JPH07284758A - 水中溶存ガス除去装置 - Google Patents

水中溶存ガス除去装置

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Publication number
JPH07284758A
JPH07284758A JP7618494A JP7618494A JPH07284758A JP H07284758 A JPH07284758 A JP H07284758A JP 7618494 A JP7618494 A JP 7618494A JP 7618494 A JP7618494 A JP 7618494A JP H07284758 A JPH07284758 A JP H07284758A
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JP
Japan
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hollow fiber
fiber membrane
water
hydrophobic porous
space
Prior art date
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Application number
JP7618494A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tasaka
広 田阪
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Filing date
Publication date
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  • Separation Using Semi-Permeable Membranes (AREA)
  • Degasification And Air Bubble Elimination (AREA)
  • Physical Water Treatments (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 水溶液中の溶存ガスを効率的に除去出来る装
置を提供する。 【構成】 本発明は、複合中空糸膜を境膜として一方の
空間に水溶液を流すための導入口及び導出口を有し、他
方の空間を換気するための吸気口及び排気口を有する複
合中空糸膜モジュールの水溶液を導入するための導入口
に、疎水性多孔質中空糸膜を境膜として一方の空間に水
を流すための導入口及び導出口を有し、他方の空間が大
気中に開放されてなる疎水性多孔質中空糸膜モジュール
の水溶液を導出するための導出口が連結された水中溶存
ガス除去装置に関する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶液中に存在する溶
存ガスの除去装置、特に、水道水や井戸水に溶存する揮
発性の有機物(特にクロロホルム、ジクロロブロモホル
ム等のトリハロメタンや1,1,1-トリクロロエタン、トリ
クロロエチレン、テトラクロロエチレン等の揮発性の有
機ハロン)の除去や半導体の洗浄用水、清涼飲料水用水
或はボイラー等の配管を腐食させる大きな要因となって
いる溶存酸素を除去する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の溶存ガス除去方法には、溶液の入
った容器を減圧にする方法や薬品処理により溶存ガスを
除去する方法と装置が知られている。このような方法や
装置では、溶存ガスの完全除去が困難で且つ除去時間が
長いなどの問題があるため、最近では疎水性の多孔質膜
を用いた溶存ガス除去装置が提案されている(特開昭6
2−42707号公報)。
【0003】又均質層をその両側から多孔質層で挟み込
んだ三層構造の複合中空糸膜で溶存ガスを除去する方法
が提案されている(実開平3−7908号、特開平3−
169303号公報)。
【0004】通水方法として中空糸膜外部に通水する外
部灌流法は、中空糸膜内部に通水する内部灌流法に比
べ、通水量の増加にともなう圧力損失の上昇が少ないた
め大量処理に有利であるばかりでなく、境膜抵抗の発生
が少なく、更に水との接触面積が増加するため除去性能
