JPH07286249A - 磁歪材の製造方法 - Google Patents
磁歪材の製造方法Info
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- JPH07286249A JPH07286249A JP6104786A JP10478694A JPH07286249A JP H07286249 A JPH07286249 A JP H07286249A JP 6104786 A JP6104786 A JP 6104786A JP 10478694 A JP10478694 A JP 10478694A JP H07286249 A JPH07286249 A JP H07286249A
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Abstract
歪量が大きい(Tb,Dy)Fe2 系の磁歪材を、粉末
冶金法を利用して安価に提供する。 【構成】 式I (Tbx Dy1-x )Ty (Tは、F
e、CoおよびNiの1種以上であり、xおよびyは原
子比を表わし、0.30<x≦0.50、1.70≦y
≦2.00)で表わされる組成を有する原料Aの粉末
と、式II (Dy1-t Tbt )z T1-z (tおよびzは
原子比を表わし、0≦t≦0.30、0.40≦z≦
0.80)で表わされる組成を有する原料Bの粉末とを
含むか、前記原料Aおよび前記原料Bに加え、実質的に
Tから構成される原料Cを含む混合物を、磁場中で成形
した後、焼結することにより、式III (Tbv Dy
1-v )Tw(vおよびwは原子比を表わし、0.27≦
v<0.50、1.70≦w≦2.00)で表わされる
組成を有し、[111]軸が配向した磁歪材を製造す
る。
Description
ときに長さが変化する磁歪材を製造する方法に関する。
体には伸びあるいは縮みが発生する。これを磁歪と称す
る。磁歪は、例えば、変位制御用あるいは駆動用アクチ
ュエータ、超音波発生用磁歪振動子、超音波遅延線、超
音波濾波器、可変周波数共振器、各種センサ等に応用さ
れている。
に要求される。磁歪量が大きい磁歪材としては、例え
ば、(i) 鉄と希土類元素(Tb、Sm、Dy、Ho、E
r、Tm)との合金(米国特許第4,375,372号
明細書、同第4,152,178号明細書、同第3,9
49,351号明細書、同第4,308,474号明細
書等)、(ii)鉄族元素およびMnと、Tb、Smとの合
金(米国特許第4,378,258号明細書)、(iii)
Ti、V、Cr、Mn、Ni、Cu、Nb、Mo、T
a、W、C、Si、Ge、Sn、B、In、La、C
e、Pr、Nd、Sm、Gd、Tb、Eu、Dy、H
o、Er、Yb、Lu、Tmの1種以上と、FeとAl
とCoとからなる磁歪材、およびTi、V、Cr、M
n、Co、Ni、Cu、Nb、Mo、Ta、W、C、S
i、Ge、Sn、B、In、La、Ce、Pr、Nd、
Sm、Gd、Eu、Er、Yb、Lu、Tmの1種以上
と、TbとDyとHoとFeとからなる磁歪材(特開昭
53−64798号公報)などが挙げられる。これらの
磁歪材は、RFe2 ラーベス型金属間化合物と呼ばれる
Feと希土類元素Rとの金属間化合物、あるいはこれら
に遷移金属等の他の元素が添加されたものであり、ニッ
ケルやフェライトなどの従来用いられている磁歪材より
も1桁から2桁も大きい飽和磁歪値λs を有し、超磁歪
材と呼ばれている。
bFe2 は、外部磁界強度が高いとき、例えば外部磁界
強度20〜25kOe 程度での磁歪量は大きいが、磁界強
度が低いときの磁歪量が十分ではない。このため、Tb
の一部をDyで置換した(Tb,Dy)Fe2 が、低磁
界強度での磁歪量を向上させた磁歪材として汎用されて
いる。特に、Tb0.3 Dy0.7 Fe2.0 結晶をもつ磁歪
材は、常温で結晶磁気異方性が極小となり、かつ磁歪も
大きいため、実用性が高く多用されている。
するためには、磁歪が大きい方向の結晶軸を配向させて
異方性を付与することが有効である。RFe2 ラーベス
型金属間化合物結晶では、[111]軸方向の磁歪が大
きい。そして、上記Tb0.3Dy0.7 Fe2.0 結晶で
は、[111]軸は磁化容易軸である。
が有効であり、例えば、米国特許第4,308,474
号明細書にブリッジマン法を用いた例がある。しかし、
単結晶育成法は極めて生産性が低く、また、粉末冶金法
