JPH07292138A - プラスチック材料を含む物品の表面処理方法 - Google Patents

プラスチック材料を含む物品の表面処理方法

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JPH07292138A
JPH07292138A JP7089043A JP8904395A JPH07292138A JP H07292138 A JPH07292138 A JP H07292138A JP 7089043 A JP7089043 A JP 7089043A JP 8904395 A JP8904395 A JP 8904395A JP H07292138 A JPH07292138 A JP H07292138A
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surface treatment
article
treatment method
treated
plastic material
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JP7089043A
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Claude Dehennau
デーアンノー クロード
Zdenek Hruska
ルスカ ズデニーク
Frederic Menu
メヌー フレデリック
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Solvay SA
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08JWORKING-UP; GENERAL PROCESSES OF COMPOUNDING; AFTER-TREATMENT NOT COVERED BY SUBCLASSES C08B, C08C, C08F, C08G or C08H
    • C08J7/00Chemical treatment or coating of shaped articles made of macromolecular substances
    • C08J7/12Chemical modification
    • C08J7/126Halogenation

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Polymers & Plastics (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Application Of Or Painting With Fluid Materials (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 少なくとも一種のプラスチック材料を含む
物品の、少なくとも一部分の表面処理方法であって、少
なくとも一段階のフッ素化及び一段階の強力な表面酸化
を含む表面処理方法。 【効果】 製造数カ月後に印刷する場合においても、
PVC用インクもPO用インクも良好に接着する物品の
製造を可能にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、少なくとも一種のプラ
スチック材料を含有する物品の表面処理方法に関連し、
これは特に、該物品の印刷能及び接着性の改良を可能に
する。プラスチック材料からできている物品、特にフィ
ルム、シート及び空洞体はスクリーン印刷、グラビア印
刷又はフレキソ印刷のような通常の印刷技術により印刷
されることが、種々報告されている。
【0002】
【従来の技術】ポリメチルメタクリレート(PMMA)
又はポリビニルクロリド(PVC)ベースの物品のよう
な、特別な表面の化学的特徴を示す、特定のプラスチッ
クからなる物品上に印刷するためのインクが、特に開発
されてきた。これらは一般に“PVC用インク”と呼ば
れる。PVC用インクは、他の型のプラスチック用イン
クにより印刷されたものより、一般にプリントの図柄に
高品質を与えるので、印刷者に非常に高く評価されてい
る。しかし、プラスチック材料加工業者は、これらのイ
ンクの適用分野を他のプラスチック材料、特にポリオレ
フィンへ拡大する試みを最近盛んに行っている。この要
求に合うように、プラスチック及び印刷工業において、
通常の印刷ラインで、そのような他のプラスチック材料
で作製された物品の印刷を可能とするような、新しい表
面処理技術の研究開発が必要となった。事実、無極性の
ため、ポリオレフィンのようなあるプラスチック材料に
は、印刷前の適当な表面処理と、これらの材料用に作ら
れたインクの使用が必要である。該処理は、処理した表
面の極性を上昇させるが、該物品に印刷するためにはや
はり特定のインクが使用される必要がある。この特定の
インクについては、例えば、ポリオレフィンの場合には
