JPH07288802A - 侵入物体監視装置 - Google Patents

侵入物体監視装置

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JPH07288802A
JPH07288802A JP7838394A JP7838394A JPH07288802A JP H07288802 A JPH07288802 A JP H07288802A JP 7838394 A JP7838394 A JP 7838394A JP 7838394 A JP7838394 A JP 7838394A JP H07288802 A JPH07288802 A JP H07288802A
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JP
Japan
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video
intruding object
monitoring
network
camera
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Application number
JP7838394A
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English (en)
Inventor
Yuichi Fujino
雄一 藤野
Yasushi Suda
泰史 須田
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】人物等の侵入物体を監視し,監視要員に異常を
警告する侵入物体監視装置に関し,複数の監視用モニタ
を注視しなければならないなどの監視要員の負担を軽減
するとともに,監視領域と監視要員室間のケーブル敷設
等に伴う経済的負担を軽減することを目的とする。 【構成】侵入物体検出・追跡用カメラ10により撮像され
た映像信号の中から侵入物体を検出し,その位置座標情
報に基づいて監視カメラ・雲台制御装置4を制御する。
これにより,監視カメラ1による侵入物体の追跡・撮像
を可能にする。監視カメラ1により撮像した侵入物体映
像を符号化しさらにパケット化してネットワーク上に送
出する。監視要員室8においてネットワーク上を流れる
パケットデータを受信し,その符号化データを復号して
映像信号に戻し,監視用モニタ3に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,人物,動物,異常物な
どによる外部からの侵入物体を監視し,保安員に異常を
警告する侵入物体監視装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の監視カメラと監視用モニタ
を使用した侵入物体監視装置の構成例を示し,51は監
視カメラ,52は電動雲台,53は監視用モニタ,54
はカメラ・雲台制御装置,55は同軸ケーブル,56は
カメラ・雲台制御ケーブル,57は監視領域,58は監
視要員室である。
【0003】監視カメラ51と電動雲台52は,侵入物
体などを監視したい場所を大きく臨める場所に設置され
る。監視用モニタ53とカメラ・雲台制御装置54は監
視要員がいる部屋に設置される。監視カメラ51と監視
用モニタ53とは同軸ケーブル55により接続され,監
視カメラ51により撮像された映像が監視用モニタ53
に表示される。監視カメラ51と電動雲台52は,カメ
ラ・雲台制御ケーブル56によってカメラ・雲台制御装
置54に接続され,カメラの撮像範囲を監視要員のパ
ン,チルト操作により移動させたり,監視カメラ51の
ズームを制御して,侵入物体をクローズアップで撮像す
ることができるようになっている。
【0004】監視要員は常に監視用モニタ53を注視
し,監視カメラ51の視野範囲に侵入物体が検出された
ならば,監視要員がカメラ・雲台制御装置54を操作し
て,電動雲台52を動作させ,また監視カメラ51をズ
ームアップさせ,侵入物体をクローズアップ撮像し,そ
の侵入物体の詳細な様子を撮像し,危険な状態かどう
か,などを判断する。
【0005】従来の侵入物体監視装置は,複数地点に設
置することが可能であるが,その場合には,それぞれの
地点の監視領域57から監視要員室58へ同軸ケーブル
55,カメラ・雲台制御ケーブル56をそれぞれ集線さ
せ,複数の監視用モニタ53にて監視する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来の侵入物体監視装
