JPH0728405Y2 - 主軸のストローク調整用ネジ式ブッシュ付きエアーモータ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は流体制御を行うためのバルブを駆動するダブル
ストプ（３位置式）エアーモータ、またはストッパー
（２位置式）エアーモータ等の主軸のストローク調節用
ネジ式ブッシュ付きエアーモータに関するものである。

（従来の技術）および（考案が解決しようとする課題） 従来は主軸のストローク調整ブッシュがネジ式であった
こともあって緩み防止対策を行っていなかった。

このため、不本意にも、振動が大きかったり環境の温度
差が大きかったりした場合には往々に緩みが生じること
があり、振動の大きい所や温度差の大きい所には使うこ
とができなかった。

本考案は振動の大きい所でも温度差の大きい所でも、も
ちろん普通の所でも安心して使用できるようにすること
を目的として工夫を施したものである。

（課題を解決するための手段） 本考案は、主軸４のストローク調整をネジ式ブッシュ15
のネジ込みの深浅量で調節する形式のエアーモータにお
いて、ブッシュ15の外端部に鍔14を設け、この鍔14の外
周縁面に両端が開放され且つ主軸４と平行する向きとさ
れた多数本の係合溝25を切設すると共にエアーモータ本
体35にブッシュ15の深浅量調節に伴う鍔14の移動軌跡を
囲むヨーク18を設け、このヨーク18に主軸４と平行する
向きの長孔19を穿設して当該長孔19に、移動可能且つ回
転不能の状態で嵌合する嵌着部20と長孔19の両側切線の
内面に係合する抜止段部21と外向き締付ネジ棒部22とを
もつ駒体23を嵌着し且つ締付ネジ棒部22に締付ナット26
を螺着すると共に当該駒体23の内面に係合突起24を一体
に突設し、この係合突起24を前記係合溝25に択一に係止
可能としたことを要旨とし、これによって前記目的を達
成するものである。

（実施例） 第１図および第２図に示す第１実施例は、仕切壁１で仕
切られた主シリンダ２と副シリンダ３に主軸４を上下両
端が主シリンダ２の上面の上方および副シリンダ３の下
面の下方に貫出した上下摺動自在の状態で縦串し、主シ
リンダ２の中に主ピストン５と同主ピストン５に下降力
を与えるスプリング６を、副シリンダ３の中に副ピスト
ン７を夫々内蔵し、主ピストン５を主軸４に対して段部
８および止リング９により上下移動不能に固定し、また
副ピストン７を主軸４に対して滑合すると共に主シリン
ダ２の上側壁に主ピストン５の上側への吸排気ポート10
をまた仕切壁１に主ピストン５の下側への吸排気ポート
11および副ピストン７の上側への吸排気ポート12を夫々
設け、更に副シリンダ３の底壁における主軸４の軸孔を
ネジ孔13とし、このネジ孔13に外端に鍔14おもつネジ込
み式ブッシュ15を螺着すると共に当該ブッシュ15の内径
孔の中間高さ個所に段部16を、また主軸４に同段部16へ
の係合で下限規制を果す下限用カラー17を夫々設け、更
に副シリンダ３の下面にブッシュ15を囲むヨーク18を設
け、このヨーク18においてブッシュ15における鍔14の移
動軌跡と対応する個所に縦長の長孔19を穿設し、この長
孔19に移動可能且つ回転不能の状態で嵌合する嵌着部20
と長孔19の両側切線に係合する抜止段部21と締付ネジ棒
部22とをもつ駒体23（第４図参照）を嵌着し且つ締付ネ
ジ棒部22に締付ナット26を螺着すると共に当該駒体23に
係合突起24を一体に突設し、また前記鍔14の外周縁面に
上下両端が開放された多数本の縦向き係合溝25を等間隔
配置で切設し、これ等係合溝25に係合突起24を択一に係
止可能としたものであり、 また、第３図に示す実施例はシリンダ27に主軸４を上下
両端が同シリンダ27の上下両面の外方に貫出した上下摺
動自在の状態で縦串し、シリンダ27内にピストン28と同
ピストン28に下降力を与えるスプリング29を内蔵し、ピ
ストン28を主軸４に対して段部８および止リング９によ
り上下移動不能に固定すると共に主シリンダ２の上側壁
にピストン28の上側への吸排気ポート30を同じく下側壁
にピストン28の下側への吸排気ポート31を設け、更にシ
リンダ27の下面に中央に主軸４の軸孔をもつ中間壁32を
備えたヨーク18をビズ33により固定し、中間壁31におけ
る軸孔をネジ孔13として当該ネジ孔13に鍔14付きネジ込
み式ブッシュ15を螺着すると共に当該ブッシュ15の内径
孔の中間高さ個所に段部16を、また主軸４に同段部16へ
の係合で上限規制を果す上限用カラー17を夫々設け、更
に前記ヨーク18においてブッシュ15における鍔14の移動
軌跡と対応する個所に縦長の長孔19を穿設し、この長孔
19に移動可能且つ回転不能の状態で嵌合する嵌着部20と
長孔19の両側切線に係合する抜止段部21と締付ネジ棒部
22とをもつ駒体23を嵌着し且つ締付ネジ棒部22に締付ナ
ット26を螺着すると共に当該駒体23に係合突起24を一体
に突設し、また前記鍔14の外周縁面に上下両端が開放さ
れた多数本の縦向き係合溝25を等間隔配置で切設し、こ
れ等係合溝25に係合突起24を択一で係止するようにした
ものである。

