JPH07290223A - 移送管式給湯装置および溶湯移送方法 - Google Patents

移送管式給湯装置および溶湯移送方法

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JPH07290223A
JPH07290223A JP10626194A JP10626194A JPH07290223A JP H07290223 A JPH07290223 A JP H07290223A JP 10626194 A JP10626194 A JP 10626194A JP 10626194 A JP10626194 A JP 10626194A JP H07290223 A JPH07290223 A JP H07290223A
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JP
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molten metal
transfer pipe
pipe
metering
hot water
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Application number
JP10626194A
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English (en)
Inventor
Toyoaki Ueno
豊明 上野
Hiroaki Mitsuyoshi
博晃 三吉
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 構造を簡素化すると共に、毎回所定量の溶湯
を正確かつ確実に給湯する。また、計量注湯バルブ装置
の高さを低くし、上方向のスペースを短縮する。 【構成】 溶湯保持部1とダイカストマシンの射出スリ
ーブ5を溶湯移送管4によって接続し、この溶湯移送管
4の配湯側端部4aに、互いに連通し、かつ溶湯移送管
4と交差連通するサイフォン部11Aと溶湯引上部11
Bとからなる吸引管11を設け、サイフォン部11Aを
溶湯保持部1内の溶湯2中に浸漬し、溶湯引上部11B
を真空装置13に接続し、真空吸引によって溶湯保持部
1内の溶湯2を溶湯移送管4に移送する。一方、溶湯移
送管4の排湯側端部4bに計量注湯バルブ装置20を配
設する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカストマシンの射
出スリーブ内にアルミニウム合金等の金属の溶湯を移送
管を用いて供給する移送管式給湯装置および溶湯移送方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】ダイカストマシンの射出スリーブ内にア
ルミニウム合金等の金属の溶湯を間欠的に定量供給する
この種の移送管式給湯装置としては種々提案されてお
り、その一例として本出願人は「樋式給湯方法および装
置」(特願平4−272212号、以下先行技術とい
う)を提案した。この先行技術は配湯用樋と射出スリー
ブとの間に揺動自在な樋状箱体を揺動自在に配置し、こ
の樋状箱体の先端部に溶湯排出用の計量注湯バルブ装置
を設けると共に、樋状箱体と配湯用樋とを逆U字管で接
続し、この逆U字状管のサイフォン作用で配湯用樋から
樋状箱体内へ溶湯を自動的に移動させるようにしたもの
である。
【0003】また、本出願人は上記先行技術に関連する
他の先行技術として「金属溶湯の給湯方法」(特願平4
−243727号)も提案している。この先行技術は、
単独の炉の前端部と射出スリーブの注湯口との間に配置
した樋状箱体内の溶湯液面の高さの変化に応じて炉内か
ら樋状箱体内へ溶湯を移動させて樋状箱体内の液面高さ
を略一定に保ち、かつ、樋状箱体内の溶湯の液面や温度
等の計量影響要因に応じて計量注湯バルブ装置の開度ま
たは弁開時間を制御して計量注湯バルブ装置からの給湯
量を所定量に保持するようにしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た先行技術はいずれも次に列記するような問題があっ
た。 (1)樋状箱体内の溶湯は、表面が常時不活性ガスによ
って覆われていて、ヒータの輻射熱により保温されるよ