“ポリオレフィン用インク”という用語が多用されてい
る。残念なことに、該インクはPVC物品の印刷には効
果がなく、接着もしない。同様に通常PVCの印刷に用
いられるインクは、ポリオレフィンベースの物品には、
たとえこれの表面処理を行っても接着しない。
【0003】この状況は、PVC物品かポリオレフィン
(PO)物品どちらを印刷するかによって、印刷者にイ
ンクを換えることを余儀なくさせており、またこれは、
設備の完全な洗浄も意味している。しかし印刷者は、多
くのケースにおいてより高いプリント品質を示すPVC
用インクに多大な関心をよせている。従って、PVC用
及びPO用インク両方で印刷可能なPOフィルムか、又
はPVC用インクと同様の性能を有し、かつ表面処理を
したPO支持体及びPVC支持体両方に使用可能なイン
クの市場需要がある。現在、このどちらの解決もみらて
いない。
【0004】コロナ放電や火焔吹き付けのような表面処
理を施した、物品表面における化学的改質によるインク
の接着を説明しようと多くの研究がなされた。例えば、
ポリエチレン物品の場合、接着性と、処理後の表面の酸
化度は相関している(ポリエチレン表面へのインクの接
着におけるコロナ及びオゾン処理の効果(The Effectof
Corona and Ozone Treatment on the Adhesion of Ink
to the Surface of Polyethylene)−Polymer Engineeri
ng and Science, Jan, 1977, vol.17, No.1,pp.38-4
1)。プラズマ処理もまた広く研究されてきた。残念な
ことにこの技術は高価であり、高付加価値生産物のバッ
チ処理に限られており、一般の生産物の連続処理には使
用できない。最近、フッ素化(既に述べたように、例と
して、米国特許第4,296,151号に記載されてい
る。)及びオキシフッ素化の技術が特に注目されるよう
になってきた。連続的に行うことが可能なこの両技術
は、POベースの物品へのインク又は様々な皮膜の接着
を改善することが知られている。ある特許(WO 93
/24559)では、特定の潤滑工学的な性質及びある
型の印刷に適合させる特徴を有するフィルムの包装に関
して、酸素とフッ素を含有する特別な表面を使用するこ
とをさらに推奨している。しかし現在、これらの研究に
も関わらず、PVC用及びPO用両方のインクで同様に
印刷できる、プラスチックベースの物品、特にポリオレ
フィンベースの物品は作製されていない。さらに、上記
の幾つかの表面処理は短期間のみでしか効果がない。つ
まり、例えば、コロナ放電により処理されたポリオレフ
ィンフィルムは、処理後数週間は、PO用インクによる
高品質印刷に適しているが、時間の経過と共にその性質
を失ってしまう。ほとんどの物品が製造場所で印刷され
ること、又は印刷前にストックされる、つまり製造と印
刷には数カ月の間があく場合があるということを考える
と、これは重要な工業的及び経済的不利益を構成する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の目的は
必然的に、少なくとも一種のプラスチック材料を含有す
る物品の少なくとも一部分の表面処理方法を提供し、ど
のプラスチック材料用インクによっても同様に印刷でき
る処理された部分を有し、長時間に渡って印刷能が安定
に存在する物品の作製を可能にすることである。
【課題を解決するための手段】従って、本発明の第一の
主題は、少なくとも一種のプラスチック材料を含有する
物品の少なくとも一部分の表面処理方法であり、該処理
方法は少なくとも一段階のフッ素化及び一段階の強力な
表面酸化を含むことを特徴とする。
【0006】本発明の観点から、物品はどのような形状
でもよい。例えば、特にフィルム、シートもしくはパネ
ルのような平たい物品、又は他のビン、ドラム、タン
ク、フラスコ、フレーク、パイプ等のような空洞体が挙
げられる。本発明は平たい物品、中でも特にフィルムの
場合に、特別に有利である。これらの物品は、どの様な
方法によって製造されてもよい。特に、カレンダリン
グ、押し出し又は共押し出しによる方法が挙げられ、こ
れらは例えば、吹き込み成形、押し出し被覆、スロット
ダイ押し出し、及び他の関連した共押し出し技術が挙げ
られる。本発明に従って、物品の少なくとも一部分は、
少なくとも一種のプラスチック材料を含まなくてはなら
ない。この部分は、実質的に少なくとも一種のプラスチ
ック材料からなることが好ましい。物品の一つ又は複数
の他の部分は、実質的に一種又は複数種の他の、金属又
はセルロース製物質のような材料からなる。本発明は単
層及び多層の物品に適用するものである。従って例え
ば、本発明は、少なくとも処理される表面層が、少なく
とも一種のプラスチック材料を含む多層複合物品へ適用
すると有利である。該層は実質的に、少なくとも一種の
プラスチック材料でできていることが好ましい。このケ
