JPH0729028Y2 - 自動車のフロア部構造 - Google Patents
自動車のフロア部構造Info
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- JPH0729028Y2 JPH0729028Y2 JP10481389U JP10481389U JPH0729028Y2 JP H0729028 Y2 JPH0729028 Y2 JP H0729028Y2 JP 10481389 U JP10481389 U JP 10481389U JP 10481389 U JP10481389 U JP 10481389U JP H0729028 Y2 JPH0729028 Y2 JP H0729028Y2
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- Japan
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- floor panel
- floor
- honeycomb
- panel
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- Laminated Bodies (AREA)
Description
【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車のフロア部の構造に関するもので、特
に、サイドシルとセンタトンネルとの間の車室床面平面
部が、上面板と下面板との間にハニカムコアを挟んだハ
ニカムサンドイッチ構造とされるフロア部に関するもの
である。
に、サイドシルとセンタトンネルとの間の車室床面平面
部が、上面板と下面板との間にハニカムコアを挟んだハ
ニカムサンドイッチ構造とされるフロア部に関するもの
である。
(従来の技術) 自動車のフロア部は、サイドシルやクロスメンバ等の車
体強度部材と、その間に設置されるフロアパネルとによ
って構成される。一般には、そのフロアパネルは1枚の
平板をプレス成形したものとされている。その場合、そ
のフロアパネルには、車幅方向の中央部に、車体前後方
向に延びるセンタトンネルが一体成形されることが多
い。
体強度部材と、その間に設置されるフロアパネルとによ
って構成される。一般には、そのフロアパネルは1枚の
平板をプレス成形したものとされている。その場合、そ
のフロアパネルには、車幅方向の中央部に、車体前後方
向に延びるセンタトンネルが一体成形されることが多
い。
ところで、サイドシルとセンタトンネルとの間の車室床
面は、できるだけ平面となるようにすることが望まれ
る。しかしながら、1枚の板からなるフロアパネルで
は、そのように車室床面を平面状とすると、剛性が不足
し、面振動を起こしたり、車室内に騒音を透過させたり
してしまう。そこで、通常は、フロアパネルに補強部材
や制振材等を取り付けるようにしているが、そのために
車体重量が増大するという問題が生じている。
面は、できるだけ平面となるようにすることが望まれ
る。しかしながら、1枚の板からなるフロアパネルで
は、そのように車室床面を平面状とすると、剛性が不足
し、面振動を起こしたり、車室内に騒音を透過させたり
してしまう。そこで、通常は、フロアパネルに補強部材
や制振材等を取り付けるようにしているが、そのために
車体重量が増大するという問題が生じている。
このようなことから、フロアパネルを、上面板と下面板
との間にハニカムコアを挟んだハニカムサンドイッチ構
造とすることが考えられている。そのようなハニカムサ
ンドイッチパネルは、軽量でありながら極めて剛性が高
く、しかも遮音性にも優れている。したがって、それを
フロアパネルに用いることにより、車室床面を大面積の
範囲にわたって平面状とすることが可能となる。
との間にハニカムコアを挟んだハニカムサンドイッチ構
造とすることが考えられている。そのようなハニカムサ
ンドイッチパネルは、軽量でありながら極めて剛性が高
く、しかも遮音性にも優れている。したがって、それを
フロアパネルに用いることにより、車室床面を大面積の
範囲にわたって平面状とすることが可能となる。
しかしながら、ハニカムサンドイッチパネルは極めて剛
性が高いので、あらかじめハニカムサンドイッチ構造に
構成されたフロアパネルでは、車体に組み付けることが
困難となる。そして、車体組立ラインを大幅に変更する
ことが必要となる。
性が高いので、あらかじめハニカムサンドイッチ構造に
構成されたフロアパネルでは、車体に組み付けることが
困難となる。そして、車体組立ラインを大幅に変更する
