JPH072846B2 - ポリフエニレンスルフイドの製造方法 - Google Patents

ポリフエニレンスルフイドの製造方法

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JPH072846B2 JP61093335A JP9333586A JPH072846B2 JP H072846 B2 JPH072846 B2 JP H072846B2 JP 61093335 A JP61093335 A JP 61093335A JP 9333586 A JP9333586 A JP 9333586A JP H072846 B2 JPH072846 B2 JP H072846B2
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Description

【発明の詳細な説明】 本発明はポリフェニレンスルフィドの製造方法に関す
る。
〔従来の技術及びその問題点〕
ポリフェニレンスルフィドは、耐熱性、耐薬品性、難燃
性等の優れた性能を有する為、電機、電子、自動車、機
械等の部品として使用されている。
かかるポリフェニレンスルフィドは、例えばN−メチル
ピロリドン等の有機溶媒中でp−ジクロルベンゼンと硫
化ナトリウムを反応して得た樹脂液を反応容器から取り
出し、次いで溶媒を除いて製造されている。(特公昭45
-3368号) しかしながら、従来のポリフェニレンスルフィドの製造
方法に於いては、成形時の発泡、金型の腐食、成形品の
熱安定性や機械的物性の低下の原因となるポリゴマー成
分が比較的多く含有されており、これらを除去するため
には特開昭57-205425に記載の如く重合反応工程、溶媒
回収工程、洗浄工程を経た後のポリマーを更にアセト
ン,ベンゼン,テトラヒドロフラン等の溶媒にて処理し
てオリゴマー成分を抽出除去するという工程が必要とな
り、工程の煩雑化、多量の抽出溶媒の処理等の問題があ
る。又、従来の製造方法では反応混合物の取出時の系内
は均一溶液又は均一スラリーであるため、物理的にポリ
マーとオリゴマーとを分離することが出来ず、更にポリ
マーを分離するためにはオリゴマーの溶媒抽出に先立っ
て反応混合物全体から重合溶媒を除去しなければならな
い。これは重合溶媒が多量に使用されるために後処理工
程が煩雑かつ長時間にわたり、しかも設備投資及びエネ
ルギーコストが大きいこと、重合溶媒の処理量に対して
得られるポリマー量が少ないこと、環境保全上廃水中に
重合溶媒が多量に混入しないようにするために廃水処理
工程を厳密に行なう必要があること等の問題がある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者らは、これらの欠点に鑑み鋭意検討の結果、重
合反応により得たポリフェニレンスルフィド及びオリゴ
マーを含む樹脂液(反応混合物)に有機酸又は無機酸か
ら選ばれる少なくとも一種を添加することにより有機ア
ミド系極性溶媒の含有量が少なく、かつポリマーが比較
的多量に存在する液層と、有機アミド系極性溶媒の含有
量が多く、かつオリゴマー成分が比較的多量に存在する
液層とを分離せしめ、分別することが可能となり、しか
も重合溶媒の処理量が少なく、かつオリゴマー成分をほ
とんど含まないポリマーが効率的に、かつ経済的に得ら
れることを見い出し本発明に至った。
即ち、本発明はアミド系極性溶媒中でポリハロ芳香族化
合物とスルフィド化剤とを反応せしめた後、有機酸又は
無機酸から選ばれる少なくとも一種を添加し、次いでポ
リマーの濃厚層(I)とオリゴマーの濃厚層(II)とか
らなる生成樹脂液から該層(I)又は該層(II)を分別
することを特徴とするポリフェニレンスルフィドの製造
方法を提供するものである。
本発明で言う「オリゴマー」とは、固有粘度0.05未満の
