JPH07286164A - ジョイントシート - Google Patents

ジョイントシート

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JPH07286164A
JPH07286164A JP3539795A JP3539795A JPH07286164A JP H07286164 A JPH07286164 A JP H07286164A JP 3539795 A JP3539795 A JP 3539795A JP 3539795 A JP3539795 A JP 3539795A JP H07286164 A JPH07286164 A JP H07286164A
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JP
Japan
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weight
rubber
joint sheet
fiber
acrylonitrile
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Withdrawn
Application number
JP3539795A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Kohiyama
博 小檜山
Satoru Kitahara
原 哲 北
Kazuya Nishimura
村 和 也 西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
Original Assignee
Nippon Valqua Industries Ltd
Nihon Valqua Kogyo KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【構成】非石綿系無機繊維および/または有機繊維から
なる基材繊維、アクリルゴム、ゴム薬品および充填材を
含んでなり、前記アクリルゴムが、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルとアクリロニトリルと必要により含ま
れる官能基含有モノマーとの共重合体であって、アクリ
ロニトリルが2〜50重量%の量で共重合されているこ
とを特徴とするジョイントシート。 【効果】このジョイントシートは、耐熱性および耐蒸気
性がバランス良く優れている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、ジョイントシートに関
し、さらに詳しくは、化学工業、自動車、船舶、各種機
器装置などの広範囲な産業分野において利用され、ガス
ケットの基材として好適に用いられる、耐熱性、耐蒸気
性等に優れたジョイントシートに関する。
【0002】
【発明の技術的背景】従来ジョイントシートとしては、
石綿製ジョイントシートが広く用いられてきた。この石
綿ジョイントシートは、石綿を基材繊維とし、これに結
合剤としてのNBR、SBR等のゴム、ゴム薬品および
充填剤を混練してジョイントシート形成用組成物を調製
し、この組成物を、熱ロールと冷却ロールとからなる一
対のロール間に挿入して加熱圧延し、ジョイントシート
形成用組成物を熱ロール側に積層させ、次いで熱ロール
に積層されたシート状物を剥離することによって製造さ
れてきた。
【0003】このような石綿ジョイントシートは、基材
繊維としての石綿を60〜80重量%の割合で含んでい
るが、近年に至って石綿資源の枯渇およびそれに伴なう
入手難の問題が生ずるとともに、石綿の人体に対する悪
影響も指摘され、石綿の使用は再検討され始めている。
このため石綿に代わる繊維基材(非石綿系基材繊維)を
用いてジョイントシートを製造しようとする研究が盛ん
に行なわれている。たとえば石綿の代替繊維として、ガ
ラス繊維、カーボン繊維、セラミック繊維などの無機繊
維あるいは芳香族ポリアミド繊維、ポリエチレン繊維な
どの有機繊維を用いることによって、ジョイントシート
を製造しようとする試みがなされている。
【0004】例えば、本願出願人は、特公平4-435
6号公報において、石綿以外の無機繊維および/または
有機繊維からなる基材繊維:10〜80重量%と、ゴム
材:10〜40重量%と、ゴム薬品および充填剤:20
〜80重量%と、120℃以下の融点を有する高級脂肪
酸エステル:0.5〜10重量%とを混練し、得られた
ジョイントシート形成用組成物を熱ロールと冷却ロール
とからなる一対のロール間に挿入して加熱圧延し、熱ロ
ール側にシート状物を積層し、このシート状物を熱ロー
ルから剥離させることを特徴とするジョイントシートの
製造方法を提案している。
【0005】また、特公平4-5053号公報におい
て、芳香族ポリアミド繊維またはフィブリル化した芳香
族ポリアミド繊維あるいはこの両者からなる基材繊維、
ゴム材、ゴム薬品、充填材およびポリオレフィン系重合
体を含んでなることを特徴とするジョイントシートを提
案している。
【0006】これらのジョイントシートは、シール特性
等に優れているが、これらのジョイントシートを、例え
ば、管体内部は高温蒸気と接し、管体外部は乾熱と接す
るような高温蒸気配管用として用いようとすると、耐熱
性、耐蒸気性が必ずしも充分でなく、蒸気中、特に20
0℃程度の高温蒸気と接すると比較的短時間(例:72
