JP4122125B2 - ピニオンの装着構造及びこれを採用した継軸装置のシリーズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動軸の先端に、該駆動軸と一体回転可能に継軸を装着し、この継軸にピニオン本体を一体回転可能に装着するピニオンの装着構造に関する。
【0002】
なお、本明細書における「ピニオン」には「小歯車」のほか、「小ローラ」の概念も含むものとする。
【0003】
【従来の技術】
駆動軸(例えばモータ軸)の先端に、ピニオンを形成する場合、モータ軸に直接歯切りする方法と、図6に示されるように、駆動軸2に対して(継軸兼用の)ピニオン本体4をキー3を介して一体回転可能に装着し、このピニオン本体4を一対の軸受6、7を介してケーシング(軸受ケース)8に装着する構造が知られている。
【0004】
又、図7に示されるように、駆動軸10にキー12を介して継軸14を一体回転可能に装着し、この継軸14にキー16を介してピニオン本体18を一体回転可能に装着する構造も提案されている。
【0005】
この構造では、継軸14を軸受ケース20に支持するための一対の軸受21、22の軸方向位置が止め輪24、26によって規制され、この軸受21の端部21Aにピニオン本体18の段部18Aが当接することによって該ピニオン本体16の軸受ケース20に対する位置決めがなされる。一方、駆動軸10の側から継軸14を貫通してピニオン本体18の軸心部にボルト28が螺入され(ねじ込まれ)、該ボルト28の締付けによって継軸14の段部14Aが軸受22の端部22Aと当接することにより、該継軸14の軸受ケース20に対する軸方向の位置決めがなされるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、この図7に示した従来構造においては、ピニオン本体18の軸方向の位置決めを、該ピニオン本体18の段部18Aと軸受21の端部21Aとの当接調整(及びボルト28のねじ込み)によって行うようにしていたため、軸受21の寸法がピニオン本体18の寸法に依存して強く制限されるという問題があった。
【0007】
また、この部分での当接が良好でなかった場合には、何らかの調整を行わなければならないが、潤滑油の浸入を防止するために接着剤を使用する部分であることからピニオン本体18の抜き差しが容易でなく、いわゆるシムの挿入や軸受21の端部21Aの削り取り等の調整作業が必ずしも簡単に行えないという問題もあった。
【0008】
一方、図6に示したような構造では、当接調整の問題こそ発生しないものの、ピニオン本体4が継軸を兼ねているため、設計の自由度が著しく低く、結果としてトータルの製造コストが上昇するという問題があった。又、この図6に係る構造は、組み付けの関係上(ピニオン本体4の歯切り部4Aが存在する側の)軸受6の内径DB2を該歯切り部4Aの最大外径DS2よりも(場合によっては要求される寸法以上に)大きくする必要があり、これに伴って、該歯切り部4A付近の軸受けケース8の半径方向の大きさRK2も(不必要に)大きくなってしまうという問題があった。
【0009】
本発明は、設計の自由度が高く、軸受の大きさと関係なく歯切り部の最大外径の大きなピニオン本体の装着を可能とし、或いは逆に、ピニオン本体の大きさと関係なく軸受を最適な大きさに設定することができ、結果として歯切り部付近の軸受けケースの半径方向の寸法を短縮することのできるピニオンの装着構造を提供することを目的とし、併せて、この設計の自由度が高いこと利用して、無駄を省いた(即ち共用部品の多い)継軸装置のシリーズを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、駆動軸の先端に、該駆動軸と一体回転可能に継軸を装着し、この継軸にピニオン本体を一体回転可能に装着するピニオンの装着構造において、前記ピニオン本体が、次段への動力伝達部を含むヘッド部と、該ヘッド部に対して段差を有して筒状に形成された筒部と、を備え、前記継軸が、前記ピニオン本体の筒部が挿入される凹部と、前記ピニオン本体が該凹部に挿入された際に前記段差が当接することにより該ピニオン本体の継軸に対する軸方向位置を決定する基準端部と、自身の外周に形成された凸部と、を備え、前記継軸を、前記凸部によって互いの距離を規定された一対の軸受を介して軸受ケースに対して軸方向に位置決めすることにより、ピニオン本体を軸受ケースに対して位置決めすると共に、該軸受ケースが、前記一対の軸受のうちの前記駆動軸側の軸受を前記凸部の一端側との間に挟んで軸方向に位置決めするための係止突起を、自身の内周側に備え、且つ前記軸受ケース及び前記一対の軸受のうちの反駆動軸側の軸受の双方に当接するカバー体を組み込むことにより、該反駆動軸側の軸受を該カバー体と前記継軸の凸部の他端側との間に挟持し、以て継軸の軸受ケースに対する軸方向の位置決めを行うことにより、上記課題を解決したものである。