置では,常に監視要員が監視用モニタを注視していなけ
ればならないので,監視要員への負荷が過大なものとな
るという第1の問題点がある。
【0007】また,監視要員は,侵入物体を検出した時
点で,その詳細な様子を得るためにカメラのズームアッ
プ等の操作をしなければならない。通常,監視要員は一
人で一つの監視用モニタのみを注視しているわけではな
く,複数の場所の監視も行うため,複数の監視用モニタ
を注視している場合が多い。もし,このように一地点の
場所におけるズームアップなどのカメラ操作を行ってい
るときに,他の監視場所に侵入物体があり,その様子が
他の監視用モニタに表示された場合,それを監視要員が
検出することは困難であるという第2の問題点がある。
【0008】さらに,カメラと監視用モニタ間には同軸
ケーブルによる接続が必要になり,電動雲台とカメラの
制御用にはカメラ・雲台制御ケーブルによる接続が必要
になるために,監視系を構成する際には,ケーブルを2
本設置しなければならず,複数地点の監視システムを構
成しようとする場合などに,その敷設費用がかさむとい
う第3の問題点がある。
【0009】さらにまた,一つの監視要員室にて複数の
地点の監視を行いたい場合には,それぞれの監視領域か
ら監視要員室へ同軸ケーブルやカメラ・雲台制御ケーブ
ルを接続しなければならず,その敷設コストがかかると
いう第4の問題点がある。
【0010】本発明の目的は,常に監視要員が監視用モ
ニタを注視していなければならず,監視要員への負荷が
過大なものとなる第1の問題点,一地点における侵入物
体のズームアップなどの操作中に他の監視場所に侵入物
体があり,その様子が他の監視用モニタに表示された場
合,それを監視要員が検出することが困難である第2の
問題点,監視系を構成する際にケーブルを2本設置しな
ければならず,その敷設費がかさむ第3の問題点,一つ
の監視要員室にて複数地点を監視する場合,そのケーブ
ルの敷設費用がかかるという第4の問題点を解決する侵
入物体監視装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
し,目的を達成するために,侵入物体を検出する手段
と,検出した侵入物体の位置を算出する手段と,算出さ
れた位置座標情報に基づき,カメラの電動雲台を動作さ
せる手段と,電動雲台により移動させられた監視用のカ
メラにより撮像された侵入物体映像を符号化する手段
と,符号化された映像をパケット化してネットワーク
(例えば,イーサネット)上に送出する手段と,イーサ
ネットなどのネットワーク上を流れているパケットデー
タを受信し,符号化データに分離する手段と,分離され
た符号化データを復号して映像信号に戻す手段と,復号
された映像信号を表示する手段とを有することを主要な
特徴とする。
【0012】第二に,侵入物体の位置を検出して算出さ
れた位置座標情報に基づき,カメラの電動雲台を動作さ
せる代わりに,撮像された監視領域映像信号の中から侵
入物体を中心にして矩形枠で切り出す手段と,切り出さ
れた映像信号を拡大し,通常の映像信号に戻す手段とを
持ち,監視用のカメラの映像信号の代わりに切り出され
た映像信号をネットワーク上に送出することを主要な特
徴とする。
【0013】
【作用】本発明は,例えば侵入物体を検出し,その位置
を求める侵入物体検出・追跡装置と,求められた座標位
置情報に基づき,電動雲台を動作させる制御装置と,電
動雲台に載置された監視用のカメラと,それにより撮像
された映像を符号化し,イーサネットなどのネットワー
ク上に送出する符号化装置と,ネットワーク上の映像デ
ータを受信し復号する復号化装置と,復号された映像信
号をモニタする監視用モニタから構成される。このよう
な構成を有することから,侵入物体検出・追跡装置によ
り,侵入物体を検出した時点で,監視要員にアラームを
イーサネット等を介して自動的に送出することができ
る。
【0014】また,ある一地点で,侵入物体検出・追跡
装置が侵入物体を検出し,アラームが発生して,監視要
員が監視用モニタを注視している時に,他の地点におい
て物体が侵入してきても,その地点における侵入物体検
出・追跡装置により,次のアラームを自動的に発生させ
ることが可能である。加えて,伝送路にイーサネットを
使用することにより,映像信号,音声信号,カメラ制御
データ,侵入物体検出・追跡装置設定データなどの情報
をイーサネット1本を介して送受信できる。
【0015】さらに,同一のイーサネット上に複数の地
点から監視領域の映像信号を符号化して送出することが