ースでは、一つ又は複数の他の層は、実質的に一種又は
複数種の他の材料からなる。
【0007】“プラスチック材料”は、全ての熱可塑
性、ゴム弾性、又は熱硬化性ポリマーを表し、また該ポ
リマーの混合物を表す。“ポリマー”という用語はホモ
ポリマー及びコポリマー両方を表す。熱可塑性ポリマー
を用いると良好な結果が得られた。特に、可塑性又は非
可塑性に関わらずビニルクロリド(VC)ポリマー、ビ
ニリデンフロリド(VdF)ポリマー、及びポリオレフ
ィンを用いると、非常に良好な結果が得られた。ビニル
クロリドポリマーはポリビニルクロリド自身を含み、V
Cと、他の一種又は複数種のビニリデンクロリド又はビ
ニルアセテートのようなコモノマーとのコポリマーも含
む。ビニリデンフロリドポリマーはポリビニリデンフロ
リド自身を含み、またVdFと、他の一種又は複数種の
ヘキサフルオロプロピレンのようなコモノマーとのコポ
リマーも含む。処理される部分内のプラスチック材料
が、少なくとも一種のポリオレフィンを含むとき、本発
明の方法は良好な結果を与える。ポリオレフィンは全て
のオレフィンホモポリマー、少なくとも二つの異なるタ
イプのオレフィンからなるコポリマー、オレフィンから
誘導された単体を少なくとも70%含むコポリマー、及
び該ホモポリマー及び/又はコポリマーの混合物を表
す。オレフィンはまた、エチレン、プロピレン及びブテ
ンのようなモノオレフィンと、例えばブタジエンのよう
なジオレフィンに代表される二重結合を一つ以上含むオ
レフィン両方を示している。ポリオレフィン非限定例と
して、プロピレン及びエチレンポリマーが挙げられる。
ホモポリマー及びコポリマーについては、コポリマーは
プロピレン及び/又はエチレンに加えて、一種又は複数
種の他のオレフィンコモノマーを含有してもよく、これ
らの全量はコポリマーの重量の20%より低いことが好
ましい。処理される部分内のプラスチック材料が、実質
的にプロピレンポリマー、又は少なくとも一種のプロピ
レンポリマーを50から99%含み、かつ少なくともエ
チレンポリマーを50から1%含む混合物からなる場合
に、有利な結果が得られている。
【0008】幾つかの異なるプラスチック材料を、例え
ば、非印刷材の衝撃強度を改良する目的において、均質
又は非均質な混合物として使用してもよい。炭酸カルシ
ウム、二酸化チタン、雲母などの、一種又は複数種の従
来の無機充填剤、又は木粉のような植物由来の充填材、
グラス又はカーボンファイバーのような強化ファイバ
ー、また同様に一種又は複数種の安定剤、潤滑剤、抗酸
化剤等の従来の添加剤を、一種又は複数種の該プラスチ
ック材料に加えてもよい。フッ素化とは、フッ素を含む
気体混合物を用いて行われる、プラスチック材料へのフ
ッ素の化学的結合を可能にする既知の処理方法を示して
いる。この例は、上述の米国特許第4,296,151
号及びWO93/24559、及び次の(非限定例)例
に記載されている。窒素と、1から10体積%フッ素と
の混合物を使用することが好ましい。混合物の圧力は大
気圧に近い方が好ましい。温度は25℃から90℃の間
のとき良好な結果が得られた。これを達成するために、
チャンバー及び/又は気体混合物を加熱してもよい。該
処理の時間は明らかに操作条件に関係する。フッ素化は
一般に短時間である。フッ素化の時間は12秒以下の方
が有利である。4秒を越えない方が好ましく、2秒を越
えない方がさらに好ましい。使用する気体混合物は、酸
素又は他の気体を含んでいてもよい。実際問題として、
フッ素化において、特に連続して操業している装置か
ら、微量に存在する酸素を除くことは非常に困難であ
る。
【0009】“強力な表面酸化”は、火焔吹き付け、コ
ロナ放電、酸素存在下のプラズマ処理、オゾン処理、又
は処理部分の材料の融点より低い温度範囲で加熱する他
の酸化段階のような高エネルギー酸化処理を表し、また
これらの処理の幾つかの組み合わせについても表してい
る。これらの処理は酸素をプラスチックに化学的に結合
させることを可能にしている。酸素存在下加熱による酸
化を行うとき、構成材料の融点より20から130℃低
い温度で加熱することが好ましい。加熱は既知のどの方
法によって行われてもよく、例えば、赤外照射又は熱風
吹き付けが挙げられる。強力な表面酸化はコロナ放電処
理を含む事が好ましい。コロナ放電は、実質的に空気中
において、大気圧に近い圧力で行うと有利である。使用
する電圧は10から30kVの範囲であることが好まし
い。周波数は10から30kHzの範囲であることが好
ましい。
【0010】酸化は加熱とコロナ放電処理を組み合わせ
ると有利である。強力な表面酸化は連続的に、又は非連
続に行われてもよい。しかし、実際上の理由から、表面
処理は連続的に行われることが最も好ましい。強力な表
面酸化及びフッ素化はどの順番で行ってもよい。例え
ば、特にJ. Appl. Polym. Sci., Appl. Polym. Symp.,
vol. 46, 61 (1990)及び J. Appl. Polym. Sci., vol.
