JPH0728741U - 昇降式ルーフキャリアー付自動車 - Google Patents

昇降式ルーフキャリアー付自動車

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JPH0728741U
JPH0728741U JP5958693U JP5958693U JPH0728741U JP H0728741 U JPH0728741 U JP H0728741U JP 5958693 U JP5958693 U JP 5958693U JP 5958693 U JP5958693 U JP 5958693U JP H0728741 U JPH0728741 U JP H0728741U
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JP
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guide
luggage
loading platform
roof
carrier
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JP5958693U
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毅 柴田
勝 鈴木
文生 田口
勝也 萩原
洋二 中西
豪紀 塩梅
智史 遠藤
稔 近藤
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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  • Fittings On The Vehicle Exterior For Carrying Loads, And Devices For Holding Or Mounting Articles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 昇降式ルーフキャリアー付自動車に関し、荷
物の積み下ろしが簡単に行えるようにする。 【構成】 荷物が載置された荷台2は案内移動手段3に
よって、自動車の少なくとも一つの側面の所定位置と自
動車のルーフとの間で案内移動される。なお、この案内
移動の際には、水平維持手段4によって、荷台2は水平
状態に維持される。したがって、荷物を簡単に積載でき
る位置で荷台2に荷物を積載し、案内移動手段3によっ
て自動車のルーフまで案内移動させることができる。こ
のため、荷物の積み下ろしが簡単に行える。

Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】
本考案は、自動車のルーフ(屋根)への荷物の積み下ろしが容易に行える昇降 式ルーフキャリアー付自動車に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、自動車のルーフへ荷物を積載する場合は、一般に自動車のルーフに固定 された荷台(「ルーフキャリアー」とも呼ぶ。)に対して行う。この荷台には、 完全固定式荷台と簡易固定式荷台とがある。 完全固定式荷台は、自動車のルーフサイドおよびレインガータで支持し、ボル ト等で固定する荷台である。この完全固定式荷台の中には、パイプによって形成 された外枠付きの荷台もある。また、簡易固定式荷台は、スキーキャリアーや自 転車キャリアーのようにフレームのみで形成されており、ネジ等で簡単に固定で きる荷台である。 ところで、上記荷台は自動車のルーフに固定されているものであるため、自動 車のルーフよりもさらに高い位置にある。そのため、荷物を荷台に積んだり、荷 台に積まれた荷物を下ろす作業では、自動車のステップやバンパー等に足を掛け て行うことが多い。
【0003】
【考案が解決しようとする課題】
こうした不安定な状態での積み下ろし作業は、積み下ろしの途中で荷物を落と したり、荷物が自動車のボディに当たって傷を付けてしまうという問題点があっ た。特に、近年のRV(Recreational Vehicle)車等のワンボックスカーは大型 化しており、荷物の積み下ろしはますます困難になりつつある。 本考案はこのような点に鑑みてなされたものであり、荷物の積み下ろしが簡単 に行える昇降式ルーフキャリアー付自動車を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】 本考案に係わる昇降式ルーフキャリアー付自動車1は、図1に示すように、荷 台2、案内移動手段3および水平維持手段4を備える。 荷台2には荷物を載置する。案内移動手段3は、自動車の少なくとも一つの側 面の所定位置と自動車のルーフとの間で、荷台2を案内移動する。水平維持手段 4は案内移動手段3に設けられており、案内移動の際に荷台2を水平状態に維持 する。
【0005】
【作用】
本考案によると、荷物が載置された荷台2は案内移動手段3によって、自動車 の少なくとも一つの側面の所定位置と自動車のルーフとの間で案内移動される。 なお、この案内移動の際には、水平維持手段4によって、荷台2は水平状態に維 持される。したがって、図1に示すように、荷物を簡単に積載できる位置で荷台 2に荷物を積載し、案内移動手段3によって自動車のルーフまで案内移動させる ことができる。
【0006】
【実施例】
以下、本考案の一実施例を図面に基づいて、まず第1の実施例について説明す る。 図2は図1に示す昇降式ルーフキャリアー付自動車1における荷台2の昇降状 態を示す図であって、図2(A)には荷台2のルーフ収納状態を、図2(B)に は荷台2とスライダ32を昇降式ルーフキャリアー付自動車1の側面上部へスラ イドさせた状態を、図2(C)には支柱31を傾斜させた状態を、図2(D)に はスライダ32をルーフに戻した状態を、図2(E)には簡単に荷物の積み下ろ しができる位置(以下、単に「積載位置」と呼ぶ。)まで支柱31を三段伸長さ せた状態をそれぞれ示す。ここで、図1に示す案内移動手段3は、図2に示す支 柱31とスライダ32によって構成される。