うになっているので、伝熱効率が悪い。 (2)逆U字管と樋状箱体とは別個に設けられているの
で、構造が複雑化する。そして、計量給湯バルブ装置を
設けた樋状箱体は、定型の保温剤でできており、周りの
断熱材も含めると、その揺動部は大型化してしまう。 (3)計量注湯バルブ装置の弁座スリーブと樋状箱体と
を別部材で製作しているため、その接合部から溶湯が漏
れる可能性があり、周りが汚れる可能性がある。 (4)樋先端の上部に突出する計量注湯バルブ装置の上
部に回転直動変換機構からなる駆動機構を設け、この駆
動機構によりモータの回転を計量注湯バルブ装置に伝達
しているので、樋の上方向にかなりのスペースを必要と
する。
【0005】したがって、本発明は上記したような従来
の問題点に鑑みてなされたもので、その目的とするとこ
ろは、構造を簡素化すると共に、毎回所定量の溶湯を正
確かつ確実に給湯し得るようにした移送管式給湯装置お
よび溶湯移送方法を提供することにある。また、本発明
の他の目的は、移送管内の溶湯を高い熱効率で加熱、保
温することができるようにした移送管式給湯装置を提供
することにある。さらにまた、本発明の他の目的は、計
量注湯バルブ装置の高さを低くし、上方向のスペースを
短縮し得るようにした移送管式給湯装置を提供すること
にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明は、配湯用樋または独立した炉からなる
溶湯保持部とダイカストマシンの射出スリーブを接続す
る溶湯移送管を備え、前記溶湯移送管は、配湯側端部
に、互いに連通し、かつ溶湯移送管と交差連通するサイ
フォン部と溶湯引上部とからなる吸引管を有し、前記サ
イフォン部を前記溶湯保持部内の溶湯中に浸漬し、前記
溶湯引上部を真空装置に接続し、また前記溶湯移送管の
排湯側端部に計量注湯バルブ装置を配設したことを特徴
とする。第2の発明は、上記第1の発明において、前記
計量注湯バルブ装置は計量弁棒を駆動するシリンダを一
体に備えていることを特徴とする。第3の発明は、配湯
用樋または独立した炉からなる溶湯保持部とダイカスト
マシンの射出スリーブを接続する溶湯移送管と、この溶
湯移送管内の溶湯を前記射出スリーブ内に間欠的に定量
給湯する計量注湯バルブ装置とを備え、前記溶湯移送管
を射出スリーブ側に傾斜させ、また前記溶湯移送管の配
湯側端部に、互いに連通しかつ前記溶湯移送管と交差連
通するサイフォン部と溶湯引上部とからなる吸引管を設
け、前記サイフォン部を前記溶湯保持部内の溶湯中に浸
漬し、前記溶湯引上部を真空装置に接続し、前記計量注
湯バルブ装置を前記溶湯移送管の排湯側端部に配設し、
前記溶湯移送管と不活性ガス回路を前記計量注湯バルブ
装置を介して接続し、かつ前記真空装置の排気口を前記
不活性ガス回路にチェック弁を介して接続したことを特
徴とする。第4の発明は、配湯用樋または独立した炉か
らなる溶湯保持部内とを溶湯移送管によって接続し、こ
の溶湯移送管内の溶湯を計量注湯バルブ装置によってダ
イカストマシンの射出スリーブ内に間欠的に定量給湯す
る給湯方法であって、前記溶湯移送管の配湯側端部に互
いに連通し、かつ前記溶湯移送管と交差連通するサイフ
ォン部と溶湯引上管とからなる吸引管を設け、前記サイ
フォン部を前記溶湯保持部内の金属の溶湯中に浸漬して
前記溶湯移送管を傾斜させると共に前記溶湯移送管内に
不活性ガスを供給し、前記溶湯引上管を真空装置に接続
し、この真空装置により前記吸引管および溶湯移送管の
内部を真空排気して前記溶湯保持部内の溶湯を真空吸引
作用により溶湯引上管の途中まで引き上げた状態で前記
溶湯移送管に移送することを特徴とする。
【0007】
【作用】溶湯の移送時に吸引管および溶湯移送管を真空
装置によって真空排気すると、サイフォン部は、溶湯保
持部内の溶湯をサイフォン作用により吸い上げ、溶湯移
送管に移送する。この時、溶湯移送管の内部には不活性
ガスが計量注湯バルブ装置の弁座スリーブを介して供給
されており、溶湯の酸化を防止する。計量注湯バルブ装
置は、開閉動作することで弁座スリーブ内の溶湯を射出
スリーブ内に間欠的にかつ定量給湯する。また、計量注
湯バルブ装置は、計量弁棒を駆動するシリンダを一体に
備えているので、移送管の排湯側端部上方を省スペース
化する。なお、計量注湯バルブ装置の弁座スリーブと溶
