹脂、耐水性向上剤等である。
【0007】以下図面に基づいてより詳細に説明する
と、図1は、本発明の全工程を示し、ワイヤ−上に紙層
を形成する工程において、0.05〜0.06重量%に
濃度設定され、均一に分散された原料スラリ−をヘッド
ボックスよりフロ−ボックスに流し、スライスを介し
て、均一に分散された原料スラリ−をNO1サクション
ボックスにて脱水力として160L/m2・sec 以上
(自然重力脱水と比較して約4倍の脱水力)の脱水力に
より、強制的に脱水することによりワイヤ−上に初期紙
層が急速に高密度に形成され、原料繊維が一種のフィル
タを作り濾過現象を伴いながら紙層が形成されていく。
脱水が進むとともに形成された紙層の比濾過抵抗が増大
し、その割合で脱水量は減少していく。又、NO2サク
ションボックスの減圧度の設定をNO1サクションボッ
クスの減圧度の20〜50%に設定することにより、ワ
イヤ−上に堆積する紙層の形成は、紙層自身の濾過抵抗
の増大、更にNO2サクションボックスの弱い減圧度に
より、ワイヤ−上での脱水力は減少していき、低密度に
形成されていく。結果として、ワイヤ−上に堆積した紙
層は、ワイヤ−サイドよりトップサイドの厚み方向で連
続的に密度が低くなる密度勾配の構造となる(図2に断
面概念図を示す)。
【0008】フロ−ボックス時の原料スラリ−濃度は、
0.04〜0.07%の範囲が好ましく、特に0.05
〜0.06%の範囲が望ましい。スラリ−濃度をこれ以
上薄く設定すると、密度勾配を形成するには不具合はな
いが、脱水能力に過大の負担がかかり、設備コスト的に
好ましくない。スラリ−濃度を濃く設定すると、スラリ
−中の繊維間距離が短くなり、初期と終期において脱水
力の差が少なくなり、結果としてトップサイドとワイヤ
−サイドの密度差が小さくなり、好ましくない。
【0009】ワイヤ−パ−トにて形成された密度勾配の
ウェットシ−トを従来のようにプレスロ−ルにより機械
的な圧搾により脱水を行うと、せっかくの密度勾配を台
無しにしてしまうため、図1に示す熱風乾燥シリンダ−
による非接触型の乾燥方式により、熱風をトップサイド
よりワイヤ−サイドに貫通させ、ワイヤ−パ−ト上にて
形成された密度を維持しながら乾燥する。熱風乾燥によ
り、シ−ト中の水分を60〜70%まで乾燥し、その
後、従来の技術に従って鉄板ドライヤ−により乾燥させ
られ、また、後処理としてフェノ−ル樹脂、フェノ−ル
−メラミン樹脂等の樹脂で含浸させる。熱風乾燥をせず
に、従来の技術のように直接、ウエットシ−トを鉄板ド
ライヤ−にて乾燥すると、鉄板とキャリヤ−用キャンバ
スにより、ウエットシ−トが狭まれ、圧縮されながら乾
燥する事によりあたかもアイロンをかけた状態となり、
繊維間結合力が強まり、密度が高まり、密度勾配を台無
しにしてしまう。また、熱風乾燥により、シ−ト中の水
分を60%以下まで乾燥してしまうと、その後の鉄板乾
燥にても、紙層の密度は維持されるが、繊維間結合力が
弱く、プリ−ツ加工時やアッセンブリ−工程時に紙粉な
どの発生が見られ、問題である。上記のように製造され
たフィルタ−材は、その用途に応じて裁断、プリ−ツ折
り加工、組み立ての処理を行ってその使用に供される。
【0010】
【実施例1】本発明により、坪量170g/m2 及び紙
厚0.9mmのフィルタ−材を抄造する例をしめす。下
記組成の原料にて調合し、濃度調節計にて、原料濃度を
0.05%にコントロ−ルした。 リンタ−パルプ −−− 20重量% ウッドパルプ −−− 50重量% 化学繊維(0.4d)−−− 30重量% 上記原料液にて、2種類のフィルタ−材を製造した。下
記の製造条件にて従って、比較例に関わるフィルタ−材
(傾斜型短網抄紙機により製造した厚み方向に密度勾配
を有さないフィルタ−材)と、本発明の実施例に係るフ
ィルタ−材(厚さ方向に密度勾配を有するフィルタ−
材)とを製造した。いずれの場合も、抄紙用網としては
50メッシュ平織ワイヤ−を用いた。その後、フェノ−
ル樹脂加工を施したフィルタ−材の諸物性を表1の製造
条件の下に示す。
【0011】
