JP2014180992A - 容器回収装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車種に限定されることなく車体へ取り付けることができ、また水平スライド機構と昇降機構とを別々に駆動させることで、構成並びに動作を簡単にし、安全性にも優れた使用済み飲料容器の回収装置を提供する。
【解決手段】車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて一対のスライドレール4を設け、これにブラケット5を装着し、該ブラケット5に多段式の一対の昇降レール6A,6B,6Cを取り付ける。そして、一対の昇降レール6A,6B,6Cの最終段のレール6C[どうしに跨ってルーフラック7を架設する。ルーフラック7を車体ルーフ上面に取り付けられたワイヤードラム8Aに連結する。これにより、ルーフラック7は水平移動した後、車体側面で昇降動作するので、作業員は、地上から直接、使用済み飲料容器をルーフラックへ積み込むことができ、高所作業は不要となる。
【選択図】図9
【解決手段】車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて一対のスライドレール4を設け、これにブラケット5を装着し、該ブラケット5に多段式の一対の昇降レール6A,6B,6Cを取り付ける。そして、一対の昇降レール6A,6B,6Cの最終段のレール6C[どうしに跨ってルーフラック7を架設する。ルーフラック7を車体ルーフ上面に取り付けられたワイヤードラム8Aに連結する。これにより、ルーフラック7は水平移動した後、車体側面で昇降動作するので、作業員は、地上から直接、使用済み飲料容器をルーフラックへ積み込むことができ、高所作業は不要となる。
【選択図】図9
Description
本発明は、ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等の飲料容器に入ったジュース、お茶、コーヒー、スポーツ飲料、ビール等の飲料製品を自動販売機へ補充供給し、あるいは店舗等へ配達し、また同時にペットボトル、アルミ缶、スチール缶、カップ等の使用済みの飲料容器を回収するいわゆるボトルカーと称される自動車に設置された使用済み飲料容器の回収装置に関するものである。
この種の飲料製品を自動販売機や店舗へ補充供給あるいは配達し、また使用済み飲料容器を回収するための自動車は、ボトルカーやルートカー又はベンディングカーと称されている。以下、本発明ではこれらの自動車をボトルカーと称する。ボトルカーは、自動車後部に箱状の荷箱(ボディ本体)を設置し、当該荷箱内に飲料容器をカートンごと収納し、荷箱のルーフ上面に使用済み飲料容器を収容するようにしている。飲料製品の補充供給や配達は、荷箱の両サイドに設けたスライド式の開閉扉や荷箱後面に設けた観音開き式の開閉扉等を開けて、荷室に収容されている飲料容器のカートンから取り出して行っている。
また荷箱のルーフ上面に設けられた使用済み飲料容器の収容部は、周囲を板状部材で囲い、上部をネットで覆うようにしたルーフラックが一般的である。そのため、作業員は使用済み飲料容器を回収する場合は、使用済み飲料容器をビニール袋等にまとめて入れてビニール袋の開口部をほどけないようにくくり、梯子や脚立を利用して荷箱上面のルーフラックに積み込み、ネットをかけてビニール袋が走行中に落下しないようにしていた。
このように使用済み飲料容器の回収は、通常は、作業員が梯子や脚立を使用して荷箱上面のルーフラックにビニール袋ごと積み込む作業と、ネットをかけたりする高所作業が必要となるので危険を伴い、また作業員に時間的及び肉体的負担をかけるという問題があった。このような問題を解決する手段として、以下に示す特許文献1乃至3等に記載された技術が公知である。
特許文献1の技術は、車両の側面から屋根にかけて固定した一対のガイドレールを設けている。そして、これら一対のガイドレールに沿って移動可能に荷台を設置し、この荷台に押し引き方向の推力を与える押し引き手段を設けている。押し引き手段は、プッシュプルケーブルやプッシュプルチェーンである。上記押し引き手段を作動させることによって荷台に推力を与えると、荷台がガイドレールに沿って車両の側面から車両の屋根に移動したり、車両の屋根の上から車両の側面に移動したりする構成にし、荷物を車両の側面で積み込むことができるようにしている。これにより、梯子や脚立を使用した高所作業は不要である。