時間)に硬化して柔軟性を失い、長時間(例:970時
間)経過すると熱劣化し脆化してしまい、配管締結ボル
トを締め直すとジョイントシートは簡単にひび割れてし
まうとの問題点があった。
【0007】本発明者らは、このような非石綿系ジョイ
ントシートの耐熱性、耐蒸気性を向上させるべく鋭意研
究したところ、従来では、ジョイントシートには、上記
非石綿系基材繊維とともに結合剤としてのNBR、SB
R等のゴム成分などが含まれているが、このゴム成分と
して特定の量でアクリロニトリルが含まれたアクリルゴ
ムを用いれば、得られるジョイントシートの耐熱性およ
び耐蒸気性がバランス良く向上することを見出して、本
発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上述のように、非石綿系基材
繊維を用いて得られるジョイントシートの耐熱性および
耐蒸気性を向上させることを目的としている。
【0009】
【発明の概要】本発明に係るジョイントシートは、非石
綿系無機繊維および/または有機繊維からなる基材繊
維、アクリルゴム、ゴム薬品および充填材を含んでな
り、前記アクリルゴムが、(メタ)アクリル酸アルキル
エステルとアクリロニトリルとさらに必要により含まれ
る官能基含有モノマーとの共重合体であって、アクリロ
ニトリルが2〜50重量%の量で共重合されていること
を特徴としている。
【0010】本発明の好ましい態様においては、ジョイ
ントシート中に上記基材維は5〜80重量%、アクリル
ゴムは5〜30重量%、ゴム薬品は0.1〜10重量
%、充填材は5〜80重量%の量で含まれていることが
好ましい。しかも、前記アクリルゴムは、(メタ)アク
リル酸アルキルエステルとアクリロニトリルと官能基
(例:水酸基,カルボキシル基)含有モノマーとの共重
合体、好ましくはアクリル酸ブチルとアクリロニトリル
と官能基含有モノマーであるヒドロキシエチルメタアク
リレートとの共重合体であって、アクリロニトリルが2
〜50重量%、好ましくは3〜30重量%、さらに好ま
しくは5〜15重量%の量で共重合されていることが望
ましい。
【0011】このようなジョイントシートは、耐熱性お
よび耐蒸気性にバランス良く優れている。
【0012】
【発明の具体的説明】本発明に係るジョイントシート
は、非石綿系無機繊維および/または有機繊維からなる
基材繊維、アクリルゴム、ゴム薬品および充填材を含ん
でなっているが、以下に各成分について詳細に説明す
る。 [基材繊維]基材繊維としては、非石綿系無機繊維と有
機繊維の何れか一方、または非石綿系無機繊維と有機繊
維の両者が用いられる。
【0013】非石綿系無機繊維すなわち石綿以外の無機
繊維としては、ガラス繊維、セラミック繊維、岩綿、鉱
さい綿、溶融石英繊維、化学処理高シリカ繊維、溶融珪
酸アルミナ繊維、アルミナ連続繊維、安定化ジルコニア
繊維、窒化ホウ素繊維、チタン酸カリウム繊維、ウイス
カー、ボロン繊維、炭素繊維、金属繊維等の従来ジョイ
ントシート形成用基材繊維として公知の無機繊維が広く
用いられる。なお、本発明においては無機繊維として、
石綿繊維を少量含有させることができる。
【0014】有機繊維としては、芳香族ポリアミド繊
維、ポリアミド系繊維、ポリオレフィン系繊維、ポリエ
ステル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリビニ
ルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ尿素
系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリフルオロカーボン繊
維、フェノール繊維、セルロース系繊維等の従来ジョイ
ントシート形成用基材繊維として公知の有機繊維が広く
用いられる。このうち、芳香族ポリアミド繊維(商品
名:ケブラー,デュポン社製)ならびにフィブリル化し
た芳香族ポリアミド繊維(商品名:ケブラーパルプ)が
特に好ましい。
【0015】このような基材繊維は、得られるジョイン
トシート中に通常、5〜80重量%、好ましくは10〜
50重量%の量で含まれていることが望ましい。 [ゴム材]ゴム材としては下記のようなアクリルゴムが
用いられる。
【0016】本発明で用いられるアクリルゴムとして
は、(メタ)アクリル酸アルキルエステルとアクリロニ
トリルとの共重合体、あるいは、(メタ)アクリル酸ア
ルキルエステルとアクリロニトリルと官能基含有モノマ
ーとの共重合体等が挙げられ、(メタ)アクリル酸アル
キルエステルとアクリロニトリルと官能基(例:水酸
基,カルボキシル基)含有モノマーとの共重合体が好ま
しく用いられる。
【0017】このようなアクリルゴム中には、アクリロ
ニトリルが2〜50重量%、好ましくは3〜30重量
%、さらに好ましくは5〜15重量%の量で共重合され
ていることが望ましい。このアクリルゴム中におけるア
クリロニトリル成分単位の含有量が増大すると、乾熱下
の耐熱性は低下し蒸気雰囲気下の耐熱性は向上する傾向
があり、反対にアクリロニトリル成分単位の含有量が低
下すると乾熱下の耐熱性は向上し蒸気雰囲気下の耐熱性
は低下する傾向があるが、上記のような量でアクリロニ
トリルが共重合されてなるアクリルゴムを用いると、耐
蒸気特性および耐熱性のバランスに優れたジョイントシ
ートが得られる。
【0018】このアクリルゴムは、得られるジョイント
シート中に通常、5〜30重量%、好ましくは8〜15
