JPH07297536A - ベーパーリフローはんだ付け装置およびその制御方法 - Google Patents

ベーパーリフローはんだ付け装置およびその制御方法

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JPH07297536A
JPH07297536A JP8706294A JP8706294A JPH07297536A JP H07297536 A JPH07297536 A JP H07297536A JP 8706294 A JP8706294 A JP 8706294A JP 8706294 A JP8706294 A JP 8706294A JP H07297536 A JPH07297536 A JP H07297536A
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liquid
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春夫 三階
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 装置起動時における、蒸気発生槽の壁面の温
度差によって生じる熱応力を低減して、信頼性の高いベ
ーパーリフローはんだ付け装置およびその制御方法を提
供する。 【構成】 リフロー部1の蒸気発生槽4内に複数段の加
熱ヒータ7a,7bを備え、装置の起動前に充填される
熱媒体液12の量を底部に一番近い加熱ヒータ7aが浸
る量とし、熱媒体液12に浸った加熱ヒータ7aのみに
通電し、蒸気発生槽4の底近傍の熱媒体液温、加熱ヒー
タ7aの表面液温、熱媒体飽和蒸気13の温度のいずれ
かが設定値に達したときに、新たに熱媒体液12を追加
供給し、さらに、その追加供給量を熱媒体液温が一定以
上降下しない量に制限し、所定量の熱媒体液12が供給
されるまで前記設定温度に達する毎に熱媒体液12の供
給を繰り返して装置を起動するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ベーパーリフローはん
だ付け装置およびその制御方法に係り、特に、4方向に
平面的に電極端子を取り出した、いわゆるフラットパッ
クICや、抵抗、コンデンサ等の面付けチップ部品をプ
リント基板などの配線板(以下、回路基板と総称する)
上にはんだ付けする高密度実装に適したベーパーリフロ
ーはんだ付け装置およびその制御方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、回路基板への電子部品の高密度実
装がますます進んでいるが、回路基板へIC,チップ部
品などの電子部品を接着するはんだ付け作業は、ライン
の最終工程に当たるために、そのはんだ付け技術はライ
ンの中で最も重要技術と見られている。最近では、はん
だ付け作業を行う炉内の温度分布の均一性を高め、か
つ、電子部品に対する有害な加熱を避ける必要性から、
対空気比重の大きい蒸気を熱媒体として用い、基板には
んだを印刷し電子部品を搭載した回路基板などの被処理
物を、上記熱媒体の凝縮潜熱を利用して加熱するベーパ
リフローはんだ付け装置が知られている。
【0003】この装置は、例えば、特開昭63−903
61号公報に記載されているように、回路基板を前述の
ように対空気比重の大きい熱媒体の飽和蒸気中を通すこ
とによってはんだ付けするための蒸気発生槽を備えたも
のである。従来の代表的な、コンベアを用いたベーパー
リフローはんだ付け装置について図5および図6を参照
して説明する。図5は、従来のベーパーリフローはんだ
付け装置の構成を示す縦断面図、図6は、図5の装置の
A−A矢視断面図である。
【0004】図5,図6に示す装置は、蒸気発生槽4、
搬入側搬送路5、搬出側搬送路6、加熱ヒータ7、搬入
側冷却器8、搬出側冷却器9、搬入側排気口10、搬出
側排気口11からなるリフロー部1と、予熱ヒータ14
