JP2003193172A - 炭化タングステン基超硬合金及びその製造方法 - Google Patents

炭化タングステン基超硬合金及びその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 平均粒径が0.6μm以下の炭化タングステ
ン粒子を有する超微粒超硬合金の靭性と耐酸化性と耐熱
性を具備した超微粒子超硬合金を提供することを目的と
する。 【構成】 Co及びNiのうちの1種又は2種:2〜3
0%、V:0.1〜2.0%、Cr:0.1〜2.0
%、Ta:0.01%以上0.4%未満、Si:0.1
〜1.5%、を含有し、残り:炭化タングステン及び不
可避不純物、からなる組成を有し、炭化タングステンの
平均粒径が0.6μm以下であることを特徴とする炭化
タングステン基超硬合金及びその製造方法として、焼結
を加圧雰囲気又は焼結を真空雰囲気及び/又は加圧雰囲
気で行い、その後急冷する製造方法である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明に属する技術分野】本願発明は、超硬合金に関
し、特に平均粒径が0.6μm以下の炭化タングステン
粒子を有する、いわゆる超微粒超硬合金に関する。
【0002】
【従来の技術】平均粒径が1μm以下のWC粒子を含有
する超微粒超硬合金は、硬さとともに靭性も高いのでエ
ンドミル、プリント基板用ドリル、各種せん断刃などに
広範囲に用いられている。近年微細加工及び高速加工の
傾向とともに超微粒合金の平均粒径も益々小さく、且
つ、耐熱性、耐酸化性の高いものの要求が大となってき
ている。微細加工の用途に適合させるには超硬合金を構
成するWCの粒径をより微細化させることが必要となる
ことから、従来から周知のV、Ta、Crなどの金属若
しくはそれらの金属の化合物(炭化物、窒化物、炭窒化
物など)をWCに対する粒成長抑制材として、単独に用
いられていたものが、0.6μm以下の平均粒径をめざ
し2種以上を添加するようになってきた。例えば、特公
昭62−56224号公報(特許番号1539991)
ではVとCrの2種を添加し、且つ、合金内に第3相が
出現しないようにして靭性を劣化させない工夫が開示さ
れている。
【0003】また、特許第3008532号公報ではや
はりVとCrを複合添加し、且つ、VとWを含む複合炭
化物を第3相として金属結合相とWCの粒界に存在させ
ることにより抗折力の向上が図れることが開示されてい
る。特許第3010859号公報もVとCrの複合添加
の特許であるが、Cr炭化物や(W、V)Cを析出させ
ることなくCrとVの複合炭化物、より正確に記すれば
(Cr、V)Cのみを素地中に分散させて、硬さと靭
性の双方の向上を図ることが開示されている。3種の複
合添加では特公昭62−56493号公報(特許第14
67291号)においてVとCrとMoの3種添加が開
示されている。また特公昭62−56494号公報(特
許第1487479号)では、VとCrと0.5〜8.
0重量%のTaC又は(Ta、Nb)Cの3種の添加
し、より微細な超硬合金が得られることを開示してい
る。この場合TaC又は(Ta、Nb)Cを主体とする
固溶体炭化物相の析出相が一定量以下であれば、靭性の
低下を招聘しないとされている。特公平03−4653
8号公報においても、VとCrと0.4〜0.5%のT
aNbCの3種添加が開示されている。特許第3206
375号公報においてもVとCrと0.05〜2.5%
のTaCの複合添加によるWC粒径0.7〜1.0μm
の超微粒合金が開示されている。WCの平均粒径が0.
6μm以下の、いわゆる超微粒超硬合金の耐熱性や耐酸
化性を改善する方策については充分効果のある方策が開
示されていないのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】WC粒子の微細化につ
いて述べると、WC粒子は焼結中に粒成長を起こすの
で、合金中のWC粒子の粒径は焼結前よりも大きい。そ
のため粒成長抑制材を添加してWCの粒成長を抑制する
方法の研究が進められ、Vが最も有効で、Cr、Ta、
Moも効果のあることがわかっている。平均粒径が0.