湯移送管は同一材料によって一体につながっているの
で、従来のように、これら接合部から溶湯が漏れること
はない。計量注湯バルブ装置内の不活性ガスの圧力は、
圧力調整弁によって調整されるが、圧力が高くなりすぎ
たときは、溶湯移送管を通って真空吸引され、真空装置
の排出口側ガス圧が高くなると、チェック弁が開き、不
活性ガスを不活性ガス回路に戻す。
【0008】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例に基づいて
詳細に説明する。図1は本発明に係る溶湯移送方法を実
施する移送管式給湯装置の一部破断概略構成図、図2は
同装置の計量注湯バルブ部の拡大断面図である。図1に
おいて、1は保持炉または溶解炉等の単独の炉もしくは
ロンダーシステムの樋とも呼ばれている式の配湯用樋か
らなる溶湯供給部で、この溶湯供給部1はアルミニウム
合金等の金属の溶湯2を溜める断熱構造の本体1Aと、
同じく断熱構造で内面に加熱ヒータ3を有する蓋体1B
とで構成されている。ここで、1が配湯用樋の場合は、
通常は一方に溶湯の受け口を有し、途中からダイカスト
マシンの数と位置に応じた枝別れ部を有し、この枝別れ
した部分の先端部のみを示している。
【0009】4は溶湯保持部1内の溶湯2をダイカスト
マシンの射出スリーブ5に導く溶湯移送管で、この溶湯
移送管4は、溶湯通路6を形成する管本体4Aと、管本
体4Aの外周面に配設された電磁誘導式のヒータ7と、
管本体4Aを取り囲む断熱材4B等からなり、溶湯保持
部1側端部、すなわち配湯側端部4aが前記溶湯保持部
1の先端部上面に載置もしくは近接して位置されると共
に、支点軸8によって上下方向に揺動自在に軸支され、
かつエアシリンダ9によって上下動されるよう構成され
ている。また、溶湯移送管4は水平方向にも回動自在と
される。前記管本体4AはSi34 等のセラミックに
よって一体に成形されており、その給湯側端部4aには
直管からなり管本体4Aと略直交する吸上管11の中間
部が連通接続されている。この吸上管11の管本体4A
より下方部分は、サイフォン部11Aを形成し、前記溶
湯保持部1内の溶湯2中に浸漬されている。一方、吸上
管11の前記管本体4Aより上方部分は溶湯引上部11
Bを形成し、その上端が真空吸引管12を介して真空ポ
ンプ等の真空装置13に接続されている。また、吸上管
11は、前記溶湯移送管4と同様、加熱ヒータ14と、
セラミックウール等からなる断熱材15とで覆われてい
る。前記真空吸引管12には冷却ファン16が近接対向
して配設されている。
【0010】一方、前記溶湯移送管4の排湯側端部4b
は、溶湯2を計量し、前記射出スリーブ5に所定量ずつ
間欠的に注湯する計量注湯バルブ装置20を一体的に有
し、前記射出スリーブ5の注湯口18の直上に位置され
ている。また、排湯側端部4bは、前記計量注湯バルブ
装置20の弁座スリーブ21を形成すると共に、その内
部が前記溶湯移送管4と連通する溶湯室22を形成して
いる。
【0011】前記計量注湯バルブ装置20の構成等を図
2に基づいて詳述すると、この計量注湯バルブ装置20
は、前記弁座スリーブ21、弁座スリーブ21内に摺動
自在に挿入された計量弁棒23、計量弁棒23を上下動
させるエアシリンダ24等で構成されている。弁座スリ
ーブ21は、前記溶湯移送管4の管本体4Aと同一材料
(Si34 等のセラミック)によって一体に成形され
て内部、つまり前記溶湯室22を溶湯通路6に連通さ
せ、またその上下面にはシリンダ挿通孔27と溶湯排出
口28が同軸に開設されている。弁座スリーブ21を管
本体4Aと同一材料で一体に形成するのは、熱膨張係数
を等しくすると共に、管本体4Aと弁座スリーブ21の
接合部をなくすためであり、このような構成において
は、熱膨張率の差により接合部に亀裂が生じることがな
く、溶湯2の漏洩を確実に防止することができる利点を
有する。そして、弁座スリーブ21の外周面には保温用
ヒータ29が配設され、その外側および上下面が断熱材
30によって保護されている。ヒータ29は電源31に
接続されている。
【0012】前記溶湯排出口28の内側(上側)開口縁
には所要角度で傾斜する弁座部32が形成され、外側
(下側)開口縁にはシュート33が取り付けられてい
る。一方、前記計量弁棒23の下端部外周面には全閉時
に前記弁座部32に着座するシート部34が形成されて
