JPH07280661A - サーミスタ式温度検出器 - Google Patents

サーミスタ式温度検出器

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JPH07280661A
JPH07280661A JP7333894A JP7333894A JPH07280661A JP H07280661 A JPH07280661 A JP H07280661A JP 7333894 A JP7333894 A JP 7333894A JP 7333894 A JP7333894 A JP 7333894A JP H07280661 A JPH07280661 A JP H07280661A
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JP
Japan
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thermistor
metal
plate
case
temperature detector
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Application number
JP7333894A
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English (en)
Inventor
Takeshi Tsukamoto
武 塚本
Masahiro Asai
正博 浅井
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 1つの金属ケース内に設けられた複数のサー
ミスタのうち、熱応答性がそれほど必要でないサーミス
タを、上記金属ケース内の所望位置に確実に位置決めで
き、かつ簡単な作業性で金属ケース内に組付けることの
できる温度検出器を提供する。 【構成】 外側に広がろうとする弾性力を有するアース
プレート3に水温計用の第2サーミスタ2を固定する。
そしてこの第2サーミスタ2、アースプレート3等を一
体的に樹脂モールドすることによってコネクタ9を形成
し、このコネクタ9をセンサケース4の内部空間に挿入
する。これによって第2サーミスタ2を、センサケース
4内の所望の位置に位置決めでき、かつ簡単な作業性で
センサケース4内に組付けることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は1つのセンサケース内に
複数のサーミスタ素子を設けた温度検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】上記のような従来技術としては例えば実
開平6−7029号公報に開示されたものが知られてい
る。これによると、エンジン系統の制御装置に接続され
るECU用のサーミスタと、エンジン冷却水温の水温計
に接続される水温計用のサーミスタとを、1つの金属ケ
ースの内部に収納している。そしてこの金属ケースをエ
ンジン冷却水の配管にネジで固定することによって、金
属ケースの外周面がエンジン冷却水に浸るようにし、こ
れによって上記両サーミスタがエンジン冷却水温を検出
できるように構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ここで上記両サーミス
タのうち、ECU用のサーミスタは水温計用のサーミス
タに比べて高い熱応答性が必要とされる。従ってECU
用のサーミスタの配置位置としても当然エンジン冷却水
温を正確に検出できる位置、例えば配管から遠い位置で
ある金属ケースの底部に配置しなければならない。また
上記従来技術もECU用のサーミスタを金属ケースの底
部に配置している。
【0004】そうすると、水温計用のサーミスタはEC
U用のサーミスタよりも上方側に配置しなければならな
くなる。そこで上記従来技術では、水温計用のサーミス
タを自身に電気的に接続される2本のリード線によって
吊持する構成となっているので、この水温計用のサーミ
スタは金属ケース径方向で位置ずれし易い。位置ずれが
発生すれば、例えば上記リード線が周囲の金属に接して
ショートしてしまうということが考えられ、この場合は
