JPH07280323A - 空気調和機及び空気調和機の除湿運転時における制御方法 - Google Patents

空気調和機及び空気調和機の除湿運転時における制御方法

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JPH07280323A
JPH07280323A JP6095519A JP9551994A JPH07280323A JP H07280323 A JPH07280323 A JP H07280323A JP 6095519 A JP6095519 A JP 6095519A JP 9551994 A JP9551994 A JP 9551994A JP H07280323 A JPH07280323 A JP H07280323A
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JP
Japan
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heating
temperature
air conditioner
heat medium
main body
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Application number
JP6095519A
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English (en)
Inventor
Takahiro Onishi
隆博 大西
Hironobu Fujii
宏信 藤井
Yasuo Tauchi
康夫 田内
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Noritz Corp
Original Assignee
Noritz Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 温水の熱を利用して暖房を行なう空気調和機
において、除湿運転時の温度制御特性を改善する。 【構成】 除湿運転において、空気調和機本体2の室温
制御部30は熱媒温度制御部28から送信された熱媒設
定温度信号を受信すると、熱媒温度制御部28に送信し
た熱媒要求温度と熱媒要求温度とを比較して、熱媒設定
温度が熱媒要求温度より高い場合には、流量制御弁26
の制御量を少なくする低能力制御運転を行なう。 【効果】 除湿運転において、熱媒温度が高い場合でも
暖房能力が過剰とならず、快適な室温に保つことができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は空気調和機及び空気調和
機の除湿運転時における制御方法に関する。具体的にい
うと、空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流れる
熱媒によって暖房運転を行ない、暖房運転と同時に冷房
運転を行なうことにより除湿運転を行なうようにした空
気調和機及び当該空気調和機の除湿運転時における制御
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】空気調和機における暖房機能としては、
最近では熱媒として温水を循環させてその熱によって室
内の暖房を行なわせるようにし、また、除湿運転時には
冷房運転と暖房運転とを同時に行なわせるようにして、
除湿された空気を温水の熱によって再び加熱して冷たい
空気が室内に送風されないようにした空気調和機が提案
されている。このような空気調和機としては特開平2−
103330号公報に開示されたものがある。
【0003】このように温水を利用して室内の暖房を行
なうようにした空気調和機において、暖房運転時には、
室内機に設けた暖房放熱器に熱媒配管を通して、給湯器
により一定温度に加熱した温水を循環させ、熱媒配管に
設けた流量制御弁により温水流量を調整することにより
設定温度となるように室温制御を行なっている。
【0004】又、図9に示すような空気調和機61にお
いては、給湯器62から室内機などの空気調和機本体6
3に温水を給湯する熱媒配管64に、床下に張りめぐら
せた暖房放熱器(図示せず)から放熱させ室内を暖房す
るようにした床暖房装置65やファンコンベクタなどの