に比べ製造可能な形状が制限されてしまう。同明細書に
は、[111]軸が配向した旨の記載があるが、その後
の研究により、ブリッジマン法では[111]軸は配向
せず[11−2]軸が配向することがわかっている。
[11−2]軸は[111]軸から約19°ずれている
ため、[11−2]軸が配向しているときの磁歪量は、
[111]軸が配向しているときの磁歪量にcos19
°を乗じた値まで減少してしまう。また、同明細書に
は、アーク溶解により製造した等方性多結晶合金を垂直
ゾーンメルト法により結晶配向させた実施例が記載され
ているが、ゾーンメルト法による異方性化も単結晶育成
法と同様に、極めて生産性が低く、形状の自由度が低
く、配向するのは[11−2]軸である。
法では、Tb0.3 Dy0.7 Fe2.0結晶を有する粒子か
らなる粉末を磁場中で成形した後、焼結することによ
り、[111]軸が配向した異方性材料が得られること
が、米国特許第4,152,178号明細書に開示され
ている。しかし、Tb0.3 Dy0.7 Fe2.0 は結晶磁気
異方性が十分ではないため、配向させるためには強力な
磁界を印加する必要があるか、場合によっては配向しな
いこともあり、実用性に問題がある。
は、TbFe2 とDyFe2 とを個別に粉砕した後、混
合し、混合物を磁場中で成形した後、焼結する方法が開
示されている。同公報には、TbFe2 とDyFe2 と
は共に磁気異方性が大きいため、配向が容易であり、し
かも、焼結時の拡散により磁気異方性の小さい組成とな
るので、磁場応答性を高くできる旨の記述がある。しか
し、磁化容易軸はTbFe2 が[111]軸、DyFe
2 が[100]軸であり、後述するように本発明者らの
実験によれば、この方法では[111]軸が配向した異
方性材料は得られなかった。
で結晶磁気異方性が小さく、しかも、磁歪量が大きい
(Tb,Dy)Fe2 系の磁歪材を、粉末冶金法を利用
して安価に提供することである。
(1)〜(4)の本発明により達成される。 (1) 式I (Tbx Dy1-x )Ty (式Iにおいて、Tは、Fe、CoおよびNiから選択
される少なくとも1種の元素であり、xおよびyは原子
比を表わし、0.30<x≦0.50、1.70≦y≦
2.00である)で表わされる組成を有する原料Aの粉
末と、 式II (Dy1-t Tbt )z T1-z (式IIにおいて、tおよびzは原子比を表わし、0≦t
≦0.30、0.40≦z≦0.80である)で表わさ
れる組成を有する原料Bの粉末とを含むか、前記原料A
および前記原料Bに加え、実質的にTから構成される原
料Cを含む混合物を、磁場中で成形した後、焼結するこ
とにより、 式III (Tbv Dy1-v )Tw (式III において、vおよびwは原子比を表わし、0.
27≦v<0.50、1.70≦w≦2.00である)
で表わされる組成を有する磁歪材を製造することを特徴
とする磁歪材の製造方法。 (2)原料AのDyの一部および/または原料BのDy
の少なくとも一部がHoで置換されている上記(1)の
磁歪材の製造方法。 (3)前記混合物中において、原料Aの重量百分率を
a、原料Bの重量百分率をb、原料Cの重量百分率をc
としたとき、50≦a<100、0<b≦40、0≦c
≦20、a+b+c=100である上記(1)または
(2)の磁歪材の製造方法。 (4)[111]軸が配向した多結晶体の磁歪材が製造
される上記(1)〜(3)のいずれかの磁歪材の製造方
法。
磁場中成形において磁化容易軸を安定して十分に配向で
きるほどは結晶磁気異方性が大きくない。このため本発
明では、磁場中成形により磁化容易軸が十分に配向可能
な程度の結晶磁気異方性をもち、かつその磁化容易軸が
[111]軸である上記原料Aを用いる。しかし、上記
原料Aの焼結体は、結晶磁気異方性が大きすぎるため、
磁歪材として用いるときの磁場応答性が悪く実用的では
ない。そこで、本発明では、上記原料Aと上記原料Bと
の混合物を磁場中成形して焼結するか、さらにこの混合
物に上記原料Cを加えたものを磁場中成形して焼結す
る。焼結の際には元素拡散が生じるため、Tb0. 3 Dy
0.7 Fe2.0 付近の組成をもつ多結晶磁歪材が得られ
る。この多結晶磁歪材は、原料Aの[111]軸配向が
維持されているため磁歪が大きく、しかも、磁歪材とし
て適度な結晶磁気異方性を有するため、良好な磁場応答
性が得られる。
に説明する。
いてvおよびwは原子比を表わし、0.27≦v<0.