上記他方のサーミスタに本来流れるべき電流量がずれて
しまい、このサーミスタでの正確な温度検出ができなく
なってしまうという問題が発生する。
【0005】また上記のような位置ずれを防止するため
に、水温計用のサーミスタを金属ケースの内壁面に直接
半田付け等で固定する等の方法も考えられるが、この方
法は実際にはとても難しく、生産性が非常に悪い。そこ
で本発明は上記問題点に鑑み、1つの金属ケース内に複
数のサーミスタを設け、かつこのうち高い熱応答性が必
要とされるサーミスタを金属ケースの内部空間の底部側
に設け、これよりも上部側に熱応答性がそれほど必要で
ないサーミスタを設けた温度検出器において、上記熱応
答性がそれほど必要でないサーミスタを、金属ケース内
の所望位置に確実に位置決めでき、かつ簡単な作業性で
金属ケース内に組付けることのできる温度検出器を提供
することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するため、請求項1記載の発明では、内部に空間を有
し、さらにこの空間を外部と連通させる開口部を有する
金属ケースと、この金属ケース内に設けられた第1サー
ミスタおよび第2サーミスタとを有し、前記両サーミス
タのうち高い熱応答性が必要とされる方を前記金属ケー
スの内部空間の底部側に配置し、他方のサーミスタを前
記高い熱応答性が必要とされるサーミスタよりも上方側
における前記内部空間に配置したサーミスタ式温度検出
器において、外側に広がろうとする弾性力を有し、この
弾性力によって前記内部空間と接した金属プレートを有
し、この金属プレートに前記他方のサーミスタが固定さ
れたサーミスタ式温度検出器をその要旨とした。
【0007】また請求項2記載の発明のように、請求項
1記載の温度検出器において、前記他方のサーミスタ
と、前記開口部よりも外側まで導かれた金属線と、前記
他方のサーミスタと前記金属線とを接触させるようにし
てこれらサーミスタと金属線とを挟持する挟持部材とを
設け、この挟持部材を前記金属プレートに固定するよう
にしても良い。
【0008】また請求項3記載の発明のように、請求項
2記載の温度検出器において、前記挟持部材と前記金属
プレートとを溶接によって固定するようにしても良い。
ここで請求項1記載の発明において、金属プレートに前
記他方のサーミスタが固定されるとは、金属プレートに
前記他方のサーミスタが直接固定されるものであった
り、金属等を介して固定されるものである。
【0009】
【発明の作用効果】請求項1記載の発明によれば、上記
金属プレートに上記他方のサーミスタを固定させてか
ら、この金属プレートを上記金属ケースの内部空間に挿
入するという簡単な作業のみで、上記金属プレートおよ
び上記他方のサーミスタを上記内部空間における所望の
位置に配置することができる。
【0010】従って、高い熱応答性が必要とされるサー
ミスタを上記内部空間の底部側に配置し、上記他方のサ
ーミスタを上記高い熱応答性が必要とされるサーミスタ
よりも上方側における内部空間に配置させるときでも、
上記他方のサーミスタを、簡単な作業性でかつ所望の位
置に配置することができる。また請求項2記載の発明の
場合、金属線から流れてくる電流が上記他方のサーミス
タを流れ、その結果この他方のサーミスタが発熱する。
上記金属線と他方のサーミスタは、挟持部材の挟持作用
によって互いに接触するように構成されているので、金
属線と他方のサーミスタとを半田付けで固定しなくても
両者を接触した状態で保つことができる。従って、上記
のように金属線と他方のサーミスタとを半田付けで固定
した場合に比べて、他方のサーミスタからの熱による金
属線の劣化現象をなくすことができ、これによって金属
線の寿命を長くすることができる。
【0011】またこの場合、請求項3記載の発明のよう
に、上記挟持部材と上記金属プレートとを溶接によって
固定すれば、この部分においても、他方のサーミスタか
らの熱による挟持部材および金属プレートの劣化作用が
なくなり、これによって挟持部材および金属プレートの
寿命を長くすることができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の温度検出器を自動車のエンジ
ン冷却水温を検出する水温センサに適用した第1実施例