【表1】 比較例 実施例 抄紙機 傾斜型短網抄紙機 強制脱水型丸網抄紙機 原料供給量(m3/min) 10.0 15.3 原料濃度 (%) 0.06 0.05 坪 量 (g/m2) 172 170 紙 厚 (mm) 0.76 0.92 抄紙速度 (m/min) 30 35サクションフ゛レスト (L/m2.sec) 37(自然重力脱水) 216(強制脱水) NO1サクションフ゛レスト減圧度(Pa) −− 4413 NO2サクションフ゛レスト減圧度(Pa) −− 1471フ゜レスロ -ル 付加 有り 無し 熱風乾燥 無し 有り(130℃)トッフ゜サイト゛ の透気度 (sec/300ccAIR) 0.9 0.8ワイヤサイト゛ の 透気度 (sec/300ccAIR) 1.0 1.2トッフ゜サイト゛ の孔径 (μm) 41.8 48.3ワイヤサイト゛ の 孔径 (μm) 42.9 39.3トッフ゜サイト゛ の真密度(g/cm3 ) 0.196 0.204ワイヤサイト゛ の 真密度(g/cm3 ) 0.203 0.223
【0012】この実施例で得られたフィルタ−材は、ト
ップサイドの孔径(毛管径)が48.3μm、ワイヤ−
サイドの孔径(毛管径)が39.3μmで有り、又、ト
ップサイドの真密度が0.204g/cm3 、ワイヤ−
サイドの真密度が0.223g/cm3 であった。
【0013】試験例1 上記実施例ならびに比較例に係わるフィルタ−材と市販
の密度勾配型(粗、密の抄き合わせタイプ)フィルタ−
材に関して、JIS D 1611に準じて濾過性能試
験を行った。なお、実施例、比較例ともに抄造後、フェ
ノ−ル樹脂加工を施した物である。各物性を表3に示
す。試験条件は、以下の表2の通りである。
【0014】
【表2】 試験油 SAE#30 モ-タ-オイル(トヨタケミカルエンシ
゛ニアリンク(株)製) 濾過面積 700 cm2 試験流量 10 L/min 試験油温度 80±3 ℃コンタミナント SOFTC−2A (JIS D 1611標準
品)コンタミナント 固形分添加量 0.6 g/Hr 試験油量 4 L
【0015】
【表3】
【0016】上記濾過性能試験の結果は、以下の表4の
通りであった。
【0017】
【表4】 比較例 実施例 市販品 初期圧力損失(KPa) 21.6 20.6 19.6 濾過効率(%) 初期 85.0 85.8 85.0 終期 87.0 91.0 88.0 濾過寿命(Hr) 37.5 48.2 42.3
【0018】上記試験結果に見られるように、本発明に
係わるフィルタ−材は、効率、寿命面で顕著な向上効果
が認められた。
【0019】
【実施例2】本発明により、坪量108g/m2 及び紙
厚0.7mmのフィルタ−材を抄造する例をしめす。下
記組織の原料にて調合し、濃度調節計にて、原料濃度を
0.06%にコントロ−ルした。 ウッドパルプ −−− 90重量% エスパルト −−− 10重量% 上記原料液にて、2種類のフィルタ−材を製造した。下
記の製造条件にて従って、比較例に係わるフィルタ−材
(サクションブレスト部で自然脱水により製造した密度
勾配を有さないフィルタ−材)と、本発明の実施例に係
るフィルタ−材(サクションブレスト部で強制脱水によ
り製造した密度勾配を有するフィルタ−材)とを製造し
た。いずれの場合も、抄紙用網としては50メッシュ平
織ワイヤ−を用いた。その後、フェノ−ル樹脂加工を施
したフィルタ−材の諸物性を表5の製造条件の下に示
す。
【0020】
【表5】 比較例 実施例 抄紙機 強制脱水型丸網抄紙機 強制脱水型丸網抄紙機 原料供給量(m3 /min) 3.6 11.0 原料濃度 (%) 0.058 0.057 坪量 (g/m2 ) 109 107 紙厚 (mm) 0.73 0.71 抄紙速度 (m/min) 15 45サクションフ゛レスト (L/m2 .sec) 40 183 NO1サクションフ゛レスト減圧度(Pa) −− 4246 NO2サクションフ゛レスト減圧度(Pa) −− 2108フ゜レスロ -ル付加 無し 無し 熱風乾燥 有り(110℃) 有り(110℃)トッフ゜サイト゛ の透気度 (sec/300ccAIR) 0.7 0.6ワイヤサイト゛ の透気度 (sec/300ccAIR) 0.8 0.9トッフ゜サイト゛ の孔径(μm) 28.7 29.6ワイヤサイト゛ の孔径(μm) 28.0 26.8トッフ゜サイト゛ の真密度(g/cm3 ) 0.150 0.148ワイヤサイト゛ の真密度(g/cm3 ) 0.152 0.164
