JPH07289888A - 活性炭およびその用途 - Google Patents
活性炭およびその用途Info
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- JPH07289888A JPH07289888A JP9093394A JP9093394A JPH07289888A JP H07289888 A JPH07289888 A JP H07289888A JP 9093394 A JP9093394 A JP 9093394A JP 9093394 A JP9093394 A JP 9093394A JP H07289888 A JPH07289888 A JP H07289888A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】エチレンおよび（または）スルフィッド類を除
去する硝酸および無機臭素化合物を担持した活性炭の提
供。 【構成】硝酸および無機臭素化合物を担持した活性炭
（好ましくは、ハニカム状活性炭）、該活性炭を含有す
るエチレンおよび（または）スルフィド類除去剤および
該活性炭を用いるエチレンおよび（または）スルフィド
類の除去方法。 【効果】優れたエチレンおよび（または）スルフィド類
除去能力を有しているので、青果物および花木類の鮮度
保持剤、鮮度保持方法などとして使用することができ
る。
去する硝酸および無機臭素化合物を担持した活性炭の提
供。 【構成】硝酸および無機臭素化合物を担持した活性炭
（好ましくは、ハニカム状活性炭）、該活性炭を含有す
るエチレンおよび（または）スルフィド類除去剤および
該活性炭を用いるエチレンおよび（または）スルフィド
類の除去方法。 【効果】優れたエチレンおよび（または）スルフィド類
除去能力を有しているので、青果物および花木類の鮮度
保持剤、鮮度保持方法などとして使用することができ
る。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、大気中のエチレン、ス
ルフィッド類の除去に有用な活性炭および大気中のエチ
レン、スルフィッド類などを除去する方法に関する。
ルフィッド類の除去に有用な活性炭および大気中のエチ
レン、スルフィッド類などを除去する方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、大気中のエチレンやスルフィッド
類を除去する方法、具体的には青果物または花き類の鮮
度保持方法として、青果物または花き類を収容した密閉
空間内に、植物の成熟促進物質であるエチレンを除去す
るものを共存させてその鮮度を保持する方法が知られて
いる。これらのエチレン除去剤として、過マンガン酸カ
リ添着ゼオライト（特開昭５４−１３８１４６号公
報）、臭素添着活性炭（特公昭４８−８５０８号公
報）、塩化パラジウム添着活性炭（特公昭６０−１０７
７６号公報、特公昭６１−２５３４０号公報）、パラジ
ウムおよび／または塩化パラジウムと硫酸とを添着した
活性炭（特開昭６４−８０２４８号公報）、塩化パラジ
ウム添着活性白土あるいはシリカ（特開平２−４４４３
号公報）などが提案されている。しかし、このようなエ
チレン除去剤のなかには、人体に有害な添着物を含むも
の、エチレンの反応生成物が人体に有害であるもの、ま
たはエチレンの除去速度や除去容量が小さいもの、高湿
度下で性能が十分発揮できないもの、高価なものなど、
いずれも何らかの問題点を有し、青果物または花き類の
鮮度保持に十分満足しうるものではない。そこで、これ
らの問題点を解消し、かつ優れたエチレン除去能力を有
するエチレンおよび（または）スルフィッド類の除去剤
の開発が望まれていた。
類を除去する方法、具体的には青果物または花き類の鮮
度保持方法として、青果物または花き類を収容した密閉
空間内に、植物の成熟促進物質であるエチレンを除去す
るものを共存させてその鮮度を保持する方法が知られて
いる。これらのエチレン除去剤として、過マンガン酸カ
リ添着ゼオライト（特開昭５４−１３８１４６号公
報）、臭素添着活性炭（特公昭４８−８５０８号公
報）、塩化パラジウム添着活性炭（特公昭６０−１０７
７６号公報、特公昭６１−２５３４０号公報）、パラジ
ウムおよび／または塩化パラジウムと硫酸とを添着した
