JPH05214695A - 開口部又は肉薄部を有するシート状繊維成形物の製造方法 - Google Patents

開口部又は肉薄部を有するシート状繊維成形物の製造方法

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JPH05214695A
JPH05214695A JP4228740A JP22874092A JPH05214695A JP H05214695 A JPH05214695 A JP H05214695A JP 4228740 A JP4228740 A JP 4228740A JP 22874092 A JP22874092 A JP 22874092A JP H05214695 A JPH05214695 A JP H05214695A
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sheet
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pressure loss
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JP4228740A
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Koji Sakawaki
弘二 坂脇
Shinji Mitarai
晋司 御手洗
Kenji Takatsu
健二 高津
Seiichiro Koda
精一郎 幸田
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Mitsui Mining Co Ltd
Original Assignee
Mitsui Mining Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、ガスや液体の透過時の圧力損失が
小さく、断熱、防音、補強などの効果を十分に発揮する
シート状繊維成形物及びその製造方法を提供する。 【構成】 繊維状原料又は繊維状原料とバインダー成分
を液体中に分散させた抄造用混合液を、開口部又は肉薄
部を形成する位置に抄造用混合液の不透過部を設けた濾
材を用いて抄造することを特徴とする開口部又は肉薄部
を有するシート状繊維成形物の製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種フィルター材料、
断熱あるいは防音材、複合材料用補強材又は各種包装、
梱包材などとして有用なシート状繊維成形物の製造方法
及び空気清浄用、エアコン用等の工業用あるいは民生用
吸着材等に利用できる脱臭用フィルター素材に関する。
【0002】
【従来の技術】抄造技術を用いて製造されるシート状繊
維成形物には、各種紙類を始めとして、各種の有機、無
機繊維成形体などがあり、その材質、製品の形態など多
種多様にわたっている。例えば、炭素繊維や各種セラミ
ックス繊維を使用したものは、フィルター材、断熱ある
いは防音材、樹脂やコンクリート製品などのマトリック
ス材料と複合させ、強度や導電性などの特性を改良する
ための複合材料用部材として使用されている。また、比
較的厚手の紙類については、各種包装、梱包材などとし
て極めて広範囲に使用されている。更に、活性炭素繊維
などの特殊機能を有する繊維を使用したシート状繊維成
形物は、脱臭用フィルター材や吸着材など、それぞれの
特性を生かした部材として有用な材料である。
【0003】これらのシート状繊維成形物の中で、繊維
状原料として活性炭素繊維を用いたシート状繊維成形物
に関連する脱臭用フィルター素材については次のような
状況である。
【0004】最近、居住環境に快適性を求める傾向が強
まっており、例えば煙草の煙や臭い、ペットなどの動物
臭の除去等、家庭や職場などの室内環境での改善や向上
が求められている。このような環境を改善、向上する方
法として、従来から化学物質により臭気源となる物質を
分解したり、快適感を与える香りを拡散させる方法やフ
ィルターを用いて臭気を除去する方法等が知られてい
る。このうち、フィルター方式による不快臭等の除去
は、高分子繊維の不織布や活性炭をフィルターとして煙
の除去や脱臭等を行なうものであり、特に脱臭に関して
は活性炭が一般的に用いられている。
【0005】脱臭用フィルター素材に要求される主な特
性は、脱臭効果が高いこと、通気時の圧力損失が小さい
ことである。これらの要求特性に対応するため、粉状
活性炭をバインダーとともにウレタン樹脂のメッシュな
どに付着させる方法、粒状活性炭を高分子繊維などの
不織布で挟み積層する方法、繊維状活性炭を積層ある
いは不織布化する方法などが従来より使用、検討されて
いる。しかしながら、これらの方法では脱臭効率と圧力