6μm以下、願わくば0.5μm以下としたいならば、
多量の粒成長抑制材、特に、Vを添加すればよいが、V
を多量に添加すると合金の靭性が急激に低下する。その
ためVの添加量を減らして、その結果生じる粒成長抑制
効果の減少分をCrやTaで補填する試み、すなわち粒
成長抑制材の複合添加が行われてきたのである。しかし
ながら、上記の先行技術を含め発明者らが鋭意検討した
ところではVとCrの組合せでは、焼結後の冷却中に結
合相やWC相とは別の第3相が析出し、それが靭性を低
下させることが明らかとなった。そのため第3相が析出
しない程度に添加量を少なくすると、粒成長抑制効果が
希薄になる。VとTaの組合せは第3相の出現がより易
くなり、靭性の低下が激しい。そこで平均粒径が0.6
μm以下、願わくば0.5μmとした高靭性の超硬合金
を得ようとするならば、VとCrとTaの3種の添加に
頼らざるを得ない。しかしながら、上述の先行技術を追
試した結果、Taの添加はVとTaの組合せ同様、靭性
の低下が大きな障害となることがわかった。
【0005】次に、超微粒超硬合金の耐酸化性について
は、その主たる構成要素であるWCとCo及び/又はN
iはいずれも酸化開始温度が600℃近辺で大きな違い
は無い。しかし、酸化の進行速度はWCの方が速く、超
硬合金の酸化を律速するのはWCといえる。しかしなが
らWCは他の金属元素を取り込む性質に乏しく、WCの
性質を変えることはなかなか困難である。一方、結合相
であるCo及び/又はNiについてはその性質を変化さ
せることはWCよりも容易である。しかし、上述したよ
うに、超微粒超硬合金を得るために種々の添加物を用い
ると複炭化物と思われる新たな相が出現しそれが合金の
靭性を低下させるが、さらに耐酸化性を向上させるよう
な元素を加えると、新たな相の量がさらに多くなり著し
い靭性の低下を招聘する結果となるのが一般的である。
また、耐熱性についてはもともとWCは充分な耐熱性を
有するものであるから、金属結合相を耐熱化することを
考えれば十分である。以上の考察から金属結合相の耐酸
化性と耐熱性の双方を向上させ、且つ、WCと金属結合
相以外の新たな相の出現量を増加させないか、あるいは
靭性の低下を招かない性質にする添加元素を見つけ出す
ことができると、靭性と耐酸化性と耐熱性を具備したW
Cの平均粒径が0.6μm以下の超硬合金が得られるこ
とになる。換言すると、そのような性質をもたせる添加
物は知られていないのが現状である。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者等は、ま
ず靭性について、なぜVとCrとTaの3種添加が粒成
長抑制効果は評価できるものの、靭性の著しい低下がな
ぜ起きるかの観点から種々検討した結果、結合相やWC
相とは明らかに異なる別の相とおぼしきものが合金全体
に広がっていることが観察された。この別相とおぼしき
もの(以後、出現相と記す。)はTa添加量とともに増
加すること、同じTa量では低カーボン合金ほど少な
く、また焼結終了後から液相消失温度までの冷却速度が
速いほど減少し、場合によっては出現しなくなることが
