JPH07283046A - 薄型インダクタ - Google Patents

薄型インダクタ

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JPH07283046A
JPH07283046A JP6075158A JP7515894A JPH07283046A JP H07283046 A JPH07283046 A JP H07283046A JP 6075158 A JP6075158 A JP 6075158A JP 7515894 A JP7515894 A JP 7515894A JP H07283046 A JPH07283046 A JP H07283046A
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JP
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coil
fusion
fusion coil
ferromagnetic
plate
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JP6075158A
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English (en)
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Kenichi Tanigawa
健一 谷川
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インダクタンスのばらつきが小さく、平面状
の融着コイルと強磁性体間に絶縁不良のない薄型インダ
クタを提供しようとするものである。即ち、インダクタ
ンス、および耐電圧を満足する製品歩留りを向上する。 【構成】 融着コイルを、板状の強磁性体で挟んで成る
薄型インダクタにおいて、融着コイルの周囲に一定厚の
成形体を設けることにより、一定間隔で挟むことを特徴
とする。成形体の厚さは、外周部に導き出す導線部分を
含む融着コイルの厚さ以上である。成形体には、樹脂ま
たは強磁性体が適用できる。 【効果】 絶縁距離および、強磁性体の間隔が一定に保
たれるため、インダクタンスのばらつきを小さく、平面
状の融着コイルと強磁性体間の絶縁不良をなくすことが
できる。即ち、インダクタンス、および耐電圧を満足す
る製品歩留りを向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電源回路用の部品とし
て使用される薄型インダクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】電子機器の小型、薄型化要求に伴い、電
源回路に用いるチョークコイル、トランス等のインダク
タの小型、薄型化が進められている。焼結フェライトコ
アに巻線を施した巻線方式のインダクタは小型化に限界
があり、巻線の代わりに平面状コイルを用いる方式の開
発が進められている。
【0003】平面状コイルとして、プリントコイル、印
刷コイルや融着コイルを用い、板状の強磁性体で挟んで
成る薄型インダクタが知られている。例えば、それぞれ
特開平1−310518号公報、特開平5−19844
9号公報、特願平4−205474号に開示されてい
る。
【0004】プリントコイルは例えば、両面または片面
の銅張フレキシブルプリント配線板をフォトエッチング
することにより、スパイラル状平面コイルを形成し、絶
縁層を介して1層または多層に積層したものである。ス
パイラル状平面コイル間はスルーホールを介して、Cu
めっき等により電気的に直列に、かつ各スパイラル状平
面コイルに同方向の電流が流れるように接続する。ま
た、積層体の両面は絶縁層で覆う。
【0005】印刷コイルは例えば、セラミック基板の両
面に導体ペーストをスクリーン印刷し、焼成することに
より、スパイラル状平面コイルを形成し、予め設けたス
ルーホールを介して、電気的に直列に、かつ各スパイラ
ル状平面コイルに同方向の電流が流れるように接続した
ものであり、平面コイルの両面は絶縁層で覆う。
【0006】融着コイルは、融着性絶縁導線を巻線し、
固着したものである。融着性絶縁導線は、ポリウレタン
やポリエステル等の被覆導線の上に、熱可塑性樹脂、熱
硬化性樹脂等の融着性皮膜を焼き付けた二層構造の被覆
