JPH07293126A - 窓付き防音パネル - Google Patents

窓付き防音パネル

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JPH07293126A
JPH07293126A JP6104416A JP10441694A JPH07293126A JP H07293126 A JPH07293126 A JP H07293126A JP 6104416 A JP6104416 A JP 6104416A JP 10441694 A JP10441694 A JP 10441694A JP H07293126 A JPH07293126 A JP H07293126A
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JP6104416A
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Inventor
Fujio Yamagishi
富士夫 山岸
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Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Kawai Musical Instrument Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 パネル自体の構造と窓の構造とが、それぞれ
持つ防音性能を十分に発揮させることができると共に、
組立が容易な防音パネルを提供することを目的とする。 【構成】 間隙を存して対向配置した一対の外装板6,
7と、一対の外装板6,7に貫通形成した窓部10と、
窓部10を囲うように設けられ、一対の外装板6,7間
の間隙を窓パネル空気層18と吸音材空気層19とに仕
切る中芯13,14と、吸音材空気層19に充填した吸
音材9と、窓部10に表裏両側からそれぞれ取り付けた
一対の窓パネル11,12とを備えた窓付き防音パネル
1において、中芯は13,14、各外装板6,7にそれ
ぞれ固定した第1の中芯13,および第2の中芯14で
構成され、第1の中芯13と第2の中芯14とは、相互
に間隙を存して配設されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防音室などの壁面パネ
ルとして、また防音仕様の各種のドア、引戸などとして
用いられる窓付き防音パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】ドアなどに組み込まれる窓は、採光およ
び装飾を目的とするものであり、特に、防音ドアなどを
構成する防音パネルの窓には、パネル自体の防音性能を
考慮して、嵌め殺しの二重ガラスが用いられる。このよ
うな構造の従来の防音パネルとして、それぞれ防音ドア
に適用した図8に示すものや、図9に示すものが知られ
ている。
【0003】図8に示す前者の防音ドア81は、方形の
枠体82に、表裏両面から表面板83および裏面板84
を接着する(フラッシュ構造)と共に、表面板83およ
び裏面板84に窓部を貫通形成し、この窓部に二重ガラ
ス85a,85bを取り付けて構成されている。表面板
83と裏面板84との間隙には、吸音材86が充填され
ると共に、窓部を縁取るように中芯87が設けられてい
る。中芯87は、窓部側の縁部から幾分奥側に入り込ん
だ位置に設けられており、この入り込んだ部分に、クロ
ス88で押さえるようにして吸音材89が配設されてい
る。一方、二重ガラス85a,85bを構成する表裏の
各ガラス85a,85bは、一般のガラス窓と同様に、
ガスケット90を介して、それぞれ表面板83および裏
面板84に取り付けられている。
【0004】また、図9に示す後者の防音ドア91で
は、中芯92の一部が窓部側に突出しており、表裏の各
ガラス85a,85bは、この突出部にそれぞれ表裏両
側から当接した状態で、外側からガラス押え93,93