特許文献2の技術は基本的には前記特許文献1の技術と同じであり、車体のルーフ上に連結手段を介してスライド式のルーフキャリアを設けるものである。この特許文献2のルーフキャリアは、車体左右方向に延在し且つ車体前後方向に間隔を置いて配設される一対のガイドレールを設け、このガイドレールに支持されて案内されるスライダーを設けている。ガイドレール及びスライダーの全体が、車体前後方向を中心軸とした円弧状に湾曲して形成され、スライダーがガイドレールに沿って車体に近接した状態で、車体のルーフ上面と車体側面との間をスライド移動可能なように構成されている。
荷物の積み込みは、スライダーを車体の側面へ移動させた状態で行い、然る後にスライダーをルーフ上面へ移動させるようにしている。
荷物の積み込みは、スライダーを車体の側面へ移動させた状態で行い、然る後にスライダーをルーフ上面へ移動させるようにしている。
特許文献3の技術は、車体上面に、リンクユニットと該ユニットを作動させる駆動源とを具備して成る昇降装置を設けている。リンクユニットは、車体上面に横に伏せた姿勢で載せられる伸縮アームと、駆動源により上下方向に旋回されるブームと、この旋回ブームの旋回動作により車体上面に沿って移動されるスライドビームと、前記旋回ブームの旋回動作に連動して伸縮アームを伸縮させるアーム伸縮手段とを備えている。伸縮アームは、二段式であり、荷枠は第二のアームに取り付けられている。この伸縮アームは、ブームの旋回動作に連動してアームが伸長しながら車体上面から車体側面に至る間に、荷枠を降下させるようになっている。これにより、作業員は車体側面で荷物の積み下ろしが可能である。
ところが、特許文献1の技術にあっては、車両のルーフ上面(屋根)から側面にかけて一対のガイドレールを車体へ固定しなければならない。周知のとおり、車体の外観形状は車種ごとにルーフ形状や側面形状を含めて全体の形状が異なる。そのため、ガイドレールは各車種に対応した形状のものを準備する必要があり、その設計・製作・管理が非常に煩雑なものとなる欠点があった。
またボトルカーの場合は、車体の荷箱側面にスライド式のドアが配置され、ドアを開放して飲料容器を荷室内から取り出すようにしているが、この特許文献1の技術ではガイドレールが車体の側面にも固定される方式であり、ボトルカーへの適用は実際上、不可能であった。
更に、使用済み飲料容器はビニール袋に入れてまとめて回収するようにしているが、特許文献1の技術ではルーフ上面に積み込んだビニール袋が剥き出しのままであるため、これを個別に縛って拘束しなければならない欠点があった。
またボトルカーの場合は、車体の荷箱側面にスライド式のドアが配置され、ドアを開放して飲料容器を荷室内から取り出すようにしているが、この特許文献1の技術ではガイドレールが車体の側面にも固定される方式であり、ボトルカーへの適用は実際上、不可能であった。
更に、使用済み飲料容器はビニール袋に入れてまとめて回収するようにしているが、特許文献1の技術ではルーフ上面に積み込んだビニール袋が剥き出しのままであるため、これを個別に縛って拘束しなければならない欠点があった。
特許文献2の技術にあっては、ガイドレール及びスライダーの全体が、車体前後方向を中心軸とした円弧状に湾曲して形成されている。そのため、スライダーが車体側面へ移動し、荷物の積み下ろしをする状態では、荷台枠及びこれに積み込まれた荷物並びにスライダーの全ての荷重が、前記ガイドレールとスライダーの短い嵌合部に集中するようになる。これを回避するためには、スライダーが突出した状態で、スライダーとガイドレールとの嵌合部の全長を長くすればよいが、車幅との関係で困難であった。従って、ガイドレール及びスライダーの剛性強度を応力集中に耐えられるような高剛性にする必要があった。
またガイドレール及びスライダーの全体が円弧状であるため、スライダーを車体のルーフ上面の位置へ退入させた状態でスライダーに取り付けられた荷台枠の高さが必要以上に高くなるという欠点があった。
