JPH07293464A - 密閉型回転式圧縮機 - Google Patents

密閉型回転式圧縮機

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JPH07293464A
JPH07293464A JP8667594A JP8667594A JPH07293464A JP H07293464 A JPH07293464 A JP H07293464A JP 8667594 A JP8667594 A JP 8667594A JP 8667594 A JP8667594 A JP 8667594A JP H07293464 A JPH07293464 A JP H07293464A
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JP
Japan
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vane
roller
rotary compressor
cast iron
composite material
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Pending
Application number
JP8667594A
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English (en)
Inventor
Takao Kawashima
隆雄 川島
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Refrigeration Co
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷凍サイクル等に使用する回転式圧縮機にお
いて、ベーンあるいはローラーの耐摩耗性、耐焼付性を
向上させて信頼性を向上させると同時に、圧縮室を構成
する鋳鉄部品材料とほぼ等しい熱膨脹係数を持ち、かつ
鋳鉄材料より軽い材料を用いることにより振動を低減し
効率向上を図る。 【構成】 ベーンまたはローラーを耐熱型の急冷凝固ア
ルミニウム粉末を基材として、これに分散粒子を球状か
つ微細にしたアルミナセラミックス粒子と黒鉛を微細添
加し、均一に分散固化させたアルミニウム複合材から構
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、HFC−134a冷媒
と、それと相溶性を有するエステルを主成分とする潤滑
油あるいは、非相溶性潤滑油を封入された冷凍装置に使
用される密閉型回転式圧縮機の圧縮機構にかかわる摺動
部品に使用する材料に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】回転式圧縮機に用いられるローラーの材
料は、一般に鉄系鋳物(共晶黒鉛鋳鉄)、合金鋳鉄(モ
ニクロ鋳鉄)等が使われており、ベーン材料として鋼材
や焼結合金が使われている。ローラーの最も重要な特性
として耐摩耗性に優れていることが要求される。
【0003】ローラーの外周面はベーンと摺動してお
り、ローラーの外周面が摩耗するとシリンダーとローラ
ークリヤランスが大きくなってオイルシールができなく
なり、性能低下を引き起こし発生した摩耗粉が2次的な
不良原因につながる。
【0004】ベーンについてもローラー外周と接触する
先端部分の形状から集中荷重を受けるため、耐摩耗性と
相手側ローラーへの攻撃性の少ない材料が使われてき
た。
【0005】また、クランクシャフトの回転に伴って、
クランクシャフト偏芯部に回転自在に収納されたローラ
ーが振り廻されることによって、当該圧縮機の振動の一
部が発生し、それが密閉型回転式圧縮機の効率低下の一
因となっている。
【0006】また、近年、環境汚染、特にオゾン層の破
壊および地球温暖化の問題から、塩素系冷媒(クロロ,
フロロ,カーボン、CFCと略称)が使用規制の対象と
なっている。
【0007】規制対象となっているCFCには、冷蔵
庫、除湿機、カーエアコン等冷凍機器の冷凍装置に冷媒
として専ら用いられてきたCFC−12も規制の対象と
なっている。
【0008】そこで、代わりとなる冷媒が必要となり、
オゾンとの反応性が小さく、大気中での分解期間の短い
水素化弗化炭素(ハイドロフロロカーボン、略称HF
C)が代替冷媒として開発され、HFC−134aはそ
の代表的冷媒である。
【0009】HFC−134aはオゾン破壊係数(OD
P)がCFC−12(ジクロルジフロロメタン:CCL
22)を1としたとき零、温暖化係数(GWP)がCF
C−11を1としたとき、0.3以下であり、不燃性で
温圧−圧力特性等の熱物性がCFC−12と近似してお
り、従来からCFC−12を用いていた冷蔵庫、除湿
機、カーエアコン等の冷凍装置や冷媒圧縮機の構造を大
幅に変更することなく、実用化できるといわれてきた。
【0010】しかしながら、HFC−134a(1.
1.1−テトラフロロエタン:CH2FCF3)は、その
化学構造が特異なため、非常に特徴的な性質を有してお
り、従来のCFC−12の冷凍装置で使用されてきた鉱
油やアルキルベンゼン等の冷凍機油では相溶性が劣り、
問題である。
【0011】このような状況では、回転式圧縮機の信頼
性を高めるため耐摩耗性、耐焼付性に優れ、鋳鉄材料に
近い熱膨張係数を持つ鋳鉄より軽い材料が望まれてい
る。
【0012】従来の回転式圧縮機としては、特開昭62
−48985号公報に示されているものがある。ここで
は急冷凝固アルミニウム複合材をローラーに使用するも
のである。
【0013】以下図面を参照しながら上記従来の回転式
圧縮機の一例について説明する。図1は従来の回転式圧
縮機の縦断面図であり、図2は図1におけるV−V′線
の断面図である。
【0014】図1,図2において、1は密閉ケーシン
グ、1aは冷媒ガス空間、2は電動機部であり、シャフ
ト3を介してシリンダー4、ローラー5、ベーン6、主
軸受7、副軸受8により構成される機械部本体9と連結
している。シャフト3は主軸3a、副軸3b、偏芯部3
cよりなる。
【0015】10はベーン6の背面とシリンダー4の間
に設けられたスプリングである。11a,11bはそれ
ぞれシリンダー4内でローラー5、ベーン6、主軸受
7、副軸受8により構成される吸入室と圧縮室である。
12は副軸3bに固定されるコイルバネ12aと副軸受
8に固定されるガイド管12bで形成される給油機構で
ある。
【0016】14は吸入管であり、副軸受8、シリンダ
ー4の吸入通路15を介して吸入室11aと連通してい
る。16は吐出部であり、吐出弁(図示せず)を介して
密閉ケーシング1内と連通している。18は密閉ケーシ
ング1内の潤滑油である。
