JPH07293078A - 火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具 - Google Patents

火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具

Info

Publication number
JPH07293078A
JPH07293078A JP9162494A JP9162494A JPH07293078A JP H07293078 A JPH07293078 A JP H07293078A JP 9162494 A JP9162494 A JP 9162494A JP 9162494 A JP9162494 A JP 9162494A JP H07293078 A JPH07293078 A JP H07293078A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
door
recess
movable member
fire
state
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9162494A
Other languages
English (en)
Inventor
Kuratsugu Takayama
庫次 高山
Satoshi Takaoka
慧 高岡
Ikuo Nonaka
郁雄 野中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NONAKA KK
Furukawa Electric Co Ltd
Original Assignee
NONAKA KK
Furukawa Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NONAKA KK, Furukawa Electric Co Ltd filed Critical NONAKA KK
Priority to JP9162494A priority Critical patent/JPH07293078A/ja
Publication of JPH07293078A publication Critical patent/JPH07293078A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Special Wing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 火災時の扉の反りを防止することによって、
火災時に炎が戸の反対側へ移るのを防止することができ
る戸の反り防止構造及び反り防止具を提供する。 【構成】 戸の周縁部とそれに相対する戸枠部、又は閉
めた状態の戸相互の近接している縦縁部相互のいずれか
一方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ入出
可能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保たれ
ているロック部材と、母相への復元力が前記ロック部材
の一部を前記凹部へ進入させる方向に及ぶ形状記憶合金
部材とを埋め込み状態に設ける。形状記憶合金部材を設
置しないで、ロック部材自体を形状記憶合金で構成する
こともできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、一般に不燃性ないし
難燃性の材料で製造された耐火性の戸(扉,引き戸を含
む)において、火災時における戸の反り防止構造及び反
り防止具に関するものであり、さらに具体的には、火災
時に戸が加熱されたとき、その戸が被加熱面の反対側へ
反るのを防止することにより、炎が戸の被加熱面の反対
側へ移るのを防止することができる戸の反り防止構造、
及び反り防止具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】火災時において前述のように戸が反るの
を防止する特別な手段は、従来提供されていない。
【0003】例えば一般のオフィスビル,結婚式場,映
画館,ホテル,ホールのように人が多数出入りする建物
内の戸は、ほとんどスチール製その他の耐火性の戸が使
用されている。ところで、例えば木製の戸や軽量な材質
の戸はスチール製の扉と比較して、軽量でかつデザイン
性に富んでいるので、耐火性があれば前述のような人が
多数出入りする建物でも賞用される傾向にある。しかし
ながら、耐火性のある軽量な材質の戸は、一般的な厚み
(40〜50mm)で高さが高い(例えば220mm以上の
ように)場合には、一方の空間で火災が発生して戸が加
熱されると、戸枠にヒンジで連結されていない部分や、
戸袋側に入っていない部分が周縁部分から一方に反って
隙間ができ、その隙間から反対側の空間へ炎が移るの
で、材質的には耐火性があっても防火性能は発揮されな
い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前述のような戸の加熱
による反りを防止して耐火性を発揮させるには、その厚
みを増す(40〜50mmから60〜70mmに変える)以
外にないが、厚みを増すと重量が増して材質の特性が減
殺されるとともに、外観が損なわれる。したがって、軽
量な材質の戸は前記特性があるにもかかわらず前述のよ
うな建築物への使用は普及していない。
【0005】この発明の目的は、戸の加熱による反りを
防止することによって、火災時に戸が一方に反るのを防
止することができる戸の反り防止構造を提供すること、
及び、戸とその周辺部材へ簡単に取り付けて、前記のよ
うな反り防止構造を簡単に構成することができる戸の反
り防止具を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明による火災時に
おける戸の反り防止構造は、前述の課題を解決するため
以下のように構成している。すなわち、この発明による
第1の反り防止構造は、戸の周縁部とそれに相対する戸
枠(柱や方立てなどを含む)のいずれか一方には凹部を
設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって常
時は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部材
