JPH07280321A - 空気調和機の暖房運転時における制御方法 - Google Patents

空気調和機の暖房運転時における制御方法

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Publication number
JPH07280321A
JPH07280321A JP6095518A JP9551894A JPH07280321A JP H07280321 A JPH07280321 A JP H07280321A JP 6095518 A JP6095518 A JP 6095518A JP 9551894 A JP9551894 A JP 9551894A JP H07280321 A JPH07280321 A JP H07280321A
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JP
Japan
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temperature
heating
room temperature
radiator
air conditioner
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Application number
JP6095518A
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English (en)
Inventor
Hironobu Fujita
博信 藤田
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Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 熱媒の熱を利用して暖房を行なう空気調和機
において、定格能力以上の熱媒が流れないようにして、
どの空気調和機本体へも均等に熱媒を供給する。 【構成】 室温制御部26に室温ごとに暖房放熱器上限
温度Thlimを設定し、暖房放熱器温度Thが当該室温
における暖房放熱器上限温度Thlimより高い場合に
は、ファジイ演算により求められた流量制御弁20の弁
開度が開く方向であっても、強制的に流量制御弁20を
閉じる方向に制御する。また、暖房放熱器温度Thが暖
房放熱器上限温度Thlimより2℃以上低くなるまで弁
開度をそのまま維持しておき、暖房放熱器温度Thが暖
房放熱器上限温度Thlimより2℃以上低くなった場合
に、求められた弁開度だけ流量制御弁20を開く。ま
た、ファジイ演算により求められた弁開度が閉じる方向
であれば、暖房放熱器温度Thのいかんにかかわらず、
求められた弁開度だけ流量制御弁20を閉じる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機の暖房運転時
における制御方法に関する。特に、本発明は温水のよう
な熱媒の熱を利用して室内の暖房を行なうようにした空
気調和機の暖房運転時における制御方法に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】空気調和機における暖房機能としては、
最近では熱媒として温水を循環させてその熱によって室
内の暖房を行なわせるようにした空気調和機が提案され
ている。このような空気調和機として例えば、1台の温
水を供給する熱媒加熱機と温水エアコンや浴室内に温風
を吹出す浴室乾燥装置、ファンコンベクターなどの複数
台の暖房機本体とから構成されたものがある。この空気
調和機において暖房機本体はそれぞれ熱媒配管によって
熱媒加熱機と接続されており、各暖房機本体と熱媒加熱
機との間に熱媒循環回路が構成されている。
【0003】このように温水を利用して室内の暖房を行
なうようにした空気調和機においては、暖房運転時には
熱媒循環回路を運転し、各暖房機本体に設けた暖房放熱
器に熱媒配管を通して一定温度の温水を循環させ、熱媒
配管に設けた流量制御弁により温水流量を調整すること
により設定温度となるように室温制御を行なっている。
【0004】このとき、各暖房機本体の定格暖房能力、
つまり設計上の最大能力は例えば温水エアコンの場合に
は、一定温度(例えば80℃)の温水が2.5リットル
/min流れた時を基準にして定められ、この定格暖房能
力に基づいて各暖房機本体の暖房放熱器の熱交換容量や