を備えた予熱部2と、冷却ファン18を備えた冷却部3
と、被処理物16を図5に向かって左から右へ搬送する
ためのコンベア15、駆動スプロケット19、駆動モー
タ20、アイドラ21などを含む駆動系と、デミスタ2
4を備えた回収装置23、水酸除去器25、循環ポンプ
26等を含む熱媒体回収系と、冷却タンク27、ポンプ
28、フィルタ29、バルブ30等からなる、フラック
スを除去するフィルタリング系と、温度センサ31、温
度調節器32、電力調節器33等の温度制御系などによ
り構成されている。
【0005】蒸気発生槽4と搬入側冷却器8および搬出
側冷却器9のある室とは下部の開いた隔壁34で分離さ
れ、底部35と隔壁34とで形成された戻り通路17を
経て連結されている。
【0006】このように構成された従来のベーパーリフ
ローはんだ付け装置の動作を説明する。装置の起動によ
り、予熱ヒータ14、加熱ヒータ7に電力が供給され
る。蒸気発生槽4の下部に溜っている熱媒体液12は、
蒸発潜熱が水の1/25程度であるために、加熱ヒータ
7により加熱されて直ちに沸騰し飽和蒸気13が発生す
る。この飽和蒸気13は蒸気発生槽4を上昇し、一部は
下部蒸気吐出口36から流出し、残りは側壁通路38を
経て上部蒸気吐出口37から流出して、被処理物16上
のはんだをリフローするのに必要な蒸気面を確保する。
【0007】被処理物16を加熱した飽和蒸気13は、
凝縮液化して蒸気発生槽4の下部に落下し、蒸気発生槽
4の底部に溜る。残りの飽和蒸気13は、搬入側冷却器
8および搬出側冷却器9により冷却されて液化し、戻り
通路17を通って蒸気発生槽4の底部に戻る。わずかに
残った蒸気は、搬入側排気口10および搬出側排気口1
1から、また、被処理物16に付着していてその後蒸発
して分離した蒸気は搬出側排気口11から、いずれも配
管22を通って回収装置23に流入する。回収装置23
は蒸気を冷却し液化してデミスタ24で回収される。回
収された熱媒体液12は水酸除去器25で水酸を除去さ
れ、循環ポンプ26により戻り通路17を通って蒸気発
生槽4に戻される。
【0008】被処理物16は、予熱部2で予熱ヒータ1
4による輻射熱で加熱されてコンベア15でリフロー部
1に搬入される。リフロー部1に搬入された被処理物1
6は飽和蒸気13の凝縮潜熱によりはんだが加熱溶融さ
れる。その被処理物16は搬出側搬送路6に入り次第に
冷却されてはんだが固化し、冷却部3に入って冷却ファ
ン18によりさらに冷却されて装置から搬出される。蒸
気発生槽4における飽和蒸気13の高さは、蒸気発生槽
4内に移動可能に設けた温度センサ31と温度調節器3
2とにより所定の温度となるように、電力調節器33を
介して加熱ヒータ7への電力を制御されることによっ
て、所定の値に保たれる。
【0009】所定の作業が終了すると、蒸気発生槽4の
下部に溜っていた熱媒体液12をバルブ30を開けて冷
却タンク27へ回収する。熱媒体液12は冷却タンク2
7で冷却されると、溶融していたフラックスが析出して
くる。そこで、熱媒体液12はポンプ28でフィルタ2
9に圧送され、析出したフラックスを分離する。フラッ
クスを除去された熱媒体液12は搬入側の戻り通路17
を通って、蒸気発生槽4の底部35に戻る。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】上記のようなベーパー
リフローはんだ付け装置において、次のような問題点が
生じる。リフロー室において、装置を起動して加熱ヒー
タ7に電力を供給すると、加熱ヒータ7により加熱され
た熱媒体液は、密度差により上昇して液面の上部に集ま
る。熱媒体液の熱伝導率は水の約1/10と小さいの
で、加熱された高温の熱媒体液から下部の低温の熱媒体
液には熱が伝わりにくい。
【0011】また、蒸気発生槽内の材質は耐蝕性を考慮
してステンレス鋼板が使用される。ステンレス鋼板は炭
素鋼板に比べ熱伝導率が1/2と低く、熱が蒸気発生槽
壁面を伝わりにくい。この結果、熱媒体液が沸騰するま