損失の点で未だ満足できる状態ではないのが現状であ
る。
【0006】例えば、の方法では、活性炭とバインダ
ーの接着部では活性炭の表面がバインダーにより覆われ
るため脱臭性能が損なわれるといった問題がある。一
方、十分な脱臭性能を持たせるためには、活性炭の使用
量を増せばよいが、このためにフィルター素材の厚みが
増し圧力損失が増加したり、また活性炭のメッシュへの
付着も困難となりフィルターからの粉落ち、剥離等の新
たな課題が発生するとともに価格も高くなってしまう。
の方法では、形態的にその保持が難しい粒状活性炭を
不織布で挟み込み、しかも不織布層を活性炭が抜け出な
いようにする必要があるため、このような層の積層数が
増すほどガスの透過性は悪くなる。また、通気抵抗が大
きく、圧力損失も大きいため動力の大きなファンなどを
用いる必要があり、また圧力損失を小さくしようとすれ
ば、フィルター素材の厚みを薄くせざるを得ず、このこ
とは活性炭の使用量が減ることになり、十分な脱臭効果
が得られなくなるという問題がある。の方法では、繊
維状活性炭の吸着性能が高いため、前記の方法よりも
フィルター素材の厚みは薄くできるが、積層、不織布化
の方法では圧力損失の点で問題が残る。圧力損失を下げ
るため、ハニカム構造等の方法が検討されてはいるが製
法が複雑でまた高価なものとなっている。
【0007】このように、脱臭用フィルター素材とし
て、小さい圧力損失と優れた脱臭性能(吸着性能)をバ
ランスよく有するフィルター素材が望まれている。
【0008】また、炭素繊維を用いたシート状繊維成形
物は、各種樹脂類やモルタル等のセメント系材料と複合
させて補強材あるいは導電性付与材として使用されてい
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】前記のような繊維状原
料を用いたシート状繊維成形物は広範な用途を有する利
用価値の高い材料であるが、使用目的によっては、ガス
や液体の透過時の圧力損失が大きい、断熱、防音、補強
などの効果を十分に発揮できないなどの問題点があっ
た。
【0010】本発明の目的は、上記問題点を解決し、そ
れぞれの用途において、優れた性能を発揮するシート状
繊維成形物及びその製造方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、各種繊維
類を使用したシート状繊維成形物について種々検討の結
果、これらのシート状繊維成形物のうち、特定の用途に
用いられるものについては、開口部あるいは肉薄部を設
けた形で用いることにより、前記従来技術の問題点が解
決でき利用価値の高いシート状繊維成形物が得られるこ
とを見出した。
【0012】すなわち、このような形状とすることによ
り、フィルター材や脱臭材、吸着材などの用途に用いら
れるものについてはガスや液体の透過時の圧損の上昇を
防ぐことができ、重ね合わせて断熱材や防音材に使用す
るものについては材料内に空気層などを確保し、断熱、
防音効果を高めることができ、樹脂やセメントとの複合
材料として補強効果や導電性付与効果を期待する場合に
補強効果を高めたり、材料の使用量を軽減させることが
できる。また、包装材や梱包材、クッション材として使
用する場合には、断熱材や防音材の場合と同様な効果に
加えて外観をよくする効果もある。
【0013】一般に開口部あるいは肉薄部を設けたシー
ト状繊維成形物を製造するためには、一旦製造されたシ
ート状繊維成形物に穴開け、切削等の処理を施す方法が
採られるが、本発明者らは、さらにこのようなシート状
繊維形成物の製造方法について検討を進め、抄造工程を
改良することにより、1工程で開口部あるいは肉薄部を
設けたシート状繊維成形物を製造できることを見出し、
本発明を完成した。
【0014】本発明の第1は、繊維状原料又は繊維状原
料とバインダー成分を液体中に分散させた抄造用混合液
を、開口部又は肉薄部を形成する位置に抄造用混合液の
不透過部を設けた濾材を用いて抄造することを特徴とす
る開口部又は肉薄部を有するシート状繊維成形物の製造
方法である。
【0015】本発明の第2は、炭素繊維及び繊維状バイ
ンダー成分を液体中に分散させた抄造用混合液を、開口
部又は肉薄部を形成する位置に抄造用混合液の不透過部
を設けた濾材を用いて抄造することを特徴とする開口部
又は肉薄部を有するシート状繊維成形物(炭素繊維シー
ト)の製造方法である。
【0016】本発明の第3は、活性炭素繊維100重量
部中に繊維状バインダー成分2〜50重量部が分散して
成形されていて、かつそのフィルター面の全面積の3〜
90%に相当する面積を有する低圧損部が素材中に形成
されていることを特徴とするフィルター素材である。
【0017】本発明の第4は、活性炭素繊維100重量
部及び繊維状バインダー成分2〜50重量部を液体中に