またガイドレール及びスライダーの全体が円弧状であるため、スライダーを車体のルーフ上面の位置へ退入させた状態でスライダーに取り付けられた荷台枠の高さが必要以上に高くなるという欠点があった。
特許文献3の技術にあっては、旋回するブーム機構と、旋回ブームの旋回動作に連動するスライドビーム機構と、旋回ブームの旋回動作に連動して伸縮する伸縮アームのスライド機構と、各機構を連動させるリンク機構と、旋回ブームを旋回駆動させる機構等の多数の機構が必要であり、各機構の構成並びに動作が複雑になるという欠点があった。
また旋回ブームは、車体のルーフ上面において旋回させる必要があるので、その回転軌跡が大きくなり、その範囲では作業用の高さ空間を確保しなければならないという問題があった。
更に、伸縮アームの第二段目のアームに取り付けられた荷枠は、旋回軌跡を取りながらアームが伸縮するので、積み込んだ荷物をルーフ上面へ引き上げる時に、荷枠が作業員の手前側へ近接するように回転した後、上方へ引き上げられるようになり、危険であった。
また旋回ブームは、車体のルーフ上面において旋回させる必要があるので、その回転軌跡が大きくなり、その範囲では作業用の高さ空間を確保しなければならないという問題があった。
更に、伸縮アームの第二段目のアームに取り付けられた荷枠は、旋回軌跡を取りながらアームが伸縮するので、積み込んだ荷物をルーフ上面へ引き上げる時に、荷枠が作業員の手前側へ近接するように回転した後、上方へ引き上げられるようになり、危険であった。
また前記特許文献1乃至3に記載された技術は、いずれも車体ルーフ上面から車体側面へ移動する動作が連続した一連ものであり、動作途中において位置保持をすることが困難である。そのため、安全性に欠けるという問題があった。しかもこれらの技術では、移動手段が外部に露呈しており、外観上の見栄えが悪いという欠点もあった。
そこで、本出願人は従来技術の前記課題に鑑みこれを改良除去したものであって、全体をユニット化できるようにすることで、車種に限定されることなく車体へ取り付けることができるようにし、また水平スライド機構と昇降機構とを別々に駆動させることで、構成並びに動作を簡単にすると共に少ない作業空間で動作できるようにし、更には安全性にも優れた使用済み飲料容器の回収装置を提供せんとするものである。
而して、前記課題を解決するために本発明が採用した請求項1の手段は、車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて設置された一対のスライドレールと、該一対のスライドレールにそれぞれ嵌合装着されたブラケットと、該ブラケットに取り付けられた多段式の一対の昇降レールと、一対の昇降レールの最終段のレールどうしに跨って架設されたルーフラックと、車体ルーフ上面に取り付けられたワイヤードラムとより成り、前記ワイヤードラムのワイヤーの先端はルーフラックに固定されていることを特徴とする容器回収装置である。
この発明によれば、ワイヤーが解放する方向へワイヤードラムを回転させると、車体のルーフ上面でブラケットがスライドレール上を車体側面側へ移動する。続いて、ブラケットに取り付けられた昇降レールが多段階の下降動作をする。下降動作の終端では、昇降レールの最終段のレールどうしに跨って架設されたルーフラックが、作業員の手の届く高さ位置に位置するようになる。従って、作業員は、地上から直接、ビニール袋等に投入された使用済み飲料容器をルーフラックへ積み込むことができ、高所作業は不要となる。
また請求項2の発明では、前記請求項1の発明のスライドする機構及び昇降する機構から成るスライド昇降装置を、車体ルーフ上面の左右方向へそれぞれ配置し、車体ルーフ上面の中央側に左右の各スライド昇降装置が共用する一つの電磁クラッチ付きワイヤードラムを配設している。これにより、車体の左右いずれの側面でも使用済み飲料容器の回収作業を行うことができるので、一方通行の道路等において、車体の右側に自動販売機が設置されているような場合に便利である。
更に、請求項3の発明では、前記車体の左右方向に対称配置された二台のスライド昇降装置が、車体の前後に二セット配置され、合計四台のスライド昇降装置が一台の車体ルーフ上面に設置されている。これにより、車体ルーフ上面の全領域を有効に活用することができる。
