JP3162369B2 - 成形吸着体およびその製造方法 - Google Patents

成形吸着体およびその製造方法

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義貴 中東
武士 前田
隆義 金田
浩一 徳久
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  • Separation Of Gases By Adsorption (AREA)
  • Solid-Sorbent Or Filter-Aiding Compositions (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、空気の脱臭および浄化、気相からの溶剤の
回収および溶剤の濃縮、液相からのガスの分離などに使
用される成形吸着体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
本発明者らは、成形吸着体として、活性炭素繊維と麻
またはパルプのうちの一方のチップを均一なスラリーと
し、脱水成形後加熱することにより、フィルターなどと
して使用する成形吸着体を得た(特開平2−160043号公
報参照)。この先頭吸着体は、既存の吸着体に比較すれ
ば、通気性、通水性、品質安定性、強度などの点で著し
く優れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、強度のより一層の向上のために活性炭
素繊維に対するチップの配合量を相対的に増大させる場
合には、吸着能が低下するという難点がある。
【0004】 本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであ
って、請求項1に係る発明は、先願吸着体の性能をさら
に向上せしめるもので、活性炭素繊維の含有率を十分大
きくして、その吸着能力を最大限活用できるようにして
寿命を増大できるようにすることを目的とし、また、請
求項2に係る発明は、湿潤状態や液中でも良好に使用で
きるようにして汎用性を向上することを目的とし、そし
て、請求項3に係る発明は、長期使用が可能な成形吸着
体を容易に製造することを目的とし、また、請求項4に
係る発明は、長期使用が可能なうえに汎用性に優れた成
形吸着体を容易に製造することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の成形吸着体は、上述のような目
的を達成するために、95重量%を越え、かつ、99重量%
以下の活性炭素繊維と、表面にひだを有するように処理
した濾水度400ml以下の麻またはパルプのチップを1〜
5重量%を含有することを特徴としている。 活性炭素繊維としては、レーヨン系、ポリアクリロニ
トリル(PAN)系、フェノール樹脂系、石炭ピッチ系、
石油ピッチ系などが使用でき、そして、通常、繊維直径
が2〜30μm程度、繊維長さが0.5〜10mm程度、細孔半
径が8〜20Å程度の微細孔を有し、公称比表面積が500
〜2500m2/g程度のものを使用するのが好ましい。この活
性炭素繊維の含有量は、成形吸着体の全重量の95重量%
を越え、99重量%以下である。 麻またはパルプとしては、JIS P 8121で試験される濾
水度が400ml以下で、標準叩解機によって繊維長さが0.5
〜10mm程度の短いチップに叩解し、その後に圧力をか
け、ひだを有するように前処理したものが用いられる。
濾水度が400mlを越えると、外表面積が小さくなった結
合性が低下するからである。 上述の「ひだを有する」とは、パルプが多数の屈曲を
有し、繊維が絡みやすくなっていることをいう。これら
のパルプとしては、活性炭素繊維との絡み性から、全重
量の1〜5重量%、望ましくは、3重量%程度含有する
のが良い。 本発明において、抄紙構造の成形吸着体とは、吸着体
を構成する活性炭素繊維が厚手の和紙のようにランダム
且つ緻密に配置された構造を有することをいう。
【0006】 また、請求項2に係る発明の成形吸着体は、請求項1
に係る発明の成形吸着体における麻またはパルプのチッ
プの重量の1〜3%の紙力増強剤を含有することを特徴
としている。 紙力増強剤は、活性炭素繊維、パルプ、補強繊維を接
着し、保形作用および強度を持たせるために用いる。 紙力増強剤は製品を乾燥状態で使用するときは省略ま
たはその使用量を極めて少なくできる。なお、湿潤状態
または液中で使用するために保形が必要な場合は紙力増
強剤は必須である。 紙力増強剤としては、エポキシ系樹脂、ポリアクリロ
ニトリルアミド系樹脂、デンプン、ポリビニルアルコー
ル(PVA)、メラミン樹脂、アクリル樹脂等が使用でき
る。使用量は、その種類によって変わるが、パルプのチ
ップの重量の1〜3%分である。1%未満では、乾燥時
の接着性が低下し、一方、3%を超えると紙力増強剤が
活性炭素繊維の細孔に詰まり、浄化性能を低下するから
である。
【0007】 そして、請求項3に係る発明の成形吸着体の製造方法
は、活性炭素繊維と、表面にひだを有するように処理し
た麻またはパルプのうちの少なくとも一方のチップによ
り水性スラリーを調整し、その水性スラリーの吸引によ
り脱水成形し、その成形品を乾燥処理して請求項1に記
載の成形吸着体を製造することを特徴としている。 水性スラリーに対する吸引成形は吸引成形型を用いて
行われる。 上記吸引成形型として平板状のものを用いた場合に
は、平板状の成形吸着体を得ることができ、また、吸引
成形型として、中空筒状で、その外周面に通水孔を備え
たものを用いる場合には、中空筒状の成形吸着体を得る
ことができる。 水性スラリー中の固形分濃度は、取り扱いの容易さや
成形の容易さなどの観点から、0.1〜2重量%程度とす
るのが好ましい。水性スラリーの調整は、常法に従って
機械的に分散しても良く、また、成形吸着体の性能を阻
害しない限り、分散剤、安定剤、粘度調整剤、歩留まり
向上剤等を添加しても良い。
【0008】 また、請求項4に係る発明の成形吸着体の製造方法
は、活性炭素繊維と、表面にひだを有するように処理し
た麻またはパルプのうちの少なくとも一方のチップと、
紙力増強剤とにより水性スラリーを調整し、その水性ス
ラリーの吸引により脱水成形し、その成形品を乾燥処理