が向上する事が一般によく知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】疎水性の多孔質膜のみ
を用いた場合、良好な除去性能を得るためには微細孔径
を大きくする必要があるが、長期間の使用に際し中空糸
膜を透過する水蒸気が中空糸膜微細孔部に徐々に凝縮
し、ついには水漏れを起こすといった問題点があった。
【0006】水漏れを防ぐために微細孔径を小さくし微
細孔数を少なくした場合には、長期間の使用にも水漏れ
を防ぐ事ができるが、液層と気層の接触面積が減少し除
去効率が低下するため、良好な除去性能を得るためには
膜面積を大きくする必要があった。
【0007】均質層を有する複合中空糸膜のみを用いた
場合には、均質層を有するため長期間の使用に際しても
水漏れを起こす事はないが、通水方法として外部灌流を
用いた場合には、処理水中に溶存するガスが、圧力、温
度等の変動により気泡となり複合中空糸膜間に蓄積し、
有効膜面積を低下させ、更に水流にチャネリングを発生
させる原因となる。
【0008】本発明の目的は、上記問題点を解決し長時
間使用しても水漏れを起こす事無く良好な除去性能を維
持する、水中溶存ガス除去装置を提供する事にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような目的は、以下
の発明により達成される。 (1)複合中空糸膜を境膜として一方の空間に水溶液を
流すための導入口及び導出口を有し、他方の空間を換気
するための吸気口及び排気口を有する複合中空糸膜モジ
ュールの水溶液を導入するための導入口に、疎水性多孔
質中空糸膜を境膜として一方の空間に水を流すための導
入口及び導出口を有し、他方の空間が大気中に開放され
てなる疎水性多孔質中空糸膜モジュールの水溶液を導出
するための導出口が連結されてなる事を特徴とする水中
溶存ガス除去装置。
【0010】(2)複合中空糸膜を境膜として一方の空
間に水溶液を流すための導入口及び導出口を有し、他方
の空間を減圧するための排気口を有する複合中空糸膜モ
ジュールの水溶液を導入するための導入口に、疎水性多
孔質中空糸膜を境膜として一方の空間に水を流すための
導入口及び導出口を有し、他方の空間が大気中に開放さ
れてなる疎水性多孔質中空糸膜モジュールの水溶液を導
出するための導出口が連結されてなる事を特徴とする水
中溶存ガス除去装置。
【0011】(3)複合中空糸膜モジュールが、中空糸
膜外表面を有する空間に通水する外部灌流型モジュール
である事を特徴とする上記(1)又は(2)記載の除去
装置。 (4)疎水性多孔質中空糸膜モジュールと複合中空糸膜
モジュールが、中空糸膜外表面を有する空間に通水する
外部灌流型モジュールである事を特徴とする上記(1)
又は(2)記載の除去装置。
【0012】(5)複合中空糸膜が、均質層をその両側
から多孔質層で挟み込んだ三層膜構造であって、均質層
を構成する素材の酸素透過速度が0.8×10-5(cm
3(STP)/cm2・sec・ cmHg)以上の性能を有する
複合中空糸膜を用いる事を特徴とする上記(1)又は
(2)記載の除去装置。
【0013】(6)疎水性多孔質中空糸膜が、バブルポ
イントが10(kg/cm2 )以上の性能を有し且つガ
スフラックスが1×105 (l/m2・hr・ 0.5kg
/cm2 )以下の性能を有する中空糸膜である事を特徴
とする上記(1)又は(2)記載の除去装置。
【0014】(7)複合中空糸膜モジュールと疎水性多
孔質中空糸膜モジュールの容器内の中空糸膜充填率が2
0%から60%である事を特徴とする上記(1)又は
(2)記載の除去装置。
【0015】(8)複合中空糸膜膜面積と疎水性多孔質
中空糸膜膜面積の比が、複合中空糸膜膜面積を1として
疎水性多孔質中空糸膜膜面積が0. 002から0. 1で
ある事を特徴とする上記(1)又は(2)記載の除去装
置。
【0016】本発明の水中溶存ガス除去装置は、水中溶
存ガス除去効率の向上のため、複合中空糸膜モジュール
が中空糸膜外表面を有する空間に通水する外部灌流型モ
ジュールである事が望ましい。更に望ましくは疎水性多
孔質中空糸膜モジュールの通水方法も圧力損失を考慮し
外部灌流型モジュールとする事である。
【0017】本発明に用いる複合中空糸膜は、均質層を
その両側から多孔質層で挟み込んだ三層構造であって、
均質層を構成する素材の酸素透過速度が0.8×10-5
(cm3(STP)/cm2・sec・ cmHg)以上の性能を
有するものが好ましい。酸素透過速度が0.8×10-5