分散させ、必要により繊維状補強材を添加し、次いで高
分子材料溶液を添加し、更に希釈することにより粘度を
調整した抄造用混合液をつくり、この混合液を使用し、
低圧損部を形成する位置に抄造用混合液の不透過部を設
けた濾材を用いて抄造することを特徴とするフィルター
素材の製造方法である。
【0018】本発明の方法において使用する繊維状原料
の例としては、製紙用原料として使用されるパルプ類、
各種合成繊維類、アルミナ繊維、炭化珪素繊維などのセ
ラミックス繊維類、炭素繊維、鉱物繊維あるいは金属繊
維などその他の無機繊維類、アルミナ、炭化珪素などの
無機化合物のウィスカーが挙げられる。これらの繊維状
原料は単独あるいは適宜混合して用いることができる。
【0019】これらの繊維状原料は、それぞれ目的とす
る製品の性状に応じて適当な長さのものを使用すればよ
いが、通常は長さは30mm以下とするのが好ましく、
1〜30mmのものが特に好適である。
【0020】これらの繊維状原料を用いてシート状繊維
成形物を製造する場合、パルプ等のそれ自身が絡み合い
易く、成形性(保形性)を有するものについては必須で
はないが、繊維同士の接着をよくするために有機系ある
いは無機系のバインダー成分を併用するのが好ましい。
バインダー成分としても、特に制限はなく、従来のシー
ト状繊維成形物の製造に使用されている有機系あるいは
無機系のバインダー成分を使用すればよい。但しこの場
合、繊維同士の絡み合いが生じ難い無機系の繊維などの
場合には、特に繊維状のバインダー成分を使用するのが
望ましい。繊維状のバインダー成分を使用することによ
り、絡みの生じ難い繊維状原料に繊維状バインダー成分
が絡み、さらに後工程での加熱処理などにより、繊維状
原料と繊維状バインダー成分との交絡部あるいは接触部
で接着が起こり、良好な成形性が発揮される。特に、後
述の活性炭素繊維や導電性付与効果を期待して炭素繊維
を使用する場合などのように繊維の表面特性を利用する
製品に使用するものについては、繊維状のバインダー成
分を使用するのが必須である。
【0021】繊維状原料及びバインダー成分を分散させ
る液体としては、取扱性、経済性等の点から水が最適で
ある。
【0022】抄造用混合液中には、さらに必要により、
水溶性高分子化合物などの粘度調整剤やシートの強度を
向上させるための繊維状補強材を添加してもよい。
【0023】ここで、抄造用混合液中の繊維状原料、バ
インダー成分及び必要により添加した繊維状補強材の抄
造用原液中における濃度は、0.03〜20g/l、好
ましくは0.05〜15g/lがよい。濃度が0.03
g/lより低いと所定厚みのシート状繊維成形物とする
ために必要とする通液量が多くなり相対的に抄造速度が
遅くなる等、製造効率が悪くなる。また濃度が20g/
lを超えると繊維の分散性が悪くなり、得られる抄造物
の厚みにばらつきが生じ、好ましくない。
【0024】単位面積当たりのシート状繊維成形物中に
含まれる繊維状原料の量(坪量)は目的とする製品の性
状及び各使用原料の性状に応じて決定される。
【0025】目的とする製品に合わせてこれらの成分を
適宜混合し、粘度を調整して得られた抄造用混合液を、
抄造速度や濾材面上の差圧(ヘッド圧)等を調節しなが
ら濾過を原理とした抄造装置を用いて抄造する。抄造装
置は、特に限定はないがバッチ式の濾過型装置、連続式
の丸網式あるいは短網や長網式の抄造装置等を用いるこ
とができる。
【0026】抄造時の濾過面に用いる濾布あるいはメッ
シュなどの濾材は、所望の面積の開口部又は肉薄部が形
成されるように、製造しようとするシート状繊維成形物
の開口部又は肉薄部に相当する部分を抄造用混合液が透
過しないようにしたものを用いる。例えば図1に示すよ
うな抄造用混合液の不透過部2を有する濾材を用いて抄
造すると、液の透過しない部分2の上面には固形分はほ
とんど残らず、図2(A)又は(B)の断面概略図に示
すような極めて薄い層5あるいは開口部4が形成され
る。これにより、図3に示すような開口部又は肉薄部を
有する抄造物が得られる。濾材の材質は抄造物が濾材か
ら容易に離れるものであれば、特に限定はなく例えば金
属や樹脂などが用いられる。また、濾材の不透過部の濾
過面側の面の高さは、例えば図1(B)のように液の透
過する濾過面と同一レベルの平面であってもよいし、濾
過面より突起していてもよい。シート状繊維成形物の開
口部又は肉薄部の大きさ、形状は、特に限定はなく、濾
材の不透過部の形状、大きさを調整することにより円柱
状、角柱状等任意の形状、大きさの開口部又は肉薄部を
有する抄造物を得、この抄造物を乾燥し、必要により熱
処理してバインダー成分を融着させることによって、対
応する形状、大きさの開口部を又は肉薄部を有するシー
ト状繊維成形物を得ることができる。
【0027】活性炭素繊維中に繊維状バインダー成分が