フェニレンスルフィドオリゴマーの他に、低分子量であ
り、かつ分子中に窒素原子を含有するオリゴマー(この
窒素原子は重合反応途中での重合溶媒の一部分解により
第1〜第4級アミノ基を形成していると推察される)及
び反応途中で副生する低分子量不純物をも含む総称であ
る。
又本発明で言うポリマーとは、固有粘度0.05以上のポリ
フェニレンスルフィドである。
本発明の方法で用いるポリハロ芳香族化合物としては芳
香核に直接結合した2個以上のハロゲン原子を有するハ
ロゲン化芳香族化合物、例えばp−ジクロルベンゼン、
m−ジクロルベンゼン、o−ジクロルベンゼン、ジブロ
ムベンゼン等のジハロベンゼンが好ましく、トリクロル
ベンゼン、テトラクロルベンゼン、ジクロルナフタレ
ン、トリクロルナフタレン、トリブロムベンゼン、ジブ
ロムナフタレン、ジヨードベンゼン、トリヨードベンゼ
ン、ジクロルジフェニルスルホン、ジブロムジフェニル
スルホン、ジクロルベンゾフェノン、ジブロムベンゾフ
ェノン、ジクロルジフェニルエーテル、ジブロムジフェ
ニルエーテル、ジクロルジフェニルスルフィド、ジブロ
ムジフェニルスルフィド、ジクロルビフェニル、ジブロ
ムビフェニル等およびこれらの混合物を併用できる。
尚、分岐構造によるポリマーの粘度増大を図るために、
1分子中に3個以上のハロゲン置換基をもつポリハロ芳
香族化合物を少量ジハロ芳香族化合物と併用させてもよ
い。
本発明で用いられるスルフィド化剤としては、硫化アル
カリ金属化合物の単独、該化合物あるいは他のイオウ源
と水酸化アルカリ金属化合物の併用等が挙げられる。
硫化アルカリ金属化合物としては硫化リチウム、硫化ナ
トリウム、硫化カリウム、硫化ルビジウム、硫化セシウ
ム、およびこれらの混合物が含まれる。かかる硫化アル
カリ金属化合物は水和物および/または水性混合物とし
て、あるいは無水の形として用いることができる。な
お、硫化アルカリ金属中に微量存在する重硫化アルカリ
金属、チオ硫酸アルカリ金属と反応させるために少量の
水酸化アルカリ金属を加えても問題ない。尚、硫化アル
カリ金属化合物としては1〜2水塩の硫化ナトリウムが
好ましい。
他のイオウ源としては、例えば水硫化アルカリ金属化合
物、硫化水素、チオアミド、チオ尿素、チオカルバネー
ト、チオカルボン酸、二硫化炭素、チオカルボキシレー
ト、イオウ、五硫化燐等である。好ましいイオウ源とし
ては水硫化アルカリ金属化合物である。特に水硫化アル
カリ金属化合物としては、水硫化リチウム、水硫化ナト
リウム、水硫化カリウム、水硫化ルビジウム、水硫化セ
シウムおよびこれらの混合物が含まれる。かかる水硫化
アルカリ金属化合物は水和物および/または水性混合物
あるいは無水の形で用いることができる。かかる水硫化
アルカリ金属化合物としては水硫化ナトリウムが好まし
く、水酸化アルカリ金属化合物と併用して用いられる
が、該化合物の代わりにN−メチル−4−アミノ酪酸ナ
トリウム又は炭酸アルカリ金属化合物を併用しても良
い。
又、水酸化アルカリ金属化合物としては、水酸化カリウ
ム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム、水酸化ルビジ
ウム、水酸化セシウムおよびこれらの混合物が挙げら
れ、水酸化ナトリウムが好ましい。
尚、イオウ源と水酸化アルカリ金属化合物との割合はイ
オウ元素1モルに対して水酸化アルカリ金属化合物0.8
〜3.0モルが適当である。特に水酸化アルカリ金属化合
物と併用する場合その使用量は水硫化アルカリ金属化合
物1.00モルに対し0.9〜1.2モルの範囲が適当である。炭
酸アルカリ金属化合物を併用する場合には水酸化アルカ
リ金属化合物の使用割合の1/2程度が適当である。又、
N−メチル−4−アミノ酪酸ナトリウムを併用する場合
のその使用量はアルカリ金属水硫化物1.00モルに対し0.
