JPH07286228A - 耐摩耗性および靭性のすぐれた耐食性焼結材料 - Google Patents

耐摩耗性および靭性のすぐれた耐食性焼結材料

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JPH07286228A
JPH07286228A JP10191894A JP10191894A JPH07286228A JP H07286228 A JPH07286228 A JP H07286228A JP 10191894 A JP10191894 A JP 10191894A JP 10191894 A JP10191894 A JP 10191894A JP H07286228 A JPH07286228 A JP H07286228A
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JP
Japan
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toughness
volume
wear resistance
sintered material
phase
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Withdrawn
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JP10191894A
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English (en)
Inventor
Naoshi Yamashita
直志 山下
Teruyoshi Tanase
照義 棚瀬
Hiroki Kawase
広樹 河瀬
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Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐摩耗性と靭性のすぐれた耐食性焼結材料を
提供する。 【構成】 焼結材料が、硬質相として炭化チタンおよび
/または炭窒化チタン:1〜29容量%未満、同じく硬
質相として硼化チタン15〜74容量%、(ただし硬質
相は合量で30〜75容量%)を含有し、残りが結合相
からなり、かつ前記結合相が、重量%で、W:30〜6
5%、Mo:5〜30%を含有し、さらに必要に応じて
Niおよび/またはPd:0.1〜5%を含有し、残り
がTiと不可避不純物からなる組成を有するTi−W−
Mo系合金で構成されたものからなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、すぐれた耐摩耗性と
靭性を有し、かつ耐食性にもすぐれた焼結材料に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば特開昭50−137313
号公報に記載されるように、硬質相として炭化チタン
(以下、TiCxで示す)または炭窒化チタン(以下、
TiCxNyで示す)を10〜35重量%含有し、残り
がTi−Mo合金の結合相からなる焼結材料が知られて
おり、また、これが腐食環境下で摩耗を受ける、例えば
水や海水、さらに化学薬品などの腐食性流体の送配給に
用いられる各種ポンプのシールリングや軸受、さらにス
リーブなどの構造部材として用いられていることも知ら
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、近年の上記各種
ポンプなどの小型化および軽量化に伴ない、これの構造
部材には薄肉化が強く要求されるほか、その使用寿命の
一層の延命化も求められているが、上記の従来焼結材料
は、相対的にすぐれた耐食性を具備するものの耐摩耗性
と靭性が不十分であるために、これらの要求には必ずし
も満足に対応することができないのが現状である。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明者等は、
上述のような観点から、上記従来耐食性焼結材料に着目
し、これの耐摩耗性および靭性の一段の向上をはかるべ
く研究を行なった結果、硬質相としてTiCxおよび/
またはTiCxNy:1〜29容量%未満、同じく硬質
相として硼化チタン(以下、TiBxで示す):15〜
74容量%、(ただし、硬質相の合量:30〜75容量
%)、を含有し、残りが結合相からなり、かつ前記結合
相を、重量%で、W:30〜65%、 Mo:5
〜30%、を含有し、さらに必要に応じて、Niおよび
Pdのうちの1種または2種:0.1〜5%、を含有
し、残りがTiと不可避不純物からなる組成を有するT
i−W−Mo系合金で構成した焼結材料においては、一
段とすぐれた耐摩耗性と靭性をもつようになると共に、
上記従来耐食性焼結材料と同等のすぐれた耐食性を具備
するという研究結果を得たのである。
【0005】この発明は、上記の研究結果にもとづいて
なされたものであって、焼結材料の組成を上記の通りに
限定した理由を以下に説明する。 (a) 硬質相 焼結材料における硬質相は、結合相を構成する成分の一
部が固溶した状態で存在し、耐摩耗性を向上させる作用
をもつが、その割合が30容量%未満では所望の耐摩耗
性を確保することができず、一方その割合が75容量%
を越えると靭性が低下するようになることから、その割
合を30〜75容量%と定めた。望ましくは50〜70
容量%の含有がよい。なお、この場合結合相には硬質相
を構成する成分の一部が固溶することは勿論である。
【0006】(b) TiCxおよびTiCxNy これらの成分には、硬質相として分散分布して、これよ
り相対的に硬質のTiBxによる相手攻撃性を緩和する
作用があるが、その割合が1容量%未満では前記作用に
所望の効果が得られず、一方その割合が29容量%以上
になると耐摩耗性が低下するようになることから、その
割合を1〜29容量%未満と定めた。望ましくは10〜
25容量%の含有がよい。
【0007】(c) TiBx TiBx成分は、きわめて硬質で、硬質相として分散分