分散して成形されているフィルター素材そのものも、も
ともと通風可能な構造となっているが、本発明のフィル
ター素材は低圧損部を有することを特徴としている。本
発明における低圧損部とは、フィルター素材中に設けら
れた、任意の形状と大きさを有する、開口部又は肉薄部
のような通風抵抗の少ない部分をいう。低圧損部の一例
として図2(A)又は(B)に本発明のフィルター素材
の断面図を示す。図2(A)においては、フィルター素
材中に極めて薄い層を有する肉薄部分が低圧損部として
形成されており、(B)においてはフィルター素材を貫
通する開口部が低圧損部となっている。
【0028】以下、本発明のシート状繊維成形物の製造
方法について、炭素繊維シート及びフィルター素材を製
造する場合の好ましい実施態様に従って説明する。
【0029】ここでは、炭素繊維シート及びフィルター
素材の主な構成材料として、炭素繊維又は活性炭素繊維
と繊維状バインダー成分を使用する。炭素繊維の種類と
してはピッチ系、ポリアクリロニトリル(PAN)系、
その他の合成高分子系などを使用することができる。活
性炭素繊維は、比表面積500〜2,500m2/gの
ものを使用する。ここで、比表面積はN2 BET法で測
定したものである。これらの繊維としては、糸径7〜3
0μm、長さ1〜30mmのものが好ましい。使用に際
しては、取扱い性、抄造性、フィルター特性等を考慮す
れば、前記長さの範囲のなかで、任意の特定長さに揃え
た繊維を使用するのがよいが、長さの違う繊維が混在す
ることを否定するものではない。バインダー成分として
は、熱溶融性高分子系のPVA、ポリエチレン繊維等を
使用できるが、特に熱溶融性高分子系の繊維状PVAが
好ましい。繊維状のバインダー成分を用いることによ
り、繊維の性能を損なわず、繊維との交絡部で融着し、
適正な付着性を持たせることができる。バインダー成分
の形態が粉末や粒状の場合は、繊維との絡まりや繊維の
良好な保持状態が得られず、また融着させても均一な融
着が難しい等の問題がある。またバインダー成分の形態
が液体の場合は繊維の表面がバインダー液に被覆され、
導電性が低下したり、細孔の閉塞などによる吸着性能の
低下を起こしやすい、また適正な付着性を持たせるため
のバインダー液体の粘度調整が難しい等の問題がある。
繊維状バインダー成分は、糸径3〜30μm、長さ1〜
10mmのものが好ましい。
【0030】これらの構成材料により開口部又は肉薄部
を有するシート状繊維成形物を製造するに当たり、先
ず、繊維状バインダー成分を2〜50重量部、好ましく
は5〜20重量部を分散させた液体に炭素繊維又は活性
炭素繊維100重量部を投入し、攪拌等の手段により均
一に分散させた混合液を調製する。前記分散用液体とし
ては、取扱い性、経済性等から水を用いるのがよい。繊
維状バインダー成分が2重量部より少ないとバインダー
としての効果がなくなり、また50重量部を超えると融
着工程でシートの開口部や炭素繊維又は活性炭素繊維間
の隙間がバインダー成分で埋まり、開口部繊維間の隙間
が小さくなり、複合材料とする場合にマトリックス成分
が浸透しにくくなったり、通気性が悪くなって圧力損失
が大きくなり、またフィルター素材もバインダー成分で
固まった状態となる等で好ましくない。
【0031】次いで、この混合液に粘度調整剤として高
分子材料溶液を添加して抄造用原液とする。粘度調整剤
としては、アクリル系、セルロース系、アクリルアミド
系等の水溶性高分子材料、デキストリンなどの高分子多
糖類等の高分子材料溶液が用いられる。特に水溶性アク
リルアミド系高分子材料溶液を用いるのが好ましい。粘
度調整剤の添加により、抄造用原液の保存あるいは移送
中における炭素繊維又は活性炭素繊維等の固形成分の分
離が防止され、また抄造用原液は後工程の抄造混合液調
製時に抄造に適した粘度に調整される。
【0032】高分子材料の添加量は、抄造用原液中の炭
素繊維又は活性炭素繊維等の固形成分の配合割合、抄造
条件、製造効率等により変わるので、これらの条件にあ
った適切な量を設定すればよいが、通常の適切な量は前
記混合液100重量部当り、高分子材料の固形有効成分
量として、0.0005〜0.07重量部の範囲であ
る。
【0033】また、粘度調整剤の調製に用いる溶媒は、
前記高分子材料を溶解でき、炭素繊維又は活性炭素繊維
等の固形成分に悪影響を与えないものであれば特に制限
はなく、取り扱い性、作業環境、経済性等から水を用い
るのが好ましい。
【0034】なお、炭素繊維シート又はフィルター素材
の強度を補強する必要がある場合には、抄造用原液を調
整する段階で繊維の特性を阻害しない繊維状補強材を添
加してもよい。このような繊維状補強材として、パルプ
などのセルロース系繊維等があげられる。繊維状補強材
の添加量は炭素繊維又は活性炭素繊維100重量部に対