して請求項2に記載の成形吸着体を製造することを特徴
としている。
【0009】
【作用】
請求項1に係る発明の成形吸着体の構成によれば、麻
またはパルプが接合材として含有され、その接合材の表
面のひだに活性炭素繊維を絡み付かせながら、表面の水
酸基どうしの水素結合によって接合材どうしを結びつか
せ、活性炭素繊維を含有した抄紙構造の成形状態を維持
することができる。
【0010】 また、請求項2に係る発明の成形吸着体の構成によれ
ば、微量のエポキシ樹脂等の紙力増強剤により、成形吸
着体を液中で使用するような場合にあっての水素結合力
の低下分を補うことができる。
【0011】 そして、請求項3に係る発明の成形吸着体の製造方法
の構成によれば、活性炭素繊維と、表面にひだを有する
ように処理した麻またはパルプのチップによって調整さ
れた水性スラリー中に、小さい通水孔を備えた吸引成形
型を浸漬し、吸水用の吸引ポンプなどによって吸引力を
付与することにより、活性炭素繊維等を凝集して脱水成
形品を得、それを乾燥して請求項1に係る発明の成形吸
着体を製造することができる。
【0012】 また、請求項4に係る発明の成形吸着体の製造方法の
構成によれば、上記請求項1に係る発明の活性炭素繊維
と麻またはパルプのチップに、紙力増強剤を加えて調整
された水性スラリー中に、小さい通水孔を備えた吸引成
形型を浸漬し、吸水用の吸引ポンプなどによって吸引力
を付与することにより、活性炭素繊維等を凝集して脱水
成形品を得、それを乾燥して請求項2に係る発明の成形
吸着体を製造することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例について詳細に説明する。
【0014】 先ず、公称比表面積1500m2/gのピッチ系活性炭素繊維
(A−15:株式会社アドール製)98重量部を標準叩解機
によって繊維長さが0.5〜10mm程度の短いチップに叩解
し、その後に圧力をかけ、表面にひだを有するように前
処理された濾水度670、520および350mlの接合材として
のパルプのチップ2重量部、および、エポキシ樹脂をパ
ルプのチップの重量の2%分含有するように、それらの
合計重量の50倍の重量の水に分散させ、それぞれの繊維
長さが0.5〜5mmになるまで機械的に分散して均一な水性
スラリーを調整した。
【0015】 得られた水性スラリーを、スラリー槽内に収容し、常
法によってスラリー槽内に吸引ポンプに連通接続された
吸引成形型を浸漬し、下方側から吸引力を付与し、水性
スラリーを吸引成形型側に流動吸引する。その成形品を
乾燥する。 バインダーとしてパルプを用いたときの濾水度と叩解
時間との関係を表示すれば次の通りであり、これらの結
果からも、濾水度が400ml以下のものは一定形状を保持
することが知られた。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1に係る発明
の成形吸着体によれば、大部分を活性炭素繊維で構成で
きて比表面積を十分大きくでき、しかも、麻またはパル
プが保形機能を有するとともに、その濾水度が400ml以
下で高い接合性を有するため、活性炭素繊維の比表面積
を減少させる原因となるエポキシ系樹脂等の紙力増強剤
の使用に伴う活性炭素繊維の比表面積の減少を抑制でき
る。このため、活性炭素繊維の吸着能力を最大限に活用
でき、高い吸着性能を長期にわたって発揮できる寿命を
増大できる。
【0019】 また、請求項2に係る発明の成形吸着体によれば、上
記1のものに、麻またはパルプの重量の1〜3%分の紙
力増強剤を含有し、湿潤状態や液中で保形状態を維持し
ながら使用するに際し、活性炭素繊維の比表面積を減少
させる原因となるエポキシ系樹脂等の紙力増強剤の使用
量が少なく、活性炭素繊維の比表面積を極力減少させず
に、大きな保形機能を発揮できる。このため、高い吸着
性能を長期にわたって発揮できて寿命を増大できるうえ
に汎用性を向上できる。
【0020】 そして、請求項3および4それぞれに係る発明の成形
吸着体の製造方法によれば、脱水成形と乾燥処理とを行
うだけで、加熱溶融工程が不用であるから、請求項1お
よび2それぞれに係る発明の成形吸着体を容易に製造で
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 徳久 浩一 福岡県北九州市小倉北区清水4―3―10 (56)参考文献 特開 平2−160043(JP,A) 特開 昭62−191599(JP,A) 特開 昭60−134100(JP,A) 特開 昭56−96997(JP,A) 実開 平2−129237(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B01D 53/04 B01J 20/28

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】95重量%を越え、かつ、99重量%以下の活
    性炭素繊維と、表面にひだを有するように処理した濾水
    度400ml以下の麻またはパルプのうちの少なくとも一方
    のチップを1〜5重量%含有することを特徴とする抄紙
    構造の成形吸着体。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の麻またはパルプのチップ
    の重量の1〜3%の紙力増強剤を含有することを特徴と
    する抄紙構造の成形吸着体。
  3. 【請求項3】活性炭素繊維と、表面にひだを有するよう
    に処理した麻またはパルプのうちの少なくとも一方のチ
    ップにより水性スラリーを調整し、その水性スラリーの
    吸引により脱水成形し、その成形品を乾燥処理する請求
    項1に記載の成形吸着体の製造方法。
  4. 【請求項4】活性炭素繊維と、表面にひだを有するよう
    に処理した麻またはパルプのうちの少なくとも一方のチ
    ップと、紙力増強剤とにより水性スラリーを調整し、そ
    の水性スラリーの吸引により脱水成形し、その成形品を
    乾燥処理する請求項2に記載の成形吸着体の製造方法。
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