可能となる。また,侵入物体検出・追跡用のカメラとし
て,高解像度のカメラを用い,撮像された監視領域映像
信号の中から侵入物体を中心にして矩形枠で切り出し,
その部分を拡大して通常の映像信号とする手段を設ける
ことにより,1個のカメラで侵入物体を自動追跡するシ
ステムを実現することもできる。
【0016】
【実施例】図1は本発明の実施例の構成を示す図であ
り,1は監視カメラ,2は電動雲台,3は監視用モニ
タ,4は監視カメラ・雲台制御装置,10は侵入物体検
出・追跡用カメラ,11は異常音検出用マイク,12は
侵入物体検出・追跡装置,13は映像信号切り替え器,
14は映像音声符号化・パケット多重化装置,15はパ
ケット分離・映像音声復号化装置,16A・16Bはワ
ークステーション(以下,WSと記す),17はイーサ
ネットLAN,18A・18Bは蓄積装置,19はスピ
ーカである。
【0017】監視カメラ1,電動雲台2,監視用モニタ
3,監視カメラ・雲台制御装置4の機構については,従
来装置と同様であると考えてよい。侵入物体検出・追跡
用カメラ10は,監視する場所を広角で臨めるところに
設置される。侵入物体検出・追跡用カメラ10により撮
像された映像信号は,侵入物体検出・追跡装置12へ入
力される。侵入物体検出・追跡装置12は,入力された
映像信号により侵入物体を検出し,またその動きを追跡
する。
【0018】侵入物体検出・追跡装置12の機構および
動作の詳細については後述する。侵入物体検出・追跡装
置12により侵入物体が初めて検出された場合には,侵
入物体検出・追跡装置12からWS16Aへ,初めて侵
入物体を検出した,という情報を送出する。
【0019】WS16Aは,初めて侵入物体を検出し
た,という情報をイーサネットLAN17上にパケット
データとして送出し,WS16Bがその情報を受信す
る。WS16Bは受信したパケットデータを基に警告音
を出し,監視要員に,侵入物体が監視エリア内に入った
ことを警告し,注意を喚起する。また,侵入物体検出・
追跡装置12は入力された映像信号から,侵入物体が初
めて検出された時点からその侵入物体を実時間で追跡
し,撮像画面内における侵入物体座標位置信号として出
力する。出力された侵入物体座標位置信号はWS16A
に入力される。
【0020】WS16Aは,入力された侵入物体座標位
置信号を,監視カメラ・雲台制御装置4の制御信号に変
換する。WS16Aにより監視カメラ・雲台制御装置4
を制御する制御信号に変換された侵入物体座標位置信号
は,監視カメラ・雲台制御装置4に入力され,侵入物体
座標位置信号に応じて監視カメラ・雲台制御装置4を介
して電動雲台2を動作させ,侵入物体を追跡する。これ
により,侵入物体検出・追跡用カメラ10の視野内に侵
入した物体は,監視カメラ1によりクローズアップされ
て,その詳細な画像情報を得ることができる。監視カメ
ラ1により撮像された,クローズアップされた侵入物体
の画像は,映像信号切り替え情報に基づき,映像信号切
り替え器13により,侵入物体検出・追跡用カメラ10
から得られた映像信号と切り替えられて,映像音声符号
化・パケット多重化装置14に入力される。
【0021】なお,監視要員が広角の範囲を見たい場合
には,侵入物体検出・追跡用カメラ10の映像を使用
し,移動物体のズームアップ映像または任意の位置のズ
ームアップ映像を見たい場合には,監視カメラ1の映像
を使用するというように,映像信号切り替え情報によっ
て映像信号の切り替えを行うことができる。映像信号切
り替え情報は,監視要員により,WS16Bからイーサ
ネットLAN17上にパケットデータとして送出され,
WS16Aがその映像信号切り替え情報を受信し,WS
16Aから切り替え信号として映像信号切り替え器13
へ入力される。
【0022】映像音声符号化・パケット多重化装置14
に入力された映像信号は,イーサネットLAN17を介
して送信される。パケット化されて送信された映像信号
は,パケット分離・映像音声復号化装置15によりパケ
ット分離され,映像信号に復号される。復号された映像
信号は,監視用モニタ3に入力され侵入物体を表示す
る。
【0023】次に,請求項4記載の発明の実施例につい
て説明する。この実施例では,監視領域7側のWS16
Aに蓄積装置18Aまたは監視要員室8のWS16Bに
蓄積装置18Bが設けられる。パケット化された映像信
号は蓄積装置18Aに蓄積される。保守要員の要望に応
じて,蓄積装置18Aに蓄積された映像信号をWS16
Aを介して読み出し,イーサネットLAN17上に送出