請求項4の発明は、前記ブラケットが、スライドレールに案内されて車体側面側へ移動したときに、ブラケットに取り付けられた昇降レールが車体側面の外側に位置するようになされている。これは昇降レールの昇降動作が車体と干渉しないようにするためのものである。
請求項5の発明では、スライドレールが、車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて下り勾配になるようにしている。これにより、車体側面側へのブラケット及びこれに取り付けられた昇降レール並びにルーフラックの移動を、これらの荷重により自動的に行わせることができるようになり、特別な駆動源が不要となる。
請求項6の発明は、昇降レールは最も下降した位置で、地面から1m乃至1.5mの高さに設定されている。これは、作業員が地上から使用済み飲料容器の入ったビニール袋の積み込み作業を容易にするためであり、多段式昇降レールの各段の長さ寸法を設定することで実現することができる。
本発明の容器回収装置は、スライド機構に、昇降機構を装着しており、それぞれの水平移動と昇降動作とを別々の制御することができるので、水平移動が完了し、そこで安全を確認した上で昇降動作に移行することができる。またスライド機構へルーフラックの昇降機構を組み込んで全体をユニット化し、これを車体のルーフ上面へ設置することができるので、全体の構成が簡単であり、しかも各動作が単純化されて確実であり、安全でもある。更に、車種に限定されることなく、市販されている自動車へもユニットとして後付が可能である。それに加えて、ルーフラックにより各機構が外部から見えないので、外観上の見栄えもよい。
以下に、本発明のボトルカーの使用済み容器の回収装置の構成を、図面に示す一実施の形態に基づいて詳細に説明すると次の通りである。
図1及び図2に示すように、この実施の形態ではボトルカー1のルーフ上面2において、容器回収装置3を車体の左右方向に1台ずつ対称配置(図2参照)して合計2台で1セットとしている。そして、これを車体の前後方向で2セット配設し、全体で合計4台の容器回収装置3を設置している。各容器回収装置3の構成は同じであり、以下は、1台の容器回収装置3に基づいてその構成を説明する。図2に示すように、容器回収装置3は、スライドレール4と、ブラケット5と、昇降レール6と、ルーフラック7と、ワイヤードラム8A,8Bとで構成されている。
図1及び図2に示すように、この実施の形態ではボトルカー1のルーフ上面2において、容器回収装置3を車体の左右方向に1台ずつ対称配置(図2参照)して合計2台で1セットとしている。そして、これを車体の前後方向で2セット配設し、全体で合計4台の容器回収装置3を設置している。各容器回収装置3の構成は同じであり、以下は、1台の容器回収装置3に基づいてその構成を説明する。図2に示すように、容器回収装置3は、スライドレール4と、ブラケット5と、昇降レール6と、ルーフラック7と、ワイヤードラム8A,8Bとで構成されている。
スライドレール4は、車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて配置され、所定間隔を置いて一対のものが一組としてルーフ上面に固定されている。好ましい実施の形態としては、スライドレール4は、その下面に傾斜したベースプレートを配置する等して、ルーフ上面の中央から側面に向けて下り勾配に設定すればよい。スライドレール4自体は、例えば市販のチャンネル鋼で構成することが可能である。
一対のスライドレール4,4は、図2及び図3に示すように、三本の連結フレーム9A,9B,9Cを両端と中間に介在させて枠組み形成されている。そして、右端の連結フレーム9Aと中間の連結フレーム9Bとに跨って、図4に示す二本のスライドガイド10、10がスライドレール4,4と平行に取り付けられている。これらの全体は、スライドレールのユニットを構成している。前記スライドガイド10は、図4に示すように、チャンネル形鋼で形成されており、その開口部上端面よりも僅かに突出するように、フリーローラー11が多数取り付けられている。このフリーローラー11は、後述するルーフラック7の底面に設けられたスライド案内板12の摺動を円滑にするためのものである。なお、同図の図(A)及び(B)に示すスライドガイド10の右端の位置には、3個のフリーローラー11が一軸上に連設されている。これは、荷重が最も作用する箇所だからである。
