JPH07292177A - 耐熱防振ゴム用加硫ゴム - Google Patents

耐熱防振ゴム用加硫ゴム

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JPH07292177A
JPH07292177A JP802195A JP802195A JPH07292177A JP H07292177 A JPH07292177 A JP H07292177A JP 802195 A JP802195 A JP 802195A JP 802195 A JP802195 A JP 802195A JP H07292177 A JPH07292177 A JP H07292177A
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vulcanized rubber
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博紀 中田
Mitsuhiko Sato
光彦 佐藤
Masashi Aoshima
正志 青嶋
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 70℃のキシレン中で測定した極限粘度
〔η〕が3dl/g以上のエチレン・α−オレフィン・非
共役ジエン共重合体ゴム100重量部に、二重結合の7
0%以上を水素添加した液状ジエン系ポリマー5〜30
重量部を含有してなることを特徴とする耐熱防振ゴム用
加硫ゴム。 【効果】 本発明の加硫ゴムは、耐久性、耐動的疲労性
に優れるため、耐熱防振ゴム用途に好適であり、具体的
には、エンジンマウント、トーショナルダンパー、スト
ラットマウント、サスペンションブッシュ、エキゾース
トマウントなどの自動車用防振ゴム、鉄道車両、建設車
両、産業機器、OA機器の防振用途に利用することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐熱防振ゴム用加硫ゴ
ムに関し、更に詳しくは、耐久性、特に熱老化後や高温
雰囲気中での耐動的疲労性が良好である耐熱防振ゴム用
加硫ゴムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年、自動車分野などにおいて使用され
る防振ゴムには、昨今の自動車等の高性能化に伴い、耐
動的疲労性、耐熱性、耐久性、動倍率、引張強度、引裂
強度など幅広い物性において優れた特性が要求されるよ
うになってきている。
【0003】現在、防振ゴムに用いられているポリマー
には、天然ゴム(NR)、ブタジエンゴム(BR)、ス
チレンブタジエンゴム(SBR)、クロロプレンゴム
(CR)、ブチルゴム(IIR)等が挙げられるが、こ
れらのポリマーは、常温での耐久性、耐動的疲労性には
優れているものの、その主鎖中に二重結合を有している
ため、耐熱性に劣るという欠点がある。
【0004】ゴム材料として、エチレン・α−オレフィ
ン・非共役ジエン共重合体ゴムなどの低不飽和度ゴムを
用いると、耐熱性に優れた防振ゴムは得られるものの、
常温での耐動的疲労性に劣るという欠点がある。
【0005】ゴムの分子量が高いほど耐動的疲労性が改
良されることは、これまで良く知られており、高分子量
共重合体ゴム(通常、70℃のキシレン中で測定した極
限粘度〔η〕が2.5dl/g以上のもの)を用いる
と、常温での耐動的疲労性に劣るという欠点は解消され
るが、分子量の過度に高い共重合体ゴムを用いると、ロ
ール加工時にゴム組成物がロール面から浮き上がる、所
謂バギングが生じるなど、その加工性、成形性に問題を
生じる。
【0006】このような問題を解決するために、該高分
子量共重合体ゴムに対して、プロセスオイル等の軟化剤
やカーボンブラックなどを多量に配合することにより、
加工性、成形性を改良することが可能であるが、この場
合には加硫ゴムの動倍率が上昇して、防振ゴム特性が悪
化するという新たな問題が生じる。
【0007】加工性と防振ゴム特性を両立させようとい
う試みは従来よりなされており、特開昭53−2255
1号公報には、キシレン溶液として70℃で測定した極
限粘度〔η〕が0.1dl/g以下のエチレン・プロピ
レン・エチリデンノルボルネン三元共重合体10〜50
重量%、同じように測定した極限粘度〔η〕が3.0d
l/g以上のエチレン・α−オレフィン・非共役ジエン
共重合体90〜50重量%からなるゴム100重量部に
対して、20〜80重量部の伸展油、5〜90重量部の
カーボンブラック、0.1〜2重量部のイオウ、さらに
必要に応じてプロセス油を添加してなるゴム組成物を加