50, 585 (1993)に記載されている冷却プラズマ処理又は
加熱によるオキシフッ素化を使用して、両処理を同時に
行ってもよい。通常、これらの処理は間隔があいている
方が好ましい。この場合、少なくとも一つのフッ素化段
階は、少なくとも一つの強力な表面酸化段階より先行す
ることが、特に最も好ましい。様々な段階は、ある段階
を活性化する効果が次の段階に残存するような間隔で行
われてもよい。従って、表面処理方法は、強力な表面酸
化段階の次に、数日後にフッ素化段階を行うものでもよ
い。しかし、強力な表面酸化が加熱による酸化を含む特
殊な場合には、ほとんどの場合加熱による酸化の次に直
ちにフッ素化段階が続き、実際には該両処理は同時に行
うことが好ましい。さらに、特に製造効率の面から、上
記に挙げた種々の段階を特に間隔をあけずに次々に行
い、全ての表面処理を連続的に行うことが好ましい。表
面処理は、ライン中で、物品の製造段階(押し出し等)
において行われることが特に好ましい。
【0011】表面処理方法は、実質的に強力な表面酸化
段階と、これに続くフッ素化段階からなることが有利で
ある。物品は全表面、及び一つ又は複数の表面部分にお
いて処理されてもよい。例えば、ポリオレフィンフィル
ムでコーティングされたスチール製シートからできた複
合パネルの場合、本発明の趣旨から離れることなく、
“フィルム”表面のみ、又は該表面のある部分だけにお
いても表面処理をすることが可能である。長時間に渡る
印刷能の安定性に加えて、該処理を受けた物品の特に重
要な利点は、従来知られている物品に比べて、PO用イ
ンク及びPVC用インクどちらでも印刷可能なことであ
る。下記の特定の酸素及びフッ素の濃度を得るような目
的において、該表面処理方法の特別な変法を用いたと
き、非常に有効な結果が得られる可能性がある。すなわ
ち、本発明の有利な変法とは、処理を受けた部分が表面
において、フッ素及び酸素を次のような濃度で含有する
ような表面処理方法である。酸素及びフッ素の該濃度
は、1.5nmの深さにおいてESCA分光法により測定
した酸素/炭素原子比(O/C)が、少なくとも0.08で
あり、同様の方法で測定したフッ素/炭素(F/C)の
原子比が、O/Cの比率の少なくとも90%であって、
該比率の290%を越えないものである。
【0012】1.5nmの深さにおいてESCA分光法に
より測定した、表面処理を受けた部分における酸素/炭
素原子比(O/C)が、0.1より大きい条件下で行われ
ることが好ましい。この場合さらに、O/C比率は、通
常0.40より低く、0.30より低いことが好ましい。フ
ッ素/炭素(F/C)の原子比は、O/C比率の95%
より高いことが好ましく、該比率の200%を越えない
ことが特に好ましい。該測定に用いたESCA分光法
(電子分光法分析)は特に“Practical Surface Analys
is", vol.1, D. Briggs and M. P. Seah, J. Wiley & S
ons Ltd, 1990.に記載されている。上述したように、定
義された該表面処理方法は、少なくとも一部分が少なく
とも一種のプラスチック材料、特に一種又は複数種のポ
リオレフィンを含む、製造数か月後に印刷する場合にお
いても、PVC用インクもPO用インクも良好に接着す
る物品を得ることを可能にする。本発明のもう一つの主
題は、印刷物の製造方法に関しており、上記に定義され
た特殊な表面処理と、該処理をうけた部分に印刷する段
階を少なくとも含む。印刷はどのような既知の方法によ
り行われてもよい。この方法としては、例えば、スクリ
ーン印刷、グラビア印刷、フレキソ印刷又はワイヤータ
イプのドクターブレードを用いた方法が挙げられる。P
VC用インクにより印刷した場合、非常に良好な結果が
得られる。“PVC用インク”はPVC基材に塗布した
場合、これによく接着するインクを意味する。すなわ
ち、ASTM D−3359スタンダードテスト(“スコッ
チテープテスト”)により“1”又は“2”の評価をう
けるインクである。該インクの非限定実施例を以下に挙
げる。
【0013】さらに、本発明の表面処理方法に従って処
理された物品が、特にフィルムの場合、印刷以外の適用
にも可能な性質、特に接着性を示すという興味ある結果