(cm3(STP)/cm2・sec・ cmHg)未満では、水
中に溶存するガスの均質膜を透過する速度が遅く効率的
に溶存ガスを除去する事ができない。
【0018】このような複合中空糸膜は例えば特公平3
−44811号公報等に記載の方法により、多重円筒型
の紡糸ノズルを用いて均質膜を形成するポリマーと多孔
質膜を形成するポリマーとを交互に配置し溶融紡糸し、
次いで均質膜を多孔質化する事なく多孔質膜だけを多孔
質化する条件で延伸する方法により製造される。
【0019】均質層を構成するポリマー素材としては、
ガス透過性の優れたシリコンゴム系ポリマーを始めとし
て、ポリジメチルシロキサン、シリコンとポリカーボネ
ートの共重合体等のシリコンゴム系ポリマー、ポリ−4
−メチルペンテン−1、低密度ポリエチレン等のポリオ
レフィン系ポリマー、パーフルオロアルキル系ポリマー
等のフッ素含有ポリマー、エチルセルロース等セルロー
ス系ポリマー、ポリフェニレンオキサイド、ポリ−4−
ビニルピリジン、ウレタン系ポリマー及びこれらポリマ
ー素材の共重合体或いはブレンド体等の各種ポリマーを
挙げる事ができる。
【0020】多孔質層を構成するポリマー素材は、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ−3−メチルブテン−
1、ポリ−4−メチルペンテン−1等のポリオレフィン
系ポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオ
ロエチレン等のフッ素系ポリマー、ポリスチレン、ポリ
エーテルエーテルケトン、ポリエーテルケトン等の疎水
性ポリマーが挙げられる。
【0021】均質層を構成するポリマー素材と多孔質層
を構成するポリマー素材との組み合わせについては特に
限定されず、異種のポリマーはもちろん同種のポリマー
であっても良い。均質層が多孔質層で物理的に挟み込ま
れたサンドイッチ構造を有しているので、両膜間の接着
性が悪くとも、実用上の弊害は生じない。
【0022】本発明に用いる疎水性多孔質中空糸膜は、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ−4−メチルペン
テン−1等のポリオレフィン、テトラフルオロエチレン
やフッ化ビニリデン等のフッ素系ポリマー、ポリスチレ
ン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルケト
ン、ポリスルホン等の疎水性高分子よりなるものであ
る。
【0023】中空糸膜の微細孔内部に水が侵入する事を
防ぐためには、表面の水の濡れ特性が濡れ角度が高いほ
ど良く90゜以上が好ましい。又膜厚が厚いほど水が漏
れ出すまでの時間が長いため、膜厚は20μm以上が好
ましい。
【0024】更に好ましくは微細孔が小さく数が少ない
ほど水が侵入しにくいため、バブルポイントが10(k
g/cm2 )以上の性能を有し且つガスフラックスが1
×105 (l/m2・hr・ 0.5kg/cm2 )以下の
性能を有する中空糸膜が望ましい。
【0025】バブルポイントが小さくなれば微細孔径は
大きくなる関係にある。従ってバブルポイントが10
(kg/cm2 )未満を示す場合、微細孔径は大きくな
り短期間の使用で水漏れが発生する恐れがある。
【0026】ガスフラックスは、微細孔の数に比例し、
ガスフラックスが大きくなれば微細孔の数も多くなる関
係にある。従ってガスフラックスが1×105 (l/m
2・hr・ 0.5kg/cm2 )より大きい場合、微細孔
の数が多い事になるため、水漏れの危険性が増加する。
【0027】複合中空糸膜モジュールと疎水性多孔質中
空糸膜モジュールの容器内の中空糸膜充填率は20%か
ら60%である事が望ましい。中空糸膜充填率が20%
未満であった場合、処理水が中空糸膜表面と接する機会
が少なく、溶存ガス除去性能及び水中に発生する気泡の
除去性能が低下する。
【0028】60%より大きい場合、中空糸膜間の隙間
が狭くなり圧力損失が上昇してしまい、中空糸膜の潰れ
等の問題を引き起こしてしまう。複合中空糸膜モジュー
ルと疎水性多孔質中空糸膜モジュールのそれぞれの中空
糸膜充填率は、前記範囲内であれば特に同一にする必要
はない。
【0029】更に、複合中空糸膜膜面積と疎水性多孔質
中空糸膜膜面積の比が、複合中空糸膜膜面積を1として
疎水性多孔質中空糸膜膜面積が0. 002から0. 1で
ある事が望ましい。
【0030】0.002未満であった場合処理水中に存