について図1ないし図3を用いて説明する。ここで図1
は本実施例における温度検出器の全体構成を示す断面
図、図2はアースプレート3の上面図、図3は同アース
プレート3の正面図である。
【0013】本実施例における温度検出器は図1に示す
ように、金属(この実施例ではしんちゅう)よりなるセ
ンサケース4と、樹脂よりなるコネクタ9とから主に構
成されている。センサケース4は、円筒形状をした円筒
部4bと、円筒部4bの図中上方に形成された開口部4
cとからなり、開口部4cの径は円筒部4bの径に対し
て大きくなっている。また上記円筒部4bにはネジ部4
aが形成されており、このネジ部4aを図示しないエン
ジン冷却水の配管に螺嵌することによって、ネジ部4a
よりも図中下方側の円筒部4bが上記配管内のエンジン
冷却水に浸るように取り付けられる。
【0014】コネクタ9は、センサケース4内に設けら
れたセンサ収納部9aと、センサケース4の外部に設け
られたコネクタ部9bとからなり、これらは一体的に形
成される。センサ収納部9aは、第1サーミスタ1と、
この第1サーミスタ1に半田付けで固定された2本のリ
ード線1a,1bと、センサケース1の内壁面に接して
いるアースプレート3と、自身の一方の電極がアースプ
レート3に半田付けで固定された第2サーミスタ2と、
この第2サーミスタ2の他方の電極に半田付けで固定さ
れたリード線2aとを、それぞれ樹脂モールドすること
によって形成され、ほぼセンサケース4の内壁形状に沿
う形状をなしている。
【0015】コネクタ部9bは、上記リード線1a,1
bに半田付けで固定されたターミナル6,7と、上記リ
ード線2aに半田付けで固定されたターミナル8とをそ
れぞれ樹脂モールドしている部分91bと、図示しない
雄方コネクタと接続される雌方コネクタ部92bとから
形成される。第1サーミスタ1が検出する水温は図示し
ない燃料噴射制御システムの制御装置に入力される。具
体的に説明すると、ターミナル6が図示しないバッテリ
ーに接続され、ターミナル7がアースに接続されてい
る。第1サーミスタ1の抵抗値は自身が検出するエンジ
ン冷却水温によって変化するので、上記バッテリーから
一定の電流を流したときに、エンジン冷却水温に応じて
第1サーミスタ1の両端における電位差が変化する。な
お、このとき第1サーミスタ1に流れる電流値は約1m
Aである。
【0016】そこで本実施例は、第1サーミスタ1の両
端における電位差を上記燃料噴射制御システムの制御装
置が入力し、この電位差から水温を逆算し、この検出水
温を用いて燃料噴射量の制御を行うように構成してい
る。第2サーミスタ2が検出する水温は自動車のインス
トルメントパネルに設けられた水温計にて表示される。
具体的に説明すると、ターミナル8がバッテリーに接続
され、センサケース4が上記エンジン冷却水配管に接続
されている。従ってバッテリーからの電流はターミナル
8→リード線2a→第2サーミスタ2→アースプレート
3→センサケース4→エンジン冷却水配管→車体→アー
スという順で電流が流れる。なお、このとき第2サーミ
スタ2に流れる電流値は約100mAである。
【0017】ここで第2サーミスタ2の抵抗値は自身が
検出するエンジン冷却水温によって変化するので、上記
バッテリーから一定の電圧を引加すると、エンジン冷却
水温に応じて上記電流値が変化する。従って、上記バッ
テリーとターミナル8との間の電気配線上に設けられた
コイルを流れる電流値が変化するので、このコイルが発
生する電磁力が変化し、これによって水温計の指針の振
れ量が変化する。
【0018】リード線1a,1b,2aはそれぞれ金属
線にて構成され、金属線の周囲には熱伝導性の悪い例え
ば樹脂、セラミック等のチューブが覆われている。また
ターミナル6〜8の材質は金属である。アースプレート
3は図2,図3に示すように、底のない円筒部3aと、
円筒部3aの下端面の一部から図中下方に向かって延び
た舌状部分3bと、円筒部3aの上端面から図中上方に
向かって延びた4つの折曲部3cとからなり、これらは
同じ金属によって一体的に形成されている。ここで舌状
部分3bには、図1に示すように上記第2サーミスタ2
の一方の電極が半田付けによって固定される。また折曲
部3cは円筒部3aよりも外側に開いており、その径