ことが必要となる。
そこで、本出願人は、先に、従来の車体組立ラインをほ
とんど変更することなく、車室床面平面部をハニカムサ
ンドイッチ構造に形成することができるようにする方法
を提案した(特開昭1-119484号等参照)。
とんど変更することなく、車室床面平面部をハニカムサ
ンドイッチ構造に形成することができるようにする方法
を提案した(特開昭1-119484号等参照)。
その方法においては、ハニカムコアの上面に上面板を接
着したサブハニカムパネルがあらかじめ形成される。一
方、車体組立ラインにおいては、フロアパネルのサイド
シルとセンタトンネルとの間の部分に、周囲に段部を有
する凹陥部が形成される。その凹陥部は、ハニカムコア
を受容し得る大面積のものとされる。そのフロアパネル
はサイドシル等の車体強度部材に接合され、次いで、塗
装工程において水洗される。そして、その水洗後の乾燥
工程において、あらかじめ形成されたサブハニカムパネ
ルが車体組立ラインに搬入され、メルシート等の接着剤
を介して、ハニカムコナの下面がフロアパネルの凹陥部
底板に接着される。上面板は、その外周部分が凹陥部の
周囲の段部上面に重ね合わされ、シーラントによって接
着される。
着したサブハニカムパネルがあらかじめ形成される。一
方、車体組立ラインにおいては、フロアパネルのサイド
シルとセンタトンネルとの間の部分に、周囲に段部を有
する凹陥部が形成される。その凹陥部は、ハニカムコア
を受容し得る大面積のものとされる。そのフロアパネル
はサイドシル等の車体強度部材に接合され、次いで、塗
装工程において水洗される。そして、その水洗後の乾燥
工程において、あらかじめ形成されたサブハニカムパネ
ルが車体組立ラインに搬入され、メルシート等の接着剤
を介して、ハニカムコナの下面がフロアパネルの凹陥部
底板に接着される。上面板は、その外周部分が凹陥部の
周囲の段部上面に重ね合わされ、シーラントによって接
着される。
こうして、フロアパネルの凹陥部底板がハニカムサンド
イッチ構造の下面板となり、サイドシルとセンタトンネ
ルとの間の車室床面平面部がハニカムサンドイッチ構造
のパネルに構成される。
イッチ構造の下面板となり、サイドシルとセンタトンネ
ルとの間の車室床面平面部がハニカムサンドイッチ構造
のパネルに構成される。
ところで、このようにして形成される車体フロア部の場
合には、サブハニカムパネルは塗装工程において車体組
立ラインに搬入されるので、その上面板をフロアパネル
に溶接することはできない。また、ハニカムコアがフロ
アパネルに接着された後は、上面板はハニカムコアを介
してフロアパネルに強固に結合されるので、そのように
上面板をフロアパネルに溶接する必要もない。したがっ
て、通常は、上述のように、上面板はその外周部分がシ
ーラントによって軽く接着されるのみである。
合には、サブハニカムパネルは塗装工程において車体組
立ラインに搬入されるので、その上面板をフロアパネル
に溶接することはできない。また、ハニカムコアがフロ
アパネルに接着された後は、上面板はハニカムコアを介
してフロアパネルに強固に結合されるので、そのように
上面板をフロアパネルに溶接する必要もない。したがっ
て、通常は、上述のように、上面板はその外周部分がシ
ーラントによって軽く接着されるのみである。
しかしながら、そのように軽く接着しただけでは、メル
シート等の接着剤が溶融したとき、サブハニカムパネル
全体が浮き上がることがある。したがって、少なくとも
接着剤が硬化するまでは、上方からサブハニカムパネル
を押さえ付けておく必要がある。
シート等の接着剤が溶融したとき、サブハニカムパネル
全体が浮き上がることがある。したがって、少なくとも
接着剤が硬化するまでは、上方からサブハニカムパネル
を押さえ付けておく必要がある。
そこで、従来は、フロアパネルの凹陥部周囲の段部上面
に、垂直に立ち上がる押さえ片を有する固定用ブラケッ
トを複数個取り付けて、サブハニカムパネルをセットし
た後、その押さえ片を水平に折り曲げることにより、上
面板の外周部分を数個所において押さえ付けるようにし
ていた。
に、垂直に立ち上がる押さえ片を有する固定用ブラケッ
トを複数個取り付けて、サブハニカムパネルをセットし
た後、その押さえ片を水平に折り曲げることにより、上
面板の外周部分を数個所において押さえ付けるようにし
ていた。
(考案が解決しようとする課題) しかしながら、そのような固定用ブラケットのみによっ
て上面板を押さえ付けるようにしようとすると、上面板
は大面積のものであるので、多数の固定用ブラケットが
必要となる。そして、そのために部品点数が多くなる。