50、好ましくは0.27≦v≦0.40、1.70≦
w≦2.00、好ましくは1.80≦w≦1.97であ
る。vが小さすぎると常温よりも低い温度域で十分な磁
歪量を示さず、vが大きすぎると常温域で十分な磁歪量
を示さない。wが小さすぎると希土類元素リッチ相が多
くなり、wが大きすぎると(Tb,Dy)T3 相等の異
相が生じ、いずれも磁歪量が減少する。
る少なくとも1種の元素であるが、Mn、Cr、Moな
どは希土類元素と合金を形成して強度向上に寄与するこ
とも考えられるので、Tの一部をこれらの元素が置換し
ていてもよい。
うな磁歪材を、少なくとも2種の原料を用いて粉末冶金
法により製造する。
末とを含む混合物、または、原料Aの粉末と原料Bの粉
末と原料Cの粉末とを含む混合物を、磁場中で成形した
後、焼結する。
原子比を表わし、0.30<x≦0.50、好ましくは
0.33≦x≦0.50、1.70≦y≦2.00、好
ましくは1.90≦y≦2.00である。xが小さすぎ
ると[111]軸配向が困難となり、特にxが0.30
未満であると[100]軸が配向するようになってしま
う。一方、xが大きすぎると原料Bの混合比率を高くす
る必要が生じるため、原料全体に占める原料Aの比率が
低くなってしまい、焼結後の[111]軸の配向度が低
くなってしまう。yが小さすぎると原料Cの混合比率を
高くする必要が生じるため、原料全体に占める原料Aの
比率が低くなってしまい、焼結後の[111]軸の配向
度が低くなってしまう。一方、yが大きすぎると(T
b,Dy)T3 相等のFeリッチの異相が多くなり、こ
のため磁場中成形による配向性が低くなり、この結果、
焼結後の配向性も低くなってしまう。また、焼結後に
(Tb,Dy)T3 相が残存して磁歪量を低下させてし
まう。
Feの一部をCoおよび/またはNiで置換したもので
あってもよい。CoおよびNiは磁気異方性を増大させ
るが透磁率を低下させるため、Fe/Tは、好ましくは
70原子%以上、より好ましくは80原子%以上とす
る。
びzは原子比を表わし、0≦t≦0.30、0.4≦z
≦0.80、好ましくは0.60≦z≦0.70であ
る。zが小さすぎても大きすぎても原料Bの融点が高く
なるため、緻密な焼結体が得られない。原料Bは、原料
AのTb/(Tb+Dy)を減少させるために混合され
るので、原料Bとしてtの大きなものを用いると原料B
の混合比率を高くする必要が生じ、その結果、混合物中
における原料Aの比率が相対的に低くなるので、焼結後
の配向度が低くなってしまう。したがって、t=0が最
も好ましい。具体的には、原料BとしてDy2 Tを用い
ることが好ましい。
で置換されていてもよい。また、原料Aでも、Dyの一
部がHoで置換されていてもよいが、Hoは結晶磁気異
方性を低下させるため、原料AにおけるHo置換率{H
o/(Dy+Ho)}は20原子%以下とすることが好
ましい。また、最終組成(磁歪材組成)におけるHo置
換率{Ho/(Dy+Ho)}は、飽和磁歪の低下を抑
えるために55原子%以下とすることが好ましい。Ho
により置換する場合、最終組成を表わす上記式III にお
いても、HoがDyを置換するものとして考える。
のTbの一部を、Tb、DyおよびHoを除く希土類元
素の少なくとも1種(以下、RI という)で置換しても
よい。ただし、RI は一般に磁歪量を低下させるため、