送風ファンの能力が定められている。すなわち、一定流
量の温水が暖房放熱器に流れることを前提にして暖房放
熱器の大きさや送風ファンの回転数などが設計されてい
る。また、定格暖房能力で運転されている場合には、暖
房放熱器の温度と室温との間には一定の関係があり、図
7の破線ロに示すように、定格暖房能力において室温は
暖房放熱器の温度によってほぼ定まり、暖房放熱器温度
と室温とはほぼ直線関係を有している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな複数台の暖房機本体を熱媒配管により接続した空気
調和機にあっては、各暖房機本体までの熱媒配管の長さ
がそれぞれ異なり、配管抵抗はそれぞれ異なったものと
なるため、ある暖房機本体には温水が流れやすいが、あ
る暖房機本体には温水が流れにくいといったように、そ
れぞれの暖房機本体に流れる温水量は異なったものとな
る。
【0006】また、従来の暖房機本体にあっては実際の
熱媒流量を検出することなく、弁開度を調整することに
より熱媒流量を調整しているので、熱媒加熱機の熱媒供
給能力に余裕がない場合に複数台の暖房機本体を同時に
運転すると、同じ弁開度であっても配管抵抗の小さい暖
房機本体には多くの温水が流れ、配管抵抗の大きい暖房
機本体には温水が少ししか流れないことになる。したが
って、温水が多く流れる暖房機本体においては暖房放熱
器の温度が高くなりすぎ、定格暖房能力を遥かに上回る
暖房運転が行なわれ、このため暖房放熱器に余計な負担
がかかってしまうという問題点があった。一方、配管抵
抗の大きい暖房機本体にあっては、配管抵抗の小さい暖
房機本体に熱媒を取られるために熱媒流量が不足し、定
格暖房能力を下回る運転になってしまうという問題点が
あった。
【0007】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、熱媒配管の
配管抵抗や熱媒加熱機の熱媒供給能力等によっては暖房
能力が左右されることのない空気調和機を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の空気調和機の暖
房運転時における制御方法は、熱媒を加熱するための熱
媒加熱機と少なくとも1台以上の空気調和機本体とから
構成され、空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流
れる熱媒によって暖房を行ない、流量制御弁によって前
記熱媒流量を調整することによって暖房能力を制御する
ようにした空気調和機において、室温に応じて暖房放熱
器温度に上限値を設け、暖房放熱器温度が当該室温にお
ける暖房放熱器温度の上限値を越えないように前記流量
制御弁を調整するようにしたことを特徴としている。
【0009】このとき、暖房放熱器温度の上限値を、室
温が低い場合には定格暖房能力運転時の当該室温におけ
る暖房放熱器温度よりも高く設定することとしてもよ
く、室温が高い場合には定格暖房能力運転時の当該室温
における暖房放熱器温度よりも低く設定することとして
もよい。
【0010】
【作用】本発明の空気調和機にあっては、室温に応じて
暖房放熱器温度に上限値を設け、暖房放熱器温度が当該
室温における上限値を越えないように流量制御弁を制御
しているので、一定流量以上の熱媒が暖房放熱器に供給
されることはなく、定格暖房能力を大幅に上回るような
運転が行なわれないようにすることができる。このた
め、複数の空気調和機本体を運転した場合であっても、
熱媒が供給されにくい空気調和機本体にも熱媒を充分供
給することができる。
【0011】このとき、室温が低い場合に暖房放熱器の
上限値を定格暖房能力運転時の暖房放熱器温度よりも高
く設定することによって、定格暖房能力以上で暖房運転
することができ、暖房開始時に急速暖房を行なうことも
可能になる。
【0012】また、室温が高い場合には暖房放熱器の上
限値を定格暖房能力運転時の暖房放熱器温度よりも低く
設定することによって、定格暖房能力以下で暖房運転す
ることができ、吹出し口からの空気の温度を低くして室
内の温度分布を良くし、快適な室温に保つことができ
る。
【0013】
【実施例】本発明の空気調和機1は図1に示すように、
一台の暖房熱源機2及び主として室内機3a及び室外機
3bより構成される複数台の空気調和機本体3より構成
され、それぞれの空気調和機本体3には暖房熱源機2か
ら熱媒配管19によって温水などの熱媒が供給されてい