また、そのブラケットは個々に溶接しなければならない
ので、溶接工数も増大してしまう。更に、そのブラケッ
トの押さえ片をそれぞれ折り曲げるという作業も必要と
なるので、サブハニカムパネルのセットに手間がかかっ
てしまう。
て上面板を押さえ付けるようにしようとすると、上面板
は大面積のものであるので、多数の固定用ブラケットが
必要となる。そして、そのために部品点数が多くなる。
また、そのブラケットは個々に溶接しなければならない
ので、溶接工数も増大してしまう。更に、そのブラケッ
トの押さえ片をそれぞれ折り曲げるという作業も必要と
なるので、サブハニカムパネルのセットに手間がかかっ
てしまう。
本考案は、このような問題に鑑みてなされたものであっ
て、その目的は、上面板を押さえ付けるための固定用ブ
ラケットの数をできるだけ減らすとともに、サブハニカ
ムパネルを容易にセットすることができるようにするこ
とである。
て、その目的は、上面板を押さえ付けるための固定用ブ
ラケットの数をできるだけ減らすとともに、サブハニカ
ムパネルを容易にセットすることができるようにするこ
とである。
(課題を解決するための手段) この目的を達成するために、本考案では、フロントシー
トを支持するシートブラケットが上面板の側縁部の近傍
に取り付けられることに着目し、そのシートブラケット
によって上面板を押さえ付けるようにしている。すなわ
ち、上面板の側縁部には、その上面板の一般面から上方
に向かって斜めに突出するフランジが形成される。一
方、シートブラケットには、上面板側の部分の下端部
に、その上面板のフランジが係合する切り込み状の係止
部が設けられる。
トを支持するシートブラケットが上面板の側縁部の近傍
に取り付けられることに着目し、そのシートブラケット
によって上面板を押さえ付けるようにしている。すなわ
ち、上面板の側縁部には、その上面板の一般面から上方
に向かって斜めに突出するフランジが形成される。一
方、シートブラケットには、上面板側の部分の下端部
に、その上面板のフランジが係合する切り込み状の係止
部が設けられる。
(作用) このように構成することにより、サブハニカムパネルの
セット時には、左右のシートブラケット間に上面板を上
方から押し込むと、その上面板の側縁部に設けられたフ
ランジがシートブラケットの端面に当接して弾性変形
し、サブハニカムパネルが下降する。そして、セット位
置に達すると、そのフランジがシートブラケットの係止
部に係合し、そのフランジの弾性反力により上面板が押
さえ付けられる。したがって、上面板の左右両側縁はシ
ートブラケットによって押さえ付けられることになり、
その部分を押さえ付けるための固定用ブラケットは不要
となる。
セット時には、左右のシートブラケット間に上面板を上
方から押し込むと、その上面板の側縁部に設けられたフ
ランジがシートブラケットの端面に当接して弾性変形
し、サブハニカムパネルが下降する。そして、セット位
置に達すると、そのフランジがシートブラケットの係止
部に係合し、そのフランジの弾性反力により上面板が押
さえ付けられる。したがって、上面板の左右両側縁はシ
ートブラケットによって押さえ付けられることになり、
その部分を押さえ付けるための固定用ブラケットは不要
となる。
(実施例) 以下、図面を用いて本考案の実施例を説明する。
図は本考案によるフロア部構造の一実施例を示すもの
で、第1図はその組付状態を示す分解斜視図であり、第
2図は車幅方向の横断面図である。
で、第1図はその組付状態を示す分解斜視図であり、第
2図は車幅方向の横断面図である。
これらの図から明らかなように、自動車の車体には、車
室床面に相当する部分の左右両側に、車体前後方向に延
びる一対のサイドシル1,1(図にはその一方のみが示さ
れている)が設けられている。そして、そのサイドシル
1,1間に、1枚の鋼板からなるフロアパネル2が配置さ
れている。このフロアパネル2は通常の車体構造におけ
るフロアパネルとほぼ同様のもので、その中央部には前
後方向に延びるセンタトンネル3が形成されている。ま
た、その左右両側縁にはフランジ4が設けられ、そのフ
ランジ4によってサイドシル1に接合されるようになっ
ている。
室床面に相当する部分の左右両側に、車体前後方向に延
びる一対のサイドシル1,1(図にはその一方のみが示さ
れている)が設けられている。そして、そのサイドシル
1,1間に、1枚の鋼板からなるフロアパネル2が配置さ
れている。このフロアパネル2は通常の車体構造におけ
るフロアパネルとほぼ同様のもので、その中央部には前
後方向に延びるセンタトンネル3が形成されている。ま