【0011】
本発明においては、設計の柔軟性を考慮して基本的に継軸とピニオン本体とを別体で構成すると共に、ピニオン本体を直接的に軸受ケースに対して位置決めするのではなく、まずピニオン本体を継軸に対して位置決めし、次いで継軸を軸受ケースに対して位置決めするようにしている。
【0012】
具体的には、ピニオン本体は、その筒部が継軸の凹部に挿入されると共に、その段差を継軸の基準端部に当接するだけで継軸に対する軸方向の位置決めが完了する。
【0014】
この構成の結果、本発明によれば、ピニオン本体のヘッド部(歯切り部あるいはローラのトラクション部)を、(軸受を含む)他の部材から独立した独自の寸法で、即ち、次段の動力伝達体(ギヤあるいはローラ)との関係のみを考慮して自由に設計できる。又、これを軸受の方から見ると、ピニオン本体のヘッド部の寸法等の如何に関わらず、軸受に要求される本来の強度を満足する大きさとすれば良いことになるため、結局必要最小限の大きさの軸受を用いることができるようになり、特にヘッドの軸受ケースの半径方向の寸法の短縮が可能となるものである。
更に、本発明では、一対の軸受及びカバー体の存在をうまく利用して継軸を軸受ケースに対して軸方向に位置決めするようにしている。この構成によれば、例えば高度な位置調整を行う場合であっても、いわゆるシムの利用が簡単にできるため、該調整に特に困難は伴わない。
【0015】
なお、本発明においては、ピニオン本体の継軸に対する軸方向の位置決めの「維持」をどのような方法で行うかについては特に限定されない。具体的な方法としては、例えば従来と同様に、駆動軸の側から継軸を貫通してピニオン本体の軸心部にボルトを螺入するものであっても良いし、あるいは後述するように、ローレット結合の軸方向の固着力を利用するものであってもよい。もちろん、これらを併用したものであってもよい。
【0016】
また、本発明においてはピニオン本体を継軸と一体的に回転させるための手段についても特に限定されない。具体的な方法としては、例えば従来と同様に、キー溝とキーとの組み合わせを利用するものであってもよいし、あるいは後述するように、ローレット結合の固着力を利用するものであってもよい。いずれの場合も、駆動軸の側から継軸を貫通してピニオン本体の軸心部にボルトを螺入する構成を併用することができる。また、運転時のピニオン本体の回転方向が決まっている場合には、ボルトの螺旋方向(ねじの切られている方向)を運転時の回転によってよりねじ込まれるような方向に設定することにより、単純な圧入と該ボルト螺入による構成のみで回転方向の一体化が実現できる場合もある。
【0019】
更に、本発明は、ピニオンの装着構造の設計の柔軟性を積極的に利用して、異なる継軸部をそれぞれ有する複数の継軸装置から構成された継軸装置のシリーズを提供しようとするものである。
【0020】
即ち、本発明によれば軸受ケース、一対の軸受、及び継軸が同一で、ピニオン本体のみが異なる継軸装置を容易に、かつ低コストに製造することが可能となる。また、軸受ケース、及び一対の軸受が同一で、継軸及びピニオン本体のみが異なる継軸装置を容易に、かつ低コストに製造することも可能となる。従って、本発明に係る継軸装置のシリーズを在庫として、あるいは受注態様の1つとして確保しておくことにより、さまざまなモータとさまざまな減速機とを簡単に且つ低コストに自由に連結することができるようになる。
【0021】
なお、本発明は、ピニオンの種類、即ちその動力伝達部の形態については特に限定されない。即ち、本発明は、噛合位置に対する要求の厳しいベベルピニオン、あるいはハイポイドピニオンのような直交歯車機構に用いられるピニオンの場合に特に有効な効果をもたらすが、一般的な平行軸歯車機構において用いられるピニオンにおいても適用可能である。更には、「歯車」ではなく、トラクション伝達を行う「ローラ」であってもよく、この場合も本発明の範疇に含まれる。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図1は本発明の実施形態に係るピニオンの装着構造が適用された、モータ軸(駆動軸)と減速機側のギヤとを連結するための継軸装置を示す縦断面図であり、図2、図3は、それぞれ継軸及びピニオン本体を単体で示したものである。
