JPH07280958A - 回転飾りの保持構造 - Google Patents

回転飾りの保持構造

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JPH07280958A
JPH07280958A JP6982294A JP6982294A JPH07280958A JP H07280958 A JPH07280958 A JP H07280958A JP 6982294 A JP6982294 A JP 6982294A JP 6982294 A JP6982294 A JP 6982294A JP H07280958 A JPH07280958 A JP H07280958A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 着脱を容易にすると共に簡素な構造により低
コスト化を図れる時計回転飾りの保持構造を提供するこ
と。 【構成】 垂直に立設された支承軸に装飾部材を設けて
回転飾りを形成し、前記回転飾りを時計本体側の保持部
材に回転可能に保持する回転飾りの保持構造において、
前記支承軸の上端を被保持部として、該被保持部又は保
持部材の一方に永久磁石を、他方には該永久磁石に対向
する磁性体の突出部を、設け、前記磁石の吸着力によ
り、動作時の部材間の接触状態を維持する回転飾りの保
持構造。好ましくは、前記被保持部と保持部材の組み合
わせを、上側の回転飾りの下端と、下側の回転飾りの上
端とに設け、複数の回転飾りを同軸上に保持する回転飾
りを構成する。また、前記磁石の接触面に対して裏面に
磁性体を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、時計本体内に設けられ
た回転飾りが回動運動する回転飾りの保持構造に関し、
特に、回転飾りの着脱が容易なものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転飾り時計としては、時計本
体内のスペースに回転飾りを収納し、前記回転飾りを周
期的に反転駆動させて順逆に回転運動させ、この動きに
より計時動作を示すと共に装飾的な効果を得ているもの
が知られている。また、前記回転飾りの回動運動は、そ
の回転方向が即座に切換わるものではなく、徐々に回転
が遅くなり、一瞬静止した後に、逆方向に徐々に回転し
始める、ゆったりした運動とされている。
【0003】前記回転飾りは、垂直方向に立設された長
棒状の支承軸と、前記支承軸に設けられた装飾部材とか
ら構成され、前記支承軸の上下端に設けられた回転飾り
の保持構造により、時計本体に回転可能に保持されてい
る。そして、時計本体側に設けられた駆動機構により直
接又は間接的に駆動され、前述した回動運動を行なって
いる。
【0004】このように回転飾りを回動運動させる駆動
機構としては、支承軸を直接的に回転駆動させる機械駆
動式のものや、磁力を用いて間接的に回転飾りを駆動す
るもの等が知られている。この磁力式のものは、例え
ば、回転飾りの下端に磁石を固着し、この磁石に対面す
る時計側には、駆動コイルを固定した構成とされてお
り、一見して外観から駆動機構が判別できない構造とさ
れている。そして、前記時計側の駆動コイルを電気的に
オンオフ動作させることにより、このコイルが生成する
磁力によって回転飾りの磁石をコイル側に吸引/反発さ
せて、回転飾りを順逆方向に周期的な回転運動するよう
にしている。
【0005】更に、回転飾りの保持構造としては、前記
支承軸に設けられた被保持部と、時計本体に設けられた
保持部材との接触部分を最小限とする機械的な保持構造
と、磁気的な保持構造を用いたものが知られている。こ
れにより、回転飾り動作時の回転摩擦を低減させ、回転
飾りの回動運動を、少駆動力によりなめらかに行えるよ
うにしている。
【0006】この磁気浮上方式の保持構造は、回転飾り
の磁石と、時計本体の磁石とを、互いに異なる極性面を
対向させて配設しており、この磁石の磁気反発力によ
り、回転飾り本体を時計本体から浮上させて、回転可能
に保持したものが一般的である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した磁
気浮上方式の保持構造は、動作時の摩擦抵抗を最小限に
できるが、少なくとも2組の互いに異なる極性面を対向