（作用）および（考案の効果） 本考案は前記のように主軸４のストローク調整をネジ式
ブッシュ15のネジ込みの深浅量で調節する形式のエアー
モータにおいて、ブッシュ15の外端部に鍔14を設け、こ
の鍔14の外周縁面に両端が開放され且つ主軸４と平行す
る向きとされた多数本の係合溝25を切設すると共にエア
ーモータ本体35にブッシュ15の深浅量調節に伴う鍔14の
移動軌跡を囲むヨーク18を設け、このヨーク18に主軸４
と平行する向きの長孔19を穿設して当該長孔19に、移動
可能且つ回転不能の状態で嵌合する嵌着部20と長孔19の
両側切線の内面に係合する抜止段部21と外向き締付ネジ
棒部22とをもつ駒体23を嵌着し且つ締付ネジ棒部22に締
付ナット26を螺着すると共に当該駒体23の内面に係合突
起24を一体に突設し、この係合突起24を前記係合溝25に
択一に係止可能としたことを特徴とするので、締付ナッ
ト26を緩めて駒体23を上方または下方にずらすことで係
合突起24を係合溝25から脱出させ、この脱出状態におい
てブッシュ15をまわして同ブッシュ15のねじ込みの深浅
量を決め（尚、この決める時には係合突起24の移動軌跡
に係合溝の一つが重なるようにすること。）ると共に駒
体23を上方または下方にずらしてから係合突起24を係合
溝25に嵌着させ、この嵌着位置において締付ナット26を
緊締する等の手段をなして主軸のストローク調整を行う
ものであって、極めて使い方が容易である利点があるは
勿論であるが、特に締付ナット26を緩めて係合突起24を
係合溝25から脱出させられない限りブッシュ15が回転し
ない構成であるので、前記緩み防止対策を充分に行うも
のであって、所期の目的を完全に達成する優れた効果を
有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例を示す断面図、第２図は第
１図A-A線に沿う断面図、第３図は第２実施例を示す断
面図、第４図は第１、第２実施例に使用された駒体の斜
視図である。 １……仕切壁、２……主シリンダ、３……副シリンダ、
４……主軸、５……主ピストン、６……スプリング、７
……副ピストン、８……段部、９……止リング、10、1
1、12……ポート、13……ネジ孔、14……鍔、15……ブ
ッシュ、16……段部、17……カラー、18……ヨーク、19
……長孔、20……嵌着部、21……抜止段部、22……締付
ネジ棒部、23……駒体、24……係合突起、25……係合
溝、26……締付ナット、27……シリンダ、28……ピスト
ン、29……スプリング、30、31……ポート、32……中間
壁、33……ビズ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】主軸４のストローク調整をネジ式ブッシュ
   15のネジ込みの深浅量で調節する形式のエアーモータに
   おいて、ブッシュ15の外端部に鍔14を設け、この鍔14の
   外周縁面に両端が開放され且つ主軸４と平行する向きと
   された多数本の係合溝25を切設すると共にエアーモータ
   本体35にブッシュ15の深浅量調節に伴う鍔14の移動軌跡
   を囲むヨーク18を設け、このヨーク18に主軸４と平行す
   る向きの長孔19を穿設して当該長孔19に、移動可能且つ
   回転不能の状態で嵌合する嵌着部20と長孔19の両側切線
   の内面に係合する抜止段部21と外向き締付ネジ棒部22と
   をもつ駒体23を嵌着し且つ締付ネジ棒部22に締付ナット
   26を螺着すると共に当該駒体23の内面に係合突起24を一
   体に突設し、この係合突起24を前記係合溝25に択一に係
   止可能としたことを特徴とする主軸のストローク調整用
   ネジ式ブッシュ付きエアーモータ。