(図3におけるt)はセンサケース4の円筒部4bの内
径よりも大きくなっている。また3dは孔である。
【0019】センサ収納部9aに形成された環状溝部9
1aとセンサケース4との間には、外部から水,泥等が
センサケース4の内部に入りこんでくるのを防止するた
めのシール部材5、具体的にはOリングが設けられてい
る。また開口部4cの図中上端部には全周にわたってか
しめ部4eが形成されており、これによってコネクタ9
がセンサケース4から抜けるのが防止されている。
【0020】次にアースプレート3の成形方法について
説明する。まず、下部に底があって上部が開口した金属
の中空円柱体を成形する。そしてこの中空円柱体の底の
一部を三日月状に切削し、これを下方側に折り曲げるこ
とによって舌状部分3bを形成する。また中空円柱体の
上部側の一部を4箇所、90度間隔で切削することによ
って4つの折曲部3cを形成し、これら折曲部3cをそ
れぞれ外側にやや広げる。これによってアースプレート
3が成形される。
【0021】次に、コネクタ9の成形方法について説明
する。まず、リード線2aの一端をターミナル8に半田
付けで接着し、他端を第2サーミスタ2の上記他方の電
極に半田付けで接着する。そして第2サーミスタ2の上
記一方の電極をアースプレート3の舌状部分3bに半田
付けで接着する。このように電気的に接続されたアース
プレート3、第2サーミスタ2、リード線2a、ターミ
ナル8を、内面形状がコネクタ9の外面形状と等しい形
状をした型の中に挿入する。このとき、アースプレート
3が図1に相当する位置となるようにする。またこのと
き、アースプレート3の折曲部3cの径(図3のt)が
型の内周径よりも大きいので、折曲部3cの反発力によ
ってアースプレート3が上記型の中にしっかり位置決め
される。
【0022】次にこの型の中に、予め半田付け固定して
おいた第1サーミスタ1、リード線1a,1b、ターミ
ナル6,7を、第1サーミスタ1の方から上記型の中に
挿入する。このときリード線1a,1bがアースプレー
ト3の孔3dの中を通るように挿入する。このようにし
て上記各部品を型の中に挿入したら、ターミナル6〜8
を図示しない機械で把持することによって、これら6〜
8を上記型の中で位置決めする。そしてこの状態で上記
型の中に樹脂を注入し固めた後、型を抜き取ることにコ
ネクタ9が成形される。このとき、上記型はスライドコ
アによってアースプレート3の外周を押さえる構造とな
っているため、上記型の中に樹脂を注入するときの樹脂
の勢いによってアースプレート3の位置がずれることが
防止される。
【0023】また型を抜きとった後は、金属からなるア
ースプレート3と樹脂からなるコネクタ9との熱膨張差
のため、アースプレート3の折曲部3cとコネクタ9と
の間にすきまができる。そして折曲部3cが図2,3に
示すように外側に広がった形状に戻る。次に、温度検出
器の組付方法について説明する。
【0024】コネクタ9の環状溝部91aにOリング5
を嵌める。そして、しんちゅうの表面および内部を切削
することによって形成されたセンサケース4の内部に上
記コネクタ9を挿入する。そしてかしめ部4eをかしめ
ることによって温度検出器が成形される。ここで、コネ
クタ9をセンサケース4内に挿入するとき、アースプレ
ート3の折曲部3cにセンサケース4の内周面を押す力
が働くので、アースプレート3は確実にセンサケース4
と密着する。
【0025】以上説明したように上記第1実施例では、
アースプレート3に折曲部3cを形成し、この折曲部3
cが外側に広がろうとする弾性力を有するようにしたの
で、アースプレート3をコネクタ9を成形するための型
の中に挿入したときにアースプレート3をこの型の中の
所望位置に固定することができる。つまり、アースプレ
ート3に予め第2サーミスタ2を固定しておくことによ
って、アースプレート3を型の中に挿入するという簡単
な作業を行うのみで、第2サーミスタ2を型の中の所望
位置に配置することができる。
【0026】また上記第1実施例では、ターミナル6〜
8、リード線1a,1b,2a、第1サーミスタ1、第
2サーミスタ2、アースプレート3を一体的に樹脂モー
ルドしてコネクタ9を形成したので、このコネクタ9を
センサケース4の開口部4cに嵌合するという非常に簡