させた回転飾りの磁石と時計本体の磁石とから構成され
るので、比較的に多数の磁石を必要とし、低コスト化を
図ることが困難であるという不都合があった。また、各
磁石の配置も、回転飾りの回動運動に伴って相対位置が
変化した場合にも、磁気浮上を維持できるように適切に
配置する必要があるので、構造が複雑となり設計の手間
がかかるという不都合を生じていた。
【0008】また、一般的な回転飾りの保持構造におい
ては、回転飾りになめらかな回動運動を行なわせるため
に、摩擦力を最小限にしているので、先鋭な形状の部材
と、平坦な部材とを組み合わせた構造にするのが一般的
である。ところが、このようにすると、支点としての位
置が移動しやすく不安定になるので、摩擦力を増大させ
ないようにしながら他に補助的な手段を講じて、支点と
して安定位置を確保するようにしていた。このため、構
造が複雑となり製作コストが上昇する傾向があった。
【0009】また、この部材間の接触箇所を最小限にす
るため、先鋭な形状の部材を用いると、前記部材自体や
接触部分が破損しやすく、取り付け作業を注意深く行な
う必要が有り、作業が煩わしくなるという不都合を生じ
ていた。
【0010】そこで、本発明は、機械的な保持構造と、
磁気的な保持構造の長所を組み合わせて、着脱を容易に
すると共に簡素な構造により低コスト化を図ることの可
能な時計回転飾りの保持構造を提供することを目的とし
ている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の回転飾りの保持
構造は、請求項1に記載したものが、垂直に立設された
支承軸に装飾部材を設けて回転飾りを形成し、前記回転
飾りを時計本体側の保持部材に回転可能に保持する回転
飾りの保持構造において、前記支承軸の上端を被保持部
として、該被保持部又は保持部材の一方に永久磁石を、
他方には該永久磁石に対向する磁性体の突出部を、設
け、前記磁石の吸着力により、動作時の部材間の接触状
態を維持する回転飾りの保持構造である。
【0012】請求項2に記載したものは、前記被保持部
と保持部材の組み合わせを、上側の回転飾りの下端と、
下側の回転飾りの上端とに設け、複数の回転飾りを同軸
上に保持する回転飾りを構成した回転飾りの保持構造で
ある。
【0013】請求項3に記載したものは、前記磁石の接
触面に対して裏面に磁性体を設けたものである。
【0014】
【作用】従って、請求項1の発明によれば、時計本体の
保持部材又は回転飾りの被保持部の一方に永久磁石を設
け、他方に永久磁石に対向する磁性体の突出部を設け、
前記磁石の磁力により回転飾り全体を吸着保持したこと
により、部材同士が点接触の低摩擦抵抗となると共に、
前記接触点を常に磁石の磁力中心に維持することができ
るので、回転飾りを低摩擦力の安定した支点により保持
することができる。従って、回転飾りの大部分の重量が
保持機構により支えることができるので、回転飾りを少
駆動力により回転動作できる。
【0015】また、一方に溝等の特別な形状を有しない
平面状の磁石を設け、他方に前記磁石に点接触する突出
部を設ければよいので、回転飾りの保持構造としての形
状構造が簡素化され、また、一つの吸着用の磁石が必要
になることで済む。
【0016】更に、運送や収納のため回転飾り本体を時
計本体から外しておき、前記回転飾りを使用時に時計本
体の保持部材に取り付ける際には、時計本体の保持部材
に、回転飾りの被保持部を接触させるだけで済むので、
厳密な位置決めが不要となる。
【0017】更に、請求項2記載のものは、同軸上に多
段に重ねた回転飾りを容易に構成することができる。
【0018】更に、請求項3記載のものは、磁束を保持
部材と被保持部との接触点付近に集束させることがで
き、前記磁力による吸着力を強化することができる。
【0019】
【実施例】以下に、本発明を図1に示す第1実施例に基
づいて説明する。図1に示すように、本実施例の回転飾
りの保持構造1は、時計本体2に固設された保持部材3
に、回転飾り4が、この回転飾り4に設けられた被保持
部5を介して、回転可能に保持された構成とされてい
る。すなわち、磁石3aを備えた時計本体2の保持部材
3に、回転飾り4の上端に設けられた被保持部5を、磁
力吸着により回転可能に保持している。
【0020】前記時計本体2側に設けられた保持部材3
