JPH07289463A - 浴槽用のステツプ具 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】浴槽に取付けた状態でステツプ台を浴槽内外の
いずれにも移動させることができる浴槽用のステツプ
具。 【構成】支持本体１１の前後側から吊下げられた前後の
連結具１５，１５の第一連結棒１７，１７の伏倒方向を
選択することにより両第二連結棒１８，１８を左右のい
ずれか一方側に吊り下げると共に、両第三連結棒２２，
２２を対応する掛合部２４（又は２５）に掛合すること
によりステツプ台１６が水平状態となるようにしたこと
である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、身障者や足腰の不自由
な者等が浴槽へ容易に出入りするために用いる浴槽用の
ステツプ具の改良に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の浴槽用のステツプ具としては、実
開昭４−５４２９０号公報に記載のものがある。この浴
槽用のステツプ具は、図６に示す如く、浴槽Ａの上端縁
部ａに嵌め合わせるコの字形枠体１の互に対向する一対
の側枠２，３のうち、浴槽Ａ内に配置される一方側枠２
から吊下げた連結棒４，４の下端に踏み板５を取付け、
他方側枠３には手摺り部６を上部に有する柱体７の下部
を連結し、上記手摺り部６と前記枠体１の上面間に風呂
蓋の厚み以上の間隔を設けたものである。枠体１は、一
対の側枠２，３の上端を連結部８で連結してある。側枠
２には、浴槽Ａの縁部ａに嵌め合わせた枠体１を固定す
るための固定具９のハンドル９ａ，９ａを突設してあ
る。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】前記浴槽用のステツプ
具は、浴槽Ａの内側にのみ踏み板５が配置されるため、
浴槽Ａの外側に踏み板が必要な場合に対処できなく、不
便なときがある。本発明は、この不便を解決するため
に、浴槽に取付けた状態でステツプ台を浴槽内外のいず
れにも移動させることができる浴槽用のステツプ具の提
供を目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明の
要旨は、図１乃至図３に示す実施例の如く、浴槽Ａの上
端縁部ａ用の嵌め込み空間Ｓを介して対峙する左右の側
部１２，１３を上方連結部１４で連結した支持本体１１
と、支持本体１１の前後側から吊下げられた前後の連結
具１５，１５と、連結具１５，１５の下端に連結したス
テツプ台１６とを備え、各連結具１５が一端どうし１７
ａ，１８ａを回転自在に連結１９した第一連結棒１７及
び第二連結棒１８からなり、支持本体１１の上方連結部
１４の前後寄りの左右中間に各第一連結棒１７の他端１
７ｂが揺動自在に連結２０され、各第二連結棒１８の他
端１８ｂにステツプ台１６が揺動自在に連結２１され、
ステツプ台１６の揺動側前後に前後の第三連結棒２２，
２２の一端２２ａ，２２ａが揺動自在に連結２３され、
支持本体１１の左右の側部１２，１３に両第三連結棒２
２，２２の他端２２ｂ，２２ｂが掛合する掛合部２４，
２５が形成され、第一連結棒１７，１７の伏倒方向を選
択することにより両第二連結棒１８，１８を左右のいず
れか一方側に吊り下げると共に、両第三連結棒２２，２
２を対応する掛合部２４（又は２５）に掛合することに
よりステツプ台１６が水平状態となるようにした浴槽用
のステツプ具である。

【０００５】請求項２記載の本発明の要旨は、図４及び
図５に示す実施例の如く、浴槽Ａの上端縁部ａ用の嵌め
込み空間Ｓを介して対峙する左右の側部１２，１３を上
方連結部１４で連結した支持本体１１と、支持本体１１
の前後側から吊下げられた前後の連結具１５，１５と、
連結具１５，１５の下端に連結したステツプ台１６とを
備え、各連結具１５が一端どうし１７ａ，１８ａを回転
自在に連結１９した第一連結棒１７及び第二連結棒１８
からなり、支持本体１１の上方連結部１４の前後寄りの
左右中間に各第一連結棒１７の他端１７ｂが揺動自在に
連結２０され、各第二連結棒１８の他端１８ｂにステツ
プ台１６が両第二連結棒１８，１８の間を揺動通過する
ように揺動自在に連結２１され、各第二連結棒１８とス
テツプ台１６との間にステツプ台１６の揺動範囲を規制
する揺動規制具４１が設けられ、両第一連結棒１７，１
７の伏倒方向を選択することにより両第二連結棒１８，
１８を左右のいずれか一方側に吊り下げると共に、ステ
ツプ台１６の伏倒方向を選択することによりステツプ台
１６が水平状態となるようにした浴槽用のステツプ具で
ある。