【0017】次に回転圧縮機の機構について説明する。
冷却装置(図示せず)からの冷媒ガスは、吸入管14、
吸入通路15より導かれシリンダー4内の吸入室11a
に至る。
【0018】吸入室11aに至った冷媒ガスは、シャフ
ト3の偏芯部3cに回転自在に収納されたローラー5と
ベーン6により仕切られた圧縮室11bで、電動機部2
の回転に伴うシャフト3の回転運動により漸次圧縮され
る。
【0019】圧縮された冷媒ガスは、吐出部16、吐出
弁(図示せず)を介して密閉ケーシング1内に一旦吐出
された後、吐出管17を介して冷却システムに吐出され
る。
【0020】また、密閉ケーシング1の下部に溜まった
潤滑油18は給油機構12の副軸3bに固定されたコイ
ルバネ12aの回転に伴い、ガイド管12b内のコイル
バネを介して副軸3bに至り、油通路3e,3f,3d
を通り摺動部を潤滑し、一部は主軸受7の電動機2側の
排油口13より流出し、直接密閉ケーシング1下部に戻
る。
【0021】また、一部は圧縮室11bに入り冷媒ガス
と共に密閉ケーシング1内に吐出され密閉ケーシング1
の下部に戻る。
【0022】また、ベーン6とシリンダー4の間につい
ては、ベーン6が往復運動する際に、密閉ケーシング1
内に溜められた潤滑油18に浸ることによりベーン6へ
の給油がなされ、ベーン6とシリンダー4の間の摺動部
が潤滑、シールされている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の構成は、ベーン材料には鋼材あるいは焼結合金材料
が使われており、ローラー材料として鉄系鋳物あるい
は、合金鋳鉄が使われている。
【0024】しかしながら、新冷媒HFC−134aを
使う冷凍装置の場合、従来の塩素原子を含む特定フロン
(例えばCFC−12あるいはHCFC−22)と比べ
て、冷媒自身の潤滑性が乏しいため、耐摩耗性、耐焼付
性が不足する欠点がある。
【0025】また、ローラーに従来のアルミニウム複合
材を使う場合、その熱膨脹係数がシリンダーの鋳鉄材料
と比べて大きいため、運転中のクリヤランスを適正にす
ると組立て時のクリヤランスが大きくなりすぎて組立て
できなくなり、逆に組立て時のクリヤランスを適正にす
ると運転時ロックするという欠点がある。
【0026】また、前記従来のベーン材料は、HFC−
134aとエステル系冷凍機油の場合、耐摩耗性が不足
するという欠点があった。
【0027】本発明の目的は、耐熱型の急冷凝固アルミ
ニウム粉末を基材として、これに分散粒子を球状かつ微
細にしたアルミナセラミックス粒子と黒鉛を微量添加
し、均一に分散固化させたアルミニウム複合材を回転式
圧縮機のベーンに用いることにより、耐摩耗性、耐焼付
性を向上させて信頼性を向上させることにある。
【0028】本発明のさらに他の目的は鋳鉄材料にほぼ
同じ熱膨脹係数の前記アルミニウム複合材を回転式圧縮
機のローラーにあるいはベーンに用いることにより、振
動を低減し、効率向上を図ることにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、本発明では、シリコンや鉄を多く含んだ耐熱型の急
冷凝固アルミニウム粉末を基材とし、これに分散粒子を
球状かつ微細にしたアルミナセラミック粒子と黒鉛を微
量添加し、均一に分散固化させたアルミニウム複合材を
回転式圧縮機のベーンまたはローラーに用いることから
なる。
【0030】
【作用】本発明の部品に使用するアルミニウム複合材
は、耐熱型の急冷凝固アルミニウム粉末を基材として、
これに分散粒子を球状かつ微細にしたアルミナセラミッ
クス粒子と黒鉛を微量添加しているので、耐熱型の急冷
凝固アルミニウム複合材に比べて、耐摩耗性、耐焼付性
が優れている。
【0031】これは、アルミナセラミックスが硬い硬度
を持ち、その分散粒子が球状であるため、通常のアルミ
ナセラミックスが持つ相手材への攻撃性が見られないこ
とと、アルミナセラミックスが球状で微細であるため、
通常のアルミナセラミックスと比べて多くの量が基材の
特性を損なうことなく均一に分散できることに起因す
る。
【0032】また、微量添加された黒鉛が固体潤滑剤の
働きをするのと併せて摺動表面に油溜め作用をする相乗
効果によるものである。
【0033】また、本発明に使う前記アルミニウム複合
材は球状かつ微細にしたアルミナセラミックスとを均一
に分散固化されることによって、基材の持つ熱膨張係数
がアルミナセラミックスのそれに近づいて、鋳鉄並の熱
膨脹係数12〜12.5×10-6/℃を持つようにな
り、鋳鉄との組合せ使用を可能としているものである。
【0034】
【実施例】以下、本発明によるアルミニウム複合材を回
転式圧縮機の部品として使用する実施例について説明す
るが、構造的には同じなので従来と同一図面を参照しな
がら説明する。
【0035】ベーン6に耐摩耗性、耐焼付性に優れた前
記アルミニウム複合材をを使用するもので、ベーンに前
記アルミニウム複合材を用いた場合、ローラー5には鋳
物材料を用いる。また逆に、ローラー5に前記アルミニ
ウム複合材を用いる場合、ベーン6は鋼材または焼結合
金材料を用いて同種材料同志の使用は避ける。
【0036】
【表1】
【0037】まず、耐熱型急冷凝固アルミニウム粉末を
基材として球状かつ微細にしたアルミナセラミックス粒
子と黒鉛を微量添加し、均一に分散固化させたアルミニ
ウム複合材の場合、(表1)に示すように、その熱膨脹
係数は鋳鉄(FC250)の値に近い。従って圧縮室を
構成する鋳鉄材料と同等であり、密閉型回転式圧縮機の
組立て時のクリヤランスが運転中もほとんど変わらない
ので、クリヤランスの変動によるトラブルはない。
【0038】また密度は、鋳鉄(FC250)の約半分
であり、ローラーの振り廻しによる振動低減は可能であ
る。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、密閉型回
転式圧縮機の圧縮機構を構成する部品のうち、耐摩耗
性、耐焼付性を要求されるベーンあるいはローラーに、
耐摩耗性、耐焼付性に優れ、熱膨脹係数が圧縮室を構成
する鋳鉄部品材料に近い耐熱型急冷凝固アルミニウム粉
末を基材として、球状かつ微細にしたアルミナセラミッ
クス粒子と黒鉛を微量添加し、均一に分散固化させたア
ルミニウム複合材を使用することにより、HFC−13
4a冷媒に対応する、信頼性の高い低振動の密閉型回転
式圧縮機を組立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般的な密閉型回転式圧縮機の縦断面図
【図2】図1のV−V′線における断面図
【符号の説明】
1 密閉ケーシング 3c クランクシャフト偏芯部 4 シリンダー 5 ローラー 6 ベーン 15 吸入口 16 吐出 18 冷凍機油