【0021】この実施例で得られたフィルタ−材は、ト
ップサイドの孔径(毛管径)が29.6μm、ワイヤ−
サイドの孔径(毛管径)が26.8μmで有り、又、ト
ップサイドの真密度が0.148g/cm3 、ワイヤ−
サイドの真密度が0.164g/cm3 であった。
【0022】試験例2 上記実施例ならびに比較例に係わるフィルタ−材に関し
て、JIS D 1611に準じて濾過性能試験を行っ
た。なお、実施例、比較例ともに抄造後、フェノ−ル樹
脂加工を施した物である。各物性を表7に示す。試験条
件は、以下の表6の通りである。
【0023】
【表6】 試験油 SAE#30 モ-タ-オイル(トヨタケミカルエンシ
゛ニアリンク(株)製) 濾過面積 1930 cm2 試験流量 15 L/min 試験油温度 80±3 ℃コンタミナント SOFTC−2A (JIS D 1611標準
品)コンタミナント 固形分添加量 0.9 g/Hr 試験油量 6 L
【0024】
【表7】
【0025】上記濾過性能試験の結果は、以下の表8の
通りであった。
【0026】
【表8】 比較例 実施例 初期圧力損失(KPa) 19.6 18.6 濾過効率(%) 初期 89.4 90.7 終期 95.2 98.7 濾過寿命(Hr) 26.0 32.8
【0027】上記試験結果に見られるように、本発明に
係わるフィルタ−材は、効率、寿命面で、顕著な向上効
果が認められた。
【0028】
【実施例3】本発明により、坪量130g/cm2 及び
紙厚0.65mmのフィルタ−材を抄造する例をしめ
す。下記組成の原料にて調合し、濃度調節計にて、原料
濃度を0.06%にコントロ−ルした。 ウッドパルプ −−− 100重量% 上記原料液にて、2種類のフィルタ−材を製造した。下
記の製造条件にて従って、比較例に係わるフィルタ−材
2種(1.プレスパ−ト工程でプレスロ−ル付加するこ
とにより製造した弱い密度勾配を有するフィルタ−材.
2.プレスパ−ト工程でプレスロ−ル付加せず、熱風乾
燥工程にて、熱風を通さず鉄板ドライヤ−にて乾燥し製
造した弱い密度勾配を有するフィルタ−材)と、本発明
の実施例に係わるフィルタ−材(プレスパ−ト工程でプ
レスロ−ル付加せず、熱風乾燥工程にて、熱風を通して
製造した、厚み方向に大きい密度勾配を有するフィルタ
−材)とを製造した。いずれの場合も、抄紙用網として
は50メッシュ平織ワイヤ−を用いた。その後、フェノ
−ル樹脂加工を施したフィルタ−材の諸物性を表9の製
造条件の下に示す。
【0029】
【表9】 比較例1 比較例2 実施例 抄紙機 強制脱水型 強制脱水型 強制脱水型 丸網抄紙機 丸網抄紙機 丸網抄紙機 原料供給量(m3 /min) 10.8 10.5 10.8 原料濃度 (%) 0.058 0.053 0.059 坪 量 (g/m2 ) 128 132 130 紙 厚 (mm) 0.59 0.62 0.65 抄紙速度 (m/min) 38 32 38サクションフ゛レスト (L/m2 .sec) 180 175 180 NO1サクションフ゛レスト減圧度(Pa) 4236 4207 4217 NO2サクションフ゛レスト減圧度(Pa) 2138 2177 2157フ゜レスロ -ル付加 有り 無し 無し 熱風乾燥 有り(110゜C) 無し 有り(110゜C)トッフ゜サイト゛ の透気度 (sec/300ccAIR) 0.6 0.6 0.5ワイヤサイト゛ の透気度 (sec/300ccAIR) 0.8 0.8 0.9トッフ゜サイト゛ の孔径 (μm) 45.9 48.5 50.8ワイヤサイト゛ の孔径 (μm) 43.8 43.2 41.1トッフ゜サイト゛ の真密度(g/cm3) 0.266 0.259 0.254ワイヤサイト゛ の真密度(g/cm3) 0.280 0.282 0.285
【0030】この実施例で得られたフィルタ−材は、ト
ップサイドの孔径(毛管径)が50.8μm、ワイヤ−
サイドの孔径(毛管径)が41.1μmで有り、又、ト