単な作業で上記各部品をセンサケース4内の所望位置に
配置することができる。
【0027】また上記第1実施例では、アースプレート
3の折曲部3cの上記弾性力によってアースプレート3
と金属プレート4とが常に接するように構成されている
ので、第2サーミスタ2には確実に電流が流れる。また
上記第1実施例では、第2サーミスタ2に熱伝導性の良
い金属からなるアースプレート3を接触させ、このアー
スプレート3に金属からなるセンサケース4を接触させ
るようにしたので、約100mAの電流が流れる第2サ
ーミスタ2から発熱する多量の熱を良好にセンサケース
4の外部に逃がすことができる。これによって、第2サ
ーミスタ2からの熱が第1サーミスタ1に悪影響を及ぼ
す度合を抑えることができる。
【0028】また上記第1実施例では、リード線1a,
1bの周囲を熱伝導性の悪い例えば樹脂、セラミック等
のチューブで覆っているので、第2サーミスタ2からの
熱がリード線1a,1bを伝わって第1サーミスタ1に
伝わりにくく、これによっても第2サーミスタ2からの
熱が第1サーミスタ1に悪影響を及ぼす度合を抑えるこ
とができる。
【0029】なお、上記第1実施例においては、請求項
1記載の発明における金属ケースをセンサケース4にて
構成し、金属プレートをアースプレート3にて構成し
た。またサーミスタ1,2のうち、高い熱応答性が必要
とされる方を第1サーミスタ1にて構成した。本発明は
上記第1実施例に限定されるものではなく、以下に述べ
る実施例にも適用できる。
【0030】例えば本発明の第2実施例として、アース
スプリング3の形状を図4に示すようにしても良い。第
2実施例の場合も第1実施例と同様の成形方法にてコネ
クタ9が成形される。またアーススプリング3には折曲
部3cが形成されており、この折曲部3cの反発力によ
ってアーススプリング3がセンサケース4内に密着する
ように構成されている。従ってこの実施例の場合も、コ
ネクタ9をセンサケース4内に挿入するという簡単な作
業で第2サーミスタ2をセンサケース4の内部空間の所
望位置に配置することができる。
【0031】以上説明した第1実施例および第2実施例
では、リード線1a,1b,2aの3本ともその周囲を
熱伝導性の悪いチューブで覆うように構成したが、1
a,1bの周囲だけを熱伝導性の悪いチューブで覆うよ
うにしても良い。要は、発熱性の高い第2サーミスタ2
からの熱がリード線1a,1bを介して第1サーミスタ
1に伝わりにくくするようにすれば良い。
【0032】次に本発明の第3実施例を図5ないし図9
を用いて説明する。ここで図5は第3実施例における温
度検出器の全体構成を示す断面図、図6は絶縁キャップ
21の斜視図、図7は図5におるけ一部拡大図、図8は
図7のA−A矢視断面図である。また図9(a)はアー
スプレート3の左側面図、(b)は上面図、(c)は正
面図である。
【0033】図5に示すように第3実施例では、第2サ
ーミスタ2をアースプレート3に直接固定せず、第2サ
ーミスタ2とアースプレート3との間に絶縁キャップ2
1とバネ鉄板22とを介在させている。絶縁体よりなる
絶縁キャップ21は図6に示す形状をしており、平板部
21aと中空円筒部21bとからなる。中空円筒部21
bの一部には切欠部21cが形成されており、この切欠
部21cにターミナル8が挿入される。そしてターミナ
ル8を挿入した後に中空円筒部21bの中に第2サーミ
スタ2が挿入される。
【0034】また図7に示すように、内側に縮もうとす
る弾力性を有する金属部材22(具体的にはバネ鉄板)
には孔部22bが形成されており、絶縁キャップ21に
形成された突起部21dが孔部22bと係合することに
よって、絶縁キャップ21の抜け止めが行われる。また
バネ鉄板22には2つの突起部22aが形成されてい
る。これらの突起部22aは図8からも分かるように、
絶縁キャップ21が図8中左右方向に位置ずれしないよ
うに設けられている。
【0035】また図9(a)〜(c)に示すように、ア
ースプレート3には2箇所の孔30aと2箇所の孔30
bが形成されている。孔30aの大きさは孔30bの大
きさに比べて大きく、リード線1a,1bがこの孔30
aを通っている。またこの実施例においてもアースプレ
ート3には4つの折曲部3cが設けられており、この折