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランクシャフトとシリンダーとローラ
    ーとベーンからなる圧縮部と、電動モーターと、前記圧
    縮部と前記電動モーターとを収納する密閉ケーシング
    と、前記ベーンに耐熱型の急冷凝固アルミニウム粉末を
    基材として、これに分散粒子を球状かつ微細にしたアル
    ミナセラミックスと黒鉛を微量添加し、均一に分散固化
    させたアルミニウム複合材を用いたことを特徴とする密
    閉型回転式圧縮機。
  2. 【請求項2】 クランクシャフトとシリンダーとローラ
    ーとベーンからなる圧縮部と、電動モーターと、前記圧
    縮部と前記電動モーターとを収納する密閉ケーシング
    と、前記ローラーに耐熱型の急冷凝固アルミニウム粉末
    を基材として、これに分散粒子を球状かつ微細にしたア
    ルミナセラミックスと黒鉛を微量添加し、均一に分散固
    化させたアルミニウム複合材を使うことを特徴とする密
    閉型回転式圧縮機。
JP8667594A 1994-04-25 1994-04-25 密閉型回転式圧縮機 Pending JPH07293464A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6032720A (en) * 1997-01-14 2000-03-07 Tecumseh Products Company Process for making a vane for a rotary compressor
KR20170094641A (ko) * 2016-02-11 2017-08-21 김경수 외부 케이싱과 동기하여 회전하는 회전형 베인펌프 또는 진공 펌프

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6032720A (en) * 1997-01-14 2000-03-07 Tecumseh Products Company Process for making a vane for a rotary compressor
US6053716A (en) * 1997-01-14 2000-04-25 Tecumseh Products Company Vane for a rotary compressor
KR20170094641A (ko) * 2016-02-11 2017-08-21 김경수 외부 케이싱과 동기하여 회전하는 회전형 베인펌프 또는 진공 펌프

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