9〜1.2モルの範囲が適当である。
上記硫化アルカリ金属化合物又は水硫化アルカリ金属化
合物の各水和物を使用する場合には予め溶媒中で脱水せ
しめた後に反応に用いる必要がある。尚、水硫化アルカ
リ金属化合物の脱水の際には水酸化アルカリ金属化合物
又はN−メチル−4−アミノ酪酸ナトリウムを共存せし
めた方がよい。
本発明の方法において使用される有機アミド系極性溶媒
としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルア
セトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル
−2−ピロリドン、N−メチル−ε−カプロラクタム、
ヘキサメチルホスホルアミド等あるいはこれらの混合物
より選択される。これらの溶媒のうちではN−メチル−
2−ピロリドン(NMP)が特に好ましい。
本発明で用いられるスルフィド化剤の使用量はジハロ芳
香族化合物1モルに対してイオウ元素が0.8〜1.2モル、
好ましくは0.9〜1.1モルとなるように選択される。又、
有機極性溶媒の使用量はジハロ芳香族化合物に対するモ
ル比で2.5ないし20の範囲で、好ましくは3ないし10の
範囲である。
本発明で重合が行なわれる反応温度は一般に200℃〜330
℃、好ましくは210℃〜300である。圧力は重合溶媒およ
び重合モノマーであるハロ芳香族化合物を実質的に液相
に保持するような範囲であるべきであり、一般に1.1kg/
cm2〜200kg/cm2、好ましくは1.1kg/cm2〜20kg/cm2の範
囲より選択される。反応時間は温度および圧力により異
なるが、一般に10分ないし約72時間の範囲であり、望ま
しくは1時間ないし48時間である。
ポリフェニレンスルフィドはポリハロ芳香族化合物、ス
ルフィド化剤及び重合助剤を混合し、好ましくは不活性
雰囲気下で加熱することにより製造されうる。各成分の
混合の順序には特に制限はなく、重合工程に際して上記
成分を部分的に少量ずつあるいは一時に添加することに
より行なわれる。
本発明に於ける有機酸又は無機酸とはプロトン供与体を
意味する。例えば、有機酸としては、蟻酸、酢酸、プロ
ピオン酸、2−メチルプロピオン酸、シュウ酸、酒石
酸、酪酸、吉草酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、2−メチ
ルオクタン酸、ドデカン酸、4−エチルテトラデカン
酸、オクタデカン酸、シクロヘキサンカルボン酸、シク
ロドデカンカルボン酸、安息香酸、アクリル酸、アジピ
ン酸、フタル酸、コハク酸、クエン酸、マレイン酸、グ
ルタミン酸、アミノプロピオン酸、ポリアクリル酸等の
カルボン酸類、ナフタレン−α−スルホン酸、ナフタレ
ン−β−スルホン酸、パラトルエンスルホン酸、メタン
スルホン酸、ベンゼンスルホン酸等のスルホン酸類、ベ
ンゼンスルフィン酸,パラトルエンスルフィン酸等のス
ルフィン酸類などが、無機酸としては、塩酸、臭酸、ヨ
ウ素酸、弗酸等のハロゲン化水素、硫酸、亜硫酸、硝
酸、亜硝酸、炭酸、ホウ酸、珪酸およびリン酸、ポリリ
ン酸、亜リン酸、メタンフォスフォン酸、エタン−1−
フォスフォン酸、プロパン−1−フォスフォン酸、ブタ
ン−1−フォスフォン酸、ブタン−2−フォスフォン
酸、ペンタン−1−フォスフォン酸、シクロヘキサン−
1−フォスフォン酸、ビニル−1−フォスフォン酸、プ
ロペン−2−フォスフォン酸、ブテン−2−フォスフォ
ン酸、インデン−2−フォスフォン酸、フェニルメタン
フォスフォン酸、(4−メチル−フェニル)−メタン−
フォスフォン酸、β−ナフチル−メタンフォスフォン
酸、2−フェニル−エタン−1−フォスフォン酸、2,2
−ジフェニル−エタン−1−フォスフォン酸、4−フェ
ニル−ブタン−1−フォスフォン酸、2−フェニル−エ
チレン−1−フォスフォン酸、2,2−ジフェニルエチレ
ン−フォスフォン酸、フェニル−アセチレン−フォスフ
ォン酸、4−フェニル−ブタジエン−フォスフォン酸、
ベンゼン−フォスフォン酸、4−メチル−ベンゼン−フ
ォスフォン酸及び2−フェノキシ−エタン−1−フォス