在する気泡が疎水性多孔質中空糸膜に接触する可能性が
非常に低く、充分に気泡を排気する事が困難である。又
0.1より大きい場合には、多孔質部分が増加するため
水漏れを起こす可能性が高いばかりでなく、疎水性多孔
質中空糸膜モジュールが大型化するため望ましくない。
【0031】従って本発明における複合中空糸膜モジュ
ールと疎水性多孔質中空糸膜モジュールのそれぞれの機
能は、気体透過性に優れた疎水性多孔質中空糸膜モジュ
ールにより水溶液中に存在する気泡を大気中に速やかに
排出し、均質層を有する複合中空糸膜モジュールにより
水中溶存ガスを良好に除去するものである。
【0032】図1は本発明による水中溶存ガス除去装置
の一例を示す概略的な全体構成図である。
【0033】Aは、水を導入する導入口1及び水を導出
する導出口2を有する容器3内に両端をポッティング剤
4により中空糸膜中空部が開口するように支持固定され
た、疎水性多孔質中空糸膜5が配設されてなる疎水性多
孔質中空糸膜モジュールである。
【0034】Bは、水を導入する導入口1’及び水を導
出する導出口2’を有する容器3’内に両端をポッティ
ング剤4’により中空糸膜中空部が開口するように支持
固定された、複合中空糸膜6が配設されてなる複合中空
糸膜モジュールである。
【0035】複合中空糸膜モジュールBのポッティング
剤4’の端面には、ポッティング剤4’を隔壁とし、中
空糸膜外表面を有する空間より隔離された中空糸膜内表
面を有する空間のガスを換気するための吸気口7及び排
気口8が設けられ、吸気口7には吸気ブロワ9が取り付
けられている。
【0036】疎水性多孔質中空糸膜モジュールAの導出
口2は複合中空糸膜モジュールBの導入口1’に接続さ
れている。疎水性多孔質中空糸膜モジュールの導入口よ
り導入された水は、疎水性多孔質中空糸膜外表面に接触
しつつ導出口に導かれる。
【0037】この時処理水中に存在する気泡は、速やか
に疎水性多孔質中空糸膜を透過し、中空糸膜内表面を有
する空間に移動し大気中に排出される。従って、複合中
空糸膜モジュールに導入される処理水中には気泡は存在
せず、長期間安定した良好な除去性能を維持する事がで
きる。
【0038】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。「バブルポイント」は、微細孔の最大孔径を表す数
値であり、ASTM F316−80により定められる
測定法により測定した。
【0039】[参考例1]同心円状に配置された3つの
吐出口を有する中空糸製造用ノズルに、内層と外層に高
密度ポリエチレン(三井石油化学工業(株)製 Hizex2
200j)、中間層にセグメント化ポリウレタン(Thermedi
cs Ink.製 TecoflexEG80A )を供給し、吐出温度16
5℃、巻き取り速度180m/min で紡糸した。
【0040】得られた中空糸未延伸糸を100℃で1時
間アニール処理をした。次いでアニール処理糸を室温下
で80%延伸し、引き続き105℃に加熱された加熱炉
中で熱延伸倍率130%になるまで熱延伸を行って、複
合中空糸膜を得た。
【0041】得られた複合中空糸膜は、図2に示すよう
な、最内層から順次多孔質層、均質層、多孔質層の三層
構造であり、内径が200μmで最内層から各々25μ
m、1μm、30μmの厚さを有する同心円状に配置さ
れていた。
【0042】複合中空糸膜の多孔質層表面を走査型電子
顕微鏡により観察した結果、幅0.06〜0.09μm、長さ0.
1 〜0.5 μmのスリット状の孔が形成されていた。この
複合中空糸膜の酸素透過速度は1.1×10-5(cm
3(STP)/cm2・sec・ cmHg)であった。
【0043】[参考例2]円状の吐吐口を有する中空糸
製造用ノズルに、ポリプロピレン(宇部興産(株)製ポ
リプロJ−115G)を供給し、吐出温度198℃、巻
き取り速度580m/min で紡糸した。
【0044】得られた中空糸未延伸糸を140℃で3分
アニール処理をした。次いでアニール処理糸を室温下で
120%延伸し、引き続き138℃に加熱された加熱炉
中で熱延伸倍率220%になるまで熱延伸を行って、疎
水性多孔質中空糸膜を得た。得られた疎水性多孔質中空
糸膜は、図3に示すような構造であり、内径が200μ
mで膜厚が22μmであった。この疎水性多孔質中空糸
膜のバブルポイントは12.5(kg/cm2 )であ
り、ガスフラックスは7×104 (l/m2・hr・ 0.