最終組成のRI 置換率{RI/(Tb+RI )}は、1
2.5原子%以下であることが好ましい。RI は特に限
定されないが、例えばNd、Pr、GdおよびYの少な
くとも1種で置換することにより、磁歪の温度依存性を
低くすることが可能である。RI により置換する場合、
最終組成を表わす上記式III においても、RI がTbを
置換するものとして考える。
(Dy,Tb)2 FeのFeの少なくとも一部をCoお
よび/またはNiで置換したものは粉砕しやすいため、
粉末化の際の酸化を抑制することができ、大きな磁歪量
が得られやすくなる。
されず、式III で表わされる最終組成となるように適宜
決定すればよいが、原料Aの重量百分率をa、原料Bの
重量百分率をb、原料Cの重量百分率をcとしたとき、
好ましくは50≦a<100、より好ましくは60≦a
≦95、好ましくは0<b≦40、より好ましくは5≦
b≦30、好ましくは0≦c≦20、より好ましくは0
≦c≦10、a+b+c=100 である。aが小さすぎる場合、すなわち、磁場中成形に
おいて配向する原料Aの比率が低い場合、焼結後の結晶
の配向度が低くなる。一方、aが大きすぎる場合、原料
Aの組成が最終組成に近いということであり、磁場配向
を容易にするために原料Aを用いる意味がなくなる。原
料Bは焼結の際に融剤としてはたらくため、bが小さす
ぎると焼結が進みにくくなって緻密な磁歪材が得にくく
なる。一方、bが大きすぎると、aが小さくなりすぎ
る。原料Cは目的とする最終組成を得るために必要に応
じて添加されるが、cが大きすぎるとaが小さくなりす
ぎるため、好ましくない。
ず、焼結後に所望の磁歪特性が得られるように適宜決定
すればよいが、好ましくは1〜100μm 、より好まし
くは5〜20μm である。平均粒子径が小さすぎると製
造工程において酸化しやすくなり、大きすぎると焼結反
応が進まず密度が上がらない。なお、これらの平均粒子
径は、フィッシャー社製サブシーブサイザーによって測
定される値である。
る磁界の強度は、好ましくは3 kOe以上、より好ましく
は6 kOe以上である。磁界印加方向は、圧力印加方向と
平行であっても垂直であってもよい。成形圧力は、好ま
しくは0.5t/cm2 以上、より好ましくは3t/cm2 以上
である。
が、通常、900℃以上、好ましくは1100〜120
0℃で1〜10時間とすればよい。焼結は、Arガス等
の非酸化性雰囲気中や真空中で行なうことが好ましい。
体であり、磁歪が最も大きくなる[111]軸方向が配
向している。磁歪材の平均結晶粒径は、好ましくは10
μm以上である。平均結晶粒径が小さすぎると、結晶粒
界による応力のために、外部磁界による磁化率が低くな
ってしまう。なお、平均結晶粒径の上限は特にないが、
上記した平均粒子径をもつ原料粉末を用いた場合、平均
結晶粒径は、通常、200μm 以下となる。
をさらに詳細に説明する。
サンプルNo. 1〜6を、粉末冶金法により作製した。原
料の組成を表1に示す。原料A、BおよびCを混合し、
乾式振動ミル(Arガス雰囲気中)および湿式振動ミル
(トルエン中)により平均粒子径7〜20μm にまで粉
砕した。各原料の混合比a、bおよびcを表1に示す。
粉砕後の混合物を磁場中で乾式成形した後、焼結し、直
方体形状(10mm×10mm×8mm)の磁歪材サンプルと
した。成形圧力は6t/cm2 とし、磁界印加方向は加圧方