は、長板状に形成された保持板3bと、前記保持板3b
に設けられた永久磁石3aとから構成されている。前記
保持板3bは、剛性が高い材料を用いて長板状に形成さ
れ、その長手方向が回転飾り4の回転面に対して、ほぼ
平行となるように配置されている。また、前記保持板3
bは、基端が時計本体2に固定され、先端の下面には、
回転飾り4を吸着保持する永久磁石3aが設けられてい
る。前記永久磁石3aは、強磁性体を用いて略円盤状に
形成され、上下面にその着磁面を備えている。
【0021】また、回転飾り4は、長棒状に形成され垂
直に立設された支承軸6に、装飾部材7を取り付けて構
成されている。また、前記支承軸6の下端には軸受部8
が、上端には被保持部5が、それぞれ設けられ、これら
の軸受部8及び被保持部5により、回転飾り4が時計本
体2に回転可能に支持されている。
【0022】前記装飾部材7は、支承軸6の長手方向の
中間から放射状に四方に延設されたアーム7aと、これ
らのアーム7a先端に取り付けられた球状の装飾体7b
とから構成されている。従って、装飾部材7の重心が支
承軸6の中心に位置するように対称的に配置されている
ので、回転飾り4を回転駆動する時には、回転バランス
を維持でき、不要なブレ等が生起しないようになされて
いる。
【0023】前記支承軸6の下端に設けられた軸受部8
には、長溝状の結合溝8aが設けられている。そして、
前記結合溝8aには、回転機構ユニット10の駆動軸1
1に固設された係合アーム11aが係合しており、支承
軸6は、時計本体2の底部に固定配置された回転機構ユ
ニット10の駆動軸11に接続されている。そして、前
記回転機構ユニット10の内部機構により、駆動軸11
が間欠的に順逆方向に回転駆動され、回転飾り4を順逆
に回転駆動するようにしている。従って、直接的に駆動
軸11を回転飾り4の支承軸6に接続して、回転飾り4
を機械的に回転駆動しているので、回転飾りの回転スピ
ードコントロールを容易に行えるようになっている。
【0024】前記支承軸6の上端に設けられた被保持部
5は、磁性材料により形成され、この上端には、円錐形
状に形成された突出部5aが設けられている。また、前
記突出部5aの先端は、支承軸6が回転する中心軸線の
延長上に位置している。従って、上記保持部材3に設け
た永久磁石3aの磁力によって、被保持部5及び回転飾
り4全体が、保持部材3に吸着され支持されるが、前記
被保持部5は、常にこの被保持部5の突出部5a先端で
のみ接触する。すなわち、保持部材3の磁石3aと、被
保持部5の突出部5aとは、支承軸6回転中心の延長線
上で、常に点接触することになる。また、前記接触点
は、磁石が生成する磁束密度の中心である磁石の中央付
近に確保されるので、特別な支点位置を維持する手段を
不要にすることができる。
【0025】尚、被保持部の突出部が有する形状は、実
施例のものに限らず、平面と点接触する任意なものを用
いて良い。すなわち、先端が一点に集束する多角錘形
状、ニードル形状、半球状及びこれに近い曲面を有する
もの等、これらの先端と保持部材との接触点が、回転飾
りが回転する中心軸の延長線上に位置するものならば、
自由に構成できる。つまり、このような条件を満たせ
ば、例えば、任意形状の直方体の角を用いたり、不定形
な形状に設けられた一つの突起を用いた構成とすること
もできる。
【0026】以上説明したように、本実施例によれば、
時計本体の保持部材又は回転飾りの被保持部の一方に永
久磁石を設け、他方に永久磁石に対向する磁性体の突出
部を設け、前記磁石の磁力により回転飾り全体を吸着保
持したことにより、部材同士が点接触の低摩擦抵抗とな
ると共に、前記接触点を常に磁石の磁力中心に維持する
ことができるので、回転飾りを低摩擦力の安定した支点
により保持することができる。従って、回転飾りの大部
分の重量が保持機構により支えることができるので、回
転飾りを少駆動力により回転動作できることになり、駆
動機構への負荷を軽減できる。この結果、回転飾りを、
なめらかに静止し動き始める、ゆったりとした回転動作
させることができるので、優雅な高級感ある回転飾り時
計とすることができる。
【0027】また、一方に溝等の特別な形状を有しない
平面状の磁石を設け、他方に前記磁石に点接触する突出
部を設ければよいので、回転飾りの保持構造としての形
状が簡素化され、更に、少なくとも単一の吸着用磁石を