での間(一般に15〜30分)に、液面の上部と下部付
近の蒸気発生槽壁面の温度差が100℃以上になり、熱
応力による歪が生じ蒸気発生槽にクラックが発生する原
因となり、熱媒体液の液漏れを起こすなど、装置の信頼
性が低下する。
【0012】本発明は、上記従来技術の問題点を解決す
るためになされたもので、その目的は、リフロー部蒸気
発生槽の下部に溜った熱媒体液の上下の温度差を低減す
ることにより、装置起動時における、蒸気発生槽の壁面
の温度差によって生じる熱応力を低減して、信頼性の高
いベーパーリフローはんだ付け装置およびその制御方法
を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明に係るベーパーリフローはんだ付け装置の構
成は、はんだを塗布した回路基板に電子部品を装着して
なる被処理物を予熱部およびリフロー部を通過するよう
に搬送し、予熱部で予熱手段により被処理物を所望の温
度に予熱し、リフロー部で熱媒体液の飽和蒸気により本
加熱を行なってはんだを溶融させ、リフロー部に続く冷
却部で冷風を吹き付けてはんだを固化させて電子部品を
回路基板上にはんだ付けするベーパーリフローはんだ付
け装置において、リフロー部の蒸気発生槽内に設けた熱
媒体液の加熱手段と、前記蒸気発生槽内の熱媒体温度を
検知する温度センサと、前記蒸気発生槽内へ熱媒体液を
供給する熱媒体液供給手段と、前記蒸気発生槽内の熱媒
体液面高さを検知する熱媒体液量検出手段と、前記温度
センサと前記熱媒体液量検出手段との信号により、前記
熱媒体液供給手段からの熱媒体液供給量を制御し、さら
に加熱手段の熱源供給を制御する制御手段とを備えたも
のである。
【0014】また、上記目的を達成するために、本発明
に係るベーパーリフローはんだ付け装置の制御方法の構
成は、はんだを塗布した回路基板に電子部品を装着して
なる被処理物を予熱部およびリフロー部を通過するよう
に搬送し、予熱部では被処理物を所望の温度に予熱し、
リフロー部で熱媒体液の飽和蒸気により本加熱を行なっ
てはんだを溶融させ、リフロー部に続く冷却部で冷風を
吹き付けてはんだを固化させて電子部品を回路基板上に
はんだ付けするベーパーリフローはんだ付け装置の制御
方法において、リフロー部の蒸気発生槽内に少なくとも
1つの加熱ヒータを備え、装置の起動前に充填される熱
媒体量を底部に一番近い加熱ヒータが浸る量とし、熱媒
体液に浸っている加熱ヒータに通電して、前記蒸気発生
槽の底近傍の熱媒体液温、前記加熱ヒータの表面液温、
熱媒体蒸気温度のいずれかが設定値に達したときに、新
たに熱媒体液を追加供給し、さらに、前記追加供給量を
熱媒体液温が一定以上降下しない量に制限し、所定量の
熱媒体液が供給されるまで前記設定温度に達する毎に熱
媒体液の供給を繰り返して装置を起動するようにしたも
のである。
【0015】
【作用】上記技術的手段による働きは次のとおりであ
る。熱媒体液の熱伝導率は水の約1/10と小さく、ス
テンレス鋼の熱伝導率は炭素鋼の約1/2と小さいの
で、本発明は、装置の起動時における熱媒体液量を最小
限とし、熱媒体液の上下での熱移動を促進し、温度差を
小さくするようにしたものである。装置の起動時に蒸気
発生槽へ充填する熱媒体液量を、加熱ヒータ(加熱手
段)の過熱防止ができるように加熱ヒータの上面が液に
浸るような最小限の量を供給して加熱を行うものとす
る。熱媒体液の量がわずかであるので、その液面は低く
なり、液の上部と下部の熱移動が促進されて温度差が小
さくなり、温度は一様となる。
【0016】また、熱媒体液量はわずかであるので短時
間に沸騰し飽和蒸気を発生する。飽和蒸気により蒸気発
生槽内は加熱され蒸気発生槽の壁面温度は一様になる。
熱媒体液が沸騰したら、熱媒体液供給手段を駆動して残
りの液を複数回に分けて供給することにより、熱媒体液
温度の低下を抑えながら、熱媒体液が沸騰する毎に熱媒
体液を供給して液面を上昇させることを繰り返す。この
ように、限定された熱媒体液中にある加熱ヒータで加熱
