JP2858262B2 - 溶存ガスの除去方法 - Google Patents

溶存ガスの除去方法

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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、溶液中に存在する溶存ガスの除去方法、特
に配管を腐食させる大きな要因となつている溶存酸素の
除去方法に関する。
〔従来の技術〕
従来の溶存ガス除去方法には、溶液の入つた容器を減
圧にする方式や、薬品処理により溶存ガスを除去する方
式のものが知られている。このような装置では、溶存ガ
スの完全除去が困難でかつ除去時間が長い等の問題があ
るため最近では疎水性の多孔質膜を用いた新規な溶存ガ
ス除去装置が提案されている(特開昭62−42707号公
報)。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、前記公開特許公報に記載された多孔質
膜を用いる方法では、使用初期においては良好な性能が
発現するものの長時間使用すると溶液中の液体成分(例
えば水素)が疎水性多孔膜細孔中に凝縮して細孔内部が
完全に溶液で濡れてしまい、その結果溶液が多孔膜から
漏れてしまうので溶存ガスの除去性能が低下する点が問
題である。
本発明の目的は、上記問題点を解決し長時間使用して
も溶存ガスの除去性能が低下しない溶存ガス除去方法を
提供することにある。
〔課題を解決する手段〕
本発明の要旨は、均質層をその両側から多孔質層で挟
み込んだ三層構造の複合中空糸膜であつて、水溶液と接
する側の多孔質層の厚みが1〜5μmであり、かつ均質
層を構成する素材の酸素ガス透過係数Pcm3(STP)・cm/
cm2・sec・cmHgと均質層の厚みLcmとが、P/L≧4.0×10
-6cm3(STP)/cm2・sec・cmHgなる関係を有する複合中
空糸膜を用いて水溶液と接する多孔質層と反対側の多孔
質層側を減圧にして水溶液中の溶存ガスを除去する方法
にある。又更に上記方法において溶存ガスの除去装置と
減圧装置との間に溶存ガスに伴なつて吸引される水分を
凝縮させる装置を設けることを特徴とする溶存ガスの除
去方法にある。
本発明の溶存ガス除去方法に用いられる多層複合中空
糸膜はガス透過機能を持つ均質層と補強機能を持つ多孔
質層から構成され、少なくとも三層構造を有している。
均質層と多孔質層は交互に積層され、均質層を多孔質層
で挟んだサンドイツチ構造を有している。この多孔質層
は均質層を補強し、保護すると共に膜モジユール製作時
に中空糸膜端部とポツテイング剤との接着性を高めるた
めのものであるが、少なくとも一方の多孔質層の厚みが
1μm以上であることが必要である。
一方、多孔質層の厚みが5μmを超えると、多孔質層
の細孔内に浸透している溶液が滞留して均質膜本来のガ
ス除去性能が発現しにくくなる。
即ち、溶液を複合中空糸膜の内側に流す場合では複合
中空糸膜内表面側の多孔質層を、又、溶液を複合中空糸
膜の外側に流す場合には複合中空糸膜外表面側の多孔質
層を、1〜5μmにすることが必要である。
本発明で用いられる複合中空糸膜全体の厚みは特に限
定されないが、機械的強度の点から10μm以上であるこ
とが好ましく、又ガスの透過抵抗の点から100μm以下
であることが好ましい。又、複合中空糸膜の内径は圧力
損失の点から100μm以上であることが好ましく、機械
的強度及びガス透過性能の点から500μm以下であるこ
とが好ましい。
均質層を構成するポリマー素材としては、ガス透過性
の優れたシリコンガス系ポリマーを始めとして、ポリジ
メチルシロキサン、シリコンとポリカーボネートの共重
合体等のシリコンゴム系ポリマー、ポリ−4−メチルペ
ンテン−1、線状低密度ポリエチレン等のポリオレフイ
ン系ポリマー、パーフルオロアルキル系ポリマー等のフ
ツ素含有ポリマー、エチルセルロール等のセルロース系
ポリマー、ポリフエニレンオキサイド、ポリ−4−ビニ
ルピリジン、ウレタン系ポリマーおよびこれらポリマー
素材の共重合体あるいはブレンド体等の各種ポリマーを
挙げることができる。
溶存ガス除去装置としてのガス除去性能を充分に発現
させるためには均質層を構成する素材の酸素ガス透過係
数Pcm3(STP)cm/cm2・sec・cmHgと均質層の厚みLcmと