させる。送出された映像パケットデータを受信して,パ
ケット分離・映像音声復号化装置15によりパケット分
離し,映像信号に復号化し,監視用モニタ3に表示する
ことができる。
【0024】または,イーサネットLAN17を介し
て,パケット化されて送信された映像信号をWS16B
により受信し,蓄積装置18Bに蓄積する。保守要員の
要望に応じて,蓄積装置18Bに蓄積された映像パケッ
トデータをWS16Bを介して読み出し,映像信号に復
号化し,監視用モニタ3に表示することができるように
なっている。
【0025】図2は,請求項2記載の発明に対応する実
施例の構成を示す図である。図2において,図1と同符
号のものは図1に示すものに対応し,37は動物体領域
切り出し処理部,41は拡大処理部を表す。この動物体
領域切り出し処理部37および拡大処理部41等の詳細
については図4を参照して後述する。
【0026】この実施例の場合,侵入物体検出・追跡用
カメラ10によりあらかじめ設定された監視領域の全体
を撮像し,侵入物体検出・追跡装置12の動物体領域切
り出し処理部37により,撮像された映像信号の中から
侵入物体を検出して,その位置座標情報を求める。そし
て,求められた位置座標情報に基づき,撮像された監視
領域映像信号の中から侵入物体を含む領域を矩形枠で切
り出し,拡大処理部41により,矩形枠で切り出された
映像信号を拡大して通常の映像信号に戻す。それをクロ
ーズアップ映像として使用し,映像音声符号化・パケッ
ト多重化装置14により,符号化とパケット化を行い,
イーサネットLAN17に送出する。他の部分について
は,前述した図1に示す実施例とほぼ同様である。
【0027】図3は,侵入物体検出・追跡用カメラ10
により撮像された映像信号中に侵入物体が検出されてい
る状態を示す図であり,20は監視領域画像(映像信
号),21は侵入物体,22はx軸,23はy軸,24
は座標原点,25は重心点c(xi,yi),26は切
り出し矩形枠である。
【0028】侵入物体検出・追跡用カメラ10により撮
像された映像信号は,侵入物体検出・追跡装置12に入
力され,侵入物体21として検出,追跡される。追跡さ
れた侵入物体21は,その重心点25の座標c(xi,
yi)が実時間で,例えば1/30秒毎に算出され出力
される。x軸22,y軸23の単位は侵入物体検出・追
跡装置12の追跡精度によって決定され,例えばx方向
は水平方向画面全長の1/96,y方向は垂直方向画面
全長の1/60などとなる。
【0029】ここで,図2の実施例の場合,侵入物体2
1の重心点25の座標c(xi,yi)を中心に侵入物
体21を囲む切り出し矩形枠26で信号を切り出し,そ
の切り出された矩形枠の信号を電子的に拡大し,通常の
映像信号として出力する。こうすれば,電子ズームアッ
プとした侵入物体21のクローズアップ映像として使用
することができる。この方式では,2台のカメラを使用
しないですむため,設置経費が安くなる特長があるが,
結果として得られた画像は電子ズームアップであるため
に品質的に劣る画像となる。
【0030】次に,請求項3記載の発明の実施例につい
て説明する。図1に示す監視カメラ1は,監視カメラ・
雲台制御装置4を制御する信号に変換された侵入物体座
標位置信号により,その動きを制御されているが,監視
要員が監視カメラ・雲台制御装置4を制御する制御信号
をWS16Bに入力することにより,監視要員の望みの
位置へカメラ1を移動させることも可能である。すなわ
ち,WS16Bに入力された監視カメラ・雲台制御装置
4を制御する制御信号は,イーサネットLAN17上に
送信され,WS16Aがその制御信号を受信し,WS1
6Aはその制御信号を監視カメラ・雲台制御装置4に入
力して電動雲台2を動作させ,監視カメラ1を制御す
る。これにより,自動的に侵入物体を追跡するモード
と,監視要員の手動により追跡するモードの2種類を提
供することができる。
【0031】また,監視カメラ1を移動させるのと同様
にして,監視要員が監視カメラ1のズームアップ操作や
アイリス,ピントの操作情報をWS16Bに入力し,イ
ーサネットLAN17上にその操作情報を送出し,WS
16Aが操作情報を受信し,WS16Aから監視カメラ
1に入力することにより監視カメラ1のズーム,アイリ
ス,ピントを制御することができる。
【0032】図2に示す実施例の場合にも,監視カメラ
・雲台制御装置4を制御する信号を送る代わりに,切り
出し矩形枠の位置および拡大率などをWS16Bに入力
し,WS16Aへその情報を送り,WS16Aが侵入物