【0007】 図2(A)では、昇降式ルーフキャリアー付自動車1のルーフに荷台2が収納 されている通常の状態を示す。この収納状態は荷物の積み下ろし等以外の状態、 例えば昇降式ルーフキャリアー付自動車1の走行状態で使用される。また、図2 (B)から図2(C),図2(D)までの状態は荷台2を移動させる途中の状態 を示す。さらに、図2(E)では、支柱31を三段伸長させて側面の所定位置ま で下ろした状態、すなわち荷台2が積載位置にある状態を示す。 なお、荷台2を降ろす順番、すなわち荷台2を昇降式ルーフキャリアー付自動 車1のルーフから積載位置まで移動させるには、図2(A)の状態から順に図2 (B),図2(C),図2(D)になり、最後に図2(E)の状態になるように 移動する。逆に、荷台2を揚げる順番、すなわち荷台2を積載位置からルーフま で移動させるには、図2(E)の状態から順に図2(D),図2(C),図2( B)になり、最後に図2(A)の状態になるように移動する。以下、荷台2を降 ろす過程における各段階の動作について、他の図面を参照しながら説明する。
【0008】 まず、図2(A)に示す荷台2のルーフ収納状態から図2(B)に示す荷台2 とスライダ32のスライド状態へ移行するまでの動作について、図3を参照して 説明する。 図3は案内移動手段3におけるスライド装置の一例を示す図であって、図3( A)には側面図を示し、図3(B)にはスライド装置の動作図をそれぞれ示す。 なお、図3(A)では左半分側面のみを示し、右半分側面は左半分側面と同様で あるので図示および説明を省略する。
【0009】 図3(A)において、荷台2の移動側面の端部であってその下部には、内側( 図面右側)方向に開口するコの字形状をなすガイド2aが設けられている。スラ イダ32は、スライダ上部321とスライダ下部322から構成されている。 スライダ上部321の移動側面の左端部には、図面下側方向に開口するコの字 形状をなすガイド32aが設けられている。ガイド32aの開口部には、その内 側にベアリング32a1が次に示すガイド32bに接するように設けられ、その 外側にベアリング32a2がガイド2aの開口部内側に接するように設けられて いる。 同様に、スライダ下部322の移動側面の左端部には、図面左側方向に開口す るコの字形状をなすガイド32bが設けられている。ガイド32bの開口部には 、その内側にベアリング32b1がガイド32aの開口部内側に接するように設 けられ、その外側にベアリング32b2が以下に示すガイド32cの開口部下側 に移動可能に載置して設けられている。 ガイド32cは図面右側方向に開口する開口部を有し、昇降式ルーフキャリア ー付自動車1のルーフ11に固定されている。
【0010】 図3(B)において、まず、ガイド32c,ガイド32bおよびガイド32a の接続構成について説明する。なお、図3(A)と同一の要素には同一番号を付 し、説明を省略する。 ガイド32cには、同一の移動方向側面において、一方の側面端部に滑車32 caが設けられ、他方の側面端部に滑車32cbが設けられている。これらの滑 車32caと滑車32cbの間にはワイヤー32ccが張られている。滑車32 caの軸はモータM1の軸と接続されており、モータM1によって回転動作する 。滑車32cb付近には上方に伸びる凸部32cdが設けられている。
【0011】 また、ガイド32bには、ガイド32cと同様に、一方の側面端部に滑車32 baが設けられ、他方の側面端部に滑車32bbが設けられている。これらの滑 車32baと滑車32bbの間にはワイヤー32bcが張られている。滑車32 ba付近には下方に伸びる凸部32bdが設けられている。 さらに、ガイド32aには、ガイド32bと同一の位置に、下方に伸びる凸部 32aaが設けられている。なお、凸部32cdの端部はワイヤー32bcに、 凸部32bdはワイヤー32ccに、凸部32aaはワイヤー32bcにそれぞ れ固定されている。
【0012】 ここで、上記の構成における動作について説明する。なお、方向を示す場合は 、いずれも図面に向かって指す方向である。 モータM1を左回転させると、ワイヤー32ccは滑車32caと滑車32c bの間を左回りに、すなわち矢印Y1の方向へ回転移動する。このワイヤー32 ccが回転移動すると、ワイヤー32ccに固定された凸部32bdによってガ イド32bが左側へ、すなわち矢印Y2の方向へ水平移動する。さらに、凸部3 2cdに固定されたワイヤー32bcも滑車32baと滑車32bbの間を左回 りに回転移動する。そして、ワイヤー32bcが回転移動することに伴って、ワ イヤー32bcに固定された凸部32aaによりガイド32aも左側に水平移動 する。こうして、荷台2とスライダ32が図2(A)に示すルーフ収納状態から 図2(B)に示すスライド状態へ水平移動する。
【0013】 上記水平移動の際には、荷台2とスライダ32が一緒に移動する。以下、この 荷台2とスライダ32を一緒に移動させるためのロック装置について説明する。 図4は案内移動手段3におけるロック装置の一例を示す図であって、図4(A )にはロック状態の上面図を、図4(B)には側面図を、図4(C)にはロック 解除状態の上面図をそれぞれ示す。