わかった。また、この出現相は量の増加に伴って抗折力
値で評価される靭性が急激に低下することなどが明らか
となった。すなわち、本願の第1の発明は、Co及びN
iのうちの1種又は2種:2〜30%、V:0.1〜
2.0%、Cr:0.1〜2.0%、Ta:0.01%
以上0.4%未満、Si:0.1〜1.5%、を含有
し、残り:炭化タングステン及び不可避不純物、からな
る組成を有し、炭化タングステンの平均粒径が0.6μ
m以下であることを特徴とする炭化タングステン基超硬
合金であり、更に、第2の発明として、Co及びNiの
うちの1種又は2種:2〜30%、V:0.1〜2.0
%、Cr:0.1〜2.0%、TaC:0.01%以上
0.4%未満、Si:0.1〜1.5%、を含有し、残
り:炭化タングステン及び不可避不純物、からなる組成
を有し、且つ、Co及び/又はNiを主体とする結合相
と、平均粒径が0.6μm以下の炭化タングステンと、
Cr、Ta、V及びWから選ばれた1種又は2種以上の
金属元素を主体とする化合物との、3相又は3相以上の
組織を有することを特徴とする炭化タングステン基超硬
合金であり、更に。第3の発明として、前記第1及び第
2の発明の製造方法として、焼結を加圧雰囲気又は焼結
を真空雰囲気及び/又は加圧雰囲気で行い、その後急冷
する製造方法である。
【0007】そこでTa(Ta化合物の場合はTa分)
の適正量について厳密な調査を行ったところ、0.4%
を超えると出現相が過多となり、V添加量が0.1〜
2.0の範囲において充分な靭性が保てないことが明ら
かとなった。さらに記すれば、Vが0.1〜2.0%、
且つ、Crが0.1〜2.0%の範囲において、いかに
合金カーボン量を調整しようが、また実用範囲で冷却速
度を大きくしようが、出現相の望ましい上限値を超えて
しまい、充分に靭性のあるWCの平均粒径が0.6μm
以下の合金が得られない。次に、耐酸化性と耐熱性につ
いては、発明者らは広範囲にわたって、その効果が得ら
れる物質とその量を検討した結果、Siが適切であると
の結果を得た。さらに合金にNを含有させるとSiの添
加効果を助長させることが出来るとの結果を得た。また
本発明品の製法については、焼結を加圧雰囲気中で行う
と靭性のより高い合金がえられること、さらに加圧焼結
後に急冷すると出現相の低減が図られ、靭性がさらに向
上する結果も得た。Siの添加はSiを含んだ化合物で
もその効果は期待できる。特に、ケイ化タンタル(T
a)粉、ケイ化クロム(Cr)粉、ケイ化タングステン
(W)粉などはすでにTa、Cr、Wが合金に含まれる
ため都合が良い。Nの添加はVN粉、TiN粉、Cr2
N粉などが上記と同様の理由で都合が良い。
【0008】本願発明においてV(V化合物の場合はそ
のV分)は0.1〜2.0%とする。0.1%未満では
充分な粒成長抑制効果が得られず、本発明の趣旨に反す
る。0.2%を超えると充分な靭性が得られず、抗折力
が実用範囲以下に低下する。ここで抗折力の実用範囲は
3000MPa以上としたが、用途によりそれ未満でも
使用可能な場合もあり、厳格に規定するものではない。
Cr(Cr化合物の場合はそのCr分)は0.1〜2.