が見いだされた。その結果として本発明は、少なくとも
一層が少なくとも一種のプラスチックを含有する、上記
に定義した表面処理方法に従って処理した、多層複合物
品を製造する方法をカバーすることも目的としている。
本発明の方法の利点は、プラスチック物品に付与される
接着性のため、多層物品の製造に該方法を使用する目的
において、一般に接着剤を省くことが可能なことであ
る。該方法は、複合フィルム、シート又はパネルを形成
するための平板な物品に適用するとき、特に有利な結果
を与える。この平板な物品は、例えば、異なるプラスチ
ック材料からなる幾つかの層、又はプラスチックからな
る一つもしくは複数の層、及び金属、熱可塑性物質もし
くはセルロース性の物質のような他の材料からなる一つ
もしくは複数の層から作製され、少なくともプラスチッ
ク層の一つは、少なくとも一つの該層の表面において、
本発明の表面処理方法による表面処理をうけている。上
記(非限定例)に述べた本発明の表面処理方法の二つの
適用例、つまり、印刷物の製造及び多層物品の製造を、
場合により組み合わせてもよい。従って、例えば、本発
明の方法に従って両面を処理したプラスチックフィルム
の一方の面を金属、熱可塑性又はセルロース性の支持体
に積層し、他方の面に印刷してもよい。この組み合わせ
は、包装の分野、特に缶詰工業において非常に有効であ
る。
【0014】本発明及びその利点は、以下の実施例に記
載されているが、これらは限定する性質のものではな
い。実施例1R、3R、8R及び9Rは比較のために挙
げてある。
【実施例1R】PP(エルテックス(ELTEX)(登録商
標)P HL001 )及びPE(エルテックス(ELTEX)(登録
商標)B 4020)の混合物(重量比80:20)からなる
押し出しフィルムを速度5m/min(処理時間12秒
に相当する。)で、25℃位の室温において、フッ素を
10%(体積)及び窒素を90%(体積)含む気体混合
物を使用して、連続的に処理を行った。酸素の含有量は
窒素をパージすることにより、最小限にする。しかし、
連続処理装置の密閉性が不完全であるため、ごく少量の
酸素は存在していてもよい。
【0015】
【実施例2】フッ素化前に、実施例1Rで用いたのと同
じフィルムをアールブラント(AHLBRANDT(登録商標))商
標の装置を用いて5m/min(処理時間12秒に相当
する。)の速度でコロナ放電処理を行った。この系では
5402型の発生装置(周波数30kHz;電圧14k
V)を用いている。二つのセラミックコートをした電極
は対電極から3mm離れている。出力電流は5.6Aであ
る。
【実施例3R】11phr の二酸化チタンを含むPP−P
Eエルテックス(ELTEX) P KL177コポリマーか
らなるカレンダードフィルムを、5%フッ素及び95%
窒素(体積比)を含有する気体混合物を用いて、5m/
min(処理時間12秒に相当する。)の速度で25℃
位の室温で、連続的に処理した。微量の酸素は実施例1
Rと同様の理由により存在していてもよい。
【実施例4】実施例3Rと同様にフッ素化前に、実施例
3Rと同じフィルムを、実施例2と同条件下でコロナ放
電処理を行った。
【0016】
【実施例5】実施例3Rで述べたものと同じカレンダー
ドフィルムを、同条件下でフッ素化を行った。ただし、
フィルムの温度を60℃とした。
【実施例6】加熱後、実施例5と同様のフッ素化前に、
同フィルムを実施例2の記載と同条件下でコロナ放電処
理を行った。1Rから6の実施例で得られたフィルム
を、70℃の換気オーブン中に100時間おいて、劣化
処理を行った。下記の表に示されているのは、初期の全
表面張力(γT o )及び劣化後の表面張力(γT v )で
あり、ASTM D−2587−67スタンダード(2
4.02.1984年版)の試験インクを使用して測定
した。また、PVC用のフィクパビニロフレックス(FI
CPA(登録商標) VINYLOFLEX)(溶媒ベース) インクの劣化
後の接着性も、ASTM D−3359スタンダード
(5=非常に弱い。4=弱い。3=普通。2=非常に強
い。1=強い。)に従って、評価を行った。
【0017】これらの実施例において、フィルムの印刷
は、6μmのインク層を付着させることが可能なワイヤ