た、その左右両側縁にはフランジ4が設けられ、そのフ
ランジ4によってサイドシル1に接合されるようになっ
ている。
フロアパネル2のセンタトンネル3から左右のフランジ
4に至るまでの間の部分には、大面積の凹陥部5が形成
されている。その凹陥部5の周囲は段部6とされてい
る。また、凹陥部5の底板7はほぼ平らとされている。
そして、その凹陥部5の底板7上に、接着剤層をなすメ
ルシート8を介してサブハニカムパネル9が設置される
ようになっている。
4に至るまでの間の部分には、大面積の凹陥部5が形成
されている。その凹陥部5の周囲は段部6とされてい
る。また、凹陥部5の底板7はほぼ平らとされている。
そして、その凹陥部5の底板7上に、接着剤層をなすメ
ルシート8を介してサブハニカムパネル9が設置される
ようになっている。
サブハニカムパネル9は、板状のハニカムコア10の上面
に上面板11を接着したもので、ハニカムコア10は凹陥部
5の内部に受容される大きさとされ、その下面がメルシ
ート8によって凹陥部5の底板7に接着されるようにな
っている。また、上面板11は、凹陥部5を完全に覆い、
その外周部分が凹陥部5の周囲の段部6上面に重ね合わ
される大きさとされている。
に上面板11を接着したもので、ハニカムコア10は凹陥部
5の内部に受容される大きさとされ、その下面がメルシ
ート8によって凹陥部5の底板7に接着されるようにな
っている。また、上面板11は、凹陥部5を完全に覆い、
その外周部分が凹陥部5の周囲の段部6上面に重ね合わ
される大きさとされている。
こうして、サイドシル1とセンタトンネル3との間の車
室床面平面部が、上面板11とフロアパネル2との間にハ
ニカムコア10を挟んだハニカムサンドイッチ構造に構成
されるようになっている。すなわち、フロアパネル2の
一部である凹陥部5の底板7が、ハニカムサンドイッチ
構造を構成する下面板となるようにされている。
室床面平面部が、上面板11とフロアパネル2との間にハ
ニカムコア10を挟んだハニカムサンドイッチ構造に構成
されるようになっている。すなわち、フロアパネル2の
一部である凹陥部5の底板7が、ハニカムサンドイッチ
構造を構成する下面板となるようにされている。
フロアパネル2の車体中央部の段部6上面には、フロン
トシートの車体中央側のスライドレールを支持するシー
トブラケット12が設置されている。このシートブラケッ
ト12は箱形のもので、その接合フランジ部13をフロアパ
ネル2の段部6上面及びセンタトンネル3側面に溶接す
ることにより、車体に対して強固に固着されるようにな
っている。そのシートブラケット12のサブハニカムパネ
ル9側の端面は、上面板11の側縁部にオーバラップする
ようにされている。
トシートの車体中央側のスライドレールを支持するシー
トブラケット12が設置されている。このシートブラケッ
ト12は箱形のもので、その接合フランジ部13をフロアパ
ネル2の段部6上面及びセンタトンネル3側面に溶接す
ることにより、車体に対して強固に固着されるようにな
っている。そのシートブラケット12のサブハニカムパネ
ル9側の端面は、上面板11の側縁部にオーバラップする
ようにされている。
第3図に示されているように、シートブラケット12の上
面板11側の下端部には、切り込み状の係止部14が形成さ
れている。一方、上面板11の側縁部には、そのシートブ
ラケット12の設置位置に対応する位置に、上面板11の一
般面から上方に向けて斜めに突出するフランジ15が設け
られている。そして、これらの係止部14とフランジ15と
が互いに係合し、それによって上面板11の側縁部が上方
から押さえ付けられるようになっている。
面板11側の下端部には、切り込み状の係止部14が形成さ
れている。一方、上面板11の側縁部には、そのシートブ
ラケット12の設置位置に対応する位置に、上面板11の一
般面から上方に向けて斜めに突出するフランジ15が設け
られている。そして、これらの係止部14とフランジ15と
が互いに係合し、それによって上面板11の側縁部が上方
から押さえ付けられるようになっている。
また、フロアパネル2のサイドシル1側の段部6上面に
は、フロントシートの車体側部側のスライドレールを支
持する前後一対のシートブラケット16,16が設置されて
いる。このシートブラケット16も箱形のもので、その接
合フランジ部17をフロアパネル2の段部6上面及びサイ
ドシル1の側面に溶接することにより、車体に対して強
固に固着されるようになっている。
は、フロントシートの車体側部側のスライドレールを支
持する前後一対のシートブラケット16,16が設置されて