【0024】
又、図4はこの継軸装置が適用されたモータ付減速機の要部構成を示す縦断面図である。
【0025】
この継軸装置100は、モータ軸(駆動軸:図1では図示略、図4参照)102にキー(図4参照)103を介して継軸104を一体回転可能に装着し、この継軸104にピニオン本体106を一体回転可能に装着するという基本構成を採用している。
【0026】
ピニオン本体106は、次段のギヤ108と噛合する歯切り部(動力伝達部)110を含むヘッド部112と、該ヘッド部112と同軸に且つ段差114を有して円筒状に形成された円筒部(筒部)115とを備える。この円筒部115は、より具体的には、該円筒加工部116と、該円筒加工部116と同軸に且つ円筒加工部116より若干小径(同寸でもよい)にローレット加工されたローレット加工部118とからなる。
【0027】
又、継軸104は、ピニオン本体106の段差114が当接することにより該ピニオン本体106の継軸104に対する軸方向位置が決定される基準端部120と、ピニオン本体106の円筒部(円筒加工部116及びローレット加工部118)115が挿入される凹部122を備える。この凹部122は、より具体的には、ピニオン本体の円筒加工部116が案内・挿入されることにより該ピニオン本体の半径方向の位置を規制する円筒ガイド部124と、ローレット加工部118が圧入されることにより該継軸104のトルクをピニオン本体に伝達可能とするローレット圧着部126とからなる。
【0028】
一方、モータ軸102の側からは継軸104の壁部104Cを貫通してピニオン本体106の軸心部にボルト130が螺合され、ピニオン本体106が継軸104から抜け出るのが防止されている。
【0029】
以下各部の構成をより詳細に説明する。
【0030】
前記ピニオン本体106は、そのヘッド部112にかさ歯の歯切り部110が形成されたいわゆるベベルピニオンを構成している。ピニオン本体106の半径方向の位置規制確保のために、本実施形態では、円筒加工部116の軸方向長さLPは、その外形DPとほぼ同じ寸法に設定されている。
【0031】
なお、円筒加工部116の長さLPは、ローレット加工部118の長さLRよりも長く設定されている。それは、この長さ関係が逆に設定されていると、円筒加工部116におけるガイド機能が十分に発揮できず、ローレット結合時(圧入時)における強い圧力によってピニオン本体106の軸心P0と継軸104の軸心C0とがずれてしまうことが有り得るためである。
【0032】
又、この円筒加工部116の外径DPは、継軸104の円筒ガイド部124の内径dPよりも若干大きく設定されており(DP>dP)、いわゆる締まり嵌めとされている。これは、ピニオン本体106の円筒加工部116と継軸104の円筒ガイド部124との間に(公差の如何に拘らず)隙間やガタが生じないこと、及びこのガイド状態を長期に亘って維持できるようにするためである。
【0033】
ピニオン本体106のローレット加工部118は、公知のローレット加工によって形成されるもので、軸方向に沿って細かな凹凸(筋)118Aが形成されているのが特徴である。このローレット加工部118が継軸104のローレット圧着部126に圧入されると、ローレット圧着部126がローレット加工部118の表面の凹凸118Aによって塑性変形し、両者が互いに組み込むように強く固着される。なお、図3における符号132はボルト130をねじ込むための穴である。
【0034】
一方、前述した継軸104の外周にはリング状の凸部104Aが形成されている。このリング状の凸部104Aは、継軸104を軸受ケース(ケーシング)140に対して回転自在に支持するための一対の軸受150、152の間の距離LBを規定すると共に、継軸104のローレット圧着部126付近における肉厚を大きく確保するために形成されているものである。ローレット圧着部126付近の肉厚を大きく確保する必要があるのは、ピニオン本体106のローレット加工部118を強い力で継軸104のローレット圧着部126に圧入した際に、十分な反力を提供し得る強度を得るためである。
【0035】