重量%の量で含まれていることが好ましい。(メタ)ア
クリル酸アルキルエステルとしては、通常該エステル中
のアルキル基が炭素数1〜20程度の鎖状、分岐鎖状あ
るいは脂環状のものが用いられ、このようなアルキルエ
ステルとしては、具体的には、例えば、(メタ)アクリ
ル酸ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アク
リル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)
アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸シクロヘ
キシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリ
ル酸ドデシル、(メタ)アクリル酸トリデシル、(メ
タ)アクリル酸ヘキサデシル、(メタ)アクリル酸オク
タデシル、フマル酸ジエチル、メタクリル酸ジエチルな
どが挙げられ、これらの内では、アルキル基が鎖状であ
り、そのアルキル鎖の炭素数が1〜10程度の(メタ)
アクリル酸アルキルエステルである(メタ)アクリル酸
ブチル、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル
酸プロピル、(メタ)アクリル酸オクチルが好ましく用
いられる。
【0019】アクリルゴムを製造する際には、上記(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルは、1種または2種以
上組み合わせて用いられる。必要により用いられる官能
基含有モノマーとしては、官能基として例えばカルボキ
シル基、水酸基、ハロゲン基、エポキシ基を有するよう
なモノマーが挙げられ、このような官能基含有モノマー
としては、具体的には、例えば(メタ)アクリル酸、マ
レイン酸等のカルボキシル基含有モノマー;(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸1−ヒ
ドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸1−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)
アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、N−メチロールア
クリルアミド等の水酸基含有モノマー;2-クロロエチ
ルビニルエーテル、ビニルクロロアセテート、塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、四フッ化エチ
レン等のハロゲン基含有モノマー;アリルグリシジルエ
ーテル、アクリル酸グリシジル等のエポキシ基含有モノ
マー等が挙げられ、これらの内では水酸基およびカルボ
キシル基含有モノマーが好ましく、具体的にはヒドロキ
シエチルメタアクリレートが好ましく用いられる。
【0020】このようなアクリルゴムの好ましい例を挙
げると、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル/水酸基
またはカルボキシル基含有モノマー、たとえばアクリル
酸ブチル/アクリロニトリル/ヒドロキシエチルメタア
クリレート、アクリル酸ブチル/アクリロニトリル/
(メタ)アクリル酸等が挙げられる。
【0021】なおこのアクリルゴムには、上記共重合用
モノマーすなわち(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ル、アクリロニトリルおよびさらに必要により用いられ
る官能基含有モノマーと共に、下記のようなその他のモ
ノマーが少量共重合されていてもよい。
【0022】その他のモノマーとしては、メチルビニル
ケトン、エチレン、イソブチレン、プロピレン、イソブ
チルビニルエーテル、プロペニルエーテル、イソプレ
ン、ブタジエン、酢酸ビニル、ビニルスルフィド、ビニ
ルピリジン、4−ビニルピリジン、2−ビニルピロー
ル、N−ビニルピロリドン、N−ビニル琥珀酸イミド、
N−ビニルカルバゾール、無水マレイン酸、無水(メ
タ)アクリル酸、スチレン、α-メチルスチレン、p-メ
チルスチレン、メチルビニルケトン、アクリルアミド、
N,N−ジメチルアクリルアミド、メタクリロニトリ
ル、フマロニトリル等が挙げられる。
【0023】本発明のジョイントシートには、ゴム材と
して、上記アクリルゴム以外に、下記のようなゴム材が
含まれていてもよい。ゴム材は、上記の基材繊維類を結
合する役割等を果たしており、ニトリルゴム(NB
R)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、イソプレン
ゴム(IR)、クロロプレンゴム(CR)、ブタジエン
ゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン―プロ
ピレンゴム(EPM)、フッ素ゴム(FPM)、シリコ
ーンゴム(Si)、クロロスルフォン化ポリエチレン
(CSM)、エチレン酢ビゴム(EVA)、塩化ポリエ
チレン(CPE)、塩化ブチルゴム(CIR)、エピク
ロルヒドリンゴム(ECO)、ニトリルイソプレンゴム
(NIR)、天然ゴム(NR)などが挙げれる。
【0024】またこれらのゴム材例えばSBRにナフテ