を行うことにする。すなわち、所定量の熱媒体液を供給
して装置を起動させ、起動時における蒸気発生槽壁面の
温度差を小さくして熱応力の発生を抑制する。蒸気発生
槽の温度差が小さくなると、熱応力の発生が抑えられ、
クラック発生等の経年変化を生じにくく、信頼性の高い
リフローはんだ付け装置が得られる。
【0017】
【実施例】以下、本発明の各実施例を図1ないし図4を
参照して説明する。図1ないし図4において、図5,図
6に示したものと同一符号のものは同等部分であるか
ら、これらについての一般的な説明は省略する。 〔実施例 1〕図1は、本発明の一実施例に係るベーパ
ーリフローはんだ付け装置の構成を示す縦断面図であ
る。
【0018】図1において、31は、飽和蒸気13の温
度を検知する蒸気温度センサ、39は、蒸気発生槽4内
の熱媒体液12の温度を検知する温度センサ、32a
は、温度センサ39に接続する温度調節器、32bは、
蒸気温度センサ(温度センサ)31に接続する温度調節
器、40は、温度調節器32aと電力調節器33との間
にある開閉器、41は、蒸気発生槽4の下部に設けた液
面計で、この液面計41は、蒸気発生槽4内の熱媒体液
12の液面高さを検知する熱媒体液量検出手段として機
能する。
【0019】図1に示す実施例が、図5,6に示した従
来技術と相違するところは下記のとおりである。すなわ
ち、蒸気発生槽4内の上下2段に設けられた加熱ヒータ
7a,7bの電源供給を上段と下段とに分け、蒸気発生
槽内の液面高さを検出する熱媒体液量検出手段に液面計
41を設ける。そして、上段の加熱ヒータ7bの電源
は、液面計41により該加熱ヒータ7bが熱媒体液12
面の下にあることが検出された場合に接点を閉じる開閉
器40を介して電源と接続し、下段の加熱ヒータ7aの
電源は本装置の運転中は常時電源と接続している。ま
た、蒸気発生槽4の熱媒体液12中に温度センサ39を
設け、温度センサ39からの電気信号と液面計41の検
出値とにより、フィルタリングポンプ28の運転を制御
する制御手段として温度調節器32aを設けた構成とな
っている。
【0020】このように構成された本実施例のベーパー
リフローはんだ付け装置の動作を説明する。装置の起動
に先だって、冷却タンク27で冷却された熱媒体液12
を、フィルタリングポンプ28によりフィルタ29に圧
送し、フラックスを除去して蒸気発生槽4に供給する。
このときの熱媒体液12の供給量は、液面計41の出力
信号により、フィルタリングポンプ28の運転を制御す
ることで蒸気発生槽4の底部に最も近い下段の加熱ヒー
タ7aの上面がほぼ浸る高さまで充填される。
【0021】次に、装置の起動により、予熱ヒータ14
と下段の加熱ヒータ7aに電力が供給される。蒸気発生
槽4の底部35に供給されている熱媒体液12の量は、
前記下段の加熱ヒータ7aが浸る程度にわずかであるの
で、加熱ヒータ7aにより加熱され、熱媒体液12の上
部と下部の熱移動が促進されて温度差が小さくなり、短
時間で沸騰し熱媒体の飽和蒸気13が発生する。熱媒体
液12の沸騰により蒸気発生槽4内の熱媒体液面より下
の部分は熱媒体液12により沸騰温度まで加熱され、飽
和蒸気13に接している部分は飽和蒸気の凝縮潜熱によ
り加熱され次第に蒸気発生槽4内は一様な温度(沸点温
度)に近づく。
【0022】蒸気発生槽4内を加熱した熱媒体の飽和蒸
気13は、凝縮液化して蒸気発生槽4の底部35に落下
するが、蒸気発生槽4から流出した残りの飽和蒸気13
は、搬入側冷却器8、搬出側冷却器9や回収装置23等
により液化され、戻り通路17を通り蒸気発生槽4の底
部35に戻る。飽和蒸気13が発生し、熱媒体液12中
の温度センサ39は、設定温度(例えば、沸点温度)に
等しくなったことを検出すると、温度調節器32aに信
号を送る。温度センサ39からの信号を受けると、温度
調節器32aはフィルタリングポンプ28に信号を送
り、フィルタリングポンプ28を運転させ熱媒体液12
の供給を行う。