と、母相への復元力が前記可動部材の一部を前記凹部へ
進入させる方向に及ぶ形状記憶合金部材とを埋め込み状
態に設けたことを特徴としている。
【0007】この発明による第2の反り防止構造は、戸
が両開き扉ないし両引き戸である場合において、閉めた
状態で両方の戸の隣接する縦縁部の一方には凹部を設
け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって常時
は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部材
と、母相への復元力が前記可動部材の一部を前記凹部へ
進入させる方向に及ぶ形状記憶合金部材とを埋め込み状
態に設けたことを特徴としている。
【0008】この発明による第3の反り防止構造は、戸
が引き違い戸である場合において、閉めた状態で両方の
戸の隣接する縦縁部の一方には凹部を設け、他方には、
一部が前記凹部へ入出可能であって常時は前記凹部から
脱出した状態に保たれている可動部材と、母相への復元
力が前記可動部材の一部を前記凹部へ進入させる方向に
及ぶ形状記憶合金部材とを埋め込み状態に設け、前記可
動部材は、前記一部が前記凹部へ進入するときに前記ケ
ース内に位置する部分を基点として前記凹部内へ回動す
る状態に構成され、前記可動部材の一部と前記凹部に
は、前記可動部材の一部が前記凹部へ進入したときに、
当該可動部材と前記凹部とが前記戸の開閉方向と交差す
る方向へ係止される状態に係止部を有することを特徴と
している。
【0009】この発明による第4の反り防止構造は、戸
が片袖又は両袖形式の親子扉である場合において、閉め
た状態で親扉と子扉との隣接する縦縁部の一方には凹部
を設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって
常時は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部
材と、母相への復元力が前記可動部材の一部を前記凹部
へ進入させる方向に及ぶ形状記憶合金部材とを埋め込み
状態に設けたことを特徴としている。
【0010】この発明による第5の反り防止構造は、戸
の周縁部とそれに相対する戸枠(柱や方立てなどを含
む)のいずれか一方には凹部を設け、他方には、一部が
前記凹部へ入出可能であって常時は前記凹部から脱出し
た状態に保たれている可動部材を埋め込み状態に設け、
この可動部材を、母相への復元力によりその一部が前記
凹部へ進入すべく変形する形状記憶合金で構成したこと
を特徴としている。
【0011】この発明による第6の反り防止構造は、戸
が両開き扉ないし両引き戸である場合において、閉めた
状態で両方の戸の隣接する縦縁部の一方には凹部を設
け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって常時
は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部材を
埋め込み状態に設け、この可動部材を、母相への復元力
によりその一部が前記凹部へ進入すべく変形する形状記
憶合金で構成したことを特徴としている。
【0012】この発明による第7の反り防止構造は、戸
が引き違い戸である場合において、閉めた状態で両方の
戸の相対する縦縁部の一方には凹部を設け、他方には、
一部が前記凹部へ入出可能であって常時は前記凹部から
脱出した状態に保たれている可動部材を埋め込み状態に
設け、この可動部材は、母相への復元力によりその一部
が前記凹部へ進入すべく変形する形状記憶合金で構成さ
れており、かつ、前記一部が前記凹部へ進入するときに
前記ケース内に位置する部分を基点として前記凹部内へ
回動する状態に構成され、前記可動部材の一部と前記凹
部には、前記可動部材の一部が前記凹部へ進入したとき
に、当該可動部材と前記凹部とが前記戸の開閉方向と交
差する方向へ係止される状態に係止部を有することを特
徴としている。
【0013】この発明による第8の反り防止構造は、戸
が片袖又は両袖形式の親子扉である場合において、閉め
た状態で親扉と子扉との隣接する縦縁部の一方には凹部
を設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって
常時は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部
材を埋め込み状態に設け、この可動部材を、母相への復
元力によりその一部が前記凹部へ進入すべく変形する形
状記憶合金で構成したことを特徴している。
【0014】前述の第1〜第8の反り防止構造における
各可動部材は、通常時においてはバイアスばねにより前
記凹部から脱出した状態に保つのが好ましいが、バイア
スばねに代えて磁石又は可動部材自体の自重を用いても
差し支えない。また、可動部材やばねないし磁石,形状
記憶合金などは一つのケース内に収まった状態で設置さ
れているのが好ましい。
【0015】また、第1又は第5の反り防止構造におけ
る可動部材は、戸の戸先側(扉において戸枠に対してヒ
ンジ止めされていない側、引き戸において戸袋の反対
側)縦框部の上部位置又は上部横框部の戸先側寄り位置
のいずれか一方の位置又は両方の位置において、前記戸
の周縁部と戸枠とのいずれかの一方に設置するのが好ま
しい。
【0016】この発明による火災時における戸の第1の
反り防止具は、前述の課題を解決するため、一端に開口
部を有するとともに前記開口部の少なくとも相対する二
箇所に張り出した取付けフランジを有するケース、一部
が前記開口部から出入すべく進退可能に前記ケース内へ
保持されている可動部材、この可動部材に対して常時後
退方向へ付勢すべく前記ケース内に設置されている付勢
部材、及び、母相への復元力が前記可動部材の一部を前
記開口部から進出させる方向へ作用すべく前記ケース内
に設置されている形状記憶合金部材を含む第1の器具
と、前記可動部材の前記一部が進入し得る凹部又は孔を
有し、当該凹部又は孔の周囲の少なくとも一部に張り出
した取付け用フランジを有する第2の器具とを備えてい
る。
【0017】この発明による第2の反り防止具は、前述
の課題を解決するため、一端に開口部を有するとともに
前記開口部の少なくとも相対する二箇所に張り出した取
付けフランジを有するケース、一部が前記開口部から出