5kg/cm2 )であった。
【0045】[実施例1]参考例1により得られた複合
中空糸膜及び参考例2により得られた疎水性多孔質中空
糸膜を用いて、図1に示す水中溶存ガス除去装置を作製
し、水中に溶存するクロロホルムの除去率の測定を行っ
た。この時の中空糸膜モジュール膜面積と中空糸膜充填
率は、複合中空糸膜モジュール膜面積が3m2 、50%
であり、疎水性多孔質中空糸膜モジュール膜面積が0.
1m2 、50%であった。
【0046】クロロホルムを50ppb含んだ水溶液を
水温25℃、換気量15Nリットル/min、水流速
1.00リットル/minで、図1の装置に通水し、通
水初期から通水50m3 までの溶存クロロホルム除去率
を測定した。その結果を表1に示した。又複合中空糸膜
間に存在する気泡の状態を目視により観察した所、気泡
の存在は認められなかった。
【0047】[比較例1]図1に示す水中溶存ガス除去
装置の疎水性多孔質中空糸膜モジュールを取り外し、複
合中空糸膜モジュールと吸気ブロワからなる装置とし、
水中に溶存するクロロホルムの除去率の測定を行った。
この時の複合中空糸膜膜面積及び中空糸膜充填率は3m
2 、50%であった。
【0048】実施例1と同様の通水実験を行い、その結
果を表1に示した。又複合中空糸膜間に存在する気泡の
状態を目視により観察した所、かなりの気泡が存在して
いた。
【0049】実施例1及び比較例1の評価結果より、比
較例1の水中溶存ガス除去装置では複合中空糸膜間に気
泡が存在するため、水中溶存クロロホルムの除去性能は
低く不安定であるのに対し、実施例1の水中溶存ガス除
去装置は、処理水中に存在する気泡の排気状態は良好で
あり、水中溶存クロロホルムの除去率は高いレベルで安
定する事を見出した。
【0050】
【表1】
【0051】
【発明の効果】本発明は、良好な水中溶存ガス除去性能
を発揮するために複合中空糸膜モジュールを配置し、又
水溶液中に存在する気泡を速やかに大気中に排出するた
めに疎水性多孔質中空糸膜モジュールを配置する事によ
り、気泡が複合中空糸膜間に存在する事が無い。従っ
て、気泡によるチャネリングの発生がないため除去性能
が向上していると共に良好な水中溶存ガス除去性能を長
期間にわたり発揮する事ができる。
【0052】又疎水性多孔質中空糸膜の膜厚、孔径等が
水蒸気透過による親水化を長期間防ぐ条件に設定されて
いる。更に、疎水性多孔質中空糸膜モジュールは溶存ガ
ス除去のための減圧或は換気といった操作が行われない
ため、疎水性多孔質中空糸膜間には水圧以外の圧力がか
からず、長期間使用しても水漏れを生じない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の水中溶存ガス除去装置の一例を示す概
略的な全体構成図である。
【図2】本発明に使用する複合中空糸膜の構造を示す模
式図である。
【図3】本発明に使用する疎水性多孔質中空糸膜の構造
を示す模式図である。
【符合の説明】
A 疎水性多孔質中空糸膜モジュール B 複合中空糸膜モジュール 1,1’ 導入口 2,2’ 導出口 3,3’ 容器 4,4’ ポッティング剤 5 疎水性多孔質中空糸膜 6 複合中空糸膜 7 吸気口 8 排気口 9 吸気ブロワ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成7年1月31日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0001
【補正方法】変更
【補正内容】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶液中に存在する溶
存ガスの除去装置、特に、水道水や井戸水に溶C存する
揮発性の有機物(特にクロロホルム、ジクロロブロモ
タン等のトリハロメタンや1,1,1-トリクロロエタン、ト
リクロロエチレン、テトラクロロエチレン等の揮発性の
有機ハロン)の除去や半導体の洗浄用水、清涼飲料水用
水或はボイラー等の配管を腐食させる大きな要因となっ