【0014】 図において、ロック装置はモータM2、ロック323、ロックレバー324で 構成される。モータM2は一動作で180度回転のみを行うものであって、その 軸にはプレートM2aが設けられている。プレートM2aは角を丸めたほぼ三角 形状をなす平板であって、その一端付近には上記モータM2の軸が固定して設け られている。また、プレートM2aの他端付近には、ロックレバー324の一端 が接続されている。さらに、ロックレバー324の他端は軸323aで回転可能 に設けられたロック323の一端に接続されている。 ロック323は角を丸めた三角形状をなす平板であって、図4(B)に示すよ うに、上方へ凸形に伸びる係止部323bが設けられている。また、ガイド32 aの端部にはストッパー32a3が設けられている。そして、このストッパー3 2a3がロック323の係止部323bに当たった状態が、ロック状態である。
【0015】 次に、上記構成を有するロック装置の動作について説明する。 図2(A)に示す荷台2のルーフ収納状態にある通常の状態や、図2(B)に 示すスライド状態へ移行するまでの状態では、このロック装置によって荷台2と スライダ32がロック状態に保持される。すなわち、図4(A)および図4(B )に示すように、ロック323の係止部323bがガイド32aに当たっている 状態に保持される。
【0016】 ここで、モータM2を矢印Y3a方向(左回り)に回転させると、その回転動 作はロックレバー324を介してロック323に伝わる。このとき、ロック32 3も左回りに回転して、図4(C)に示すようにロック323の係止部323b がガイド32aに当たらない状態になる。その結果、ガイド32aは矢印Y3b 方向へ移動することができるようになるので、ロック状態が解除される。したが って、ガイド32aが設けられているスライダ32と荷台2が分離して自由に移 動可能な状態になる。 なお、ロック解除状態を検知して検出信号を出力する検知手段と、この検出信 号を受けてイグニッションを切ったり、あるいは警告灯を表示する非常停止手段 を、さらに設ける。こうすることによって、ロック解除状態で昇降式ルーフキャ リアー付自動車1の発進を未然に防ぐことができる。 具体的には、プレートM2aが図4(C)の状態にあることを検出する光セン サ(検知手段)と、この光センサから出力される検出信号を受けてイグニッショ ン回路を遮断するリレー(非常停止手段)を設けることによって実現できる。こ のような手段を備えることによって、安全性が向上する。
【0017】 次に、荷台2を昇降移動させる際には、荷台2を支柱31に固定する必要があ る。以下、この荷台2を支柱31に固定するための荷台ロック装置について説明 する。 図5および図6は、案内移動手段3における荷台ロック装置の一例を示す図で ある。図6に示すように、荷台ロック装置は、摺動プレート325、摺動ガイド 326、バネ327および案内プレート328によって構成される。なお、図5 には、図7において詳述する支柱31の先端部には、フック312によって荷台 2が固定可能な支柱先端部311が設けられている。
【0018】 図6において、摺動プレート325には、上面の一端付近に制止棒325aが 設けられており、摺動プレート325の他端(反対側)側面にはバネ327の一 端が接続されている。また、摺動プレート325の摺動方向側面の中央部には、 案内棒325bが設けられている。なお、バネ327の他端はガイド2aに接続 されており、ガイド32aの下面にはストッパー32a4が設けられている。
【0019】 摺動ガイド326は、上記摺動プレート325を図面に向かって左右方向に案 内する部材である。案内プレート328は角を丸めた長方形状をなす平板である 。この案内プレート328の一端付近には、軸328aが回動可能に設けられて いる。また、案内プレート328には、上記案内棒325bが貫通し、かつ、摺 動可能な長溝穴328bが設けられている。この軸328aはフック312に固 定されてガイド2aに設けられる。このため、軸328aはフック312と同一 動作をなす。
【0020】 次に、上記構成を有する荷台ロック装置の動作について説明する。 まず、簡単には図5に示すように、フック312が矢印Y4a方向(右回り) に回転して支柱先端部311に引っ掛かり、支柱31と荷台2が固定される。こ の引っ掛かりの具体的な動作について、以下に説明する。 図2(A)に示す荷台2のルーフ収納状態にある通常の状態や、図2(B)に 示すスライド状態へ移行するまでの状態では、図6(A)に示すように制止棒3 25aがストッパー32a4によって図面左方向に引っ張られている。このため 、バネ327が伸びた状態になっている。また、案内棒325bを介して、案内 プレート328に固定されたフック312は、支柱先端部311から外れている 。
【0021】 ここで、ガイド32aが矢印Y4b方向(図面右方向)に移動すると、バネ3 27で引っ張られた摺動プレート325も、またガイド32aと同一の方向に移 動する。このとき、案内棒325bも矢印Y4b方向へ移動するので、案内プレ ート328が矢印Y4a方向と同一方向に回転する。その結果、図6(B)に示 すようにフック312が支柱先端部311に引っ掛かり、支柱31と荷台2が固 定される。
【0022】 次に、図2(B)に示すスライド状態から図2(C)に示す支柱31を傾斜さ せた状態へ移行する動作について、図7を参照しながら説明する。 図7は案内移動手段3における傾斜装置の一例を示す図であって、図7(A) には図2(B)のスライド状態を、図7(B)には図2(C)の傾斜させた状態 をそれぞれ示す。 図において、傾斜装置は、支柱先端部311、フック312、三角プレート3 13、支柱固定ガイド314、滑車315a,315b、チェーン315c、ロ ッドガイド315dおよびモータM3から構成されている。