入すべく進退可能に前記ケース内へ保持されている可動
部材、及び、この可動部材に対して常時後退方向へ付勢
すべく前記ケース内に設置されている付勢部材を含む第
1の器具と、前記可動部材の前記一部が進入し得る凹部
又は孔を有し、当該凹部又は孔の周囲の少なくとも一部
に張り出した取付け用フランジを有する第2の器具とを
備え、前記可動部材を、母相への復元力により前記一部
が前記凹部又は孔へ進入すべく変形する形状記憶合金で
構成したことを特徴としている。
【0018】この発明による第3の反り防止具は、前述
の第1又は第2の反り防止具において、前記可動部材
を、前記一部が前記凹部又は孔へ進入するときに前記ケ
ース内に位置する部分を基点として前記凹部又は孔内へ
回動する状態に構成し、前記可動部材の一部と前記第2
の器具には、前記可動部材の一部が前記凹部又は孔へ進
入したときに、当該可動部材と前第2の器具とが前記戸
の開閉方向と交差する方向へ係止される状態に係止部を
設けたものである。
【0019】前述の各反り防止具において、付勢部材は
バイアスばねであるのが好ましいが、バイアスばねに代
えて磁石や錘を使用しても実施することができる。
【0020】
【作用】この発明による第1〜第4の反り防止構造によ
れば、火災が発生すると、戸の周縁(縦框部又は上下の
横框部)とそれに相対する戸枠又は他方の戸の周縁にお
いて、一方の側に埋め込み状に設置されている形状記憶
合金部材が加熱されて母相へ復元し、その復元力によっ
て、前記可動部材の一部が他方の側に形成されている前
記凹部へ進入する。そして、戸と戸枠又は他方の戸と
は、戸の両面と交差する方向の力に対して自動的に連係
された状態になる。
【0021】反り防止構造が前述のように作動したと
き、戸が自動的にロック状態になるか否かは種々のケー
スによって異なる。すなわち、第1,第2の反り防止構
造における戸が扉であるとき、及び第3の反り防止構造
の場合には、その扉は自動的にロック状態になる。第4
の反り防止構造の場合にも、その扉は自動的にロック状
態になる。第1の反り防止構造における戸が引き戸であ
って、戸の上部横框部と上枠又は下部横框部と敷居との
間でその反り防止構造を採用している場合には、その戸
は自動的にロック状態になるが、戸の縦框部と縦枠との
間に採用している場合にはロック状態にはならない。第
2の反り防止構造の戸が引き戸である場合にも、戸はロ
ック状態にはならない。第3の反り防止構造の場合に
は、両方の戸はロック状態にはならないが、両方の戸は
開閉方向に対して連結される。
【0022】そして、戸と戸枠又は他方の戸とは、戸の
両面と交差する方向の力に対して自動的連係状態になっ
ているため、戸の反り防止構造が採用されている部分及
びその周辺部分は、火災によって加熱されても被加熱面
の反対側へ反り返ることがない。したがって、前記の反
り防止構造を、戸の加熱によって反りが発生し易い部分
へ一箇所又は数箇所設置すれば、火炎が戸の一方側の空
間から反対側の空間へ移ることはなくなるので、延焼が
防止される。
【0023】この発明による第5〜第8の反り防止構造
によれば、火災が発生すると、戸の周縁(縦框部又は上
下の横框部)とそれに相対する戸枠又は他方の戸の周縁
において、一方の側に埋め込み状に設置されている形状
記憶合金からなる可動部材が加熱されて母相へ復元し、
その復元力によって、前記可動部材が変形してその一部
が他方の側に形成されている前記凹部へ進入する。そし
て、その戸と戸枠又は他方の戸とは、戸の両面と交差す
る方向の力に対して自動的に連係された状態になる。し
たがって、第1〜第4の反り防止構造の場合と同様に、
戸の反り防止構造が採用されている部分及びその周辺部
分は、火災によって加熱されても被加熱面の反対側へ反
り返ることがないとともに、これらの反り防止構造を、
戸の加熱によって反りが発生し易い部分へ一箇所又は数
箇所設置すれば、火炎が戸の一方側の空間から反対側の
空間へ移ることはなくなるので、延焼が防止される。
【0024】反り防止構造が前述のように作動したと
き、戸が自動的にロック状態になるか否かは、第5の反
り防止構造では前記第1の反り防止構造を採用した場合
と、第6の反り防止構造では前記第2の反り防止構造を
採用した場合と、第7の反り防止構造では第3の反り防
止構造を採用した場合と、また、第8の反り防止構造で
は第4の反り防止構造を採用した場合と、それぞれ同様
になるの。
【0025】この発明による第1〜第3の戸の反り防止
具は、戸の周縁とそれに相対する戸枠又は一つの戸と他
方の戸の周縁との一方の側には、第1の器具の開口部が
他方の側に相対するように埋め込み状態に固定し、他方
の側には、凹部又は孔が前記第1の器具と相対するよう
に埋め込み状態に固定する。
【0026】この発明による第1の反り防止具を前述の
ように設置すると、火災が発生した場合、第1の器具に
設けられている形状記憶合金部材が加熱により母相に復
元し、その復元力により、第1の器具側の可動部材の一
部が開口部から進出して第2の器具側の凹部又は孔に進
入するので、その戸と戸枠又は他方の戸とは自動的に連
係状態になる。したがって、この場合には、この発明に
よる第1,第2又は第4の反り防止構造が構成されるこ
とになる。
【0027】この発明による第2の反り防止具を前述の
ように設置すると、火災が発生した場合、第1の器具に
設けられている形状記憶合金からなる可動部材が母相に
復元し、変形によりその一部が開口部から進出して第2
の器具側の凹部又は孔に進入するので、その戸と戸枠又
は他方の戸とは自動的に連結状態になる。したがって、
この場合には、この発明による第5,第6又は第8の反
り防止構造が構成されることになる。
【0028】また、この発明による第3の防止具を前述
のように設置すると、この発明による第3,第1,第2
及び第4の反り防止構造、又は、第7,第5,第6及び
第8の反り防止構造が構成される。
【0029】
【実施例】図1〜図9参照しながら、この発明による火
災時における戸の反り防止構造及び反り防止具の好まし
い実施例を説明する。図1はこの発明による実施例の反
り防止構造及び反り防止具を採用した戸の一例を示す正
面図、図2は図1のA部の拡大断面図、図3の(a)及
び(b)はそれぞれこの発明による反り防止具の他の実
施例を示す断面図、図4はこの発明による反り防止具の
さらに他の実施例を示す断面図、図5の(c)はこの発
