JPH07116811A - 給湯装置 - Google Patents

給湯装置

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Publication number
JPH07116811A
JPH07116811A JP26109693A JP26109693A JPH07116811A JP H07116811 A JPH07116811 A JP H07116811A JP 26109693 A JP26109693 A JP 26109693A JP 26109693 A JP26109693 A JP 26109693A JP H07116811 A JPH07116811 A JP H07116811A
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JP
Japan
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molten metal
valve rod
valve seat
gutter
seat sleeve
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JP26109693A
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English (en)
Inventor
Sadayuki Dannoura
貞行 檀浦
Genzo Kawashima
元三 河島
Hiroaki Mitsuyoshi
博晃 三吉
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Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 酸化膜やアルミニウムの凝固物の異物等を噛
み込んでもシール面に傷がつかず完全シールを行う。 【構成】 先端下部に設けたテーパ形状の弁座スリーブ
と、前記弁座スリーブに対して開閉、かつ回転自在に計
量弁棒を設けた給湯装置であって、計量弁棒先端部を半
球形状とし、前記計量弁棒先端部の前記弁座スリーブと
の当接部分に環状溝を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ダイカストマシンの射
出スリーブにアルミニウム合金等の金属の溶湯を給湯す
る給湯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、ダイカストマシンの射出スリ
ーブに溶湯を給湯する場合は、例えば、特公昭60−2
5220号公報に記載されているように、ダイカストマ
シンの近くに専用の溶湯保持炉を配置し、この保持炉か
ら給湯装置で計量・搬送、注湯を行っていた。計量・搬
送、注湯の方法については、前記特公昭60−2522
0号公報に記載されているようにレードルによる方法と
電磁誘導ポンプによるパイプ圧送の方法が実用面で主流
となっていた。
【0003】しかし、これらには各々次のような欠点が
ある。 (1)レードル法:溶湯が外気にさらされ、酸化すると
ともに、温度の低下をきたす。 (2)電磁誘導ポンプ法:電磁ポンプの溶湯推進力が弱
いため、計量精度が悪い。また、溶湯推進力を強くする
には、その電源装置は大規模化し、コスト・スペースと
も生産性を悪化させる。また、圧送パイプの熱膨張対応
やメンテナンスにもコストが嵩む。 さらには、共通の欠点として、専用の溶湯保持炉が余分
なものとなり、生産性を低下させる。
【0004】また、ダイカスト業は作業環境の悪い職場
の代表でもある。その原因は金型離型剤の飛散および溶
湯保持炉とその周辺機器の熱放散が主なものである。そ
して、溶湯操作についての現状の問題点としては次のこ
とがあげられる。 (1)ダイカスト機側部に大容量の保持炉を設置してい
て、しかも、熱放散が大量にある。 (2)給湯装置の機構が開放式が主で、作業場への熱放
散が大量にあった。 (3)(1)(2)の結果として作業環境を悪化させる
だけでなく、熱効率の悪化も来たしていた。 これを解決するにはどうしても小容量で密閉式の樋式連
続炉と高精度の計量バルブ装置が必要となる。