し、100重量部以下がよい。繊維状補強材の添加量が
多いほど補強効果は大きいが、炭素繊維シートについて
は、導電性が低下する恐れがあるため、繊維状補強材の
添加量は炭素繊維に要求される補強強度、開口部の面積
比率等により前記範囲内で適切な量とすればよい。ま
た、フィルター素材については、添加した分だけフィル
ター素材の厚みが増すため、吸着性能は変わらないが低
圧損部の面積比率次第では圧力損失が大きくなる可能性
があり、またフィルター素材の厚みで圧力損失を調整し
ようとすれば、繊維状補強材の量が増加した分だけ相対
的に活性炭素繊維の量が減少しフィルター素材の吸着性
能が低下する等の可能性があるため、繊維状補強材の添
加量はフィルター素材に要求される補強の程度、圧力損
失、低圧損部の面積比率、吸着性能等により、前記範囲
内で適切な添加量とすればよい。
【0035】ここで、炭素繊維又は活性炭素繊維及び繊
維状バインダー成分、あるいは炭素繊維又は活性炭素繊
維及び繊維状バインダー成分と必要により添加した繊維
状補強材の抄造用原液中における濃度は、0.03〜2
0g/l、好ましくは0.05〜15g/lがよい。濃
度が0.03g/lより薄いと所定厚みの炭素繊維シー
ト又はフィルター素材とするために、通液量が多くなり
相対的に抄造速度が遅くなる等、製造効率が悪くなる。
また濃度が20g/lを超えると繊維の分散性が悪くな
り、得られる抄造物の厚みにばらつきが生じ好ましくな
い。
【0036】次いで、抄造用原液を希釈して抄造に適し
た粘度に調整し、抄造装置にかけるための抄造用混合液
を調製する。粘度の調整には、炭素繊維又は活性炭素繊
維等の固形成分に悪影響を与えないものであれば特に制
限はなく、取扱い性、作業環境、経済性等から水を用い
るのが好ましい。
【0037】この抄造用混合液を、前記の方法に従い、
抄造用混合液の不透過部を有する濾材を用いて抄造す
る。
【0038】炭素繊維シートの開口部又は肉薄部あるい
はフィルター素材の低圧損部の形状は、特に限定はなく
使用目的に応じて任意の形状とすることができるが、円
柱状、角柱状等が好ましく、その1個の大きさは3〜4
00mm2の大きさのものが炭素繊維シート又はフィル
ター素材中にほぼ均一に分布するように設けられている
のが好ましく、その具体的な配置としては、例えば図3
に示す如く一定形状の開口部又は肉薄部を一定のパター
ンで繰り返したものや、大きさの異なる孔を一定のパタ
ーンで繰り返したものなどが好ましい。炭素繊維シート
の開口部又は肉薄部あるいはフィルター素材中の低圧損
部の割合は、シート又はフィルター面の面積の3〜90
%に相当する面積を開口部又は肉薄部あるいは低圧損部
が占めるようにする。炭素繊維シートの場合、この割合
が3%未満では効果が小さく、また90%を超えると、
適正範囲の開口部又は肉薄部を有する炭素繊維シートに
対して、同一厚みでは、炭素繊維のシート構成成分の使
用量が少ないために、これに見合った導電性しか得られ
ず、また、成形強度が弱く製品化が難しく、逆に必要強
度を付与しようとすれば、製品厚みが増す、等の不具合
を生じる。フィルター素材の場合には、割合が3%未満
だと低圧損部を設けても、圧力損失の低下に対する効果
がないので好ましくない。また90%を超えると、適正
範囲の低圧損部を有するフィルター素材に対して、同一
厚みでは、活性炭素繊維等のフィルター構成成分の使用
量が少ないためこれに見合った吸着性能しか得られず、
また成形強度が弱く製品化が難しく、逆に必要強度を付
与しようとすれば製品厚みが増す等で好ましくない。ま
た口径、活性炭素繊維坪量(ACF坪量)等の条件によ
っては圧力損失に影響を与えることもあるため、フィル
ター素材に形成された開口の縁の状態はシャープである
ことが望ましいが、圧力損失に影響を与えない程度であ
れば特に限定されるものではない。ここでACF坪量と
は、フィルターの単位面積当たりの活性炭素繊維の含有
量(重量)である。
【0039】抄造時の差圧(ヘッド圧)は、300〜
1,000mmaq程度とすればよく、これは濾材面
積、抄造物の厚み等の条件により、適切な差圧を設定す
ればよい。次いで、濾紙等の吸水性を有する物を用い
て、抄造で得られた開口部又は肉薄部を有する抄造物
(シート)の水分を除去した後、ロール型乾燥機や熱風
乾燥機等を用いて乾燥させると同時に繊維状バインダー
成分を適度に熱溶融させることにより、活性炭素繊維に
繊維状バインダー成分を融着させ成型性と強度を持たせ
る。この時の処理温度としては、用いる繊維状バインダ
ー成分の溶融温度にもよるが、概略60〜80℃の温度
範囲でよい。
【0040】抄造直後の抄造物の水分は、乾燥後の抄造
物重量に対して2,000wt%程度であるが、抄造物
(シート)の水分除去は、除去後の抄造物が取り扱える