明による反り防止具のさらに他の実施例を示す断面図、
(d)は(c)の反り防止具を採用した反り防止構造の
一例を示す引き違い戸の部分平面図、図6の(e)及び
(f)はそれぞれこの発明による反り防止具のさらに他
の実施例を示す断面図、図7はこの発明による反り防止
具のさらに他の実施例を示す断面図、図8はこの発明の
実施例の反り防止具を設置した両開き戸の正面図、図9
はこの発明の実施例の反り防止具を設置した片袖親子扉
の正面図である。
【0030】図1において、戸(この例では扉)1の戸
先側の縦縁部(縦框部)10と戸先側の縦枠部11の上
部寄り位置、及び、戸1の上縁部(上部横框部)12と
上部横枠13の戸先側寄り位置には、図2で拡大して例
示したように反り防止具2aが取り付けられている。
【0031】図2は第1の反り防止具2aの実施例を採
用した第1の反り防止構造の実施例であり、この実施例
の反り防止具2aは、第1の器具2と第2の器具3とで
構成されている。第1の器具2は、一端に開口部23を
有するとともにその開口部23の少なくとも相対する二
箇所に張り出した取付けフランジ24を有するケース2
0と、一部が前記開口部23から前方に向かって直線的
に出入できるよにケース20内に保持されている軸状の
可動部材21と、この可動部材21を常時後退方向(開
口部23から進出する方向の逆方向)へ付勢するように
前記ケース20内に設置されている付勢部材25、及
び、母相への復元力が前記可動部材21の一部を前記開
口部23から前方へ進出させる方向へ作用するように、
前記ケース20内に設置されている形状記憶合金部材2
2から構成されている。
【0032】この実施例において、可動部材21は、そ
の中央部付近に形成された鍔状のばね受け26とフラン
ジ24との間に圧縮挿入されたコイルばねからなる付勢
部材25により、常時後退する方向へ付勢されている。
そして、前記ばね受け26が、ケース20の内壁に当該
ばね受け26とほぼ平行するように固定されているスト
ッパ27に突き当っていることによって、前記可動部材
21は、その先端部が前記開口部23から僅かに引っ込
んだ状態に保たれている。
【0033】この実施例において、形状記憶合金部材2
2はコイルばね状であって、例えば60〜90℃程度の
設定温度で母相に復元し、復元状態では図示の状態から
延びるように作製されており、ケース20の底部と前記
ばね受け26との間に縮小した状態で挿入されている。
【0034】他方、この実施例における第2の器具3
は、前記可動部材21の先端部が進入し得る凹部(又は
孔)30と、この凹部30の周囲へ張り出した取付けフ
ランジ31とを有している。
【0035】図1及び図2の実施例の反り防止構造で
は、戸1の戸先側の縦縁部(框部)10に第1の器具2
が埋め込まれる程度の穴10aを形成するとともに、戸
1の戸先側の縦枠部11に第2の器具3が埋め込まれる
穴11aを形成し、穴10aには、図示されていないね
じにより開口部23が縦枠部11の方向を向く状態に第
1の器具2を取り付け、穴11aには、図示されていな
いねじにより凹部30が戸1の縦縁部10を向く状態に
第2の器具3を取り付けている。第1及び第2の器具を
前述のように取り付けた状態では、戸1の縦縁部10の
表面(大手面)と取付けフランジ24の表面、及び縦枠
部11の表面(引き戸の場合には戸決りがある面)と取
付けフランジ31の表面とはそれぞれ同一面を形成する
ように構成されている。
【0036】図1及び図2の状態において、縦枠部11
の図示されていない戸当りが設置されている戸1の向こ
う側(裏側)で火災が発生した場合、反り防止具2aが
設置されていないと、戸1の裏側が加熱されることによ
って図1における戸1の左上部分がやがて表側に反り返
り、枠部11,13と戸1との間に隙間ができ、その隙
間から裏側の炎が表側に移動するので、表側への延焼の
おそれがある。
【0037】しかしながらこの反り防止構造の実施例で
は、前述のように反り防止具2aが設置されているの
で、火災の発生による加熱によって、ケース20内の温
度が形状記憶合金部材22のオーステナイト変態終了温
度(母相変態温度)に達すると、形状記憶合金部材22
が母相へ復元して図2の状態から伸びるので、可動部材
21が図1の左方向へ押され、開口部23から進出して
その一部が第2の器具3の凹部30へ進入し、戸1が枠
部11と連結された状態になるとともに自動的にロック
される。このように戸1と枠部11とが連結状態になる
と、反り防止具2aが設置されている戸1の左上部分は
前述のように反らないので、戸1の表側には火災が移ら
ない。鎮火して温度が下がると、形状記憶合金部材22
が柔らかくなり、付勢部材25によって可動部材21は
図の位置に復帰する。
【0038】この実施例の反り防止具は、ねじ等により
戸1へ非常に簡単に取り付けることができるから、既設
の戸に対しても前述のような反り防止構造を簡単に適用
することができる。第1の器具2と第2の器具3は、互
いに図2の逆位置に設置しても全く同様な効果が得られ
る。
【0039】付勢部材25は、前述のようにばねを使用
することに代えて、例えば図3の(a)のように磁石を
使用することができる。この図の実施例の反り防止具
は、可動部材21のばね受け26が磁性金属で製造され
ており、可動部材21がこのばね受け26を介して磁石
からなる付勢部材25へ引き付けられるように構成され
ている。符号28はねじをねじ込む孔である。この構成
の場合においては、取付けフランジ24から付勢部材2
5までの間隔が広いと、ばね受け26に対して付勢部材
25の磁力が及ばないので、鎮火した場合可動部材21
は元の位置に復帰しないが、戸はいずれ壊されるので反
り防止構造の効果には影響がない。この図の実施例の反
り防止具の他の構造や作用は、図2の実施例の反り防止
具とほぼ同様でなるので、それらの説明は省略する。
【0040】例えば図3(b)のように、可動部材21
が自重によりケ−ス20の開口部23から後退するよう
な場合、すなわち、第1の器具2を図1における戸1の
上縁部(上桟)12へ埋め込み状態に取り付けるような
場合には、前述のような付勢部材25は必要としない。
この図の実施例における形状記憶合金部材22は、母相
に変態するときに縮むように製造されており、その上端
はケース20のフランジ24へ、その下端はばね受け2
6へそれぞれ固着されている。