【0005】ところで、ダイカスト業界にはバルブ式給
湯法は実用化されていない。これは次のことが主な理由
である。 (1)ダイカスト機側部に大量の溶湯を保持する方式が
主であった。この結果、高温雰囲気に耐えるバルブ機構
がなかった。 (2)溶湯の性状変化により計量精度がばらつき、実用
に耐えなかった。
【0006】そこで、本発明の出願人会社では、これら
の課題を解決するために、例えば、本出願時に未公開の
特願平4−272212号の発明のように、配湯用樋の
先端部と射出スリーブの注湯口の間に密封可能な樋状箱
体を配置し、樋状箱体の先端下部に設けた計量注湯バル
ブ装置からの注湯量に応じて、配湯用樋の溶湯が、配湯
用樋の先端部と樋状箱体の後端部間に設けた逆U字管の
サイホン作用で、配湯用樋から樋状箱体内へ自動的に移
動するようにし、前記計量注湯バルブ装置として、排湯
口の弁座とその弁座に対して開閉自在に設けた弁棒を用
い、この計量注湯バルブ装置からダイカストマシンの射
出スリーブ内に溶湯を間欠的に定量給湯する給湯装置を
発明した。
【0007】特願平4−272212号のものは図4に
示すようなものである。図4において、1は無人配湯が
行えるロンダーシステムの樋とも呼ばれている式の配湯
用樋であり、通常は一方に溶湯の受け口を有し、途中か
らダイカストマシンの数と位置に応じた枝別れ部を有し
ている。図4に示す1は、この枝別れした部分の先端部
のみが示されている。2は樋状箱体で、配湯用樋1の先
端部に続いて配湯用樋1の先端部付近を中心として揺動
自在に設けられており、内部は密閉可能に設けられてい
る。3はダイカストマシンの射出スリーブ、3aは注湯
口、4は射出スリーブ3内に摺動自在に設けられている
プランジャチップ、5はプランジャである。
【0008】樋状箱体2は、揺動中心部6を中心とし
て、例えば水平状態の原位置とθ=15度持上った状態
の傾斜位置との間で垂直方向に揺動自在に設けられてい
る。7は樋状箱体2を垂直方向に揺動させるためのシリ
ンダである。8は下限位置である水平位置調整用のスト
ッパ、9はフレームである。樋状箱体2を傾斜させるの
は、射出スリーブ3やプランジャチップ4のメンテナン
スの邪魔にならないようにするためや、樋状箱体2から
配湯用樋1へ溶湯を戻すためである。なお、樋状箱体2
は水平方向にも動かし得るようにしておく。
【0009】一般的には固定樋である配湯用樋1の最先
端部と射出スリーブ3の間に配した樋式給湯器を構成す
る樋状箱体2は、主に、樋部11、樋蓋部12から構成
されており、樋状箱体2の先端付近には射出スリーブ3
の注湯口3a直上に位置している計量注湯バルブ装置1
3が、また、配湯用樋1側には逆U字管装置14が設け
られている。樋部11は、溶湯15aに接触する槽部材
16とこれを保温する保温部材17とこれらを安定保持
する箱体18から構成されている。
【0010】樋蓋部12は保温部材19と外装部材20
からなり、保温部材19の内側には、溶湯通路ないしは
溶湯溜部であるA室内の溶湯15aを保温または加熱す
るためのヒータ21が取付けられている。その他にも、
樋蓋部12には、計量注湯バルブ装置13のボールねじ
を用いた回転直動変換機構からなる駆動機構22とサー
ボモータ23、制御データ用の例えば反射式光電管型の
溶湯面センサ24と同温度センサ25が取付けられてい
る。24aは湯面レベル信号発生部、25aは湯温信号
発生部である。一方、計量注湯バルブ装置13は、サー
ボモータ23、駆動機構22、セラミック製の計量弁棒
26、セラミック製の弁座スリーブ27、ヒータ28、
ガイドパイプ29等から構成される。弁座スリーブ27
は槽部材16の内面部から保温部材17の下に向かって
埋込まれており、保温部材17の内部の弁座スリーブ2
7の外周にはヒータ28が埋込まれている。計量弁棒2
6の先端部は弁座スリーブ27の下端穴部に接触したり
離れたりできるように、回転動作をともなった上下動可
能、開閉可能に設けられている。なお、サーボモータ2
3は注湯指令を受け、制御装置により、正確な計量が行
われるべく諸情報により制御される。
【0011】また、逆U字管装置14は、樋状箱体2内
のA室下部と配湯用樋1内の溶湯通路であるB室下部に
それぞれ端部が位置している逆U字管30とこれを回り