必要とするだけなので、製作コストの低減を図ることが
でき、経済性を向上することができる。
【0028】更に、運送や収納のため回転飾り本体を時
計本体から外しておき、前記回転飾りを使用時に時計本
体の保持部材に取り付ける際には、時計本体の保持部材
に、回転飾りの被保持部を接触させるだけで済むので、
厳密な位置決めが不要となり、回転飾りの取り付け作業
が容易になる。
【0029】また更に、運送や収納保存のため回転飾り
を時計本体から取外し別途格納しておき、使用時に回転
飾りを保持部材に取り付ける際には、時計本体の保持部
材に、回転飾りの被保持部を接触させるだけで済むの
で、回転飾りの取り付け作業が容易になる。
【0030】また、この取り付け作業時に、多少、被保
持部の接触点が保持部材の中央位置から移動しても、磁
石の磁力中心付近に被保持部の接触支点が、自己復帰す
ることが確かめられている。従って、厳密な位置決めが
不要となり、簡単に取り付け作業を行うことができる。
【0031】次に、本発明を図2に示す第2実施例に基
づいて説明する。尚、本実施例においては、基本的な構
成である回転飾りの外形、回転飾りの駆動機構は、上述
した第1実施例と同一であり、従って図示を省略した。
また、同一部材には、同一符号を付して現わすことにす
る。本実施例の回転飾りの保持構造は、上述した第1実
施例の回転飾り側と時計本体側の機能構成を、相互に交
換させたものである。
【0032】すなわち、図2に示すように、本実施例の
回転飾りの保持構造1は、回転飾り4の支承軸6の上端
に設けられ永久磁石5bを備えた被保持部5と、前記被
保持部5の磁力吸着により保持する時計本体に固設され
た保持部材3とから構成されている。
【0033】前記被保持部5は、永久磁石5bと、透磁
性体5cとから構成され、支承軸6の上端に設けられて
いる。前記永久磁石5bは、強磁性体を用いて円盤状に
形成され、この円盤の上下面に着磁されている。また、
前記永久磁石5bの外径は支承軸6と同一とされてい
る。また、前記磁石5bの上面は、支承軸6の長手方向
と直交した面とされ、回転飾り4としての支点位置を中
心に確保するために特別な凹部等を設けることなく、平
坦な形状に形成されている。そして、前記磁石5bの接
触面に対して裏面側には、磁石5bの磁束を誘導する薄
板円盤状の透磁性体5cが設けられている。従って、前
記透磁性体5cの磁束誘導により、磁石5から発生する
磁束が支承軸6側に流れ過ぎることを防止し、前記磁束
が保持部材3と被保持部5との接触点付近に集束するよ
うにし、前記磁力による吸着力を強化している。
【0034】上記保持部材3は、長板状に形成された保
持板3bと、前記保持板3bに設けられ先端が円錐形状
の突出部3bとから構成されている。
【0035】前記保持板3bは、高剛性の材料を用いて
長板状に形成され、基端が時計本体に固定されている。
前記保持板3b先端の下面には、下方向に突出する突出
部3cが設けられ、前記突出部の先端は円錐形状に形成
されている。また、前記突出部3cの先端は、回転飾り
4の支承軸6の回転中心線上に位置するように設けられ
ている。そして、上記被保持部5に設けた磁石5bの磁
力によって、被保持部5及び回転飾り4全体が、保持部
材3に吸着され支持されるが、前記被保持部5は、常に
前記保持部材3の突出部3c先端でのみ接触する。従っ
て、前記保持部材3と被保持部5との接触は、必ず点接
触となる。また、この接触点は、磁石が生成する磁束密
度の中心である磁石の中央付近に維持されることにな
る。
【0036】尚、前記突出部自体は、保持板3bによる
磁力吸着力が充分に得られる場合には、磁性体、非磁性
体の材質を問わない。また、突出部の形状も、第1実施
例の被保持部の突出部と同様に、本実施例のものに限ら
ず、平面と点接触する任意なものを用いて良い。
【0037】従って、本実施例によれば、上述した第1
実施例と同様な効果を奏することができるのみならず、
回転飾り側に磁石を設けたので、回転飾り本体から鋭い
先端形状の突起を不要にでき、この突起による作業者の
思わぬ負傷を防止することができるので、回転飾りの取
り付け作業時等に回転飾り本体の取扱いが容易となる。
【0038】更に、本発明を図3に示す第3実施例に基
づいて説明する。尚、本実施例においては、基本的な構