体検出・追跡装置12を制御することにより,自動的に
侵入物体を追跡するモードと,監視要員の手動により追
跡するモードの2種類のモードを同様に提供することが
可能である。
【0033】請求項5記載の発明の実施例では,監視領
域7側に異常音検出用マイク11,監視要員室8側にス
ピーカ19が設けられる。異常音検出用マイク11は,
侵入物体検出・追跡用カメラ10の近く,または,侵入
物体が最も接近してほしくない場所に設置され,侵入物
体の音情報を収集する。収集された音情報は映像音声符
号化・パケット多重化装置14に入力され,高能率圧
縮,パケット多重化され,パケットデータとしてイーサ
ネットLAN17上に送信される。イーサネットLAN
17上に送出された音声情報は,パケット分離・映像音
声復号化装置15によりパケット分離・音声復号化処理
が行われ,通常の音声信号に戻され,スピーカ19に出
力される。侵入物体検出・追跡装置12により検出され
た侵入物体情報と異常音検出用マイク11により収集さ
れた異常音を組み合わせて,侵入物体を特定する精度を
上げることが可能となる。
【0034】次に,侵入物体検出・追跡装置12につい
て詳細に述べる。本実施例の侵入物体検出・追跡装置で
は,例えば特開平5−225342号公報「動物体追跡
処理方法」に示されている技術を用いている。以下,こ
れについて説明する。
【0035】図4は,特開平5−225342号公報
「動物体追跡処理方法」に示されている侵入物体検出・
追跡装置の技術を説明する図であり,31はA/D変換
処理部,32は背景メモリ部,33は画素演算処理部,
34はブロック化処理部,35は2値化処理部,36は
2値化しきい値設定部,37は動物体領域切り出し処理
部,38はラベリング処理部,39はらせん状ラベリン
グ処理座標発生部,40はらせん状ラベリング処理部,
41は拡大処理部である。
【0036】人物などの移動物体がない状態で侵入物体
検出・追跡用カメラ10で撮像された背景は,A/D変
換処理部31でA/D変換され,背景メモリ部32に蓄
積される。次に人物などの移動物体,または侵入物体が
いる状態で侵入物体検出・追跡用カメラ10にて撮像さ
れた人物または侵入物体像は,A/D変換処理部31で
A/D変換され,画素演算処理部33に入力され,nフ
レーム毎(nはn≧1なる整数)に背景メモリ部32に
蓄積されている背景信号とのフレーム間画素差分が演算
される。このとき,人物などの移動物体,または侵入物
体は差分信号として現れ,背景部分は消えてしまう。フ
レーム間画素差分信号は,ブロック化処理部34で,あ
らかじめ設定されたブロックに分割される。ブロックの
大きさは,認識する動物体の大きさに関係するが,人物
像の場合には,例えば8×8または16×16などを設
定する。ここで設定されたブロックがx軸22,y軸2
3の単位を決定する。すなわち,1画面の構成が水平方
向768画素,垂直方向480ラインの場合,8×8で
ブロック化すると水平方向96ブロック,垂直方向60
ブロックとなる。ブロック化された映像信号は2値化処
理部35にて,あらかじめ2値化しきい値設定部36に
て設定されたしきい値に基づき2値化され,フレーム間
差分ブロックが得られる。人物などの移動物体または侵
入物体は2値化信号のうち,“1”の領域として現れ,
背景部分は“0”の部分となる。
【0037】処理の一番最初のフレーム間差分画像は,
ラベリング処理部38に入力され,2値化領域のうち
“1”の閉領域に通常のラベリング処理が実施され,そ
の閉領域,すなわち人物などの移動物体または侵入物体
の重心点と面積が求められる。得られた重心点と面積は
動物体領域切り出し処理部37に入力され,その重心点
を中心に,面積に応じて切り出し矩形枠が設定され,動
物体領域が矩形状に切り出される。なお,ここでは通常
のラベリング処理を行っているが,次に述べるらせん状
ラベリング処理を行ってもよい。また,この処理を省略
して,最初の処理フレームは固定的に例えば画面中央か
ら次に述べるらせん状ラベリング処理を開始させてもよ
い。すなわち,最初の処理フレームでは重心点の代わり
に画面中央値を使用することになる。
【0038】次の処理フレームでは,切り出し矩形枠に
基づいて動物体領域が切り出され,切り出された動物体
領域は,重心点情報と共にらせん状ラベリング処理部4
0に入力され,らせん状ラベリング処理が実施される。
らせん状ラベリング処理部40では,入力した重心点を
中心にして,らせん状ラベリング処理座標発生部39に
基づいて閉領域にらせん状にラベル番号を付与し,閉領
