JPH07280070A - 駆動伝達装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 組み立てが簡単で熟練を要しない駆動伝達装
置を提供する。 【構成】 Ｕ字形状あるいは中空四角形状を成し、その
対向する２面に軸受構造を形成し、該形状の対向する２
面の間に、回転伝達部を組み込んだ装置に於いて、該回
転伝達部を回転軸と伝達部に分離し、回転軸の円周方向
の少なくとも一部を長手方向に平面部を形成し、且つ、
伝達部の回転軸と嵌合する内径の少なくとも一部を、回
転軸の平面部と嵌合するように平面部を形成し、組込み
時に、一体形成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、駆動伝達装置の構造に
関するものである。特に両軸受支持方式の駆動伝達装置
に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、駆動伝達装置の構造に関しては、
種々の方式が実用化されているが、特に伝達効率を上げ
るために両軸受支持方式の駆動伝達装置が良く採用され
ている。ここで、両軸受支持方式の駆動伝達装置の構造
について、従来一般的に採用されている技術について、
従来例を断面で示す図３、図４を参照して簡単に述べ
る。

【０００３】図３に於いて、１はＵ字形状を成す基板で
あり、対向する２面に軸受３、３’が圧入、あるいはカ
シメ等により一体的に取付けられている。回転軸４、伝
達ギア５、７は最終的には圧入ピン、あるいはＳＰピン
６、６’等で一体化され、伝達部品として２ヶの軸受
３、３’を回転中心として回転され、駆動力を伝達す
る。

【０００４】本機構を組み込み、一つのユニットとして
完成させるためにはＵ字形状の基板１の間に、伝達ギア
５を空中配置しながら伝達ギア７が圧入ピン６等で一体
化された回転軸４を、図中右側より軸受３’に貫通させ
たのち、伝達ギア５の内径に差し込みながら軸受３に貫
通させる。

【０００５】その後、圧入ピン６’を伝達ギア５と回転
軸４の穴を合わせながら工具あるいは治具を用いて圧入
しなければならない。

【０００６】図４の従来例は図３の従来例の変形で、伝
達ギア７がない場合で、且つＵ字形状の基板を１と２に
分離している。この場合は回転軸４と伝達ギア５を一体
加工、あるいは図３で示したように圧入ピン６、６’等
で前もって一体化させておき左右より基板１、２を差し
込んだ後、ビス８等で一つのユニットとして完成させて
いる。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たような従来例では、部品加工が複雑であったり、又、
Ｕ字形状を成す基板部品を分割したり、更には組込みに
熟練と工数を必要とし、かつ、一度ユニットとして完成
させたのちは、分解が非常に困難であるなどの大きな欠
点を有していた。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記欠点を解
決するために発明されたもので、Ｕ字形状あるいは中空
四角形状を成し、その対向する２面に軸受構造を形成
し、その対向する２面の間に回転伝達部を組込んだ装置
（ユニット）に於いて、回転伝達部を回転軸と伝達部に
分離し、回転軸の円周方向の少なくとも一部を長手方向
に平面部を形成し、且つ、伝達部の回転軸と嵌合する内
径の少なくとも一部を回転軸の平面部と嵌合するよう平
面部を形成して、組込み時に一体形成出来るようにし、
部品加工の容易さと、組込みの簡便さを図ったものであ
る。

【０００９】

【実施例】次に、図面を参照して、本発明の実施例につ
いて具体的に説明する。図１は本発明の駆動伝達装置の
断面図であり、図２はその平面図てある。図１、図２に
於いて、符号１１は、本装置の駆動源であるモータであ
る。モータ１１の回転軸にはウオームピニオン１２が圧
入されている。モータケースにはＵ字形を成した基板１
３がビス１４によって２ヶ所で固定される。また、基板
１３の対向する面には絞り加工により、軸受部１３ａ、
１３ｂが形成されている。

【００１０】１４は回転軸で、２ヶ所に平面部１４ａ、
１４ｂが形成されている。１５は伝達ウオームギアでウ
オームピニオン１２とかみ合い、モータ１１の回転を伝
達する。ウオームギア１５の中芯部は回転軸１４の円形
部１４ｃより、若干大きい内径部と回転軸１４の第一の
平面部１４ａと嵌合する平面部をもった内径部とで構成
されている。