成である回転飾り4、回転飾り4の駆動機構、及び時計
本体の構成は上述した第1実施例と同一な構成とされ、
同一部材には同一符号を付して現わすことにする。本実
施例の回転飾りの保持構造は、上述した第2実施例と同
一な被保持部を回転飾りに設ける一方、保持部材の突出
部の形状を変更したものである。
【0039】すなわち、図3に示すように、本実施例の
回転飾りの保持構造1は、前記回転飾り4の支承軸6上
端に設けられた永久磁石5bを備えた被保持部5と、時
計本体に固設された半球状の突出部3dを備えた保持部
材3とから構成されている。そして、前記突出部3dと
保持部材3との接触点を支点として、回転飾り4を磁力
吸着により保持すると共に、順逆方向に回動運動できる
ようにしている。
【0040】前記被保持部5は、支承軸6の上端に設け
られた永久磁石5bと透磁性体5cとから構成され、前
記永久磁石5bは、強磁性体を用いて上下面に着磁され
た円盤状に形成されている。また、前記磁石5bの保持
部材3との接触面である上面は、接点位置を一定の中心
に確保するために特別な凹部等を設けることなく、平坦
な形状に形成されている。更に、前記磁石5bの接触面
に対して裏面側には、薄板円盤状の透磁性体5cが設け
られ、前記透磁性体5cの磁束誘導により、前記磁束を
保持部材3と被保持部5との接触点付近に集束するよう
にして、前記磁力による吸着力を強化できるようにして
いる。
【0041】上記保持部材3は、長板状に形成された保
持板3bと、前記保持板3bに設けられた半球形状の突
出部3cとから構成されている。
【0042】前記保持板3bは、高剛性な材料により長
板状に形成され、基端が時計本体に固定されている。前
記保持板3b先端の下面には、下方向に突出する半球形
状の突出部3dが設けられ、前記突出部3dは磁性材料
が用いられている。また、前記突出部3dの頂部は、回
転飾り4の支承軸6の回転中心線上に位置するように設
けられている。そして、上記被保持部5に設けた磁石5
bの磁力によって、被保持部5及び回転飾り4全体を、
保持部材3に吸着して支持するが、前記被保持部5は、
常に前記保持部材3の突出部3d頂部でのみ接触する。
従って、前記保持部材3と被保持部5との接触は、必ず
点接触となる。また、この接触点は、磁石が生成する磁
束密度の中心である磁石の中央付近に維持されることに
なる。
【0043】以上説明したように、本実施例によれば、
上述した第2実施例と同様な効果を奏することができる
のみならず、突出部を半球状に形成したことにより、被
保持部及び保持部材から、先端が鋭い形状を不要として
いるで、回転飾りの取り付け作業が容易となり、より安
全性を向上することができる。また、先端が鋭い形状の
突出部による部材自体の損傷を防止できる。
【0044】また、突出部を半球形状に形成したことに
より、この半球面のどこかに回転飾りの被保持部を接触
させれば、磁力により被保持部が吸着され、仮付けする
ことができるので、回転飾りの取り付け作業をさらに容
易化することができる。
【0045】更に、本発明の第4実施例を、図4に基づ
き説明する。本実施例の回転飾りの保持構造は、概略構
成が同一な第1,第2の回転飾り4A,4Bを、同軸上
に上下に重ねたものであり、この第1の回転飾り4Aは
保持構造1Aにより、第2の回転飾り4Bは保持構造1
Bにより、それぞれ、回転可能に保持されている。すな
わち、第1回転飾り4Aの保持構造1Aは、第1実施例
と同一構成とされ、時計本体側の永久磁石3aを備えた
保持部材3と、第1回転飾り4Aの被保持部5Aとから
構成されている。そして、第2回転飾り4Bの保持構造
1Bは、第1回転飾り4Aの永久磁石3aを備えた保持
部材3Aと、第2回転飾り4Bの被保持部5Bとから構
成されている。そして、前記保持部材3の永久磁石3a
により、上側の第1の回転飾り4Aを保持部材3に回転
可能に吸着保持すると共に、この第1の回転飾り4Aの
保持部材3Aにより、下側の第2の回転飾り4Bを第1
回転飾り4Aに回転可能に吸着保持している。
【0046】これらの第1,第2回転飾り4A,4B
は、概略同一形状に形成され、それぞれ、垂直方向に立
設された支承軸6A,6Bに、回転バランスを保つよう
に装飾部材7A,7Bを取り付けた構成とされている。
【0047】また、これらの第1及び第2回転飾り4
A,4Bの支承軸6A,6B上端には、被保持部5A,