ップサイドの真密度が0.254g/cm3 、ワイヤ−
サイドの真密度0.285g/cm3 であった。
【0031】試験例3 上記実施例ならびに比較例に係わるフィルタ−材に関し
て、JIS D 1611に準じて濾過性能試験を行っ
た。なお、実施例、比較例ともに抄造後、フェノ−ル樹
脂加工を施した物である。各物性を表11に示す。試験
条件は、以下の表10の通りである。
【0032】
【表10】 試験油 SAE#30 モ-タ-オイル(トヨタケミカルエンシ゛ニ
アリンク(株)製) 濾過面積 1930 cm2 試験流量 15 L/min 試験油温度 80±3 ℃コンタミナント SOFTC−2A (JIS D 1611標準品)コンタミナント 固形分添加量 0.9 g/Hr 試験油量 6 L
【0033】
【表11】
【0034】上記濾過性能試験の結果は、以下の表12
の通りであった。
【0035】
【表12】 比較例1 比較例2 実施例 初期圧力損失(KPa) 22.6 21.6 21.6 濾過効率(%) 初期 95.3 94.8 97.8 終期 95.8 96.7 97.3 濾過寿命(Hr) 26.9 29.3 32.5
【0036】上記試験結果に見られるように、本発明に
係わるフィルタ−材は、効率、寿命面で、顕著な向上効
果が認められた。
【0037】
【発明の効果】この発明において、1系列の原料調合工
程にて、1台の抄紙機により製造が行なえ、且つ、ワイ
ヤ−パ−トでの強制脱水及び熱風乾燥により、抄紙速度
を増大させることができ、従来の密度勾配を有するフィ
ルタ−材の製造方法に比べて、大幅に抄紙速度の増大が
図れる。また、ワイヤ−パ−トでの脱水力の設定によ
り、容易に密度勾配の設定が可能である。また、一体型
の密度勾配のため、紙層間の剥離が見られない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全工程を実施化する装置の略図的側面
【図2】本発明による濾材(連続密度勾配型濾材)の模
式図
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0024
【補正方法】変更
【補正内容】
【0024】
【表7】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0033
【補正方法】変更
【補正内容】
【0033】
【表11】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 冨田 正広 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 太田 譲 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸網抄紙機にてフロ−ボックス上の原料
    濃度を0.05〜0.06%濃度として、第一段階で、
    自然重力脱水の約4倍の脱水力に相当する160L/m
    2・sec 以上の脱水力にて原料スラリ−中の水の強制
    脱水をしてワイヤ−上に堆積する初期の繊維密度を高密
    度に形成しながら、第二段階で第一段階より弱い減圧度
    における強制脱水によりワイヤ−上への繊維の堆積につ
    れてトップサイドの厚み方向に紙層を低密度に徐々に形
    成させ、 次いでその密度勾配を有する紙層に対し100〜130
    ℃の熱風を紙層のトップサイドより均一に吹き付けると
    同時にワイヤ−サイドより吸引し、含有水分を60〜7
    0%まで乾燥させ、さらに鉄板ドライヤ−にて上記紙層
    の密度勾配を維持しながら乾燥させ、 天然繊維、合成繊維の単体又は混抄した原料により抄造
    された坪量100〜300g/m2 及び透気度で1〜1
    0秒の厚み方向において連続した密度勾配を有するフィ
    ルタ−材を製造する方法。
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Cited By (7)

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