JPH07295268A - 電子写真感光体及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真感光体及び画像形成装置

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JPH07295268A
JPH07295268A JP6253576A JP25357694A JPH07295268A JP H07295268 A JPH07295268 A JP H07295268A JP 6253576 A JP6253576 A JP 6253576A JP 25357694 A JP25357694 A JP 25357694A JP H07295268 A JPH07295268 A JP H07295268A
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宏明 峯村
Kenichi Yasuda
憲一 安田
Yoko Kitahara
洋子 北原
Eiichi Sakai
栄一 坂井
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 塗布液のポットライフが長く、白ヌケ(ある
いは黒ポチ)、カブリ、濃度低下、転写メモリーなどの
生じない電子写真感光体の製造。 【構成】 導電性支持体上に、中間層、感光層を積層し
た電子写真感光体において、該中間層が、アセト酢酸エ
ステルあるいはβ-ジケトンのキレート基と、アルコキ
シ基とをもつチタンあるいはアルミニウムの金属キレー
ト化合物と、末端が下記一般式〔I〕の構造である有機
官能基をもつシランカップリング剤を含むものから形成
されることを特徴とする電子写真感光体、およびこれを
用いた画像形成装置。 一般式〔I〕 −N(R1)(R2) (式中のR1及びR2は、水素原子、あるいは置換、未置
換の脂肪族もしくは、芳香族の炭化水素基を表し、
1,R2は異なる基でも同一の基でもよい)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真感光体に関
し、また該電子写真感光体を用いる画像形成装置に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】電子写真複写機用の感光体として、これ
まで様々な材料が開発されてきた。当初、感光体の光導
電性化合物としてセレン、酸化亜鉛、硫化カドミウム等
を用いた無機感光体が広く用いられてきた。しかし、こ
れらは熱安定性、耐湿性、耐刷性、生産性等において必
ずしも満足しうるものではなく、加えて公害問題等環境
適応性上大きな問題があることから、代わって有機感光
体の開発が近年盛んに行われてきた。
【0003】有機の感光体としては、材料選択のラチチ
ュード、高感度、電位安定性、耐久性などの点から電荷
発生層と電荷輸送層とを積層する機能分離型の形態をと
るものが特に盛んに開発されている。
【0004】近年、電子写真方式の画像形成装置として
は、より高機能のものが要求されている。その一つの要
求は極めて高速でコピーできる複写機である。この機械
に搭載できる感光体としては高感度かつ繰り返し使用時
の安定性に優れたものが要求される。この感光体性能を
得るためには、前述した電荷発生層に用いられる電荷発
生物質(以下CGMと略す)の性能が優れたものを使用
することが極めて重要であり、これまでアゾ化合物、多
環キノン化合物をはじめ多くの物質が提案されている。
なかでも近年ペリレン化合物、特にイミダゾールペリレ
ン化合物が、非常に高感度かつ、繰り返し使用時の安定
性にも優れたものとして注目されている。
【0005】近年の画像形成装置に対するもう一つの大
きな要求は、コンピュータ等の出力装置として、あるい
は種々の画像処理のできる出力装置としてであり、具体
的にはレーザービームプリンター(以下LBPと略
す)、あるいはデジタル複写機がある。これらの機器に
搭載できる感光体としては、半導体レーザー等の長波長
光源に対して充分な感度を持つことが必要である。そこ
で近年、長波長域にも高感度を有する電荷発生物質(C
GM)としてフタロシアニン化合物が注目されている。
フタロシアニン化合物は大きく分けて金属フタロシアニ
ンと無金属フタロシアニンがあり、様々な化合物が提案
されている。なかでもチタニルフタロシアニン(以下Ti
OPcと略す)は、高感度、高画質が実現できるCGMと
して大変注目されている。TiOPcは、長波長域、具体的
には600nm以上850nm以下の範囲(以下「長波長域」とい
う言葉は、この波長域を意味するものとして記載する)
において充分な光感度を持つことから、半導体レーザー
をはじめ、この波長域に主たるエネルギーピークを持つ
LED、EL(エレクトロルミネッセンス)、LCD
(液晶シャター)などを光源とした画像形成装置用の感
光体材料として大変好適である。
【0006】感光体の他の構成要素についても、様々な
技術検討や改良がされている。そのうちの一つとして、
白ヌケ(正転現像の場合にコピー画像上のベタ黒面に白
に抜けた部分が生じ、ベタ黒に不均一さを生じること。
反転現像の場合は黒ポチに相当し、これはコピー画像上
の白色面に微小な黒点として現れる。)と称される画像
欠陥の抑制や、導電性支持体と感光層との接着性向上な
どのため、両者の間に中間層を設けることが提案されて
いる。中間層としては例えばこれまで、ポリアミド樹
脂、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂などの樹脂層
が挙げられ、最も一般的に用いられている。
【0007】このような樹脂層の中間層と、CGMとし
て前記のイミダゾールペリレン化合物やTiOPcとを組合
わせて用いると、高速機に搭載して使用してもコントラ
ストや解像度の優れた画像が得られる。しかしこれは常
温常湿環境で使用した場合であり、かつその優れた性能
も、初期においてしか安定して得られない。高温、高
湿、低温、低湿などの温湿度環境、大量連続コピーなど
の使用環境、などのもとではいくつかの大きな問題を生
じる。
【0008】例えば高温高湿下では、中間層の樹脂層は
抵抗が下がりバリア性が低下し、さらにイミダゾールペ
リレン化合物やTiOPcは非常に電荷発生能が高いことか
ら、ホールが注入しやすく白ヌケ(あるいは黒ポチ)な
どの画像欠陥が生じやすい。また低温低湿下では、樹脂
層が抵抗が上がりバリア性が高くなることから、感度の
低下、繰り返し使用時の残留電位の増大といった問題が
現れる。特にCGMとしてTiOPcを用いた場合は、TiOPc
が低温低湿下で電荷発生能が劣ることもあり、上記問題
が特に顕著に現れる。
【0009】このようにイミダゾールペリレン化合物や
TiOPcと、中間層として樹脂層を組み合わせて用いた場
合には優れた点がある反面、CGMの電荷発生能の高さ
と樹脂層の抵抗の環境変動という二つの要因が相まっ
て、白ヌケ(あるいは黒ポチ)の発生、電位特性の劣化
など大きな問題を生じる。
【0010】また特にCGMがTiOPcの場合に樹脂層の
組み合わせて用いると、上記問題に加えて別の問題も生
じる。TiOPcを用いた感光体を搭載する画像形成装置の
プロセス条件が、LBPやデジタル複写機などで一般的
な反転現像の場合に、転写メモリーが大きく生じてしま
うという問題がある。
【0011】LBP、デジタル複写機等は一般に画像部
分の感光体表面をレーザー露光し、反転現像を行う。転
写帯電は負帯電感光体の場合、それと逆極の正帯電で行
う。転写時に感光体表面に生じた正電荷により誘起され
る負電荷は、電荷発生層などの感光層と中間層である樹
脂層の界面付近にあると考えられるが、この負電荷が蓄
積されたまま消去されず次の帯電を迎えると、充分な帯
電電位が得られず画像上でカブリを発生するという、い
わゆる転写メモリーの問題を生じる。
【0012】CGMとしてTiOPcを用いた場合にはアゾ
化合物等を用いた場合に比べ基体からの電子注入が起き
やすく、感光体表面は最初の帯電と逆極帯電をしやす
い。また正帯電により誘起された負電荷は中間層である
樹脂層の存在により消去されにくくなっており、転写メ
モリーの問題も、CGMとしてTiOPcを、中間層として
樹脂層を組み合わせて用いた場合に、特に顕著に生じる
課題であった。
【0013】これら種々の課題を中間層を改良すること
により解決しようという試みもいくつかなされている。
例えば樹脂層に有機または無機の導電性粒子を分散させ
る方法も試みられているが、前記したような電位特性の
課題を改善する効果が不充分だったり、画像欠陥がさら
に発生しやすくなる、塗布液の分散安定性に劣るなど、
充分な性能は得られていない。
【0014】又、特開昭58-93062号公報において、樹脂
と金属アルコキシド化合物や金属キレート化合物とを混
合して中間層を形成することが提案されているが、これ
も電位特性の改善が不充分である。
【0015】そこで上記のような樹脂層、あるいは樹脂
含有層とは異なり、樹脂を用いず有機金属化合物やシラ
ンカップリング剤から中間層を形成する技術についても
提案されている。例えば特開昭62-272277号公報におい
て、金属アルコキシド化合物やシランカップリング剤が
用いられている。
【0016】さらに特開平3-73962号公報、特開平4-367
58号公報などにおいては、ジルコニウムキレート化合物
とシランカップリング剤の組み合わせで用いられてい
る。
【0017】しかし、これらによってもなお充分な特性