域のラベル番号,面積,重心点を得る。得られた重心点
は,次の処理フレームのらせん状ラベリング処理の開始
点として使用される。
【0039】このように,最初の処理フレームで得られ
た重心点をらせん状ラベリング処理の開始点とし,次の
処理フレームでらせん状ラベリングを実施し,らせん状
ラベリング処理で得られた重心点を基に,さらに次の処
理フレームのらせん状ラベリング処理の開始点とする。
本処理を繰り返すことにより,求める閉領域の重心点が
各フレーム毎,すなわち1/30秒毎に得られる。この
結果,閉領域,すなわち人物などの移動物体または侵入
物体の重心点座標を1/30秒毎に得ることができる。
【0040】また,前述したように,動物体領域切り出
し処理部37により,重心点を中心に,面積に応じて切
り出し矩形枠が設定され,動物体領域が矩形状に切り出
されるが,切り出された信号を拡大処理部41に入力
し,もとの映像信号と同じ大きさに拡大することによ
り,動物体領域の電子ズームアップが可能となる。
【0041】なお,本実施例では,一つの監視領域から
の映像を符号化して監視要員室へ送出している構成を示
したが,同様な構成で,監視領域を複数にして,一つの
イーサネットLAN17上に符号化した複数の監視映像
を送出する構成を採ることも可能である。
【0042】
【発明の効果】以上説明したように,本発明では,侵入
物体を検出し,その位置を求める侵入物体検出・追跡装
置と,求められた座標位置情報に基づき,電動雲台を動
作させる追跡用カメラと,追跡用カメラにより撮像され
た映像を符号化し,イーサネット等のネットワーク上に
送出する符号化装置と,ネットワーク上の映像データを
受信し復号する復号装置と,復号された映像信号をモニ
タする監視用モニタ装置から構成される。このような構
成になっているから,侵入物体検出・追跡装置により,
侵入物体を検出した時点で,監視要員にアラームをイー
サネットを介して自動的に送出することができ,監視要
員は,アラームが発生した時点から監視用モニタ画面を
注視すればよいため,監視要員に過大な負荷を与えずに
監視業務を遂行することが可能になる。
【0043】また,ある一地点で,侵入物体検出・追跡
装置が侵入物体を検出し,アラームが発生して,監視要
員が監視用モニタを注視している時に,他の地点におい
て物体が侵入してきても,侵入物体検出・追跡装置によ
り,次のアラームを自動的に発生させることが可能であ
るために,監視要員は2地点における侵入物体を容易に
注視することができる。加えて,伝送路にイーサネット
を使用することにより,映像信号,音声信号,カメラ制
御データ,侵入物体検出・追跡装置設定データなどの情
報をイーサネットを介して送受信できるために,伝送路
がイーサネット1本ですみ,その敷設費を安価にするこ
とが可能になる。
【0044】さらに,複数の地点における監視を行う場
合に,1本のイーサネットLAN上に複数の監視領域の
符号化した監視映像を送出できるため,その敷設費用を
安価にすることができる。換言すれば,イーサネットL
ANが既に敷設されていれば,容易にその地点の監視を
行うことができる。もちろん,イーサネットLANに限
らず,同様にパケット化されたデータを伝送することが
できるネットワークであれば同じ効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の構成を示す図である。
【図2】請求項2記載の発明に対応する実施例の構成を
示す図である。
【図3】侵入物体検出・追跡用カメラにより撮像された
映像信号中に侵入物体が検出されている状態を示す図で
ある。
【図4】実施例における侵入物体検出・追跡装置の構成
を示す図である。
【図5】従来の監視カメラと監視用モニタを使用した侵
入物体監視装置の例を示す図である。
【符号の説明】
1 監視カメラ 2 電動雲台 3 監視用モニタ 4 監視カメラ・雲台制御装置 7 監視領域 8 監視要員室 10 侵入物体検出・追跡用カメラ 11 異常音検出用マイク 12 侵入物体検出・追跡装置 13 映像信号切り替え器 14 映像音声符号化・パケット多重化装置 15 パケット分離・映像音声復号化装置 16A,16B ワークステーション 17 イーサネットLAN 18A,18B 蓄積装置 19 スピーカ 21 侵入物体 22 x軸 23 y軸 24 座標原点 31 A/D変換処理部 32 背景メモリ部 33 画素演算処理部 34 ブロック化処理部 35 2値化処理部 36 2値化しきい値設定部 37 動物体領域切り出し処理部 38 ラベリング処理部 39 らせん状ラベリング処理座標発生部 40 らせん状ラベリング処理部 41 拡大処理部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H04N 7/24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 監視領域における侵入物体を監視する装