導線である。溶剤、通電加熱、または熱風加熱により、
導線間同士を接着可能であり、融着コイルは一体成形で
き、曲げ強度が得られる。
【0007】プリントコイルおよび印刷コイルは、コイ
ル厚が薄いため、銅損による発熱を抑えるのが難しい。
コイル断面積を大きくできず、抵抗が高くなるためであ
る。融着コイルは、任意の径の融着性絶縁導線を巻線
し、固着することにより、容易に銅損の小さい平面状コ
イルが得られるため、電源回路用の薄型インダクタを得
るのに有利である。
【0008】薄型インダクタは、平面状の融着コイルの
両面を接着層を介して、板状の強磁性体で挟むことによ
り、容易に得られる。融着コイルを複数設けることによ
り、トランスが得られる。
【0009】融着性絶縁導線に使用される導線には、断
面形状が円形の丸導線のほか、平角状のリボン導線や円
形の導線を複数本並列した多本平行導線等がある。リボ
ン導線や多本平行導線を用いると、丸導線に比べ、導線
間のスペースを小さく、密に配置できるため、融着コイ
ルをより小型、薄型化および低抵抗化できる。即ち、板
状の強磁性体の大きさ、またはそれらの間隔を小さくす
ることにより、インダクタを、さらに小型、薄型化で
き、また低抵抗化により、銅損による発熱を低減でき
る。
【0010】導線は一般に、巻枠に沿って、内側より順
次巻線し、巻き始め部は、内側より外周部に導き出す必
要があり、平面状の融着コイルの片面は導線の外径(厚
さ)分、部分的に厚くなる。このような融着コイルの両
面を接着層を介して、板状の強磁性体で挟んだ場合、上
下の磁性体の間隔を一定に製造することは困難であり、
インダクタンスのばらつきが大きかった。接着時、上下
より圧力を加え、板状の強磁性体間を一定厚に保つこと
も可能であるが、外周部に導き出す導線部分により強磁
性体に破損が見られた。
【0011】融着性絶縁導線として、リボン導線を用い
た場合、外周部分に導き出す導線部分の厚さを小さくで
きるが、同様の問題が見られた。
【0012】インダクタは感電に対する保護を行い、装
置を正常動作させるため、コイルと強磁性体間に、充分
な絶縁を施す必要がある。例えば、チョークコイルとし
て用いる場合、一般に耐電圧500Vが要求される。
【0013】ところが、平面状の融着コイルの両面を接
着層を介して、板状の強磁性体で挟んだ場合、耐電圧を
満足しないものがあり、製造歩留りが低下した。主に、
リボン導線の場合、顕著であった。絶縁不良は、融着コ
イルの外周部に導き出す導線部分、および上下両面で見
られた。
【0014】絶縁不良は、融着コイル作製時、またはイ
ンダクタ製造時における絶縁皮膜の剥がれによるものと
考えられる。特に、リボン導線の場合、断面角部におい
て、絶縁皮膜が薄くなり、ピンホール等が発生し易いた
め、より顕著になったと考えられる。
【0015】融着性絶縁導線を、内側で一箇所巻方向を
変えることにより、導線の両端部分を共に外周部より、
導き出すことも可能である。しかし、程度は低いが、同
様の問題が見られた。この場合、一巻の導線それぞれに
流れる電流は共に同方向である。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】このような現状から、
本発明の目的は、インダクタンスのばらつきが小さく、
平面状の融着コイルと強磁性体間に絶縁不良のない薄型
インダクタを提供しようとするものである。即ち、イン
ダクタンス、および耐電圧を満足する製品歩留りを向上
させることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の薄型インダクタでは、融着コイルと、その
周囲に設けた該融着コイルの厚みより、厚みの大きな成
形体と、上記融着コイルと成形体を挟んで成る板状の強
磁性体、とから構成される。ここで、本発明の薄型イン
ダクタとは、厚さが4mm以下であり、電源のオンボード
実装に対する薄型化要求に応えるものである。
【0018】以下に本発明を詳細に説明する。本発明の
薄型インダクタの構造例の分解斜視図を図1に示す。一
定厚の成形体1を、融着コイル2の周囲に設けることに
より、板状の強磁性体3で融着コイル2を一定間隔で挟
む。一定厚の成形体1には、融着コイル2を挿入する穴
部1aと導線端部を成形体1の外部に引き出す通路部1
bが形成されている。
【0019】図2は、同様に一定厚の成形体1の構造例
を示す。導線端部を成形体1の外部に引き出す通路部1
bが二つに分かれ、端部間の絶縁および、融着コイル2