いる。また、計量弁棒23の前記シート部34より下方
部分は小径部分とし、全閉時の溶湯2の漏洩をより確実
に防止するため、溶湯排出口28に滑合するか、または
きわめて狭い間隔をもって溶湯排出口28内に入り得る
ようになっている。
【0013】このように、小径部分の下端外周部でシー
ルが行わずに、少し上の大径部分の下端外周部であるシ
ート部34でシールしたのは、小径部分の下端外周部で
シールした場合は、そこに給湯時の溶湯かすや酸化物が
溜まった場合にシール能力が落ちたり、弁開時に酸化物
等が落下したりすることがあるのに対して、少し上の大
径部分の下端外周部であるシート部34でシールした場
合は、このシート部34が溶湯の綺麗な所で弁閉するこ
とになり、シール能力が非常に高いためである。また、
これは、もしシール部34の一部が何らかの原因で欠損
した場合でも、弁閉時に溶湯が溶湯排出口28から漏れ
ないようにしたためである。
【0014】勿論、ここの計量弁棒23と弁座部32間
のシール構造図は2に示した実施例の構造に限定される
ことはない。シュート33の下端部出口を少し斜めに傾
斜させたのは、溶湯を水平方向に設置している図2に図
示していない射出スリーブ5内に上方の口から入れる場
合に、溶湯が射出スリーブの底に直角に当たって底を傷
めることなく、できるだけ前方の水平方向に向けて流入
するようにしたためである。
【0015】前記計量弁棒23は、前記弁座スリーブ2
1と同一材料によって下端が閉鎖する筒状体に形成さ
れ、内部に溶解用のヒータ35が組み込まれ、上端開口
部が断熱材36によって封止されている。ヒータ35の
配線コード37は、前記断熱材36を通って計量弁棒2
3の外部に導出され、前記電源31に接続されている。
【0016】前記計量注湯バルブ装置20を駆動制御す
る前記エアシリンダ24は、複数部材からなり前記弁座
スリーブ21上に断熱部材30を介して載置固定された
シリンダ40と、前記シリンダ40内に摺動自在に配設
され、シリンダ40の内部を上下2つの室42a,42
bに仕切るピストン41とで構成されている。ピストン
41は、前記計量弁棒23の上端部外周面に一体的に設
けられている。前記各室42a,42bは、前記シリン
ダ40の肉厚内に形成された通路43,44にそれぞれ
接続されており、またこれらの通路43,44は切換弁
45を介して不図示の空気圧供給源に接続されている。
さらに、前記シリンダ40の肉厚内には一端が外周面下
部に開口し、不活性ガス回路49を介して不活性ガス供
給源50(図1)に接続された不活性ガス供給通路47
が形成されており、この不活性ガス供給通路47の内端
は前記弁座スリーブ21とシリンダ40との接合面間に
形成された空間部51に連通し、さらに前記弁座スリー
ブ21のシリンダ挿通孔27と計量弁棒23との隙間を
通って前記溶湯室22に連通している。また、前記不活
性ガス回路49は、図1に示すように前記真空装置13
の排気口13aとガス排気通路52によって接続され、
このガス排気通路52の途中にはチェック弁53が配設
されている。なお、不活性ガスGとしては窒素、アルゴ
ン等が用いられる。54は不活性ガスGの圧力調整弁、
55(図2)は圧力計である。
【0017】次に上記構成からなる移送管式給湯装置の
溶湯供給動作について説明する。 1.本装置を初めて作動させるとき、あるいは、運転休
止していた状態からの作動開始時 作動開始時においては、溶湯保持部1内に溶湯2が入っ
ているが、溶湯移送管4側には溶湯2がない状態で、こ
の時計量給湯バルブ装置20はエアシリンダ24によっ
て閉加圧され、溶湯排出口28を閉鎖することで、全閉
状態に保持されている。この状態において、溶湯移送管
4をその排湯側端部4bが配湯側端部4aより下方に位
置するよう所定角度傾けると共に、排湯ヘッドHを保っ
てシュート33を射出スリーブ5の注湯口18に挿入す
る。そして、各ヒータ7,14,29,35の電源31
をONにして溶湯移送管4,吸上管11,弁座スリーブ
21および計量弁棒23をそれぞれ所定温度(500°
C〜800°C)に加熱保温する。次に、不活性ガス供
給源50より不活性ガスGを不活性ガス回路49および
空間部51を経て弁座スリーブ21および溶湯移送管4
内に供給する。また、真空装置13を駆動して溶湯移送