から保温加熱する電磁誘導方式のヒータ31で構成さ
れ、樋部11に固定され、樋状箱体2全体が揺動すると
き一体的に動く。配湯用樋1の保温部材32部におい
て、逆U字管30の回りに設けた空間33はこのときの
動き代である。逆U字管装置14は内部を溶湯15bが
通過すると共に、給湯装置全体を動かすことを可能にし
たものである。
【0012】樋状箱体2と配湯用樋1部の間には断熱材
35を配した。この断熱材35は例えばセラミックウー
ルのように、伸縮性のあるものが望ましい。これは本体
の揺動によって隙間が変化するためである。36は保温
部材19内に設けたガス排気通路、37は加減圧装置で
もある吸引加圧装置38は保温部材19内に設けた不活
性ガス用通路、38aは開閉弁、39は不活性ガス供給
装置である。
【0013】図5は計量注湯バルブ装置13を詳細に示
すもので、セラミック製の計量弁棒26の先端部はセラ
ミック製の弁座スリーブ27の下端穴部に接触したり離
れたりできるように上下動可能、開閉可能に設けられて
いる。計量弁棒26の上端部はねじ部やテーパ部等を有
するカップリング部40を介して軸41に連結されてい
る。
【0014】カップリング部40は高温雰囲気中で計量
弁棒26を芯ずれなしに確実に保持する機能が要求され
る。保持棒40aは下端に計量弁棒26を挿入し、外部
スリーブ40bのテーパ部40cで確実に保持される。
保持棒40aの上部には調整ナット54を備え、テーパ
部40cに一定の面圧を発生させる。このため、ナット
上面54aにはカップリング55、外部スリーブ40b
により所定の力が加えられる。一方、カップリング55
は軸41にキー止めされているので、軸41の回転往復
運動を計量弁棒26に伝えることができる。
【0015】42は樋蓋部12に取付けられたブラケッ
ト43に固定して取付けられている筒体であり、軸41
の外周面部と筒体42の内周面部との間にはボールねじ
44が設けられており、軸41は回転かつ上下動自在に
設けられている。45は軸41の上端部に取付けた歯付
きのベルトプーリ、46は歯付きのベルトであり、図4
で示したパルスモータであるサーボモータ23に連結さ
れている。なお、筒体42は固定部なので、軸41やベ
ルトプーリ45等は回転しながら例えば15mm程上下
動する。この場合、ベルト46はフレキシブルなので、
ベルトプーリ45の多少の上下動にはさしつかえがな
い。したがって、計量弁棒26は弁開閉動作時にも回転
する構造となっている。計量弁棒26に回転を加えたの
は、バルブシール面27aに付着した異物の除去と計量
弁棒26に自動求芯性を持たせるためである。なお、サ
ーボモータ23は注湯指令等を受け、制御装置により、
正確な計量が行われるべく諸情報により制御される。
【0016】次に、この例における作動を順を追って説
明する。 1.作動開始時の状態(図4参照) (1)B室には図示したように溶湯15bが入っている
が、計量注湯バルブ装置13で弁閉しているA室には溶
湯15aが無い状態で、不活性ガスが開閉弁38a、通
路38を通ってA室内を充満している。逆U字管30内
には溶湯は未だ入っていない。 (2)吸引加圧装置37を作動させ、A室内をHに相当
する圧力まで減圧し、溶湯15bを逆U字管30の内部
を通過させ、A室内へ吸い込む。 (3)一旦流れ始めれば吸引は停止して、大気開放圧と
しても、サイフォンの作用で、溶湯は溶湯15b面を基
準にhの差圧で流れる。溶湯15a面が上昇して逆U字
管30の下面に到達するまでは、この差圧hは変らな
い。到達後は△hなる差圧で溶湯15a面は上昇し△h
=0で、すなわち、溶湯15aと15bの液面が同じ高
さになったとき、逆U字管30を通る溶湯15aの流れ
は、停止する。 (4)この時点で溶湯面センサ24と温度センサ25の
値を図示していないサーボモータ制御装置が取込み、注
湯量等他の設定データと共に注湯開始信号を待つ。
【0017】2.生産運転時(正常時)の動作 (1)ダイカストマシン本体からの注湯指令により、サ
ーボモータ23を作動させ、計量弁棒26を上昇させる
ことによって、バルブは開となり、溶湯15aは射出ス
リーブ3内へ流れ始める。 (2)所定時間が経過すると制御装置は計量弁棒26を
下降させ、バルブは閉となり、注湯を完了する。計量弁