ン系のプロセス油が配合された油展ゴムを用いることも
できる。さらにまた、このような油展ゴムと上記のよう
なゴム材とを組合せて用いることもできる。アクリルゴ
ム以外のこれらのゴム材の内では、得られるジョイント
シートの耐熱性等の観点から、熱硬化性のゴム材が好ま
しい。
【0025】アクリルゴム(ACM)を除くこれらのゴ
ム材は、ジョイントシート中に、基材繊維100重量部
に対して、50重量部以下の量で含まれていてもよい。 [ゴム薬品および充填材]ゴム薬品としては、(i) イソ
シアネート系化合物の他、硫黄、酸化亜鉛、酸化マグネ
シウム、金属石鹸、過酸化物、ジニトロソベンゼンなど
の加硫剤、(ii)チアゾール系化合物、ポリアミン系化合
物、スルフェンアミド系化合物、ジチオカルバメート系
化合物(例:ジチオカルバミン酸亜鉛)、アルデヒドア
ミン系化合物、グアニジン系化合物、チオ尿素系化合
物、キサンテート系化合物などの加硫促進剤等が挙げら
れる。これらのゴム薬品は1種または2種以上組み合わ
せて用いてもよい。これらのゴム薬品は、ジョイントシ
ート中に、通常0.1〜10重量%、好ましくは3〜5
重量%の量で含まれていることが望ましい。
【0026】充填材としては、クレー、タルク、硫酸バ
リウム、重炭酸ナトリウム、グラファイト(黒鉛)、硫
酸鉛、トリポリ石、ウォラストナイトなどが挙げられ
る。
【0027】これらの充填材は、1種または2種以上組
み合わせて用いてもよい。充填材は、ジョイントシート
中に、通常5〜80重量%、好ましくは10〜50重量
%の量で含まれていることが望ましい。 [膨張黒鉛および再生膨張黒鉛]また、本発明に係るジ
ョイントシートには、膨張黒鉛、再生膨張黒鉛が含まれ
ていてもよい。膨張黒鉛は、黒鉛を硫酸、硝酸等で酸処
理して層間化合物を生成させたのち、この層間化合物を
水洗・乾燥し、次いで熱により黒鉛結晶層間を膨張させ
て得られるフレーク状粉末である。この膨張黒鉛(バー
ジン)のカサ密度は、通常0.01〜0.17g/cm3
好ましくは0.06〜0.12g/cm3程度であり、その
粒径は、製法などにもより一概に決定されないが、例え
ば、24〜400メッシュ程度である。
【0028】再生膨張黒鉛は、カサ密度が通常0.01
〜0.17g/cm3、好ましくは0.06〜0.12
g/cm3程度の上記膨張黒鉛(バージン)を、例え
ば、1〜50kg/cm2程度の加圧下に圧縮し、粉砕
して得られる。なお、必要により圧縮後、シート状等に
一旦成形し、次いで粉砕してもよい。また、膨張黒鉛シ
ートガスケット等の打ち抜き残滓を粉砕して用いてもよ
い。
【0029】このような再生膨張黒鉛のカサ密度は、通
常、0.01〜0.11g/cm3程度、好ましくは0.0
4〜0.08g/cm3程度であり、またその粒径は、
通常10〜100μm、好ましくは10〜50μm程度
である。
【0030】このような膨張黒鉛および/または再生膨
張黒鉛は、得られるジョイントシート中に、通常、合計
で1〜70重量%、好ましくは10〜60重量%程度の
量で含有されていてもよい。
【0031】このような再生膨張黒鉛が含有されたジョ
イントシートでは、著しくシール性に優れ、圧縮率が大
きく、フランジ面への馴染み性に優れている。また、再
生膨張黒鉛と膨張黒鉛とが含有されたジョイントシート
では、膨張黒鉛のみが配合されたジョイントシートより
も圧縮率が大きく、フランジ面への馴染み性に優れる傾
向がある。 [吸水樹脂]本発明に係るジョイントシートには、吸水
樹脂が含有されていてもよく、このような吸水樹脂とし
ては、イオン性基またはその塩あるいは、ノニオン性親
水性基を有する、親水性かつ水不溶性の水膨潤性高分子
が挙げられる。
【0032】イオン性基またはその塩としては、カルボ
キシル基、スルホン基、リン酸基、第4級アンモニウム
塩基、アミノ基、イミノ基、ピリジニウム塩基などが挙
げられ、ノニオン性親水性基としては、ヒドロキシル
基、エーテル基、鎖状または環状アミド基、ニトリル基
などが挙げられる。このような吸水樹脂(水膨潤性物
質)には、イオン性基またはその塩と、ノニオン性親水
性基の両者が含まれていてもよい。これらの吸水樹脂
は、天然物であってもよく、合成物あるいは半合成物
(例:澱粉系、カルボキシメチルセルロース系)であっ
てもよい。
【0033】このような吸水樹脂としては、具体的に
は、例えば、アクリル酸またはその塩とジビニルベンゼ
ンとの共重合体;アクリロニトリルと塩化ビニル(また
は塩化ビニリデン)、およびこれらと共重合可能な1種
または2種以上のエチレン系単量体とを共重合してなる
重合体のアルカリ加水分解物;アクリロニトリル系重合
体をアルカリで加水分解してなる重合体のホルムアルデ
ヒド架橋体;アクリロニトリル系重合体(例:アクロリ
ニトリル−酢酸ビニル共重合体)をアルカリで加水分解
してなる重合体を乾燥し、繊維状化させたもの;アクリ
ロニトリルとアクリル酸とN-メチロールアクリロアミ
ドとを共重合し、紡糸し、架橋し(例:20%H2SO4
存在下に100℃に加熱)、乾燥し、次いで繊維状化さ
せたもの;アシル化ポリエチレンイミンとTDI(トリ
レンジイソシアネート)とを反応させ、発泡(例:13
0℃×30分間加熱)させた後、水洗し乾燥させたも
の;アクリルアミド系共重合体のホルムアルデヒド架橋
体;ポリアクリル酸とポリビニルアルコールとの酸縮合
物;ポリビニルアルコールの放射線架橋体あるいは、ポ
リビニルアルコールのエピクロルヒドリン、オルトリン