【0023】 支柱先端部311は支柱31の下部先端に設けられたものであって、荷台2を 固定して昇降動作をする。フック312は、荷台2を固定する際に上記支柱先端 部311に引っ掛けてロックする。支柱固定ガイド314は、フック312を案 内して支柱先端部311に引っ掛け易くする部材である。なお、これらの支柱先 端部311、フック312および支柱固定ガイド314等は、水平維持手段4を 具体化したものである。
【0024】 三角プレート313は支柱31の側面において中央よりやや下部にあり、かつ 、軸313dで回転可能に設けられたプレートである。この三角プレート313 の各頂点付近には、それぞれロッド313a,313b,313cの一端が接続 されている。このうち、ロッド313aは最小限の長さになるように設けられて いる。滑車315aと滑車315bの間にはチェーン315cが張られており、 チェーン315cにはロッド313aの他端が固定され、ロッドガイド315d に沿って図面左右方向に摺動する。モータM3の軸は滑車315aに接続され、 モータM3の回転は滑車315aを介してチェーン315cの回転移動に変換さ れる。 また、図7(A)において、初期立ち上げ力(支柱31を持ち上げる力)を最 小限にするために、ロッド313aとチェーン315cの間の角度は角度θ1に なるように設けてある。この角度θ1は、ほぼ35度である。同様に、図7(B )において、立ち上がり後の最大限の保持力を得るために、ロッド313aとチ ェーン315cの間の角度は角度θ2になるように設けてある。この角度θ2は 、ほぼ75度である。
【0025】 次に、上記構成を有する傾斜装置の動作について説明する。 図7(A)において、まずモータM3を動作させて、滑車315aと滑車31 5bの間に張られたチェーン315cを矢印Y5方向(左回り)へ回転移動させ る。すると、チェーン315cの回転移動によって、チェーン315cに固定さ れたロッド313aが図面左方向へ移動する。このロッド313aの移動に伴っ て、三角プレート313を介して支柱31が矢印Y6方向(左回り)へ起き上が る。こうして、図7(B)に示すような状態になる。 このように、荷台2を移動させた後に支柱31を矢印Y6の方向へ起き上がる 構成としたので、荷台2の長さ(非移動側面の長さ)を超えるような大きな荷物 でも容易に搭載することができる。
【0026】 次に、図2(D)に示すスライダ32を戻した状態から図2(E)に示す積載 位置まで支柱31を三段伸長させた状態を移行する動作について、図8を参照し ながら説明する。なお、図3や図7等と同一の要素には同一番号を付し、説明を 省略する。 図8は案内移動手段3における昇降装置の一例を示す図であって、図8(A) にはその昇降装置である支柱31の具体的構成を、図8(B)には支柱31に設 けられた支柱先端部311の具体的構成をそれぞれ示す。
【0027】 図8(A)において、支柱31は大きく分けて一番支柱31a、二番支柱31 bおよび三番支柱31cによって構成される。まず、これらの一番支柱31a、 二番支柱31bおよび三番支柱31cの形状について説明する。 一番支柱31aは逆U字形状をなし、いずれの逆U字形状の先端を開口した角 パイプである。二番支柱31bは直線形状をなし、この直線形状の両端を開口し た角パイプである。三番支柱31cは直線形状をなし、この直線形状の一端を開 口した角パイプであって、他端には支柱先端部311が設けられている。これら の一番支柱31a、二番支柱31bおよび三番支柱31cはこの順に小さくなる 角パイプであって、三番支柱31cは二番支柱31bの中に、二番支柱31bは 一番支柱31aの中に収納可能に形成されている。なお、一番支柱31aには上 記二つの開口部のそれぞれに二番支柱31bおよび三番支柱31cを備えるが、 同一の構成であるので一方の構成について説明する。
【0028】 また、一番支柱31aの逆U字形状の先端にある開口部には、二番支柱31b を摺動可能に案内するためにローラ316a,316bを相対する内面に設けて いる。このため、上記一番支柱31aの開口部は、広がるように外側へ凸形に形 成されている。同様に、二番支柱31bの直線形状の先端にある開口部には、三 番支柱31cを摺動可能に案内するためにローラ317a,317bを相対する 内面に設けている。このため、上記二番支柱31bの開口部は、広がるように外 側へ凸形に形成されている。なお、一番支柱31aの開口部は二番支柱31bの 開口部を収納可能にするため、二番支柱31bの開口部よりも大きく形成されて いる。
【0029】 次に、一番支柱31a、二番支柱31bおよび三番支柱31cの内部の具体的 な構成について説明する。 まず、一番支柱31aには滑車31aa,31acとドラム31ab,31a dが設けられている。また、外側へ凸形に形成された開口部付近の相対する内面 には、ストッパー318a,318bが設けられている。
【0030】 滑車31aa,31acは、逆U字形状をなす角パイプのコーナ付近のそれぞ れに設けられている。ドラム31abとドラム31adは上記コーナ相互間の中 央付近に所定の間隔で設けられており、このドラム31abとドラム31adの 間にはチェーン31aeが張られている。また、ドラム31abはモータM4a で駆動され、ドラム31adはモータM4bで駆動される。モータM4a,M4 bは、角パイプ(一番支柱31a)内に収納可能な小型のモータである。このよ うに二つのモータを設けたのは、荷台2および積載される荷物の荷重に対応して 昇降可能にするためである。 そして、ドラム31abから滑車31aaを介して、二番支柱31bおよび三 番支柱31cの中を通り、三番支柱31cに設けられた支柱先端部311の先端 部(後述する図8(B)に示すプレート31ce)までワイヤー31afが張ら れている。同様に、ドラム31adから滑車31acを介して、図示しない他の 支柱先端部の先端部までワイヤー31agが張られている。このドラム31ab ,31adには荷台2の昇降動作に必要な長さのワイヤー31af,31agが 巻かれている。なお、上記チェーン31aeによって、左右のワイヤー31af ,31agの巻き取り動作のバランスが保たれる。