をもつものは得られていない。
【0018】なお本明細書の記載では、これら有機金属
化合物やシランカップリング剤から成る中間層を、樹脂
層の中間層と区別するために、セラミック系中間層と以
下呼ぶことにする。
【0019】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等がこれら従
来公知のセラミック系中間層の特性を評価したところ、
それぞれの中間層ともいくつかの点で未だ課題を含んで
いることが分かった。
【0020】例えば特開昭62-272277号公報などにある
ように有機金属化合物として金属アルコキシド化合物を
用いた場合は、形成した中間層がクラックを生じたり、
塗布液が調液後時間が経つと析出物を生じたりと、充分
な特性でないといえる。
【0021】また特開平3-73962号公報、特開平4-36758
号公報などにあるように、ジルコニウムキレート化合物
を用いると、塗布液が調液後時間が経つと析出物を生じ
液の安定性に欠けるものであることが明らかになった。
【0022】このように従来のセラミック系中間層の塗
布液は、調液後時間が経つと性能が劣化する(ポットラ
イフが短い)という実用上、大変大きな課題をもってい
た。さらに、CGMにイミダゾールペリレン化合物やTi
OPcを組み合わせて用いた場合、前記の課題つまり画像
欠陥や、反転現像の場合の転写メモリー抑制が不充分で
あることも判明した。
【0023】従って本発明は、従来公知の中間層や感光
体における上記の問題を解決することを目的としてなさ
れたものである。
【0024】すなわち本発明の第1の目的は、調液後時
間が経った塗布液においても析出物の発生が無く、その
塗布液から中間層を形成した電子写真感光体において広
範囲の温湿度条件で繰り返し使用しても、充分な帯電能
と低い残留電位、さらに優れた画像特性を示すことがで
きるような中間層を有する電子写真感光体を安定して提
供することにある。
【0025】つまり塗布液のポットライフ(良性能を保
てる期間)が充分長く、電位特性、画像特性の優れた中
間層を有する電子写真感光体を提供することにある。
【0026】本発明の第2の目的は、線速の速い高速の
画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用しても、コ
ントラストと解像度の優れた画像を維持することがで
き、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じ
ず、電位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供
することにある。
【0027】本発明の第3の目的は、画像形成装置の露
光光源が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、
充分な光感度をもつことによりコントラストと解像度の
優れた画像を形成することができ、黒ポチ、転写メモリ
ーによるカブリ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電
位安定性も優れた電子写真感光体を安定して提供するこ
とにある。
【0028】本発明の第4の目的は、長時間繰り返し使
用しても、白ヌケ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥の
生じない画像形成装置を提供することにある。
【0029】本発明の第5の目的は、半導体レーザー等
の長波長光源による露光や反転現像などLBPやデジタ
ル複写機で一般にみられるプロセス条件を用いても、コ
ントラストや解像度の優れた画像を得ることができ、か
つ黒ポチ、カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない
画像形成装置を提供することにある。
【0030】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、鋭意検討
した結果、下記構成の何れかをとることにより本発明の
目的を達成出来ることを見いだした。
【0031】(1)導電性支持体上に、中間層、感光層
を積層した電子写真感光体において、該中間層が、アセ
ト酢酸エステルのキレート基と、アルコキシ基とをもつ
チタンあるいはアルミニウムの金属キレート化合物と、
末端が下記一般式〔I〕の構造である有機官能基をもつ
シランカップリング剤を含むものから形成されることを
特徴とする電子写真感光体。
【0032】一般式〔I〕 −N(R1)(R2) (式中のR1及びR2は、水素原子、あるいは置換、未置
換の脂肪族もしくは、芳香族の炭化水素基を表し、
1,R2は異なる基でも同一の基でもよい) (2)導電性支持体上に、中間層、感光層を積層した電
子写真感光体において、該中間層が、β-ジケトンのキ
レート基と、アルコキシ基とをもつチタンあるいはアル
ミニウムの金属キレート化合物と、(1)記載のシラン
カップリング剤を含むものから形成されることを特徴と
する電子写真感光体。
【0033】(3)前記金属キレート化合物のキレート
基の数がアルコキシ基の数以下であることを特徴とする
(1)あるいは(2)記載の電子写真感光体。
【0034】(4)前記シランカップリング剤の有機官
能基の構造が下記一般式〔II〕で示されるものであるこ
とを特徴とする(1)あるいは(2)記載の電子写真感
光体。 一般式〔II〕 −(CH2)n−NH2 (ここでnは1
以上の整数) (5)前記シランカップリング剤の有機官能基の構造が
下記一般式〔III〕で示されるものであることを特徴と
する(1)あるいは(2)記載の電子写真感光体。
【0035】一般式〔III〕 −(CH2)n−NHC6H5
(ここでnは1以上の整数) (6)前記シランカップリング剤の有機官能基の構造が
下記一般式〔IV〕で示されるものであることを特徴とす
る(1)あるいは(2)記載の電子写真感光体。 一般式〔IV〕 −(CH2)m−NH−(CH2)n−NH2(ここ
でm,nは1以上の整数) (7)導電性支持体上に、中間層、感光層を積層した電
子写真感光体において、該感光層がイミダゾールペリレ
ン化合物を含有することを特徴とする(1)あるいは
(2)記載の電子写真感光体。
【0036】(8)前記イミダゾールペリレン化合物
が、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの6.3±0.2
°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、27.1±0.2°にピーク
を有する結晶型であって、12.4±0.2°のピーク強度が
最大であると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であ
り、かつ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で
存在することを特徴とする(7)記載の電子写真感光
体。
【0037】(9)導電性支持体上に、中間層、感光層
を積層した電子写真感光体において、該感光層がチタニ
ルフタロシアニン(TiOPc)を含有することを特徴とす
る(1)あるいは(2)記載の電子写真感光体。
【0038】(10)前記TiOPcが、Cu-Kα線に対するX
線回折スペクトルの9.6±0.2°、11.7±0.2°、15.0±
0.2°、24.1±0.2°、及び27.3±0.2°にピークを有す
る結晶型であることを特徴とする(9)記載の電子写真
感光体。
【0039】(11)(1)あるいは(2)記載の電子写
真感光体を用いることを特徴とする少なくとも帯電、像
露光、現像、転写、クリーニング機構を有する画像形成
装置。
【0040】(12)(9)記載の電子写真感光体を用
い、600nm以上850nm以下に主たるエネルギーピークをも
つ光源で露光し、反転現像することを特徴とする画像形
成装置。
【0041】すなわち、本発明は、導電性支持体上に、
中間層、感光層を積層した電子写真感光体において、該
中間層がアセト酢酸エステルあるいはβ-ジケトンのキ
レート基と、アルコキシ基をもつチタンあるいはアルミ
ニウムの金属キレート化合物と、末端が下記一般式
〔I〕の構造である有機官能基をもつシランカップリン
グ剤を含むものから形成されることを特徴とする。また
キレート基の種類は、アセト酢酸エステルであることが
特に好ましい。
【0042】一般式〔I〕 −N(R1)(R2) (式中のR1及びR2は、水素原子、あるいは置換、未置
換の脂肪族もしくは、芳香族の炭化水素基を表し、
1,R2は異なる基でも同一の基でもよい) また前記金属キレート化合物のキレート基の数がアルコ
キシ基の数以下であることが特に好ましい。
【0043】また前記シランカップリング剤の有機官能
基の構造が下記のものが良好な特性を示す代表的なもの
として、挙げられる。
【0044】−(CH2)n−NH2,−(CH2)n−NH(C6H5) 又は
−(CH2)m−NH−(CH2)n−NH2 (ここでm,nは1以上の整数) なかでも−(CH2)n−NH2の構造のものは、最も優れた特
性を示し、特に好ましい。
【0045】また本発明は、導電性支持体上に、中間
層、感光層を積層した電子写真感光体において、上記の
中間層と、CGMがイミダゾールペリレン化合物あるいはT
iOPcの感光層を用いることを特徴とする。
【0046】また前記イミダゾールペリレン化合物が、
Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの6.3±0.2°、1
2.4±0.2°、25.3±0.2°、27.1±0.2°にピークを有す
る結晶型であって、12.4±0.2°のピーク強度が最大で
あると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であり、か
つ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で存在す
るものであることが特に好ましい。
【0047】また前記TiOPcが、Cu-Kα線に対するX線
回折スペクトルの9.6±0.2°、11.7±0.2°、15.0±0.2
°、24.1±0.2°、及び27.3±0.2°にピークを有する結
晶型のものであることが特に好ましい。
【0048】また画像形成装置が、上記の電子写真感光
体を用いることを特徴とし、上記の電子写真感光体に、
600nm以上850nm以下に主たるエネルギーピークをもつ光
源で露光し、反転現像することを特徴とする。
【0049】以下、本発明を詳細に説明する。
【0050】本発明者等は種々の検討の結果、中間層の
構成材料の選択を最適化することにより、初めて中間層
として充分な性能、すなわち本発明の第1の目的を達し
うることを見い出した。
【0051】その選択の根拠になる検討内容については
以下に順に述べるが、以下の記載で、検討項目として述
べられている以外の他方の構成材料は、本発明の特許請
求の範囲の請求項1あるいは2に記載されているものを
使用したものとして、その特性を記載した。
【0052】本発明者等は種々の検討の結果、中間層を
形成する有機金属化合物としては、アセト酢酸エステル
あるいはβ-ジケトンのキレート基と、アルコキシ基と
をもつチタンあるいはアルミニウムの金属キレート化合
物の選択が必要であることを見い出した。
【0053】アルコキシ基のみからなる金属アルコキシ
ド化合物ではクラックが生じやすい、塗布液が時間が経
つと析出物を生じるなどの問題や、感光体を形成しても
白ヌケ(あるいは黒ポチ)などの画像欠陥を生じるとい
う問題があった。
【0054】従って、金属キレート化合物について充分
検討した結果、ついに最適な化合物種を見いだすに至っ
た。その金属キレート化合物の選択の根拠について以下
に述べる。
【0055】金属キレート化合物については、代表的な
キレート基として以下に示すような種類のものがある。
【0056】(1)アセチルアセトン、2,4-ヘプタンジ
オンなどのβ-ジケトン (2)アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセト酢
酸プロピル、アセト酢酸ブチルなどのケトエステル (3)乳酸、サリチル酸、リンゴ酸などのヒドロキシカ
ルボン酸 (4)乳酸メチル、乳酸エチル、サリチル酸エチル、リ
ンゴ酸エチルなどのヒドロキシカルボン酸エステル (5)オクタンジオール、ヘキサンジオールなどのグリ
コール (6)4-ヒドロキシ-4-メチル-2-ペンタノンなどのケト
アルコール (7)トリエタノールアミンなどのアミノアルコール これらについて本発明者等が種々検討した結果、(3)
〜(7)については初期あるいは繰り返し使用時の残留
電位が大きい、成膜性が劣る、感光層との接着性が劣
る、白ヌケ(あるいは黒ポチ)などの画像欠陥を生じ
る、などいずれかの問題があった。
【0057】(1)のβ-ジケトン、(2)のうちのア
セト酢酸エステルが、電位特性、成膜性、感光層との接
着性、画像特性、塗布液のポットライフ、などすべての
特性において良好な特性を満たすことが分かった。また
(1)のβ-ジケトンのなかでは汎用性があり特性も良
好なことから、アセチルアセトンが特に好ましい。
【0058】ただしポットライフの点では、(2)のア
セト酢酸エステルの方がより安定で特に好ましいといえ
る。β-ジケトンキレート化合物を用いた場合、調液後
数ヶ月経過した中間層塗布液を用いて感光体を形成する
と、調液直後の塗布液を用いて形成した場合に比べて、
やや残留電位が大きくなることがある。ただしこの場合
も、中間層の乾燥条件を、より高温に、あるいはより長
時間にすることにより、調液直後の塗布液を用いた場合
と同等の、残留電位の低い良好な性能を得ることができ
る。
【0059】これに対してアセト酢酸エステルキレート
化合物を用いた場合、このように経時により残留電位が
大きくなることはなく、安定して良好な性能を示す。
【0060】また、有機金属化合物のキレート基の数に
ついても、適当な範囲があることも検討の結果分かっ
た。有機金属化合物がアルコキシ基を持たずキレート基
しか持たない場合、残留電位が大きくなってしまうた
め、少なくともアルコキシ基を含むことが必要であり、
できれば化合物中のキレート基の数がアルコキシ基の数
以下であることが特に好ましい。そうすることにより、
残留電位を特に小さく抑えることができる。
【0061】次に、有機金属化合物の金属の種類につい
ては、チタンとアルミニウムが特に好ましい。その他の
金属については、例えばジルコニウム系などのように塗
布液が調液後時間が経つと析出物が生じるなどポットラ
イフが短いものや、その他の金属では汎用性が低く化合
物としての製法の確立が不充分であったり、コストが高
くなったり、電位特性、画像特性が不充分だったりと、
実用上問題がある。
【0062】本発明で用いられるチタンキレート化合物
のうち、アセト酢酸エステルキレート基を持つ化合物と
しては、 ジイソプロポキシチタニウムビス(メチルアセトアセテ
ート) ジイソプロポキシチタニウムビス(エチルアセトアセテ
ート) ジイソプロポキシチタニウムビス(プロピルアセトアセ
テート) ジイソプロポキシチタニウムビス(ブチルアセトアセテ
ート) ジブトキシチタニウムビス(メチルアセトアセテート) ジブトキシチタニウムビス(エチルアセトアセテート) トリイソプロポキシチタニウム(メチルアセトアセテー
ト) トリイソプロポキシチタニウム(エチルアセトアセテー
ト) トリブトキシチタニウム(メチルアセトアセテート) トリブトキシチタニウム(エチルアセトアセテート) イソプロポキシチタニウムトリ(メチルアセトアセテー
ト) イソプロポキシチタニウムトリ(エチルアセトアセテー
ト) イソブトキシチタニウムトリ(メチルアセトアセテート) イソブトキシチタニウムトリ(エチルアセトアセテート) β-ジケトンキレート基を持つ化合物としては、 ジイソプロポキシチタニウムビス(アセチルアセトネー
ト) ジイソプロポキシチタニウムビス(2,4-ヘプタンジオネ
ート) ジブトキシチタニウムビス(アセチルアセトネート) ジブトキシチタニウムビス(2,4-ヘプタンジオネート)トリイソプロポキシチタニウム (アセチルアセトネート) トリイソプロポキシチタニウム(2,4-ヘプタンジオネー
ト) トリブトキシチタニウム(アセチルアセトネート) トリブトキシチタニウム(2,4-ヘプタンジオネート) イソプロポキシチタニウムトリ(アセチルアセトネート) イソプロポキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネー
ト) イソブトキシチタニウムトリ(アセチルアセトネート) イソブトキシチタニウムトリ(2,4-ヘプタンジオネート) 本発明で用いられるアルミニウムキレート化合物のう
ち、アセト酢酸エステルキレート基を持つ化合物として
は、 ジイソプロポキシアルミニウム(メチルアセトアセテー
ト) ジイソプロポキシアルミニウム(エチルアセトアセテー
ト) ジイソプロポキシアルミニウム(プロピルアセトアセテ
ート) ジイソプロポキシアルミニウム(ブチルアセトアセテー
ト) ジブトキシアルミニウム(メチルアセトアセテート) ジブトキシアルミニウム(エチルアセトアセテート) イソプロポキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテ
ート) イソプロポキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテ
ート) イソブトキシアルミニウムビス(メチルアセトアセテー
ト) イソブトキシアルミニウムビス(エチルアセトアセテー
ト) β-ジケトンキレート基を持つ化合物としては、 ジイソプロポキシアルミニウム(アセチルアセトネート) ジイソプロポキシアルミニウム(2,4-ヘプタンジオネー
ト) ジブトキシアルミウム(アセチルアセトネート) ジブトキシアルミウム(2,4-ヘプタンジオネート) イソプロポキシアルミニウムビス(アセチルアセトネー
ト) イソプロポキシアルミニウムビス(2,4-ヘプタンジオネ
ート) イソブトキシアルミニウムビス(アセチルアセトネート) イソブトキシアルミニウムビス(2,4-ヘプタンジオネー
ト) などがあげられるがこれらに限定されるものではない。
【0063】中間層を形成するもう一つの必須要素であ
るシランカップリング剤としては、末端が下記の構造で
ある有機官能基をもつものの選択が好適であることが分
かった。
【0064】シランカップリング剤は、一般式 (X)aSi(R)b(Y)c ここで X : 加水分解性基 (−OR、−Cl,−NR2など) R : アルキル基、あるいは、アリール基 Y : 有機官能基 a,b,c: a,cは1以上、bは0以上の整数で a
+b+c=4で示される化合物である。上記一般式にお
いて、加水分解性基Xとしては、メトキシ基、エトキシ
基、プロポキシ基、ブトキシ基などのアルコキシ基、あ
るいは−Cl,−NR2等が例としてあげられる。