【０００６】請求項３記載の本発明の要旨は、前記支持
本体１１の外表面１１ａが、軟質素材で形成されている
請求項１又は２記載の浴槽用のステツプ具であり、外表
面１１ａが浴槽使用者と接触しても、ソフトに接触させ
ることを目的とする。

【０００７】請求項４記載の本発明の要旨は、前記支持
本体１１の外表面に、前記連結具１５，１５を収納する
凹溝３１，３２が形成されている請求項１，２又は３記
載の浴槽用のステツプ具であり、浴槽使用者の肌と連結
具１５，１５とを接触させないようにすることを目的と
する。

【０００８】

【作用】請求項１記載の本発明にあつては、図１に示す
実施例の如く、浴槽Ａの上端縁部ａに支持体１１を嵌め
合わせて取付けることができ、この取付け状態で、第一
連結棒１７，１７の伏倒方向を選択して第二連結棒１
８，１８を浴槽内外のいずれか一方側に吊り下げると共
に第三連結棒２２，２２を対応する掛合部２３（又は２
４）に掛合することにより、水平状態のステツプ台１６
を浴槽Ａ内外のいずれの側にも移動させることができ
る。

【０００９】請求項２記載の本発明にあつては、図４に
示す実施例の如く、浴槽Ａの上端縁部ａに支持体１１を
嵌め合わせて取付けることができ、この取付け状態で、
第一連結棒１７，１７及びステツプ台１６の伏倒方向を
選択することにより、水平状態のステツプ台１６を浴槽
Ａ内外のいずれの側にも移動させることができる。

【００１０】請求項３記載の本発明にあっては、支持体
１１の外表面１１ａと浴槽使用者との接触がソフトであ
る。

【００１１】請求項４記載の本発明にあっては、ステツ
プ台１６が水平状態のとき、連結具１５，１５が凹溝３
１，３２内に収納されるので、連結具１５，１５と浴槽
使用者との接触はない。

【００１２】

【実施例】以下、本発明に係る浴槽用のステツプ具を図
面に示す実施例に基づいて説明する。 （第１実施例）図１乃至図３は本発明に係る浴槽用のス
テツプ具の第１実施例を示すものであり、図１は全体を
示す斜視図であり、図２は図１のイ−イ線で断面した正
面断面図、図３は図１のロ−ロ線で断面した正面断面図
である。本実施例の浴槽用のステツプ具１０は、支持本
体１１と、支持本体１１の前後側から吊下げられた前後
の連結具１５，１５と、連結具１５，１５の下端に連結
したステツプ台１６と、ステツプ台１６に連結した前後
の第三連結棒２２，２２とからなる。

【００１３】前記支持本体１１は、浴槽Ａの上端縁部ａ
用の嵌め込み空間Ｓを介して対峙する左右の側部１２，
１３を上方連結部１４で連結して鞍状に形成されてい
る。支持本体１１は、内側が硬質合成樹脂素材であるＡ
ＢＳ樹脂，ウレタン樹脂等の剛性素材から形成され、浴
槽使用者と接触する外表面１１ａが軟質合成樹脂素材で
ある発泡ウレタン等の軟質素材で形成されている。支持
本体１１は、外表面側の前後寄りに、凹溝３１，３２が
形成されている。