硫してなる加硫ゴムでは、加工性および耐動的疲労性は
改良されているが、耐久性、特に熱老化後や高温雰囲気
中での耐動的疲労性は十分に満足し得るものではなかっ
た。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、耐久
性、特に熱老化後や高温雰囲気中での耐動的疲労性にも
優れた加硫ゴムについて鋭意検討を重ねた結果、極限粘
度〔η〕が3.0dl/g以上のエチレン・α−オレフ
ィン系共重合体ゴムに、二重結合の70%以上を水素添
加した特定量の液状ジエン系ポリマーを配合したゴム組
成物を加硫してなる加硫ゴムが、耐久性、特に熱老化後
や高温雰囲気中での耐動的疲労性に優れていることを見
いだし本発明を完成させるに至った。
【0009】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、7
0℃のキシレン中で測定した極限粘度〔η〕が3.0d
l/g以上のエチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
100重量部および二重結合の70%以上を水素添加し
た液状ジエン系ポリマー5〜30重量部を含有すること
を特徴とする耐熱防振ゴム用加硫ゴムを提供するもので
ある。
【0010】以下、本発明について詳細に説明する。
【0011】本発明に使用されるゴム材料は、耐熱性が
優れていることから、エチレン・α−オレフィン系共重
合体ゴムが用いられる。エチレン・α−オレフィン系共
重合体ゴムとしては、エチレン・α−オレフィン二元共
重合体、エチレン・α−オレフィン・非共役ジエン三元
共重合体が挙げられる。
【0012】α−オレフィンとしては、例えば、プロピ
レン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−
ペンテンなどが挙げられ、特に、プロピレン、1−ブテ
ンが好ましい。
【0013】非共役ジエンとしては、例えば、1,4−
ペンタジエン、1,4−ヘキサジエン、ジビニルベンゼ
ン、ジシクロペンタジエン、メチレンノルボルネン、エ
チリデンノルボルネン(以下、ENBと略す)、ビニル
ノルボルネンなどが挙げられる。これらの非共役ジエン
は、単独または必要に応じて2種以上組み合わせて用い
てもよい。
【0014】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
のエチレン/α−オレフィン比(モル比)は、通常、6
0/40〜80/20、好ましくは、60/40〜72
/28である。また、エチレン・α−オレフィン系共重
合体ゴムに非共役ジエン成分が含有される場合の含有量
は、加硫ゴムの優れた耐熱性および防振ゴム物性を維持
するため、通常、共重合体ゴムを構成する全モノマーの
うちの0.5〜3モル%であることが好ましい。
【0015】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
は、2種類以上の共重合体ゴム混合物を使用してもよ
い。
【0016】加硫ゴムが優れた耐動的疲労性を発現する
ためには、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムの
70℃のキシレン中で測定した極限粘度〔η〕が3.0
dl/gが以上であることが必要であり、極限粘度
〔η〕が3.0〜5.0dl/gであることが好まし
く、特に極限粘度〔η〕が3.3〜5.0dl/gであ
ることが好ましい。
【0017】本発明において、液状ジエン系ポリマー
は、粘度が低く、流動性を示すものであり、1,3−ブ
タジエン、イソプレン、2,3−ジメチル−1,3−ブ
タジエン、ブタジエングリコール、ブタジエンジカルボ
ン酸などの1,3−ブタジエン誘導体のみからなる重合
体、1,3−ブタジエン誘導体を主成分とし、これとス
チレンなどの他の重合性モノマーとの共重合体、または
これらの変性物などが挙げられる。
【0018】液状ジエン系ポリマーの具体例としては、
例えば、液状ポリブタジエン、液状ポリイソプレン、液
状ポリ2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、液状ポ
リブタジエングリコール、液状ポリブタジエンジカルボ
ン酸、液状ブタジエン・イソプレン共重合体、液状スチ
レン・ブタジエン共重合体、液状スチレン・イソプレン
共重合体などが挙げられる。
【0019】本発明においては、液状ジエン系ポリマー
を用いる必要がある。本発明によることなく、固体状の
ジエン系ポリマーを用いた場合には加工性に問題を生