活性炭（特開昭６４−８０２４８号公報）、塩化パラジ
ウム添着活性白土あるいはシリカ（特開平２−４４４３
号公報）などが提案されている。しかし、このようなエ
チレン除去剤のなかには、人体に有害な添着物を含むも
の、エチレンの反応生成物が人体に有害であるもの、ま
たはエチレンの除去速度や除去容量が小さいもの、高湿
度下で性能が十分発揮できないもの、高価なものなど、
いずれも何らかの問題点を有し、青果物または花き類の
鮮度保持に十分満足しうるものではない。そこで、これ
らの問題点を解消し、かつ優れたエチレン除去能力を有
するエチレンおよび（または）スルフィッド類の除去剤
の開発が望まれていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大気中のエ
チレンやスルフィッド類を効率良く除去することができ
る活性炭および該活性炭を用いる大気中のエチレンやス
ルフィッド類の除去方法を提供することを目的とする。
チレンやスルフィッド類を効率良く除去することができ
る活性炭および該活性炭を用いる大気中のエチレンやス
ルフィッド類の除去方法を提供することを目的とする。
【０００４】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記のよ
うな課題を解決すべく種々検討した結果、硝酸および無
機臭素化合物を担持した新規な活性炭またはハニカム状
活性炭が、予想外にも大気中のエチレン、スルフィッド
類などを効率良く除去できることを見いだし、さらに研
究を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、（１）硝酸および無機臭素化合物を担持した活性
炭、（２）無機臭素化合物が臭化アンモニウムまたは臭
化水素である第（１）項記載の活性炭、（３）活性炭が
ハニカム状活性炭である第（１）または（２）記載の活
性炭、（４）第（１）〜（３）項記載の何れかの活性炭
を含有することを特徴とする大気中のエチレンおよび
（または）スルフィッド類の除去剤、（５）スルフィッ
ド類が硫化メチルおよび（または）硫化エチルである第
（４）項記載の除去剤、（６）第（１）〜（３）項記載
の何れかの活性炭またはハニカム状活性炭にエチレンお
よび（または）スルフィッド類を接触させることを特徴
とする大気中のエチレンおよび（または）スルフィッド
類の除去方法、（７）第（１）〜（３）項記載の何れか
の活性炭またはハニカム状活性炭にエチレンおよび（ま
たは）スルフィッド類を接触させの後、さらに活性炭ま
たはハニカム状活性炭に接触させることを特徴とする大
気中のエチレンおよび（または）スルフィッド類の除去
方法、
うな課題を解決すべく種々検討した結果、硝酸および無
機臭素化合物を担持した新規な活性炭またはハニカム状
活性炭が、予想外にも大気中のエチレン、スルフィッド
類などを効率良く除去できることを見いだし、さらに研
究を重ねた結果、本発明を完成した。すなわち、本発明
は、（１）硝酸および無機臭素化合物を担持した活性
炭、（２）無機臭素化合物が臭化アンモニウムまたは臭
化水素である第（１）項記載の活性炭、（３）活性炭が
ハニカム状活性炭である第（１）または（２）記載の活
性炭、（４）第（１）〜（３）項記載の何れかの活性炭
を含有することを特徴とする大気中のエチレンおよび
（または）スルフィッド類の除去剤、（５）スルフィッ
ド類が硫化メチルおよび（または）硫化エチルである第
（４）項記載の除去剤、（６）第（１）〜（３）項記載
の何れかの活性炭またはハニカム状活性炭にエチレンお
よび（または）スルフィッド類を接触させることを特徴
とする大気中のエチレンおよび（または）スルフィッド
類の除去方法、（７）第（１）〜（３）項記載の何れか
の活性炭またはハニカム状活性炭にエチレンおよび（ま
たは）スルフィッド類を接触させの後、さらに活性炭ま
たはハニカム状活性炭に接触させることを特徴とする大
気中のエチレンおよび（または）スルフィッド類の除去
方法、
【０００５】（８）第（１）〜（３）項記載の何れかの
活性炭またはハニカム状活性炭を含有することを特徴と
する青果物または花き類の鮮度保持剤、（９）青果物ま
たは花き類を密閉容器に入れて包装する際に、第（８）
項記載の鮮度保持剤を該容器内に存在させることを特徴
とする青果物または花き類の鮮度保持方法、および（１