の比P/Lが所定以上であることが必要であり、本発明の
複合中空糸膜においてはP/Lは4.0×10-6以上である。従
つて、例えば酸素ガス透過係数Pが4.0×10-10cm3(ST
P)cm/cm2・sec・cmHgの素材を用いた場合には均質層の
膜厚は1.0μm以下に設定する必要がある。
多孔質層を構成するポリマー素材としては、ポリエチ
レン、ポリプロピレン、ポリ−3−メチルブデン−1、
ポリ−4−メチルペンテン−1等のポリオレフイン系ポ
リマー、ポリフツ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエ
チレン等のフツ素系ポリマー、ポリスチレン、ポリエー
テルエーテルケトン等の疎水性ポリマーが挙げられる。
均質層を構成するポリマー素材と、多孔質層を構成す
るポリマー素材との組合せについては特に限定されず、
異種のポリマーはもちろん同種のポリマーであつてもよ
い。均質層が多孔質層で物理的に挟まれたサンドイツチ
構造を有しているので、両膜間の接着性が悪くとも、実
用上の弊害は生じない。
多孔質層は、均質層を補強し保護する機能を主として
いるので、複合中空糸膜全体としてのガス透過能に大き
な制約を加えない程度の細孔を有するものであれば、そ
の細孔の大きさ等については特に制限されない。
このような複合中空糸膜は、例えば多重円筒型の紡糸
ノズルを用いて、均質層を形成するポリマーと、多孔質
層を形成するポリマーとを交互にかつ均質層を形成する
ポリマーがサンドイツチされるように配置して溶融紡糸
し、次いで均質層の部分を多孔質化することなく、多孔
質層の部分だけが多孔質化される条件で延伸する方法に
よつて製造することができる。
本発明の方法においては、前記の複合中空糸膜の溶液
と接していない多孔質膜側を減圧に引くが、溶存ガスの
除去量は溶液中の溶存ガスの分圧と、減圧側の溶存ガス
の分圧との差に比例する。本発明においては、減圧度を
150mmHg以下にすると溶存ガス除去量が実用レベルに達
する。
また、ガスに同伴する水分の凝縮によつて真空吸引装
置の透過能力が低下するが溶存ガス除去性能の低下を防
ぐため、透過ガスが減圧装置に到る前の位置に凝縮器を
接続して透過ガス中の余分な水分を凝縮除去することが
好ましい。この凝縮の温度としては、水の凍結点から水
の凍結点より5℃高い温度までの範囲であることが望ま
しい。
〔実施例〕 以下、実施例により説明する。
実施例1 三層構造を形成可能な同心円状に配置された吐出口を
有する中空糸製造用ノズルを用い、内層と外層の部分に
第1表のポリマーb、中間層の部分の第1表のポリマー
aを用い、吐出温度170℃、吐出線速度7.5cm/min、巻取
速度230m/minで紡糸した。得られた未延伸中空糸は内径
230μmであり、内側から各々5μm、1μm、22μm
の厚さを有する層が同心円状に配されていた。
該未延伸中空糸を100℃で8時間アニール処理をし
た。更に該アニール糸を室温下で80%延伸し、引き続き
110℃の加熱炉中で総延伸量が120%になるまで熱延伸を
行い、複合中糸膜を得た。
この複合中空糸膜は、内径が200μmで内側から4μ
m、0.7μm、25μmの厚さを有する層が同心円状に配
されており、非多孔質層が二つの多孔質層で挟まれた三
層構造であつた。
このようにして得られた複合中空糸膜を用いて膜面積
が1.0m2となるように、第1図に示すような溶存ガス除
去器を製作した。
これらの溶存ガス除去器の中空糸膜の中空部と連通し
た溶液入口4から酸素濃度がそれぞれ1.6ppm、3.1ppm、
4.7ppm又は6.3ppmに調整された純水を1.5/minの割合
で導入し、又、ガス導出口6から真空ポンプにより吸引
し、約10mmHgに保つた。
溶存酸素除去器の溶液入口と出口から溶液をサンプリ
ングし、ガス分析計を利用して溶存ガスの除去性能を測
定した。この結果を第2図に示したが、ほぼ均質膜本来
の溶存ガス除去性能に達していることが確認された。
比較例1及び2 実施例1と同様のポリマー素材を用い、各ポリマーの
吐出量を適宜変更し、その他の条件は実施例1と同様に
して紡糸、アニール処理、延伸して第1表に示す三層構
造の複合中空糸膜を得た。
上記の複合中空糸膜を用い実施例1と同様にして比較