5Bが設けられている。これらの被保持部5A,5B
は、磁性体を用いて円錐形状に形成され、各先端が支承
軸6A,6Bの回転中心線上に位置するように設けられ
ている。
【0048】上記保持部材3は、長板状に形成された保
持板3bと、前記保持板3b設けられた永久磁石3aと
から構成されている。前記保持板3bは、高剛性材料に
より長板状に形成され、その長手方向が回転飾り4の回
転面に対して、ほぼ平行となるように配置されている。
また、前記保持板3bは、基端が時計本体2に固定さ
れ、先端の下面には、第1回転飾り4Aを吸着保持する
永久磁石3aが設けられている。前記永久磁石3aは、
強磁性体を用いて略円盤状に形成され、上下面に着磁さ
れている。
【0049】従って、第1回転飾りの保持構造1Aにお
いては、上記保持部材3に設けた永久磁石3aの磁力に
よって、被保持部5A及び回転飾り4A全体が、保持部
材3に吸着され支持されるが、前記被保持部5は、常に
前記被保持部5Aの先端でのみ接触し、常に点接触する
ことになる。また、この接触点は、磁石が生成する磁束
密度の中心である磁石の中央付近に確保されるので、接
点位置を維持する手段を不要にできる。
【0050】前記第1回転飾り4Aの支承軸6Aの下端
には、永久磁石3aと透磁性体3dから構成された保持
部材3Aが設けられている。前記永久磁石3aは、強磁
性体を用いて上下面に着磁された円盤状に形成されてい
る。また、前記磁石3cの下面は、支承軸6の長軸方向
と直交した面とされ、回転飾り4Bとの接触支点位置を
一定中心に確保するために特別な凹部等を設けること無
く、平坦な形状に形成されている。そして、前記磁石3
aの接触面に対して裏面側には、磁石3aの磁束を誘導
する薄板円盤状の透磁性体3dが設けられている。従っ
て、前記透磁性体3dの磁束誘導により、磁石3dから
の磁束を支承軸6A側に流れ過ぎることを防止し、この
磁束が回転飾り4Aの保持部材3Aと、回転飾り4Bの
被保持部5Bとの接触点付近に集束するようにして、磁
力による吸着力を強化している。
【0051】従って、第2回転飾りの保持構造1Bにお
いては、上記第1回転飾り4Aの下側に設けられた保持
部材3Aの永久磁石3aの磁力によって、被保持部5B
及び第2回転飾り4B全体が、保持部材3Aに吸着され
保持され、前記被保持部5Bは、常に前記被保持部5B
の先端でのみ接触し、常に点接触することになる。ま
た、この接触点は、磁石が生成する磁束密度の中心であ
る磁石の中央付近に確保されるので、接点を定位置に維
持する特別な手段を不要にすることができる。
【0052】そして、これらの第1,第2回転飾り4
A,4Bは、磁力を用いた間接駆動機構により、それぞ
れ、互いに逆方向に連動して回転駆動するようにしてい
る。
【0053】すなわち、第2回転飾り4Bの支承軸6B
の下端に設けられた軸受部8には、図示を省略したマグ
ネット(図5において符号8bで示す)が内蔵されてい
る。前記マグネット8bは、支承軸6Bと同軸に円盤上
に形成され、図5に示すように、周方向に2分割され、
それぞれN極とS極とに着磁されている。そして、前記
マグネット8bに対峙する時計本体2の底部には、回転
飾り4Bを回転駆動する回転機構ユニット12が固定配
置されている。この回転機構ユニット12は、支承軸6
Bの回転軸を中心として対称的に配置された2組の駆動
コイル12a,12bと、これらの駆動コイル12a,
12bに給電する交流電源部12cとから構成されてい
る。そして、これらの駆動コイル12a,12bを予め
定められたタイミングでオンオフ動作させることによ
り、複数の電磁力を切換えて励磁/消磁させている。従
って、これらの電磁力によって、固定された時計本体2
の駆動コイル12a側に、軸受部8のマグネット8bを
吸引又は反発して支承軸6Bを回転駆動し、駆動コイル
12a,12bの励磁パターンを切換えることにより回
転飾り4Bを順逆に回転駆動するようにしている。この
ように、回転飾り4Bを回動運動させる回転機構ユニッ
ト12を、外観から容易に判別できないようにして、カ
ラクリ的な興味が得られるようにしている。
【0054】尚、本実施例においては、概略同一構成の
回転飾りを設けたが、例えば、装飾部材の数や支承軸の
長さを変更する等のように、互いに異なる構成の回転飾
りを設けても良い。また、保持部材と被保持部との機能