により、押さえられるようにして、それぞれ固定されて
いる。この場合、各ガラス押え93の内側には、各ガラ
ス85a,85bのセッティングブロックを兼ねた突部
93aが形成されており、各ガラス押え93は、この突
部93aを表面板83または裏面板84と各ガラス85
a,85bとの隙間に嵌合した状態で、中芯92にビス
止めされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前者の従来技術では、
防音ドア81のうち遮音性能が低下し易い窓の部分を、
中間に空気層を有する二重ガラス85a,85bで構成
しており、加えて、二重ガラス85a,85bに生ずる
コインシデンス効果を回避するため、空気層の周囲に吸
音材89を設けるようにしている。しかし、この吸音材
89では、吸音材89が中芯87で仕切られた空間に設
けられているため、体積が極めて小さく、十分な吸音効
果を得ることができなかった。しかも、中芯87によ
り、表面板83と裏面板84とが音響的に一体化されて
いるので、この両者間にサウンドブリッジが生じ、吸音
材86を充填したフラッシュ構造や二重ガラス85a,
85bを採用しても、これに見合う遮音性能を得ること
ができなかった。また、各ガラス85a,85bの取り
付けにガスケット90を用いているので、角部の処理を
含め、デザイン的に見劣りがすると共に、ガラス85
a,85bの着脱が煩雑になる不具合があった。さら
に、中芯87と枠体82とを精度良く一体に組んでか
ら、これに表面板83および裏面板84を接着する必要
があり、組立作業に手間がかかる不具合があった。
【0006】また、後者の従来技術でも、二重ガラス8
5a,85bのガラス自体のコインシデンス効果や中芯
92のサウンドブリッジにより、十分な遮音性能を得る
ことができず、かつ組立作業に手間がかかる問題はある
が、この場合には、ガラス押え93を用いることによ
り、デザイン的には遜色ないものとすることができる。
しかし、ガラス押え93自体、セッティングブロックを
兼ねた突部93aを有するため、取り付ける際の精度の
問題や、コスト高になる問題があった。
【0007】本発明は、パネル自体の構造と窓の構造と
が、それぞれ持つ防音性能を十分に発揮させることがで
きると共に、組立が容易な防音パネルを提供することを
その目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく請
求項1の発明は、間隙を存して対向配置した一対の外装
板と、一対の外装板に貫通形成した窓部と、窓部を囲う
ように設けられ、一対の外装板間の間隙を窓パネル空気
層と吸音材空気層として仕切る中芯と、吸音材空気層に
充填した吸音材と、窓部に表裏両側からそれぞれ取り付
けた一対の窓パネルとを備えた窓付き防音パネルにおい
て、中芯には、窓パネル空気層と、吸音材充填層とを連
通する連通孔が形成されていることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明は、間隙を存して対向配置
した一対の外装板と、一対の外装板に貫通形成した窓部
と、窓部を囲うように設けられ、一対の外装板間の間隙
を窓パネル空気層と吸音材空気層として仕切る中芯と、
吸音材空気層に充填した吸音材と、窓部に表裏両側から
それぞれ取り付けた一対の窓パネルとを備えた窓付き防
音パネルにおいて、中芯は、各外装板にそれぞれ固定し
た第1の中芯および第2の中芯で構成され、第1の中芯
と第2の中芯とは、相互に間隙を存して配設されている
ことを特徴とする。
【0010】この場合、第1および第2の中芯は、それ
ぞれ窓部に突出した窓パネル受け部を有し、窓パネルの
それぞれは、外面がそれぞれの外装板の外面と面一状態
で、内面側でそれぞれの窓パネル受け部に支持されてい
ることが好ましい。
【0011】これらの場合、各窓パネルと各窓パネル受
け部との間、および各窓パネルと各外装板との間には、
ダンピング材がそれぞれ介在していることが好ましい。
【0012】これらの場合、第1の中芯と第2の中芯と