布して耐摩耗性を一段と向上させるほか、発生クラック
が粒内伝幡しにくい性質をもつので、耐欠損性向上にも
寄与する作用をもつが、その割合が15容量%未満では
前記作用に所望の効果が得られず、一方その割合が74
容量%を越えると相対的に結合相の割合が少なくなりす
ぎて焼結性が低下し、これが原因で強度低下が避けられ
ないことから、その割合を15〜74容量%と定めた。
望ましくは30〜50容量%の含有がよい。
【0008】(d) 結合相 (ア) W W成分には、主として結合相中に固溶して、これの靭性
を向上させる作用があるが、その割合が、結合相に占め
る重量割合で(以下同じ)、30%未満では所望のすぐ
れた靭性を確保することができず、一方その割合が65
%を越えると靭性に低下傾向が現われるようになること
から、その割合を30〜65%と定めた。望ましくは4
0〜60%の含有がよい。
【0009】(イ) Mo Mo成分は、主として結合相中に固溶して、表面に自然
発生する不動態皮膜の安定化に寄与し、もって耐食性を
向上させる作用をもつが、その割合が5%未満では所望
の耐食性向上効果が得られず、一方その割合が30%を
越えると靭性が低下するようになることから、その割合
を5〜30%と定めた。望ましくは10〜20%の含有
がよい。
【0010】(ウ) NiおよびPd これらの成分には、同じく主として結合相中に固溶し
て、耐食性をさらに向上させる作用があるので、必要に
応じて含有されるが、その割合が0.1%未満では所望
の耐食性向上効果が得られず、一方その割合が5%を越
えても耐食性に一層の向上効果は得られないことから、
経済性を考慮して、その割合を0.1〜5%と定めた。
望ましくは0.1〜2%の含有がよい。
【0011】
【実施例】つぎに、この発明の焼結材料を実施例により
具体的に説明する。原料粉末として、いずれも2〜2.
5μmの範囲内の所定の平均粒径を有するTiC0.97
末、TiC0.8 0.2 粉末、TiC0.5 0.5 粉末、T
iCo.2 0.8 粉末、TiB2 粉末、TiB粉末、W粉
末、Mo粉末、およびNi粉末、さらに同7μmのPd
粉末、同20μmのTi粉末を用意し、これら原料粉末
を表1に示される配合組成に配合し、ボールミルで72
時間湿式混合し、乾燥した後、1ton /cm2 の圧力で圧
粉体にプレス成形し、この圧粉体を1×10-3torrの真
空中、1500〜1600℃の範囲内の所定温度に1.
5時間保持の条件で焼結することにより表2に示される
成分組成をもった本発明焼結材料1〜10および従来焼
結材料1,2をそれぞれ製造した。ついで、これらの焼
結材料について、研磨面で硬質相の面積割合を測定し、
かつ結合相はEPMA(電子線マイクロアナライザー)
を用いて分析し、さらに耐摩耗性と靭性を評価する目的
でロックウエル硬さ(Aスケール)と破壊靭性を測定
し、加えて耐食性を評価する目的で10%HCl水溶液
中に30日間保持の腐食試験を行ない、腐食減量を測定
した。これらの測定結果をそれぞれ表3に示した。
【0012】
【表1】
【0013】
【表2】
【0014】
【表3】
【0015】
【発明の効果】表2,3に示される結果から、本発明焼
結材料1〜10は、いずれも従来焼結材料1,2と同等
の耐食性を有し、かつこれより一段と高硬度および高靭
性をもつことが明らかである。上述のように、この発明
の焼結材料は、すぐれた耐食性に加えて、一段とすぐれ
た耐摩耗性と靭性を有するので、耐食性と耐摩耗性が要
求される各種の設備設置の構造部材として用いた場合
に、薄肉化が可能となると共に、長期に亘ってすぐれた
性能を発揮し、これの小型化および軽量化に大いに寄与
するものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河瀬 広樹 岐阜県安八郡神戸町大字横井字中新田1528 三菱マテリアル株式会社会社岐阜製作所 内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬質相として炭化チタンおよび/または
    炭窒化チタン:1〜29容量%未満、 同じく硬質相として硼化チタン:15〜74容量%、
    (ただし、硬質相の合量:30〜75容量%)、を含有
    し、残りが結合相からなり、かつ前記結合相を、重量%
    で、 W:30〜65%、 Mo:5〜30%、を含有し、
    残りがTiと不可避不純物からなる組成を有するTi−
    W−Mo系合金で構成することを特徴とする耐摩耗性お
    よび靭性のすぐれた耐食性焼結材料。
  2. 【請求項2】 硬質相として炭化チタンおよび/または
    炭窒化チタン:1〜29容量%、 同じく硬質相として硼化チタン:15〜74容量%、
    (ただし、硬質相の合量:30〜75容量%)、を含有
    し、残りが結合相からなり、かつ前記結合相を、重量%
    で、 W:30〜65%、 Mo:5〜30%、を含有
    し、さらに、 NiおよびPdのうちの1種または2種:0.1〜5
    %、を含有し、残りがTiと不可避不純物からなる組成
    を有するTi−W−Mo系合金で構成することを特徴と
    する耐摩耗性および靭性のすぐれた耐食性焼結材料。
JP10191894A 1994-04-15 1994-04-15 耐摩耗性および靭性のすぐれた耐食性焼結材料 Withdrawn JPH07286228A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1236937A3 (en) * 2001-02-08 2003-01-15 Sandvik AB Seal rings for potable water applications

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1236937A3 (en) * 2001-02-08 2003-01-15 Sandvik AB Seal rings for potable water applications
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