一方、前記軸受ケース140には、一対の軸受150、152のうちのピニオン本体106のヘッド部112が存在する側の軸受150を係止するための係止突起140Aがその内周側の端部に形成されている。軸受150は、この係止突起140Aと継軸104のリング状の凸部104Aの一端側104A1とに挟まれて軸方向に位置決めされる。
【0036】
又、この軸受ケース140の前記係止突起140Aが存在する側と反対側の端部には、カバー体160がボルト162を介して組み込まれる。このカバー体160は、軸受ケース140の端部140Bに当接する第1当接面160Aと軸受152に当接する第2当接面160Bを備える。このカバー体160は、この第2当接面160Bと継軸104のリング状の凸部104Aの他端側104A2との間に軸受152を挟持し、一方、自身がその第1当接面160Aを介して軸受ケース140に固定されることにより、継軸104を軸受ケース140に対して軸方向に位置決めする。即ち、係止突起140Aと第2当接面160Bとの間に軸受150、凸部104A、及び軸受152を挟持することにより継軸104が軸受ケース140に対して軸方向に位置決めされる。
【0037】
ピニオン本体106は段差114と基準端部120との当接により継軸104に対して軸方向に位置決めされているため、結局以上の構成によりピニオン本体106が軸受ケース140に対して軸方向に位置決めされる。軸受ケース140は、図4に示されるように、次段のギヤ108との間隔LLが規定されているため、以上の構成によりピニオン本体106のヘッド部112の歯切り部110はギヤ108の歯切り部108Aに対して正確に位置決めされる。
【0038】
なお、図4は、この実施形態に係る継軸装置100がモータMと三段型の直行軸歯車減速機Gとの間に適用されている様子を示している。
【0039】
なお、図1、図4の符号107はシール部材を示している。
【0040】
次に作用を説明する。
【0041】
モータMのモータ軸102が回転すると、これと一体的に継軸104が回転する。ピニオン本体106は、自身のローレット加工部118が継軸104のローレット圧着部に強固に圧入されていることから、そのまま継軸104と一体的に回転する。このとき継軸104は軸受ケース140に一対の軸受150、152を介して(芯出しされた状態で)支持されているため回転の際のブレがほとんどなく、且つ、ピニオン本体106は自身の円筒加工部116が継軸104の円筒ガイド部124に締り嵌めによってガイドされていることから継軸104と完全に一体化した状態で(軸心P0、C0のブレ無く)回転できる。
【0042】
ここで、継軸104とピニオン本体106はピニオン本体の段差114と継軸104の基準端部120との当接により互いの軸方向位置が決定されており、この位置決めがローレット圧着部におけるローレット結合とボルト130によるモータ軸102側からの固定によって維持されるため、ピニオン本体106の歯切り部110は常に正確な位置でギヤ108と噛合することができる。又、このボルト130の機能により、ローレット結合の補助ができるので、該ローレット結合の圧入力を弱めるという設計も可能である。
【0043】
又、ピニオン本体106と継軸104との結合にキーを用いていないため、特に歯切り部110付近の軸受ケース140の寸法RKを小さくすることができる。又、例えば図7に示した従来例では結合がキーによるものであったため、図の破線で示されるように減速機Gの潤滑油がモータM内に浸入してくるのが避けられなかったが、この実施形態ではそれが防止される。
【0044】
更に、一対の軸受150、152は、それぞれの端部が軸受ケース140の係止突起140A、継軸104のリング状の突起104Aの一端側104A1、同他端側104A2、カバー体160の第2当接面160Bによって軸方向の位置が規制されており、一方、カバー体160は自身の第1当接面160Aが軸受ケース140の他端部140Bに当接することによりその軸方向位置が規制されているため、結局軸受ケース140に対して継軸104の軸方向位置が正確に規定されるようになっている。
【0045】
なお、上記実施形態では、ボルト130をピニオン本体106に螺入するようにしていたが、このボルトは用途によっては省略可能である。
【0046】