ブラケット5は、図5の図(A)及び図(B)に示すように、L字状を成しており、カムフォロア12,12を介して前記スライドレール4の溝内にスライド自在に嵌合装着されている。そして、このブラケット5に昇降レール6が上下方向で昇降できるようにスペーサ13を介して取り付けられている。
昇降レール6は、この場合、第一段目の昇降レール6A、第二段目の昇降レール6B、第三段目の昇降レール6Cから成る三段式のものであり、図6の図(A)及び(B)に示すように構成されている。すなわち、各段の昇降レール6A,6B,6Cは、二枚のC型チャンネル鋼14A,14Bを向き合わせて配置している。そして、チャンネル鋼14A,14Bの中間に、それぞれのチャンネル鋼14A,14Bの溝内に摺動自在に嵌合するベアリング群が配列された軸部材15を配設している。
また第一段目の昇降レール6Aと第二段目の昇降レール6Bとは、第一段目のチャンネル鋼14Bと第二段目のチャンネル鋼14Aとが、平面視でクランク形状を成す連結板16により連結されている。同様に、第二段目と第三段目の昇降レール6B、6Cも連結板16により連結されている。
また第一段目の昇降レール6Aと第二段目の昇降レール6Bとは、第一段目のチャンネル鋼14Bと第二段目のチャンネル鋼14Aとが、平面視でクランク形状を成す連結板16により連結されている。同様に、第二段目と第三段目の昇降レール6B、6Cも連結板16により連結されている。
図5に示すように、第一段目の昇降レール6Aのチャンネル鋼14Aは、前記ブラケット4にスペーサ13を介して取り付けられている。また第三段目の昇降レール6Cのチャンネル鋼14Bには、後述するルーフラック7を取り付けるための連結板17が取り付けられている。
ルーフラック7は、図7に示すように、底板18と四周の側面板19とよりなり、上端面は開口している。この開口部には、図示を省略しているが、ネットを係止するためのフック部材が取り付けられている。また底板18の底面側には、スライドガイド10のフリーローラー11に当接して摺動するためのスライド案内板12が取り付けられている。
ワイヤードラム8は、図2に示すように、車体ルーフ上面の左右方向の中間位置に設置されており、この実施の形態の場合、左右方向の容器回収装置3,3のワイヤードラム8A,8Bは、一つのモーターMの両端軸に直接又はベルトを介してワイヤードラム8A,8Bがそれぞれ電磁クラッチ19を介して取り付けられている。図8及び図9は、ベルト方式の場合を示している。ワイヤードラム8Aに巻き取られているワイヤー20は、前記ブラケット5,5間に取り付けられた軸21の中央部でこれに枢支された滑車22に架け渡されている。更に、ワイヤー20の先端は、図9におけるルーフラック7の底面中央位置(車体の前後方向の中央)に枢支された滑車23を経て、ルーフラック7の底板外部に連結固定されている。
ところで、前記ブラケット5,5は、スライドレール4,4の溝内に嵌合装着されたカムフォロア12,12のうち先頭のものがスライドレール4,4の端面に当接することで水平移動が停止するので、必ずしも特別なストッパー部材を必要とするものではないが、別途にストッパー部材を設けるようにしてもよい。別途設けるストッパー部材は、電磁ピン方式やフック方式又はその他のブレーキ装置を設ける等が可能である。
また水平移動の終端位置に対応してリミットスイッチを設けるか又は光センサーを設けることで、ブラケット5,5が終端位置に到着したことを検知するようにしてもよい。この検知信号は、ワイヤードラム8Aの駆動用モーターMを停止させる信号として利用することができる。これにより、例えば、ルーフラック7が水平移動から昇降動作に移行するに際し、周囲に人がいないか又は障害物がないか等の安全を確認することが可能となる。
このように本実施の形態に係る容器回収装置3は、ルーフラック7を車体のルーフ上面で横方向へ水平移動させるスライド機構と、車体の外側面で昇降させる昇降機構とを備えており、これらをユニット化して取り付けるようにすることで、構造を単純化し、設置を容易にしている。また営業中のボトルカーへ後付で設置することも可能である。更には、水平動作と昇降動作とをそれぞれ独立して行わせるように構成しており、安全確認を確実に行うことができる。