じ、液状または固体状の非ジエン系ポリマーを用いた場
合には、耐熱耐久性に劣る。
【0020】液状ジエン系ポリマーは、液状ジエン系ポ
リマーのヨウ素価を下げ、共重合体ゴムとの共加硫性を
向上させるために水素添加され、その水素添加率は70
%以上であることが必要であり、好ましくは80%以
上、更に好ましくは90%以上である。水素添加率が7
0%未満であると、共加硫性や耐熱老化性に劣る。
【0021】かかる液状ジエン系ポリマーは、加硫ゴム
の耐久性や、耐動的疲労性を改良するため、共重合体ゴ
ム100重量部に対して、通常、5〜30重量部添加さ
れ、特に5〜20重量部添加されることが好ましい。
【0022】エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴム
および液状ジエン系ポリマーを含有するゴム組成物は、
加硫前の加工性は良好であるが、加工性を更に改良する
ために、エチレン・α−オレフィン系共重合体ゴムと伸
展油とからなる油展共重合体ゴムを用いることが好まし
い。
【0023】伸展油としては、パラフィン系プロセスオ
イルなどが挙げられ、その添加量は、通常、共重合体ゴ
ムに配合してムーニー粘度ML1+4 121℃を概ね60
〜120にする量であるが、加硫ゴムの硬度も考慮し
て、共重合体ゴム100重量部当たり通常、75重量部
以下、好ましくは10〜75重量部、更に好ましくは1
0〜50重量部である。
【0024】一方、加硫ゴムの静的特性をさらに改良す
るために、ゴム組成物は補強性充填剤たるカーボンブラ
ックを含有してもよく、その含有量はエチレン・α−オ
レフィン系共重合体ゴム100重量部当たり、通常、8
0重量部以下、好ましくは10〜80重量部である。
【0025】本発明のゴム組成物は、通常、用いられる
加硫剤を用いて加硫ゴムにすることができる。
【0026】加硫剤としては、例えば、硫黄、ジクミル
ペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、tert−
ブチルクミルペルオキシド、1,1−bis −(tert−ブ
チルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキ
サン、ベンゾイルペルオキシド、ラウロイルペルオキシ
ドなどが挙げられるが、加硫剤の配合や加硫時の温度な
どを考慮して選択される。
【0027】加硫剤の使用量は、エチレン・α−オレフ
ィン系共重合体ゴム100重量部に対して、通常、0.
5〜10重量部であり、好ましくは1〜5重量部であ
る。加硫ゴムは、酸化亜鉛、ステアリン酸、軟化剤、老
化防止剤、酸化防止剤、加工助剤など、通常、ゴム用途
で用いられる添加剤を含有してもよい。
【0028】硫黄系加硫の場合は、チアゾール系化合
物、グアニジン系化合物、チウラム系化合物、チオユリ
ア系化合物などの加硫促進剤を併用することが好まし
く、また、有機過酸化物加硫を使用する場合には、助剤
として、例えば、硫黄、メタフェニレンビスマレイミ
ド、p−キノンジオキシム、p,p−ジベンゾイルキノ
ンジオキシム、エチレングリコールジメタクリレート、
トリアリルイソシアヌレートなどを併用してもよい。ま
た、接着性などを調節する目的で、天然ゴム、スチレン
・ブタジエンゴム、通常の液状ゴムなどのエチレン・α
−オレフィン系共重合体ゴム以外のゴム成分を少量含有
してもよい。
【0029】本発明の耐熱防振ゴム用加硫ゴムのうち、
硫黄加硫をして得られる加硫ゴムにおいては、引裂強度
などの機械的特性を特に高水準に維持することができ
る。一方、本発明の耐熱防振ゴム用加硫ゴムのうち、有
機過酸化物加硫をして得られる加硫ゴムにおいては、耐
熱耐久性を特に高水準に維持することができる。
【0030】本発明のゴム組成物は、例えば、バンバリ
ーミキサー、オープンロールなどの通常ゴム製品の製造
で用いられる装置を用いて通常の条件下で、エチレン・
α−オレフィン系共重合体ゴムに、液状ジエン系ポリマ
ー、軟化剤、カーボンブラック、加硫剤などを配合した
後、射出成形機、プレスなどのゴムの加硫において通常
用いられる装置を用いて通常の条件下に、加硫して加硫
ゴムを得ることができる。
【0031】
【発明の効果】本発明の特定の極限粘度を有する共重合
体ゴム及び水素添加した液状ジエン系ポリマーを含有し
た加硫ゴムは、耐久性、耐動的疲労性に優れているた
め、耐熱防振ゴム用途に好適であり、具体的には、エン
ジンマウント、トーショナルダンパー、ストラットマウ
ント、サスペンションブッシュ、エキゾーストマウント
などの自動車用防振ゴム、鉄道車両、建設車両、産業機