【0023】このとき、液面計41により熱媒体液量を
検出し、一定量の熱媒体液が供給されると温度調節器3
2aに信号を送り、フィルタリングポンプ28の運転を
停止するように制御することによって、残りの熱媒体液
12を複数回に分けて供給するようにする。フィルタリ
ングポンプ28の運転による熱媒体液12の供給量は、
このように複数回に分けて供給することで、一回あたり
では既に蒸気発生槽4内にある熱媒体液12の量に比較
してわずかに抑えてあり、熱媒体液の追加供給による急
激な温度低下を防止している。
【0024】また、前記熱媒体液12の蒸気発生槽4へ
の供給は戻り通路17を経由するので、戻り通路17を
通過する間に回収された熱媒体液12と混じりあって、
その液温は一様になり、局部的な温度低下を防止し熱応
力の発生を抑えることができる。上記の熱媒体供給後に
再び温度センサ39により熱媒体液12が沸騰している
ことが検出されると、前述したように熱媒体液12を追
加供給することを繰り返す。そして、上段の加熱ヒータ
7bが熱媒体液12に浸る所定量の熱媒体液12が供給
されたことを液面計41が検出すると、温度調節器32
aに検出信号を送り、温度調節器32aの信号を受け開
閉器40はその接点を閉じ、上下2段のヒータ7a,7
bにより加熱を行う。この後も、温度センサー39によ
り熱媒体液12が設定温度を超えたことが検出される
と、熱媒体液12の供給を繰り返し、通常の運転状態に
必要な所定量の熱媒体液12が供給され、装置は通常の
起動状態となる。
【0025】通常の運転状態では下段の加熱ヒータ7a
は常時加熱を行い、上段の加熱ヒータ7bは蒸気温度セ
ンサ31と温度調節器32bにより電力調節器33で発
熱量を制御され飽和蒸気13の高さを制御する。これ以
降の装置の動作は、従来と同等であるからここでは説明
を省略する。上記の起動時の動作により、蒸気発生槽4
内の熱媒体液の上下の温度差を低減できるので、蒸気発
生槽壁面の温度差を小さくし、熱応力の発生を防止する
ことができ、装置の信頼性を向上させることができる。
【0026】上記の実施例では、熱媒体液12中の温度
測定点を1個所としたが、温度測定点は2個所以上であ
っても良い。例えば、液中に所定の間隔を持って取り付
けると熱媒体液12の温度差を直接確認でき、より正確
に温度を制御できる効果がある。
【0027】〔実施例 2〕図2は、本発明の他の実施
例に係るベーパーリフローはんだ付け装置の構成を示す
縦断面図である。図2に示す実施例が、図1に示した実
施例と相違するところは、温度センサー39を蒸気発生
槽4の底部35近傍から加熱ヒータ7a,7bの表面に
変えたもので、フィルタリングポンプ28からの熱媒体
液の供給を、加熱ヒータ7a,7bの表面液温度の検出
により行うものである。
【0028】図2に示す装置の動作は、図1に示した実
施例の前記装置の動作と同様であり、ここでは説明を省
略する。本実施例によれば、先の実施例と同様の効果が
得られ、特に、加熱ヒータの表面液温を直接計るので、
加熱ヒータ7a,7bの過熱を防止できる効果がある。
【0029】〔実施例 3〕図3は、本発明のさらに他
の実施例に係るベーパーリフローはんだ付け装置の構成
を示す縦断面図である。図3に示す実施例が、図1に示
した実施例と相違するところは、温度センサ39に変え
て、蒸気温度センサ31の信号により、フィルタリング
ポンプ28からの熱媒体液の供給を行うものである。ま
た、フィルタリングポンプ28に運転時間積算機能を持
たせたものである。
【0030】事前にフィルタリングポンプ28の運転時
間と液面高さとの関係が既知であれば、フィルタリング
ポンプ28の運転時間の積算値により液面高さの設定が
可能である。例えば、蒸気温度センサ31が設定温度
(熱媒体液の沸点温度)以上となったときのみフィルタ
リングポンプ28の運転を行い、設定温度以下となった
ときは直ちにフィルタリングポンプ28を停止させるよ
うに構成しておき、フィルタリングポンプ28の運転時