程度にまで水分が除去されておればよく、概略100w
t%程度とすればよい。
【0041】次いで必要により、得られたシートに粉落
ち防止のため、シート面にスプレー等の方法により濃度
0.5%程度のPVA水溶液を吸着性能を損なわない程
度に塗布したあと乾燥させる。
【0042】炭素繊維シート又はフィルター素材の厚み
については、使用目的にあった厚みとすればよく、それ
に応じた開口部又は肉薄部あるいは低圧損部の形状、炭
素繊維又はACFの坪量、開口部又は肉薄部あるいは低
圧損部の面積割合等を設定すればよい。また、脱臭フィ
ルターの場合、脱臭性能を示す指標の一つである単位面
積当たりの比表面積は、5,000〜750,000m
2/m2・フィルターの間で任意に調整できる。
【0043】また、同一量の吸着材使用量の場合、現時
点ではその機構は不明な点もあるが、このように開口部
又は肉薄部のような低圧損部を有するフィルター素材で
あっても、低圧損部の形状や面積比率を適切に設定する
ことにより、低圧損部のないフィルター素材に比べて、
脱臭性能が向上することがわかった。
【0044】また、上記の他に炭素繊維シート又はフィ
ルター素材に機械的な方法により切削して開口部又は肉
薄部あるいは低圧損部を形成させる方法、液の透過部と
開口部又は肉薄部あるいは低圧損部を形成させるための
不透過部を有する金型を用いて加圧して開口部又は肉薄
部あるいは低圧損部を形成させる湿式加圧成形方法等に
より、炭素繊維シート又はフィルター素材に開口部又は
肉薄部あるいは低圧損部を形成させることができる。
【0045】本発明のフィルター素材は、ACF坪量が
10〜300g/m2 ・フィルターで、フィルター面の
面積の3〜90%に相当する面積の低圧損部を有し、優
れた吸着性能と圧力損失が10mmaq以下(流速:1
m/sec)の低い圧力損失特性を有しているため、空
気清浄用、エアコン用等の工業用あるいは民生用脱臭材
(吸着材)等として有用に用い得る素材である。
【0046】また、本発明の方法によって得られる炭素
繊維シートは、モルタル等のセメント系材料や樹脂の補
強用に使用すると、シート面の開口部又は肉薄部にマト
リックス成分が入り込むため、シート面とマトリックス
面のずれが起こり難いので補強効率が高く、また同一の
材料を使用して従来の方法により製造された開口部又は
肉薄部のない炭素繊維シートを使用した場合と同等の導
電性を有しているので、静電防止効果の期待されるOA
フロア用タイル等の補強用として好適な材料である。
【0047】ここでは、炭素繊維又は活性炭素繊維を用
いたシート状繊維成形物を主体に説明したが、本発明の
方法はこれらの繊維に限定されるものではなく、抄造用
混合液を製造できる短繊維及びウィスカーについてもい
ずれも適用が可能である。
【0048】例えば、パルプを主体とする繊維状原料を
使用して得られるシート状繊維成形物は、オイルミスト
等の異物除去用フィルター材、各種包装、梱包材、クッ
ション材、等に好適である。
【0049】また、各種セラミックス繊維等を使用し、
無機バインダー成分を併用して、焼結させたものは断熱
材料、耐熱材料などの好適な材料である。
【0050】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明する。
【0051】実施例1 水5リットルに、繊維状バインダー成分として、平均径
10μm、平均長さ3.4mmのPVA(商品名、VP
B105、クラレケミカル社製)0.75gを入れ、約
10分間攪拌して、これに比表面積1,400m2
g、糸径20μm、長さ3mmの活性炭素繊維7.5g
を加え、更に攪拌して均一な分散液とした。次いで粘度
調整剤として、アクリルアミド系粘剤(商品名、アクリ
パーズ、ダイヤフロック社製)0.1%水溶液100m
lを添加して抄造用原液を調製し、これに水70lを加
え、抄造用混合液を調製した。次にフィルター素材に表
1に示すような開口形状寸法の低圧損部を形成させるた
めの不透過部をある一定のパターンで有する500×5
00mmの大きさのメッシュをバッチ式抄紙機に取りつ
け、差圧1,000mmaqで抄造した。抄造物がつい
たままの状態でメッシュを抄紙機から取り外し、これに
濾紙をあて、ローラーで軽く押えながら十分に水分を除
去したあと、抄造物をメッシュからはずし、約70℃の
ロール乾燥機で乾燥させ、所望の低圧損部を有するシー
ト状の成型物を得た。次いでこの成型物の面に分子量5
00のPVAの0.5wt%水溶液をスプレーした後、
約110℃で約15分間乾燥させ、所望の低圧損部を有
するフィルター素材を得た。得られたフィルター素材の
諸特性測定結果を表1に示す。気体流速1m/secで
測定した圧力損失特性は、0.2〜0.9mmaqとい
った低い値であった。
【0052】なお、表1ではフィルター面の面積に対す