その他の暖房装置66が接続されており、これらの暖房
装置65、66にも熱媒配管64を介して温水を循環さ
せるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】この空気調和機61に
おいては、暖房運転時には空気調和機本体63は給湯器
62に対して高温(例えば80℃)の温水を供給するよ
うに熱媒要求温度信号を出力し、給湯器62は高温の温
水を空気調和機本体63の暖房放熱器に供給することに
よって、図10に示す室温変化曲線イのように速やかに
設定温度T1にまで室温Trを上昇させ、設定温度T1
近の一定温度になるよう室温制御している。
【0006】また、除湿運転時には空気調和機本体63
は低温(例えば60℃)の温水を供給するように熱媒要
求温度信号を出力し、給湯器62は低温の温水を空気調
和機本体63の暖房放熱器に供給することにより、室温
変化曲線ロのように速やかに設定温度T2にまで室温T
rを上昇させ、設定温度T2付近の一定温度になるよう
室温制御している。
【0007】すなわち、除湿運転時にあっては、冷房運
転による温度低下分を相殺するだけの熱量しか必要とし
ないので、高温の温水によって室温制御しようとすれ
ば、かなり流量制御弁を絞らなければならず、暖房運転
時に大きな暖房能力が得られるように設計された流量制
御弁の全閉近くの僅かな弁開度の範囲で、流量制御弁の
弁開度を制御しなければならない。このため、弁開度の
動作範囲が狭く、除湿運転時における弁開度の制御が非
常に困難であり、また、温水供給圧力の変動等による僅
かな温水流量変化でも室温に対する影響が大きく、一定
温度に室温制御するのが困難であった。そこで、低温の
温水を暖房放熱器に供給することによって、実質的に弁
開度の動作範囲を広げるとともに、温水の流量変化によ
る影響が少なくなるよう、室温制御を行なっている。
【0008】しかしながら、空気調和機本体63におい
て除湿運転中に、他の暖房装置例えば床暖房装置65に
おいて暖房運転が開始され、高温の温水を供給するよう
給湯器62に対して熱媒要求温度信号が出力された場合
には、床暖房装置65の暖房能力が不足しないよう給湯
器62は高温の温水を供給する。このため、空気調和機
本体63には高温の温水が供給されてしまい、実際には
図10に示す室温変化曲線ハのように、過渡的に室温T
rが高温又は低温となってハンチングを起こしてしまう
という問題点があった。
【0009】本発明は叙上の従来例の欠点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的とするところは、温水の熱を
利用して暖房を行なう空気調和機において、除湿運転時
の温度制御特性を改善することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明の空気調和機は、
熱媒を加熱するための熱媒加熱機と少なくとも1台以上
の空気調和機本体とから構成され、空気調和機本体に備
えられた暖房放熱器に流れる熱媒によって暖房運転を行
ない、暖房運転と同時に冷房運転を行なうことにより除
湿運転を行なうようにした空気調和機において、除湿運
転時において、検出された熱媒温度又は熱媒加熱機に設
定された熱媒温度に応じて空気調和機本体の暖房能力制
御方法を切り替えることを特徴としている。
【0011】この空気調和機には、さらに暖房加熱機か
ら供給される熱媒との熱交換により暖房する暖房装置本
体を備えることができる。
【0012】このとき、流量制御弁によって当該空気調
和機本体の暖房放熱器に流れる熱媒流量を調節すること
により暖房能力を制御することができる。
【0013】また、本発明の空気調和機の除湿運転時に
おける制御方法は、熱媒を加熱するための熱媒加熱機と
少なくとも1台以上の空気調和機本体とから構成され、
空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流れる熱媒に
よって暖房運転を行ない、暖房運転と同時に冷房運転を
行なうことにより除湿運転を行なうようにした空気調和
機の除湿運転時において、検出された熱媒温度又は熱媒
加熱機に設定された熱媒設定温度に応じて、空気調和機
本体の暖房能力制御方法を切り替えて暖房運転制御する
ことを特徴としている。
【0014】本発明の第2の空気調和機の除湿運転時に