0%とする。0.1%未満では充分な粒成長抑制効果が
得られず、本発明の趣旨に反する。0.2%を超えると
充分な靭性が得られず、抗折力が実用範囲以下に低下す
る。Ta(Ta化合物の場合はそのTa分)は0.01
%以上0.4%未満に規定する。0.01%未満では充
分なV+Cr+Taの粒成長抑制に対する相乗効果とが
得られず、本発明の趣旨に反する。0.4%以上では充
分な靭性が得られず、抗折力が実用範囲以下に低下す
る。Si(Si化合物の場合はそのSi分)は0.1〜
1.5%に規定する。0.1%未満では充分な耐酸化性
と耐熱性が得られず、本発明の趣旨に反する。1.5%
を超えると充分な靭性が得られない。おそらく、出現相
の量が過多となるためと思われる。N(化合物の場合は
そのN分)は200〜1000ppm規定する。200
ppm未満では充分な耐酸化性と耐熱性が感知できず、
わざわざNを添加するには及ばない。1000ppmを
超えると目下理由は不明だが充分な靭性が得られない。
Co及び/又はNiは2〜30%の範囲とする。2%未
満では充分な靭性が得られない。30%を超えると超硬
合金の本質的な性質の一つである硬さの低下が著しく、
一部の用途を除いて実用的でない。
【0009】本願発明の超硬合金のミクロ組織は、金属
相とWC相の2相が基本であるが、製造条件によりその
他の相が出現する場合がある。しかもその出現相は一つ
の場合も複数の場合も条件により観察される。出現相は
Cr、Ta、V及びSiのうちの一つ又は二つ以上の金
属とCを主体とするもので、その他時によりCoやWを
その構成要素とする。該出現相は製造条件により構成元
素も組成比も種々変化するものなので厳密に化学組成を
規定するものではない。本発明者らが鋭意検討をしたと
ころ、該出現相がある量以上に増加すると靭性が著しく
低下する。従って、本願発明のもうひとつの特徴は、T
aの量を規定することで該出現相の量に制限を与え、結
果として靭性のあるWCの平均粒度が0.6μm以下好
ましくは0.5μm以下の超微粒合金を得るところにあ
る。焼結は真空雰囲気下で実施してもよいが、大気圧以
上の加圧雰囲気下で行うと抗折強度が向上する。焼結性
が改善されるためと推測される。加圧雰囲気下で焼結を
行ったあと、炉冷ではなく、冷媒としてのガスを炉内に
導入するなどして冷却速度を上げると、さらに抗折強度
が向上する。金属結合相が固溶強化されたことと、基本
的には靭性を劣化させる出現相の量が少なくなるためと
考えられる。次いで、本発明を実施例によって詳細に説
明する。
【0010】
【実施例】原料粉末として、平均粒径0.6μmのWC
粉末、同約1μmのCo、VC、Cr、TaC、
CrSi各原料粉末を表1に示される最終組成が得ら
れるように配合し、(VC、Cr、TaC、Cr
SiはそれぞれV、Cr、Ta、Si量に換算して示
す)成形バインダーを含んだアルコール中アトライター
で12時間混合した後、スプレードライで造粒乾燥し
た。
【0011】
【表1】
【0012】得られた造粒粉末を100MPaの圧力で
プレス成形して圧粉体とし、この圧粉体を10Paの真
空雰囲気中で焼結し、焼結体を得た。また一部は真空高
温保持後Arを圧力媒体として3MPaの圧力による加
圧焼結を実施した。更に、その一部は加圧焼結後一旦圧
力媒体をのArを排気し、新たに低温のArガスを導入
することで急速冷却を実施した。焼結温度、雰囲気など
は表2に示し、適用した条件は1表に示した。
【0013】
【表2】
【0014】次に、これらの各焼結体を研削して4mm
×8mm×24mmのJIS抗折試験片を作成し、スパ
ン20mmで3点曲げによる抗折力を大気中常温と真空
中973Kで測定するとともに、ロックウェルAスケー
ル硬さ(HRA)も測定した。また、大気中において9
73Kで1時間保持したのち、生成された酸化層の厚み
を測定し、耐酸化性を評価した。別途走査型電子顕微鏡
(SEM)で組織観察してWCの平均粒径を求めた。ま
た常温での抗折力測定後の破面をX線マイクロアナライ
ザー(XMA)で元素マッピングを行い出現相の有無を
調査した。これらの結果をまとめて表1に併記する。
【0015】靭性についてはVとCrとTaの複合添加
はそれぞれの量を規制することで、その相乗効果が顕著
に現れることが実施例から分かる。比較例1はTa添加
量が0であるため3種混合の相乗効果が無く、抗折力が
3000MPa以下と低い値を示す。靭性を落とす性質