【0041】前述の各実施例の反り防止具及び反り防止
構造において、可動部材21は直進・後退するように構
成されているが、図4のように可動部材21が所定角度
回動することにより、当該可動部材21の一部がケース
20の開口部23から出入するように構成されていても
よい。この実施例の反り防止具2aにおいて、板状の可
動部材21は、ケース20内に固定された軸21aへ回
動自在に取り付けられており、ケース20の開口部23
の下部内側に位置するストッパ27に突き当った状態
で、ねじりばねからなる付勢部材25によって常時反時
計方向に付勢されている。そして、常温では柔らかく伸
びている形状記憶合金部材22が、周囲の温度が上昇し
て母相への変態温度完了温度まで上昇すると、縮むこと
により、前記可動部材21が軸21aを基点として時計
方向に回動し、その一部が第2の器具3の凹部へ進入す
る。この図の実施例において、その他の構成や作用は図
2の実施例の場合とほぼ同様であるのでそれらの説明は
省略する。
【0042】図4の実施例の反り防止具2aにおいて、
例えば図5の(c)で示すように、可動部材21と第2
の器具3の凹部30には、可動部材21が時計方向に回
動してその一部が凹部30へ進入したとき、第1の器具
2と第2の器具3とが取付けフランジ24,31へ交差
する方向へ係止されるように係止部29,32を形成す
ることができる。図5の(c)の例では、可動部材21
が時計方向に回動してその一部が凹部30へ進入する
と、可動部材21の前記凹部30へ相対する面に形成さ
れた突起状の係止部29が、第2の器具3の凹部30に
形成された孔状の係止部32に入ることにより、器具
2,3が前述のように係止される。係止部29と32は
それぞれ逆の形状でも実施することができる。この図
は、この発明による第3の反り防止金具の実施例であ
る。
【0043】図5の(c)の反り防止具2aは、図5の
(d)のような引き違い形式の戸1,1において、閉め
た状態の両方の戸1,1の隣接する縦縁部10,10の
重なり部分に取付けるのに適する。しかし、図1の位置
やその他の部分に取り付けても差し支えない。図5の
(d)では、隣接する一方の戸の縦縁部10には第1の
器具2を埋め込み状態に取り付け、他方の戸の縦縁部1
0には第2の器具3を埋め込み状態に取り付けている。
そして、火災の発生により可動部材21が前述のように
作動したとき、戸1,1の縦に重なった状態の縦縁部1
0,10が戸1の開閉方向と交差する方向へ係止され、
この部分の戸1,1は厚みが増すために加熱による反り
が防止される。図5の(d)は、この発明による第3の
反り防止構造の実施例である。
【0044】前述の各実施例の反り防止具において、形
状記憶合金部材22はいずれもコイルばね形状である
が、そのような形状に代えて、例えば図6(e)のよう
に板状のものを使用することができる。同図の反り防止
具2aにおいて、板状の可動部材21は、通常はその下
端がケース20の開口部23の下部に設置されている磁
石からなる付勢部材25に引き付けられて垂直な状態に
保たれている。そして、ケース20内の支持部材22a
に一端が固定され、他端部が可動部材21の裏面に固着
されている形状記憶合金部材22は、常温では柔らかく
なっていて、付勢部材25により可動部材21に沿って
ほぼ直角に曲がった状態であるが、周囲の温度がその母
相への変態完了温度に上昇すると水平な直線状に復元
し、その復元力により可動部材21を水平方向へ回動さ
せ、その下部を第2の器具3の凹部30へ進入させるよ
うに構成されている。周囲の温度が下がると、形状記憶
合金部材22が再び柔らかくなり、可動部材21はその
自重によってほぼ垂直な姿勢になるともに、付勢部材2
5に引き付けられて元の姿勢に復帰した状態を保つ。こ
の実施例の反り防止具2aについても、可動部材21と
第2の器具3の凹部30には、図5の(c)の反り防止
金具における係止部29,32と同様な係止部(図示し
ない)を形成することができる。この図の実施例の反り
防止具の他の構成や作用は、図2の実施例のものとほぼ
同様であるのでそれらの説明は省略する。
【0045】前述の各実施例では、可動部材21と形状
記憶合金部材22とは別々に設けられているが、例えば
図6(f)のように両者は一つの部材であっても実施す
ることができる。同図において、可動部材21は板状の
形状記憶合金で構成されており、その下端はケース2の
開口部23の内側へ固定され、常温時には上端がケース
20の上部のストッパ27に突き当った状態で板ばねか
らなる付勢部材25によりケース20の内側へやや引っ
込んでいるが、周囲の温度が母相への変態完了温度まで
上昇すると、その復元力により上端部分が同図の二点鎖
線のように変形して、当該部分が図示しない第2の器具
の凹部へ進入し、図示しない戸を連係状態にするように
なっている。この実施例においても、形状記憶合金から
なる可動部材21と図示されていない第2の器具には、
図5(c)反り防止金具における係止部29,32と同
様な係止部(図示しない)を形成することができる。こ
の実施例におけるその他の構成や作用は、図2の反り防
止具とほぼ同様であるので、それらの説明は省略する。
【0046】図7の実施例の反り防止具2aにおいて
は、第1の器具2の形状記憶合金部材22は、その上端
部分がケース20を貫通して取付けフランジ24の裏面
へ固定され、常温ではその下端部分に固定されている板
状ないし棒状の可動部材21の重さにより、ケース20
内でほぼ垂直な状態に垂れ下がっている。そして、形状
記憶合金部材22は、周囲の温度が母相への変態完了温
度まで上昇すると、その先端部分が二点鎖線のようにほ
ぼ水平になるまで変形し、可動部材21の下端部分を第
2の器具3の凹部30へ進入させて、戸を自動的に連結
状態(同時にロック状態)にするように構成されてい
る。周囲の温度が下降すると、可動部材21の重さによ
り実線のように元の姿勢に復帰する。この実施例におい
ては、形状記憶合金部材22と可動部材21とを図6
(f)と同様に形状記憶合金で一体に形成し、その作動
側の端部へ図示しない錘を固定しても実施することがで
きる。この実施例においても、可動部材21と第2の器
具3の凹部30には、図5(c)反り防止金具における
係止部29,32と同様な係止部(図示しない)を形成
することができる。この実施例の反り防止具のその他の