フォン酸等のリン酸類が挙げられる。
本発明に於いては、有機酸又は無機酸から選ばれる少な
くとも一種を分離剤として添加する。
上記の分離剤の添加量は重合反応終了時の反応系内の溶
媒に溶解又は分散する範囲内で使用することが好まし
く、溶解又は分散限度以上に使用しても分離を促進しな
い。分離剤の添加量は用いるものの種類により異なる
が、通常モノマーのポリハロゲン化芳香族化合物に対し
て、1〜300重量%、好ましくは5〜200重量%の範囲で
ある。
上記の分離剤の添加時期は重合反応終了時が好ましい。
重合反応終了以前に上記の分離剤を系内に添加した場
合、重合反応に影響を及ぼす恐れがある。尚、重合反応
の終了点を知るには、経時的に系内の反応混合物の一部
をサンプリングし、通常の処理、即ち、水洗,過,乾
燥を行った後、得られたポリマーの固有粘度〔η〕を測
定し、〔η〕が一定となった時点を終了点とすればよ
く、その際分離剤を添加して分別取出を行う。
分離剤の添加方法は特に限定しないが、分離剤単独又は
重合溶媒にて分離剤を分散又は溶解し、添加してもよ
い。
本発明に於いて、前記分離剤添加による層分離をより効
果的に行なうために分別時の条件を以下の如く設定する
のが好ましい。
前記アミド系極性溶媒/生成ポリマー比が重量比で20/1
乃至1/2の範囲である。かかる比は20/1乃至1/1であるこ
とが好ましい。尚、かかる比は重合時に設定されていて
も良い。
分離剤/アミド系極性溶媒比(前記アミド系極性溶媒/
生成ポリマー比は一定)が、溶媒及び分離剤の種類によ
り異なるが、一般に重量比で2/1乃至1/1000である。
尚、かかる比は重合時に設定されていても良い。
分別時の温度が170乃至300℃の温度である。特に190乃
至290℃が好ましい温度範囲である。
又、分別時の圧力は重合溶媒および分離剤が実質的に液
相を形成する圧力であればよく、具体的には1.2kg/cm2
乃至100kg/cm2、好ましくは1.5kg/cm2乃至30kg/cm2であ
る。
ポリマーの分別は、重合反応がある一定の度合以上に進
んだ時点で分離剤を添加し分別し、取出してもよく、ま
た重合時と分別取出時の条件が異なっていても前述の条
件に合致すれば差し支えない。たとえば、溶媒/ポリマ
ー比については分別取出前に系内への追加仕込あるいは
蒸留による系外への除去などの操作によりその比を変動
せしめることができる。
分別取出の方法には特に制限はない。たとえば攪拌停止
状態または層流攪拌状態下でストロー方式でサンプル管
によりポリマー層またはオリゴマー層を選択的に取出す
ことも可能であり、あるいは釜下部より両層を選択的に
順次分別して取出することも可能である。
本発明に於いてポリマー層とオリゴマー層とを分離する
方法として、両層を検出できるセンサーを用いることも
できる。これらのセンサーとしては両層の物理的性質の
差すなわち、比重,粘度,誘電率,導電率,屈折率,光
透過率,色差などがある。また両層の重量をあらかじめ
予測し、取出量あるいは残存量の変化を測定することに
より分別取出を行なうことも可能である。分別取出がで
きる方法であればよく、このような方法にとくに拘わる
ものではない。
本発明に於いて、ポリマー濃厚層とオリゴマー濃厚層と
の分離は、通常主としてポリマーを含有する分離液中の
オリゴマー含有率(対ポリマー重量%)が3%以下であ
り、かつポリマー分が全ポリマーの97重量%以下含む如
く行なわれるのが好ましい。
本発明によって取り出された主にポリマーを含む樹脂液
からポリマーを採取する方法は通常の方法で差しつかえ
ない。例えば、樹脂液から蒸留もしくはフラッシュによ
り溶媒を除去し、次いで水あるいはアセトン,メタノー
ルなどの貧溶媒で洗浄して精製ポリマーを得ることがで
きる。
又、主としてオリゴマーを含む分別液には、オリゴマー
成分の他に重合溶媒及び分離剤の1部、低分子量ポリマ
ーの少量を含有している。
〔発明の効果〕
本発明の方法により製造されるポリマーは従来の製造法
ののに較べてオリゴマー成分が除去されているために溶
融成形時の発泡、金型の腐食、製品の熱安定性及び機械