【0065】Rとしては、メチル基、エチル基、プロピ
ル基、ブチル基などのアルキル基、あるいはフェニル基
などのアリール基があげられる。
【0066】有機官能基Yとしては、
【0067】
【化1】
【0068】などを末端にもつもの、ビニル基などが例
としてあげられる。
【0069】本発明者等の検討の結果、シランカップリ
ング剤の有機官能基Yの末端が下記の構造のものを選択
することにより、成膜性、画像特性、電位特性とも優れ
た性能が得られることが分かった。
【0070】一般式〔I〕 −N(R1)(R2) (式中のR1及びR2は、水素原子、あるいは置換、未置
換の脂肪族もしくは、芳香族の炭化水素基を表し、
1,R2は異なる基でも同一の基でもよい)この構造
は、1級、2級、3級いずれかのアミノ基である。この
アミノ基を末端に持つシランカップリング剤は、この構
造を末端に持たない他のシランカップリング剤に比べて
反応性が高く、中間層膜の形成時に金属キレート化合物
等との重合によるネットワーク構造化が進みやすいこと
が本発明者等の検討により分かった。この高い反応性が
画像欠陥、具体的には白ヌケ(あるいは黒ポチ)の抑制
に大きく寄与し、この点で、他の多くのシランカップリ
ング剤に比べ、優れた性能を得るに至ったのではないか
と推定される。
【0071】この中で反応性という点からすると1級あ
るいは2級のアミノ基の反応性は高く、特に1級のアミ
ノ基−NH2は非常に高い反応性を示し、画像欠陥の抑制
能に優れている。
【0072】この−NH2を末端にもつ有機官能基として
は、具体的に例えば、 γ-アミノプロピル基 γ-アミノエチル基 γ-アミノブチル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては、 γ-アミノプロピルトリメトキシシラン γ-アミノプロピルトリエトキシシラン γ-アミノプロピルメチルジメトキシシラン γ-アミノプロピルメチルジエトキシシラン γ-アミノエチルトリメトキシシラン γ-アミノブチルトリメトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0073】有機官能基の構造としては、末端部のアミ
ノ基以外は特に限定されるものではない。上記に例示し
たような脂肪族炭化水素鎖−(CH2)n−のみのもの他、−
(CH2)m−NH−(CH2)n−,−(CH2)n−NH−CO−などアミノ
基、カルボニル基など別種の構造単位を途中に含むもの
などでもよい。
【0074】このような有機官能基としては、具体的に
例えば N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピル基 N-β(アミノプロピル)γ-アミノプロピル基 N-β(アミノエチル)γ-アミノブチル基 γ-ウレイドプロピル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては、 N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルトリエトキシシ
ラン N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジメトキ
シシラン N-β(アミノエチル)γ-アミノプロピルメチルジエトキ
シシラン N-β(アミノプロピル)γ-アミノプロピルメトリメトキ
シシラン N-β(アミノエチル)γ-アミノブチルトリメトキシシラ
ン γ-ウレイドプロピルトリメトキシシラン γ-ウレイドプロピルトリエトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0075】ただし、線速の速い画像形成装置に搭載し
てくり返し使用する場合には、脂肪族炭化水素鎖−(C
H2)n−のみからなるものの方が、より感度の高い残留電
位の上昇などの小さい、優れた電位性能が得られること
も、本発明者等の検討により分かった。
【0076】−NH2以外の2級あるいは3級のアミノ基
に導入される水素原子以外のR1,R2、つまり脂肪族も
しくは芳香族の炭化水素基としては、 メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基などのアル
キル基 ビニル基、アリル基など、不飽和脂肪族炭化水素の残基 フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などの
アリール基 などが例としてあげられるが、これらに限定されるもの
ではない。また、これらが何れかの置換基で置換された
ものでもよい。
【0077】2級アミノ基を末端にもつ有機官能基とし
ては、具体的に例えば N-メチル-γ-アミノプロピル基 N-エチル-γ-アミノプロピル基 N-ビニル-γ-アミノプロピル基 N-アリル-γ-アミノプロピル基 N-フェニル-γ-アミノプロピル基 N-トリル-γ-アミノプロピル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては N-メチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-エチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-ビニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-アリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン N-トリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0078】3級アミノ基を末端にもつ有機官能基とし
ては、上記したような炭化水素の残基R1,R2(ただ
し、ここでの記述では水素原子を対象から除く)から任
意に2つ選ばれ、このR1,R2同士は2つとも同じでも
異なるものでもよい。
【0079】R1,R2同士が同じものである有機官能基
としては具体的に、例えば γ-ジメチルアミノプロピル基 γ-ジエチルアミノプロピル基 γ-ジビニルアミノプロピル基 γ-ジアリルアミノプロピル基 γ-ジフェニルアミノプロピル基 γ-ジトリルアミノプロピル基 などがあげられこの有機官能基をもつシランカップリン
グ剤としては、 γ-ジメチルアミノプロピルトリメトキシシラン γ-ジエチルアミノプロピルトリメトキシシラン γ-ジビニルアミノプロピルトリメトキシシラン γ-ジアリルアミノプロピルトリメトキシシラン γ-ジフェニルアミノプロピルトリメトキシシラン γ-ジトリルアミノプロピルトリメトキシシラン などがあげられるが、これらに限定されるものではな
い。
【0080】またR1,R2同士が異なるものである有機
官能基としては、具体的に、例えば N-メチル-N-エチル-γ-アミノプロピル基 N-メチル-N-ビニル-γ-アミノプロピル基 N-メチル-N-アリル-γ-アミノプロピル基 N-メチル-N-フェニル-γ-アミノプロピル基 N-メチル-N-トリル-γ-アミノプロピル基 N-ビニル-N-アリル-γ-アミノプロピル基 N-フェニル-N-トリル-γ-アミノプロピル基 N-ビニル-N-フェニル-γ-アミノプロピル基 などがあげられ、この有機官能基をもつシランカップリ
ング剤としては、 N-メチル-N-エチル-γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-メチル-N-ビニル-γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-メチル-N-アリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-メチル-N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシ
シラン N-メチル-N-トリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-ビニル-N-アリル-γ-アミノプロピルトリメトキシシ
ラン N-フェニル-N-トリル-γ-アミノプロピルトリメトキシ
シラン N-ビニル-N-フェニル-γ-アミノプロピルトリメトキシ
シラン などがあげられる。ただし、これら以外にも2つの
1,R2の組合わせとしては、非常に多くのものがあ
り、上記に例示したものに限定されるものではない。
【0081】本発明において中間層は、上記のチタン又
はアルミニウムキレート化合物、シランカップリング剤
をそれぞれ少なくとも1種含み、必要に応じては上記の
もののみの中から、あるいは上記以外のものも含み、2
種以上混合して用いることができる。
【0082】また必要に応じて、樹脂等、その他の化合
物を必要量だけ含有することもできる。
【0083】以上のようにして選択された中間層が、従
来のセラミック系中間層に比べ特に新しく改良された点
は、実用上大きな問題であった中間層塗布液のポットラ
イフを著しく向上させるとともに、その中間層を用いる
ことにより非常に優れた電位特性、画像特性も得ること
ができたことである。
【0084】電位特性、画像特性、ポットライフの三点
の両立は、従来公知の中間層では達成できなかった。本
発明がこれを解決できた理由は、セラミック系中間層の
材料を数多く検討し、その中で材料選択の最適化を達成
することができたためである。具体的には、有機金属化
合物の中心金属の種類とキレート基の種類と数、シラン