構成や作用は、図2の実施例の場合とほぼ同様であるか
らそれらの説明は省略する。
【0047】前述の各実施例のような反り防止具2a
を、戸とその戸の枠に対して加熱により戸が反り易い部
分に取り付ければ、火災時における戸の反り変形を防止
することができると同時に、炎を移動すなわち延焼を防
止することができる。
【0048】戸の加熱による反りは、多くの場合戸先側
の上部において発生し易いので、図1のような位置に反
り防止具2aを設置すればほぼその目的を達成すること
ができる。したがって、例えば図8のような両開き戸
(扉)1,1の場合又は両引き戸の場合には、反り防止
具2aを戸1,1の戸先側の縦縁部10,10の上部寄
り位置相互と、戸1,1の各上縁部12と各上部横枠1
3のそれぞれの戸先側寄り位置図に設置すれば、その目
的をほぼ達成することができる。また、例えば図9のよ
うな親子扉である場合においては、反り防止具2aを親
扉1a,子扉1bの戸先側の縦縁部(框部)10,1
0’の上部寄り位置相互と、親扉1a,子扉1bの各上
縁部12,12’と各上部横枠13のそれぞれの戸先側
寄り位置図に設置すれば、その目的をほぼ達成すること
ができる。しかしながら、加熱による戸の反りの発生位
置は、図示しないフランス落としの有無や戸締りの際の
通常のロック方式によってもそれぞれ異なるので、反り
防止具2aの設置位置は必ずしも図1,図8又は図9の
位置に限定されるものではなく、その戸の構造上加熱に
よる反り変形が発生し易い位置に取り付けることができ
る。
【0049】
【発明の効果】この発明による火災時における戸の反り
防止構造は、戸と戸枠又は他方の戸との一方に埋め込み
状態に設置された可動部材が、温度の上昇により他方に
設置された凹部に進入して、戸がその両面と交差する方
向に対して自動的に連係状態になるので、戸の反り変形
に起因する戸の両面間の延焼を防止することができる。
【0050】また、この発明による火災時における戸の
反り防止具は、戸及びその周辺部材へ埋め込み穴を形成
して簡単に取り付けることができるから、前述のような
効果を奏する反り防止構造を、新設する戸や既設の戸に
対して簡単に適用実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による実施例の反り防止構造及び反り
防止具を採用した戸の一例を示す正面図である。
【図2】図1のA部の拡大断面図でである。
【図3】この発明による反り防止具の他の実施例を示す
図であり、(a)はその一例を示す断面図、(b)はそ
の他の実施例を示す断面図である。
【図4】この発明による反り防止具のさらに他の実施例
を示す断面図である。
【図5】この発明による反り防止構造と反り防止金具の
さらに他の実施例を示す図であり、(c)はこの発明に
よる反り防止具のさらに他の実施例を示す断面図、
(d)は(c)の反り防止具を採用した反り防止構造の
一例を示す引き違い戸の部分平面図である。
【図6】この発明による反り防止具のさらに他の実施例
を示す図であり、(c)はその一例を示す断面図、
(d)はその他の例を示す断面図である。
【図7】この発明による反り防止具のさらに他の実施例
を示す断面図である。
【図8】この発明の実施例の反り防止具を設置した例を
示す両開き戸の正面図である。
【図9】この発明の実施例の反り防止具を設置した例を
示す片袖親子戸の正面図である。
【符号の説明】
1 戸 1a 親扉 1b 子扉 10 戸の戸先側の縦縁部 11 戸の戸先側の縦枠部 12 戸の上縁部 13 上部横枠 10a,11a 穴 11a 親扉 11b 子扉 10’ 子戸の戸先側の縦縁部 12’ 子戸の上縁部 2a 反り防止具 2 第1の器具 20 ケース 21 可動部材 22 形状記憶合金部材 23 開口部 24,31 取付けフランジ 25 付勢部材 26 ばね受け 27 ストッパ 28 ねじ挿入孔 21a 軸 22a 支持部材 29,32 係止部 3 第2の器具 30 凹部又は孔
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成6年9月19日
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図6
【補正方法】変更
【補正内容】
【図6】この発明による反り防止具のさらに他の実施例
を示す図であり、(e)はその一例を示す断面図、
(f)はその他の例を示す断面図である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】図1のA部の拡大断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 野中 郁雄 東京都渋谷区恵比寿4−24−1 株式会社 ノナカ内

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 戸の周縁部とそれに相対する戸枠のいず
    れか一方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ
    入出可能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保
    たれている可動部材と、母相への復元力が前記可動部材
    の一部を前記凹部へ進入させる方向に及ぶ形状記憶合金
    部材とを埋め込み状態に設けたことを特徴とする、火災
    時における戸の反り防止構造。
  2. 【請求項2】 戸が両開き扉ないし両引き戸である場合
    において、閉めた状態で両方の戸の相対する縦縁部の一
    方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可
    能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保たれて
    いる可動部材と、母相への復元力が前記可動部材の一部
    を前記凹部へ進入させる方向に及ぶ形状記憶合金部材と
    を埋め込み状態に設けたことを特徴とする、火災時にお
    ける戸の反り防止構造。
  3. 【請求項3】 戸が引き違い戸である場合において、閉
    めた状態で両方の戸の隣接する縦縁部の一方には凹部を
    設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって常