器、OA機器などにおける防振用途に利用することがで
きる。
【0032】
【実施例】以下に本発明を実施例を挙げて更に詳細に説
明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものでは
ないことは言うまでもない。
【0033】比較例1及び比較例3 油展共重合体ゴム(70℃のキシレン中で測定した極限
粘度〔η〕が3.3dl/g、エチレン比率が70モル
%、ENB比率が1.2モル%のエチレン・プロピレン
・ENB共重合体ゴム100重量部に対してパラフィン
系プロセスオイル40重量部を配合してムーニー粘度M
1+4 121℃=96としたもの)140重量部、FE
Fカーボンブラック60重量部、パラフィン系プロセス
オイル10重量部、酸化亜鉛5重量部及びステアリン酸
1重量部とを容量1.7リットルのBR型バンバリーミ
キサーを用いて混練してゴム組成物を得た。
【0034】得られたゴム組成物を二等分したものにつ
いて、一方にはゴム組成物中の共重合体ゴム100重量
部に対して加硫剤として、硫黄1.0重量部及び加硫促
進剤としてソクシノールBZ(住友化学工業株式会社
製)1.5重量部、ソクシノールTT(住友化学工業株
式会社製)0.8重量部、ソクシノールM(住友化学工
業株式会社製)0.5重量部とを、他方には加硫剤とし
て、有機過酸化物(サンペロックスDCP−98、三建
化工株式会社製)3重量部及び、架橋助剤として硫黄
0.2重量部とを加え、40℃に調節した10インチロ
ールにて混練し、2種類の加硫性ゴム組成物を調製し
た。
【0035】該加硫性ゴム組成物を熱プレスにより17
0℃で20分間加硫して、各々厚さ2mmの加硫ゴムシー
トを作成した。該加硫ゴムシートについて引張強度及び
破断伸び、耐久性を測定した。結果を表1及び表2に示
す。
【0036】引張強度及び破断伸びについては、JIS
K6301に準拠し、JIS−3号ダンベル試験片を
用いて行なった。
【0037】硬度は、JIS K6301に準拠し、ス
プリング式硬さ試験機A形を用いて測定した。
【0038】耐久性は、以下の測定方法にて行った。 耐久性試験(1):伸張疲労試験機(ファティーグ ト
ゥ フェイリア テスター、モンサント社製)を用い
て、120℃または150℃で70時間熱処理した試験
片を室温下、伸張率140%にて繰り返して伸張し、破
断するまでの伸張回数で表示した。 耐久性試験(2):屈曲疲労試験機(デマッチャー屈曲
疲労試験機、株式会社上島製作所製)を用いて、120
℃70時間熱処理したJIS−3号ダンベル試験片を室
温下、伸張率170%にて繰り返して伸張し、破断する
までの伸張回数を測定し、その回数で表示した。 耐久性試験(3):株式会社インフィニット・ニシ製の
定荷重式ゴム疲労試験機NRF50を用いて、JIS−
3号ダンベル試験片を雰囲気温度80℃、荷重値2.5
kgにて繰り返し伸張し、破断するまでの伸張回数を測
定して、その回数で表記した。
【0039】比較例2及び比較例4 比較例1及び比較例3において、ゴム組成物調製時に液
状ジエン系ポリマーとして、二重結合の90%を水素添
加した液状ポリイソプレン(クラプレンLIR−29
0、株式会社クラレ製)3重量部を配合した以外は比較
例1及び比較例3と同様に行なった。加硫ゴムシートの
物性を表1及び表2に示した。
【0040】実施例1及び実施例3 比較例1及び比較例3において、ゴム組成物調製時に液
状ジエン系ポリマーとして、二重結合の90%を水素添
加した液状ポリイソプレン(クラプレンLIR−29
0、株式会社クラレ製)10重量部を配合した以外は比
較例1及び比較例3と同様に行なった。加硫ゴムシート
の物性を表1及び表2に示した。
【0041】実施例2及び実施例4 比較例1及び比較例3において、ゴム組成物調製時に液
状ジエン系ポリマーとして、二重結合の90%を水素添
加した液状ポリイソプレン(クラプレンLIR−29
0、株式会社クラレ製)20重量部を配合した以外は比
較例1及び比較例3と同様に行なった。加硫ゴムシート
の物性を表1及び表2に示した。
【0042】比較例5 比較例1において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、水素添加をしていない液状ポリイソプレ
ン(平均分子量47,000、クラプレンLIR−5
0、株式会社クラレ製)10重量部を配合して混練し、
比較例1と同様の条件で加硫ゴムシートを得た。該加硫
ゴムシートについて引張強度及び破断伸び、耐久性を測
定した。結果を表3に示す。
【0043】比較例6 比較例1において、ゴム組成物調製時に液状ポリマーと