の間隙を塞ぐように、通気性を有する吸音部材が設けら
れていることが好ましい。
【0013】これらの場合、各外装板と各窓パネルとに
跨って、窓部を縁取る窓パネル押えが設けられており、
各窓パネル押えは、各外装板を介して、第1および第2
の中芯のうちそれぞれ外装板に固定された中芯に、ねじ
止めされていることが好ましい。
【0014】これらの場合、第1および第2の中芯は、
連結ピンにより相互に連結されており、連結ピンは、第
1の中芯および第2の中芯に対し、少なくとも一方に遊
挿された状態で、第1および第2の中芯の離間方向への
移動を阻止するように、係止されていることが好まし
い。
【0015】これらの場合、一対の窓パネルは、相互に
厚みが異なることが好ましい。
【0016】
【作用】請求項1の防音パネルによれば、中芯には、窓
パネル空気層と吸音材充填層とを連通する連通孔が形成
されていることにより、窓パネル空気層を透過する音波
の一部が、この連通孔を介して吸音材充填層に伝搬し、
吸音材に吸収される。この場合、従来のものに比して、
吸音材の体積が格段に大きいため、音が十分に吸収さ
れ、コインシデンス効果なども抑制される。
【0017】請求項2の防音パネルによれば、中芯が、
各外装板にそれぞれ固定した第1の中芯と第2の中芯と
で構成され、第1の中芯と第2の中芯とが、相互に間隙
を存して配設されていることにより、上記防音パネルと
同様に、一対の窓パネルにより構成される窓パネル空気
層と、一対の外装板により構成される吸音材充填層とが
連通され、窓パネル空気層を透過する音波が、吸音材に
十分に吸収される。また、第1の中芯と第2の中芯と
は、相互に不連続となり、中芯を介して、両外装板の相
互間で、音が伝搬することがなく、すなわちこの部分の
サウンドブリッジが確実に防止される。
【0018】請求項3の防音パネルによれば、第1およ
び第2の中芯は、それぞれ窓部に突出した窓パネル受け
部を有し、窓パネルのそれぞれは、外面がそれぞれの外
装板の外面と面一状態で、内面側でそれぞれの窓パネル
受け部に支持されていることにより、中芯と同様に、両
窓パネルも、音響的に相互に独立させることができる。
【0019】請求項4の防音パネルによれば、各窓パネ
ルと各窓パネル受け部との間、および各窓パネルと各外
装板との間に、ダンピング材がそれぞれ介在しているこ
とにより、窓パネルと中芯との間、および窓パネルと外
装板との間を、音響的に絶縁することができ、それぞれ
相互間の音および振動の伝搬を抑制できると共に、それ
ぞれの振動を相互間で制振することができる。
【0020】請求項5の防音パネルによれば、第1の中
芯と第2の中芯との間隙を塞ぐように、通気性を有する
吸音部材が設けられていることにより、窓パネル空気層
を透過する音波の一部を、この吸音部材により、一次的
に吸収することができると共に、吸音材の繊維や埃など
が、吸音材充填層からの窓パネル空気層に侵入するのを
防止することができる。
【0021】請求項6の防音パネルによれば、各外装板
と各窓パネルとに跨って、窓部を縁取る窓パネル押えが
設けられており、各窓パネル押えは、各外装板を介し
て、第1および第2の中芯のうちそれぞれ外装板に固定
された中芯に、ねじ止めされていることにより、両窓パ
ネル押えを、音響的に相互に独立させることができると
共に、各窓パネルの着脱を、個々に簡単に行うことがで
きる。また、上記のように、外装板と窓パネルとの間に
ダンピング材が介在し、かつ外装板と窓パネルが面一に
配設されていれば、窓パネル押えの押え面側は、平坦に
形成することができ、その分、窓パネル押えを低コスト
で製作することができる。
【0022】請求項7の防音パネルによれば、第1の中
芯および第2の中芯は、連結ピンにより相互に連結され
ているため、両中芯を独立させることにより生ずる外装
板の歪みなどの変形を、外装板の剛性を高めることなく
防止することができる。また、連結ピンが、第1の中芯
および第2の中芯に対し、少なくとも一方に遊挿された
状態で、第1および第2の中芯の離間方向への移動を阻
止するように、係止されていることにより、連結ピンを