０）青果物または花き類を収容した貯蔵庫内の空気を、
第（８）項記載の鮮度保持剤に接触するように循環せし
めることを特徴とする青果物または花き類の鮮度保持方
法を提供するものである。より具体的には、（１１）無
機臭素化合物が臭化アンモニウム、臭化水素、臭化アル
カリ金属塩、臭化アルカリ土類金属塩および臭素酸塩か
ら成る群から選ばれる１種または２種以上の無機臭素化
合物である第（１）項または第（３）項記載の活性炭、
（１２）臭化アンモニウム、臭化水素、臭化カリウム、
臭化マグネシウムおよび臭素酸カリウムから成る群から
選ばれる１種または２種以上の無機臭素化合物である第
（１）項または第（３）項記載の活性炭、および（１
３）硝酸の担持量が活性炭に対して約１〜５０重量％で
あり、無機臭素化合物の担持量が臭素として、活性炭に
対して約１〜５０重量％である第（１）項記載の活性炭
を提供する。
活性炭またはハニカム状活性炭を含有することを特徴と
する青果物または花き類の鮮度保持剤、（９）青果物ま
たは花き類を密閉容器に入れて包装する際に、第（８）
項記載の鮮度保持剤を該容器内に存在させることを特徴
とする青果物または花き類の鮮度保持方法、および（１
０）青果物または花き類を収容した貯蔵庫内の空気を、
第（８）項記載の鮮度保持剤に接触するように循環せし
めることを特徴とする青果物または花き類の鮮度保持方
法を提供するものである。より具体的には、（１１）無
機臭素化合物が臭化アンモニウム、臭化水素、臭化アル
カリ金属塩、臭化アルカリ土類金属塩および臭素酸塩か
ら成る群から選ばれる１種または２種以上の無機臭素化
合物である第（１）項または第（３）項記載の活性炭、
（１２）臭化アンモニウム、臭化水素、臭化カリウム、
臭化マグネシウムおよび臭素酸カリウムから成る群から
選ばれる１種または２種以上の無機臭素化合物である第
（１）項または第（３）項記載の活性炭、および（１
３）硝酸の担持量が活性炭に対して約１〜５０重量％で
あり、無機臭素化合物の担持量が臭素として、活性炭に
対して約１〜５０重量％である第（１）項記載の活性炭
を提供する。
【０００６】本発明の活性炭は、硝酸および無機臭素化
合物を担持した活性炭である。該活性炭としては、その
比表面積が約２００〜２０００ｍ2／ｇの多孔性炭素質
吸着剤が用いられ、その形状は、粉末状、破砕状、繊維
状、ハニカム状、板状などのいずれでもよく、その原料
はヤシ木炭、石炭、合成樹脂などのいずれでもよい。ま
た活性炭として繊維状、ハニカム状、板状などの特殊な
形状を用いる場合は炭素以外の結合剤を含有していても
よい。該活性炭としては、特にハニカム状活性炭が好適
である。本発明に用いられるハニカム状活性炭として
は、例えば活性炭含量が約３０％以上のものなどを使用
することができる。該ハニカム状活性炭のＢＥＴ比表面
積は、通常約２００ｍ2／ｇ以上、好ましくは約４００
ｍ2／ｇ以上、特に好ましくは約５００ｍ2／ｇ以上であ
る。ＢＥＴ比表面積の上限は特に限定する必要はない
が、通常は約２５００ｍ2／ｇ以下である。このような
比表面積を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着能
を高めることができる。また、ハニカム状活性炭のセル
数は約１０〜１５００個／ｉｎｃｈ2、好ましくは約２
０〜１０００個／ｉｎｃｈ2、さらに好ましくは約２５
〜７５０個／ｉｎｃｈ2程度である。このようなセル数
を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着能を低下さ
せることなく通気抵抗を小さくできる。ハニカム状活性
炭は、１つの層として単一で、複数の層として複数のハ
ニカムで使用できる。ハニカム状活性炭の厚みは、除去
効率が低下しない範囲で選択でき、例えば、１層当た
り、約５ｍｍ以上、好ましくは約７.５ｍｍ以上（例え
ば、約７.５〜１００ｍｍ程度）、さらに好ましくは約
１０ｍｍ以上（例えば、約１０〜３０ｍｍ程度）であ
る。該ハニカム状活性炭は種々の慣用の結合剤を含有し
ていてもよい。
合物を担持した活性炭である。該活性炭としては、その
比表面積が約２００〜２０００ｍ2／ｇの多孔性炭素質
吸着剤が用いられ、その形状は、粉末状、破砕状、繊維
状、ハニカム状、板状などのいずれでもよく、その原料
はヤシ木炭、石炭、合成樹脂などのいずれでもよい。ま