次に、このように構成された本実施形態に係る容器回収装置3の動作態様を一台の容器回収装置3に基づいて説明する。ペットボトル、アルミ缶、スチール缶等の飲料容器に入ったジュース、お茶、コーヒー、スポーツ飲料、ビール等の飲料製品の自動販売機への補充や店舗等への配達が完了すると、作業員は、使用済みの飲料容器をビニール袋にまとめて投入し、ほどけないように開口部を縛って回収の準備をする。全ての使用済み飲料容器のビニール袋への袋詰めが完了した後は、車体の側面等に設置された操作制御盤(図示省略)のボタンを操作してモーターMを駆動させると共に、電磁クラッチ付きワイヤードラム8Aの電磁クラッチを接続状態にする。
ところで、ルーフラック7の荷重は、ブラケット5を介してこれに取り付けられたカムフォロア12へ作用しており、カムフォロア12はスライドレール4,4の溝内へ嵌合装着されている。そのため、ワイヤードラム8Aがワイヤー20を解放する方向へ回転すると、それに伴いルーフラック7はその自重により車体側面へ向かって下り勾配のスライドレール4,4を水平移動することになる。
図8に示すように、先頭のカムフォロア12がスライドレール4,4の閉塞された端面板に到達すると、これをリミットスイッチ又は光学センサー等の位置検知手段が検出する。位置検知手段の出力信号は、ブラケット5の移動を固定するブレーキ手段や駆動用モーターMへ伝達され、ブレーキ手段によりブラケット5の移動を固定し、また駆動用モーターMを停止させる。なお、この水平移動の終端位置では、ブラケット5に取り付けられた昇降レール6及びルーフラック7は車体の外側に位置している。
この水平移動の終端位置で、容器回収装置3の動作を停止させている間に、周囲の安全、特に歩道等における人の安全を確認し、また障害物が存在しないかを確認する。安全確認が得られた後は、操作制御盤のボタンを操作し、モーターMをワイヤー20が解放する方向へ回転駆動させる。これにより、第一段目の昇降レール6Aのチャンネル鋼14Aに対してそのベアリング軸15がレール全長の1/2ほど伸びて降下し、続いてベアリング軸15に対して外側のチャンネル鋼14Bがレール全長の1/2ほど伸びて降下する。この第一段目の昇降レール6Aの動作は、同様に第二段目の昇降レール6B、第三段目の昇降レール6Cでも行われる。従って、各段の昇降レール6A,6B,6Cは、それぞれがレール全長と同じ長さ寸法分だけ伸びて降下することになり、昇降レール6の全体ではレール全長の3倍の寸法分の降下が得られる。この実施例では、各段のレール全長は30cmであり、全体では90cmほど降下することになる。
つまり、第三段目のチャンネル鋼14Bに取り付けられたルーフラック7は、車体ルーフ上面から90cmの寸法ぶんだけ降下し、第9図の状態となる。 ボトルカー1のルーフ上面2の高さは、2.1m程度であり、最も降下したルーフラック7の高さは、1.5m程度となる。この高さ位置は、人間が立ったままの姿勢で使用済み飲料容器の入ったビニール袋を直接手作業でルーフラック7内へ投入できる高さであり、高所作業は不要である。作業員は、ネットを開けてビニール袋を投入した後は、走行中にビニール袋が落下しないように、ルーフラック7の投入開口面に設けたフックにネットを係止すればよい。
然る後は、ルーフラック7を車体のルーフ上面2へ引き上げればよい。ルーフラック7の引き上げは、操作制御盤のボタンを操作し、モーターMを巻き取り方向へ回転させるようにする。これにより、先ず、各段の昇降レール6A,6B,6Cが前記とは逆に縮む方向へ動作し、上昇を開始する。やがてルーフラック7は、第8図に示す位置まで上昇復帰する。ここで、モーターMの回転を一旦停止させ、安全を確認した上で、ブラケット5,5のブレーキ装置を解除する。