例1及び2の溶存ガス除去性能を測定した。その結果を
第2図に示した。
比較例1の場合均質層の厚みが実施例1と同じである
にもかかわらず溶存ガス除去性能は内層側多孔質層の厚
みが増加したため低下している。又、比較例2では均質
層の厚みが増加しただけ溶存ガス除去性能の低下がみら
れる。
実施例2 実施例1と同様な溶存ガス除去器を用い、中空糸中空
部と連通した溶液入口4から酸素濃度を6.3ppmに調整し
た純水を1.5/minの割合で導入し、ガス導出口6から
真空ポンプにて各々の第2表の減圧度に保ち、出口溶液
の酸素濃度を測定した。
この結果を第2表に示す。減圧度が20mmHgと50mmHgで
はほぼ変らない溶存ガス除去性能を示したが、200mmHg
ではやや性能が低下した。
実施例3 実施例2と同様な溶存ガス除去器を用い、中空糸中空
部と連通した溶液入口4から酸素濃度を6.3ppmに調整し
た純水を1.5/minの割合で導入し、ガス導出口6から
約5℃の温度に保つた凝縮器を介して真空ポンプに接続
した。真空ポンプ入口側の弁を一定開度に保ち、真空吸
引を行なつた。
出口溶液の酸素濃度を経時的に測定した結果を第3図
に示すが、80時間を経過してもなお安定した溶存ガスの
除去性能を維持していた。
〔発明の効果〕 本発明の溶存ガス除去方法においては、ガス透過性膜
として均質層を含む複合多層中空糸を用いているため長
時間使用しても溶液の漏れが無い。また溶液側の多孔質
層での液の滞留が無いため、均質膜本来のガス除去性能
を発現できる。
更に、凝縮器を設けた場合は減圧装置の能力低下を招
くことなく、長時間運転が可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は複合中空糸膜を用いた溶存ガス除去器の一例を
示す模式断面図である。 1……容器、2……複合中空糸膜 3……ポツテイング材(隔壁) 4……溶液入口、5……溶液出口 6……ガス導出口 第2図は溶存ガス除去器の複合中空糸膜内部に純水を導
入し、複合中空糸膜外部を真空吸引した時の入口と出口
溶液の酸素濃度の関係を示す。 第3図は溶存ガス除去器の中空糸内部に酸素濃度を調整
した純水を流通して、中空糸膜外部から真空吸引した場
合の出口溶液の酸素濃度の経時変化を示すグラフであ
る。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平井 孝之 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイ ヨン株式会社中央研究所内 審査官 大黒 浩之 (56)参考文献 特開 昭64−63007(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B01D 19/00

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】均質層をその両側から多孔質層で挟み込ん
    だ三層構造の複合中空糸膜であつて、水溶液と接する側
    の多孔質層の厚みが1〜5μmであり、かつ均質層を構
    成する素材の酸素透過係数Pcm3(STP)・cm/cm2・sec・
    cmHgと均質層の厚みLcmとが、P/L≧4.0×10-6cm3(ST
    P)/cm2・sec・cmHgなる関係を有する複合中空糸膜を用
    いて、水溶液と接する多孔質層と反対側の多孔質層側を
    減圧にして水溶液中の溶存ガスを除去する溶存ガスの除
    去方法。
  2. 【請求項2】複合中空糸膜を用いた溶存ガス除去装置と
    減圧装置との間に溶存ガスに伴なつて蒸発する水分を凝
    縮させる装置を設けることを特徴とする請求項第1項記
    載の溶存ガスの除去方法。
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JP5500765B2 (ja) * 2007-05-02 2014-05-21 三菱レイヨン株式会社 脱気用複合中空糸膜及びその製造方法
JP6370021B2 (ja) * 2012-03-30 2018-08-08 三菱ケミカル株式会社 脱気複合中空糸膜及び中空糸膜モジュール

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