いる。このシートブラケット16も箱形のもので、その接
合フランジ部17をフロアパネル2の段部6上面及びサイ
ドシル1の側面に溶接することにより、車体に対して強
固に固着されるようになっている。
第4図に示されているように、そのシートブラケット16
の上面板11側の下端部には、接合フランジ部17よりもや
や高い位置に、上面板11側に向けてほぼ水平に延出する
係止フランジ18が設けられている。一方、上面板11の側
縁部には、そのシートブラケット16の設置位置に対応す
る位置に、上面板11の一般面から立ち上がりシートブラ
ケット16側に向けてほぼ水平に延出する段状の係合フラ
ンジ19が設けられている。そして、これらの係止フラン
ジ18と係合フランジ19とが互いに係合し、それによって
上面板11の側縁部が上方から押さえ付けられるようにな
っている。
の上面板11側の下端部には、接合フランジ部17よりもや
や高い位置に、上面板11側に向けてほぼ水平に延出する
係止フランジ18が設けられている。一方、上面板11の側
縁部には、そのシートブラケット16の設置位置に対応す
る位置に、上面板11の一般面から立ち上がりシートブラ
ケット16側に向けてほぼ水平に延出する段状の係合フラ
ンジ19が設けられている。そして、これらの係止フラン
ジ18と係合フランジ19とが互いに係合し、それによって
上面板11の側縁部が上方から押さえ付けられるようにな
っている。
第1図に示されているように、フロアパネル2の段部6
上面には、更に、その前部の中央部及び後部の両側部
に、それぞれ固定用ブラケット20が取り付けられてい
る。この固定用ブラケット20は、フロアパネル2の段部
6上面に接合される基部21とその基部21から立ち上がる
押さえ片22とを有する従来と同様のもので、その押さえ
片22を水平に折り曲げることにより、上面板11の周縁部
を上方から押さえ付けるようにしたものである。
上面には、更に、その前部の中央部及び後部の両側部
に、それぞれ固定用ブラケット20が取り付けられてい
る。この固定用ブラケット20は、フロアパネル2の段部
6上面に接合される基部21とその基部21から立ち上がる
押さえ片22とを有する従来と同様のもので、その押さえ
片22を水平に折り曲げることにより、上面板11の周縁部
を上方から押さえ付けるようにしたものである。
このような構造のフロア部を組み立てるときには、ま
ず、車体組立ラインとは別個のラインにおいて、ハニカ
ムコア10と上面板11とを接着剤により接合し、所定形状
のサブハニカムパネル9を形成する。そして、第1図に
示されているように、そのサブハニカムパネル9の下
面、すなわちハニカムコア10の下面に、メルシート8を
押し付けて固定しておく。
ず、車体組立ラインとは別個のラインにおいて、ハニカ
ムコア10と上面板11とを接着剤により接合し、所定形状
のサブハニカムパネル9を形成する。そして、第1図に
示されているように、そのサブハニカムパネル9の下
面、すなわちハニカムコア10の下面に、メルシート8を
押し付けて固定しておく。
一方、車体組立ラインにおいては、従来と同様に1枚の
鋼板をプレス成形することにより、センタトンネル3及
びフランジ4のほかに大面積の凹陥部5を有するフロア
パネル2を成形する。そのフロアパネル2には、凹陥部
5の周囲の段部6上面の所定の個所に、シートブラケッ
ト12,16及び固定用ブラケット20を溶接して固着する。
そして、そのフロアパネル2をサイドシル1等の車体強
度部材に接合する。こうして、ホワイトボデーが組み立
てられる。
鋼板をプレス成形することにより、センタトンネル3及
びフランジ4のほかに大面積の凹陥部5を有するフロア
パネル2を成形する。そのフロアパネル2には、凹陥部
5の周囲の段部6上面の所定の個所に、シートブラケッ
ト12,16及び固定用ブラケット20を溶接して固着する。
そして、そのフロアパネル2をサイドシル1等の車体強
度部材に接合する。こうして、ホワイトボデーが組み立
てられる。
そのホワイトボデーは、次に塗装工程に搬入され、水洗
後、乾燥される。そこで、その乾燥工程中に、あらかじ
め形成されたサブハニカムパネル9とメルシート8との
複合体を車体組立ラインに搬入し、フロアパネル2上に
セットする。
後、乾燥される。そこで、その乾燥工程中に、あらかじ
め形成されたサブハニカムパネル9とメルシート8との
複合体を車体組立ラインに搬入し、フロアパネル2上に
セットする。
その場合、まず、サブハニカムパネル9のサイドシル1
側が下方に傾くようにして、上面板11の側縁部の係合フ
ランジ19をシートブラケット16の係止フランジ18の下面