る。図2は空気調和機1を示す概略構成図であって、冷
媒循環回路4は、室外機3bの内部に配設されたコンプ
レッサ5、凝縮機6及びキャピラリーチューブ7と室内
機3aの内部に配設された蒸発熱交換器8とを冷媒配管
9を介して接続して構成されている。また、室外機3b
の内部には、凝縮機6の熱を屋外に放熱させるための放
熱用ファン10が設けられており、室内機3aの内部に
おいて蒸発熱交換器8の下方には凝縮して蒸発熱交換器
8に付着した水滴を受けて排出するためのドレンパン1
1が設けられている。
【0014】(冷房機能)しかして、冷媒循環回路4を
運転することにより、一般的な冷房装置と同様な作用に
よって室内の冷房を行なうことができる。すなわち、冷
房運転時には、コンプレッサ5を運転して凝縮機6で凝
縮させ、その凝縮冷媒を蒸発熱交換器8で気化させる熱
力学的サイクルを繰り返すと、蒸発熱交換器8で冷媒が
気化する際に気化熱として周囲の熱を奪う。従って、室
内機3aの空気取入れ口12から流入した空気は蒸発熱
交換器8で冷却され、冷却された空気は送風用ファン1
3によって室内機3aの吹出し口14から室内へ送り出
され、室内の冷房が行なわれる。
【0015】(暖房機能)また、熱媒循環回路15は、
暖房熱源機2の内部に配設された熱媒加熱機16及びポ
ンプ17と、室内機3aの内部に配設された暖房放熱器
18とを熱媒配管19を介して接続して構成されてお
り、熱媒配管19には流量制御弁20及び温度センサ2
1が設けられている。熱媒循環回路15内には温水のよ
うな熱媒が存在しており、ポンプ17を運転すると熱媒
が熱媒循環回路15内を強制的に循環させられる。熱媒
加熱機16は例えば熱交換器16aとガスバーナ16b
とからなっており、熱媒加熱機16の熱量は熱媒の温度
が一定となるよう熱媒温度制御部22によって制御され
ている。すなわち、熱媒加熱機16から流出する熱媒温
度は熱交換器16aの出口側に設けられた温度センサ2
1によって検出されており、熱媒温度制御部22は温度
センサ21によって検出している熱媒温度に基づき、熱
媒加熱機16から流れ出る熱媒の温度が一定温度となる
よう例えばガスバーナ16bの比例制御弁23をフィー
ドバック制御している。こうして熱媒配管19を通って
暖房放熱器18へ送られた一定温度の熱媒は暖房放熱器
18で放熱し、空気取入れ口12から流入した空気は暖
房放熱器18により熱媒と熱交換して暖められ、暖めら
れた空気は送風用ファン13によって室内機3aの吹出
し口14から室内へ送り出され、室内の暖房が行なわれ
る。
【0016】一方、室温Tr、つまり暖房放熱器18か
らの放熱量は、流量制御弁20によって熱媒循環回路1
5を循環する熱媒の流量を制御することにより調整され
る。室温Trは室内機3aに設けられた室温センサ24
によって検出されており、また、設定器25(例えば、
コントロールパネルやリモートコントローラ等に設けら
れた温度設定スイッチなど)によって室温Trの希望値
を設定できるようになっている。しかして、設定器25
によって室温の設定値(設定温度Ts)が入力される
と、室温制御部26は室温センサ24によって検出して
いる室温Trと設定温度Tsとの偏差等に基づいて、室
温Trが設定温度Tsと等しくなるよう流量制御弁20
の弁開度を求める。また、室温制御部26には室温ごと
に定められた暖房放熱器上限温度Thlimが記憶されて
いて、温度センサ27によって検出している暖房放熱器
温度Thとそのときの室温Tsにおける暖房放熱器上限
温度Thlimとが比較され、この比較結果に基づいて流
量制御弁20の開方向への制御が行なわれる。すなわ
ち、暖房放熱器温度Thが暖房放熱器上限温度Thlim
よりも一定温度以上低い場合にだけ、流量制御弁20が
開方向へ開かれるようになっている。図3はこの空気調
和機1における暖房運転の制御動作を示すフローチャー
ト図であって、以下図3にしたがって暖房運転の制御動
作について詳述する。
【0017】(暖房制御動作)この空気調和機1の暖房
運転における室温制御は、室温制御部26によって流量
制御弁20をファジイ制御するものである。まず、暖房
運転が開始されると(S31)室温制御部26において
ファジイ演算が行なわれ、流量制御弁20の弁開度が求
められる(S32)。この弁開度は例えば次のようにし
て求めることができる。
【0018】〔流量制御弁弁開度演算〕室温制御部26
は、室温センサ24によって検出されている室温Trを
所定のサンプリングタイムt毎に取り込み、サンプリン