    置において,あらかじめ設定された監視領域を撮像する
    第1の撮像手段と,撮像する位置または範囲を変えるこ
    とができる第2の撮像手段と,前記第1の撮像手段によ
    り撮像された映像信号の中から侵入物体を検出し,その
    位置座標情報を求める手段と,求められた位置座標情報
    に基づき前記第2の撮像手段による撮像位置または範囲
    を制御する手段と,パケット化されたデータを伝送する
    ネットワークと,前記第2の撮像手段により撮像された
    映像を符号化する手段と,符号化された映像データを映
    像パケットデータとして前記ネットワーク上に送出する
    手段と,前記ネットワーク上の映像パケットデータを受
    信し映像符号化データとする手段と,その映像符号化デ
    ータを映像信号に復号する手段と,復号された映像信号
    を表示する手段とを有することを特徴とする侵入物体監
    視装置。
  2. 【請求項2】 監視領域における侵入物体を監視する装
    置において,あらかじめ設定された監視領域を撮像する
    撮像手段と,撮像された映像信号の中から侵入物体を検
    出し,その位置座標情報を求める手段と,求められた位
    置座標情報に基づき,撮像された監視領域映像信号の中
    から侵入物体を含む領域を矩形枠で切り出す手段と,切
    り出された映像信号を拡大し,通常の映像信号に戻す手
    段と,パケット化されたデータを伝送するネットワーク
    と,前記撮像手段により撮像された映像または切り出さ
    れて拡大された映像を符号化する手段と,符号化された
    映像データを映像パケットデータとして前記ネットワー
    ク上に送出する手段と,前記ネットワーク上の映像パケ
    ットデータを受信し映像符号化データとする手段と,そ
    の映像符号化データを映像信号に復号する手段と,復号
    された映像信号を表示する手段とを有することを特徴と
    する侵入物体監視装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2記載の侵入物体
    監視装置において,前記第1の撮像手段の撮像位置もし
    くは範囲または前記矩形枠で切り出す位置もしくは範囲
    を指定する制御信号を前記ネットワーク上に送出する手
    段と,その送出された制御信号を受信する手段と,受信
    した制御信号に基づき,前記第1の撮像手段の撮像位置
    もしくは範囲または前記矩形枠で切り出す位置もしくは
    範囲を制御する手段とを有することを特徴とする侵入物
    体監視装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2または請求項3記載
    の侵入物体監視装置において,前記ネットワーク上に送
    出する映像パケットデータまたは前記ネットワークを介
    して受信した映像パケットデータを蓄積装置に蓄積する
    手段と,その蓄積装置に蓄積された映像パケットデータ
    を前記ネットワークを介してまたは直接読み出して表示
    対象とする手段とを有することを特徴とする侵入物体監
    視装置。
  5. 【請求項5】 請求項1,請求項2,請求項3または請
    求項4記載の侵入物体監視装置において,あらかじめ設
    定された監視領域の特定の場所の異常音を検出する手段
    と,検出した異常音を符号化する手段と,符号化された
    異常音の音声データを音声パケットデータとして映像パ
    ケットデータとともに多重化して前記ネットワーク上に
    送出する手段と,前記ネットワーク上の映像,音声パケ
    ットデータを受信し,その受信データから分離した音声
    パケットデータを音声符号化データとする手段と,その
    音声符号化データを音声信号に復号する手段と,復号さ
    れた音声信号を出力する手段とを有することを特徴とす
    る侵入物体監視装置。
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