側に差し入れる。次いで、サブハニカムパネル9の他側
を下方に押圧する。すると、上面板11のセンタトンネル
3側の側縁部に設けられた傾斜フランジ15がシートブラ
ケット12の端面に当接するが、そのフランジ15は上方に
向けては弾性変形しやすいので、サブハニカムパネル9
はシートブラケット12を乗り越えて下方に回動する。そ
して、メルシート8がフロアパネル2の凹陥部底板7に
密着する所定のセット位置に達したところで、上面板11
のフランジ15がシートブラケット12の切り込み状係止部
14に係合する。
側が下方に傾くようにして、上面板11の側縁部の係合フ
ランジ19をシートブラケット16の係止フランジ18の下面
側に差し入れる。次いで、サブハニカムパネル9の他側
を下方に押圧する。すると、上面板11のセンタトンネル
3側の側縁部に設けられた傾斜フランジ15がシートブラ
ケット12の端面に当接するが、そのフランジ15は上方に
向けては弾性変形しやすいので、サブハニカムパネル9
はシートブラケット12を乗り越えて下方に回動する。そ
して、メルシート8がフロアパネル2の凹陥部底板7に
密着する所定のセット位置に達したところで、上面板11
のフランジ15がシートブラケット12の切り込み状係止部
14に係合する。
こうして、上面板11のセンタトンネル3側の側縁部がシ
ートブラケット12により上方から押さえ付けられる。ま
た、その反力により上面板11のサイドシル1側の側縁部
が上昇しようとするので、その側縁部の係合フランジ19
がサイドシル1側のシートブラケット16の係止フランジ
18に係合し、その側縁部もシートブラケット16により上
方から押さえ付けられる。したがって、上面板11の左右
両側縁部がともに上方から押さえ付けられる。
ートブラケット12により上方から押さえ付けられる。ま
た、その反力により上面板11のサイドシル1側の側縁部
が上昇しようとするので、その側縁部の係合フランジ19
がサイドシル1側のシートブラケット16の係止フランジ
18に係合し、その側縁部もシートブラケット16により上
方から押さえ付けられる。したがって、上面板11の左右
両側縁部がともに上方から押さえ付けられる。
この間において、サブハニカムパネル9の前後方向の位
置は、フロアパネル2の前後部に取り付けられた固定用
ブラケット20の押さえ片22によって規制される。したが
って、ハニカムコア10及びメルシート8は、フロアパネ
ル2の凹陥部5内に正しく受容される。そして、そのと
きには、上面板11の外周部分が凹陥部5の周囲の段部6
上面に重ね合わされる。上面板11の周縁部にはあらかじ
めシーラントが塗布されており、それによって上面板11
とフロアパネル2との間がシールされる。
置は、フロアパネル2の前後部に取り付けられた固定用
ブラケット20の押さえ片22によって規制される。したが
って、ハニカムコア10及びメルシート8は、フロアパネ
ル2の凹陥部5内に正しく受容される。そして、そのと
きには、上面板11の外周部分が凹陥部5の周囲の段部6
上面に重ね合わされる。上面板11の周縁部にはあらかじ
めシーラントが塗布されており、それによって上面板11
とフロアパネル2との間がシールされる。
そこで、フロアパネル2の前後部に取り付けられた固定
用ブラケット20の押さえ片22を上面板11側に向かって水
平に折り曲げる。それによって、上面板11は前後縁部に
おいても上方から押さえ付けられる。
用ブラケット20の押さえ片22を上面板11側に向かって水
平に折り曲げる。それによって、上面板11は前後縁部に
おいても上方から押さえ付けられる。
このようにしてサブハニカムパネル9をメルシート8と
ともにセットすると、そのメルシート8は車体乾燥工程
の熱あるいはその余熱によって溶融する。したがって、
メルシート8が接着性を発揮し、ハニカムコア10とフロ
アパネル2の凹陥部底板7とが接着される。そして、メ
ルシート8が冷却固化したときには、サブハニカムパネ
ル9とフロアパネル2とが強固に固着され、サイドシル
1とセンタトンネル3との間の車室床面平面部がハニカ
ムサンドイッチ構造に構成される。
ともにセットすると、そのメルシート8は車体乾燥工程
の熱あるいはその余熱によって溶融する。したがって、
メルシート8が接着性を発揮し、ハニカムコア10とフロ
アパネル2の凹陥部底板7とが接着される。そして、メ
ルシート8が冷却固化したときには、サブハニカムパネ
ル9とフロアパネル2とが強固に固着され、サイドシル
1とセンタトンネル3との間の車室床面平面部がハニカ
ムサンドイッチ構造に構成される。
このようにメルシート8が溶融するとき、サブハニカム