    時は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部材
    と、母相への復元力が前記可動部材の一部を前記凹部へ
    進入させる方向に及ぶ形状記憶合金部材とを埋め込み状
    態に設け、前記可動部材は、前記一部が前記凹部へ進入
    するときに前記ケース内に位置する部分を基点として前
    記凹部内へ回動する状態に構成され、前記可動部材の一
    部と前記凹部には、前記可動部材の一部が前記凹部へ進
    入したときに、当該可動部材と前記凹部とが前記戸の開
    閉方向と交差する方向へ係止される状態に係止部を有す
    ることを特徴とする、火災時における戸の反り防止構
    造。
  4. 【請求項4】 戸が片袖又は両袖形式の親子扉である場
    合において、閉めた状態で親扉と子扉との相対する縦縁
    部の一方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ
    入出可能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保
    たれている可動部材と、母相への復元力が前記可動部材
    の一部を前記凹部へ進入させる方向に及ぶ形状記憶合金
    部材とを埋め込み状態に設けたことを特徴とする、火災
    時における戸の反り防止構造。
  5. 【請求項5】 戸の周縁部とそれに相対する戸枠のいず
    れか一方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ
    入出可能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保
    たれている可動部材を埋め込み状態に設け、この可動部
    材は、母相への復元力によりその一部が前記凹部へ進入
    すべく変形する形状記憶合金で構成されていることを特
    徴とする、火災時における戸の反り防止構造。
  6. 【請求項6】 戸が両開き扉ないし両引き戸である場合
    において、閉めた状態で両方の戸の相対する縦縁部の一
    方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可
    能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保たれて
    いる可動部材を埋め込み状態に設け、この可動部材は、
    母相への復元力によりその一部が前記凹部へ進入すべく
    変形する形状記憶合金で構成されていることを特徴とす
    る、火災時における戸の反り防止構造。
  7. 【請求項7】 戸が引き違い戸である場合において、閉
    めた状態で両方の戸の相対する縦縁部の一方には凹部を
    設け、他方には、一部が前記凹部へ入出可能であって常
    時は前記凹部から脱出した状態に保たれている可動部材
    を埋め込み状態に設け、この可動部材は、母相への復元
    力によりその一部が前記凹部へ進入すべく変形する形状
    記憶合金で構成されており、かつ、前記一部が前記凹部
    へ進入するときに前記ケース内に位置する部分を基点と
    して前記凹部内へ回動する状態に構成され、前記可動部
    材の一部と前記凹部には、前記可動部材の一部が前記凹
    部へ進入したときに、当該可動部材と前記凹部とが前記
    戸の開閉方向と交差する方向へ係止される状態に係止部
    を有することを特徴とする、火災時における戸の反り防
    止構造。
  8. 【請求項8】 戸が片袖又は両袖形式の親子扉である場
    合において、閉めた状態で親扉と子扉との相対する縦縁
    部の一方には凹部を設け、他方には、一部が前記凹部へ
    入出可能であって常時は前記凹部から脱出した状態に保
    たれている可動部材を埋め込み状態に設け、この可動部
    材は、母相への復元力によりその一部が前記凹部へ進入
    すべく変形する形状記憶合金で構成されていることを特
    徴とする、火災時における戸の反り防止構造。
  9. 【請求項9】 前記可動部材が、ばね又は磁石若しくは
    自重により常時は前記凹部から脱出した状態に保たれて
    いる、請求項1〜8のいずれかに記載の火災時における
    戸の反り防止構造。
  10. 【請求項10】 一端に開口部を有するとともに前記開
    口部の少なくとも相対する二箇所に張り出した取付けフ
    ランジを有するケース、一部が前記開口部から出入すべ
    く進退可能に前記ケース内へ保持されている可動部材、
    この可動部材に対して常時後退方向へ付勢すべく前記ケ
    ース内に設置されている付勢部材、及び、母相への復元
    力が前記可動部材の一部を前記開口部から進出させる方
    向へ作用すべく前記ケース内に設置されている形状記憶
    合金部材を含む第1の器具と、前記可動部材の前記一部
    が進入し得る凹部又は孔を有し、当該凹部又は孔の周囲
    の少なくとも一部に張り出した取付け用フランジを有す
    る第2の器具とを備えたことを特徴とする、火災時にお
    ける戸の反り防止具。
  11. 【請求項11】 一端に開口部を有するとともに前記開
    口部の少なくとも相対する二箇所に張り出した取付けフ
    ランジを有するケース、一部が前記開口部から出入すべ
    く進退可能に前記ケース内へ保持されている可動部材、
    及び、この可動部材に対して常時後退方向へ付勢すべく
    前記ケース内に設置されている付勢部材を含む第1の器
    具と、前記可動部材の前記一部が進入し得る凹部又は孔
    を有し、当該凹部又は孔の周囲の少なくとも一部に張り
    出した取付け用フランジを有する第2の器具とを備え、
    前記可動部材は母相への復元力により前記一部が前記凹
    部又は孔へ進入すべく変形する形状記憶合金で構成され
    ていることを特徴とする、火災時における戸の反り防止
    具。
  12. 【請求項12】 前記可動部材は、前記一部が前記凹部
    又は孔へ進入するときに前記ケース内に位置する部分を
    基点として前記凹部又は孔内へ回動する状態に構成さ