グタイムtにおける設定温度Tsと現在の室温データT
nowとの差 F(t)=Ts−Trnow … を求める。同時に、現在の室温データTrnowとそれよ
り1つ前の室温データTroldとの差、すなわち温度変
化量 DT=(Trnow−Trold) … を求める。ここでサンプリングタイムtの間隔は例えば
2分間隔に設定されている。
【0019】つぎに、図4のメンバーシップ関数を参照
して温度差ファジイデータを求める。図4において横軸
は式で定義した温度差F(t)を示し、縦軸はファジ
イ変数のグレードを示しており、NBは「室温Trが設
定温度Tsより高い」ことを示すファジイ変数、NMは
「室温Trが設定温度Tsよりやや高い」ことを示すフ
ァジイ変数、ZOは「室温Trが設定温度Tsとほぼ等
しい」ことを示すファジイ変数、PMは「室温Trが設
定温度Tsよりやや低い」ことを示すファジイ変数、P
Bは「室温Trが設定温度Tsより低い」ことを示すフ
ァジイ変数である。従って、図4の各メンバーシップ関
数を参照すれば、温度差F(t)における各ファジイ変
数NB、NM、ZO、PM、PBのグレードを求めるこ
とができる。また、図5のメンバーシップ関数を参照し
て温度変化量ファジイデータを求める。図5において横
軸は式で定義した温度変化量DTを示し、縦軸はファ
ジイ変数のグレードを示しており、Nは「室温Trが負
に変化している」ことを示すファジイ変数、Zは「室温
Trに変化なし」を示すファジイ変数、Pは「室温Tr
が正に変化している」ことを示すファジイ変数である。
従って、図5の各メンバーシップ関数を参照すれば、温
度変化量DTにおける各ファジイ変数N、Z又はPのグ
レードを求めることができる。
【0020】例えば、あるサンプリングタイムtにおい
て設定温度Ts=26℃、現在の室温データTrnow
21.8℃、1つ前の室温データTrold=20.75℃
とすると、式よりF(t)=+4.2℃であるから、図
4のメンバーシップ関数を参照すると、各ファジイ変数
のグレード値は、 NB=0, NM=0, ZO=0, PM=0, P
B=1.0 となる。一方、式より、温度変化量DT=+1.05℃
であるから、図5のメンバーシップ関数を参照すると、
各ファジイ変数のグレード値は、 N=0, Z=0.5, P=0.5 となる。
【0021】つぎに、室温制御部26は、表1に示す1
5個の制御ルールを参照して、上記のようにして算出し
た温度差ファジイデータ及び温度変化量ファジイデータ
から出力メンバーシップ値を求める。
【0022】
【表1】
【0023】この流量制御弁20の開閉に関する出力メ
ンバーシップ関数は、図6に示されており、NBvは
「流量制御弁20を閉じる」ことを示すファジイ変数、
NMvは「流量制御弁20を少し閉じる」ことを示すフ
ァジイ変数、ZOvは「流量制御弁20の開度をそのま
ま保持する」ことを示すファジイ変数、PMvは「流量
制御弁20を少し開く」ことを示すファジイ変数、PB
vは「流量制御弁20を開く」ことを示すファジイ変数
であって、図6のように流量制御弁20の制御量Gを割
当てられている。表1の制御ルール(ファジイルール)
はR1〜R15まであり、例えば、ルールR1は、「温
度差F(t)のファジイ変数がNB(室温Trが設定温
度Tsより高い)で、かつ、温度変化量DTのファジイ
変数がN(負に変化している)であれば、出力メンバー
シップ関数のファジイ変数をNMv(流量制御弁20を
少し閉じる)にする。」というルールであり、求めた温
度差ファジイデータ及び温度変化量ファジイデータがこ
れらのルールR1〜R15をどの程度満たすかはmin演
算により求める。すなわち、出力メンバーシップ値のグ
レードとして、温度差を示すファジイ変数のグレードと
温度変化量を示すファジイ変数のグレードとのうち小さ
い方の値をとる。例えば、上記数値を用いてR1のルー
ルを具体的に説明すると、温度差F(t)を示すファジ
イ変数NBのグレード値はNB=0、温度変化量DT
示すファジイ変数Nのグレード値はN=0であるから、
出力メンバーシップ値のグレードはNMv=0となる。
また、「温度差F(t)のファジイ変数がPB(室温T
rが設定温度Tsより低い)で、かつ、温度変化量DT
のファジイ変数がP(正に変化している)であれば、出
力メンバーシップ関数のファジイ変数をPMv(流量制
御弁20を少し開く)にする。」というルールR15に
ついては、ファジイ変数PBのグレード値はPB=1.