【0031】 二番支柱31bには、ベアリング31ba,31bbが設けられている。また 、外側へ凸形に形成された開口部付近の相対する内面には、ストッパー319a ,319bが設けられている。上記ベアリング31ba,31bbは、凸形に広 がった開口部とは反対側の開口部付近であって、かつ、一番支柱31aと接する ように相対する側面にそれぞれ設けられている。
【0032】 三番支柱31cには、一番支柱31aの逆U字形状の先端部側に支柱先端部3 11が設けられている。この支柱先端部311が設けられた先端部側において、 三番支柱31cの内側にはバネ31cc,31cdが設けられている。これらの バネ31cc,31cdの一端は、図8(B)に示すように、ともにプレート3 1ceに接続されている。また、バネ31ccの他端はストッパー31cfに接 続され、バネ31cdの他端はストッパー31cgに接続されている。 また、二番支柱31bと同様に、三番支柱31cにはベアリング31ca,3 1cbが設けられている。このベアリング31ca,31cbは、凸形に広がっ た開口部とは反対側の開口部付近であって、かつ、二番支柱31bと接するよう に相対する側面にそれぞれ設けられている。
【0033】 次に、上記支柱先端部311の構成について説明する。 図8(B)において、支柱先端部311はプレート311a,311bとベア リング311c,311dの構成部品によって構成されている。すなわち、支柱 先端部311は、プレート311aとプレート311bの間に、三番支柱31c とベアリング311c,311dを挟んだサンドイッチ構造をなす。なお、ベア リング311c,311dは、プレート311a,311bに対して回動可能に 設けられている。 プレート311a,311bは、いずれも角を丸めた三角形状をなす平板であ って、一つの角を切り欠いた切欠部を三角形状の上部に有する。ベアリング31 1c,311dは、それぞれ上記プレート311a,311bの底辺の両端にあ る角の近傍に設けられている。ベアリング311cは、三番支柱31cの短手方 向側面の長さとほぼ同じ長さの幅であって、図5および図6等に示すフック31 2が引っ掛かるように形成されている。
【0034】 次に、上記構成を有する昇降装置の動作について説明する。 図2(A)に示す荷台2のルーフ収納状態にある通常の状態や、図2(D)に 示すスライダ32を戻した状態へ移行するまでは、図8(A)に示すように一番 支柱31aの最も奥まで二番支柱31bと三番支柱31cが入っている。 ここで、モータM4aとモータM4bを動作させて、ドラム31abとドラム 31adを矢印Y7a方向(左回り)に回転させると、ドラム31abとドラム 31adに張られているチェーン31aeもまた矢印Y7a方向に回転移動する 。ドラム31abの回転によって、ワイヤー31afが矢印Y7b方向(図面下 方向)へ移動する。なお、ドラム31adの回転によって、ワイヤー31agも また矢印Y7b方向と同一方向へ移動する。
【0035】 そして、ワイヤー31afが矢印Y7b方向へ移動すると、まず三番支柱31 cが矢印Y7b方向へ移動する。すなわち、三番支柱31cに設けられた支柱先 端部311を介して固定された荷台2を降下させる。この降下の際に、ベアリン グ31ca,31cbがストッパー319a,319bに引っ掛かると、二番支 柱31bが矢印Y7b方向へ移動する。こうして、支柱31に固定された荷台2 を、図2(D)に示すスライダ32を戻した状態から図2(E)に示す積載位置 まで移動させることができる。
【0036】 なお、荷台2を揚げる場合は、上記荷台2を降ろす場合とは逆順に行われる。 すなわち、モータM4aとモータM4bを動作させて、ドラム31abとドラム 31adを矢印Y7c方向(右回り)に回転させると、ドラム31abとドラム 31adに張られているチェーン31aeもまた矢印Y7c方向に回転する。そ して、ワイヤー31afが矢印Y7d方向(図面上方向)へ移動すると、まず三 番支柱31cが矢印Y7d方向へ移動する。すなわち、三番支柱31cに設けら れた支柱先端部311を介して固定された荷台2を上昇させる。この上昇の際に 、ベアリング31ca,31cbが二番支柱31bの最奥部に達すると、三番支 柱31cとともに二番支柱31bが矢印Y7d方向へ移動する。
【0037】 以上で説明した案内移動手段3は、図2に示すような昇降式ルーフキャリアー 付自動車1の側面が直線的である場合にはよいが、この側面が図9に示すように 曲線的である場合には荷台2等が昇降式ルーフキャリアー付自動車1のボディに 当たってしまう場合がある。このため、次に示す他のスライド装置を設けること によって、上記の事態を防止する。 図9は、案内移動手段3における他のスライド装置33の一例を示す図である 。他のスライド装置33は、昇降式ルーフキャリアー付自動車1aのルーフと支 柱31(荷台2)との間に設けられ、スライド台33aとレール33bによって 構成される。
【0038】 スライド台33aには支柱31や荷台2等が載置され、上記事態を防止するた めに車両の側面方向(図では矢印Y8方向およびその反対方向を指す。以下、単 に「移動方向」と呼ぶ。)へ所定間隔だけ移動する。また、スライド台33aに は、ベアリング33a1,33a2がレール33bを移動可能に設けられている 。このレール33bは昇降式ルーフキャリアー付自動車1aのルーフに、移動方 向に沿って固定されている。なお、図示しないがスライド台33aの反対側にも 上記と同様のベアリングが設けられている。また、ベアリング33a1,33a 2は図示しないモータの軸に接続されている。