棒26の下降に際しては、計量弁棒26を軸中心に回転
させることにより、弁座スリーブ27のシール面に付着
した異物を除くと共に計量弁棒26に求芯作用を与える
ことができ、シール効果はより安定状態となる。
【0018】(3)この場合、B室内の溶湯15bの温
度を配湯に必要な最低限の温度TB とし、A室における
溶湯15aの温度を鋳込みに必要な温度TA とし、TA
>TBの関係で運転を行う。そのために、素早く加熱可
能な電磁誘導型のヒータ31およびヒータ21の作用
で、溶湯15aの温度を所望の温度にする。これは、B
室内の溶湯15bが高いと表面に酸化膜が多く発生しや
すかったり、溶湯が劣化により品質の低下をもたらした
りするためで、これを防ぐために、溶湯はできるだけ射
出スリーブ3に注湯する直前の溶湯15aのみ、必要な
温度にするためである。
【0019】(4)また、逆U字管30のヒータ31と
しては、電磁誘導方式のヒータを用い、加熱するととも
に、内部の溶湯に流れ方向の推力を加えて、B室の溶湯
15bをA室内へできるだけすみやかに移す。 (5)計量制御においては、A室内の溶湯面位置、溶湯
温度、溶湯粘度、溶湯の材料特性のうち1つ以上のデー
タに基づき、計量注湯バルブ装置13の弁開度または弁
開時間を増減させ、射出スリーブ3に注湯する量および
A室における注湯前の溶湯15aの液面が毎回同じにな
るようにする。 (6)この場合、弁閉状態の監視値として、計量弁棒2
6の下限位置誤差量を使用することもできるし、サーボ
モータ23の電流異常値を使用することもできる。 (7)注湯完了によりダイカストマシン本体に射出指令
を出し、1サイクル完了する。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】前記図4、5に示す例
においては、前述したように計量注湯バルブ装置13は
ボールねじ44を用いた回転直動変換機構からなる駆動
機構22、サーボモータ23、およびセラミック製の計
量弁棒26等から構成されており、回転動作をともなっ
た上下動、かつ開閉可能に設けられているが、これには
以下に示す欠点があった。 (1)弁座スリーブ27と計量弁棒26は計量注湯毎に
開閉を繰り返すが、閉動作の度に弁座スリーブ27と計
量弁棒26に衝撃が加わる。またこの計量弁棒26、弁
座スリーブ27はアルミ等の溶湯に耐える材質として、
例えば窒化硅素等のセラミックを使用するがセラミック
は衝撃に比較的弱くなんらかの理由で大きな衝撃が加わ
った場合破損する可能性がある。 (2)破損しないまでも異物等の噛み込みによりシール
面に傷が付きシール不能となることがある。 (3)弁座スリーブ27と計量弁棒26のシール面27
aはともにテーパ形状となっており注湯完了後閉弁した
時、このシール面27aは溶湯および酸化物等を噛み込
んで閉じた状態となり、計量弁棒26と弁座スリーブ2
7の当接面が全周にわたり均一に接触しにくく溶湯のシ
ール性が完全でなかった。 (4)駆動機構22は樋蓋部12に取付けられたブラケ
ット43に固定して取付けてあり、駆動機構22により
上下動、開閉する計量弁棒26と当接するセラミック製
弁座スリーブ27は樋部11に固定して埋込まれている
ため、樋蓋部12と樋部11の温度差による熱膨張量差
で計量弁棒26と弁座スリーブ27に芯ずれが起こる
が、計量弁棒26はボールねじナット部42でガイドさ
れているため芯ずれを吸収出来ず、閉弁時の溶湯シール
性が悪い。といった欠点があった。
【0021】
【課題を解決するための手段】これらの欠点をなくすた
めに、本発明においては、先端下部に設けたテーパ形状
の弁座スリーブと、前記弁座スリーブに対して開閉、か
つ回転自在に計量弁棒を設けた給湯装置であって、計量
弁棒先端部を半球形状とし、前記計量弁棒先端部の前記
弁座スリーブとの当接部分に環状溝を設けた構成にす
る。
【0022】
【作用】樋式給湯室内から射出スリーブへ所望する溶湯
量を注湯完了した時、計量弁棒を弁座部に当接させる
が、計量弁棒先端の半球形状部に設けた環状溝部の間に
入り込んだ冷却固化され、半凝固状態となった溶湯かつ
計量弁棒と弁座部間に介在するため直接当接するのでな
く半凝固状態の溶湯を介して当接するため、酸化物等の
異物を噛み込んでもこの半凝固物が一種のシール材の役