た活性炭として繊維状、ハニカム状、板状などの特殊な
形状を用いる場合は炭素以外の結合剤を含有していても
よい。該活性炭としては、特にハニカム状活性炭が好適
である。本発明に用いられるハニカム状活性炭として
は、例えば活性炭含量が約３０％以上のものなどを使用
することができる。該ハニカム状活性炭のＢＥＴ比表面
積は、通常約２００ｍ2／ｇ以上、好ましくは約４００
ｍ2／ｇ以上、特に好ましくは約５００ｍ2／ｇ以上であ
る。ＢＥＴ比表面積の上限は特に限定する必要はない
が、通常は約２５００ｍ2／ｇ以下である。このような
比表面積を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着能
を高めることができる。また、ハニカム状活性炭のセル
数は約１０〜１５００個／ｉｎｃｈ2、好ましくは約２
０〜１０００個／ｉｎｃｈ2、さらに好ましくは約２５
〜７５０個／ｉｎｃｈ2程度である。このようなセル数
を有するハニカム状活性炭を用いると、吸着能を低下さ
せることなく通気抵抗を小さくできる。ハニカム状活性
炭は、１つの層として単一で、複数の層として複数のハ
ニカムで使用できる。ハニカム状活性炭の厚みは、除去
効率が低下しない範囲で選択でき、例えば、１層当た
り、約５ｍｍ以上、好ましくは約７.５ｍｍ以上（例え
ば、約７.５〜１００ｍｍ程度）、さらに好ましくは約
１０ｍｍ以上（例えば、約１０〜３０ｍｍ程度）であ
る。該ハニカム状活性炭は種々の慣用の結合剤を含有し
ていてもよい。
【０００７】該硝酸としては、例えば市販されている工
業用硝酸など、何れの硝酸をも使用することができる。
該無機臭素化合物としては、例えば臭化アンモニウム、
臭化水素、臭化アルカリ金属塩、臭化アルカリ土類金属
塩、臭素酸塩などが用いられる。該臭化アルカリ金属塩
としては、例えば臭化ナトリウム、臭化カリウムなどが
用いられ、なかでも臭化カリウムが好適である。該臭化
アルカリ土類金属としては、例えば臭化マグネシウム、
臭化亜鉛などが用いられ、なかでも臭化マグネシウムが
好適である。臭素酸塩としては、例えば臭素酸カリウム
などが用いられる。これらの無機臭素化合物のなかで
も、例えば臭化アンモニウム、臭化水素、臭化カリウ
ム、臭化マグネシウム、臭素酸カリウムなどが好まし
く、なかでも臭化アンモニウム、臭化水素などが好適で
ある。これらは市販のものであってもよいし、合成した
ものであってもよい。本発明の活性炭には、これらの無
機臭素化合物から選ばれる１種または２種以上の無機臭
素化合物を担持させることができる。
業用硝酸など、何れの硝酸をも使用することができる。
該無機臭素化合物としては、例えば臭化アンモニウム、
臭化水素、臭化アルカリ金属塩、臭化アルカリ土類金属
塩、臭素酸塩などが用いられる。該臭化アルカリ金属塩
としては、例えば臭化ナトリウム、臭化カリウムなどが
用いられ、なかでも臭化カリウムが好適である。該臭化
アルカリ土類金属としては、例えば臭化マグネシウム、
臭化亜鉛などが用いられ、なかでも臭化マグネシウムが
好適である。臭素酸塩としては、例えば臭素酸カリウム
などが用いられる。これらの無機臭素化合物のなかで
も、例えば臭化アンモニウム、臭化水素、臭化カリウ
ム、臭化マグネシウム、臭素酸カリウムなどが好まし
く、なかでも臭化アンモニウム、臭化水素などが好適で
ある。これらは市販のものであってもよいし、合成した
ものであってもよい。本発明の活性炭には、これらの無
機臭素化合物から選ばれる１種または２種以上の無機臭
素化合物を担持させることができる。
【０００８】活性炭に硝酸および無機臭素化合物を活性
炭に担持させるには、たとえば無機臭素化合物の水溶液
に硝酸を加え、これを活性炭に浸漬するか、または無機
臭素化合物の水溶液に硝酸を加え、これを活性炭に散布
することにより、硝酸および無機臭素化合物を活性炭に
含浸した後、これを乾燥することによって行われる。ま
た、無機臭素化合物の水溶液を用いて無機臭素化合物を
先に担持させ、その後、硝酸を担持させてもよく、逆に
先に硝酸を担持させ、その後に無機臭素化合物を担持さ
せてもよい。ここで用いられる無機臭素化合物の水溶液
は、臭素としての含量が通常０．１〜２０重量％、好ま
しくは０．５〜１５重量％のものである。この水溶液は
必要によりたとえばメタノール、エタノールなどのアル
