JP2003306738A - 強靭性超硬合金 - Google Patents

強靭性超硬合金

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JP2003306738A
JP2003306738A JP2002113363A JP2002113363A JP2003306738A JP 2003306738 A JP2003306738 A JP 2003306738A JP 2002113363 A JP2002113363 A JP 2002113363A JP 2002113363 A JP2002113363 A JP 2002113363A JP 2003306738 A JP2003306738 A JP 2003306738A
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JP
Japan
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cemented carbide
toughness
tough
carbide
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JP2002113363A
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Atsuhiro Takano
敦裕 高野
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Moldino Tool Engineering Ltd
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Hitachi Tool Engineering Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 超硬合金に関し、特に1.0μm以下の平均
粒径を有するWCを含有する強靭な超硬合金の強靭すな
わち充分な硬さと充分な靭性を併せ持つ超硬合金を提供
する。 【解決手段】第1の発明として、少なくともCo及び/
又はNiを含む金属結合相並びにWC相を有する超硬合
金であり、前記Co及び/又はNi:3〜25%、1.
0%>V>0.3%、Cr<0.3%、より望ましくは
<0.2%、Ta及び/又はNb<0.5%、残部がW
C及び不可避不純物からなる組成を有し、且つ、上記金
属結合相と上記WC相の粒界にVを含む炭化物を第3相
として含有することを特徴とする強靭性超硬合金であ
り、更に、第2の発明として、上記に0.001<Ru
/(Co+Ni)<0.1含む強靱性超硬合金である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、超硬合金に関し、
特に1.0μm以下の平均粒径を有するWCを含有する
強靭な超硬合金に関する。
【0002】
【従来の技術】0.1μm以下の微細な平均粒径を有す
るWCを含有する強靭な超硬合金は、従来から粒成長抑
制効果を有するCr、V、Ta等が1種又は2種以上含
有されることは良く知られている。例えば、特許301
0859号公報、特開2000−712号公報等には、
Cr+V添加の3相合金が提示されている。また、特開
平04−46538号公報にはCr、V、Taの3種の
添加が提示されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近の加工分野におけ
る高速加工、高能率加工、超ミクロ加工に供する場合に
は必ずしも満足のいく材料特性を持っているとは云えな
い。例えば、極小径ドリルでプリント基板に70μmの
径の穴を搾けると従来の超硬合金を素材としたものでは
折損が頻繁に生じ、生産上大きな支障をきたすなどの課
題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、強
靭すなわち充分な硬さと充分な靭性を併せ持つ超硬合金
を求めて鋭意検討した結果、第1の発明として、少なく
ともCo及び/又はNiを含む金属結合相並びにWC相
を有する超硬合金であり、前記Co及び/又はNi:3
〜25%、1.0%>V>0.3%、Cr<0.3%、
より望ましくは<0.2%、Ta及び/又はNb<0.
5%、残部がWC及び不可避不純物からなる組成を有
し、且つ、上記金属結合相と上記WC相の粒界にVを含
む炭化物を第3相として含有することを特徴とする強靭
性超硬合金であり、更に、第2の発明として、少なくと
もCo及び/又はNiを含む金属結合相並びにWC相を
有する超硬合金であり、前記Co及び/又はNi:3〜
25%、1.0%>V>0.3%、Cr<0.3%、よ
り望ましくは<0.2%、Ta及び/又はNb<0.5
%、0.001<Ru/(Co+Ni)<0.1、残部
がWC及び不可避不純物からなる組成を有することを特
徴とする強靭性超硬合金である。
【0005】
【発明の実施の形態】実施の態様として、第1、第2の
発明とも、前記Co及び/又はNiの0.01〜0.1
の範囲でSiに置き換えても良く、更に、前記金属結合
相とWCの粒界の全部又は一部にVが富化した第3相の
薄層が存在させても良い。
【0006】第1、第2の発明における各構成元素の限
定範囲とその理由は、Co及び/又はNiは、3〜25
%に限定する。3%未満では充分な靭性が得られず、実
用に供し得ない。25%を超えると硬さが低下し充分な
使用時間が得られない。耐蝕など特別な用途に対しては
Coの一部又は全部をNiに置き換えて良い。Crは
0.3%未満、より望ましくは0.2%未満とする。C
rはCo中に固溶して、金属結合相を強化すると共に耐
蝕性を付与する。また、粒成長抑制の効果も合わせ持
つ。しかし、0.3%を超えると結合相を脆化させる傾
向にあるため0.3%未満に限定する。0.2%未満は
脆化がほぼ認められず、より望ましい。Vは、0.3%
を超え1.0%未満とする。0.3%以下では充分な粒
成長抑制効果が得られず本発明の趣旨に反する。1.0
%以上では抗折力が低下し、本発明の趣旨に反する。T
aは粒成長抑制効果があり、結果として強靭化に寄与す
る。その添加量は0.5%未満とする。0.5を超える
と靭性が低下する。Taの一部又は全部をNbで置換し
ても良い。
【0007】次に、第2の発明に用いたRuは、耐蝕
性、耐熱性、靭性の向上に顕著な効果があることを見出
した。その添加量は、0.001<Ru/(Co+N
i)<0.1の範囲とした。0.001未満では効果が
把握できず、0.001以上と0.1付近でその効果が
飽和するため0.1以上は除外した。
【0008】更に、Siは耐蝕性、耐酸化性、粒成長抑
制効果の向上に加えてWCの分散を良化させ、その結
果、靭性の向上に効果を発揮する。その添加量はCo+
Niに対し0.001以上0.1未満に規定する。0.