目を果たすことによりシールが完全に行え、溶湯の漏洩
が防止できる。
【0023】
【実施例】本発明の実施例は、図4に示したものの一部
を改良したものであるから、全体の説明は省略して、改
良した部分のみを、図1、図2および図3に示す。図1
および図2に示すように、樋部11において26は図示
していない弁棒駆動装置により開閉される計量弁棒、2
7は計量弁棒26と当接して溶湯を遮断する弁座スリー
ブ、28は弁座スリーブ27の外周に埋め込まれた加熱
用ヒータ、29は筒状隔壁を構成するガイドパイプであ
って、弁座スリーブ27の下方端にボルト等で箱体18
に取付けられた固定板84の略中央部に設けられてい
る。
【0024】図1は本発明の装置の1実施例を示す要部
縦断面図であって、断面がU字形状の弁座スリーブ27
の最下部に弁座部81を設けるとともに、この弁座部8
1の中央部に計量弁棒26と同一軸線とする排湯口82
が設けてある。
【0025】図2は本発明の溶湯のシール部分を示す要
部縦断面図であって、計量弁棒26の先端部分を半球形
状部26aとし、これに対して弁座スリーブ27を構成
する弁座部81のシール面81aをテーパ形状としてあ
る。また、弁閉動作時に弁座部81と当接する計量弁棒
26の先端の半球形状部26aに例えば1〜5mm程度
幅と1〜5mm程度の深さを有した環状溝26bが刻設
してある。また、半球形状部26aに環状溝26bを刻
設した時にできるコーナ部26cは例えば1〜3mm程
度のR形状となっている。
【0026】しかし、本実施例では計量弁棒26の弁閉
動作時に環状溝26bに入り込んだ溶湯15aは、弁座
部81または計量弁棒26の先端の半球形状部26aか
ら放熱してしまうとともに、樋状箱体2内のA室下部に
貯溜された溶湯15aとは遮断されるため熱補給が行い
にくいことから冷却されて半凝固状態となるため、この
半凝固状態の溶湯15aを介して閉弁されるようになっ
ている。このため、閉弁時は回転トルクが小さくてす
み、かつ例えば酸化物等の異物を噛み込んでも半凝固状
態の溶湯15aが一種のシール材の役目を果たすことに
よりシールが容易に行えるようになっている。
【0027】図3に示すように、樋状箱体2の先端部に
設けた計量注湯バルブ装置50は計量弁棒26、弁座ス
リーブ27、筒状隔壁を構成するガイドパイプ29、カ
ップリング60、連結棒61、エアーモータ62、ガイ
ド装置63、連結軸66、フレックスカプリング67、
フローティングジョイント71およびエアーシリンダ7
2から構成されている。
【0028】本実施例では、計量弁棒26を回転駆動す
るエアーモータ62と上下動を行うエアーシリンダ72
がそれぞれ連結手段を介して前記計量弁棒26と同一軸
線上に位置するように縦列に配列された後、両側面部を
開口した支持箱75に取付けられたエアーシリンダ72
の下方にエアーシリンダ72のロッド72aに装着され
たフローティングジョイント71を介して吊下げられた
構成となっている。
【0029】所定量の溶湯15aを射出スリーブ3へ注
湯したり(開動作)、注湯を停止したり(閉動作)する
とともに、弁座スリーブ27に当接した後回転させる
(回動作)ようにした計量弁棒26はカップリング60
により連結棒61と連結され弁部回転駆動装置であるエ
アーモータ62へ同一軸線上で連結軸66、フレックス
カップリング67を介して接続されている。連結棒61
はガイド装置63に組み込まれたブッシュ64によりガ
イドされるが連結棒61とブッシュ64の間には樋蓋部
12と樋部11の温度差による熱膨張量の差を吸収でき
る程度の隙間65がもうけてある。
【0030】エアーモータ62を取付けているブラケッ
ト68はタイロッド69、連結板70を介して自動調芯
機構を持つフローティングジョイント71へ接続され、
エアーシリンダ72によって吊下げられている。
【0031】計量弁棒26の上端部の駆動機構を前記し
たような構造にすると、計量弁棒26の温度が大幅に変
化して計量弁棒26の軸芯と弁座スリーブ27との当接
面であるシール面81aの軸芯が変化しても、フローテ
ィングジョイント71の調芯作用と、ガイド装置63に
設けられた隙間65によって軸芯を合わすことが可能と
なるとともに、計量弁棒26が円滑に作動する効果を有
する。
【0032】上記構成による注湯作業を説明する。図1