とその端部を固定するのに有利である。穴部1aおよび
通路部1bには、底部1cが設けられ、融着コイル2と
強磁性体3間の絶縁および、融着コイル2の固定に有利
である。底部1cを適当厚さにすることにより、強磁性
体3間の中央に融着コイル2を位置させるのも容易であ
る。また、成形体1の上下面には、板状の強磁性体3を
挿入する凹部1dが設けられ、強磁性体3の固定およ
び、破損防止に有利である。この場合、上下の凹部1d
の底部の間隔が一定厚であり、これを成形体1の厚さと
定義する。凸部1eは融着コイル2の穴部に挿入するこ
とにより、融着コイル2の固定に有利である。
【0020】成形体1の厚さは、外周部に導き出す導線
部分を含む融着コイル1の厚さ以上であり、要求される
インダクタンスや直流重畳特性等の磁気特性やサイズに
応じて、任意に設定可能である。成形体1の外周は、一
般に正方形であるが、円形等も可能である。その大きさ
は、板状の強磁性体3よりわずかに大きいのが、その破
損防止上好ましい。図2の場合、凹部1dの外周を、強
磁性体1よりわずかに大きくする。
【0021】穴部1aの外周は、一般に円形であるが、
融着コイル2の形状、および固定し易さ等に応じて、正
方形や多角形等も可能である。
【0022】本発明で、一定厚の成形体3に適用できる
材料には、主として、ポリエステル樹脂、ナイロン、酢
酸セルロース、塩化ビニル、塩化ビニリデン、ポリビニ
ルアセタール、ポリエチレン、ポリプロピレン、フッ素
樹脂、ポリカーボネート、ポリエーテル等の熱可塑性樹
脂、エポキシ、フェノール、不飽和ポリエステル、アル
キド、メラミン、珪素、ポリウレタン等の熱硬化性樹脂
が挙げられる。これらは、射出成形や注型加工、板材か
らの切り出し加工等により作製可能である。
【0023】また、一定厚の成形体1に適用できる材料
には、Mn−Zn系、Ni−Zn系等の酸化物軟質磁性
材料(ソフトフェライト)やCo系、Fe系等のアモル
ファス合金、アモルファス合金を結晶化させた超微細組
織を持つ軟磁性体、珪素鋼、パーマロイ、パーメンジュ
ール、センダスト等の金属軟磁性材料等の強磁性体が挙
げられる。粉末材料を金型成形後、焼成する方法、板材
からの切り出し加工、板材を積層する方法等により作製
される。
【0024】強磁性体を用いることにより、板状の強磁
性体3間の漏れ磁束は減少し、インダクタンスの高い薄
型インダクタを得るのに有利である。
【0025】平面状の融着コイル2の外周は円形の他、
正方形ないし多角形等も可能である。板状の強磁性体3
の外周は、融着コイル2の外周に応じ、同様に設計可能
である。
【0026】板状の強磁性体3に適用できる材料には、
Co系、Fe系等のアモルファス合金、アモルファス合
金を結晶化させた超微細組織を持つ軟磁性体、珪素鋼、
パーマロイ、パーメンジュール、センダスト等の金属軟
磁性材料や、Mn−Zn系、Ni−Zn系等の酸化物軟
質磁性材料(ソフトフェライト)等が挙げられる。板
(箔、帯)は、急冷法および、金型成形法、圧延加工
法、グリーンシート法等により成形する方法、更に焼
成、焼鈍する方法等により作製される。
【0027】強磁性体3の厚さは、薄型インダクタに要
求される磁気特性やサイズに応じて、任意に使用可能で
ある。板の作り易さおよび使い易さからは、10μmか
ら500μmが好ましい。
【0028】一定厚の成形体1と板状の強磁性体3は接
着剤、または粘着剤付テープ(両面または片面)等で固
定される。また、例えば図3に示すように、成形体1に
取り付け部1fを設け、挿入部1gより強磁性体3を挿
入することにより、固定することも可能である。
【0029】融着コイル2は、導線端部を成形体1の外
部に引き出す通路部1b等に接着剤を施すことにより、
固定をより良くすることができる。
【0030】
【作用】融着性絶縁導線を巻線し、固着して成る平面状
の融着コイルを、板状の強磁性体で挟んで成る薄型イン
ダクタにおいて、融着コイルの周囲に一定厚の成形体を
設けることにより、一定間隔で挟むことにより、インダ
クタンスのばらつきを小さく、平面状の融着コイルと強
磁性体間の絶縁不良をなくすことができる。即ち、イン
ダクタンス、および耐電圧を満足する製品歩留りを向上
できる。
【0031】
【実施例】
(実施例1)融着コイルを、その周囲に一定厚の樹脂成
形体を設けることにより、一定間隔で、板状のアモルフ
ァス合金で挟んで、薄型インダクタを作製した。
【0032】融着コイルは、融着性絶縁導線として、断
