JPH07289834A - 可動式エアフィルタ装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】空冷式ＴＶ送信機等において、空気取入口のフ
ィルタの目づまりによる送信機の緊急停止を回避する。 【構成】上部を支点Ｐとし開口が可能なフィルタ１は、
フィルタ１が目づまりを起こしフィルタの圧力損失値が
上昇した場合、フィルタ１が開き、すきまができ冷却用
空気を確保する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は可動式エアフィルタ装置
に関し、特に空冷式送信機に用いられる可動式エアフィ
ルタ装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、この種のエアフィルタ装置は、図
３に示すように固定された枠５とフィルタ６を有してい
る。図４は、このエアフィルタを備えた送信機の一例で
ある。冷却用空気９ａは固定されたフィルタ６を通過し
送風機７により電力増幅部８に送られる。電力増幅部８
を冷却した空気９ｂは装置外に放出される。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】この従来のエアフィル
タ装置では、フィルタが装置本体に固定されているた
め、フィルタが目づまりを起こし装置内の冷却用空気が
不足した際、電力増幅部を保護する目的で直ちにＲＦ出
力を停止してしまう場合があった。すなわち、電力増幅
部には保護回路が設けられており、増幅部の温度が異常
に上昇した場合にあ増幅動作を停止しまうからである。

【０００４】通常フィルタの交換はある期間をおいて定
期的に行なわれるか、予想外の何かの原因でフィルタが
目づまりを起こしてしまうと、これにより送信が停止し
てしまうことになり、大きな問題であった。通常送信所
は山頂など離れた所にあるため、停止すると回復までか
なりの時間を必要とするのが普通である。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上述した問題点を解決す
るため、本発明の可動式エアフィルタ装置は、固定され
たフィルタの代わりに、重力方向に対してある角度を有
して設置された回転可能なフィルタと、前記フィルタの
自重を調節する重りと、前記エアフィルタの振動を減衰
させるバランサーを備え、フィルタが目づまりを起こす
と送風機による吸気力のフィルタに作用する力が増加
し、自動的にフィルタを回転させてすきまを作り、冷却
空気を吸込むものである。

【０００６】

【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図１は本発明の一実施例の可動エアフィルタ装置の
斜視図である。

【０００７】このエアフィルタ装置は、フィルタ１と、
フィルタ１の一部を支点Ｐとし固定している枠２と、フ
ィルタ１の自重調節用の重り３と、フィルタ１の振動を
減衰させるバランサー４を有している。フィルタ１が最
下位置にある場合、フィルタ１の自重で枠２と周囲を密
着するように、フィルタ１は斜めに設置してある。ま
た、本実施例にはフィルタ１が回転してすきまがあけら
れたことを検出するために支点Ｐの軸と連結した検知器
１０が設けられている。

【０００８】次に図２を参照して動作について説明す
る。図２の（ａ）において、フィルタ１の圧力損失値が
設定値以下の場合、フィルタ１は自重により最下位置に
あり冷却用空気は全てフィルタ１を通過する。

【０００９】次に（ｂ）において、フィルタ１の圧力損
失値が設定値以上の場合、フィルタ１に吸引力が作用
し、フィルタ１は回転動作し、冷却用空気の一部はエア
フィルタ１を通らずに、直接装置内に入る。これによ
り、内部の電力増幅部（図１の８）は必要充分に冷却さ
れ送信を続けることができる。

【００１０】またフィルタ１が回転してすきまを作って
冷却空気を取込んでいることは検知器１０（図１）によ
り検知され、この検知結果は回線等（図示せず）を経て
離れた所にいるオペレータに伝えられ、非定期のフィル
タ１の交換や掃除を促すことになる。

【００１１】尚、先の実施例ではエアフィルタの自重を
調節するために重りを用いたが、重りの代わりにバネを
用いてもよいことはもちろんである。この実施例につい
ては図２の（ａ）においてバネ１１を破線で示してい
る。またバネを用いた実施例の場合、フィルタ１を重力
方向に対してある傾きをもたせる必要はない。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように本発明は、エアフィ
ルタを圧力損失値により自動的に開口可能としたので、
フィルタの目づまり時に冷却風不足から直ちに送信機が
停止することを防ぐという効果を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の斜視図。

【図２】図１に示した実施例の動作説明図で、（ａ）は
フィルタの圧力損失値＜設定値の場合、（ｂ）はフィル
タの圧力損失値＞設定値の場合を示す。

【図３】従来の技術を示す斜視図。

【図４】本発明が適用される送信構構成図。

【符号の説明】

１ フィルタ ２ 枠 ３ 重り ４ バランサー ５ 固定された枠 ６ フィルタ ７ 送風機 ８ 電力増幅部 ９ａ 冷却用空気 ９ｂ 冷却した空気 １０ 検知器 １１ バネ

Claims (5)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 電子機器の冷却のために冷却空気を取込
   む枠部分に設けられ、重力方向に対してある傾きをもっ
   て設置された回転可能なエアフィルタを具備し、通過す
   る冷却空気の圧力損失が増大するとすきまを作ることを
   特徴とする可動式エアフィルタ装置。
2. 【請求項２】 前記エアフィルタの自重を調節するため
   の重りを具備する請求項１の可動式エアフィルタ装置。
3. 【請求項３】 前記エアフィルタを通る空気の脈流によ
   るエアフィルタの振動を減衰させるバランサーを具備す
   る請求項１の可動式エアフィルタ装置。
4. 【請求項４】 前記エアフィルタが回転し、前記すきま
   を形成したことを検出する検出手段を具備する請求項１
   の可動式エアフィルタ装置。
5. 【請求項５】 電子機器の冷却のために冷却空気を取組
   む枠部分に設けられ回転可能なエアフィルタと、前記エ
   アフィルタに設けられ枠部分に対してこのエアフィルタ
   が所定の力をもって設置されるようにバネを具備する可
   動式エアフィルタ装置。