ている溶存酸素を除去する装置に関するものである。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0019
【補正方法】変更
【補正内容】
【0019】均質層を構成するポリマー素材としては、
ポリジメチルシロキサン、シリコンとポリカーボネート
の共重合体等のガス透過性の優れたシリコンゴム系ポリ
マー、ポリ−4−メチルペンテン−1、低密度ポリエチ
レン等のポリオレフィン系ポリマー、パーフルオロアル
キル系ポリマー等のフッ素含有ポリマー、エチルセルロ
ース等セルロース系ポリマー、ポリフェニレンオキサイ
ド、ポリ−4−ビニルピリジン、ウレタン系ポリマー及
びこれらポリマー素材の共重合体或いはブレンド体等の
各種ポリマーを挙げる事ができる。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0050
【補正方法】変更
【補正内容】
【0050】
【表1】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B01D 69/12 9153−4D

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複合中空糸膜を境膜として一方の空間に
    水溶液を流すための導入口及び導出口を有し、他方の空
    間を換気するための吸気口及び排気口を有する複合中空
    糸膜モジュールの水溶液を導入するための導入口に、疎
    水性多孔質中空糸膜を境膜として一方の空間に水を流す
    ための導入口及び導出口を有し、他方の空間が大気中に
    開放されてなる疎水性多孔質中空糸膜モジュールの水溶
    液を導出するための導出口が連結されてなる事を特徴と
    する水中溶存ガス除去装置。
  2. 【請求項2】 複合中空糸膜を境膜として一方の空間に
    水溶液を流すための導入口及び導出口を有し、他方の空
    間を減圧するための排気口を有する複合中空糸膜モジュ
    ールの水溶液を導入するための導入口に、疎水性多孔質
    中空糸膜を境膜として一方の空間に水を流すための導入
    口及び導出口を有し、他方の空間が大気中に開放されて
    なる疎水性多孔質中空糸膜モジュールの水溶液を導出す
    るための導出口が連結されてなる事を特徴とする水中溶
    存ガス除去装置。
  3. 【請求項3】 複合中空糸膜モジュールが、中空糸膜外
    表面を有する空間に通水する外部灌流型モジュールであ
    る事を特徴とする請求項1又は2記載の除去装置。
  4. 【請求項4】 疎水性多孔質中空糸膜モジュールと複合
    中空糸膜モジュールが、中空糸膜外表面を有する空間に
    通水する外部灌流型モジュールである事を特徴とする請
    求項1又は2記載の除去装置。
  5. 【請求項5】 複合中空糸膜が、均質層をその両側から
    多孔質層で挟み込んだ三層膜構造であって、均質層を構
    成する素材の酸素透過速度が0.8×10-5(cm3(ST
    P)/cm2・sec・ cmHg)以上の性能を有する複合
    中空糸膜を用いる事を特徴とする請求項1又は2記載の
    除去装置。
  6. 【請求項6】 疎水性多孔質中空糸膜が、バブルポイン
    トが10(kg/cm2 )以上の性能を有し且つガスフ
    ラックスが1×105 (l/m2・hr・ 0.5kg/c
    2 )以下の性能を有する中空糸膜である事を特徴とす
    る請求項1又は2記載の除去装置。
  7. 【請求項7】 複合中空糸膜モジュールと疎水性多孔質
    中空糸膜モジュールの容器内の中空糸膜充填率が20%
    から60%である事を特徴とする請求項1又は2記載の
    除去装置。
  8. 【請求項8】 複合中空糸膜膜面積と疎水性多孔質中空
    糸膜膜面積の比が、複合中空糸膜膜面積を1として疎水
    性多孔質中空糸膜膜面積が0. 002から0. 1である
    事を特徴とする請求項1又は2記載の除去装置。
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