的物性等が著しく改良される。又、本発明は重合溶媒の
処理量が少ないために後処理工程が簡略化され、設備投
資及びエネルギー・コストの低減が可能となり、又廃水
中に含まれる重合溶媒も微量にでき、環境保全上からも
好ましい。
〔産業上の利用分野〕
本発明の方法により製造されるポリフェニレンスルフィ
ドは、オリゴマー含有量の少ない利点を生かし、従来の
電機・電子、自動車、機械等の成形部品のほかにも、封
止剤、フィルム、繊維、塗料等広範囲の用途に使用する
ことができる。
〔実施例〕
以下本発明の方法を実施例に従って説明する。尚、ポリ
フェニレンスルフィドの対数粘度〔η〕は0.4g/100l溶
液なるポリマー濃度において、α−クロルナフタレン中
206℃で測定し、式 に従い算出した値である。
又、オリゴマー成分の定量は、粉末状ポリマーをアセト
ンを抽出溶媒としてソックスレー型抽出器により2時間
以上、抽出量が一定になるまで抽出をくり返した後、ア
セトン可溶分を乾燥固化して求めることが出来、実施例
にはアセトン抽出前のポリマー重量に対するオリゴマー
成分の含有率(%)として記載した。
尚、例中の部及び%は特別に断らない限り重量基準であ
る。
〔実施例1〜5及び比較例1〜3〕 容器の最下部に取出口を有する18lオートクレーブにN
−メチルピロリドン5200g、60%硫化ナトリウム・フレ
ーク1560g(無水Na2Sとして12.0モル)及び水酸化ナト
リウム8g(0.2モル)を仕込み、窒素雰囲気下で攪拌し
ながら160℃より205℃まで1.5時間を要して徐々に昇温
し、水351g、N−メチルピロリドン19gよりなる留分を
系外に除去した。
次いで、p−ジクロルベンゼン1852g(12.6モル)をN
−メチルピロリドン600gに溶解させ、加えた後、225
℃、最高圧力3kg/cm2で2時間、更に265℃、最高圧力8.
7kg/cm2で3時間反応せしめた。265℃で1.5時間経過後3
0分毎に反応混合物の少量をサンプリングし、常法に従
って水洗,過,乾燥を行い、得られたポリマーの対数
粘度〔η〕を測定した。その結果、2時間経過後から
〔η〕が0.15で一定したことを確認し、3時間経過後に
表1に示す量の酸とN−メチルピロリドン1000gとから
なる混合液を265℃に加温した滴下槽より反応系内に一
括添加し、添加終了の10分後、攪拌を停止し、更に1分
間放置した後分別取出を開始した。
取出操作は以下の如くである。即ち、あらかじめ、取出
口の下部に取出用容器K1をセットし、攪拌停止1分後、
取出口の開口断面積を3mm2に調整し、取出を開始して
表1に示す時間(T1)で取出を停止し、次いで取出用容
器K2をセットして残りの反応混合物の全量をK2に取出し
た。
K1及びK2に取出した反応混合物を夫々別個に慣用の手順
に従い、水洗,過によりポリマーを分離後、乾燥し、
ポリマーの重量及び対数粘度を測定した。
又K1及びK2より得られたポリマーは夫々の一部を取り、
ソックスレー型抽出器にてアセトンを抽出溶媒として、
約5時間抽出後、抽出液を蒸発乾固し、抽出物の重量を
測定し、前記、ポリマー中のオリゴマー成分の含有率を
求めた。又、ポリマー中のNa含有量は、試料を白金るつ
ぼ中で硫酸分解し、炎光分析により求めた値を単位ppm
で表記した。これを表1に示した。
表1に示す如く本発明によれば、オリゴマー含有率が少
なく、しかもNa含有量の少ないポリマーが効率良く分離
取出しできることが判る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】アミド系極性溶媒中で、ポリハロ芳香族化
    合物とスルフィド化剤とを反応せしめた後、有機酸又は
    無機酸から選ばれる少なくとも一種を添加し、次いでポ
    リマーの濃厚層(I)と比較的オリゴマーの濃厚層(I
    I)とからなる生成樹脂液から、該層(I)又は該層(I
    I)を分別することを特徴とするポリフェニレンスルフ
    ィドの製造方法。
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