カップリング剤の有機官能基の種類などを最適化し、両
化合物の塗布液中での反応性、熱硬化時の反応性、形成
された中間層の成膜性、抵抗、仕事関数、表面エネルギ
ーなどを、ちょうど好適なレベルとすることができたか
らと考えられる。特に両化合物の塗布液中と熱硬化時の
反応性は、ポットライフ、画像特性に大きく影響し、こ
れを実現できる材料を選択するうえで、多くの化合物が
好適なものとなり得ず排除された。
【0085】以上のようにして、本発明の第1の目的を
達成するに充分な、優れた中間層を得ることができた。
【0086】また本発明の第2の目的にある「線速の速
い高速の画像形成装置に搭載して長時間繰り返し使用し
ても、コントラストと解像度の優れた画像を維持する」
ことのためには、非常に高感度であり、かつ繰り返し使
用時の性能安定性に優れたCGMが必要である。本発明
者等の今日までの検討の結果、イミダゾールペリレン化
合物が高感度、高解像度の点で最も好ましいCGMとし
て挙げられる。
【0087】イミダゾールペリレン化合物は次の二つの
構造式のいずれかの構造をとるものである。
【0088】
【化2】
【0089】またこのイミダゾールペリレン化合物とし
ては、Cu-Kα線に対するX線回折スペクトルの6.3±0.2
°、12.4±0.2°、25.3±0.2°、27.1±0.2°にピーク
を有する結晶型であって、12.4±0.2°のピーク強度が
最大であると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であ
り、かつ11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で
存在するものが、特に好ましい。
【0090】CGMのキャリア発生能は、CGMの分子
構造に依存するばかりではなく、それらの分子の集合形
態、例えば結晶構造などに大きく依存する。上記X線回
折スペクトルが得られるような結晶構造のものが、イミ
ダゾールペリレン化合物のなかでもキャリア発生能が高
く優れた性能を示すものとして、本発明者らの最適化の
検討のなかで見いだされた。
【0091】イミダゾールペリレン化合物の結晶型につ
いては、a、γ、ε、ρ型などがあり、上記結晶型はρ
型結晶に基づき、これを有機溶媒中に分散微粒化するこ
とにより得られる。この分散微粒化の方法としては、例
えば、昇華精製したイミダゾール化合物を硫酸を用いて
アシッドペースト処理(アモルファス化あるいは低結晶
化)し、これを親和性の高い有機溶媒中でポリマーバイ
ンダーを介在させながら穏やかに分散することによって
結晶成長させる、といった方法が挙げられる。この方法
においては均一な微粒化が達成され、また機械的衝撃が
小さいために結晶欠陥の導入による特性低下が避けられ
る。
【0092】また本発明の第3の目的にある「露光光源
が半導体レーザ等の長波長域のものであっても、充分な
光感度をもつ」ことのためには、CGMが長波長領域で
も充分な分光感度をもつことにより、微少な露光量の差
にも対応して忠実に電荷を発生することが必要である。
このことにより、コントラストや解像度の優れた画像を
形成することができる。このような諸特性を考えあわせ
て、CGMとしてはTiOPcが最も好適である。
【0093】TiOPcの基本構造は次の一般式で表される
ものである。
【0094】
【化3】
【0095】式中、X1,X2,X3及びX4はそれぞれ水
素原子、ハロゲン原子、アルキル基又はアルコキシ基を
表し、n,m,l及びkはそれぞれ0〜4の整数を表
す。
【0096】またこのTiOPcとしては、Cu-Kα線に対す
るX線回折スペクトルの9.5±0.2°、9.7±0.2°、11.7
±0.2°、15.0±0.2°、23.5±0.2°、24.1±0.2°、及
び27.3±0.2°にピークを有する結晶型であるものが、
特に好ましい。
【0097】TiOPcの結晶型についてはA、B、Y型等
があり、上記結晶型はY型TiOPcであり、他の結晶型に
比べ非常に高いキャリア発生能を示し、その優れた性能
から特に好ましいものとして挙げられる。
【0098】以上のようなイミダゾールペリレン化合物
やTiOPcはその優れた電荷発生能により、第2、第3の
目的を達成するうえで優れたコントラストや解像度につ
いては申し分無い特性を示すが、樹脂層の中間層と組み
合わせて用いる場合は、白ヌケ(あるいは黒ポチ)など
の微小画像欠陥や転写メモリーによるカブリなどを生じ
るという問題をもつものであった。
【0099】このいくつかの問題を中間層の改良で抑制
することを本発明者等は種々検討した。そしてこの改良
された中間層としては、第1の目的を達成するために選
択したものが好適であることが分かった。
【0100】従来公知のセラミック系中間層で画像特性
が優れるとされているもののいくつかについてもこの検
討の中ですべて評価したが、他のCGM、例えばアゾ化
合物、銅フタロシアニンなどと組み合わせて用いる際は
これら画像欠陥を生じないか、あるいは生じてもそれが
許容範囲にある、というものもあった。しかしそれらセ
ラミック系中間層でもCGMとしてイミダゾールペリレ
ン化合物やTiOPcと組み合わせて用いる場合では、ブロ
ッキング性が不充分となり画像欠陥を生じてしまう。
【0101】従来技術においては、例えば特開平4-2474
61号において中間層として「アルコキシ系カップリング
剤」を用いる中間層(本発明でいうセラミック系中間
層)が記載されている。しかし該特許においては、画像
欠陥をシビアに抑制する、例えばCGMとしてイミダゾ
ールペリレン化合物やTiOPcを用いても白ヌケ(あるい
は黒ポチ)が生じないような中間層を得る、といったこ
とを目的としたものではないためか、アルコキシ系カッ
プリング剤はチタン、ジルコニウム、アルミニウムのア
ルコキシド化合物とキレート種がグリコール類、ケトエ
ステル類、アミノアルコール類、β-ジケトン類のキレ
ート化合物から(前記分類中の(1)、(2)、
(5)、(7)から)、あるいは有機官能基が、
【0102】
【化4】
【0103】などを末端基としてもつもの、ビニル基の
もの、であるシランカップリング剤から、任意に選択
し、単独または混合して使用することができる、として
いる。
【0104】該発明に限らず従来公知のセラミック系中
間層は、イミダゾールペリレン化合物やTiOPcと組み合
わせて用いたときのように、画像欠陥を抑制する機能が
高く要求される場合にも充分対処できるようにと中間層
の材料を選択したものはなく、比較的広い範囲の化合物
から任意に材料の選択が可能である、というものが多
い。しかし充分に高い機能を得るには、本特許に示すよ
うな材料の限定が必要であり、本発明はこのような好適
材料を見い出したものである。
【0105】さらに本願発明の中間層を用いることによ
り、画像形成装置のプロセス条件が反転現像の場合に、
CGMとしてTiOPcと組み合わせて用いた際の転写メモ
リーの問題も解決できることが分かった。この転写メモ
リーは中間層として樹脂層を用いた場合にも発生するこ
とは前述したとおりである。従来型セラミック系中間層
の構成において低減効果を検討したところ充分な効果を
有してはいなかった。
【0106】しかし、本発明の中間層を用いた場合は、
例えば負帯電感光体の場合、正帯電により誘起された負
電荷が効率よく消却されるためか、次の帯電の際には充
分な帯電電位が得られ、転写メモリーの問題は生じな
い。従って本発明は、この転写メモリーの低減の点でも
最適材料を見い出したものである。
【0107】本発明の中間層は、導電性支持体の上に形
成される。導電性支持体としては、従来公知のもの、例
えばアルミニウム、ステンレススチール等の金属基体、
あるいはプラスチックなど絶縁材料に金属等を含む導電
層を積層したもの等が用いられる。
【0108】本発明の中間層は、中間層の構成材料、つ
まり有機チタン化合物とシランカップリング剤を溶剤に
溶かした溶液(前記で塗布液と呼んでいたもの)を導電
性支持体上に塗布し、乾燥硬化して形成される。該溶剤
としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、トルエン等の芳香族
炭化水素類、酢酸エチル、セルソルブアセテート等のエ
ステル類等が挙げられるが、これらに限られるわけでは
ない。またこれらは単独、あるいは混合して用いられ
る。また必要に応じて水を混合してもよい。
【0109】塗布液の塗布方法としては、浸漬コーティ
ング法、スプレーコーティング法、ブレードコーティン
グ法、スピンナーコーティング法、ビードコーティング
法、カーテンコーティング法等を用いることができる。
【0110】塗布膜の乾燥条件は、乾燥温度としては10
〜250℃、好ましくは90〜200℃が、乾燥時間としては5
分〜5時間、好ましくは20分〜2時間の時間で、送風乾
燥、あるいは静止乾燥により行うことができる。中間層
の膜厚としては一般に0.1〜10μm、より好ましくは0.3
〜3μmである。
【0111】中間層の上には感光層が設けられるが、感
光層は、単層構造でも積層構造でもよい。
【0112】単層構造の場合は、電荷発生物質を電荷輸
送物質に分散させた感光層等を挙げることができる。
【0113】積層構造の場合は、電荷発生層と電荷輸送
層とに機能分離されたものが挙げられる。導電性支持体
上における電荷発生層と電荷輸送層との積層順序はいず
れが先であってもよい。ただし本発明の各目的をより高
いレベルで達成するためには、今日においてより高感度