コールを適宜量含有してもよい。硝酸の活性炭への担持
量は、活性炭に対して通常約１〜５０重量％、好ましく
は約２．５〜４０重量％である。無機臭素化合物の活性
炭への担持量は臭素として、活性炭に対して通常約１〜
５０重量％、好ましくは２．５〜４０重量％である。硝
酸および無機臭素化合物を含浸した活性炭は、空気中ま
たはたとえば窒素、炭酸ガスなどの不活性ガス気流中、
減圧下または大気圧下で乾燥する（あるいは、５０〜５
００℃、好ましくは７５〜４５０℃で乾燥する。
炭に担持させるには、たとえば無機臭素化合物の水溶液
に硝酸を加え、これを活性炭に浸漬するか、または無機
臭素化合物の水溶液に硝酸を加え、これを活性炭に散布
することにより、硝酸および無機臭素化合物を活性炭に
含浸した後、これを乾燥することによって行われる。ま
た、無機臭素化合物の水溶液を用いて無機臭素化合物を
先に担持させ、その後、硝酸を担持させてもよく、逆に
先に硝酸を担持させ、その後に無機臭素化合物を担持さ
せてもよい。ここで用いられる無機臭素化合物の水溶液
は、臭素としての含量が通常０．１〜２０重量％、好ま
しくは０．５〜１５重量％のものである。この水溶液は
必要によりたとえばメタノール、エタノールなどのアル
コールを適宜量含有してもよい。硝酸の活性炭への担持
量は、活性炭に対して通常約１〜５０重量％、好ましく
は約２．５〜４０重量％である。無機臭素化合物の活性
炭への担持量は臭素として、活性炭に対して通常約１〜
５０重量％、好ましくは２．５〜４０重量％である。硝
酸および無機臭素化合物を含浸した活性炭は、空気中ま
たはたとえば窒素、炭酸ガスなどの不活性ガス気流中、
減圧下または大気圧下で乾燥する（あるいは、５０〜５
００℃、好ましくは７５〜４５０℃で乾燥する。
【０００９】本発明の硝酸および無機臭素化合物を担持
した活性炭（以下、本発明の活性炭と称する場合があ
る）は、エチレン、スルフィッド類などを除去する能力
を有している。スルフィッド類としては、例えば硫化メ
チル、硫化エチルなどが挙げられる。したがって、本発
明の活性炭は、エチレン、スルフィッド類などの除去剤
として使用することができる。本発明の除去剤は、本発
明の活性炭のみからなるものであってもよく、またこれ
に担体、調湿剤、増量剤などを適宜混合したものでもよ
い。さらに、他のエチレン除去剤、スルフィッド類除去
剤などを混合させてもよい。本発明の大気中のエチレン
および（または）スルフィッド類の除去は、本発明の活
性炭（特に、ハニカム状活性炭）にエチレンおよび（ま
たは）スルフィッド類を接触させることによって実施す
る。この場合、本発明の活性炭にエチレンおよび（また
は）スルフィッド類を接触させの後、さらに薬品を担持
させていない他の活性炭（好ましくは、ハニカム状活性
炭）に接触させることにより、より優れたエチレンおよ
び（または）スルフィッド類除去能力を発揮することが
できる。この場合、薬品を担持させていない活性炭は、
エチレン、スルフィッド類の酸化生成物や付加生成物な
どを除去するなどの効果がある。このように本発明の活
性炭と薬品を担持させていない活性炭を併用する場合、
それぞれの活性炭を含有する除去剤（あるいは、除去装
置）を別個に使用することもできるし、あるいは双方の
活性炭を含有する除去剤（あるいは、除去装置）として
使用することができる。このように、本発明の活性炭
は、エチレン、スルフィッド類などを効率良く除去する
ことができるので、具体的には、青果物または花き類の
鮮度保持剤、あるいは消臭剤などに応用できる。
した活性炭（以下、本発明の活性炭と称する場合があ
る）は、エチレン、スルフィッド類などを除去する能力
を有している。スルフィッド類としては、例えば硫化メ
チル、硫化エチルなどが挙げられる。したがって、本発
明の活性炭は、エチレン、スルフィッド類などの除去剤
として使用することができる。本発明の除去剤は、本発
明の活性炭のみからなるものであってもよく、またこれ
に担体、調湿剤、増量剤などを適宜混合したものでもよ
い。さらに、他のエチレン除去剤、スルフィッド類除去
剤などを混合させてもよい。本発明の大気中のエチレン
および（または）スルフィッド類の除去は、本発明の活
性炭（特に、ハニカム状活性炭）にエチレンおよび（ま
たは）スルフィッド類を接触させることによって実施す