管4、吸上管11および弁座スリーブ21内の空気およ
び不活性ガスGを排気し、負圧制御誤差範囲内におさま
るような真空度とする。溶湯移送管4、吸上管11およ
び弁座スリーブ21の内部が負圧になると、溶湯保持部
1内の溶湯1はサイフォン部11Aを通って溶湯引上部
11Bの途中高さH1 まで吸い上げられ、溶湯移送管4
の溶湯通路6および弁座スリーブ21の溶湯室22内に
流れる。溶湯2が一旦流れはじめると、真空吸引を停止
しても、一定真空度が保持されていれば、サイフォン作
用で、溶湯保持部1内の溶湯2の液面を基準にHの差圧
で流れる。この時、弁座スリーブ21内に流れ込んだ溶
湯2がシリンダ挿通孔27と計量弁棒23との隙間を通
ってシリンダ40内に侵入しないように、不活性ガスG
の圧力を圧力調整弁54によって調整し、溶湯室22内
のガス圧Pを所定圧に保持する。不活性ガスGは圧力調
整弁54によって調整されるが、計量注湯バルブ装置2
0内で圧力が高くなった時は、真空装置13により溶湯
移送管4および吸上管11を通って真空吸引する。真空
装置13の排気口13aとチェック弁53との間のガス
排気通路52中のガス圧が計量注湯バルブ装置20内の
ガス圧Pより高くなったときは、チェック弁53が開い
て前記ガス排気通路52中の圧力を低下させる。このよ
うにして溶湯保持部1内の溶湯2を所定時間真空吸引す
ると、溶湯移送管4の溶湯通路6および弁座スリーブ2
1内に所定量の溶湯2が充填される。この場合、吸引管
11内の溶湯2の液面高さH1 は溶湯移送管4より高
く、このため溶湯通路6内は溶湯2で満たされて不活性
ガスGがなく、ヒータ7によって溶湯2を直接加熱、保
温することができ、伝熱効率を高めることができる。
【0018】2.生産運転動作 ダイカストマシン本体から注湯指令により、エアシリン
ダ24を駆動し、計量弁棒23を上昇移動させ、計量注
湯バルブ装置20を開くと、溶湯室22内の溶湯2は排
出口28およびシュート33を通って射出スリーブ5内
に流れ込み、注湯が開始される。溶湯2の注湯は、溶湯
注湯バルブ装置20の開閉によりHのヘッド差によって
行う。所定時間経過し所定量の溶湯2が注湯されると、
計量注湯バルブ装置20を再び閉じて注湯を完了する。
計量制御においては、弁開時間または弁開度を制御す
る。さらに高精度が要求される場合は、溶湯室22内の
溶湯面位置、溶湯温度、溶湯粘度、溶湯の材料特性のう
ち1つ以上のデータに基づき、計量注湯バルブ装置20
の弁開時間または弁開度を補正して制御する。注湯完了
によりダイカストマシン本体に射出指令を出して射出
し、ダイカスト作業を行い、1サイクルを完了する。
【0019】後は、成形サイクルに応じて計量注湯バル
ブ装置20を作動させ、射出スリーブ5内に溶湯を毎回
供給し、ダイカスト作業を続ける。長時間連続してダイ
カスト作業を行った後、本装置の作用を一次停止させる
ときは、真空装置13を停止してシリンダ9を駆動し、
溶湯移送管4および注湯バルブ装置20をヘッドH<0
の高さとなるように上昇移動させて、溶湯移送管4およ
び溶湯室22内に残っている溶湯2を溶湯保持部1内に
戻す。さらに、計量注湯バルブ装置20を開いて溶湯室
22内に残っている溶湯2を排出し、メインテナンスを
行う。また、計量注湯バルブ装置20の計量弁棒23等
を取り替えたり補修する場合には、溶湯移送管2を水平
方向に回動させて邪魔にならない位置に移動させればよ
い。
【0020】なお、上記実施例においては計量弁棒23
内にヒータ35を組み込んだ場合を示したが、弁座スリ
ーブ21のヒータ29で十分な場合は、省略することが
できる。
【0021】
【発明の効果】以上述べたように本発明に係る移送管式
給湯装置および溶湯移送方法によれば、配湯用樋または
独立した炉からなる溶湯保持部とダイカストマシンの射
出スリーブを溶湯移送管によって接続し、この溶湯移送
管の配湯側端部に、互いに連通し、かつ溶湯移送管と交
差連通するサイフォン部と溶湯引上部とからなる吸引管
を設け、前記サイフォン部を前記溶湯保持部内の溶湯中
に浸漬し、前記溶湯引上部を真空装置に接続し、また前
記溶湯移送管の排湯側端部に計量注湯バルブ装置を配設
し、真空吸引によって溶湯保持部内の溶湯を溶湯移送管
に移送するように構成したので、逆U字管を別個に設け
た上記先行技術に比べて構造を簡素化すると共に小さく