おける制御方法は、上記制御方法の具体的な方法であっ
て、検出された熱媒温度又は熱媒加熱機に設定された熱
媒設定温度が空気調和機本体からの熱媒要求温度よりも
高い場合には、空気調和機本体を暖房能力の低い状態で
暖房運転制御することを特徴としている。
【0015】
【作用】本発明の空気調和機における除湿運転にあって
は、検出された熱媒温度または熱媒加熱機に設定された
温度によって、暖房能力制御方法を切り替えている。こ
のため、空気調和機本体以外の暖房装置において暖房運
転が行なわれ、空気調和機本体に熱媒要求温度より高い
熱媒が流れたとしても、暖房能力制御方法を切り替えて
暖房能力を低くして暖房制御することができる。また、
他の暖房装置の暖房運転が停止され、熱媒要求温度の熱
媒が流れた場合には、元の暖房能力に戻して暖房制御す
ることができる。したがって、除湿運転中の室温が設定
した室温温度よりも高くならず、快適な除湿運転を行な
うことができる。
【0016】このとき、検出された熱媒温度により暖房
能力制御方法を切り替えることにすれば、精度よく設定
温度付近の一定温度に室温制御することができる。
【0017】また、熱媒加熱機に設定された温度によっ
て暖房能力制御方法を切り替えることにすれば、他の暖
房装置の運転が開始されあるいは停止されて熱媒加熱機
に設定された温度が変更された時にのみ、熱媒流量を調
整すればよく暖房能力制御を簡単にすることができる。
【0018】
【実施例】図1は本発明の一実施例である空気調和機1
である温水暖房システムの構成図であって、主として空
気調和機本体2、床暖房装置3、ファンコンベクタなど
その他の暖房装置4及び給湯器のような暖房熱源機5か
ら構成されている。また、図2に示すものは、空気調和
機本体2を示す概略構成図であって、当該空気調和機本
体2は、室内機6、室外機7とより構成されており、冷
房機能や暖房機能及び除湿機能を備えている。なお、温
水暖房システムは1台の暖房熱源機5と2台以上の空気
調和機本体2とにより構成することもできる。
【0019】(冷房機能)冷媒循環回路8は、室外機7
の内部に配設されたコンプレッサ9、凝縮機10及びキ
ャピラリーチューブ11と室内機6の内部に配設された
蒸発熱交換器12とを冷媒配管13を介して接続して構
成されている。また、室外機7の内部には、凝縮機10
の熱を屋外に放熱させるための放熱用ファン14が設け
られており、室内機6の内部において蒸発熱交換器12
の下方には凝縮して蒸発熱交換器12に付着した水滴を
受けて排出するためのドレンパン15が設けられてい
る。
【0020】しかして、冷媒循環回路8を運転すること
により、一般的な冷房装置と同様な作用によって室内の
冷房を行なうことができる。すなわち、冷房運転時に
は、コンプレッサ9を運転して凝縮機10で凝縮させ、
その凝縮冷媒を蒸発熱交換器12で気化させる熱力学的
サイクルを繰り返すと、蒸発熱交換器12で冷媒が気化
する際に気化熱として周囲の熱を奪う。従って、室内機
6の空気取入れ口17から流入した空気は蒸発熱交換器
12で冷却され、冷却された空気は送風用ファン16に
よって室内機6の吹出し口18から室内へ送り出され、
室内の冷房が行なわれる。
【0021】(暖房機能)また、熱媒循環回路21は、
暖房熱源機5の内部に配設された熱媒加熱機22及びポ
ンプ23と、室内機6の内部に配設された暖房放熱器2
4とを熱媒配管25を介して接続して構成されており、
熱媒配管25には流量制御弁26及び温度センサ27が
設けられている。熱媒循環回路21内には温水のような
熱媒が存在しており、ポンプ23を運転すると熱媒が熱
媒循環回路21内を強制的に循環させられる。熱媒加熱
機22は例えば熱交換器22aとガスバーナ22bとか
らなっており、熱媒加熱機22の熱量は、暖房運転時に
は空気調和機本体2から送信された熱媒要求温度信号に
応じて熱媒の温度が高温、例えば80℃付近の一定温度
となるよう熱媒温度制御部28によって制御されてい
る。すなわち、熱媒加熱機22から流出する熱媒温度は
熱交換器22aの出口側に設けられた温度センサ27に
よって検出されており、熱媒温度制御部28は温度セン
サ27によって検出している熱媒温度に基づき、熱媒加
熱機22から流れ出る熱媒の温度が一定温度となるよう
例えばガスバーナ22bの比例制御弁29をフィードバ
ック制御している。こうして熱媒配管25を通って暖房
