JPH07297088A - 電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

電解コンデンサ及びその製造方法

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JPH07297088A
JPH07297088A JP11206694A JP11206694A JPH07297088A JP H07297088 A JPH07297088 A JP H07297088A JP 11206694 A JP11206694 A JP 11206694A JP 11206694 A JP11206694 A JP 11206694A JP H07297088 A JPH07297088 A JP H07297088A
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capacitor
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Shinichi Kaneko
信一 金子
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 電解液含浸時のコンデンサ素子の緩みを無く
すことによって絶縁低下を防止し、火花、発火、爆発等
の生じない安全な電解コンデンサを提供する。 【構成】 空巻部を高分子フィルムと粘着したスペーサ
紙とで形成したのち、陽極箔と陰極箔との間にスペーサ
紙を挿入して巻回したコンデンサ素子をケースに収容し
密閉したことを特徴とする電解コンデンサ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、過電圧や逆電圧印加な
どによって引き起こされる発火、燃焼、爆発などを未然
に防止できる安全な電解コンデンサ及びその製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】箔形乾式電解コンデンサの構成は、まず
クラフト紙やマニラ紙などのスペーサ紙のみで空巻きし
た後、このスペーサ紙の両面に配した一対の陽極箔と陰
極箔とともに巻回してコンデンサ素子を構成し、このコ
ンデンサ素子に駆動用電解液を含浸しケースに収容して
密閉したものからなっていた。
【0003】近年、電子部品においては、低コスト、小
型軽量化とともに安全性も重要視されている。特に過電
圧や逆電圧印加によって引き起こされるコンデンサ破壊
時の発火、燃焼、爆発などは、当該コンデンサ以外の他
の電子部品の汚染や類焼などの影響もあり、大きな問題
となっていた。
【0004】このようなコンデンサに生ずる発火、燃
焼、爆発などは、次のような原因によって発生する。す
なわち、張力を加えられて巻回されたコンデンサ素子
は、その外周を巻き止め用粘着テープで固定され駆動用
電解液を含浸されて組み立てられるが、この駆動用電解
液の含浸により湿潤状態となったコンデンサ素子は、巻
芯部を構成する空巻部のスペーサ紙が緩んで変形し、空
巻部の上に巻かれた陽極箔及び陰極箔を折り曲げるなど
の変形をさせる。この陽極箔及び陰極箔の変形は、スペ
ーサ紙に欠陥部を作り、絶縁を低下させるので、このま
まケースに収容され密閉された場合、定格電圧あるいは
過電圧印加によってスペーサ紙の絶縁を越えたときは、
短絡や火花を生じ、駆動用電解液がガス化したところに
着火して燃焼、爆発するなどの状態を生ずる。
【0005】このような問題点を解決する手段として、
例えば特開平4−361516号公報、特開平4−36
1517号公報及び特開平5−6841号公報記載の技
術がある。すなわち、巻芯部を陰極箔とスペーサ紙のみ
で構成した後、これに陽極箔を挟み込んで巻回しコンデ
ンサ素子を構成するものである。しかし、この技術で
は、巻芯部が多くなるために陽極箔の収容できる長さが
短くなるので静電容量が小さくなる欠点があり、製品が
大きくなり小型軽量化を達成できない問題点があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上述べたように、従
来の構成からなる電解コンデンサでは、コンデンサ素子
の巻芯部に巻回時のストレスが加わり、さらに電解液の
含浸によるスペーサの緩みによって生じる陽極箔や陰極
箔の変形がスペーサに欠陥部を作るので、絶縁が低下
し、コンデンサへの電圧印加などによって火花の発生、
発火、爆発等を生ずる危険な状態となる要因となってい
た。
【0007】本発明は、上記の点に鑑みなされたもの
で、電解液の含浸による巻芯部の緩みをなくすことによ
ってスペーサ紙の絶縁低下を防止し、発火や爆発等を生
じないようにするとともに、小型、高性能な電解コンデ
ンサ及びその製造方法を提供することを目的としたもの
である。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、空巻部を高分
子フィルムと粘着したスペーサ紙で形成したのちに陽極
箔及び陰極箔とともに巻回した電解コンデンサ、及び粘
着剤が塗布されている高分子フィルムとスペーサ紙又は
粘着されている高分子フィルムとスペーサ紙で空巻部を
形成した後、陽極箔及び陰極箔とともに巻回することを
特徴とする電解コンテンサの製造方法である。
【0009】
【作用】このような構成による電解コンデンサ及びその
製造方法によれば、コンデンサ素子の空巻部が高分子フ
ィルムと粘着したスペーサ紙で構成されているために、
電解液が含浸されてコンデンサ素子が湿潤状態になって