パネル9を浮き上がらせようとする力が働くが、サブハ
ニカムパネル9はその上面板11が前後左右の周縁部にお
いてシートブラケット12,16及び固定用ブラケット20に
より上方から押さえ付けられているので、その浮き上が
りは確実に防止される。したがって、正しい状態でフロ
アパネル2に接着され、正確なハニカムサンドイッチ構
造の車室床面を形成することができる。
パネル9を浮き上がらせようとする力が働くが、サブハ
ニカムパネル9はその上面板11が前後左右の周縁部にお
いてシートブラケット12,16及び固定用ブラケット20に
より上方から押さえ付けられているので、その浮き上が
りは確実に防止される。したがって、正しい状態でフロ
アパネル2に接着され、正確なハニカムサンドイッチ構
造の車室床面を形成することができる。
そして、このように上面板11の左右両側縁部がシートブ
ラケット12,16によって押さえ付けられるので、その側
縁部を押さえ付けるための他の固定用ブラケットを取り
付ける必要がない。したがって、固定用ブラケット20の
数を減らすことができ、その固定用ブラケットを溶接す
る工数やその固定用ブラケットの押さえ片を折り曲げる
作業等を減らすことができる。
ラケット12,16によって押さえ付けられるので、その側
縁部を押さえ付けるための他の固定用ブラケットを取り
付ける必要がない。したがって、固定用ブラケット20の
数を減らすことができ、その固定用ブラケットを溶接す
る工数やその固定用ブラケットの押さえ片を折り曲げる
作業等を減らすことができる。
しかも、上面板11の側縁部に設けられ、シートブラケッ
ト12の切り込み状係止部14に係合するフランジ15を、上
方に向けて斜めに突出するものとすることにより、サブ
ハニカムパネル9を上方から押し込むだけで上面板11が
上方から押さえ付けられるようになるので、サブハニカ
ムパネル9のセット作業も容易となる。
ト12の切り込み状係止部14に係合するフランジ15を、上
方に向けて斜めに突出するものとすることにより、サブ
ハニカムパネル9を上方から押し込むだけで上面板11が
上方から押さえ付けられるようになるので、サブハニカ
ムパネル9のセット作業も容易となる。
そして、このようにして上面板11が半永久的に押さえ付
けられるので、ハニカムコア10と上面板11との間の接着
剤、あるいはサブハニカムパネル9とフロアパネル2と
の間のメルシート8等が劣化したとしても、上面板11が
剥離することは防止される。
けられるので、ハニカムコア10と上面板11との間の接着
剤、あるいはサブハニカムパネル9とフロアパネル2と
の間のメルシート8等が劣化したとしても、上面板11が
剥離することは防止される。
なお、上記実施例においては、上面板11のサイドシル1
側の側縁部には段状の係合フランジ19を設けるものとし
ているが、そのフランジもセンタトンネル3側のフラン
ジ15と同様に上方に向けて傾斜するものとし、シートブ
ラケット16に形成された切り込み状の係止部に係合させ
るようにすることもできる。
側の側縁部には段状の係合フランジ19を設けるものとし
ているが、そのフランジもセンタトンネル3側のフラン
ジ15と同様に上方に向けて傾斜するものとし、シートブ
ラケット16に形成された切り込み状の係止部に係合させ
るようにすることもできる。
また、本考案は、上記実施例のようにハニカムコア10と
上面板11とをあらかじめ接着したサブハニカムパネル9
を形成し、それをフロアパネル2に接着する場合のみな
らず、ハニカムコア10と上面板11とを別個に車体組立ラ
インに搬入し、それらとフロアパネル2とをそれぞれメ
ルシート等の接着剤によって接着する場合にも適用する
ことができる。
上面板11とをあらかじめ接着したサブハニカムパネル9
を形成し、それをフロアパネル2に接着する場合のみな
らず、ハニカムコア10と上面板11とを別個に車体組立ラ
インに搬入し、それらとフロアパネル2とをそれぞれメ
ルシート等の接着剤によって接着する場合にも適用する
ことができる。
(考案の効果) 以上の説明から明らかなように、本考案によれば、通常
車体に取り付けられるシートブラケットを用いて上面板
の側縁部を押さえ付けるようにしているので、その側縁
部を押さえ付けるための別個の固定用ブラケットを取り
付ける必要がなくなり、部品点数を削減することができ
る。
車体に取り付けられるシートブラケットを用いて上面板
の側縁部を押さえ付けるようにしているので、その側縁
部を押さえ付けるための別個の固定用ブラケットを取り
付ける必要がなくなり、部品点数を削減することができ
る。