【００１４】前記支持本体１１は、図２に示す如く、左
右の側部１２，１３の外表面側中央に凹部２７，２８が
形成され、凹部２７，２８の夫々に固定具２９が設けら
れている。各固定具２９は、側部１２（又は１３）に螺
合するボルト２９ｂと、ボルト２９ｂの外側端に固着し
たハンドル２９ａと、ボルト２９ｂの内側端に回転自在
に連結した押圧板２９ｃとからなる。固定具２９，２９
は、浴槽Ａの上端縁部ａに枠体１１を嵌め合わせとき、
各ハンドル２９ａの操作で各押圧板２９ｃを浴槽Ａの上
端縁部ａに押圧させることにより、枠体１１を固定す
る。なお、固定具２９は、左右の側部１２，１３のいず
れか一方にのみ設けることも可能である。

【００１５】前記支持本体１１は、左右の側部１２，１
３に第三連結棒２２，２２の他端２２ｂ，２２ｂが掛合
する掛合部２４，２５が切り込み形成されている。

【００１６】前記各連結具１５は、図３に示す如く、第
一連結棒１７及び第二連結棒１８の一端どうし１７ａ，
１８ａを回転自在１９に連結したものからなり、前記支
持本体１１の対応する凹溝３１又は３２内に収納される
ようになつている。第一連結棒１７及び第二連結棒１８
は、アルミニウム，ステンレススチール，ＦＲＰ等の素
材から形成されている。各第一連結棒１７は、支持本体
１１の上方連結部１４の前後寄りの左右中間部位に、他
端１７ｂが揺動自在に連結２０されている。各第二連結
棒１８は、他端１８ｂにステツプ台１６が揺動自在に連
結２１されている。

【００１７】前記ステツプ台１６は、図２に示す如く、
アルミニウム，ステンレススチール，ＦＲＰ等の素材か
ら形成され、揺動側前後に前後の第三連結棒２２，２２
の一端２２ａ，２２ａが揺動自在に連結２３されてい
る。ステツプ台１６は、その両表面１６ａ，１６ａに、
滑止め用の凹凸が形成されている。ステツプ台１６は、
腰掛けられる大きさに形成されることもある。

【００１８】前記第三連結棒２２，２２は、アルミニウ
ム，ステンレススチール，ＦＲＰ等の素材から形成さ
れ、内折れの他端２２ｂ，２２ｂが連結されている。第
三連結棒２２，２２は、掛合部２４（又は２５）に他端
２２ｂ，２２ｂを掛合したとき、ステツプ台１６を水平
状態に支持するようになつている。

【００１９】本実施例の浴槽用のステツプ具１０は、次
の如く使用される。浴槽用のステツプ具１０は、図２に
示す如く、浴槽Ａの上端縁部ａの所望位置に、支持体１
１を嵌め合わせ、各固定具２９のハンドル２９ａを操作
して枠体１１を取付け固定する。次に、この取付け固定
された浴槽用のステツプ具１０は、図３に示す如く、連
結具１５，１５の第一連結棒１７，１７の伏倒方向（同
図中のＢ状態又はＣ状態）を選択して第二連結棒１８，
１８を浴槽Ａ内外のいずれか一方側に吊り下げると共
に、図２に示す如く、第三連結棒２２，２２を対応する
掛合部２４（又は２５）に掛合することにより、水平状
態のステツプ台１６を浴槽Ａ内外のいずれの側にも移動
させることができる。

【００２０】（第２実施例）図４及び図５は本発明に係
る浴槽用のステツプ具の第２実施例を示すものであり、
図４は全体を示す斜視図であり、図５は図４のハ−ハ線
で断面した正面断面図である。本実施例の浴槽用のステ
ツプ具４０は、支持本体１１と、支持本体１１の前後側
から吊下げられた前後の連結具１５，１５と、連結具１
５，１５の下端に揺動自在に連結したステツプ台１６
と、各連結具１５とステツプ台１６との間に設けられた
揺動規制具４１とからなる。