向に垂直とした。成形時の磁界強度を表1に示す。ただ
し、サンプルNo. 1作製の際には、無磁場中で成形を行
なった。表1に示す項目のうち、成形時の磁界強度以外
はすべてのサンプルで同一とした。焼結は、Arガス雰
囲気中において1180℃で1時間行なった。
り測定した。磁歪量測定の際の印加磁界強度(H)は、
1 kOeまたは10 kOeとした。図1(a)に示すよう
に、磁歪量(//)は成形時の磁界印加方向に対し平行
な方向で測定した値であり、磁歪量(⊥)は成形時の磁
界印加方向に対し垂直な方向で測定した値である。結果
を表1に示す。
ャートを図2に示す。このX線回折チャートは、図1
(b)に示すように、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であるときのものである。
が高くなるにしたがって(111)面のピーク(2θ≒
20.9°)および(222)面のピーク(2θ≒4
2.6°)の強度が大きくなっており、磁場中成形によ
り[111]軸が配向することがわかる。そして、表1
に示されるように、成形時の磁界強度が高くなるにした
がって磁歪量(//)は増加する傾向を示す。
た。
プル組成)はすべて同じであるが、原料Aの希土類元素
中のTb比率が異なるものである。これらのサンプル
は、原料Aの組成および原料の混合比を除き、表1のサ
ンプルNo. 6と同様にして作製した。ただし、表2に示
されるサンプルでは、組成に応じて焼結温度を1150
〜1200℃の範囲から選んだ。サンプルNo. 12のX
線回折チャートを図3に示す。図3の上段に示すチャー
ト(⊥)は、図1(b)に示すように、測定面が成形時
の磁界印加方向に垂直である場合のものであり、下段に
示すチャート(//)は、図1(c)に示すように、測
定面が成形時の磁界印加方向に平行である場合のもので
ある。なお、以下に説明するサンプルのX線回折チャー
トの構成も同様である。
素中のTb比率が0.50を超える場合には、実質的に
磁歪に異方性が認められず、磁歪量(//)が小さい。
図3に示されるように、前記Tb比率が0.8であるサ
ンプルNo. 12では、(111)面のピークおよび(2
22)面のピークが(⊥)方向と(//)方向とでほぼ
等しく、[111]軸の配向は認められない。また、サ
ンプルNo. 11でも、サンプルNo. 12と同様に[11
1]軸の配向は認められなかった。サンプルNo. 11お
よび12では、原料Aの混合比aが小さいために、焼結
後に配向性が認められなかったと考えられる。なお、サ
ンプルNo. 7〜10のX線回折チャートでは、[11
1]軸の配向が認められた。
べて同じであるが、原料AのFe含有率が異なるもので
ある。これらのサンプルは、原料Aの組成および原料の
混合比を除き、表1のサンプルNo. 6と同様にして作製
した。サンプルNo. 15のX線回折チャートを図4に示
す。
素に対するFeの比率が2.0を超えるサンプルNo. 1
5では、実質的に磁歪に異方性が認められず、磁歪量
(//)が小さい。図4に示されるように、サンプルN
o. 15では、(111)面のピークおよび(222)
面のピークが(⊥)方向で大きく、[111]軸の配向
は認められるが、Feリッチの異相{(Tb,Dy)F
e3 }のピークが多くなっている。なお、サンプルNo.