る。この場合、本発明の活性炭にエチレンおよび（また
は）スルフィッド類を接触させの後、さらに薬品を担持
させていない他の活性炭（好ましくは、ハニカム状活性
炭）に接触させることにより、より優れたエチレンおよ
び（または）スルフィッド類除去能力を発揮することが
できる。この場合、薬品を担持させていない活性炭は、
エチレン、スルフィッド類の酸化生成物や付加生成物な
どを除去するなどの効果がある。このように本発明の活
性炭と薬品を担持させていない活性炭を併用する場合、
それぞれの活性炭を含有する除去剤（あるいは、除去装
置）を別個に使用することもできるし、あるいは双方の
活性炭を含有する除去剤（あるいは、除去装置）として
使用することができる。このように、本発明の活性炭
は、エチレン、スルフィッド類などを効率良く除去する
ことができるので、具体的には、青果物または花き類の
鮮度保持剤、あるいは消臭剤などに応用できる。
【００１０】本発明の活性炭を、例えば、青果物または
花き類の鮮度保持剤として使用する場合は、次のような
使用法が挙げられる。本発明の活性炭を青果物または花
き類と共に密閉容器に入れて包装する場合、その密閉容
器は、たとえば合成樹脂フィルム、段ボール類、金属
類、合成樹脂あるいはアルミニウムなどでラミネートし
た段ボール類を材質とするものが挙げられ、またその形
態としてたとえば袋、箱、梱包容器、冷蔵庫、保存庫、
貯蔵庫などが挙げられる。また、本発明の活性炭を密閉
容器内に存在させる場合、該活性炭を板状、ハニカム状
などに成型して存在させてもよく、またこれらの活性炭
をパルプ紙、合成紙、布、不織布、有孔の合成樹脂など
で作られた通気性の袋または容器に入れて存在させても
よい。さらに、貯蔵庫内の空気を本発明の活性炭に接触
するよう循環せしめる場合、密閉容器内の気体をこの活
性炭にファンなどで強制的に通気してもよい。通気を行
う場合、本発明の活性炭に対する気体の空間速度は、１
０〜３５０,０００ｈｒ-1、好ましくは３０〜１００,０
００ｈｒ-1であり、気体の循環回数は１／１０〜１００
回／ｈｒ、好ましくは１／２〜５０回／ｈｒである。な
お、本発明の活性炭に通気される気体の温度は、通常約
６０℃以下、好ましくは４５℃以下である。本発明の活
性炭の使用量は、特に限定する必要はなく、除去対象、
使用場所、温度、使用規模などに応じて適宜選択するこ
とができる。本発明の活性炭を青果物または花き類の鮮
度保持剤として使用する場合、すべての青果物または花
き類に適用することができる。青果物としてたとえばリ
ンゴ、メロン、ナシ、モモ、バナナ、ブドウ、サクラン
ボ、スダチ、カボスなどの果物類、ブロッコリー、タケ
ノコ、シイタケ、ホウレン草、ニラ、グリーンアスパ
ラ、レタス、キャベツなどの野菜類が、花き類としては
ラン、ユリ、バラ、菊などが挙げられる。
花き類の鮮度保持剤として使用する場合は、次のような
使用法が挙げられる。本発明の活性炭を青果物または花
き類と共に密閉容器に入れて包装する場合、その密閉容
器は、たとえば合成樹脂フィルム、段ボール類、金属
類、合成樹脂あるいはアルミニウムなどでラミネートし
た段ボール類を材質とするものが挙げられ、またその形
態としてたとえば袋、箱、梱包容器、冷蔵庫、保存庫、
貯蔵庫などが挙げられる。また、本発明の活性炭を密閉
容器内に存在させる場合、該活性炭を板状、ハニカム状
などに成型して存在させてもよく、またこれらの活性炭
をパルプ紙、合成紙、布、不織布、有孔の合成樹脂など
で作られた通気性の袋または容器に入れて存在させても
よい。さらに、貯蔵庫内の空気を本発明の活性炭に接触
するよう循環せしめる場合、密閉容器内の気体をこの活
性炭にファンなどで強制的に通気してもよい。通気を行
う場合、本発明の活性炭に対する気体の空間速度は、１
０〜３５０,０００ｈｒ-1、好ましくは３０〜１００,０
００ｈｒ-1であり、気体の循環回数は１／１０〜１００
回／ｈｒ、好ましくは１／２〜５０回／ｈｒである。な
お、本発明の活性炭に通気される気体の温度は、通常約
６０℃以下、好ましくは４５℃以下である。本発明の活
性炭の使用量は、特に限定する必要はなく、除去対象、
使用場所、温度、使用規模などに応じて適宜選択するこ
とができる。本発明の活性炭を青果物または花き類の鮮
度保持剤として使用する場合、すべての青果物または花
き類に適用することができる。青果物としてたとえばリ