    れ、可動部材の前記一部と前記第2の器具には、前記可
    動部材の一部が前記凹部又は孔へ進入したときに、前記
    第1の器具と前第2の器具とが前記取付けフランジと交
    差する方向へ係止される状態に係止部を有する、請求項
    10又は11に記載の火災時における戸の反り防止具。
  13. 【請求項13】 前記付勢部材はばね又は磁石である、
    請求項10〜12のいずれかに記載の火災時における戸
    の反り防止具。
JP9162494A 1994-04-28 1994-04-28 火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具 Pending JPH07293078A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9162494A JPH07293078A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9162494A JPH07293078A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07293078A true JPH07293078A (ja) 1995-11-07

Family

ID=14031726

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9162494A Pending JPH07293078A (ja) 1994-04-28 1994-04-28 火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07293078A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007309A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Shibutani:Kk 防火扉のロック具およびロック装置
JP2010216204A (ja) * 2009-03-19 2010-09-30 Sanwa Shutter Corp 開き扉を備えた引戸装置
JP2014029078A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Ykk Ap株式会社 建具
KR101370538B1 (ko) * 2013-02-21 2014-03-06 동아대학교 산학협력단 형상기억 탄성체를 내장한 자동개방형 도어록 및 이를 갖는 안전도어
US20170326973A1 (en) * 2015-01-30 2017-11-16 Hella Kgaa Hueck & Co. Actuating device for a movable part

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010007309A (ja) * 2008-06-25 2010-01-14 Shibutani:Kk 防火扉のロック具およびロック装置
JP2010216204A (ja) * 2009-03-19 2010-09-30 Sanwa Shutter Corp 開き扉を備えた引戸装置
JP2014029078A (ja) * 2012-07-31 2014-02-13 Ykk Ap株式会社 建具
KR101370538B1 (ko) * 2013-02-21 2014-03-06 동아대학교 산학협력단 형상기억 탄성체를 내장한 자동개방형 도어록 및 이를 갖는 안전도어
US20170326973A1 (en) * 2015-01-30 2017-11-16 Hella Kgaa Hueck & Co. Actuating device for a movable part
US10882394B2 (en) * 2015-01-30 2021-01-05 Hella Kgaa Hueck & Co. Actuating device for a movable part

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6115976A (en) Door edge assembly for creating a smoke seal about a closed door mounted within a door frame
US6381905B1 (en) Method and system for sealing around a door
JP5746961B2 (ja) 建具
JP6246251B2 (ja) 建具
JPH07293078A (ja) 火災時における戸の反り防止構造及び反り防止具
JPS6175189A (ja) 防火戸
JP2017133234A (ja) ドア
JPH10280821A (ja) 対地震用開き戸
JP2013127168A (ja) 建具
KR100722289B1 (ko) 방화셔터용 비상탈출문 경첩
JP2019214898A (ja) 非常時外開き扉の遮蔽構造
KR100577980B1 (ko) 방화셔터용 역경첩
JP7062800B2 (ja) 建具
JP4898387B2 (ja) 建具
JPH08135313A (ja) 防火扉装置
JP6847384B2 (ja) 建具
JPH05280259A (ja) 防火ドア
KR100666510B1 (ko) 방화셔터의 비상탈출문
JP7394578B2 (ja) 框組みドアの防火構造
JP6735153B2 (ja) 開き戸用の戸枠構造
JP7325200B2 (ja) 防火用建具
JPH08277684A (ja) 防火建具
JP6199925B2 (ja) 建具
JP3061602B2 (ja) ドア枠およびそれに用いる戸当り材
KR20210000613A (ko) 방화문용 스토퍼

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040224

A02 Decision of refusal

Effective date: 20040810

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02