0、ファジイ変数Pのグレード値はP=0.5であるか
ら、出力メンバーシップ値のグレードはPMv=0.5と
なる。このようにしてルールR1からR15までmin演
算することにより、つぎのような15個の出力メンバー
シップ値が得られる。 R1: NMv=0 R2: ZOv=0 R3: PMv=0 R4: PBv=0 R5: PBv=0 R6: NBv=0 R7: NMv=0 R8: ZOv=0 R9: PMv=0 R10: PBv=0.5 R11: NBv=0 R12: NBv=0 R13: NMv=0 R14: NMv=0 R15: PMv=0.5 つぎに、出力メンバーシップ値をmax演算(同じファジ
イ変数のグレード値のうち最大値を求める)する。例え
ば、上記15個の出力メンバーシップ値をNBv、NM
v、ZOv、PMv、PBv毎にmax演算すると、つぎのよ
うな出力メンバーシップ合成値、 NBvm=0 NMvm=0 ZOvm=0 PMvm=0.5 PBvm=0.5 が得られる。こうしてmin-max演算により得られた合成
値は、1点化演算(重みづけ平均)される。すなわち、
つぎの式に従って制御量Gが演算される。
【0024】
【数1】
【0025】1点演算式(式)における重みづけ係数
は、例えばa=−12、b=−6、c=0、d=+6、
e=+12というように、予め決められている。従っ
て、出力メンバーシップ値として上記の値を用いると、
制御量GはG=+9となる。
【0026】このように、ファジイ推論で求めた流量制
御弁20の制御量G=+9を現在のアドレスG0に加算
して目標アドレスGsを求める。例えば、現在アドレス
0=10とすれば、目標アドレスはGs=G0+G=1
0+9=19となるので、流量制御弁20のアドレスと
ステップ数との関係が次の表2で与えられているとする
と、2220−1870=350ステップだけ流量制御
弁20を開方向に駆動することになる。
【0027】
【表2】
【0028】尚、この手法によれば、ファジイ推論でア
ドレスを算出し、流量制御弁20の特性に応じてアドレ
ス−ステップ数のテーブルを用意すればよいので、流量
制御弁20の開度−流量の特性がリニアでない(非線形
の)場合でも弁開度域に分けて制御演算式を変えたりす
る必要がない等の利点がある。
【0029】このようにして求められた流量制御弁20
の弁開度は例えば開方向あるいは、維持もしくは閉方向
へ制御されることになる。次に図3のフローチャートに
戻って、ステップS33において弁方向が開方向である
と判断されると、室温制御部26は記憶されている現在
の室温Trnowにおける暖房放熱器上限温度Thlimと温
度センサ27により検出された暖房放熱器温度Thとを
比較する(S34)。図7に示す実線イは室温Trにお
ける暖房放熱器上限温度Thlimを示す一例であって、
この例では暖房放熱器上限温度Thlimは室温Trが高
くなるにつれて段階的に高くなるように設定されてお
り、定格暖房能力運転時つまり設計時の熱媒流量(2.
5リットル/min)が流れている場合の暖房放熱器温度
Th(破線ロ)に比べて、室温Trが高い場合には暖房
放熱器上限温度Thlimは低く設定され、室温Trが低
い場合には定格暖房能力運転時の暖房放熱器温度Thよ
りも高くなるように設定されている。もちろん直線的に
設定することとしてもよく、定格暖房能力運転時におけ
る暖房放熱器温度(破線ロ)とほぼ等しくなるように設
定することにしてもよい。
【0030】しかして、ステップS34において暖房放
熱器温度Thと暖房放熱器上限温度Thlimとが比較さ
れ、暖房放熱器温度Thが暖房放熱器上限温度Thlim
よりも高い場合には、これ以上流量制御弁20を開方向
へ動かすとさらに暖房放熱器18に熱媒が流れて定格暖
房能力を上回るようになる恐れがあるので流量制御弁2
0を閉じる方向に動かし(S36)、暖房放熱器18に
流れる熱媒流量を減らし暖房放熱器温度Thを下げる。
このとき、暖房放熱器温度Thと暖房放熱器上限温度T
limとの差に応じて流量制御弁20を閉じることとし
てもよく、また、一定弁開度だけ流量制御弁20を閉じ
ることとしてもよい。
【0031】また、ステップS34において暖房放熱器
温度Thが暖房放熱器上限温度Thlim以下の場合に
は、暖房放熱器温度Thが暖房放熱器上限温度Thlim
より例えば2℃以上低いことを確認したのち(S3
5)、流量制御弁20をファジイ演算により求められた
弁開度だけ開方向へ動かす(S37)。また、暖房放熱
器温度Thが暖房放熱器上限温度Thlimより2℃以上
低下していなければ、流量制御弁20をそのままにして
おき、ステップS32へと戻り、前回の室温測定より2
分間経過後に室温Trnowを測定して、再び流量制御弁
20の弁開度を求め、暖房放熱器温度Thが暖房放熱器
上限温度Thlimより2℃以上低下した場合に流量制御
弁20を開く(S33〜S35,S37)。
【0032】ステップS32においてファジイ演算によ
り求められた流量制御弁20の弁開度に変更がなければ
そのままの弁開度を維持すればよく、流量制御弁20の
弁開度が閉方向であれば、求められた通りに流量制御弁
20を求められた弁開度だけ閉方向へ動かす(S3
8)。
【0033】このように、暖房放熱器温度に上限値を設