ンゴ、メロン、ナシ、モモ、バナナ、ブドウ、サクラン
ボ、スダチ、カボスなどの果物類、ブロッコリー、タケ
ノコ、シイタケ、ホウレン草、ニラ、グリーンアスパ
ラ、レタス、キャベツなどの野菜類が、花き類としては
ラン、ユリ、バラ、菊などが挙げられる。
【００１１】
【実施例】以下に実施例を記載して本発明をより具体的
に説明する。
に説明する。
【実施例１】ハニカム状活性炭Ａ（ＢＥＴ比表面積９５
０ｍ2／ｇ，セル数３００個／inch2、サイズ３０ｍｍ
φ、厚さ２０ｍｍ)にＨＮＯ3−ＨＢｒの混合水溶液を散
布し、ＨＮＯ3として８８ｍｇ／ｇ、ＨＢｒとして２４
０ｍｇ／ｇを添着し、１４０℃で大気中で１時間乾燥し
た。このようにして得られたものをハニカム状活性炭Ｂ
とする。ハニカム状活性炭ＡおよびＢを内径３０ｍｍφ
のカラムに装填して、これらのカラムにエチレン８００
ｐｐｂ含有の大気（温度２５℃，相対湿度７５％）をガ
ス線流速２０ｃｍ／ｓｅｃで１時間流通し、カラム出入
口ガス中のエチレン濃度をガスクロマトグラフィーで分
析し、平均のエチレン除去率を測定し、その結果を〔表
１〕に示した。
０ｍ2／ｇ，セル数３００個／inch2、サイズ３０ｍｍ
φ、厚さ２０ｍｍ)にＨＮＯ3−ＨＢｒの混合水溶液を散
布し、ＨＮＯ3として８８ｍｇ／ｇ、ＨＢｒとして２４
０ｍｇ／ｇを添着し、１４０℃で大気中で１時間乾燥し
た。このようにして得られたものをハニカム状活性炭Ｂ
とする。ハニカム状活性炭ＡおよびＢを内径３０ｍｍφ
のカラムに装填して、これらのカラムにエチレン８００
ｐｐｂ含有の大気（温度２５℃，相対湿度７５％）をガ
ス線流速２０ｃｍ／ｓｅｃで１時間流通し、カラム出入
口ガス中のエチレン濃度をガスクロマトグラフィーで分
析し、平均のエチレン除去率を測定し、その結果を〔表
１〕に示した。
【００１２】
【表１】 〔表１〕より、本発明の硝酸および無機臭素化合物を担
持したハニカム状活性炭が、優れたエチレン除去効果を
有することがわかる。
持したハニカム状活性炭が、優れたエチレン除去効果を
有することがわかる。
【００１３】
【発明の効果】本発明は、硝酸および無機臭素化合物を
担持した活性炭またはハニカム状活性炭を含有する青果
物または花き類の追熟を抑えその鮮度を保持する鮮度保
持剤および鮮度保持方法に関する。本発明の活性炭また
はハニカム状活性炭は、優れたエチレン除去能力、スル
フィッド類除去能力を有している。したがって、青果物
および花き類の鮮度保持剤などとして使用することがで
きる。
担持した活性炭またはハニカム状活性炭を含有する青果
物または花き類の追熟を抑えその鮮度を保持する鮮度保
持剤および鮮度保持方法に関する。本発明の活性炭また
はハニカム状活性炭は、優れたエチレン除去能力、スル
フィッド類除去能力を有している。したがって、青果物
および花き類の鮮度保持剤などとして使用することがで
きる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 Ａ６１Ｌ 9/16 Ｂ０１Ｄ 53/02 ＺＡＢ Ｚ 53/86 ＺＡＢ Ｃ０１Ｂ 31/08 Ｚ
Claims (10)
- 【請求項１】硝酸および無機臭素化合物を担持した活性
炭。 - 【請求項２】無機臭素化合物が臭化アンモニウムまたは
臭化水素である請求項１記載の活性炭。 - 【請求項３】活性炭がハニカム状活性炭である請求項１
または２記載の活性炭。 - 【請求項４】請求項１〜３記載の何れかの活性炭を含有
することを特徴とする大気中のエチレンおよび（また
は）スルフィッド類の除去剤。 - 【請求項５】スルフィッド類が硫化メチルおよび（また
は）硫化エチルである請求項４記載の除去剤。 - 【請求項６】請求項１〜３記載の何れかの活性炭にエチ
レンおよび（または）スルフィッド類を接触させること
を特徴とする大気中のエチレンおよび（または）スルフ
ィッド類の除去方法。 - 【請求項７】請求項１〜３記載の何れかの活性炭にエチ
レンおよび（または）スルフィッド類を接触させの後、
さらに活性炭またはハニカム状活性炭に接触させること
を特徴とする大気中のエチレンおよび（または）スルフ
ィッド類の除去方法。 - 【請求項８】請求項１〜３記載の何れかの活性炭を含有
することを特徴とする青果物または花き類の鮮度保持
剤。 - 【請求項９】青果物または花き類を密閉容器に入れて包