が顕著な出現相が内在するためと推測される。本発明例
2〜5は、WCの平均粒径は0.6μm以下で、且つ、
抗折力3000MPa以上を保って高靭性の合金となっ
ている。比較例6はTa量が0.4%を超えたため出現
相の量が増加し、抗折力が3000MPaを下回ってい
る。比較例7はSi添加量が0のため高温抗折力が10
00MPa以下、酸化物厚みが50μmを越え、耐熱性
及び耐酸化性が改善されていない。比較例9はSi量が
適性範囲0.1〜1.5%を超えているため常温の抗折
力が3000MPa以下と靭性が低い。
【0016】本発明例10〜12は、SiとNが本発明
の範囲内で含有されているため、常温の抗折力に加え、
高温抗折力も1000MPaを超え、酸化層の厚みも3
0μm以下で、耐熱性及び耐酸化性に優れることが分か
る。比較例13はN含有量が1000ppmを超え、靭
性が不足している。比較例14はV添加量が0のためW
Cの平均粒径が0.65μmと粗大化し、粒抑制効果が
希薄である。本発明例15〜17は、V量が本発明の範
囲内、すなわち0.1〜2.0%の範囲内にあるため、
粒成長と靭性の低下の双方を抑制し、超微粒で高靭性の
合金となっている。比較例18はVが過多のため抗折力
が3000MPa以下と靭性の急激な低下が認められ
る。比較例19はCrの添加量が0のため粒成長抑制効
果が希薄なものとなっている。比較例21はCr量が過
多で粒成長抑制効果は有るものの抗折力が3000MP
a以下で低靭性なものとなっている。比較例22はCo
が過少で充分な靭性が得られていない。比較例25はC
oが過多で剛性不足となり、充分な抗折強度が得られて
いない。その他の本発明例は、WCの平均粒度が0.6
μm、最小で0.36μmを達成し、また抗折力は30
00MPaを維持ししている。また、高温抗折力も10
00MPaを超えて、耐熱性に富むことがわかる。高温
大気中に保持して生成される酸化物層の厚みも薄く、耐
酸化性にも優れる。焼結後急冷すると出現相が生じな
く、高い靭性が得られる。
【0017】
【発明の効果】以上述べたことから、本願発明の超硬合
金はWCの粒径が極めて小さく、且つ、高い靭性と耐熱
性と耐酸名性を有するもので、各種切削工具、せん断工
具、小径エンドミル、プリント基板用ドリルなどに用い
た場合に優れた性能を発揮する。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】Co及びNiのうちの1種又は2種:2〜
    30%、V:0.1〜2.0%、Cr:0.1〜2.0
    %、Ta:0.01%以上0.4%未満、Si:0.1
    〜1.5%、を含有し、残り:炭化タングステン及び不
    可避不純物、からなる組成を有し、炭化タングステンの
    平均粒径が0.6μm以下であることを特徴とする炭化
    タングステン基超硬合金。
  2. 【請求項2】Co及びNiのうちの1種又は2種:2〜
    30%、V:0.1〜2.0%、Cr:0.1〜2.0
    %、TaC:0.01%以上0.4%未満、Si:0.
    1〜1.5%、を含有し、残り:炭化タングステン及び
    不可避不純物、からなる組成を有し、且つ、Co及び/
    又はNiを主体とする結合相と、平均粒径が0.6μm
    以下の炭化タングステンと、Cr、Ta、V及びWから
    選ばれた1種又は2種以上の金属元素を主体とする化合
    物との、3相又は3相以上の組織を有することを特徴と
    する炭化タングステン基超硬合金。
  3. 【請求項3】請求項1乃至2記載の炭化タングステン基
    超硬合金において、該超硬合金の窒素含有量が200か
    ら1000ppmの範囲にあることを特徴とする炭化タ
    ングステン基超硬合金。
  4. 【請求項4】請求項1乃至2記載の炭化タングステン基
    超硬合金を製造するにあたり、焼結を加圧雰囲気で行う
    ことを特徴とする炭化タングステン基超硬合金の製造方
    法。
  5. 【請求項5】請求項1乃至2記載の炭化タングステン基
    超硬合金を製造するにあたり、焼結を真空雰囲気及び/
    又は加圧雰囲気で行い、その後急冷することを特徴とす
    る炭化タングステン基超硬合金の製造方法。
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