【0039】 次に、上記構成を有する他のスライド装置33の動作について説明する。ここ では、昇降式ルーフキャリアー付自動車1aの左側面へ荷台2を降下させる場合 について説明する。 まず、スライド台33aはルーフの真上に位置する荷台2から、所定間隔だけ 矢印Y8方向(図面左方向)へ移動した荷台20の位置に達するまで、矢印Y8 方向へ移動させる。その後、図7において説明したように支柱31を傾斜させ、 図8において説明したように荷台2を積載位置まで降下させる。このように、所 定間隔だけ移動方向へ移動するスライド台33aを設けることによって、荷台2 を積載位置まで降下させる際に、支柱31等が昇降式ルーフキャリアー付自動車 1aに当たることがなくなる。したがって、支柱31等が昇降式ルーフキャリア ー付自動車1aに傷を付けることを確実に防止できる。
【0040】 次に、本考案の第2の実施例について説明する。 図10は、本考案の他の昇降式ルーフキャリアー付自動車1bの外観図である 。図1に示す昇降式ルーフキャリアー付自動車1と異なるのは、案内移動手段3 の構成である。以下、他の案内移動手段3の構成について説明する。
【0041】 昇降式ルーフキャリアー付自動車1bにおける案内移動手段3は、車輪3a1 ,3a3、ロッド3a2とレール3a4a,3a4bによって構成される。 車輪3a1,3a3はいずれもレール3a4a上を移動する車輪である。車輪 3a1は、荷台2の四隅の一つであって、その下部に設けられている。ロッド3 a2の一端はレール3a4aに沿う荷台2の側面の中央部に接続され、他端は車 輪3a3に接続されている。 レール3a4a,3a4bは、昇降式ルーフキャリアー付自動車1bのルーフ から昇降式ルーフキャリアー付自動車1bの側面下部まで、ボディの形状に沿っ て設けられている。なお、レール3a4b上を移動する車輪は、二つの車輪が車 輪3a1,3a3と同様に設けられており、動作も同じである。したがって、車 輪3a1,3a3の動作についてのみを以下に説明する。
【0042】 図11は、本考案の他の昇降式ルーフキャリアー付自動車1bにおける荷台2 の昇降状態を示す図であって、図11(A)には荷台2のルーフ収納状態を、図 11(B)には移動途中の状態を、図11(C)には積載位置まで荷台2を移動 させた状態をそれぞれ示す。 なお、車輪3a1,3a3やロッド3a2等を用いて荷台2を移動させるため の駆動手段は、滑車1b1,1b2,1b3,1b4、昇降駆動チェーン1b5 a,1b5b及びモータM5a,M5bによって構成される。
【0043】 滑車1b1,1b2,1b3,1b4は、いずれも昇降式ルーフキャリアー付 自動車1bのフレーム内面に設けられている。具体的には、滑車1b1は、昇降 式ルーフキャリアー付自動車1bの積載位置のある側面とは反対側側面であって 、かつ、上部コーナ内面に設けられている。滑車1b2は、昇降式ルーフキャリ アー付自動車1bの積載位置のある側面であって、かつ、上部コーナ内面に設け られている。滑車1b3および滑車1b4は、積載位置付近の昇降式ルーフキャ リアー付自動車1bのフレーム内面に設けられている。
【0044】 そして、滑車1b1,1b2,1b3の間には昇降駆動チェーン1b5aが張 られており、この昇降駆動チェーン1b5aはモータM5aによって駆動される 。滑車1b1,1b2,1b4の間には昇降駆動チェーン1b5bが張られてお り、この昇降駆動チェーン1b5bはモータM5bによって駆動される。これら のモータM5aとモータM5bは、独立して動作する。 車輪3a1の一端は昇降駆動チェーン1b5aの一点に固定されており、他端 は荷台2の移動側面の端部に回動可能に設けられている。また、車輪3a3は昇 降駆動チェーン1b5bの一点に固定されており、他端はロッド3a2に回動可 能に設けられている。さらに、ロッド3a2の他端は荷台2の移動側面のほぼ中 央部に回動可能に設けられている。
【0045】 次に、上記の構成を備えた案内移動手段3の動作について説明する。ここでは 、昇降式ルーフキャリアー付自動車1bの右側面へ荷台2を降下させる場合につ いて説明する。 まず、図11(A)において、モータM5aによって昇降駆動チェーン1b5 aを駆動させると、この昇降駆動チェーン1b5aに固定された車輪3a1が矢 印Y9方向(昇降式ルーフキャリアー付自動車1bのルーフからその右側面の下 方向)へ移動し始める。同様に、モータM5bによって昇降駆動チェーン1b5 bを駆動させると、この昇降駆動チェーン1b5bに固定された車輪3a2が矢 印Y9方向へ移動し始める。すると、車輪3a1と、ロッド3a2を介する車輪 3a3とによって固定された荷台2もまた矢印Y9方向へ移動し始める。
【0046】 上記モータM5aとモータM5bが独立して動作することから、動作開始から そのまま継続して動作させると、レール3a4a上を移動する車輪3a1と車輪 3a3の間隔によっては荷台2が傾いてしまう。この荷台2の傾きを防止するた め、荷台2には図示されていない水平維持装置4aが設けられている。 水平維持装置4aは荷台2の傾きを検出し、モータM5aとモータM5bを個 別に動作/停止を制御する。この水平維持装置4aによって、荷台2は水平状態 を維持しながら、図11(B)に示す移動途中の状態を経て、図11(C)に示 す積載位置まで荷台2を移動させることができる。以下、水平維持装置4aの具 体的な構成について、図12および図13を参照しながら説明する。