る低圧損部の面積を開口率で表している。以下の実施
例、比較例の表においても同様である。
【0053】
【表1】 実施例2、比較例1 フィルター素材の低圧損部の形状を6mmφ、ACF坪
量を50g/m2 フィルターとし、フィルター面の面積
に対する低圧損部の面積を変えたほかは、実施例1の製
造条件に準じてフィルター素材を作製し、その特性を測
定した結果を表2に示す。なお、表2で記号H、I、J
は実施例2である。また記号Kは比較例1であり、低圧
損部のないフィルター素材である。
【0054】
【表2】 実施例3 実施例1の記号Bで、繊維状PVAバインダー成分の使
用量を3.0gとしたほかは、実施例1と同様の条件で
作製したフィルター素材の圧力損失は0.9mmaqで
あった。
【0055】実施例4 実施例1の製造条件に準じて、ACF坪量を同一にし
た、フィルター面の面積の50%に相当する面積の低圧
損部を有するフィルター素材と低圧損部のないフィルタ
ー素材を作製し、それぞれを循環式の脱臭試験装置を用
いて脱臭性能を測定した。測定は、流通路内にフィルタ
ー素材をセットし、これにアセトアルデヒド500pp
mを含む空気を3m/secで流通させ、フィルター通
過後のガス濃度変化を測定する方法で行ない、次式で脱
臭率を求めた。結果を表3に示す。 脱臭率=(1−フィルター通過後のガス濃度/初期ガス濃度)×100 この結果から、ACF坪量が同一であっても、低圧損部
のないフィルター素材に比べて、低圧損部を有するフィ
ルター素材の方が高い脱臭性能(吸着性能)を有するこ
とがわかる。
【0056】
【表3】 比較例2 ACF坪量と抄造物の厚みを表4に示すようにしたほか
は、実施例1の製造条件に準じて、低圧損部のないフィ
ルター素材を作製した。圧力損失測定結果を表4に示
す。この結果から、低圧損部のないフィルター素材の場
合は、圧力損失を下げるためには、ACF坪量をかなり
減らさなければならないことがわかる。
【0057】
【表4】 実施例5 水5リットルに、紙材用パルプ(商品名、N−BSP、
興人パルプ社製)7.5g及び繊維状バインダー成分と
して、平均径10μm、平均長さ3.4mmのPVA
(商品名、VPB105、クラレ社製)0.75gを入
れ、約10分間攪拌して均一な分散液とした。これに水
70リットルを加え、抄造用混合液を調製した。次にシ
ート状繊維成形物に表5に示すような形状寸法の開口部
を形成させるための不透過部をある一定のパターンで有
する500×500mmの大きさのメッシュをバッチ式
抄紙機に取り付け、差圧1,000mmaqで抄造し
た。抄造物がついたままの状態でメッシュを抄紙機から
取り外し、約70℃で乾燥させ、所望の開口部を有する
パルプ製のシート状繊維成形物を得た。
【0058】
【表5】 実施例6 紙材用パルプ7.5gを75gとし、繊維状バインダー
成分の使用量0.75gを7.5gとした他は実施例5
と同様に操作し、表6に示すような肉薄部を有するパル
プ製のシート状繊維成形物を得た。
【0059】
【表6】 実施例5及び6で得られたパルプ製シート状繊維成形物
は、適宜組み合わせて使用することにより、異物除去用
のフィルター材として好適なものであった。
【0060】実施例7 水5リットルに、繊維状バインダー成分として、平均径
10μm、平均長さ3.4mmのPVA(商品名、VP
B105、クラレケミカル社製)0.75gを入れ、約
10分間攪拌して、これに糸径20μm、長さ3mmの
炭素繊維7.5gを加え、さらに攪拌して均一な分散液
とした。次いで粘度調整剤として、アクリルアミド系粘
剤(商品名、アクリパーズ、ダイヤフロック社製)0.
1%水溶液100mlを添加して抄造用原液を調製し、
これに水70リットルを加え、抄造用混合液を調製し
た。次に炭素繊維シートに表7に示すような形状寸法の
開口部を形成させるための不透過部をある一定のパター
ンで有する500×500mmの大きさのメッシュをバ
ッチ式抄紙機に取り付け、実施例5と同様に抄造、乾燥
し、表7に示す炭素繊維シートを得た。
【0061】
【表7】 実施例8 繊維状バインダー成分7.5gを75gとし、炭素繊維
の使用量7.5gを75gとし、アクリルアミド系粘剤
0.1%水溶液100mlを1000mlとした他は実
施例7と同様に操作し、表8に示すような肉薄部を有す
る炭素繊維シートを得た。
【0062】
【表8】 実施例7及び8で得られた炭素繊維シートは、導電性の
ある、複合材料用強化材として好適なものであった。
【0063】参考例1 実施例7で得られた試料C(8mmφの開口部を有する
もの)を用いて、炭素繊維強化モルタルを作製した。
【0064】先ず、セメントとして早強ポルトランドセ
メントを、骨材として微粒珪砂を使用し、適量の増粘剤
及び消泡剤を併用して、W/C:0.5、S/C:0.