して、液状エチレン・プロピレン・ENB共重合体ゴム
10重量部を配合した以外は比較例5と同様に行った。
加硫ゴムシートの物性を表3に示した。
【0044】実施例5 比較例3において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の75%を水素添加した液状ポ
リイソプレン(平均分子量29,000)10重量部を
配合して混練し、比較例3と同様の条件で加硫ゴムシー
トを得た。該加硫ゴムシートについて引張強度及び破断
伸び、耐久性を測定した。結果を表4に示した。
【0045】実施例6 実施例5において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の95%を水素添加した液状ポ
リイソプレン(平均分子量29,000)10重量部を
配合した以外は実施例5と同様に行った。加硫ゴムシー
トの物性を表4に示した。
【0046】実施例7 実施例5において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の95%を水素添加した液状ポ
リイソプレン(平均分子量47,000)10重量部を
配合した以外は実施例5と同様に行った。加硫ゴムシー
トの物性を表4に示した。
【0047】実施例8 実施例5において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の100%を水素添加した液状
ポリイソプレン(平均分子量29,000)10重量部
を配合した以外は実施例5と同様に行った。加硫ゴムシ
ートの物性を表4に示した。
【0048】実施例9 実施例5において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の100%を水素添加した液状
ポリイソプレン(平均分子量47,000)10重量部
を配合した以外は実施例5と同様に行った。加硫ゴムシ
ートの物性を表4に示した。
【0049】比較例7 比較例3において、ゴム組成物調製時に更に老化防止剤
としてスミライザーMB(住友化学工業株式会社製)1
重量部、アンチゲンRD(住友化学工業株式会社製)
0.25重量部を入れて混練し、比較例3と同様の条件
で加硫ゴムシートを得た。該加硫ゴムシートについて引
張強度及び破断伸び、耐久性を測定した。結果を表5に
示す。
【0050】実施例10 比較例7において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の90%を水素添加した液状ポ
リイソプレン(クラプレンLIR−290、株式会社ク
ラレ製)10重量部を配合した以外は比較例7と同様に
行なった。加硫ゴムシートの物性を表5に示した。
【0051】比較例8 比較例7において、ゴム組成物調製時に、FEFカーボ
ンブラックの配合量を50重量部とした以外は、比較例
7と同様にして加硫ゴムシートを得た。該加硫ゴムシー
トについて引張強度及び破断伸び及び耐久性を測定し
た。結果を表5に示す。
【0052】実施例11 比較例8において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の90%を水素添加した液状ポ
リイソプレン(クラプレンLIR−290、株式会社ク
ラレ製)10重量部を配合した以外は比較例8と同様に
行なった。加硫ゴムシートの物性を表5に示した。
【0053】実施例12 比較例8において、ゴム組成物調製時に液状ジエン系ポ
リマーとして、二重結合の90%を水素添加した液状ポ
リイソプレン(クラプレンLIR−290、株式会社ク
ラレ製)20重量部を配合した以外は比較例8と同様に
行なった。加硫ゴムシートの物性を表5に示した。
【0054】
【表1】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例 比較例 実施例 実施例 1 2 1 2 配合 *1 油展共重合体ゴム *2 140 140 140 140 液状ポリイソプレン 種類 *3 - IP-1 IP-1 IP-1 水素添加率% - 90 90 90 粘度平均分子量 - 25000 25000 25000 配合量 0 3 10 20 加硫系 有機過酸化物 *4 0 0 0 0 硫黄 1 1 1 1 SOX BZ *5 1.5 1.5 1.5 1.5 SOX TT *6 0.8 0.8 0.8 0.8 SOX M *7 0.5 0.5 0.5 0.5 評価結果 引張物性 引張強度 kg/cm2 192 192 210 217 破断伸び% 590 620 650 710 硬度 JIS-A 56 55 53 51 耐久性(千回) 試験方法 *8 (1) (1) (1) (1) 試験結果 120 ℃×70hr後 7 6 74 340 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0055】