放熱器24へ送られた一定温度の熱媒は暖房放熱器24
で放熱し、空気取入れ口17から流入した空気は暖房放
熱器24により熱媒と熱交換して暖められ、暖められた
空気は送風用ファン16によって室内機6の吹出し口1
8から室内へ送り出され、室内の暖房が行なわれる。
【0022】さらに熱媒配管25には、空気調和機本体
2の他に床暖房装置3やその他の暖房装置4が接続され
ており、熱媒配管25に接続された床暖房装置3からも
熱媒温度制御部28に対して熱媒要求温度信号が送信さ
れ、熱媒加熱機22の熱量は、暖房運転時には熱媒の温
度が高温となるよう熱媒温度制御部28によって制御さ
れている。そして、一定温度に加熱された熱媒は、熱媒
循環回路21内を強制的に循環させられ、床暖房装置3
やその他の暖房装置4の暖房放熱器で放熱されることに
より室内の床暖房を行なうことができる。
【0023】(除湿機能)また、冷媒循環回路8と熱媒
循環回路21とを同時に運転することにより、室内機6
の空気取入れ口17から流入した空気は蒸発熱交換器1
2で冷却され、空気中の水分が凝縮して取り除かれる。
冷却された空気は暖房放熱器24により熱媒と熱交換さ
れることにより暖められ、暖められた空気は送風用ファ
ン16によって室内機6の吹出し口18から室内へ送り
出され、快適な温度に保たれたまま室内の除湿が行なわ
れる。除湿運転が設定器32で設定されると、室温制御
部30から熱媒温度制御部28へ熱媒要求温度信号が送
られる。このとき、熱媒加熱機22の熱量は、室温制御
部30から送信された熱媒要求温度信号に応じて熱媒の
温度が低温、例えば60℃付近の一定温度となるよう熱
媒温度制御部28によって制御され、熱媒温度制御部2
8に設定された熱媒設定温度は室温制御部30へと送信
されている。
【0024】また、床暖房装置3やその他の暖房装置4
から送信された熱媒要求温度信号によって熱媒温度制御
部28に設定された熱媒設定温度は、空気調和機本体2
の室温制御部30へと送信されている。この熱媒温度制
御部28にあっては、暖房能力の低下を防ぐため、床暖
房装置3やその他の暖房装置4から送信された複数の熱
媒要求温度信号の中で熱媒設定温度の高い熱媒要求温度
信号を優先的に採用するようになっており、空気調和機
本体2において除湿運転中に床暖房装置3やその他の暖
房装置4が運転されると、熱媒温度制御部28は高温と
なるように熱媒を加熱制御する。
【0025】一方、室温Tr、つまり空気調和機本体2
における暖房放熱器24からの放熱量は、流量制御弁2
6によって熱媒循環回路21を循環する熱媒の流量を制
御することにより調整される。室温Trは室内機6に設
けられた室温センサ31によって検出されており、ま
た、設定器32(例えば、コントロールパネルやリモー
トコントローラ等に設けられた温度設定スイッチなど)
によって室温Trの希望値を設定できるようになってい
る。しかして、設定器32によって室温の設定値(設定
温度Ts)が入力されると、室温制御部30は室温セン
サ31によって検出している室温Trと設定温度Tsと
の偏差に基づいて、室温Trが設定温度Tsと等しくな
るよう流量制御弁26によって熱媒流量を制御する。こ
のとき、室温制御部30には複数の熱媒流量制御方法が
記憶されており、除湿運転時には熱媒温度制御部28か
ら送信されてきた熱媒設定温度と送信した熱媒要求温度
とを比較して、熱媒流量制御方法を適宜切り替えて熱媒
流量を制御し、室温を設定温度に保つようにしている。
例えば、空気調和機本体2のみで運転している場合や暖
房運転の場合には通常の制御動作で運転制御が行なわれ
るが、床暖房装置3やその他の暖房装置4の運転が行な
われ、熱媒要求温度よりも熱媒設定温度が高い場合に
は、除湿運転であるにもかかわらず熱媒循環回路21に
は高温の熱媒が流れているので、通常の運転制御よりも
流量制御弁26を絞って低い暖房能力で運転制御する低
能力制御動作に切り替えられ運転制御が行なわれる。
【0026】(空気調和機本体における運転制御動作)
図3に示すものは、空気調和機本体2における運転制御
を示すフローチャートであって、空気調和機本体2の運
転が開始される(S41)と、まず冷房運転であるかど
うか判断して(S42)、冷房運転であると判断した場
合には、コンプレッサ9の運転を開始して(S43)熱
媒循環回路21の流量制御弁26を閉じ(S44)、冷