【００２１】前記支持本体１１は、浴槽Ａの上端縁部ａ
用の嵌め込み空間Ｓを介して対峙する左右の側部１２，
１３を上方連結部１４で連結して鞍状に形成されてい
る。支持本体１１は、内側が硬質合成樹脂素材であるＡ
ＢＳ樹脂，ウレタン樹脂等の剛性素材から形成され、浴
槽使用者と接触する外表面１１ａが軟質合成樹脂素材で
ある発泡ウレタン等の軟質素材で形成されている。支持
本体１１は、外表面側の前後寄りに、凹溝３１，３２が
形成されている。

【００２２】前記支持本体１１は、左右の側部１２，１
３の外表面側中央に凹部２７，２８が形成され、凹部２
７，２８の夫々に固定具２９が設けられている。各固定
具２９は、側部１２（又は１３）に螺合するボルト２９
ｂ（図２参照）と、ボルト２９ｂに外側端に固着したハ
ンドル２９ａと、ボルト２９ｂの内側端に回転自在に連
結した押圧板２９ｃとからなる。固定具２９，２９は、
浴槽Ａの上端縁部ａに枠体１１を嵌め合わせとき、各ハ
ンドル２９ａの操作で各押圧板２９ｃを浴槽Ａの上端縁
部ａに押圧させることにより、枠体１１を固定する。な
お、固定具２９は、左右の側部１２，１３のいずれか一
方にのみ設けることも可能である。

【００２３】前記各連結具１５は、第一連結棒１７及び
第二連結棒１８の一端どうし１７ａ，１８ａを回転自在
１９に連結したものからなり、前記支持本体１１の対応
する凹溝３１又は３２内に収納されるようになつてい
る。第一連結棒１７及び第二連結棒１８は、アルミニウ
ム，ステンレススチール，ＦＲＰ等の素材から形成され
ている。各第一連結棒１７は、支持本体１１の上方連結
部１４の前後寄りの左右中間部位に、他端１７ｂが揺動
自在に連結２０されている。

【００２４】前記ステツプ台１６は、アルミニウム，ス
テンレススチール，ＦＲＰ等の素材から形成され、前後
の第二練結棒１８，１８の各他端１８ｂに揺動自在に連
結２１され、両第二連結棒１８，１８の間を揺動通過す
るようにしてある。ステツプ台１６は、その両表面１６
ａ，１６ａに、滑止め用の凹凸が形成されている。ステ
ツプ台１６は、腰掛けられる大きさに形成されることも
ある。

【００２５】前記ステツプ台１６と両第二連結棒１８，
１８との間には、保持具３２，３２が設けられ、両第二
連結棒１８，１８の間にステツプ台１６を起立させたと
き、ステツプ台１６が保持されるようになつている。保
持具４２は、ステツプ台１６の前後側部に設けられた突
起４２ａと、第二連結棒１８の内側に設けた凹部４２ｂ
とからなり、凹部４２ｂに突起４２ａを無理に嵌入させ
ることにより、ステツプ台１６を保持するようになつて
いる。

【００２６】前記各揺動規制具４１は、各第二連結棒１
８の下端の左右両側から対向する第二連結棒１８に向か
う内方向へ突設した片状に形成され、ステツプ台１６の
揺動中心寄りに当接してステツプ台１６の揺動範囲を規
制するものである。揺動規制具４１は、両第二連結棒１
８，１８を吊り下げ状態としたとき、ステツプ台１６を
水平状態に支持するようになつている。

【００２７】本実施例の浴槽用のステツプ具４０は、次
の如く使用される。浴槽用のステツプ具１０は、浴槽Ａ
の上端縁部ａの所望位置に、支持体１１を嵌め合わせ、
各固定具２９のハンドル２９ａを操作して枠体１１を取
付け固定する。次に、この取付け固定された浴槽用のス
テツプ具１０は、連結具１５，１５の第一連結棒１７，
１７の伏倒方向（図５中のＢ状態又はＣ状態）を選択し
て第二連結棒１８，１８を浴槽Ａ内外のいずれか一方側
に吊り下げると共に、ステツプ台１６を揺動規制具４１
に当接するまで揺動させることにより、水平状態のステ
ツプ台１６を浴槽Ａ内外のいずれの側にも移動させるこ
とができる。ステツプ台１６を使用しないときには、両
第二連結棒１８，１８の間にステツプ台１６を起立保持
させることもできる。