【表2】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例 比較例 実施例 実施例 3 4 3 4 配合 *1 油展共重合体ゴム *2 140 140 140 140 液状ポリイソプレン 種類 *3 - IP-1 IP-1 IP-1 水素添加率% - 90 90 90 粘度平均分子量 - 25000 25000 25000 配合量 0 3 10 20 加硫系 有機過酸化物 *4 3.0 3.0 3.0 3.0 硫黄 0.2 0.2 0.2 0.2 評価結果 引張物性 引張強度 kg/cm2 196 201 222 220 破断伸び% 600 650 710 710 硬度 JIS-A 53 53 51 49 耐久性(千回) 試験方法 *8 (1) (1) (1) (1) 試験結果 120 ℃×70hr後 169 256 > 500 > 500 150 ℃×70hr後 106 143 307 403 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0056】
【表3】
【0057】
【表4】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 実施例 実施例 実施例 実施例 実施例 5 6 7 8 9 配合 *1 油展共重合体ゴム *2 140 140 140 140 140 液状ポリイソプレン 種類 *3 IP-3 IP-4 IP-5 IP-6 IP-7 水素添加率% 75 95 95 100 100 粘度平均分子量 29000 29000 47000 29000 47000 配合量 10 10 10 10 10 加硫系 有機過酸化物 *4 3.0 3.0 3.0 3.0 3.0 硫黄 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 評価結果 引張物性 引張強度 kg/cm2 211 228 220 228 240 破断伸び% 680 680 670 690 710 硬度 JIS-A 50 50 49 50 50 耐久性(千回) 試験方法 *8 (1) (1) (1) (1) (1) 試験結果 120 ℃×70hr後 468 > 500 > 500 > 500 > 500 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0058】
【表5】 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−− 比較例 実施例 比較例 実施例 実施例 7 10 8 11 12 配合 *1 油展共重合体ゴム *2 140 140 140 140 140 (FEF カーボンブラック 60 60 50 50 50) 液状ポリイソプレン 種類 *3 - IP-1 - IP-1 IP-1 水素添加率% - 90 - 90 90 粘度平均分子量 - 25000 - 25000 25000 配合量 0 10 0 10 20 老化防止剤 *10 1.25 1.25 1.25 1.25 1.25 加硫系 有機過酸化物 *4 3.0 3.0 3.5 3.5 3.5 硫黄 0.2 0.2 0.2 0.2 0.2 評価結果 引張物性 引張強度 kg/cm2 226 227 203 190 239 破断伸び% 670 760 670 700 790 硬度 JIS-A 50 53 52 50 48 耐久性(千回) 試験方法 *8 (2) (2) (3) (3) (3) 試験結果 171 329 6.8 255 450 −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
【0059】*1 配合 配合量は重量部である。表記の配合のほか、共通配合と
して、酸化亜鉛5重量部、ステアリン酸1重量部、FE
Fカーボンブラック60重量部(ただし、比較例8、実
施例11および実施例12は50重量部)およびプロセ
スオイル10重量部を用いた。
【0060】*2 油展共重合体ゴム 70℃のキシレン中で測定した極限粘度〔η〕が3.3
dl/g、エチレン比率が70モル%、ENB比率が
1.2モル%のエチレン・プロピレン・ENB共重合体
ゴム100重量部に対してパラフィン系プロセスオイル