間の積算値により通常の運転時に装置内の供給される所
定量の熱媒体液12が供給されると温度調節器32に信
号を送り直ちにフィルタリングポンプ28を停止させる
ようにし、前記信号により開閉器40の接点を閉じ、通
常運転を行うように構成してもよい。
【0031】図3に示す装置のその他の一般的な動作
は、先の図1に示した実施例の装置の動作と同様であ
り、ここでは説明を省略する。本実施例によれば、先の
実施例と同様の効果が得られ、特に、構造が簡単になり
信頼性が向上する。
【0032】〔実施例 4〕図4は、本発明のさらに他
の実施例に係るベーパーリフローはんだ付け装置の構成
を示す縦断面図である。図4に示す実施例が、図1に示
した実施例と相違するところは、フィルタ29と蒸気発
生槽4の間に、熱媒体液を予熱する予熱ヒータ51を内
蔵した予熱槽50を設けたことにある。フィルタ29を
通過した熱媒体液は予熱槽50に入り予熱され、戻り通
路17を通って蒸気発生槽4へ流入する。
【0033】図4に示す実施例は、図1ないし図3の実
施例に比べると、蒸気発生槽に流入する熱媒体液の温度
が蒸気発生槽内の熱媒体の温度に近づくため、熱媒体液
供給による温度低下を小さくでき、蒸気発生槽壁面の温
度差を小さくできるのでより熱応力の発生を抑えること
ができる効果がある。また、熱媒体液は予熱されている
ため、時間あたりの供給量を多くしても液温の低下が少
ないので、装置が通常の運転状態となるまでに必要な起
動時間を短縮できる効果がある。図4に示す装置のその
他の一般的な動作は、図1に示した実施例の前記装置の
動作と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0034】以上の実施例では、装置の起動時に最小量
の熱媒体が沸騰したとき、所定量の熱媒体を追加供給し
沸騰させる動作をくり返しながら装置を起動させていた
が、前記の熱媒体液の追加供給を連続して行なっても差
し支えない。すなわち、液温の変化量を一定量以下に抑
える範囲内で熱媒体液の供給量とヒータの発熱量とをバ
ランスさせ、連続的に供給を行うことにより、さらに熱
媒体液供給による温度変化を小さくすることができる。
なお、以上述べた実施例では、加熱ヒータを上下2段に
設けた場合について述べたが、加熱ヒータの段数は設計
上の問題であり、本発明の本質に特に関係はない。
【0035】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、リフロー部蒸気発生槽の下部に溜った熱媒体液の
上下の温度差を低減することにより、装置起動時におけ
る、蒸気発生槽の壁面の温度差によって生じる熱応力を
低減して、信頼性の高いベーパーリフローはんだ付け装
置およびその制御方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係るベーパーリフローはん
だ付け装置の構成を示す縦断面図である。
【図2】本発明の他の実施例に係るベーパーリフローは
んだ付け装置の構成を示す縦断面図である。
【図3】本発明のさらに他の実施例に係るベーパーリフ
ローはんだ付け装置の構成を示す縦断面図である。
【図4】本発明のさらに他の実施例に係るベーパーリフ
ローはんだ付け装置の構成を示す縦断面図である。
【図5】従来のベーパーリフローはんだ付け装置の構成
を示す縦断面図である。
【図6】図5の装置のA−A矢視横断面図である。
【符号の説明】
1…リフロー部、2…予熱部、3…冷却部、4…蒸気発
生槽、5…搬入側搬送路、6…搬出側搬送路、7a,7
b…加熱ヒータ、8…搬入側冷却器、9…搬出側冷却
器、10…搬入側排気口、11…搬出側排気口、12…
熱媒体液、13…飽和蒸気、14…予熱ヒータ、15…
コンベア、16…被処理物、17…戻り通路、27…冷
却タンク、28…フィルタリングポンプ、29…フィル
タ、31…蒸気温度センサ、32、32a、32b…温
度調節器、33…電力調節器、34…隔壁、35…底