【００２８】

【発明の効果】以上詳述の如く、本発明に係る浴槽用の
ステツプ具は、次の如き優れた効果を有する。 請求項１〜４記載の本発明は、ステツプ台を浴槽内外
のいずれの側にも移動させることができるため、浴槽内
と浴槽外との双方から利用することが可能となり、浴槽
に対する出入りをより一層容易とさせることができる。 請求項３記載の本発明は、支持体の外表面に浴槽使用
者が接触しても、ソフトに接触させることができ、安全
に使用することができる。 請求項４記載の本発明は、凹溝内に収納され連結具と
浴槽使用者との接触がないため、安全に使用することが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る浴槽用のステツプ具の第１実施例
を示すものであり、全体を示す斜視図である。

【図２】図１のイ−イ線で断面した正面断面図である。

【図３】図１のロ−ロ線で断面した正面断面図である。

【図４】本発明に係る浴槽用のステツプ具の第２実施例
を示すものであり、全体を示す斜視図である。

【図５】図４のハ−ハ線で断面した正面断面図である。

【図６】従来の浴槽用のステツプ具の全体を示す斜視図
である。

【符号の説明】

Ａ…浴槽 ａ…上端縁部 Ｓ…嵌め込み空間 １１…支持本体 １２，１３…側部 １４…上方連結部 １５…連結具 １６…ステツプ台 １７…第一連結棒 １８…第二連結棒 ２２…第三連結棒 ２４，２５…掛合部 ４１…揺動規制具

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 浴槽上端縁部用の嵌め込み空間を介して
   対峙する左右の側部を上方連結部で連結した支持本体
   と、該支持本体の前後側から吊下げられた前後の連結具
   と、該連結具の下端に連結したステツプ台とを備えた浴
   槽用のステツプ具において、前記各連結具が一端どうし
   を回転自在に連結した第一連結棒及び第二連結棒からな
   り、前記支持本体の上方連結部の前後寄りの左右中間に
   各第一連結棒の他端が揺動自在に連結され、各第二連結
   棒の他端に前記ステツプ台が揺動自在に連結され、前記
   ステツプ台の揺動側前後に前後の第三連結棒の一端が揺
   動自在に連結され、前記支持本体の左右の側部に両第三
   連結棒の他端が掛合する掛合部が形成され、前記両第一
   連結棒の伏倒方向を選択することにより両第二連結棒を
   左右のいずれか一方側に吊り下げると共に、両第三連結
   棒を対応する掛合部に掛合することによりステツプ台が
   水平状態となるようにしたことを特徴とする浴槽用のス
   テツプ具。
2. 【請求項２】 浴槽上端縁部用の嵌め込み空間を介して
   対峙する左右の側部を上方連結部で連結した支持本体
   と、該支持本体の前後側から吊下げられた前後の連結具
   と、該連結具の下端に連結したステツプ台とを備えた浴
   槽用のステツプ具において、前記各連結具が一端どうし
   を回転自在に連結した第一連結棒及び第二連結棒からな
   り、前記支持本体の上方連結部の前後寄りの左右中間に
   各第一連結棒の他端が揺動自在に連結され、各第二連結
   棒の他端に前記ステツプ台が両第二連結棒の間を揺動通
   過するように揺動自在に連結され、各第二連結棒と前記
   ステツプ台との間にステツプ台の揺動範囲を規制する揺
   動規制具が設けられ、前記両第一連結棒の伏倒方向を選
   択することにより両第二連結棒を左右のいずれか一方側
   に吊り下げると共に、前記ステツプ台の伏倒方向を選択
   することによりステツプ台が水平状態となるようにした
   ことを特徴とする浴槽用のステツプ具。
3. 【請求項３】 前記支持本体の外表面が、軟質素材で形
   成されている請求項１又は２記載の浴槽用のステツプ
   具。
4. 【請求項４】 前記支持本体の外表面に、前記連結具を
   収納する凹溝が形成されている請求項１，２又は３記載
   の浴槽用のステツプ具。