では射出スリーブ3内へ所定時間注湯後計量弁棒26が
エアーシリンダ72の作用により下降して弁座スリーブ
27のシール面81aへ半凝固状態の溶湯15aを介し
て当接した状態を示しているが、この状態で計量弁棒2
6をエアーモータ62にわり回転させながら弁座部81
のシール面81aに付着した例えばアルミニウムなどの
半凝固物や酸化物等の異物を半凝固状態の溶湯15aへ
取り込むようにして溶湯15aの漏洩がないように完全
にシールするのである。この後計量弁棒26の回転は次
に射出スリーブ3内へ溶湯15aを注湯するまで連続回
転させてもよいし、あるいは一定時間回転させて異物を
計量弁棒26の押圧力と回転によって摩擦除去されたと
思われる時点で停止させる。
【0033】前述したような状態下で通常長期の連続運
転が行われ、計量弁棒26の上下動によって開閉動作を
繰返すが、計量弁棒26と弁座部81の繰返しの当接の
際にシール面81aに異物の噛み込みにより傷がついた
り、あるいは破損して溶湯15aの完全シールが不可能
になった場合、まず、図4に示す樋状箱体2の下部に設
けたシリンダ7により所定角度になるように揺動させて
傾斜させ、樋部11内の溶湯15aを配湯用樋1側へ戻
すのである。なお、この時の揺動中心は符号6である。
【0034】破損もしくは傷のついた弁座スリーブ27
を取出し、新しい予備の弁座スリーブ27と交換した
後、再び図1または図2に示す状態に組立てる。この後
計量弁棒26の閉動状態下のまま傾斜させていた樋状箱
体2を再度水平状態に戻し溶湯15bの一部を逆U字管
30を介して樋部11内へ還流させ、所望温度を有した
溶湯15aになるまで加熱した後、計量弁棒26を上昇
させて射出スリーブ3へ注湯を行う。
【0035】
【発明の効果】以上説明したことからも明らかなよう
に、本発明に係る給湯装置では、先端下部に設けたテー
パ形状の弁座スリーブと、前記弁座スリーブに対して開
閉、かつ回転自在に計量弁棒を設けた給湯装置であっ
て、計量弁棒先端部を半球形状とし、前記計量弁棒先端
部の前記弁座スリーブとの当接部分に環状溝を設けたこ
とにより、シール部となる環状溝に半凝固状態の溶湯を
形成させたため、この半凝固状態の溶湯自身がある種の
シール材の役目を果たし溶湯のシールが完全に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の装置の1実施例を示す要部の縦断面図
である。
【図2】本発明の溶湯のシール部分を示す要部の縦断面
図である。
【図3】計量注湯バルブ装置の1例を示す縦断面図であ
る。
【図4】従来装置の1例を示す全体の縦断面図である。
【図5】図4に示す従来装置の本発明に係わる要部の縦
断面図である。
【符号の説明】
1 配湯用樋 2 樋状箱体 3 射出スリーブ 8 ストッパ 13、50 計量注湯バルブ装置 14 逆U字管装置 15a、15b 溶湯 21、28 ヒータ 22 駆動機構 23 サーボモータ 24 溶湯面センサ 25 温度センサ 26 計量弁棒 26a 半球形状部 26b 環状溝 26c コーナ部 27 弁座スリーブ 27a シール面 30 逆U字管 31 ヒータ(電磁誘導型) 37 吸引加圧装置 39 不活性ガス供給装置 40 カップリング部 44 ボールねじ 46 ベルト 55、60 カップリング 61 連結棒 62 エアーモータ 65 排湯口 67 フレックスカップリング 69 タイロッド 71 フローティングジョイント 80 スリーブ部 81 弁座部 81a シール面 82 排湯口 84 固定板

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 先端下部に設けたテーパ形状の弁座スリ
    ーブと、前記弁座スリーブに対して開閉、かつ回転自在
    に計量弁棒を設けた給湯装置であって、計量弁棒先端部
    を半球形状とし、前記計量弁棒先端部の前記弁座スリー
    ブとの当接部分に環状溝を設けたことを特徴とする給湯
    装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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