房運転を行なう。次に冷房運転でない場合には暖房運転
であるかどうか判断し(S45)、暖房運転であると判
断した場合にはコンプレッサ9を停止して(S46)、
熱媒温度制御部28に対して高温の熱媒を供給するよう
に熱媒要求温度信号を送信する(S47)。その後、熱
媒温度制御部28から熱媒設定温度信号が室温制御部3
0に送信される(S48)が、この場合には熱媒温度制
御部28は高温に制御されているので、空気調和機本体
1は通常制御動作を行ない暖房運転が行なわれる(S4
9)。また、暖房運転でなく、除湿運転であると判断し
た場合には(S50)、コンプレッサ9の運転を開始し
て(S51)、熱媒温度制御部28に対して低温の熱媒
を供給するように熱媒要求温度信号を送信する(S5
2)。その後、熱媒温度制御部28からの熱媒設定温度
信号を室温制御部30が受信し(S53)、受信した熱
媒設定温度が要求温度より高くなければ(S54)、熱
媒温度制御部28は低温に制御されているので通常制御
動作が行なわれる(S55)。ステップS54で受信し
た熱媒設定温度が要求温度より高温であれば低能力制御
動作が行なわれる(S56)。
【0027】このように本発明の空気調和機本体2にあ
っては、熱媒温度制御部28へ送信した熱媒要求温度信
号の要求温度と室温制御部30へ送信されてきた熱媒設
定温度とによって通常制御動作と低能力制御動作とに暖
房制御方法を切り替えている。そして、それぞれの制御
動作時における室温制御は、室温制御部30によって流
量制御弁26をファジイ制御するものである。以下、通
常制御動作と低能力制御動作とについて詳しく説明す
る。
【0028】(通常制御動作)まず、通常制御動作から
説明する。室温制御部30は、室温センサ31によって
検出されている室温Trを所定のサンプリングタイムt
毎に取り込み、サンプリングタイムtにおける設定温度
Tsと現在の室温データTrnowとの差 F(t)=Ts−Trnow … を求める。同時に、現在の室温データTrnowとそれよ
り1つ前の室温データTroldとの差、すなわち温度変
化量 DT=Trnow−Trold … を求める。ここでサンプリングタイムtの間隔は例えば
2分間隔に設定されている。
【0029】つぎに、図4のメンバーシップ関数を参照
して温度差ファジイデータを求める。図4において横軸
は式で定義した温度差F(t)を示し、縦軸はファジ
イ変数のグレードを示しており、NBは「室温Trが設
定温度Tsより高い」ことを示すファジイ変数、NMは
「室温Trが設定温度Tsよりやや高い」ことを示すフ
ァジイ変数、ZOは「室温Trが設定温度にほぼ等し
い」ことを示すファジイ変数、PMは「室温Trが設定
温度Tsよりやや低い」ことを示すファジイ変数、PB
は「室温Trが設定温度Tsより低い」ことを示すファ
ジイ変数である。従って、図4の各メンバーシップ関数
を参照すれば、温度差F(t)における各ファジイ変数
NB、NM、ZO、PM、PBのグレードを求めること
ができる。また、図5のメンバーシップ関数を参照して
温度変化量ファジイデータを求める。図5において横軸
は式で定義した温度変化量DTを示し、縦軸はファジ
イ変数のグレードを示しており、Nは「室温Trが負に
変化している」ことを示すファジイ変数、Zは「室温T
rに変化なし」を示すファジイ変数、Pは「室温Trが
正に変化している」ことを示すファジイ変数である。従
って、図5の各メンバーシップ関数を参照すれば、温度
変化量DTにおける各ファジイ変数N、Z又はPのグレ
ードを求めることができる。
【0030】例えば、あるサンプリングタイムtにおい
て設定温度Ts=26℃、現在の室温データTrnow
21.8℃、1つ前の室温データTrold=20.75℃
とすると、式よりF(t)=+4.2℃であるから、図
4のメンバーシップ関数を参照すると、各ファジイ変数
のグレード値は、 NB=0, NM=0, ZO=0, PM=0, P
B=1.0 となる。一方、式より、温度変化量DT=+1.05℃
であるから、図5のメンバーシップ関数を参照すると、
各ファジイ変数のグレード値は、 N=0, Z=0.5, P=0.5 となる。
【0031】つぎに、室温制御部30は、表1に示す1
5個の制御ルールを参照して、上記のようにして算出し
た温度差ファジイデータ及び温度変化量ファジイデータ
から出力メンバーシップ値を求める。