定して、暖房放熱器温度Thが暖房放熱器上限温度Th
limを越えている場合には、流量制御弁20を開方向に
は開かないように制御し、暖房放熱器温度Thが暖房放
熱器上限温度Thlimより一定温度低い場合にのみ流量
制御弁20を開くようにしている。したがって、暖房放
熱器18には過剰の熱媒が供給されることもなく、定格
暖房能力を大きく上回ることなく暖房制御運転をするこ
とができる。
【0034】また、それぞれの空気調和機本体3には定
格暖房能力を上回るような量の熱媒が流れないので、暖
房熱源機2の能力に制限があった場合でも他の空気調和
機本体にも十分に熱媒を供給することができ、熱媒配管
19の配管抵抗が異なる場合でもどの空気調和機本体に
おいても等しく暖房運転することができる。
【0035】また、暖房放熱器温度の上限値Thlim
図中の破線ロで示すように、定格暖房能力運転時の暖房
放熱器18の温度Thと同じ温度に設定することとして
もよいが、本実施例のように、室温が低いときには暖房
放熱器上限温度Thlimを定格暖房能力運転時の暖房放
熱器温度Thよりも高く設定しておけば、暖房運転開始
時には定格暖房能力以上の暖房運転することが可能とな
り、急速暖房することもできる。さらに、部屋が暖まり
室温が高くなってきた場合には、暖房放熱器上限温度T
limを定格暖房能力運転時の暖房放熱器温度Thより
も低く設定することにより、暖房放熱器18において熱
交換された空気の温度を下げることができ、室温を快適
な温度に保つことができる。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、熱媒の流れやすい空気
調和機本体にあっても、一定量以上の熱媒が暖房放熱器
に供給されず、定格暖房能力を大きく上回るような運転
を防ぐことができ、熱媒の流れ過ぎによる室温の上昇を
抑えることができる。またその結果、熱媒の流れにくい
他の空気調和機本体にも熱媒を十分に供給することがで
きる。
【0037】このとき、室温が低い場合に上限値を定格
暖房能力運転時の暖房放熱器温度より高く設定しておけ
ば、定格暖房能力より高い能力で暖房運転することによ
り急速暖房することが可能になる。
【0038】また、室温が高い場合に上限値を定格暖房
能力運転時の暖房放熱器温度より低く設定しておけば、
定格暖房能力より低い能力で暖房運転することにより室
内の温度分布を良くし、快適な室温に保つことができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である空気調和機の構成図で
ある。
【図2】同上の空気調和機を示す概略構成図である。
【図3】同上の空気調和機本体における暖房制御を示す
フローチャートである。
【図4】設定温度と室温との温度差を表現するメンバー
シップ関数を示す図である。
【図5】室温の温度変化量を表現するメンバーシップ関
数を示す図である。
【図6】出力メンバーシップ関数を示す図である。
【図7】同上の空気調和機本体の暖房放熱器上限温度と
室温との関係を示す図である。
【符号の説明】
15 熱媒循環回路 16 熱媒加熱機 18 暖房放熱器 20 流量制御弁 24 室温センサ 25 設定器 26 室温制御部 27 温度センサ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒を加熱するための熱媒加熱機と少な
    くとも1台以上の空気調和機本体とから構成され、 空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流れる熱媒に
    よって暖房を行ない、流量制御弁によって前記熱媒流量
    を調整することによって暖房能力を制御するようにした
    空気調和機において、 室温に応じて暖房放熱器温度に上限値を設け、暖房放熱
    器温度が当該室温における暖房放熱器温度の上限値を越
    えないように前記流量制御弁を調整するようにした空気
    調和機の暖房運転時における制御方法。
  2. 【請求項2】 室温が低い場合に、暖房放熱器温度の上
    限値を、定格暖房能力運転時の当該室温における暖房放
    熱器温度よりも高く設定したことを特徴とする請求項1
    に記載の空気調和機の暖房運転時における制御方法。
  3. 【請求項3】 室温が高い場合に、暖房放熱器温度の上
    限値を、定格暖房能力運転時の当該室温における暖房放
    熱器温度よりも低く設定したことを特徴とする請求項1
    又は2に記載の空気調和機の暖房運転時における制御方
    法。
JP6095518A 1994-04-08 1994-04-08 空気調和機の暖房運転時における制御方法 Pending JPH07280321A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN105509236A (zh) * 2015-12-18 2016-04-20 宁波奥克斯空调有限公司 空调辅助电加热的控制方法
WO2020066016A1 (ja) * 2018-09-28 2020-04-02 三菱電機株式会社 空気調和機
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