面が0.06×0.65mm2 のリボン導線を用い、65
ターン巻線後、熱風加熱により導線間を接着、成形する
ことにより作製した。外周は円形状であり、中心穴部の
直径2.0mm、外径12.7mm、厚さ0.75mmであ
る。導線の巻き始め部を内側より、外周部に導き出す必
要があり、その外径分をコイルの厚さに含めた。
【0033】板状のアモルファス合金は、単ロール急冷
法により作製した厚さ30μmの組成Co70Fe5 Si
1510(atm.%)のアモルファスリボンを15mm×15
mmの箔に切断後、焼鈍し、樹脂成形体の両面に各2枚ず
つ接着剤で積層した。
【0034】一定厚の樹脂成形体としては、図1、図
2、または図3に示した形状の3種を用い、それぞれ薄
型インダクタを100個ずつ作製した。成形体の厚さ
は、全て0.85mmである。
【0035】3種類の成形体を用いて作製した、それぞ
れ100個ずつの薄型インダクタ試作品について、周波
数150kHz 、振幅1mAの正弦波交流を加え、インダク
タンスを測定した。それぞれのインダクタンスの平均
値、および標準偏差は同等であった。 インダクタンス平均値:85μH インダクタンス標準偏差:5μH
【0036】また、3種類の薄型インダクタ試作品10
0個ずつについて、コイルとコア間に、耐電圧試験機に
より、直流500Vを加え、絶縁性を調べた。その結
果、全ての試作品が耐電圧を満足した。
【0037】(比較例1)薄型インダクタを実施例1と
同様に作製した。ただし、一定厚の樹脂成形体を用いず
に、融着コイルの両面に、板状のアモルファス合金を、
各2枚ずつ接着剤で積層した。
【0038】得られた薄型インダクタ100個につい
て、実施例1と同様に、インダクタンスを測定した。 インダクタンス平均値:83μH インダクタンス標準偏差:25μH
【0039】また、薄型インダクタ試作品100個につ
いて、コイルとコア間に、耐電圧試験機により、直流5
00Vを加え、絶縁性を調べた。その結果、試作品の
内、35個が耐電圧を満足しなかった。
【0040】(実施例2)融着コイルを、その周囲に一
定厚の強磁性成形体を設けることにより、一定間隔で、
板状のアモルファス合金で挟んで、薄型インダクタを作
製した。
【0041】融着コイルは、融着性絶縁導線として、断
面が直径0.18mmの丸導線を用い、60ターン巻線
後、熱風加熱により導線間を接着、成形することにより
作製した。外周は円形状であり、中心穴部の直径2.0
mm、外径14.8mm、厚さ0.75mmである。導線の巻
き始め部を内側より、外周部に導き出す必要があり、そ
の外径分をコイルの厚さに含めた。
【0042】板状のアモルファス合金は、単ロール急冷
法により作製した厚さ50μmの組成Fe80.5Si6.5
121 (atm.%)のアモルファスリボンを17.5mm
×17.5mmの箔に切断後、焼鈍し、強磁性成形体の両
面に各1枚ずつ接着剤で積層した。
【0043】一定厚の強磁性成形体としては、図1に示
した形状のものを用い、薄型インダクタを100個作製
した。成形体の厚さは、全て0.85mmである。成形体
は、Mn−Zn系ソフトフェライトから成り、粉末材料
を金型成形後、焼成することにより作製した。
【0044】100個の薄型インダクタ試作品につい
て、周波数150kHz 、振幅1mAの正弦波交流を加え、
インダクタンスを測定した。 インダクタンス平均値:102μH インダクタンス標準偏差:5μH
【0045】また、薄型インダクタ試作品100個につ
いて、コイルとコア間に、耐電圧試験機により、直流5
00Vを加え、絶縁性を調べた。その結果、全ての試作
品が耐電圧を満足した。
【0046】(比較例2)薄型インダクタを実施例2と
同様に作製した。ただし、一定厚の軟磁性成形体を用い
ずに、融着コイルの両面に、板状のアモルファス合金
を、各1枚ずつ接着剤で積層した。
【0047】得られた薄型インダクタ100個につい
て、実施例1と同様に、インダクタンスを測定した。 インダクタンス平均値:107μH インダクタンス標準偏差:33μH
【0048】また、薄型インダクタ試作品100個につ
いて、コイルとコア間に、耐電圧試験機により、直流5
00Vを加え、絶縁性を調べた。その結果、試作品の
内、28個が耐電圧を満足しなかった。
【0049】(実施例3)融着コイルを、その周囲に一
定厚の樹脂成形体を設けることにより、一定間隔で、板
状のソフトフェライトで挟んで、薄型インダクタを作製