介して、第1の中芯と第2の中芯との相互間で音(振
動)が伝搬するのを、極力抑制することができる。
【0023】請求項8の防音パネルによれば、一対の窓
パネルは、相互に厚みが異なるため、両窓パネルの材質
が同じでも、相互に固有振動数を異ならせることがで
き、両窓パネルによる共鳴透過を抑制することができ
る。
【0024】
【実施例】以下、添付図面を参照して、本発明の防音パ
ネルを防音ドアに適用した場合について説明する。図1
は防音ドアの姿図であり、図2はその部分断面図であ
る。両図に示すように、この防音ドア1は、見付け方向
の中央に縦長の窓2を有すると共に、左右にそれぞれド
アノブ3および蝶番4を有して構成されている。防音ド
ア1は、外殻となる方形の枠体5に、表裏両側からそれ
ぞれ表面板(外装板)6と裏面板(外装板)7とを、接
着する(フラッシュ構造)と共に、その内部空間(空気
層)に2枚の遮音シート8a,8bを介在させ、かつ吸
音材9を充填して、構成されている。また、窓2は、表
面板6および裏面板7にそれぞれ貫通形成した窓開口
(窓部)10に、二重ガラスを嵌め込んで構成されてい
る。二重ガラスを構成する表ガラス(窓パネル)11お
よび裏ガラス(窓パネル)12は、その縁部が、表面板
6および裏面板7にそれぞれ固定された表側中芯13お
よび裏側中芯14に、それぞれ表裏両側から当接した状
態で、外側から当てがわれた表ガラス押え15および裏
ガラス押え16により、窓開口10に取り付けられてい
る。
【0025】枠体5は、四隅をステープルなどで枠組み
した無垢の木材、LVL(積層合板)、合板などで構成
されている。表面板6および裏面板7は、防音ドア1の
外観および遮音材を構成するものであり、ハードボー
ド、MDF(セミハードボード)、合板、金属などでそ
れぞれ構成されている。吸音材9は、グラスウールやロ
ックウールをはじめとする繊維系の多孔質吸音材で構成
されている。
【0026】2枚の遮音シート8a,8bは、それぞれ
表面板6と吸音材9との間、および裏面板7と吸音材9
との間に設けられており、各遮音シート8a,8bは、
鉛粉や鉄粉を混在させた塩化ビニールシートやゴムシー
トで構成されている。表ガラス11および裏ガラス12
は、型板ガラスやアクリル板などで構成され、裏ガラス
12に比して表ガラス11が厚手に形成されている。
【0027】表側中芯13および裏側中芯14は、表面
板6や裏面板7と同様に、ハードボード、MDF、合
板、金属、合成樹脂などでそれそれ構成されており、窓
開口10を囲うように設けられると共に、間隙を存して
相互に独立している。すなわち、表側中芯13および裏
側中芯14は、それぞれ半部が窓開口10に臨んだ状態
で、表面板6および裏面板7に接着されている。表側中
芯13と裏側中芯14との間には、スリット(間隙)1
7が形成され、このスリット17を介して、表ガラス1
1および裏ガラス12で構成されるガラス空気層18
と、表面板6および裏面板7で構成される吸音材充填層
19とが連通している。
【0028】表裏各ガラス押え15,16は、表面を装
飾加工した無垢の木材、MDF、合成樹脂などで構成さ
れ、表面板6と表ガラス11とに跨るように、また裏面
板7と裏ガラス12とに跨るように、それぞれ配設され
ている。図3に示すように、表ガラス押え15の背面側
は、平坦に形成される一方、表面板6の外面と表ガラス
11の外面とは、面一に揃えられており、表ガラス押え
15は、表面板6および表ガラス11を、表側中芯13
との間に挟み込むようにして、表側中芯13にビス止め
されている。全く同様な状態で、裏ガラス押え16は、
裏側中芯14にビス止めされている。
【0029】この状態で、表ガラス11の端部は、第1
ダンピング材20を介して表面板6の端面と対向すると
共に、第2ダンピング材21を介して表側中芯13に当
接しており、表ガラス11は、この部分で窓開口10の
表側に支持されている。同様に、裏ガラス12は、この
部分で窓開口10の裏側に支持されている。第1および
第2両ダンピング材20,21は、ゴムなどで構成され