13および14のX線回折チャートでは、[111]軸
の配向が認められた。
16〜18は、原料BのFeの少なくとも一部をCoま
たはNiで置換した以外は、表1のサンプルNo. 6と同
様にして作製した。また、サンプルNo. 19は、原料A
のFeの10原子%をCoで置換すると共に原料BのF
eをCoで全量置換し、さらに原料の混合比を変更した
以外は、表1のサンプルNo. 6と同様にして作製した。
サンプルNo. 19のX線回折チャートを図5に示す。
oやNiで置換することにより磁歪が大きくなることが
わかる。これは、置換により原料Bの粉砕性が向上し、
原料Bの粉末の酸素量が少なくなったためと考えられ
る。図5に示されるように、サンプルNo. 19では、
[111]軸が配向していることがわかる。なお、サン
プルNo. 16〜18のX線回折チャートでも[111]
軸の配向が認められた。
土類元素中のTb比率が高いサンプルである。これらの
サンプルは、原料Aの組成および原料の混合比を除き、
表1のサンプルNo. 6と同様にして作製した。サンプル
No. 22のX線回折チャートを図6に示す。
では磁歪に異方性が認められる。また、図6に示される
ように、サンプルNo. 22のX線回折チャートでは[1
11]軸の配向が認められる。なお、サンプルNo. 20
および21のX線回折チャートでも[111]軸の配向
が認められた。
4,152,178号明細書の記載に準じて、原料とし
てTb0.3 Dy0.7 Fe1.9 だけを用いたものである。
このサンプルのX線回折チャートを図7に示す。
磁歪の異方性は認められず、図7に示されるように[1
11]軸の配向は認められない。
180943号公報の記載に準じて、TbFe1.9 とD
yFe1.9 とをTb0.3 Dy0.7 Fe1.9 となるように
混合して作製したサンプルである。このサンプルのX線
回折チャートを図8に示す。
磁歪の異方性は認められず、図8に示されるように[1
11]軸の配向は認められない。このサンプルで磁歪量
(//)よりも磁歪量(⊥)が有意に大きくなっている
のは、DyFe2 結晶の[100]軸配向の影響と考え
られる。
Dyの少なくとも一部をHoで置換した場合、および原
料AのDyの20原子%以下をHoで置換した場合に
も、[111]軸の配向が認められた。また、原料Bの
Dyの30原子%以下をTbで置換した場合でも、原料
Bの混合比を増加させることにより所望の最終組成が得
られ、[111]軸の配向も可能であった。
(b)および(c)はX線回折における測定面の説明図
である。
線回折チャートであって、測定面が成形時の磁界印加方
向に垂直であった場合のものである。
ートであり、上段は、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であった場合のもの、下段は、測定面が成形時の磁
界印加方向に平行であった場合のものである。
ートであり、上段は、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であった場合のもの、下段は、測定面が成形時の磁
界印加方向に平行であった場合のものである。
ートであり、上段は、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であった場合のもの、下段は、測定面が成形時の磁
界印加方向に平行であった場合のものである。
ートであり、上段は、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であった場合のもの、下段は、測定面が成形時の磁
界印加方向に平行であった場合のものである。
ートであり、上段は、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であった場合のもの、下段は、測定面が成形時の磁
界印加方向に平行であった場合のものである。
ートであり、上段は、測定面が成形時の磁界印加方向に
垂直であった場合のもの、下段は、測定面が成形時の磁
界印加方向に平行であった場合のものである。
Claims (4)
- 【請求項1】式I (Tbx Dy1-x )Ty (式Iにおいて、Tは、Fe、CoおよびNiから選択
される少なくとも1種の元素であり、xおよびyは原子
比を表わし、 0.30<x≦0.50、 1.70≦y≦2.00である)で表わされる組成を有
する原料Aの粉末と、 式II (Dy1-t Tbt )z T1-z (式IIにおいて、tおよびzは原子比を表わし、 0≦t≦0.30、 0.40≦z≦0.80である)で表わされる組成を有
する原料Bの粉末とを含むか、前記原料Aおよび前記原
料Bに加え、実質的にTから構成される原料Cを含む混
合物を、磁場中で成形した後、焼結することにより、 式III (Tbv Dy1-v )Tw (式III において、vおよびwは原子比を表わし、 0.27≦v<0.50、 1.70≦w≦2.00である)で表わされる組成を有
する磁歪材を製造することを特徴とする磁歪材の製造方
法。 - 【請求項2】 原料AのDyの一部および/または原料
BのDyの少なくとも一部がHoで置換されている請求
項1の磁歪材の製造方法。 - 【請求項3】 前記混合物中において、原料Aの重量百
分率をa、原料Bの重量百分率をb、原料Cの重量百分
率をcとしたとき、 50≦a<100、 0<b≦40、 0≦c≦20、 a+b+c=100である請求項1または2の磁歪材の
製造方法。 - 【請求項4】 [111]軸が配向した多結晶体の磁歪
材が製造される請求項1〜3のいずれかの磁歪材の製造
方法。
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