した。融着コイルは、実施例1と同様に作製した。
【0050】板状のソフトフェライトは、Mn−Zn系
(組成(MnO)35(ZnO)12(Fe2 3 5
で、大きさ15mm×15mm×厚さ200μmのものを、
樹脂成形体の両面に各1枚ずつ接着剤で積層した。一定
厚の樹脂成形体としては、図1に示した形状のものを用
い、薄型インダクタを100個ずつ作製した。成形体の
厚さは、全て0.85mmである。
【0051】100個の薄型インダクタ試作品につい
て、周波数150kHz 、振幅1mAの正弦波交流を加え、
インダクタンスを測定した。 インダクタンス平均値:90μH インダクタンス標準偏差:5μH
【0052】また、薄型インダクタ試作品100個ずつ
について、コイルとコア間に、耐電圧試験機により、直
流500Vを加え、絶縁性を調べた。その結果、全ての
試作品が耐電圧を満足した。
【0053】(比較例3)薄型インダクタを実施例3と
同様に作製した。ただし、一定厚の樹脂成形体を用いず
に、融着コイルの両面に、板状のソフトフェライトを各
1枚ずつ接着剤で積層した。
【0054】得られた薄型インダクタ100個につい
て、実施例1と同様に、インダクタンスを測定した。 インダクタンス平均値:85μH インダクタンス標準偏差:24μH
【0055】また、薄型インダクタ試作品100個につ
いて、コイルとコア間に、耐電圧試験機により、直流5
00Vを加え、絶縁性を調べた。その結果、試作品の
内、32個が耐電圧を満足しなかった。
【0056】
【発明の効果】本発明は、融着コイルを、板状の強磁性
体で挟んで成る薄型インダクタにおいて、融着コイルの
周囲に一定厚の成形体を設けることにより、一定間隔で
挟むことにより、インダクタンスのばらつきを小さく、
平面状の融着コイルと強磁性体間の絶縁不良をなくすこ
とができる。即ち、インダクタンス、および耐電圧を満
足する製品歩留りを向上できる。成形体の厚さは、外周
部に導き出す導線部分を含む融着コイルの厚さ以上であ
り、絶縁距離および、強磁性体の間隔が一定に保たれ
る。成形体には、樹脂または強磁性体が適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の薄型インダクタの構造例を示す分解斜
視図。
【図2】一定厚の成形体1の構造例を示す斜視図。
【図3】本発明の薄型インダクタの構造例を示す平面図
および断面図。
【符号の説明】
1 一定厚の成形体 1a 融着コイル2を挿入する穴部 1b 導線端部を成形体1の外部に引き出す通路部 1c 底部 1d 板状の強磁性体3を挿入する凹部 1e 融着コイル2の穴部に挿入する凸部 1f 板状の強磁性体3の取り付け部 1g 板状の強磁性体3の挿入部 2 平面状融着コイル 3 板状の強磁性体
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01F 37/00 G 7522−5E

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 融着性絶縁導線を巻線し固着して成る平
    面状融着コイルと、その周囲に設けた該融着コイルの厚
    みより、厚みの大きな成形体と、上記融着コイルと成形
    体を挟んで成る板状の強磁性体、とから構成される薄型
    インダクタ。
  2. 【請求項2】 板状の強磁性体がアモルファス合金であ
    ることを特徴とする請求項1記載の薄型インダクタ。
  3. 【請求項3】 一定厚の成形体が強磁性体であることを
    特徴とする請求項1又は2記載の薄型インダクタ。
JP6075158A 1994-04-13 1994-04-13 薄型インダクタ Withdrawn JPH07283046A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2009032377A1 (en) * 2007-09-07 2009-03-12 Vishay Dale Electronics, Inc. High power inductors using a magnetic bias
JP2012169633A (ja) * 2006-01-12 2012-09-06 Toshiba Corp 受電装置を用いた電子機器および非接触充電装置

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