ており、ガラス側と、中芯側とを音響的に絶縁できるよ
うになっている。
【0030】一方、表側中芯13および裏側中芯14の
ガラス空気層18側には、スリット17を覆うように、
ガラス空気層18の厚さいっぱいに吸音部材22が取り
付けられている。吸音部材22は、発泡ウレタンなどの
通気性の吸音材で構成されており、ガラス空気層18の
音を吸収すると共に、グラスウール繊維などが、吸音材
充填層19からガラス空気層18に侵入するのを防止し
ている。
【0031】図4(a)および図4(b)は、吸音部材
22の変形例をそれぞれ示している。同図(a)の吸音
部材22は、表側中芯13の表面と裏側中芯14の裏面
との間の距離より、見込み方向に長く形成されており、
表裏各ガラス11,12と、表裏各中芯13,14との
間の第2ダンピング材21を兼ねている。同様に、同図
(b)の吸音部材22は、見込み方向の両端が、それぞ
れ表側中芯13の表面側および裏側中芯14の裏面側に
折り込まれており、これにより、第2ダンピング材21
を兼ねる部分の面積を、上記のものより大きいすること
ができる。
【0032】また、図5(a)、図5(b)および図5
(c)も吸音部材22の変形例を、それぞれ示してい
る。同図(a)の変形例では、吸音部材22が、表側中
芯13と裏側中芯14とで構成されるスリット17内の
奥行き方向の中間部に、設けられている。この変形例に
よれば、枠体5と、表側中芯13を取り付けた表面板6
と、裏側中芯14を取り付けた裏面板7とを、積層接着
する際に、この吸音部材22も同時に組み付けることが
できる。同図(b)の変形例では、吸音部材22が2個
設けられており、一方の吸音部材22aは、スリット1
7の手前にこれを覆うように設けられ、他方の吸音部材
22bは、スリット17内の最奥に設けられている。こ
の変形例によれば、2個の吸音部材22a,22b間に
空気層を形成することができ、スリット17を通過する
音を効果的に減衰することができる。同図(c)の変形
例では、スリット17の手前にこれを覆うように設けら
れ吸音部材22と、この吸音部材22をガラス空気層1
8側から覆うように設けた孔明き板23とを有してい
る。この変形例によれば、孔明き板23により、音の干
渉を利用して、スリット17を通過する音を減衰するこ
とができる。
【0033】このように構成された防音ドア1では、枠
体5により、表面板6および裏面板7が周縁部で保持さ
れているため、表面板6と裏面板7との間に充填した吸
音材9により、表面板6および裏面板7がそれぞれ外側
に押され、防音ドア1の見付け面が中央部で膨らんでし
まう可能性がある。そこで、図6に示すように、表側中
芯13と裏側中芯14とが、連結ピン24により連結さ
れ、表面板6と裏面板7との離間寸法が保持できるよう
になっている。連結ピン24は、頭部側が表側中芯13
に形成した座ぐり孔に遊挿され、先端側が裏側中芯14
にねじ込まれている。すなわち、表面板6と裏面板7と
が、相対的に離間方向に移動したときにのみ、裏側中芯
14に固定した連結ピン24の頭部が、表側中芯13の
座ぐり孔に係止されることにより、表面板6と裏面板7
との離間寸法が保持されている。
【0034】ここで、防音ドア1の組立方法について簡
単に説明する。予め、表面板6および裏面板7に窓開口
10をそれぞれ形成すると共に、表側中芯13と裏側中
芯14とをそれぞれ接着しておく。次に、水平に寝かせ
た裏面板7の上に枠体5を載せ、これに遮音シート8
b、吸音材9、遮音シート8aをセットし、この上に表
面板6を載せ、これらを一体に接着する。接着が完了し
たら、窓開口10側から吸音部材22を取り付け、さら
に表裏両側から、第1および第2ダンピング材20,2
1を取り付ける。そして、最後に表裏両ガラス11,1
2を窓開口10にセットし、両ガラス押え15,16を
取り付けて、組立を完了する。
【0035】このようにして組み立てられた防音ドア1
につき、図7を参照して、その透過損失の実験結果を説
明する。ここで、同図に示す曲線Aは、図9に示す従来