ータイプのドクターブレードを用いて被膜することによ
り行われた。インクの乾燥時間(室温において)は、全
ての使用インクに対して3時間に設定した。 水−ベース(ロリリューパシフィック(LORILLEUX(登録
商標)PACIFIC))又は溶媒−ベース(シクパポリフレック
ス(SICPA(登録商標)POLYFLEX)) のPO用インクの接着
性は実施例1Rから7の全てのフィルムに対してレベル
“1”であった。
【0018】
【実施例7】使用したフィルム及び処理は実施例6と同
様に行った。ただし、速度は60m/min(1秒間の
フッ素化に相当する。)で行った。シクパビニロフレッ
クスインクの接着性は処理後“1”であり、この値は7
0℃で100時間劣化させた後も保たれた。
【実施例8R】14.4%のジオクチルフタレート及び
2.1%のエポキシ化大豆油を含有する、ソルビック(SO
LVIC) 264PC型のPVC樹脂ベースのカレンダード
フィルムを、実施例2で使用したものと同じ装置を用い
て、コロナ処理を行った。ASTM D−2587−6
7スタンダードにより測定した表面張力は、処理直後は
40mN/mであり、室温で2か月保存後は34mN/
mであった。
【実施例9R】実施例8Rと同じフィルムを、実施例3
Rの条件下で処理を行った。ASTMD−2587−6
7スタンダードにより測定した表面張力は、処理直後は
58mN/mであり、室温で2か月保存後は52mN/
mであった。
【実施例10】実施例8Rと同じフィルムを、実施例4
の条件下で処理を行った。ASTMD−2587−67
スタンダードにより測定した表面張力は、処理直後は6
2mN/mであり、室温で2か月保存後は58mN/m
であった。

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一種のプラスチック材料を
    含む物品の少なくとも一部分の表面処理方法であって、
    少なくとも一段階のフッ素化及び一段階の強力な表面酸
    化を含むことを特徴とする表面処理方法。
  2. 【請求項2】 物品がフィルム形状である請求項1に
    記載の表面処理方法。
  3. 【請求項3】 物品が、少なくとも処理を受ける表面
    層が少なくとも一種のプラスチック材料を含む、多層複
    合物品である請求項1又は2に記載の表面処理方法。
  4. 【請求項4】 プラスチック材料が少なくとも一種の
    ポリオレフィンを含有する請求項1から3のうち一項に
    記載の表面処理方法。
  5. 【請求項5】 フッ素化が最大12秒間である請求項
    1から4のうち一項に記載の表面処理方法。
  6. 【請求項6】 強力な表面酸化がコロナ放電処理を含
    む請求項1から5のうち一項に記載の表面処理方法。
  7. 【請求項7】 実質的に、強力な表面酸化段階とそれ
    に続くフッ素化段階からなる請求項1から6のうち一項
    に記載の表面処理方法。
  8. 【請求項8】 処理された部分が、1.5nmの深さに
    おいて、ESCA分光法により測定した酸素/炭素(O
    /C)原子比が少なくとも0.08であり、同様の方法で
    測定したフッ素/炭素(F/C)原子比がO/C比の9
    0%以上、290%以下となるような濃度で、その表面
    上に、フッ素及び酸素を含有する請求項1から7のうち
    一項に記載の表面処理方法。
  9. 【請求項9】 請求項1から8のうち一項に記載の表
    面処理方法による表面処理、及び該処理を行った表面部
    分を印刷する少なくとも一つの段階を含む、印刷物を製
    造する方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から8のうち一項に記載の
    表面処理方法に従い表面処理を行ってある、少なくとも
    一層が少なくとも一種のプラスチック材料を含有する多
    層複合物品を製造する方法。
JP7089043A 1994-04-19 1995-04-14 プラスチック材料を含む物品の表面処理方法 Pending JPH07292138A (ja)

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