部、39…温度センサ、41…液面計、50…予熱槽、
51…予熱ヒータ。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 はんだを塗布した回路基板に電子部品を
    装着してなる被処理物を予熱部およびリフロー部を通過
    するように搬送し、予熱部で予熱手段により被処理物を
    所望の温度に予熱し、リフロー部で熱媒体液の飽和蒸気
    により本加熱を行なってはんだを溶融させ、リフロー部
    に続く冷却部で冷風を吹き付けてはんだを固化させて電
    子部品を回路基板上にはんだ付けするベーパーリフロー
    はんだ付け装置において、 リフロー部の蒸気発生槽内に設けた熱媒体液の加熱手段
    と、 前記蒸気発生槽内の熱媒体温度を検知する温度センサ
    と、 前記蒸気発生槽内へ熱媒体液を供給する熱媒体液供給手
    段と、 前記蒸気発生槽内の熱媒体液面高さを検知する熱媒体液
    量検出手段と、 前記温度センサと前記熱媒体液量検出手段との信号によ
    り、前記熱媒体液供給手段からの熱媒体液供給量を制御
    し、さらに加熱手段の熱源供給を制御する制御手段とを
    備えたことを特徴とするベーパーリフローはんだ付け装
    置。
  2. 【請求項2】 はんだを塗布した回路基板に電子部品を
    装着してなる被処理物を予熱部およびリフロー部を通過
    するように搬送し、予熱部では予熱手段より被処理物を
    所望の温度に予熱し、リフロー部で熱媒体液の飽和蒸気
    により本加熱を行なってはんだを溶融させ、リフロー部
    に続く冷却部で冷風を吹き付けてはんだを固化させて電
    子部品を回路基板上にはんだ付けするベーパーリフロー
    はんだ付け装置において、 リフロー部の蒸気発生槽内に設けた熱媒体液の加熱手段
    と、 前記蒸気発生槽内の熱媒体温度を検知する温度センサ
    と、 前記蒸気発生槽内へ熱媒体液を供給する熱媒体液供給手
    段と、 前記温度センサの信号により、前記熱媒体液供給手段か
    らの熱媒体液供給量を制御し、さらに加熱手段の熱源供
    給を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするベー
    パーリフローはんだ付け装置。
  3. 【請求項3】 はんだを塗布した回路基板に電子部品を
    装着してなる被処理物を予熱部およびリフロー部を通過
    するように搬送し、予熱部では被処理物を所望の温度に
    予熱し、リフロー部で熱媒体液の飽和蒸気により本加熱
    を行なってはんだを溶融させ、リフロー部に続く冷却部
    で冷風を吹き付けてはんだを固化させて電子部品を回路
    基板上にはんだ付けするベーパーリフローはんだ付け装
    置の制御方法において、 リフロー部の蒸気発生槽内に少なくとも1つの加熱ヒー
    タを備え、装置の起動前に充填される熱媒体量を底部に
    一番近い加熱ヒータが浸る量とし、 熱媒体液に浸っている加熱ヒータに通電して、前記蒸気
    発生槽の底近傍の熱媒体液温、前記加熱ヒータの表面液
    温、熱媒体蒸気温度のいずれかが設定値に達したとき
    に、新たに熱媒体液を追加供給し、 さらに、前記追加供給量を熱媒体液温が一定以上降下し
    ない量に制限し、所定量の熱媒体液が供給されるまで前
    記設定温度に達する毎に熱媒体液の供給を繰り返して装
    置を起動するようにしたことを特徴とするベーパーリフ
    ローはんだ付け装置の制御方法。
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CN117583684A (zh) * 2024-01-16 2024-02-23 无锡市古德电子有限公司 一种smt焊接方法

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