【0047】 図12は、水平維持装置4aの一例を示す図である。図において、水平維持装 置4aは発光ダイオードD11,D21、ホトトランジスタQ11,Q21、容 器4ab、ウエイト4ad、軸受け4ae、遮蔽棒4afおよびプレート4ag によって構成される。なお、容器4abは図示されていない荷台2に固定されて おり、容器4ab内にはダンパとしてオイル4acが封入されている。 発光ダイオードD11の発光部とホトトランジスタQ11の受光部は互いに向 かい合うように一定の間隔をおいて、所定の位置に固定されている。同様に、発 光ダイオードD21の発光部とホトトランジスタQ21の受光部もまた、互いに 向かい合うように一定の間隔をおいて、所定の位置に固定されている。
【0048】 容器4ab内のほぼ中央の位置には、ウエイト4adが配置されて入っている 。ウエイト4adは遮蔽棒4afの一端に接続されている。また、遮蔽棒4af のほぼ中央部には貫通孔が設けられており、この貫通孔に軸受け4aeが貫通し て設けられている。この軸受け4aeは、ウエイト4adが振り子のように図面 左右方向へ振動可能に容器4abの上部に設けられている。さらに、遮蔽棒4a fの他端には、貫通孔4ahが設けられたプレート4agが接続されている。
【0049】 ここで、水平維持装置4aを制御する回路の構成について説明する。 図13は水平維持装置4aの制御回路を示す図である。図において、制御回路 は、発光ダイオードD11,D21、ホトトランジスタQ11,Q21、トラン ジスタQ12,Q22、抵抗R11,R12,R13,R21,R22,R23 、リレーL1,L2、スイッチSW1,SW2およびモータM5a,M5bによ って構成される。ここで、スイッチSW1は四連で動作するスイッチであって、 回路側に端子T11乃至T14を、モータ側に端子T21乃至T28を備えてい る。また、スイッチSW2は、上記スイッチSW1の動作を制御するスイッチで ある。
【0050】 バッテリ電源Vbには、抵抗R11,R12、リレーL1の励磁側およびリレ ーL1の接点側のそれぞれ一端が接続されている。抵抗R11の他端は発光ダイ オードD11のアノード側に接続され、発光ダイオードD11のカソード側はア ースに接続されている。抵抗R12の他端はホトトランジスタQ11のコレクタ 端子に接続されている。 ホトトランジスタQ11のエミッタ端子はアースに接続されるとともに、抵抗 R13を介してトランジスタQ12のベース端子に接続されている。リレーL1 の励磁側の他端はトランジスタQ12のコレクタ端子に接続され、トランジスタ Q12のエミッタ端子はアースに接続されている。
【0051】 なお、発光ダイオードD21,ホトトランジスタQ21,トランジスタQ22 ,抵抗R21,R22,R23およびリレーL2で構成される回路は、上記に示 す発光ダイオードD11,ホトトランジスタQ11,トランジスタQ12,抵抗 R11,R12,R13およびリレーL1で構成される回路と同一であるので説 明を省略する。
【0052】 スイッチSW1の回路側において、リレーL1の接点側の他端は端子T11に 接続され、リレーL2の接点側の他端は端子T13に接続されている。端子T1 2,T14は、いずれもアースに接続されている。 スイッチSW1のモータ側において、モータM5aの一端は端子T21,T2 4に接続され、モータM5aの他端は端子T22,T23に接続されている。同 様に、モータM5bの一端は端子T25,T28に接続され、モータM5bの他 端は端子T26,T27に接続されている。 スイッチSW2の一端はバッテリ電源Vbに接続され、スイッチSW2の他端 はスイッチSW1を介してアースに接続されている。
【0053】 上記の構成を備えた水平維持装置4aの動作について説明する。ここでは、荷 台2が矢印Y10a(左回り)に傾いた場合の動作について説明する。 まず、図12において、荷台2に固定された容器4abは、荷台2と同様に矢 印Y10aへ傾く。すると、軸受け4aeに回動可能に設けられたウエイト4a dは、重力によって矢印Y10b(右回り)へ傾く。このウエイト4adの傾き によって、ウエイト4adに設けられたプレート4agもまた、右回りに傾く。 このため、プレート4agに設けられた貫通孔4ahも右回りに上記傾きの分だ け回転移動する。したがって、発光ダイオードD11で発光した光は貫通孔4a hを貫通し、ホトトランジスタQ11へ達する。なお、発光ダイオードD21で 発光した光はプレート4agによって遮蔽されるので、ホトトランジスタQ21 へは達しない。
【0054】 次に、図13において、ホトトランジスタQ11は発光ダイオードD11の光 を受光して、オン状態になる。このため、バッテリ電源Vbから抵抗R12を介 して流れた電流はホトトランジスタQ11を通り、抵抗R13を介してトランジ スタQ12のベース端子に達する。こうして、トランジスタQ12がオン状態に なる。一方、ホトトランジスタQ21がオン状態でないので、トランジスタQ2 2はオフ状態になる。
【0055】 トランジスタQ12がオン状態になると、バッテリ電源Vbからの電流はリレ ーL1の励磁側を介してトランジスタQ12を通り、アースへ流れる。リレーL 1の励磁側を電流が流れると、リレーL1の接点側がオン状態になって、モータ M5aが駆動される。一方、トランジスタQ22はオフ状態であるので、モータ M5bは停止される。
【0056】 したがって、モータM5aによって昇降駆動チェーン1b5aが駆動されるた め、車輪3a1は移動し続ける。一方、モータM5bによって昇降駆動チェーン 1b5bが停止するため、車輪3a2もまた移動を停止する。上記の駆動/停止 状態は、荷台2が水平状態になるまで、すなわち図12に示すウエイト4adが 容器4abの中央に達するまで継続される。