曲部3cがセンサケース4の内壁面を押す力によって、
アースプレート3とセンサケース4とがしっかり接して
いる。
【0036】図示はされていないが、ターミナル6の紙
面奥側にはターミナル7が設けられている。そしてリー
ド線1aはこのターミナル7に接続され、リード線1b
はターミナル6に接続されている。次にこの実施例にお
ける温度検出器の成形方法を説明する。まず絶縁キャッ
プ21の中空円筒部21bの中にターミナル8を挿入
し、その後この中空円筒部21bの中に第2サーミスタ
2を挿入する。そしてこの絶縁キャップ21をバネ鉄板
22の内部に挿入し、突起部21dと孔部22bとを係
合させる。このとき、絶縁キャップ21、ターミナル
8、第2サーミスタ2はそれぞれバネ鉄板22のバネ力
によって押さえつけられるので、すきまなくそれぞれ密
着する。そして、絶縁キャップ21の底部下面とアース
プレート3の底部上面とを溶接によって接着する。
【0037】次に、予め接続しておいた第1サーミスタ
1、リード線1a,1b、ターミナル6,7を、コネク
タ9を成形するための型の中に挿入する。その後、リー
ド線1a,1bがアースプレート3の孔30aの中に収
まるようにアースプレート3を上記型の中に挿入する。
このときアースプレート3の折曲部3cが反発力を有し
ているため、アースプレート3を上記型の中の所望の位
置に位置決めすることができる。
【0038】その後は第1実施例と同様、ターミナル6
〜8を図示しない機械で把持し、この状態で上記型の中
に樹脂を注入し固めた後、型を抜き取ることにコネクタ
9が成形される。このとき、上記型はスライドコアによ
ってアースプレート3の外周を押さえる構造となってい
るため、上記型の中に樹脂を注入するときの樹脂の勢い
によってアースプレート3の位置がずれることが防止さ
れる。
【0039】また型を抜きとった後は、アースプレート
3とコネクタ9との熱膨張差によって、アースプレート
3の折曲部3cとコネクタ9との間にすきまができ、折
曲部3cは図2,3に示すように外側に広がった形状に
戻る。そしてこのように成形されたコネクタ9にOリン
グ5を嵌め、その後コネクタ9をセンサケース4の内部
に挿入する。そしてかしめ部4eをかしめることによっ
て温度検出器が成形される。ここで、コネクタ9をセン
サケース4内に挿入するとき、アースプレート3の折曲
部3cにセンサケース4の内周面を押す力が働くので、
アースプレート3は確実にセンサケース4と密着する。
【0040】以上説明したように第3実施例では、第2
サーミスタ2とターミナル8とをバネ鉄板22の弾性力
によって密着させるようにしているので、半田付けを利
用することなく第2サーミスタ2とターミナル8とを接
続できる。これによると、第2サーミスタ2とターミナ
ル8とを半田付けで接続した場合と比べて、第2ターミ
ナルの発熱によるターミナル8の劣化現象がなくなるの
で、ターミナル8の寿命を長くすることができる。
【0041】またさらに、バネ鉄板22とアースプレー
ト3とを、半田付けではなく溶接で固定したので、第2
サーミスタ2の発熱によるバネ鉄板22およびアースプ
レート3の劣化現象がなくなり、これによってバネ鉄板
22およびアースプレート3の寿命を長くすることがで
きる。また第3実施例では、アースプレート3の孔30
aにリード線1a,1bを通すように構成されており、
この構成によってリード線1a,1bが常にセンサケー
ス4の内壁面に接しているので、発熱性の高い第2サー
ミスタ2からの熱がリード線1a,1bに伝わってきて
も、すぐにその熱を金属ケース4から外部に逃がすこと
ができる。これによってリード線1a,1bの寿命を長
くすることができる。
【0042】また第3実施例では、ターミナル8からの
電流がバネ鉄板22にショートしてしまうことを防止す
るために樹脂性の絶縁キャップ21を設けた。この絶縁
キャップ21は熱の影響によって収縮または膨張する。
ここで本実施例のように弾力性を有するバネ鉄板22を
設けたことによって以下の作用効果を奏する。例えば絶
縁キャップ21が収縮したとき、バネ鉄板22に弾力性
がなかったとすると、第2サーミスタ2とターミナル8
との間にすきまが生じ、第2サーミスタ2に電流が流れ
なくなってしまう。しかし本実施例では、バネ鉄板22