することができ、また溶湯を正確かつ確実に供給するこ
とができる。また、溶湯移送管内の不活性ガスを真空排
気し、溶湯移送管内全体に溶湯を供給することができる
ので、ヒータによる伝熱効率を向上させることができ
る。また、本発明においては計量注湯バルブ装置にその
計量弁棒を駆動するシリンダを一体に備えているので、
溶湯移送管上方に突出する計量注湯バルブ装置の高さを
低くすることができ、溶湯移送管の上方スペースを広く
利用することができる。なお、本発明においては溶湯移
送管と弁座スリーブを一体に形成できるので、溶湯移送
管と弁座スリーブの接合部がなくなり、熱によって亀裂
を生じたりすることもなく、溶湯の漏洩を防止すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る溶湯移送方法を実施する移送管
式給湯装置の一部破断概略構成図である。
【図2】 同装置の計量注湯バルブ部の拡大断面図であ
る。
【符号の説明】
1…溶湯保持部、2…溶湯、4…溶湯移送管、5…射出
スリーブ、11…吸上管、11A…サイフォン部、11
B…溶湯引上部、12…真空吸引管、13…真空装置、
20…計量注湯バルブ装置、21…弁座スリーブ、22
…溶湯室、23…計量弁棒、24…エアシリンダ、49
…不活性ガス回路、50…不活性ガス供給源、52…ガ
ス排気通路。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 配湯用樋または独立した炉からなる溶湯
    保持部とダイカストマシンの射出スリーブを接続する溶
    湯移送管を備え、 前記溶湯移送管は、配湯側端部に、互いに連通し、かつ
    溶湯移送管と交差連通するサイフォン部と溶湯引上部か
    らなる吸引管を有し、前記サイフォン部を前記溶湯保持
    部内の溶湯中に浸漬し、前記溶湯引上部を真空装置に接
    続し、また前記溶湯移送管の排湯側端部に計量注湯バル
    ブ装置を配設したことを特徴とする移送管式給湯装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の移送管式給湯装置におい
    て、 前記計量注湯バルブ装置は計量弁棒を駆動するシリンダ
    を一体に備えていることを特徴とする移送管式給湯装
    置。
  3. 【請求項3】 配湯用樋または独立した炉からなる溶湯
    保持部とダイカストマシンの射出スリーブを接続する溶
    湯移送管と、この溶湯移送管内の溶湯を前記射出スリー
    ブ内に間欠的に定量給湯する計量注湯バルブ装置とを備
    え、 前記溶湯移送管を射出スリーブ側に傾斜させ、また前記
    溶湯移送管の配湯側端部に、互いに連通し、かつ前記溶
    湯移送管と交差連通するサイフォン部と溶湯引上部とか
    らなる吸引管を設け、前記サイフォン部を前記溶湯保持
    部内の溶湯中に浸漬し、前記溶湯引上部を真空装置に接
    続し、前記計量注湯バルブ装置を前記溶湯移送管の排湯
    側端部に配設し、前記溶湯移送管と不活性ガス回路を前
    記計量注湯バルブ装置を介して接続し、かつ前記真空装
    置の排気口を前記不活性ガス回路にチェック弁を介して
    接続したことを特徴とする移送管式給湯装置。
  4. 【請求項4】 配湯用樋または独立した炉からなる溶湯
    保持部内とを溶湯移送管によって接続し、この溶湯移送
    管内の溶湯を計量注湯バルブ装置によってダイカストマ
    シンの射出スリーブ内に間欠的に定量給湯する給湯方法
    であって、 前記溶湯移送管の配湯側端部に、互いに連通し、かつ前
    記溶湯移送管と交差連通するサイフォン部と溶湯引上管
    とからなる吸引管を設け、前記サイフォン部を前記溶湯
    保持部内の金属の溶湯中に浸漬して前記溶湯移送管を傾
    斜させると共に前記溶湯移送管内に不活性ガスを供給
    し、前記溶湯引上管を真空装置に接続し、この真空装置
    により前記吸引管および溶湯移送管の内部を真空排気し
    て前記溶湯保持部内の溶湯を真空吸引作用により溶湯引
    上管の途中まで引き上げた状態で前記溶湯移送管に移送
    することを特徴とする溶湯移送方法。
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