【００１１】１６は、本伝達装置の伝達を次の伝達機構
に接続するための接続ギアである。接続ギア１６の中芯
部は回転軸１４の第二の平面部１４ｂと嵌合する平面部
をもった内径部で構成されている。１７は、Ｅリングで
接続ギア１６の抜け防止の役目をしている。本発明は上
述のような構成になっており、次に組込み手順について
述べる。

【００１２】対向する面に一体加工された軸受部１３
ａ、１３ｂをもつＵ字形状を成した基板１３をベース
に、まず図１に於いて、左側より回転軸１４を軸受部１
３ａを貫通させながら、基板１３の対向する面の間に、
ウオームギア１５を配置しながら、ウオームギア１５の
内径平面部と回転軸１４の第一の平面部１４ａが、同位
置になるように合わせながら嵌合させる。同時に回転軸
１４を軸受部１３ｂに貫通させる。

【００１３】上記作業が完了したのち、接続ギア１６の
内径平面部を回転軸１４の第二の平面部１４ｂと同位置
になるように合わせながら嵌合させる。最後に回転軸１
４にＥリング１７を差し込むことにより、基板１３への
組込みが完了する。

【００１４】この時ウオームギア１５と接続ギア１６は
そのおのおのの内径平面部が回転軸１４の平面部１４
ａ、１４ｂと嵌合しているため、一体で回転することが
出来る。

【００１５】基板１３への組込みが完了したのち、この
基板ユニットをモータ１１のモータケースにビス１４に
よって固定することで、本発明の駆動伝達装置は完成す
る。本実施例では、基板１３をプレス加工を前提とし、
且つ、Ｕ字形状としているが、強度等が保証されれば、
モールド成形でも問題はなく、且つ、Ｕ字形状でなく中
空角形形状でも問題はない。

【００１６】

【発明の効果】本発明は上述したような構造、構成にな
っており、部品加工が容易であり、組込みに於いても専
用の治具、工具等を用いる必要がなく、熟練を必要とせ
ず、容易に組込みが可能であるため、大きなコストダウ
ンの効果が期待できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】図１は、本発明の駆動伝達装置の断面図であ
る。

【図２】図２は、本発明の駆動伝達装置の平面図であ
る。

【図３】図３は、従来例の駆動伝達装置の断面図であ
る。

【図４】図４は、他の駆動伝達装置の断面図である。

【符号の説明】

１１ 駆動モータ １２ ウオームピニオン １３ 基板 １４ 回転軸 １５ ウオームギア １６ 接続ギア

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 Ｕ字形状あるいは中空四角形状を成し、
   その対向する２面に軸受構造を形成し、該形状の対向す
   る２面の間に、回転伝達部を組み込んだ装置に於いて、
   該回転伝達部を回転軸と伝達部に分離し、回転軸の円周
   方向の少なくとも一部を長手方向に平面部を形成し、且
   つ、伝達部の回転軸と嵌合する内径の少なくとも一部
   を、回転軸の平面部と嵌合するように平面部を形成し、
   組込み時に、一体形成するようにしたことを特徴とする
   駆動伝達装置。
2. 【請求項２】 請求項１記載の駆動伝達装置に於いて、
   Ｕ字形状或いは中空四角形状のその対向する２面に軸受
   けが一体に形成されたことを特徴とする駆動伝達装置。
3. 【請求項３】 対向した位置に軸受を形成したＵ字形状
   あるいは中空四角形状の基板と、前記軸受に回転可能に
   支持されかつその一部に平面部が形成された回転軸と、
   前記軸受の間で前記回転軸に嵌合しかつ嵌合状態で回転
   軸の前記平面部と係合する平面部が形成された伝達部を
   有することを特徴とする動力伝達装置。
4. 【請求項４】 請求項３記載の動力伝達装置において、
   前記回転軸は、１つの軸受の外部に突出した部分を有
   し、該部分には、駆動力を伝達するために接続ギヤに係
   合する他の平面部が形成されていることを特徴とする動
   力伝達装置。