このような状態から更に、モーターMを回転させると、ブラケット5,5がカムフォロア12のスライドレール4,4溝内での転動により、車体の中央側(図2の左方向)へ水平移動を開始する。ブラケット5,5には昇降レール6,6を介してルーフラック7が取り付けられているので、ルーフラック7も一体となって車体中央側へ水平移動を開始する。そして、ルーフラック7が完全に車体ルーフ上面へ水平移動した時点で、モーターMの回転動作を終了させればよい。このルーフラック7の終端位置は、リミットスイッチや光学センサー等を用いることにより自動的に停止するようにしてもよい。またこの位置でブラケット5,5の固定を確実にするために、ブレーキ装置を別途設けるようにしてもよい。
これにより、使用済み飲料容器の回収作業が終了する。以後は、飲料製品の自動販売機又は店舗ごとに上述の動作を繰り返して飲料容器を回収すればよい。一つのルーフラック7が一杯になれば、他のルーフラック7で回収するようにすればよい。この実施の形態では、一台のボトルカーに前後左右、合計四台の回収装置が搭載されており、大量の容器を回収することが可能である。また車体の左右側面から搭載できるので、一方通行や車体の右側からしか回収できない場合等に便利である。
ところで、以上の説明では、本発明の使用済み飲料容器の回収装置について、ボトルカーに適用した場合を説明したが、これに限定されるものではなく、適宜の変更が可能である。例えば、列車やトラックの車体への適用が可能であり、また床面や地上から2〜3mの高さを有する場所へ荷物の積み下ろしを繰り返す場所等への適用が可能である。
1…ボトルカー
2…ルーフ上面
3…容器回収装置
4…スライドレール
5…ブラケット
6…昇降レール
6A…第一段目の昇降レール
6B…第二段目の昇降レール
6C…第三段目の昇降レール
7…ルーフラック
8A,8B…ワイヤードラム
12…カムフォロア
20…ワイヤー
2…ルーフ上面
3…容器回収装置
4…スライドレール
5…ブラケット
6…昇降レール
6A…第一段目の昇降レール
6B…第二段目の昇降レール
6C…第三段目の昇降レール
7…ルーフラック
8A,8B…ワイヤードラム
12…カムフォロア
20…ワイヤー
Claims (6)
- 車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて設置された一対のスライドレールと、該一対のスライドレールにそれぞれ嵌合装着されたブラケットと、該ブラケットに取り付けられた多段式の一対の昇降レールと、一対の昇降レールの最終段のレールどうしに跨って架設されたルーフラックと、車体ルーフ上面に取り付けられたワイヤードラムとより成り、前記ワイヤードラムのワイヤーの先端はルーフラックに固定されていることを特徴とする容器回収装置。
- 車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて設置された一対のスライドレールと、該一対のスライドレールにそれぞれ嵌合装着されたブラケットと、該ブラケットに取り付けられた多段式の一対の昇降レールと、一対の昇降レールの最終段のレールどうしに跨って架設されたルーフラックとでスライド昇降装置を構成し、当該スライド昇降装置を車体の左右方向へ対称配置し、左右それぞれのスライド昇降装置のルーフラックを、車体中央部のルーフ上面に取り付けた電磁クラッチ付きの二個のワイヤードラムに連結したことを特徴とする容器回収装置。
- 前記車体の左右方向に対称配置された二台のスライド昇降装置が、車体の前後に二セット配置され、合計四台のスライド昇降装置が一台の車体ルーフ上面に設置されている前記請求項2に記載の容器回収装置。
- 前記ブラケットは、スライドレールに案内されて車体側面側へ移動したときに、ブラケットに取り付けられた昇降レールが車体側面の外側に位置するようになされている請求項1乃至3のいずれか一つに記載の容器回収装置。
- スライドレールは、車体ルーフ上面の中央側から側面にかけて下り勾配で設置されている請求項1乃至4のいずれか一つに記載の容器回収装置。
- 昇降レールは最も下降した位置で、地面から1m乃至1.5mの高さに設定されている請求項1乃至5のいずれか一つに記載の容器回収装置。
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Cited By (2)
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