で電位安定性に優れたものが形成可能なことから、電荷
発生層の上に電荷輸送層が積層された負帯電型のものが
好ましい。
【0114】電荷発生層は、電荷発生物質(CGM)を
必要に応じてバインダー樹脂中に分散させて形成され
る。CGMとしては、例えばセレン及びセレン合金、Cd
S,CdSe、CdSSe,ZnO及びZnS等の無機光導電体、金属ま
たは無金属フタロシアニン化合物、ビスアゾ化合物、ト
リスアゾ化合物等のアゾ化合物、スクエアリウム化合
物、アズレニウム化合物、ペリレン系化合物、インジコ
化合物、キナクリドン化合物、多環キノン系化合物、シ
アニン色素、キサンテン染料、ポリ-N-ビニルカルバゾ
ールとトリニトロフルオレノンなどからなる電荷移動錯
体等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
またこれらは必要に応じて二種以上混合して用いてもよ
い。ただし本発明の目的を最も高いレベルで達成するた
めには、前記したように、ペリレン化合物の一種、イミ
ダゾールペリレン化合物や金属フタロシアニン化合物の
一種、チタニルフタロシアニン(TiOPc)が好ましい。特
に第2の目的に対してはイミダゾールペリレン化合物が
第3の目的に対してはTiOPcが、特に好ましいCGMで
ある。
【0115】また、電荷発生層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリスチレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル
樹脂、塩化ビニル樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルブ
チラール樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、フェ
ノール樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、シリコン樹脂、メラミン樹脂、並び
にこれら樹脂の繰り返し単位のうち二つ以上を含む共重
合体樹脂、例えば塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体樹
脂、塩化ビニル-酢酸ビニル-無水マレイン酸共重合体樹
脂、また高分子有機半導体、例えばポリ-N-ビニルカル
バゾール、等が挙げられるがこれらに限定されるわけで
はない。上記のうちCGMとしてイミダゾールペリレン
化合物を用いた場合に好ましいバインダーとしては、ポ
リビニルブチラール樹脂が、TiOPcを用いた場合に好ま
しいバインダーとしては、シリコン樹脂及びポリビニル
ブチラール樹脂、あるいは両方を混合したものなどが挙
げられる。
【0116】電荷輸送層は、電荷輸送物質(CTM)を
単独で、あるいはバインダー樹脂とともに構成される。
CTMとしては、例えばカルバゾール誘導体、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアゾール誘導
体、チアジアゾール誘導体、トリアゾール誘導体、イミ
ダゾール誘導体、イミダゾロン誘導体、イミダゾリジン
誘導体、ビスイミダゾリジン誘導体、スチリル化合物、
ヒドラゾン化合物、ピラゾリン誘導体、オキサゾロン誘
導体、ベンズイミダゾール誘導体、キナゾリン誘導体、
ベンゾフラン誘導体、アクリジン誘導体、フェナジン誘
導体、アミノスチルベン誘導体、トリアリールアミン誘
導体、フェニレンジアミン誘導体、スチルベン誘導体、
ベンジジン誘導体、ポリ-N-ビニルカルバゾール、ポリ-
1-ビニルピレン、ポリ-9-ビニルアントラセン等が挙げ
られるがこれらに限定されるわけではない。またこれら
は単独でも、二種以上の混合で用いてもよい。
【0117】また、電荷輸送層に使用可能なバインダー
樹脂としては、例えばポリカーボネート樹脂、ポリアク
リレート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、
スチレン-アクリルニトリル共重合体樹脂、ポリメタク
リル酸エステル樹脂、スチレン-メタクリル酸エステル
共重合体樹脂等が挙げられるが、これらに限定されるわ
けではない。
【0118】また繰り返し使用した際の疲労劣化を少な
くするために、あるいは耐久性を向上させるために、感
光体の各層いずれにでも従来公知の酸化防止剤、紫外線
吸収剤、電子受容性物質、表面改質剤、可塑剤等、環境
依存性低減剤などを、必要に応じて適当量添加して用い
ることができる。
【0119】また耐久性向上のために、必要に応じて感
光層以外に保護層等の非感光層を設けてもよい。
【0120】以上のように、構成材料、形成技術が改
良、選択された感光体が得られたことから、これを搭載
することにより、従来に比べて長い期間安定して良質な
画像が得られる画像形成装置が実現可能になった。
【0121】まず請求項1あるいは2の感光体は、安定
した電位特性と充分な画像欠陥の抑制機能を有するもの
であると同時に、この性能で安定して形成することが可
能であることから、この高耐久の感光体を搭載すること
により、繰り返し使用してもカブリ、濃度低下、白ヌケ
(あるいは黒ポチ)などの画像欠陥が生じることのな
い、高速、高画質、高信頼性の画像形成装置が実現可能
になり、本発明の第3の目的を達成することができた。
なお、請求項1あるいは2に規定されている以外の感光
体原材料、例えばCGM、CTM等は、搭載する画像形
成装置の露光方式や線速等によって随時適当なものを選
ぶことができる。特に高速機に関しては請求項7の記載
にあるようにCGMの選択も含め最適化した感光体を搭
載することにより、高速で繰り返し使用しても、優れた
画像のコントラストや解像度を維持でき、かつカブリ、
濃度低下、白ヌケなどの画像欠陥が生じることのない、
高速、高画質、高信頼性の画像形成装置が実現可能にな
り、本発明の第4の目的を高いレベルで達成することが
できる。
【0122】さらに請求項9の感光体もCGMの選択も
含め感光体原材料を最適化したもので、請求項1あるい
は2の感光体と同様な性能に加え、長波長域にも充分な
光感度を有するものであり、この感光体を搭載すること
により、長波長域光源による露光や反転現像といったプ
ロセス条件下で繰り返し使用しても、優れた画像のコン
トラストや解像度を維持でき、かつカブリ、濃度低下、
黒ポチなどの画像欠陥が生じることのない、高機能、高
画質、高信頼性の画像形成装置が実現可能になり、本発
明の第5の目的を高いレベルで達成することができる。
【0123】上記プロセス条件を用いた代表的な画像形
成装置は、LBPやデジタル複写機などであり、これら
はコンピュータ等の出力装置として、あるいは種々の画
像処理のできる出力装置として、近年特に大きな需要の
あるものである。本発明は特に高性能なこれら出力装置
の提供を可能にしたものである。このような出力装置つ
まり請求項12の画像形成装置の一例として、デジタル複
写機の一般的な構成を図1に示す。
【0124】この図1の例を用いて、各プロセスについ
て説明する。図1はあくまでも一例であり、請求項12で
規定されている以外の各プロセスユニットは同様の目的
を達成するために、別の方法、装置等を用いたものでも
よく、図1に記載されているものに限定されるものでは
ない。
【0125】図1の装置においては、画像読み取り部2
において、原稿に照射光源からの光をあてた反射光を色
分解してCCDで結像する。このCCDで受けた光情報
を電気信号に変え、この画像データが画像書き込み部3
に送られる。
【0126】一方、像形成を担う感光体ドラム1は帯電
ユニット4でコロナ放電により均一に帯電され、続いて
画像書き込み部3のレーザー光源から像露光が感光体ド
ラム1上に照射される。そして次の現像ユニット5で反
転現像され、露光部にトナー像が形成される。本例のよ
うにカラー画像形成装置の場合は、画像読み取り時に色
分解された各分解色ごとに、帯電、レーザー露光による
画像書き込みとそれに対応するカラートナーが現像され
る、というプロセスが繰り返され、イエロー、マゼン
タ、シアン、黒トナーの4色トナー像が、感光体上に形
成される。
【0127】4色トナー像は、転写極6で記録紙に一度
に転写される。記録紙は分離極7により、感光体ドラム
から分離され、定着器8で定着される。一方感光体ドラ
ムは、クリーニング装置9により清掃される。
【0128】上記においては4色トナー像を説明した
が、場合によっては2色など他の数の複数色でのトナー
像、あるいは単色トナー像を形成してもよい。
【0129】また、トナー像の形成方法、記録紙への転
写方法も異なるものであってもよい。
【0130】さらにまた上記の他、あらかじめ画像情報
をROM,フロッピーディスク等の画像メモリに記憶さ
せ、必要に応じて画像メモリー内の情報を取り出して、
画像形成部に出力させることができる。従って本例のよ
うに画像読み取り部を持たず、コンピュータ等からの情
報をメモリに記憶させ画像形成部へ出力させる装置も、
本発明の画像形成装置に含まれ、これの最も一般的なの
ものがLBPなどである。
【0131】また請求項9の画像形成装置は、特に各プ
ロセスユニットの条件を規定するものではないが、感光
体を帯電させ、これを像露光し、現像、転写する機構を
有しトナーを記録紙に転写し、この記録紙を感光体から
分離し定着をして出力画像として得る、感光体はクリー
ニング機構によってクリーニングされ再度使用されると
いう各プロセスの基本的な流れは請求項12の装置と同様