酸あるいはアルブミンによる架橋体を乾燥させたもの;
ポリビニルアルコールのリン酸縮合体;2-ヒドロキシ
エチルメタクリレートとエチレングリコールジメタクリ
レートとの共重合体;2-メチル-5-ビニルピリジンと
N,N’−メチレンビスアクリルアミドとの共重合体;
N,N’-ジメチルアミノエチルメタクリレートとN,
N’-メチレンビスアクリルアミドとの共重合体;N-ビ
ニル-2-ピロリドンとエチレングリコールジメタクリレ
ートとの共重合体;ポリオキシエチレンの放射線照射に
よる架橋体;澱粉の酸性下加熱縮合物;澱粉とモノクロ
ル酢酸ナトリウムとの反応によるカルボキシルメチル化
物をホルムアルデヒドにて架橋し、乾燥させたもの;澱
粉とポリアクリル酸ナトリウムとを加熱混練(例:15
0℃〜170℃、水中)した後、乾燥させたもの;多糖
類[例:澱粉、ザンタンガム、グアーガム、キサトン、
ヒドロキシエチルセルロース(HEC)、好ましくは澱粉]
にアクリル酸をグラフト重合したものまたはその中和
物;澱粉-アクリロニトリルグラフト共重合体のケン化
物;澱粉とアクリル酸とトリメチロールプロパントリア
クリル酸エステル(TMPTA)との共重合体の中和物の乾
燥体;ビニルエステルとエチレン系不飽和カルボン酸ま
たはその誘導体との共重合体ケン化物の乾燥体;セルロ
ース-アクリロニトリルグラフト重合物を加水分解した
後、乾燥した物;セルロースとモノクロル酢酸ナトリウ
ムとの反応によるカルボキシルメチル化物を架橋または
加熱不溶化し、繊維状化したもの;再生セルロースとポ
リアクリル酸ナトリウムとの重合体を紡糸し凝固し乾燥
したもの;アクリル酸金属塩ポリマーを架橋剤(例:金
属イオン、ポリエポキシ化合物)にて架橋し、乾燥した
もの;アクリル酸ナトリウムを架橋剤の存在下に重合
し、次いで乾燥したもの;アクリル酸ナトリウムをソル
ビタン脂肪酸エステル等の存在下に懸濁重合してなる自
己架橋物を乾燥したもの;酢酸ビニルと(メタ)アクリ
ル酸メチルとの共重合体をアルカリ存在下に加水分解
し、次いで乾燥したもの;などが挙げられる。これらの
吸水樹脂は、1種または2種以上組み合わせて用いるこ
とができる。
【0034】これらの吸水樹脂の形状は、特に限定され
ず、例えば、粉末状、繊維状、液状、ゲル状、フィルム
状などが挙げられる。このような吸水樹脂は、ジョイン
トシート中に、通常1〜80重量%、好ましくは5〜2
0重量%程度の量で含有されてもよい。このような吸水
樹脂が含有されているジョイントシートでは、吸水樹脂
が含有されていないジョイントシートの場合よりも低面
圧での締め付けで、所望の水シール性を得ることができ
る。 [ジョイントシートの製造]次に本発明に係るジョイン
トシートの製造方法について説明する。
【0035】トルエン、ゴム揮などのゴム材用溶剤に上
記アクリルゴムを含むゴム材を溶解させ、これにゴム薬
品および充填材を混入する。得られた溶液または分散液
に、芳香族ポリアミド繊維、フィブリル化した芳香族ポ
リアミド繊維等の有機繊維および/またはガラス繊維等
の無機繊維からなる基材繊維、さらに必要により、膨張
黒鉛、再生膨張黒鉛、吸水樹脂などを配合して均一にな
るように混練して粘土状のジョイントシート形成用組成
物を準備する。次いでこの組成物を熱ロールと冷却ロー
ルとからなる一対のロール間に挿入して加熱圧延する。
この際、熱ロールは120〜160℃の温度に、また冷
却ロールは50℃以下の温度に保たれていることが好ま
しく、このような一対のロールを含む装置は、シーター
装置として公知である。
【0036】上記のようにジョイントシート形成用組成
物を一対のロール間に挿入すると、該組成物は加熱圧延
されて熱ロール側にシート状に積層される。このシート
状の組成物を熱ロールから剥離させると、ジョイントシ
ートが得られる。
【0037】なおゴム材用溶剤は、ジョイントシート形
成用組成物の混練工程、加熱圧延工程でほとんど完全に
蒸散してしまう。なお、ジョイントシート形成用組成物
を一対のロール間に挿入してシート状に圧延する際に、
冷却ロールに該組成物の一部が付着することがある。こ
のような冷却ロールへのジョイントシート形成組成物の
付着防止は、該組成物中に有機帯電防止剤を0.1〜1
0重量%の量で添加することによって高めることができ
る。
【0038】有機帯電防止剤としては、ラウリルトリメ
チルアンモニウムクロリドなどのカチオン性帯電防止
剤、アルキル硫酸エステルなどのアニオン性帯電防止
剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イオ
ン性帯電防止剤、ベタインなどの両性帯電防止剤、水溶
性ポリマー帯電防止剤あるいはケイ素化合物系帯電防止
剤などが用いられる。
【0039】本発明に係るジョイントシートは上記製法
に限定されず、従来公知の抄紙法にて製造することもで
きる。
【0040】
【発明の効果】本発明に係るジョイントシートは、ゴム
成分として上記のようなアクリルゴムを含んでいるた
め、耐乾熱性および耐高温水蒸気特性にバランスよく優
れている。
【0041】したがってこのジョイントシートは、適度
の伸縮追随性を有しており、管体の熱膨張・収縮等に追
随して伸縮し、また管体の熱膨張・収縮に伴って生じた
管体フランジ部の弛緩した締結具を増締めしてもひび割
れることがない。
【0042】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれら実施例により限定されるも
のではない。 [試験方法] 試料厚さ:1.5mm 1.耐熱老化試験 a)引張強さ 試料を熱処理した後、JIS R 3453に準拠して
測定した。
【0043】b)寸法変化率 試料として、25mm(縦)×150mm(横)×1.5mm
(厚さ)の大きさのものを用いて、熱処理前後の試料の
寸法変化率を、座標測定器[トプコン(株)製]にて測
定した。
【0044】c)破断距離・破断荷重 試料として、25mm(縦)×150mm(横)×1.5mm
(厚さ)の大きさのものを用いた。
【0045】熱処理後の試料を、図1に示すようなイン
ストロン万能試験機10を使用して10(mm/分)の速
度で圧縮(下方に押し曲げる)して、破断距離(mm)お
よび破断荷重(N)を求めた。なお、試料の柔軟性が大
きいほど破断距離Lは大きくなり、また試料の熱硬化の
度合が大きいほど破断距離は小さくなる。 [インストロン万能試験機]なお、このインストロン万
能試験機10は、所定距離M(60mm)離間して垂直に
立設された上端部が水平な2枚の板状支持脚と、これら
の板状支持脚の上端面に沿って該上端面上にそれぞれ配
置された2本の丸棒5(直径φ:10mm)と、これら丸
棒−丸棒間上方に配置され、所定速度(10mm/分)で
試料1を押す(試料の圧縮)ことにより、前記丸棒5,
5間に掛け渡された試料1を下方4に押し曲げ破断させ
る荷重3とからなっている。
【0046】このインストロン万能試験機を用いた試験
においては、落下体3を試料上に落下させることにより
試料に亀裂が生じた時の距離L(mm)を破断距離とし、
その時の荷重を破断荷重とした。荷重を降下させ変形
(破断)させた状態の試料を点線2で表わしている。 2.耐蒸気特性試験 耐蒸気特性試験に際しては、熱処理装置としてオートク
レーブを使用した。 a)引張強さ、圧縮率、復元率 試料を熱処理した後、JIS R 3453に準拠して測
定した。 b)伸び率 試料として、25mm(縦)×150mm(横)×1.5mm
(厚さ)の大きさのものを用いた。該試料をチャック間
距離100(mm)に設定したインストロン万能試験機
に固定し、該試料を10(mm/分)の速度でその横方
向に引張り、破断するまでの伸び率を測定した。
【0047】試料の柔軟性が大きいほどその伸び率は大
きくなり、硬化するほど伸び率は小さくなっている。
【0048】
【実施例1】以下の組成を有するジョイントシ―ト形成
用組成物を調製した。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・12重量% 基材繊維 ・・・・・・27重量% (芳香族ポリアミド繊維[東レ・デュポン(株)製,商品名:ケブラー,以 下同じ] ・・・・・・10重量%) (無機質繊維[セピオライト,水沢化学工業(株)製,商品名:エードプラ ス,以下同じ] ・・・・・・17重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・45重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。] 得られた組成物を130℃に保たれた加熱ロールと30
℃未満の温度に保たれた冷却ロールとの間に挿入して加
熱圧延した。このようにすると、該組成物は熱ロール側
にシート状に積層された。このシート状物を熱ロールか
らドクターブレードにより剥離してジョイントシートを
得た。
【0049】次に得られたジョイントシートの各種特性
を上記のようにして測定した。200℃で72時間経過
後に耐熱老化試験を行なったところ、横方向の寸法変化
率は0.00%であり、縦方向の寸法変化率は+0.0
6%であり、横方向の破断距離は7.8mmであり、縦方
向の破断距離は8.2mmであった。
【0050】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。
【0051】
【実施例2】実施例1において、配合材料および配合割
合をそれぞれ下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にしてジョイントシートを製造し、実施例1と同様に
各種特性を測定した。
【0052】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・10重量% 基材繊維 ・・・・・・33重量% (芳香族ポリアミド繊維 ・・・・・・ 3重量%) (無機質繊維 ・・・・・・30重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・50重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。]
【0053】
【実施例3】実施例1において、配合材料および配合割
合をそれぞれ下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にしてジョイントシートを製造し、実施例1と同様に
各種特性を測定した。
【0054】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・12重量% 基材繊維 ・・・・・・33重量% (芳香族ポリアミド繊維 ・・・・・・ 3重量%) (無機質繊維 ・・・・・・30重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・45重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。]
【0055】
【実施例4】実施例1において、配合材料および配合割
合をそれぞれ下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にしてジョイントシートを製造し、実施例1と同様に
各種特性を測定した。
【0056】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・13重量% 基材繊維 ・・・・・・33重量% (芳香族ポリアミド繊維 ・・・・・・ 3重量%) (無機質繊維 ・・・・・・30重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・45重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。]
【0057】
【実施例5】実施例1において、配合材料および配合割
合をそれぞれ下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にしてジョイントシートを製造し、実施例1と同様に
各種特性を測定した。
【0058】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・13重量% 基材繊維 ・・・・・・33重量% (無機質繊維 ・・・・・・33重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・約45重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。]
【0059】
【実施例6】実施例1において、配合材料および配合割
合をそれぞれ下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にしてジョイントシートを製造し、実施例1と同様に
各種特性を測定した。
【0060】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・13重量% 基材繊維 ・・・・・・20重量% (芳香族ポリアミド繊維 ・・・・・・20重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・58重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。]
【0061】
【実施例7】実施例1において、配合材料および配合割
合をそれぞれ下記のように変えた以外は、実施例1と同
様にしてジョイントシートを製造し、実施例1と同様に
各種特性を測定した。
【0062】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。 アクリルゴム[ブチルアクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含 有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロキシエチルメタアクリレ ートの含有量1重量%,日信化学工業(株)製] ・・・・・・10重量% NBR ・・・・・・ 2重量% 基材繊維 ・・・・・・33重量% (芳香族ポリアミド繊維 ・・・・・・ 3重量%) (無機質繊維 ・・・・・・30重量%) 充填材(硫酸バリウム,クレー) ・・・・・・45重量% ゴム薬品 ・・・・・・残部[合計を100重量%とする。]
【0063】
【比較例1】実施例1において、アクリルゴムに代え
て、NBRを用いた以外は実施例1と同様にしてジョイ
ントシートを製造し、実施例1と同様に各種特性を測定
した。
【0064】200℃で72時間経過後に耐熱老化試験
を行なったところ、横方向の寸法変化率は−0.54%
であり、縦方向の寸法変化率は−0.52%であり、横
方向の破断距離は1.6mmであり、縦方向の破断距離は
1.8mmであった。
【0065】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。
【0066】
【比較例2】実施例1において、アクリルゴム[ブチル
アクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含
有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロ
キシエチルメタアクリレートの含有量1重量%,日信化
学工業(株)製]に代えて、アクリルゴム[エチルアク
リレート含有量:98重量%,モノクロロ酢酸ビニル含
有量:2重量%,日信化学工業(株)製]を用いた以外
は実施例1と同様にしてジョイントシートを製造し、実
施例1と同様に各種特性を測定した。
【0067】200℃で72時間経過後に耐熱老化試験
を行なったところ、横方向の寸法変化率は−0.05%
であり、縦方向の寸法変化率は−0.03%であり、横
方向の破断距離は2.1mmであり、縦方向の破断距離は
5.1mmであった。
【0068】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。
【0069】
【比較例3】実施例2において、アクリルゴム[ブチル
アクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含
有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロ
キシエチルメタアクリレートの含有量1重量%,日信化
学工業(株)製]に代えて、アクリルゴム[エチルアク
リレート含有量:98重量%,モノクロロ酢酸ビニル含
有量:2重量%,日信化学工業(株)製]を用いた以外
は実施例2と同様にしてジョイントシートを製造し、実
施例2と同様に各種特性を測定した。
【0070】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。
【0071】
【比較例4】実施例3において、アクリルゴム[ブチル
アクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含
有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロ
キシエチルメタアクリレートの含有量1重量%,日信化
学工業(株)製]に代えて、アクリルゴム[エチルアク
リレート含有量:98重量%,モノクロロ酢酸ビニル含
有量:2重量%,日信化学工業(株)製]を用いた以外
は実施例3と同様にしてジョイントシートを製造し、実
施例3と同様に各種特性を測定した。
【0072】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。
【0073】
【比較例5】実施例4において、アクリルゴム[ブチル
アクリレート含有量:87重量%,アクリロニトリル含
有量:12重量%,水酸基含有モノマーとしてのヒドロ
キシエチルメタアクリレートの含有量1重量%,日信化
学工業(株)製]に代えて、アクリルゴム[エチルアク
リレート含有量:98重量%,モノクロロ酢酸ビニル含
有量:2重量%,日信化学工業(株)製]を用いた以外
は、実施例4と同様にしてジョイントシートを製造し、
実施例4と同様に各種特性を測定した。
【0074】耐蒸気特性試験結果を表1〜表4に示す。
【0075】
【表1】
【0076】
【表2】
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】上記実施例によれば、本発明に係るジョイ
ントシートは、初期耐熱老化特性、長期耐蒸気特性とも
に優れていることがわかる。このようなジョイントシー
トは、ガスケットの増し締めに対する追随性に優れ、ま
た管体の熱膨張による応力に良好に追随し、亀裂や破断
が生じにくい。
【0080】なお、汎用NBRを用いたジョイントシー
トは、高温蒸気中で短期間(72時間)に硬化して柔軟性
が低下し、長期間(970時間)経過時には劣化して脆く
なっている。
【0081】一方、汎用アクリルゴム(アクリロニトリ
ル含有量が1重量%未満)を用いたジョイントシート
は、乾熱条件下では良好な破断荷重特性などを示すが、
蒸気下においては、時間の経過とともに強度が低下して
いることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、インストロン万能試験機を用いた試料
の破断距離および破断荷重の測定方法の説明図である。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 15/693

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】非石綿系無機繊維および/または有機繊維
    からなる基材繊維、アクリルゴム、ゴム薬品および充填
    材を含んでなり、 前記アクリルゴムが、(メタ)アクリル酸アルキルエス
    テルとアクリロニトリルとの共重合体であって、アクリ
    ロニトリルが2〜50重量%の量で共重合されているこ
    とを特徴とするジョイントシート。
  2. 【請求項2】前記非石綿系無機繊維および/または有機
    繊維からなる基材繊維、アクリルゴム、ゴム薬品および
    充填材を、それぞれ下記の量で含んでなることを特徴と
    する請求項1に記載のジョイントシート: 非石綿系無機繊維および/または有機繊維からなる基材
    繊維:5〜80重量%、 アクリルゴム :5〜30重量%、 ゴム薬品 :0.1〜10重量%、 充填材 :5〜80重量%。
  3. 【請求項3】前記アクリルゴムが、(メタ)アクリル酸
    アルキルエステルとアクリロニトリルと官能基含有モノ
    マーとの共重合体であることを特徴とする請求項1また
    は2に記載のジョイントシート。
JP3539795A 1994-02-23 1995-02-23 ジョイントシート Withdrawn JPH07286164A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH08319473A (ja) * 1995-05-26 1996-12-03 Nippon Valqua Ind Ltd ジョイントシート
JP2009024877A (ja) * 2008-08-14 2009-02-05 Nippon Valqua Ind Ltd フッ素樹脂包みガスケット
JP2012224765A (ja) * 2011-04-20 2012-11-15 Jsr Corp 熱伝導性シート用組成物

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