【0032】
【表1】
【0033】この流量制御弁26の開閉に関する出力メ
ンバーシップ関数は、図6に示されており、NBvは
「流量制御弁26を閉じる」ことを示すファジイ変数、
NMvは「流量制御弁26を少し閉じる」ことを示すフ
ァジイ変数、ZOvは「流量制御弁26の開度をそのま
ま保持する」ことを示すファジイ変数、PMvは「流量
制御弁26を少し開く」ことを示すファジイ変数、PB
vは「流量制御弁26を開く」ことを示すファジイ変数
であって、図6のように流量制御弁26の制御量Gを割
当てられている。表1の制御ルール(ファジイルール)
はR1〜R15まであり、例えば、ルールR1は、「温
度差F(t)のファジイ変数がNB(室温Trが設定温
度Tsより高い)で、かつ、温度変化量DTのファジイ
変数がN(負に変化している)であれば、出力メンバー
シップ関数のファジイ変数をNMv(流量制御弁26を
少し閉じる)にする。」というルールであり、求めた温
度差ファジイデータ及び温度変化量ファジイデータがこ
れらのルールR1〜R15をどの程度満たすかはmin演
算により求める。すなわち、出力メンバーシップ値のグ
レードとして、温度差を示すファジイ変数のグレードと
温度変化量を示すファジイ変数のグレードとのうち小さ
い方の値をとる。例えば、上記数値を用いてR1のルー
ルを具体的に説明すると、温度差F(t)を示すファジ
イ変数NBのグレード値はNB=0、温度変化量DT
示すファジイ変数Nのグレード値はN=0であるから、
出力メンバーシップ値のグレードはNMv=0となる。
また、「温度差F(t)のファジイ変数がPB(室温T
rが設定温度Tsより低い)で、かつ、温度変化量DT
のファジイ変数がP(正に変化している)であれば、出
力メンバーシップ関数のファジイ変数をPMv(流量制
御弁26を少し開く)にする。」というルールR15に
ついては、ファジイ変数PBのグレード値はPB=1.
0、ファジイ変数Pのグレード値はP=0.5であるか
ら、出力メンバーシップ値のグレードはPMv=0.5と
なる。このようにしてルールR1からR15までmin演
算することにより、つぎのような15個の出力メンバー
シップ値が得られる。 R1: NMv=0 R2: ZOv=0 R3: PMv=0 R4: PBv=0 R5: PBv=0 R6: NBv=0 R7: NMv=0 R8: ZOv=0 R9: PMv=0 R10: PBv=0.5 R11: NBv=0 R12: NBv=0 R13: NMv=0 R14: NMv=0 R15: PMv=0.5 つぎに、出力メンバーシップ値をmax演算(同じファジ
イ変数のグレード値のうち最大値を求める)する。例え
ば、上記15個の出力メンバーシップ値をNBv、NM
v、ZOv、PMv、PBv毎にmax演算すると、つぎのよ
うな出力メンバーシップ合成値、 NBvm=0 NMvm=0 ZOvm=0 PMvm=0.5 PBvm=0.5 が得られる。こうしてmin-max演算により得られた合成
値は、1点化演算(重みづけ平均)される。すなわち、
つぎの式に従って制御量Gが演算される。
【0034】
【数1】
【0035】1点演算式(式)における重みづけ係数
は、例えばa=−12、b=−6、c=0、d=+6、
e=+12というように、予め決められている。従っ
て、出力メンバーシップ値として上記の値を用いると、
制御量GはG=+9となる。
【0036】このように、ファジイ推論で求めた流量制
御弁26の制御量G=+9を現在のアドレスG0に加算
して目標アドレスGsを求める。例えば、現在アドレス
0=10とすれば、目標アドレスはGs=G0+G=1
0+9=19となるので、流量制御弁26のアドレスと
ステップ数との関係が次の表2で与えられているとする
と、2220−1870=350ステップだけ流量制御
弁26を開方向に駆動することになる。
【0037】
【表2】
【0038】尚、この手法によれば、ファジイ推論でア
ドレスを算出し、流量制御弁26の特性に応じてアドレ
ス−ステップ数のテーブルを用意すればよいので、流量
制御弁26の開度−流量の特性がリニアでない(非線形
の)場合でも弁開度域に分けて制御演算式を変えたりす
る必要がない等の利点がある。
【0039】(低能力制御動作)次に、低能力制御動作
について説明する。この低能力制御動作にあっては、暖
房放熱器24には温度の高い熱媒が流れており、したが
って暖房放熱器24からの放熱量を少なくするように制
御されており、流量制御弁26の制御量を小さく駆動す
るように制御されている。つまり、上記1点演算式(
式)における各重みづけ係数は、例えばa=−6、b=
−3、c=0、d=+3、e=+6というようにあらか
じめ通常制御動作の場合の1/2の値に決められてお
り、正常制御動作時と同様にして、設定温度Ts、現在
の室温データTrnow及び一つ前の室温データTrold
ら15個の出力メンバーシップ値を算出し、さらにmin-
max演算により得られた合成値から制御量Gを演算す
る。例えば、先に用いたサンプリングタイムtにおける
設定温度Ts=26℃、現在の室温データTrnow=2
1.8℃、1つ前の室温データTrold=20.75℃か
ら制御量Gを求めると、G=+4.5となる。
【0040】このようにして、ファジイ推論で求めた流
量制御弁26の制御量G=+4.5を現在のアドレスG
0に加算して目標アドレスGsを求め、例えば、現在ア
ドレスG0=10とすれば、目標アドレスはG0=G0
G=10+4.5=14.5となるので、表2から20
30−1870=160ステップだけ流量制御弁26を
開方向に駆動することになる。
【0041】すなわち、低能力制御動作時にあっては、
除湿運転中にもかかわらず熱媒循環回路21には高温の
熱媒が流れているため、流量制御弁26の制御弁を小さ
く駆動することにより暖房放熱器24から放熱する熱量
を少なくして、吹出し口18から吹出される空気の温度
が高くならないように制御を行なっている。
【0042】また、低能力制御動作にはこれ以外にもい
ろいろな方法が考えられ、例えば算出した温度差ファジ
イデータ及び温度変化量ファジイデータから出力メンバ
ーシップ値を求めるための制御ルールを変更することに
してもよい。すなわち、表1に示した制御ルール、例え
ば、R1の「流量制御弁26を少し閉じる」ことを示す
ファジイ変数NMvを「流量制御弁26を閉じる」こと
を示すファジイ変数NBvに変更したり、同様に、R5
の「流量制御弁26を開く」ことを示すファジイ変数P
Bvを「流量制御弁26を少し開く」ことを示すファジ
イ変数PMvに変更することとしてもよい。また、温度
変化量を示すファジイ変数のグレードを示すメンバーシ
ップ関数を例えば図7に示すように変更することとして
もよい。さらに、表2に示すアドレス−ステップ数のテ
ーブルを変更して、流量制御弁26の弁開度が小さくな
るよう流量制御弁26のアドレスに対応するステップ数
を小さくしてもよい。
【0043】また、このように熱媒設定温度と熱媒要求
温度との比較により2値的(高いか低いか)に制御方法
を切り替えることにしておけば、上述のように比較的簡
単なファジイ推論で温度制御することができ、上記a〜
eの各重みづけ係数や各メンバーシップ関数の調整(推
論のチューニング)も容易に行なえるという利点があ
り、床暖房装置3などの運転開始時や運転終了時など熱
媒設定温度の変更時に制御動作が切り替られるので、熱
媒温度変化の過渡期に流量制御弁26の弁開度がチャタ
リングするのを防止することができ、流量制御弁26の
耐久性の面からも好ましい。
【0044】また、上記実施例においては熱媒温度制御
部28に設定された熱媒設定温度を室温制御部30に送
信することにより、除湿運転時の制御方法を切り替えて
いたが、図8に示すように温度センサ27によって検出
された熱媒温度を室温制御部に送信することにより、検
出された熱媒温度を用いて除湿運転時の制御方法を切り
替えることとしてもよい。例えば、熱媒の温度により熱
媒温度ファジイデータを求め、熱媒温度ファジイデータ
や温度差ファジイデータ及び温度変化量ファジイデータ
から出力メンバーシップ値を求めるための制御ルールを
作成すればよい。この場合には熱媒温度という新たな要
素を取り入れなければならないので制御ルールが3次元
となりファジイ推論が複雑になる恐れもあるが、室温制
御をきめ細かく行なうことができ、精度よい室温調整を
することができる。なお、これら以外にも暖房運転時の
制御方法には様々な方法が考えられるのはいうまでもな
い。
【0045】
【発明の効果】本発明によれば、その他の暖房装置の運
転により熱媒の温度が高くなった場合でも、室温が設定