【0057】 図14は本考案の昇降式ルーフキャリアー付自動車の応用例を示す図であって 、図14(A)にはキャンプをする場合を、図14(B)には乗員自ら荷台に乗 る場合をそれぞれ示す。 図14(A)において、荷台2を頂点として、簡単にテント101を張ること ができるようになる。また、荷台2は上下に移動可能なので、テント101の高 さを自由に設定することができる。さらには、図示しないが荷台2をほぼ積載位 置まで降ろすことによって、食事のためのテーブルや物置としても使用すること ができる。 また、図14(B)において、荷台2にさく102を設けることによって、乗 員が自ら荷台2に乗り、高所作業等を容易に行うこともできる。 このように、昇降式ルーフキャリアー付自動車の走行中は荷台2に荷物を搭載 して移動し、昇降式ルーフキャリアー付自動車の停車中は荷台2を様々に活用す ることもできるため、非常に実用的である。
【0058】 上記説明した昇降式ルーフキャリアー付自動車1において、その他の部分の構 造,形状,大きさ,材質,個数,配置等についても、本実施例に限定されるもの でない。例えば、モータから滑車を介してワイヤー駆動により荷台2やスライダ 32等を移動させるように構成したが、オイル駆動やエア駆動によって移動させ るような構成をとってもよい。 また、図2(A)に示す荷台2のルーフ収納状態から図2(B)に示す荷台2 とスライダ32のスライド状態へ移行するまで間は、サスペンションを固定する サスペンション固定手段をさらに設けてもよい。こうすることによって、荷台2 に重い荷物を搭載した場合に昇降式ルーフキャリアー付自動車1が傾くことを防 ぐことができる。
【0059】 さらに、荷台2は昇降式ルーフキャリアー付自動車1の一つの側面についての み昇降動作する構成としたが、図9に示すスライド装置33を水平方向に回転可 能に設け、さらに必要なレール等を設けることによって、二以上側面で荷台2を 昇降動作する構成とすることもできる。こうすることによって、狭い路地等では 昇降式ルーフキャリアー付自動車1の前後左右のいずれか一つの側面を選択して 荷台2を昇降させることができる。
【0060】
【考案の効果】
以上説明したように本考案では、荷物が載置された荷台は案内移動手段によっ て自動車の少なくとも一つの側面の所定位置と自動車のルーフとの間で案内移動 し、案内移動の際には水平維持手段が荷台を水平状態に維持するように構成した ので、荷物の積み下ろしが簡単に行える。このため、荷物を積み下ろしの途中で 落としたり、荷物が自動車のボディに当たって傷を付けてしまうことがなくなる 。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の昇降式ルーフキャリアー付自動車の外
観図である。
【図2】荷台の昇降状態を示す図である。
【図3】案内移動手段におけるスライド装置の一例を示
す図である。
【図4】案内移動手段におけるロック装置の一例を示す
図である。
【図5】案内移動手段における荷台ロック装置の一例を
示す図である。
【図6】案内移動手段における荷台ロック装置の一例を
示す図である。
【図7】案内移動手段における傾斜装置の一例を示す図
である。
【図8】案内移動手段における昇降装置の一例を示す図
である。
【図9】案内移動手段における他のスライド装置の一例
を示す図である。
【図10】本考案の他の昇降式ルーフキャリアー付自動
車の外観図である。
【図11】本考案の他の昇降式ルーフキャリアー付自動
車における荷台の昇降状態を示す図である。
【図12】水平維持装置の一例を示す図である。
【図13】図11に示す水平維持装置の制御回路を示す
図である。
【図14】本考案の昇降式ルーフキャリアー付自動車の
応用例を示す図である。
【符号の説明】
1 昇降式ルーフキャリアー付自動車 2 荷台 3 案内移動手段 4 水平維持手段
フロントページの続き (72)考案者 萩原 勝也 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 中西 洋二 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 塩梅 豪紀 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 遠藤 智史 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内 (72)考案者 近藤 稔 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自動 車株式会社内

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷物を載置する荷台と、 自動車の少なくとも一つの側面の所定位置と前記自動車
    のルーフとの間で、前記荷台を案内移動する案内移動手
    段と、 前記案内移動手段に設けられ、案内移動の際に前記荷台
    を水平状態に維持する水平維持手段と、 を有することを特徴とする昇降式ルーフキャリアー付自
    動車。
JP5958693U 1993-11-05 1993-11-05 昇降式ルーフキャリアー付自動車 Pending JPH0728741U (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014180992A (ja) * 2013-03-21 2014-09-29 Sg Holdings Co Ltd 容器回収装置
WO2018198055A1 (en) * 2017-04-26 2018-11-01 Hpg As A device for support of loads

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