品に相当する防音ドア1の透過損失であり、曲線Bは、
図8に示す従来品に相当する防音ドア1の透過損失であ
り、また曲線Cは、2枚の遮音シート8a,8bを省略
した実施例に相当する防音ドア1の透過損失であり、さ
らに曲線Dは、一方の遮音シート8aを石膏ボードに代
えて構成した実施例に相当する防音ドア1の透過損失で
ある。
【0036】図7に示すように、曲線Aでは、コインシ
デンス効果(2KHZ )が顕著に表れると共に、サウン
ドブリッジの影響により、全体とし透過損失が小さくな
っている。曲線Bでは、低音域の透過損失は大きいが、
中高音域の透過損失は小さく、サウンドブリッジの影響
により、全体として透過損失が小さくなっている。曲線
Cでは、コインシデンス効果がほとんど認められず、特
に中高音域の透過損失が大きく、全体としても透過損失
が大きくなっている。曲線Dでは、全域において、曲線
Cのものより更に透過損失が大きくなっている。
【0037】以上のように本実施例によれば、表側中芯
13と裏側中芯14とが表裏方向に独立し、また表ガラ
ス11と裏ガラス12とが表裏方向に独立しているた
め、表面板6と裏面板7との間、および表ガラス11と
裏ガラス12との間のサウンドブリッジが抑制され、吸
音材充填層19およびガラス空気層18を透過する音
が、吸音材9の持つ吸音性能や空気層の厚さの持つ減衰
特性に応じて、減衰される。また、ガラス空気層18を
透過する音、およびガラス空気層18内で発生する音
が、ガラス空気層18から吸音材充填層19に伝搬し
て、吸音材充填層19でも吸音されるので、コインシデ
ンス効果が抑制され、全体として、透過損失を大きくす
ることができる。しかも、表ガラス11と裏ガラス12
の厚みが異なるので、両ガラス11,12の共振による
共鳴透過を有効に防止することができる。
【0038】また、各ガラス押え15,16が、ガラス
11,12のセッティングブロックを兼ねていないの
で、その形状を単純化することができると共に、ガラス
11,12の着脱を簡単に行うことができる。さらに、
組立に際し、枠体5に表側中芯13および裏側中芯14
を組み込んでおく必要がないので、組立作業を単純化す
ることができる。
【0039】なお、本実施例の防音ドアの構成のうち、
表側中芯および裏側中芯を一体に形成して、表面板と裏
面板との間に渡した共通の中芯とし、これに連通孔を形
成して、ガラス空気層と吸音材空気層とを連通するよう
にしてもよい。また、本発明の防音パネルは、壁面パネ
ルや防音ドアの他、引戸などにも適用できることは、い
うまでもない。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明の防音パネルによれ
ば、中芯をパネルの表裏方向に独立させると共に、窓パ
ネル空気層と吸音材充填層とを連通するようにしている
ので、サウンドブリッジが防止できると共に、パネル自
体の構造および窓の構造がそれぞれ持つ防音性能を、十
分に発揮させることができ、全体として、組立が容易で
あって遮音性能を向上させることができる効果を有す
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の防音パネルの一実施例に係る防音ドア
の姿図である。
【図2】実施例に係る防音ドアの部分断面図である。
【図3】ガラス押え廻りの構造を表した拡大断面図であ
る。
【図4】吸音部材の変形例の構造を表した拡大断面図で
ある。
【図5】吸音部材の変形例の構造を表した拡大断面図で
ある。
【図6】中芯の連結状態を表した拡大断面図である。
【図7】実施例を含む各種防音ドアの透過損失を表した
周波数特性線図である。
【図8】従来の防音パネルの断面図である。
【図9】従来の防音パネルの断面図である。
【符号の説明】
1 防音ドア 2 窓 6 表面板 7 裏面板 9 吸音材 10 窓開口 11 表ガラス 12 裏ガラス 13 表中芯 14 裏中芯 15 表ガラス押え 16 裏ガラス押え 17 スリット 18 ガラス空気層 19 吸音材空気層 20 第1ダンピング材 21 第2ダンピング材 22 吸音部材 24 連結ピン