40重量部を配合してムーニー粘度ML1+4 121℃=
96としたもの
【0061】*3 液状ポリイソプレン IP−1:株式会社クラレ製 クラプレンLIR−29
0、水素添加率90%、粘度平均分子量25,000 IP−2:株式会社クラレ製 クラプレンLIR−5
0、水素添加率0%、粘度平均分子量47,000 IP−3:水素添加率75%、粘度平均分子量29,0
00 IP−4:水素添加率95%、粘度平均分子量29,0
00 IP−5:水素添加率95%、粘度平均分子量47,0
00 IP−6:水素添加率100%、粘度平均分子量29,
000 IP−7:水素添加率100%、粘度平均分子量47,
000
【0062】*4 有機過酸化物:サンペロックスDC
P−98(三建化工株式会社製) *5 ソクシノールBZ:住友化学工業株式会社製 加
硫促進剤 *6 ソクシノールTT:住友化学工業株式会社製 加
硫促進剤 *7 ソクシノールM:住友化学工業株式会社製 加硫
促進剤
【0063】*8 試験方法 (1):伸張疲労試験機(ファティーグ トゥ フェイ
リア テスター、モンサント社製)を用いて、120℃
または150℃で70時間熱処理した試験片を室温下、
伸張率140%にて繰り返して伸張し、破断するまでの
伸張回数で表示した。 (2):屈曲疲労試験機(デマッチャー屈曲疲労試験
機、株式会社上島製作所製)を用いて、120℃70時
間熱処理したJIS−3号ダンベル試験片を室温下、伸
張率170%にて繰り返して伸張し、破断するまでの伸
張回数を測定し、その回数で表示した。 (3):株式会社インフィニット・ニシ製の定荷重式ゴ
ム疲労試験機NRF50を用いて、JIS−3号ダンベ
ル試験片を雰囲気温度80℃、荷重値2.5kgにて繰
り返し伸張し、破断するまでの伸張回数を測定して、そ
の回数で表記した。
【0064】*9 液状ポリイソプレンに代えて、液状
エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネン(EN
B)共重合体ゴム(30℃のトルエン中で測定した極限
粘度〔η〕が0.33dl/gであり、エチレン/プロ
ピレンモル比が49/51、ENB比率が1.3モル%
の低粘度エチレン・プロピレン・エチリデンノルボルネ
ン共重合体ゴム)を用いた。
【0065】*10 老化防止剤 スミライザーMB(住友化学工業株式会社製)1重量部
及びアンチゲンRD(住友化学工業株式会社製)0.2
5重量部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 70℃のキシレン中で測定した極限粘度
    〔η〕が3dl/g以上のエチレン・α−オレフィン系
    共重合体ゴム100重量部に、二重結合の70%以上を
    水素添加した液状ジエン系ポリマー5〜30重量部を含
    有してなることを特徴とする耐熱防振ゴム用加硫ゴム。
  2. 【請求項2】 70℃のキシレン中で測定した極限粘度
    〔η〕が3dl/g以上のエチレン・α−オレフィン系
    共重合体ゴム100重量部に、伸展油10〜75重量部
    および二重結合の70%以上を水素添加した液状ジエン
    系ポリマー5〜30重量部を含有してなることを特徴と
    する耐熱防振ゴム用加硫ゴム。
  3. 【請求項3】 液状ジエン系ポリマーが、液状ポリイソ
    プレンである請求項1または2に記載の耐熱防振ゴム用
    加硫ゴム。
  4. 【請求項4】 液状ジエン系ポリマーの平均分子量が、
    5,000〜50,000である請求項1〜3のうちの
    一に記載の耐熱防振ゴム用加硫ゴム。
  5. 【請求項5】 硫黄加硫して得られる請求項1〜4のう
    ちの一に記載の耐熱防振ゴム用加硫ゴム。
  6. 【請求項6】 有機過酸化物加硫して得られる請求項1
    〜4のうちの一に記載の耐熱防振ゴム用加硫ゴム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004292631A (ja) * 2003-03-27 2004-10-21 Nok Corp トーショナルダンパ用epdm組成物
JP2007154014A (ja) * 2005-12-05 2007-06-21 Jsr Corp ゴム組成物、架橋ゴム、及びゴム成形品
JP2010253737A (ja) * 2009-04-23 2010-11-11 Nok Corp ニトリルゴム金属積層体

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