も空巻部が軟弱になって変形することがない。したがっ
て、空巻部の形状が崩れることがないので、スペーサ紙
に欠陥部を生ずることはなく絶縁低下を防止できるの
で、コンデンサへの電圧印加時に絶縁低下を原因とする
火花の発生、発火、爆発等を未然に防止できる作用を有
する。
【0010】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0011】図1に示すように例えば片面にアクリル系
樹脂粘着剤を塗布した厚さ50μmのポリエチレンテレ
フタレート(以下PETという)フィルム1とスペーサ
紙2とを重ね合わせ、直径3mmの巻芯で巻回し、図2
及び図3に示す空巻部3を形成する。適宜な回数、例え
ば空巻部3の厚さが3mmとなった位置で、陽極箔4及
び陰極箔5を挿入し、再び巻回しコンデンサ素子6を形
成する。陽極引出し端子7及び陰極引出し端子8は巻回
途中で挿入するなどする。
【0012】前記のようにして作製したコンデンサ素子
6に駆動用電解液を含浸した後、図2及び図3に示すよ
うに端子板9に陽極引出し端子7及び陰極引出し端子8
を接続し、これをアルミケース10に収容し、ケース1
0の開口部を封口する。なお、11は外部端子であり、
図3はこの電解コンデンサの正断面図である。
【0013】この実施例と従来例との比較について述べ
る。従来例は、前記実施例で粘着剤の塗布されたPET
フィルムを使用しないこと以外は実施例と同じで、スペ
ーサ紙、陽極箔、陰極箔のみで巻回してコンデンサ素子
を構成したものである。なお、定格は250V−100
0μF、製品外形は直径35mm×長さ45mmであ
る。対比試験は、試料10個について耐電圧試験におけ
る破壊電圧、及びその破壊状態を目視で観察したが、そ
の結果を表に示す。
【0014】
【表1】
【0015】表1からも明らかなように、実施例は破壊
電圧が従来例に比して高い値を示すとともにばらつきが
少なく安定しており、全数ケース弁が動作した。これに
対し、従来例は、破壊電圧も低く、火花、発火、爆発を
生じた。
【0016】なお、その他の特性、静電容量、損失角の
正接、漏れ電流等の初期特性は、実施例、従来例とも同
程度の値を示した。
【0017】また、他の実施例として、片面にアクリル
系樹脂粘着剤を塗布した厚さ50μmのPETフィルム
のみを直径3mmの巻芯で巻回して空巻部を形成し、適
宜な回数、例えば前記空巻部の厚さが3mmとなった位
置でスペーサ紙の両面に陽極箔と陰極箔をそれぞれ挿入
して再び巻回してコンデンサ素子を作製し、以下前述の
実施例と同様にしてコンデンサを作製した。
【0018】このコンデンサについて、耐電圧試験にお
ける破壊電圧、及びその破壊状態を観察した結果、破壊
電圧は380〜390V、破壊状態は全数ケースの防爆
弁が動作し、火花の発生や発火、爆発等の危険な状態は
生じなかった。
【0019】
【発明の効果】本発明によれば、空巻部を粘着剤の塗布
された高分子フィルムとスペーサ紙とで構成したことに
より、コンデンサ素子に駆動用電解液を含浸されても緩
むことがないので変形せず、よってスペーサ紙の絶縁低
下を生じないから、火花、発火、爆発等の危険な状態に
なることがない効果を有する電解コンデンサを提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるコンデンサ素子を展開した状態を
示す斜視図。
【図2】本発明になるコンデンサ素子に端子板を接続し
た状態を示す斜視図。
【図3】本発明になる電解コンデンサを示す正断面図。
【符号の説明】
1 粘着剤を塗布したPETフィルム 2 スペーサ紙 3 空巻部 4 陽極箔 5 陰極箔 6 コンデンサ素子 9 端子板

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極箔と陰極箔との間にスペーサ紙を介
    して巻回したコンデンサ素子をケースに収容し密閉した
    電解コンデンサにおいて、前記コンデンサ素子の空巻部
    が高分子フィルムと粘着したスペーサ紙とで形成されて
    いることを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 高分子フィルムがポリエステル、ポリオ
    レフィン、ポリイミド、ポリアミド、ポリカーボネー
    ト、ポリエーテルであることを特徴とする請求項1に記
    載の電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 片面又は両面に粘着剤が塗布されている
    高分子フィルムとスペーサ紙とで空巻きを行った後、ス
    ペーサ紙の両面にそれぞれ配した陽極箔と陰極箔とで巻
    回してコンデンサ素子を構成し、この素子をケースに収
    容し密閉する電解コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】 粘着されている高分子フィルムとスペー
    サ紙とで空巻きを行うことを特徴とする請求項3に記載
    の電解コンデンサの製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN102637534A (zh) * 2012-04-10 2012-08-15 深圳江浩电子有限公司 一种耐高温、长寿命的大型铝电解电容器及其制法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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