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 間隙を存して対向配置した一対の外装板
    と、当該一対の外装板に貫通形成した窓部と、当該窓部
    を囲うように設けられ、前記一対の外装板間の間隙を窓
    パネル空気層と吸音材空気層として仕切る中芯と、前記
    吸音材空気層に充填した吸音材と、前記窓部に表裏両側
    からそれぞれ取り付けた一対の窓パネルとを備えた窓付
    き防音パネルにおいて、 前記中芯には、前記窓パネル空気層と、前記吸音材充填
    層とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とす
    る窓付き防音パネル。
  2. 【請求項2】 間隙を存して対向配置した一対の外装板
    と、当該一対の外装板に貫通形成した窓部と、当該窓部
    を囲うように設けられ、前記一対の外装板間の間隙を窓
    パネル空気層と吸音材空気層として仕切る中芯と、前記
    吸音材空気層に充填した吸音材と、前記窓部に表裏両側
    からそれぞれ取り付けた一対の窓パネルとを備えた窓付
    き防音パネルにおいて、 前記中芯は、前記各外装板にそれぞれ固定した第1の中
    芯および第2の中芯で構成され、当該第1の中芯と当該
    第2の中芯とは、相互に間隙を存して配設されているこ
    とを特徴とする窓付き防音パネル。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の中芯は、それぞれ
    窓部に突出した窓パネル受け部を有し、 前記窓パネルのそれぞれは、外面が前記それぞれの外装
    板の外面と面一状態で、内面側でそれぞれの窓パネル受
    け部に支持されていることを特徴とする請求項2に記載
    の窓付き防音パネル。
  4. 【請求項4】 前記各窓パネルと前記各窓パネル受け部
    との間、および前記各窓パネルと前記各外装板との間に
    は、ダンピング材がそれぞれ介在していることを特徴と
    する請求項3に記載の窓付き防音パネル。
  5. 【請求項5】 前記第1の中芯と前記第2の中芯との間
    隙を塞ぐように、通気性を有する吸音部材が設けられて
    いることを特徴とする請求項2、3または4に記載の窓
    付き防音パネル。
  6. 【請求項6】 前記各外装板と前記各窓パネルとに跨っ
    て、前記窓部を縁取る窓パネル押えが設けられており、 当該各窓パネル押えは、当該各外装板を介して、前記第
    1および前記第2の中芯のうちそれぞれ当該外装板に固
    定された中芯に、ねじ止めされていることを特徴とする
    請求項2ないし5のいずれか1項に記載の窓付き防音パ
    ネル。
  7. 【請求項7】 前記第1および第2の中芯は、連結ピン
    により相互に連結されており、 当該連結ピンは、当該第1の中芯および当該第2の中芯
    に対し、少なくとも一方に遊挿された状態で、当該第1
    および当該第2の中芯の離間方向への移動を阻止するよ
    うに、係止されていることを特徴とする請求項2ないし
    6のいずれか1項に記載の窓付き防音パネル。
  8. 【請求項8】 前記一対の窓パネルは、相互に厚みが異
    なることを特徴とする請求項2ないし7のいずれか1項
    に記載の窓付き防音パネル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009174180A (ja) * 2008-01-24 2009-08-06 Noda Corp 窓付きパネル構造
JP2020105702A (ja) * 2018-12-26 2020-07-09 アイカ工業株式会社 透光性部材の取り付け構造、建物用戸の構造及び建物用戸

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