には上記すきまを埋めるように力が働き、これによって
上記のような問題を防止することができる。
【0043】また絶縁キャップ21が膨張したとき、バ
ネ鉄板22に弾力性がなかったとすると、上記膨張作用
によって第2サーミスタ2に無理な力が働き、第2サー
ミスタ2を破損に導く恐れがある。しかし本実施例で
は、バネ鉄板の弾性によって上記無理な力を緩和するの
で、上記のような問題を防止することができる。また第
3実施例では第2サーミスタ2が発した熱がバネ鉄板2
2、アースプレート3を介してセンサケース4に伝わる
ようにしたので、第2サーミスタ2からの熱が良好にセ
ンサケース4の外部に逃げる。これによって第2サーミ
スタ2の熱が第1サーミスタ1に悪影響を及ぼす度合を
抑えることができる。
【0044】なお、上記第3実施例においては、請求項
3記載の発明における金属線をターミナル8にて構成
し、挟持部材をバネ鉄板22にて構成した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例における温度検出器の全体構
成を示す断面図である。
【図2】上記第1実施例におけるアースプレートの上面
図である。
【図3】上記アースプレートの正面図である。
【図4】本発明第2実施例における温度検出器の全体構
成を示す断面図である。
【図5】本発明第3実施例における温度検出器の全体構
成を示す断面図である。
【図6】上記第3実施例における絶縁キャップの斜視図
である。
【図7】図5の一部拡大図である。
【図8】図7のA−A矢視断面図である。
【図9】上記第3実施例におけるアースプレートの構造
を示す図であり、(a)は左側面図、(b)は上面図、
(c)は正面図である。
【符号の説明】
1 第1サーミスタ 1a リード線 1b リード線 2 第2サーミスタ 2a リード線 3 アースプレート(金属プレート) 4 センサケース(金属ケース) 6,7,8 ターミナル 9 コネクタ 21 絶縁キャップ 22 バネ鉄板(挟持部材)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に空間を有し、さらにこの空間を外
    部と連通させる開口部を有する金属ケースと、 この金属ケース内に設けられた第1サーミスタおよび第
    2サーミスタとを有し、 前記両サーミスタのうち高い熱応答性が必要とされる方
    を前記金属ケースの内部空間の底部側に配置し、他方の
    サーミスタを前記高い熱応答性が必要とされるサーミス
    タよりも上方側における前記内部空間に配置したサーミ
    スタ式温度検出器において、 外側に広がろうとする弾性力を有し、この弾性力によっ
    て前記内部空間と接した金属プレートを有し、 この金属プレートに前記他方のサーミスタが固定された
    ことを特徴とするサーミスタ式温度検出器。
  2. 【請求項2】 前記他方のサーミスタと、前記開口部よ
    りも外側まで導かれた金属線と、前記他方のサーミスタ
    と前記金属線とを接触させるようにしてこれらサーミス
    タと金属線とを挟持する挟持部材とを有し、 この挟持部材が前記金属プレートに固定されたことを特
    徴とする請求項1記載のサーミスタ式温度検出器。
  3. 【請求項3】 前記挟持部材と前記金属プレートとが、
    溶接によって固定されたことを特徴とする請求項2記載
    のサーミスタ式温度検出器。
JP7333894A 1994-04-12 1994-04-12 サーミスタ式温度検出器 Pending JPH07280661A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005007872A (ja) * 2003-05-29 2005-01-13 Aisin Seiki Co Ltd 保持構造

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JP2005007872A (ja) * 2003-05-29 2005-01-13 Aisin Seiki Co Ltd 保持構造

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