温度より高くならず快適に除湿運転することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である空気調和機を示す概略
構成図である。
【図2】同上の空気調和機本体を示す概略構成図であ
る。
【図3】同上の空気調和機本体における運転制御を示す
フローチャートである。
【図4】設定温度と室温との温度差を表現するメンバー
シップ関数を示す図である。
【図5】室温の温度変化量を表現するメンバーシップ関
数を示す図である。
【図6】出力メンバーシップ関数を示す図である。
【図7】室温の温度変化量を表現する別なメンバーシッ
プ関数を示す図である。
【図8】本発明の別な実施例である空気調和機を示す概
略構成図である。
【図9】従来例の空気調和機を示す概略構成図である
【図10】従来例における室温制御の挙動を示す図であ
る。
【符号の説明】
21 熱媒循環回路 22 熱媒加熱機 24 暖房放熱器 26 流量制御弁 30 室温制御部 31 室温センサ 32 設定器

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱媒を加熱するための熱媒加熱機と少な
    くとも1台以上の空気調和機本体とから構成され、 空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流れる熱媒に
    よって暖房運転を行ない、暖房運転と同時に冷房運転を
    行なうことにより除湿運転を行なうようにした空気調和
    機において、 除湿運転時において、検出された熱媒温度又は熱媒加熱
    機に設定された熱媒温度に応じて空気調和機本体の暖房
    能力制御方法を切り替えることを特徴とする空気調和
    機。
  2. 【請求項2】 暖房加熱機より供給される熱媒との熱交
    換により暖房する暖房装置本体をさらに備えたことを特
    徴とする請求項1に記載の空気調和機。
  3. 【請求項3】 流量制御弁によって当該空気調和機本体
    の暖房放熱器に流れる熱媒流量を調節することにより暖
    房能力を制御することを特徴とする請求項1又は2に記
    載の空気調和機。
  4. 【請求項4】 熱媒を加熱するための熱媒加熱機と少な
    くとも1台以上の空気調和機本体とから構成され、 空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流れる熱媒に
    よって暖房運転を行ない、暖房運転と同時に冷房運転を
    行なうことにより除湿運転を行なうようにした空気調和
    機において、 検出された熱媒温度又は熱媒加熱機に設定された熱媒設
    定温度に応じて、空気調和機本体の暖房能力制御方法を
    切り替えて暖房運転制御することを特徴とする空気調和
    機の除湿運転時における制御方法。
  5. 【請求項5】 熱媒を加熱するための熱媒加熱機と少な
    くとも1台以上の空気調和機本体とから構成され、 空気調和機本体に備えられた暖房放熱器に流れる熱媒に
    よって暖房運転を行ない、暖房運転と同時に冷房運転を
    行なうことにより除湿運転を行なうようにした空気調和
    機において、 検出された熱媒温度又は熱媒加熱機に設定された熱媒設
    定温度が空気調和機本体からの熱媒要求温度よりも高い
    場合には、空気調和機本体を暖房能力の低い状態で暖房
    運転制御することを特徴とする空気調和機の除湿運転時
    における制御方法。
JP6095519A 1994-04-08 1994-04-08 空気調和機及び空気調和機の除湿運転時における制御方法 Pending JPH07280323A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017067417A (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 三菱電機株式会社 温水暖房システム

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JP2017067417A (ja) * 2015-10-02 2017-04-06 三菱電機株式会社 温水暖房システム

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