また、上面板の側縁部に上方に向けて斜めに突出するフ
ランジを設けて、そのフランジをシートブラケットの下
端部に形成された切り込み状の係止部に係合させるよう
にしているので、上面板は上方から押圧するだけでシー
トブラケットに係止されて押さえ付けられるようにな
る。したがって、上面板のセットも容易に行うことがで
きる。
ランジを設けて、そのフランジをシートブラケットの下
端部に形成された切り込み状の係止部に係合させるよう
にしているので、上面板は上方から押圧するだけでシー
トブラケットに係止されて押さえ付けられるようにな
る。したがって、上面板のセットも容易に行うことがで
きる。
第1図は、本考案による自動車のフロア部構造の一実施
例を、組付時の状態で示す分解斜視図、 第2図は、そのフロア部の車幅方向の横断面図、 第3,4図は、そのフロア部における上面板とシートブラ
ケットとの係合状態を示す拡大断面図である。 1……サイドシル、2……フロアパネル 3……センタトンネル、5……凹陥部 6……段部、7……凹陥部底板 8……メルシート 9……サブハニカムパネル 10……ハニカムコア、11……上面板 12……シートブラケット、14……係止部 15……フランジ
例を、組付時の状態で示す分解斜視図、 第2図は、そのフロア部の車幅方向の横断面図、 第3,4図は、そのフロア部における上面板とシートブラ
ケットとの係合状態を示す拡大断面図である。 1……サイドシル、2……フロアパネル 3……センタトンネル、5……凹陥部 6……段部、7……凹陥部底板 8……メルシート 9……サブハニカムパネル 10……ハニカムコア、11……上面板 12……シートブラケット、14……係止部 15……フランジ
Claims (1)
- 【請求項1】フロアパネルのサイドシルとセンタトンネ
ルとの間の部分に、周囲に段部を有し内部にハニカムコ
アを受容し得る大面積の凹陥部が形成されていて、前記
ハニカムコアの上面に接着された上面板の外周部分を前
記フロアパネルの段部上面に重ね合わせ、そのハニカム
コアの下面を前記凹陥部の底板に接着することにより、
前記サイドシルとセンタトンネルとの間の車室床面平面
部がハニカムサンドイッチ構造に構成される自動車のフ
ロア部において; 前記上面板の側縁部に、その上面板の一般面から上方に
向けて斜めに突出するフランジが形成されており、 前記フロアパネルの段部上面に固着されるシートブラケ
ットの前記上面板側の下端部に、前記上面板のフランジ
と係合してその上面板を上方から押さえ付ける切り込み
状の係止部が形成されている、 自動車のフロア部構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10481389U JPH0729028Y2 (ja) | 1989-09-08 | 1989-09-08 | 自動車のフロア部構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10481389U JPH0729028Y2 (ja) | 1989-09-08 | 1989-09-08 | 自動車のフロア部構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0344084U JPH0344084U (ja) | 1991-04-24 |
JPH0729028Y2 true JPH0729028Y2 (ja) | 1995-07-05 |
Family
ID=31653594
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10481389U Expired - Fee Related JPH0729028Y2 (ja) | 1989-09-08 | 1989-09-08 | 自動車のフロア部構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0729028Y2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPWO2023068307A1 (ja) * | 2021-10-20 | 2023-04-27 |
-
1989
- 1989-09-08 JP JP10481389U patent/JPH0729028Y2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH0344084U (ja) | 1991-04-24 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |