JPH07284991A - 電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法 - Google Patents

電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法

Info

Publication number
JPH07284991A
JPH07284991A JP7061818A JP6181895A JPH07284991A JP H07284991 A JPH07284991 A JP H07284991A JP 7061818 A JP7061818 A JP 7061818A JP 6181895 A JP6181895 A JP 6181895A JP H07284991 A JPH07284991 A JP H07284991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
electric welding
welding
base
polycarbodiimide resin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP7061818A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Saito
一夫 斉藤
Takeshi Ishimatsu
毅志 石松
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nisshinbo Holdings Inc
Original Assignee
Nisshinbo Industries Inc
Nisshin Spinning Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nisshinbo Industries Inc, Nisshin Spinning Co Ltd filed Critical Nisshinbo Industries Inc
Priority to JP7061818A priority Critical patent/JPH07284991A/ja
Publication of JPH07284991A publication Critical patent/JPH07284991A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Ceramic Products (AREA)
  • Carbon And Carbon Compounds (AREA)
  • Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 従来技術における問題点を解決し、アーク放
電法、通電加熱法のいずれに使用した場合でも優れた耐
久性を示す電気溶接用電極及びその台を提供する。 【構成】 本発明の電気溶接用電極及びその台は、ポリ
カルボジイミド樹脂に由来するガラス状炭素よりなるこ
とを特徴とするものであり、又、本発明の電気溶接用電
極及びその台の製造方法は、ポリカルボジイミド樹脂或
いは主としてポリカルボジイミド樹脂よりなる組成物を
電気溶接用電極及びその台の形状に成形し、次いで該成
形物を炭素化してガラス状炭素とすることを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電気溶接用電極、電気
溶接用台及びそれらの製造方法に関するものであり、更
に詳しくは、異なる種類の方法による溶接に使用するこ
とのできる電気溶接用電極、電気溶接用台及びそれらの
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、電気溶接法により例えばコン
デンサーの電極板のような薄い金属板同士を溶接した
り、適宜の金属にリード線を溶接したりする場合は、通
常、溶接すべき金属と電極材料との間に発生したアーク
熱によって前記金属を溶解接着するアーク放電法や、溶
接すべき金属に大電流を流すことによる通電加熱法が採
用されてきた。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】ところで、アーク放電法により金属を溶接
する場合、一般的には石英製の台が使用されているが、
この石英製の台は、使用回数が増すにつれて表面が荒れ
てしまい、最終的には使用不可能になってしまうという
難点がある。又、一方の通電加熱法で使用される一対の
台もしくは電極においては、この台を介して電気を流す
ことが要求されるため、銅又は銅合金製のものが多く使
用されてきたが、この従来の銅或いは銅合金製の台もし
くは電極は、発熱によって熱変形してしまい、使用を繰
り返すことによってやはり最終的には使用不可能になっ
てしまうという難点がある。このように、アーク放電法
と通電加熱法では要求性能は異なるものの、従来から使
用されている台又は電極にはいずれも耐久性に問題があ
ったのである。
【0004】更に、通電加熱法にもアーク放電法にも使
用できる電極兼用の台があれば、一台の溶接機により両
方法の溶接が可能になるのであるが、このような電極兼
用の台は従来は開発されておらず、産業界からその登場
が望まれていた。
【0005】本発明は、上述した従来技術における問題
点を解決し、アーク放電法、通電加熱法のいずれに使用
した場合でも優れた耐久性を示す電気溶接用電極及びそ
の台を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【問題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明が採用した電気溶接用電極及びその台の構成
は、ポリカルボジイミド樹脂に由来するガラス状炭素よ
りなることを特徴とするものであり、又、上記目的を達
成するために本発明が採用した電気溶接用電極及びその
台の製造方法の構成は、ポリカルボジイミド樹脂或いは
主としてポリカルボジイミド樹脂よりなる組成物を電気
溶接用電極又はその台の形状に成形し、次いで該成形物
を炭素化してガラス状炭素とすることを特徴とするもの
である。
【0007】即ち、本発明の発明者らは、焼成炭化後の
炭素含有量が高く、旦つ、収率も高い樹脂であるポリカ
ルボジイミド樹脂に注目し、この樹脂を電気溶接用電極
及びその台に成形して炭素化し、ガラス状炭素とすれ
ば、上記特性を有する電気溶接用電極及びその台が得ら
れるのではないかという発想を得、更に研究を続けた結
果、本発明を完成した。
【0008】次に本発明を詳細に説明する。
【0009】アーク放電法、通電加熱法の電極又は台に
は円板状又は円筒状等溶接装置に合わせた種々の形状の
ものがあり、例えば直径40〜50mmであって必要に
応じて中心に直径3〜10mmの開孔部を有する、厚み
が3〜4mmの円板状のものが挙げられ、アーク放電法
では被溶接体を載せる台として、通電加熱法では被溶接
体をはさむ一対の台として使用する。
【0010】本発明は、上記のような電極や台をポリカ
ルボジイミド樹脂に由来するガラス状炭素より形成する
ものである。
【0011】上記ポリカルボジイミド樹脂それ自体は周
知ものか、或いは、周知のものと同様にして製造するこ
とができるものであって{米国特許第2,94l,95
6号明細書;特公昭47−33279号公報;J.Or
g.Chem.,28,2069〜2075(196
3)Chemical Review l98l,vo
l.8l.No.4,6l9〜62l等参照}、例え
ば、カルボジイミド化触媒の存在下、有機ジイソシアネ
ートの脱二酸化炭素を伴う縮合反応により容易に製造す
ることができる。
【0012】上記ポリカルボジイミド樹脂の製造に使用
される有機ジイソシアネートとしては、脂肪族系、脂環
式系、芳香族系、芳香−脂肪族系等のいずれのタイプの
ものであってもよく、これらは単独で用いても、或い
は、2種以上を組み合わせて使用してもよい。
【0013】而して、本発明において使用されるポリカ
ルボジイミド樹脂には、下記式 −R−N=C=N− (但し、式中のRは有機ジイソシアネート残基を表す)
で示される少なくともl種の繰り返し単位からなる単独
重合体または共重合体が包含される。
【0014】有機ジイソシアネート残基である上記式に
おけるRとしては、中でも芳香族ジイソシアネート残基
が好適である(ここで、有機ジイソシアネート残基と
は、有機ジイソシアネート分子から2つのイソシアネー
ト基(NCO)を除いた残りの部分をいう)。このよう
なポリカルボジイミド樹脂の具体例としては、以下のも
のを挙げることができる。
【化1】
【0015】上記各式中において、nはl0〜l0,0
00の範囲内、好ましくは50〜5,000の範囲内で
あり、又、ポリカルボジイミド樹脂の末端は、モノイソ
シアネート等により封止されていてもよい。
【0016】上記ポリカルボジイミド樹脂は、溶液のま
ま或いは溶液から沈殿させた粉末として得ることがで
き、このようにして得られたポリカルボジイミド樹脂
は、液状で得られるポリカルボジイミド樹脂の場合は、
そのまま或いは溶媒を除去して、又、粉末として得られ
るポリカルボジイミド樹脂の場合は、そのまま或いは溶
媒に溶解して液状とした後に使用すればよい。
【0017】本発明では、上記のポリカルボジイミド樹
脂或いはポリカルボジイミド樹脂溶液により、まず、電
気溶接用電極及びその台の形状の成形物を成形する。成
形物を成形する方法は、一般にこのような工程で使用さ
れる方法を利用することができ、特に制限はないが、例
えば射出成形、圧縮成形、注型成形、真空成形等を挙げ
ることができる。
【0018】次いで、上記のようにして電気溶接用電極
及びその台の形状に形成された形成物を加熱し、前記ポ
リカルボジイミド樹脂を炭素化してガラス状炭素にする
ことにより、目的とする本発明の電気溶接用電極及びそ
の台を得ることができる。この炭素化工程は、真空中や
窒素ガス中等の不活性雰囲気下において行い、その際の
最終焼成温度は、好ましくは1000℃〜3000℃で
ある。
【0019】尚、上記炭素化工程における最終焼成温度
までの昇温速度は2℃/時間以下であることが好まし
く、あまりに早く最終焼成温度に達すると、ガラス状炭
素の気孔率が0.02%を越えてしまいアーク放電によ
る劣化の原因となる表面欠損が生じやすくなるので好ま
しくない。
【0020】このようにして得られた本発明の溶接用電
極及び台は、良導体であり、かさ密度1.6〜1.7g
/cm3、曲げ強度10〜30kg/mm2、曲げ弾性率
2500〜4000kg/mm2、ショアー硬度121
〜140、気孔率0.02%以下の範囲のものであり、
表面の硬度も高く、しかも表面欠損のない均質で緻密な
材料である。そして、この溶接用電極及び台をアーク放
電法による溶接に使用した場合は、アーク放電による損
傷、崩壊、傷つきもなく、溶接面の仕上がりも良好であ
り、一方、通電加熱法による溶接に使用した場合は、熱
による変形がまったく無く、長期に使用した場合でも安
定的に使用可能なものである。
【0021】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。
【0022】実施例l 2,4−トリレンジイソシアネート/2,6−トリレン
ジイソシアネートの混合物(80:20)〔TDI〕5
4gをテトラクロロエチレン500ml中で、カルボジ
イミド化触媒(l−フェニル−3−メチルホスフォレン
オキサイド)0.12gと共に、120℃で4時間反応
させてポリカルボジイミド樹脂溶液を得、ポアサイズ
0.5μmのフィルターを通して樹脂液とした。
【0023】この樹脂液を、目的とする溶接用電極兼台
の形状に対応する金属型に注入し、60℃で20時間、
120℃で10時間かけて成形し、型から取り出した。
その後、200℃で10時間熱処理し、これをアルゴン
雰囲気にて1500℃まで昇温速度2℃/時間で昇温
し、外径45mm、厚さ4mmで、中心部に2mmの穴
を1ケ所設けた溶接用電極兼台の一例を得た。このもの
のかさ密度は1.64g/cm3、曲げ強度は25g/
mm2、曲げ弾性率は3300kg/mm2、ショアー硬
度は130、気孔率は0.02%以下であった。
【0024】この溶接用電極兼台を用いて、マイラーコ
ンデンサへのリード線のアーク放電溶接作業を100回
及び200回行ない、そのときの溶接状態および溶接台
の状態を調べた。結果を以下の表1に示す。
【0025】比較例1 石英ガラスを用いて実施例1と同様の形状の溶接台を作
成し、この溶接用台を用いて、マイラーコンデンサへの
リード線のアーク放電溶接作業を実施例1と同様に行な
い、そのときの溶接状態および溶接台の状態を調べた。
結果を以下の表1に示す。
【表1】
【0026】実施例2 実施例1で作成した溶接用電極を2枚用いて1対とし、
厚さ1mmの軟鋼板を2枚重ねて通電加熱溶接を行なっ
た。条件は、電圧1V、電流2800A、通電時間0.
5秒、押さえ圧力3t/cm2であった。この溶接試験
を100回及び200回行ない、溶接部せん断強度測
定、溶接状態、溶接電極の状態を調べた。結果を以下の
表2に示す。
【0027】比較例2 銅製の電極を用いて、厚さ1mmの軟鋼板を2枚重ねて
通電加熱溶接を実施例2と同様に行ない、溶接部せん断
強度測定、溶接状態、溶接電極の状態を調べた。結果を
以下の表2に示す。
【表2】
【0028】
【発明の効果】このように、本発明の電気溶接用電極及
びその台は、ポリカルボジイミド樹脂に由来するガラス
状炭素よりなるものであり、アーク放電法及び通電加熱
方法の両方法で使用可能な電極及び台である。この電気
溶接用電極及び台を使用することより、1台の溶接装置
により異なる二種類の方法での溶接が可能になり、電極
及び台としての耐久性が良好で、しかも、溶接仕上がり
も良好である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 35/52 C08G 73/00 NTB

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリカルボジイミド樹脂に由来するガラ
    ス状炭素よりなることを特徴とする電気溶接用電極及び
    その台。
  2. 【請求項2】 真空中又は不活性雰囲気中でポリカルボ
    ジイミド樹脂を炭素化したガラス状炭素よりなる請求項
    1に記載の電気溶接用電極及びその台。
  3. 【請求項3】 電気溶接用電極と電気溶接用台とを兼ね
    るものである請求項1に記載の電気溶接用電極及びその
    台。
  4. 【請求項4】 ポリカルボジイミド樹脂或いは主として
    ポリカルボジイミド樹脂よりなる組成物を電気溶接用電
    極又はその台の形状に成形し、次いで該成形物を炭素化
    してガラス状炭素とすることを特徴とする電気溶接用電
    極及びその台の製造方法。
  5. 【請求項5】 成形物の炭素化は、真空中又は不活性雰
    囲気中で行う請求項4に記載の電気溶接用電極及びその
    台の製造方法。
  6. 【請求項6】 成形物の炭素化は、1000℃〜300
    0℃の温度範囲で行う請求項5に記載の電気溶接用電極
    及びその台の製造方法。
  7. 【請求項7】 炭素化温度までの昇温速度を、2℃/時
    間以下とする請求項6に記載の電気溶接用電極及びその
    台の製造方法。
JP7061818A 1994-02-28 1995-02-24 電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法 Pending JPH07284991A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP7061818A JPH07284991A (ja) 1994-02-28 1995-02-24 電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP6-54644 1994-02-28
JP5464494 1994-02-28
JP7061818A JPH07284991A (ja) 1994-02-28 1995-02-24 電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07284991A true JPH07284991A (ja) 1995-10-31

Family

ID=26395434

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP7061818A Pending JPH07284991A (ja) 1994-02-28 1995-02-24 電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07284991A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0397152A1 (en) Process for making a graphite film
CN1017603B (zh) 用于拉丝模的带支承的多晶坯块的制造方法及制成的复合多晶坯块
EP1149937B1 (en) Thermally-diffused boron diamond and its production
JP2995567B2 (ja) 高密度ガラス状炭素材及びその製造方法
JPH07284991A (ja) 電気溶接用電極、その台及びそれらの製造方法
JP2939759B2 (ja) 炭素薄板及びその製造方法
JP3215978B2 (ja) ガラス状炭素被覆体の製造方法
JPS59182213A (ja) 等方性炭素材
JP2805088B2 (ja) スピーカー用振動板及びその製造方法
US5871609A (en) Electrode plate and jig for use in plasma etching
US6221200B1 (en) Instrument for production of semiconductor device and process for production thereof
JP2646058B2 (ja) スパッターターゲット材及びその製造方法
CA2140395A1 (en) Instrument for production of semiconductor and process for production thereof
JPH0318425A (ja) チタン製磁気ディスク基板の熱間矯正方法
JP5073894B2 (ja) 窒化珪素製板バネ材、その製造方法及び用途
JPH0797263A (ja) 黒鉛容器及びその製造方法
JP3049441B2 (ja) 耐熱性接着剤および該接着剤による接着方法
JPH0799183A (ja) プラズマエッチング電極、その治具及びそれらの製造方法
JPH05330914A (ja) 高鏡面を有する炭素材の製造方法
JPH0798333B2 (ja) 異方性炭素製品のバインダーレス成形方法
JP2825338B2 (ja) 炭化ケイ素セラミックスの製造方法
JPH0881260A (ja) 炭素容器及びその製造方法
DE10126572A1 (de) Material und Additiv für hochvernetzte chemisch und thermisch stabile Polymere
JPS60108370A (ja) 高純度炭化けい素スパッタリング用ターゲット材の製造方法
JPH11236277A (ja) 接着炭素材