001未満では効果が把握できないため0.001以上
とする。0.1付近でその効果が飽和するため0.1以
上は除外した。
【0009】Vは顕著な粒成長抑制効果を有するが、そ
の効果を充分効果的にするにはその存在形態と深く関
る。WCとCoの界面にVを含んだ薄層として存在する
とその抑制効果が助長され、結果として強靭化が著しく
なる。また、その場合WCとCoの界面が階段状となる
ことが観察され、それが界面強度の向上を招き、結果と
して靭性向上につながる。
【0010】超硬合金は基本組成はWC+Coでそれに
第3の元素を添加すると往々にして靭性の低下を招く。
そのため添加については細かい配慮が必要で、例えばV
>Crを配慮したりV+Crの対Co比を0.07以上
とするとより強靭化が期待できる。
【0011】(実施例)表1に示す比率で各原料粉末を
秤量し、成形バインダーを1重量%加え、アトライター
を用いてアルコール中で3時間混合した。混合後スプレ
ードライヤで造粒乾燥後プレス成形し、炉内に装入し焼
結した。該焼結体をJIS規格に基づいて抗折力と硬さ
を測定した。また、ビッカース硬さ計を用いて試料表面
に圧痕を形成し、その四隅から生じるクラックの長さか
ら破壊靭性値を求めた。第3相の有無についてはTEM
観察とTEM/EDX分析を行い確認した。
【0012】
【表1】
【0013】表1より、第1の発明として、本発明例
1、3、5、7は、高い抗折強度3000MPa以上が
得られ、硬さも93.0以上のバランスの良い超硬合金
となるのに対し、比較例8、9では、抗折強度が低い、
又は、硬さが低くなった。次に、V量を変化させた本発
明例10〜13では、硬さの向上に対し、抗折強度、破
壊靱性値共に、本発明例12のV:0.8%、Cr:
0.16%、Ta:0.1%で最大を示し、更に添加量
が増やした比較例14では、抗折強度に低下が見られ
た。更に、Taの添加量を上限まで増やした本発明例1
6では抗折強度、破壊靱性値とも満足のいく値である
が、Ta量が上限を超えた比較例17では、TaCの斑
状相が現われ、抗折強度が大幅に低下した。本発明例1
9はSiを0.52%添加した例で、Siを添加するこ
とにより強度の向上が図れるが、比較例20の様にSi
量が多くなると、抗折強度が低下する。
【0014】Ruを添加する第2の発明の実施例は、同
表1より、Ru/(Co+Ni)比を0.08で試験し
た、本発明例2、4、6は、高い抗折強度3000MP
a以上が得られ、硬さも93.0以上のバランスの良い
超硬合金となるのに対し、比較例18のRu/(Co+
Ni)比0.1では、抗折強度が極度に低下した。
【0015】
【発明の効果】上記のように、本発明例は、金属結合相
量と添加するCr、V、Ta及び上記金属結合相とWC
相の粒界にVを含む炭化物を第3相として含有させるこ
とにより、抗折強度、破壊靱性値及び硬さが向上した超
硬合金が得られた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくともCo及び/又はNiを含む金
    属結合相並びにWC相を有する超硬合金であり、前記C
    o及び/又はNi:3〜25%、1.0%>V>0.3
    %、Cr<0.3%、Ta及び/又はNb<0.5%、
    残部がWC及び不可避不純物からなる組成を有し、且
    つ、上記金属結合相と上記WC相の粒界にVを含む炭化
    物を第3相として含有することを特徴とする強靭性超硬
    合金。
  2. 【請求項2】 少なくともCo及び/又はNiを含む金
    属結合相並びにWC相を有する超硬合金であり、前記C
    o及び/又はNi:3〜25%、1.0%>V>0.3
    %、Cr<0.3%、Ta及び/又はNb<0.5%、
    0.001<Ru/(Co+Ni)<0.1、残部がW
    C及び不可避不純物からなる組成を有することを特徴と
    する強靭性超硬合金。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の強靭性超硬合金お
    いて、前記Cr<0.2%としたことを特徴とする強靭
    性超硬合金。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載の強靭性超硬合金お
    いて、前記Co及び/又はNiの0.01〜0.1の範
    囲でSiに置き換えたことを特徴とする強靭性超硬合
    金。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4記載の強靭性超硬合金に
    おいて、前記金属結合相とWCの粒界の全部又は一部に
    Vが富化した第3相の薄層が存在することを特徴とする
    強靭超硬合金。
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