装する際に、請求項８記載の鮮度保持剤を該容器内に存
在させることを特徴とする青果物または花き類の鮮度保
持方法。 - 【請求項１０】青果物または花き類を収容した貯蔵庫内
の空気を、請求項８記載の鮮度保持剤に接触するように
循環せしめることを特徴とする青果物または花き類の鮮
度保持方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9093394A JPH07289888A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 活性炭およびその用途 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP9093394A JPH07289888A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 活性炭およびその用途 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07289888A true JPH07289888A (ja) | 1995-11-07 |
Family
ID=14012256
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP9093394A Withdrawn JPH07289888A (ja) | 1994-04-28 | 1994-04-28 | 活性炭およびその用途 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07289888A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004337310A (ja) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Cataler Corp | 脱臭剤用活性炭の製造方法および脱臭剤用活性炭 |
| JP2006088023A (ja) * | 2004-09-22 | 2006-04-06 | Cataler Corp | 脱臭吸着剤 |
| WO2015114959A1 (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-06 | 株式会社炭化 | 鮮度保持剤、その製造方法、気体浄化装置、及び気体浄化システム |
-
1994
- 1994-04-28 JP JP9093394A patent/JPH07289888A/ja not_active Withdrawn
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2004337310A (ja) * | 2003-05-14 | 2004-12-02 | Cataler Corp | 脱臭剤用活性炭の製造方法および脱臭剤用活性炭 |
| JP2006088023A (ja) * | 2004-09-22 | 2006-04-06 | Cataler Corp | 脱臭吸着剤 |
| WO2015114959A1 (ja) * | 2014-02-03 | 2015-08-06 | 株式会社炭化 | 鮮度保持剤、その製造方法、気体浄化装置、及び気体浄化システム |
| CN105992515A (zh) * | 2014-02-03 | 2016-10-05 | 株式会社炭化 | 鲜度保持剂、其制造方法、气体净化装置以及气体净化系统 |
| JPWO2015114959A1 (ja) * | 2014-02-03 | 2017-03-23 | 株式会社炭化 | 鮮度保持剤、その製造方法、気体浄化装置、及び気体浄化システム |
| US10098365B2 (en) | 2014-02-03 | 2018-10-16 | Tanka Co., Ltd. | Freshness retaining agent, method for manufacturing the same, gas purification device, and gas purification system |
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