である。その際、これら各ユニットはその目的を達する
ならば、用いられる方法、装置等は任意に選ばれるもの
である。
【0132】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0133】〔合成例1〕 1,3-ジイミノイソインドリン 29.2g チタニウムテトライソプロポキシド 17.0g スルホラン 200ml を混合し、窒素雰囲気下に140℃で2時間反応させた。
【0134】放冷した後、析出物を濾取し、クロロホル
ムで洗浄、2%の塩酸水溶液で洗浄、水洗、メタノール
洗浄して、乾燥の後、25.5g(88.5%)のチタニルフタロ
シアニン(C1)を得た。
【0135】この生成物は、20倍量の濃硫酸に溶解し、
100倍量の水にあけて析出させて、濾取した後に、ウェ
ットケーキを1,2-ジクロルエタンにて50℃で10時間加熱
して図2に示すX線回折スペクトルをもつ結晶型とし
た。この結晶は9.6°のピーク強度が27.2°のそれの102
%であった。
【0136】〔実施例1−1〕 〈中間層〉 有機金属化合物(A1) 140g シランカップリング剤(B1) 60g イソプロピルアルコール 2000ml エチルアルコール 500ml を混合し、スターラーで撹拌して中間層塗布液を調製し
た。調製3日後に、この塗布液を、アルミニウム基体上
に浸漬塗布法で塗布し、150℃,30分間乾燥し、膜厚0.7
μmの中間層を形成した。
【0137】 〈電荷発生層〉 電荷発生物質(C1) 60g (合成例1において得られた図2のX線回折スペクトルを有するチタニルフタ ロシアニン) シリコーン樹脂溶液 700g (KR5240,15%キシレン-ブタノール溶液,信越化学社製) メチルエチルケトン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて10時間分散し、電荷発生
層塗布液を調製した。この塗布液を前記中間層の上に浸
漬塗布法で塗布し、膜厚0.2μmの電荷発生層を形成し
た。
【0138】 〈電荷輸送層〉 電荷輸送物質(D1) 200g ビスフェノールZ型ポリカーボネート 300g (ユーピロンZ300,三菱瓦斯化学社製) 1,2-ジクロルエタン 2000ml を混合し、溶解して、電荷輸送層塗布液を調製した。こ
の塗布液を前記電荷発生層の上に浸漬塗布法で塗布し、
膜厚20μmの電荷輸送層を形成した。
【0139】〔実施例1−2〜1−7〕及び〔比較例1
−1〜1−11〕 実施例1−1の中間層塗布液の有機金属化合物(A1),
シランカップリング剤(B1)の組み合わせを、表1の
実施例1−2〜1−7、比較例1−1〜1−11にある
ように変えた以外は、実施例1−1と同様にして感光体
を作製した。
【0140】
【表1】
【0141】
【化5】
【0142】
【化6】
【0143】
【化7】
【0144】
【化8】
【0145】
【化9】
【0146】〔比較例1−12〕 〈中間層〉 ポリアミド樹脂(CM8000,東レ社製) 60g メタノール 2000ml を混合し、溶解して、中間層塗布液を調製した。この塗
布液をアルミニウム基体上浸漬塗布法で塗布し、室温乾
燥して、膜厚0.3μmの中間層を形成した。
【0147】〈電荷発生層〉、〈電荷輸送層〉 前記中間層の上に、実施例1−1と同様に電荷発生層、
電荷輸送層を形成した。
【0148】〔実施例1−8〕実施例1−2においての
中間層形成を、塗布液調製後3日後でなく60日後に変え
た以外は、実施例1−2と同様に感光体を形成した。
【0149】〔実施例1−9〕実施例1−5においての
中間層形成を、塗布液調製後3日後でなく60日後に変え
た以外は、実施例1−2と同様に感光体を形成した。
【0150】〔実施例1−10〜1−21〕及び〔比較例1
−3〜1−26〕 実施例1−1の中間層塗布液の有機金属化合物(A
1)、シランカップリング剤(B1)の組み合わせを表
2の実施例1−10〜1−15、比較例1−13〜1−19、表
3の実施例1−16〜1−21、比較例1−20〜1−26にあ
るように変えた以外は、実施例1−1と同様にして、感
光体を作製した。
【0151】
【表2】
【0152】
【表3】
【0153】以上の実施例1−1〜1−21,比較例1−
1〜1−26について,次に示す〔評価1〕の内容に従っ
て評価した。
【0154】〔評価1〕実施例1−1〜1−21、比較例
1−1〜1−26で得られた感光体を複写機(Konica U-B
IX4045(コニカ(株)社製)を780nm半導体レーザ露光、
反転現像方式としたデジタル方式改造機)に搭載し、10
万コピー実写テストを行い、表面電位の変化、画像特性
について評価した。
【0155】測定した表面電位は、以下の通り 非露光部電位 VH:レーザ露光していない部分の表面電
位 露光部電位 VL:レーザ露光した部分の表面電位 また、画像特性については、以下のような画像欠陥が現
れるかどうかについて評価した。
【0156】黒ポチ :白色コピー画像上の黒ポ
チの発生度合い ベタ黒濃度低下:黒紙コピー画像の濃度低下の度合い 全面カブリ :反射濃度0の原稿(白紙)をコピーした
際のカブリ発生の度合い 転写跡帯カブリ:転写メモリーに起因する、白色コピー
画像上の帯状カブリの発生度合い 評価結果については、上記画像欠陥が、はっきりと発生
した場合は×,わずかに発生した場合を△,全く発生し
なかったものを○として記載した。
【0157】結果は、表4〜11に示した。なお比較例の
一部において、中間層形成時に問題が生じ、上記評価を
するに至らないものもあった。それらについても、その
原因を含め、下記の表に示した。
【0158】
【表4】
【0159】
【表5】
【0160】
【表6】
【0161】
【表7】
【0162】
【表8】
【0163】
【表9】
【0164】
【表10】
【0165】
【表11】
【0166】〔合成例2〕 ペリレン-3,4,9,10-テトラカルボン酸二無水物 39.2g o-フェニレンジアミン 32.4g α-クロルナフタレン 800ml を混合し、260℃で6時間反応させた。
【0167】放冷した後、析出物を濾取し、メタノール
で繰り返し洗浄した。加熱乾燥して構造式C2の(1)
と(2)の混合物としてイミダゾールペリレン化合物5
1.1gを得た。こうして得られたものを合成品と呼び、
そのX線回折スペクトルを図3に示した。
【0168】〔昇華例〕合成例2で得たイミダゾールペ
リレン化合物を5×10-4〜5×10-3torrの圧力下におい
て500℃の加熱条件下で昇華精製を行い、揮発性の不純
物はシャッターを用いて除去した。得られた精製結晶は
もう一度同様の昇華処理を行ってさらに高純度化した。
このようにして2回の昇華操作を経たものを昇華品と呼
び、そのX線回折スペクトルを図4に示した。
【0169】〔アシッドペースト処理例〕イミダゾール
ペリレン化合物の昇華品20gを600mlの濃硫酸に溶解した
液をグラスフィルターで濾過した後、1200mlの純水中に
滴下して析出させた。これを濾取し純水で充分に洗浄し
てから乾燥させた。こうして得られたものをAP品(ア
シッドペースト処理品)と呼び、そのX線回折スペクト
ルを図5に示した。
【0170】〔実施例2−1〕 〈中間層〉実施例1−2と同様に中間層を形成した。
【0171】 〈電荷発生層〉 電荷発生物質(C2) 70g (アシッドペースト処理例において得られたAP品のイミダゾールペリレン化 合物) ポリビニルブチラール樹脂 15g (エスレックBL−S,積水化学社製) メチルエチルケトン 2500ml を混合し、サンドミルを用いて、15時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した。この塗布液のX線回折スペクト
ルを図6に示した。この塗布液を前記中間層の上に浸漬
塗布法で塗布し、膜厚0.3μmの電荷発生層を形成した。
【0172】〈電荷輸送層〉前記電荷発生層の上に実施
例1−2と同様に電荷輸送層を形成した。
【0173】〔実施例2−2〕中間層を実施例1−11の
ものに変えた以外は実施例2−1と同様に感光体を形成
した。
【0174】〔実施例2−3〕中間層を実施例1−17の
ものに変えた以外は実施例2−1と同様に感光体を形成
した。
【0175】〔比較例2−1〕中間層を比較例1−9の
ものに変えた以外は実施例2−1と同様に感光体を形成
した。
【0176】〔実施例2−4〕 〈中間層〉実施例1−2と同様に中間層を形成した。
【0177】 〈電荷発生層〉 電荷発生物質(C3) 40g ポリビニルブチラール樹脂 15g (エスレックBM−S,積水化学社製) メチルエチルケトン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて、10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調製した、この塗布液を前記中間層の上に
浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.5μmの電荷発生層を形成し
た。
【0178】〈電荷輸送層〉前記電荷発生層の上に実施
例1−2と同様に電荷輸送層を形成した。
【0179】〔実施例2−5〕中間層を実施例1−11の
ものに変えた以外は実施例2−4と同様に感光体を形成
した。
【0180】〔実施例2−6〕中間層を実施例1−17の
ものに変えた以外は実施例2−4と同様に感光体を形成
した。
【0181】〔比較例2−2〕中間層を比較例1−9の
ものに変えた以外は実施例2−4と同様に感光体を形成