構成を、上述した第2,第3実施例と同様に交換させ
て、被保持部に永久磁石を設け、保持部材に突出部を設
けた構成としてもよい。
【0055】以上説明したように、本実施例によれば、
多段に回転飾りを重ねた構成においても、上述した各実
施例と同様な効果を奏することができる。また、同軸上
に多段に重ねた回転飾りを容易に構成することができ
る。更に、適切な駆動機構を設けることにより、多段の
回転飾りを別個に回動運動させる複合的な動作が可能な
回転飾り時計を、低コストに製作することができる。
【0056】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
時計本体の保持部材又は回転飾りの被保持部の一方に永
久磁石を設け、他方に永久磁石に対向する磁性体の突出
部を設け、この磁石の磁力により回転飾り全体を吸着保
持したことにより、部材同士が点接触の低摩擦抵抗とな
ると共に、この接触点を常に磁石の磁力中心に維持する
ことができるので、回転飾りを低摩擦力の安定した支点
によって保持することができる。従って、回転飾りの大
部分の重量が保持機構により支えることができるので、
回転飾りを少駆動力により回転動作できることになり、
駆動機構への負荷を軽減することができる。
【0057】また、一方に溝等の特別な形状を有しない
平面状の磁石を設け、他方に前記磁石に点接触する突出
部を設ければよいので、回転飾りの保持構造としての形
状が簡素化され、また、少なくとも1つの吸着用磁石を
必要とするだけなので、製作コストの低減を図ることが
でき、経済性を向上することができる。
【0058】更に、運送や収納のため回転飾り本体を時
計本体から外しておき、前記回転飾りを使用時に時計本
体の保持部材に取り付ける際には、時計本体の保持部材
に、回転飾りの被保持部を接触させるだけで済むので、
厳密な位置決めが不必要になり、回転飾りの取り付け作
業が容易になる。
【0059】また、本発明によれば、同軸上に多段に重
ねた回転飾りを容易に構成することもできる。更に、適
切な駆動機構を設けることにより、多段の回転飾りを別
個に回動運動させる複合的な動作が可能な回転飾り時計
を、低コストに製作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係り、回転飾りの概略全
体を示す斜視図。
【図2】本発明の第2実施例に係り、本実施例の回転飾
りの保持構造を拡大した斜視図。
【図3】本発明の第3実施例に係り、本実施例の回転飾
りの保持構造を拡大した斜視図。
【図4】本発明の第4実施例に係り、回転飾りの概略全
体を示す側面図。
【図5】第4実施例の時計回転飾りを磁力駆動する駆動
機構を説明する概略回路構成図。
【符号の説明】
1,1A,1B 回転飾りの保持構造 2 時計本体 3,3A 保持部材 3a 保持部材の永久磁石 3b 保持板 3c 保持部材の突出部 3d 保持部材の透磁性体 4,4A,4B 回転飾り 5,5A,5B 被保持部 5a 被保持部の突出部 5b 被保持部の磁石 5c 被保持部の透磁性体 6,6A,6B 支承軸 7,7A,7B 装飾部材

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 垂直に立設された支承軸に装飾部材を設
    けて回転飾りを形成し、前記回転飾りを時計本体側の保
    持部材に回転可能に保持する回転飾りの保持構造におい
    て、 前記支承軸の上端を被保持部として、該被保持部又は保
    持部材の一方に永久磁石を、他方には該永久磁石に対向
    する磁性体の突出部を、設け、 前記磁石の吸着力により、動作時の部材間の接触状態を
    維持することを特徴とする回転飾りの保持構造。
  2. 【請求項2】 前記被保持部と保持部材の組み合わせ
    を、上側の回転飾りの下端と、下側の回転飾りの上端と
    に設け、複数の回転飾りを同軸上に保持する回転飾りを
    構成したことを特徴とする請求項1記載の回転飾りの保
    持構造。
  3. 【請求項3】 前記磁石の接触面に対して裏面に磁性体
    を設けたことを特徴とする請求項1又は2記載の回転飾
    りの保持構造。
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