47の条件で混合し、40×40×160mmの長方形
に成形し、24時間気中養生を行った後、150℃で1
5時間オートクレーブ養生しモルタル試験片を作製し
た。炭素繊維シートは40×160mmの大きさに切断
し、それぞれ試験片の上面、中間部及び底面に水平に装
入した。
【0065】これらの試験片については、JIS A
1106(コンクリートの曲げ強度試験方法)による曲
げ強度を測定した。測定結果を、同量の炭素繊維を使用
した通常の炭素繊維シートを使用した例と合わせて、表
9に示す。表9の結果から、本発明の方法による開口部
を有する炭素繊維シートを使用した炭素繊維補強モルタ
ルは、開口部を持たない平滑な炭素繊維シートを使用し
たものに比較して、いずれも補強効果が大きく、また、
開口部を有するにもかかわらず同等の導電性を有してい
ることが分かる。
【0066】
【表9】
【0067】
【発明の効果】本発明の方法によれば、簡単なプロセス
により各種フィルター材料、断熱あるいは防音材、複合
材料用補強材又は各種包装、梱包材などとして有用な、
開口部又は肉薄部を有するシート状繊維成形物を得るこ
とができる。
【0068】本発明のフィルター素材は、圧力損失が小
さく、しかも孔を有しているにもかかわらず優れた吸着
性能を有しており、また粉落ち現象もほとんどないた
め、空気清浄用、エアコン用等の工業用あるいは民生用
吸着材等に有用に用いうる素材である。このようなフィ
ルター素材は、吸着材として優れた脱臭性能(吸着性
能)を有する活性炭素繊維を用い、またこの活性炭素繊
維と融着し、フィルター素材の成型性を保持するととも
に活性炭素繊維の吸着性能を維持させるために繊維状バ
インダー成分を用い、かつ圧力損失を小さくするため成
形時点でフィルター素材に低圧損部を形成させるよう、
好ましい製造法として抄造法を用いることにより製造で
きるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】(A) 円形の開口部又は肉薄部を有するシー
ト状繊維成形物を作製するためのパターンメッシュ例の
概略平面図である。(B) 円形の開口部又は肉薄部を
有するシート状繊維成形物を作製するためのパターンメ
ッシュ例の概略断面図である。
【図2】(A)肉薄部を有するシート状繊維成形物の一
例の断面概略図である。(B)開口部を有するシート状
繊維成形物の一例の断面概略図である。
【図3】円形の開口部又は肉薄部を有するシート状繊維
成形物の一例の概略平面図である。
【符号の説明】
1 抄造用混合液の透過部 2 抄造用混合液の不透過部 3 シート状繊維成形物基材部 4 開口部又は肉薄部 5 肉薄部の薄い層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 幸田 精一郎 福岡県北九州市若松区響町1丁目3番地 三井鉱山株式会社九州研究所内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 繊維状原料又は繊維状原料とバインダー
    成分を液体中に分散させた抄造用混合液を、開口部又は
    肉薄部を形成する位置に抄造用混合液の不透過部を設け
    た濾材を用いて抄造することを特徴とする開口部又は肉
    薄部を有するシート状繊維成形物の製造方法。
  2. 【請求項2】 炭素繊維及び繊維状バインダー成分を液
    体中に分散させた抄造用混合液を、開口部又は肉薄部を
    形成する位置に抄造用混合液の不透過部を設けた濾材を
    用いて抄造することを特徴とする開口部又は肉薄部を有
    するシート状繊維成形物の製造方法。
  3. 【請求項3】 活性炭素繊維100重量部中に繊維状バ
    インダー成分2〜50重量部が分散して成形されてい
    て、かつそのフィルター面の全面積の3〜90%に相当
    する面積を有する低圧損部が素材中に形成されているこ
    とを特徴とするフィルター素材。
  4. 【請求項4】 活性炭素繊維100重量部及び繊維状バ
    インダー成分2〜50重量部を液体中に分散させ、必要
    により繊維状補強材を添加し、次いで高分子材料溶液を
    添加し、更に希釈することにより粘度を調製した抄造用
    混合液をつくり、この混合液を使用し、低圧損部を形成
    する位置に抄造用混合液の不透過部を設けた濾材を用い
    て抄造することを特徴とするフィルター素材の製造方
    法。
JP4228740A 1991-08-28 1992-08-27 開口部又は肉薄部を有するシート状繊維成形物の製造方法 Pending JPH05214695A (ja)

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