した。
【0182】〔実施例2−7〕 〈中間層〉実施例1−2と同様に中間層を形成した。
【0183】 〈電荷発生層〉 電荷発生物質(C4) 100g ポリビニルブチラール樹脂 50g (エスレックBM−S,積水化学社製) メチルエチルケトン 2000ml を混合し、サンドミルを用いて、10時間分散し、電荷発
生層塗布液を調整した、この塗布液を、前記中間層の上
に浸漬塗布法で塗布し、膜厚0.8μmの電荷発生層を形成
した。
【0184】〈電荷輸送層〉前記電荷発生層の上に実施
例1−2と同様に電荷輸送層を形成した。
【0185】〔実施例2−8〕中間層を実施例1−11の
ものに変えた以外は実施例2−7と同様に感光体を形成
した。
【0186】〔実施例2−9〕中間層を実施例1−17の
ものに変えた以外は実施例2−7と同様に感光体を形成
した。
【0187】〔比較例2−3〕中間層を比較例1−9の
ものに変えた以外は実施例2−7と同様に感光体を形成
した。
【0188】以上の実施例2−1〜2−9、比較例2−
1〜2−3について、次に示す〔評価2〕の内容に従っ
て評価した。
【0189】〔評価2〕実施例2−1〜2−9、比較例
2−1〜2−3で得られた感光体を複写機(Konica U-B
IX4045,コニカ(株)社製)に搭載し、10万コピー実写テ
ストを行い、表面電位の変化、画像特性について評価し
た。
【0190】測定した表面電位は、以下の通り、 黒紙電位 Vb :反射濃度1.3の原稿に対する表面電位 残留電位 Vr :光除電後の表面電位 また画像特性については、以下のような画像欠陥が現れ
るかどうかで評価した。
【0191】ベタ黒不均一性:黒紙コピー画像上の微細
な白ヌケによるベタ黒の不均一さの度合い 全面カブリ :反射濃度0の原稿(白紙)をコピーした
際のカブリ発生の度合い ベタ黒濃度低下:黒紙コピー画像の濃度低下の度合い 画像欠陥の評価基準は〔評価1〕と同一とした。
【0192】結果は、表12,13に示した。
【0193】
【表12】
【0194】
【表13】
【0195】
【発明の効果】本発明により、下記の効果を得ることが
できる。
【0196】1、調液後時間が経った塗布液においても
析出物の発生などが無く、その塗布液から中間層を形成
した電子写真感光体において広範囲の温湿度条件で繰り
返し使用しても、充分な帯電能と低い残留電位、さらに
優れた画像特性を示すことができるような中間層を安定
して提供すること。つまり、塗布液のポットライフ(良
性能を保てる期間)が充分長く、電位特性、画像特性の
優れた中間層を提供すること。
【0197】2、線速の速い高速の画像形成装置に搭載
して長時間繰り返し使用しても、コントラストと解像度
の優れた画像を維持することができ、白ヌケ、カブリ、
濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優れた
電子写真感光体を安定して提供すること。
【0198】3、画像形成装置の露光光源が半導体レー
ザ等の長波長域のものであっても、充分な光感度をもつ
ことによりコントラストと解像度の優れた画像を形成す
ることができ、かつ黒ポチ、転写メモリーによるカブ
リ、濃度低下などの画像欠陥を生じず、電位安定性も優
れた電子写真感光体を安定して提供すること。
【0199】4、長時間繰り返し使用しても、白ヌケ、
カブリ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装
置を提供すること。
【0200】5、半導体レーザー等の長波長域光源によ
る露光や反転現像などLBPやデジタル複写機で一般に
みられるプロセス条件を用いても、コントラストや解像
度の優れた画像を得ることができ、かつ黒ポチ、カブ
リ、濃度低下などの画像欠陥の生じない画像形成装置を
提供すること。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の断面図。
【図2】本発明に係るチタニルフタロシアニン(合成例
1)のX線回折スペクトル。
【図3】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(合
成品)のX線回折スペクトル。
【図4】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(昇
華品)のX線回折スペクトル。
【図5】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物(A
P品)のX線回折スペクトル。
【図6】本発明に係るイミダゾールペリレン化合物のX
線回折スペクトル。
【符号の説明】
1 感光体ドラム 2 画像読み取り部 3 画像書き込み部 4 帯電ユニット 5 現像ユニット 6 転写極 7 分離極 8 定着器 9 クリーニング装置
フロントページの続き (72)発明者 坂井 栄一 東京都八王子市石川町2970番地コニカ株式 会社内

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性支持体上に、中間層、感光層を積
    層した電子写真感光体において、該中間層が、アセト酢
    酸エステルのキレート基と、アルコキシ基とをもつチタ
    ンあるいはアルミニウムの金属キレート化合物と、末端
    が下記一般式〔I〕の構造である有機官能基をもつシラ
    ンカップリング剤を含むものから形成されることを特徴
    とする電子写真感光体。 一般式〔I〕 −N(R1)(R2) (式中のR1及びR2は、水素原子、あるいは置換、未置
    換の脂肪族もしくは、芳香族の炭化水素基を表し、
    1,R2は異なる基でも同一の基でもよい)
  2. 【請求項2】 導電性支持体上に、中間層、感光層を積
    層した電子写真感光体において、該中間層が、β-ジケ
    トンのキレート基と、アルコキシ基とをもつチタンある
    いはアルミニウムの金属キレート化合物と、末端が下記
    一般式〔I〕の構造である有機官能基をもつシランカッ
    プリング剤を含むものから形成されることを特徴とする
    電子写真感光体。 一般式〔I〕 −N(R1)(R2) (式中のR1及びR2は、水素原子、あるいは置換、未置
    換の脂肪族もしくは、芳香族の炭化水素基を表し、
    1,R2は異なる基でも同一の基でもよい)
  3. 【請求項3】 前記金属キレート化合物のキレート基の
    数がアルコキシ基の数以下であることを特徴とする請求
    項1あるいは2記載の電子写真感光体。
  4. 【請求項4】 前記シランカップリング剤の有機官能基
    の構造が下記一般式〔II〕で示されるものであることを
    特徴とする請求項1あるいは2記載の電子写真感光体。 一般式〔II〕 −(CH2)n−NH2 (ここでnは1以
    上の整数)
  5. 【請求項5】 前記シランカップリング剤の有機官能基
    の構造が下記一般式〔III〕で示されるものであること
    を特徴とする請求項1あるいは2記載の電子写真感光
    体。 一般式〔III〕 −(CH2)n−NHC6H5(ここでnは1以上
    の整数)
  6. 【請求項6】 前記シランカップリング剤の有機官能基
    の構造が下記一般式〔IV〕で示されるものであることを
    特徴とする請求項1あるいは2記載の電子写真感光体。 一般式〔IV〕 −(CH2)m−NH−(CH2)n−NH2(ここで
    m,nは1以上の整数)
  7. 【請求項7】 導電性支持体上に、中間層、感光層を積
    層した電子写真感光体において、該感光層がイミダゾー
    ルペリレン化合物を含有することを特徴とする請求項1
    あるいは2記載の電子写真感光体。
  8. 【請求項8】 前記イミダゾールペリレン化合物が、Cu
    -Kα線に対するX線回折スペクトルの6.3±0.2°、12.4
    ±0.2°、25.3±0.2°、27.1±0.2°にピークを有する
    結晶型であって、12.4±0.2°のピーク強度が最大であ
    ると同時に同ピークの半値幅が0.65°以上であり、かつ
    11.5±0.2°に明瞭なピークを示さない状態で存在する
    ことを特徴とする請求項7記載の電子写真感光体。
  9. 【請求項9】 導電性支持体上に、中間層、感光層を積
    層した電子写真感光体において、該感光層がチタニルフ
    タロシアニンを含有することを特徴とする請求項1ある
    いは2記載の電子写真感光体。
  10. 【請求項10】 前記チタニルフタロシアニンが、Cu-K
    α線に対するX線回折スペクトルの9.6±0.2°、11.7±
    0.2°、15.0±0.2°、24.1±0.2°、及び27.3±0.2°に
    ピークを有する結晶型であることを特徴とする請求項9
    記載の電子写真感光体。
  11. 【請求項11】 請求項1あるいは2記載の電子写真感
    光体を用いる少なくとも帯電、像露光、現像、転写、ク
    リーニング機構を有する画像形成装置。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の電子写真感光体を用
    い、600nm以上850nm以下に主たるエネルギーピークをも
    つ光源で露光し、反転現像することを特徴とする画像形
    成装置。
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