又、上記実施形態においては、組付けの容易性を考慮して軸受152が配置されている部分の継軸104の外径DBをピニオン本体106のヘッド部112の最大外径DSよりも大きく設定するようにしていたが、本発明では、特にこの関係に限定されるものではない。
【0047】
むしろ、図5に示されるように、ピニオン本体206のヘッド部212が円筒部215や軸受150に対して大きいような場合であっても適用可能であることが、本発明の特徴である。即ち、この図5に示される実施形態においてもピニオン本体206の段差214と継軸204の基準端部220との当接によって該ピニオン本体206の継軸204に対する軸方向の位置決めを行っている。そして継軸204を軸受ケース140に対して軸方向に位置決めすることにより、結果としてピニオン本体206を軸受ケース140に対して軸方向に位置決めするようにしている。
【0048】
そのため、このようにピニオン本体206のヘッド部212が、円筒部215や軸受250に対してかなり大きいような場合であってもなんら問題なくピニオン本体206を装着できるものである。
【0049】
図5に示した実施形態におけるその他の構成は、先の実施形態で既に説明したものと同一である。よって同一のものにに関しては、図中で同一の符号を付すに止め、重複説明を省略する。
【0050】
なお、この図5に示される例でからも明らかなように、本発明ではピニオン本体と継軸とをどのような方法で一体化するかについては特に限定されない。先の実施形態ではローレット結合とボルトによる結合を併用する構成を採用していたが、この図5に示される実施形態のようにキーとキー溝による結合とボルトによる結合と併用するようにしても構わない。
【0051】
本発明によれば、ピニオン本体のヘッド部を、完全に他の部材から独立して独自の寸法で(ギヤとの関係のみを考慮して)自由に設計できる。そのため、軸受ケース、一対の軸受、及び継軸が同一で、ピニオン本体のみが異なる継軸装置を容易に、かつ低コストに製造することが可能となる。
【0052】
また、これまでの2つの実施形態自体の構成からも明らかのように、軸受ケース140、一対の軸受150、152が同一で、継軸104、204及びピニオン本体106、206のみが異なる継軸装置も容易にかつ低コストに製造することができる。
【0053】
従って、種々の「ピニオン本体のみ」、あるいは種々の「ピニオン本体と継軸の組み合わせのみ」をシリーズの可変構成要素として複数用意しておくだけで、様々なモータ及び様々な減速機とを任意のトルク或いは任意の減速比で簡単に連結することができるようになる。
【0054】
なお、上記実施形態の構成で実用上はほとんど問題が無いことが多いが、軸方向の位置決めをより高精度に行う必要がある場合には、軸受152とカバー体160との間にシム(隙間調整用の薄板状の部品)190を挿入して、カバー体160が軸受ケース140の他端部140B及び軸受152の双方に対して当接する際のズレを調整するようにするとよい。この調整は、ボルト162を介して組み立てる際に、単に対峙している平面間での調整となるため、例えば図7に示した従来例に比べ、極めて簡易に行うことができる。
【0055】
なお、この調整は、カバー体160の第1当接面160Aと軸受ケース140の他端部140Bとの間にシムを挿入して行ってもよく、又、軸受152の端部やカバー体160の第2当接面160Bを直接削ることによって行ってもよい。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、設計の自由度が高く、軸受の大きさと関係なく歯切り部の最大外径の大きなピニオン本体の装着を可能とし、或いは逆に、ピニオン本体の大きさと関係なく軸受を最適な大きさに設定することができ、結果として歯切り部付近の軸受けケースの半径方向の寸法を短縮することのできるピニオンの装着構造を提供することができる。又、この設計の自由度が高いこと利用して、無駄を省いた(即ち共用部品の多い)継軸装置のシリーズを提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るピニオンの装着構造が適用された継軸装置の縦断面図
【図2】上記実施形態における継軸の拡大縦断面図
【図3】同じくピニオン本体の拡大正面図及び矢視・B方向から見た断面図
【図4】上記継軸装置が適用されたモータ付三段型歯車減速機の要部縦断面図
【図5】本発明の他の実施形態に係るピニオンの装着構造が適用された継軸装置の縦断面図
【図6】従来のピニオンの装着構造を示す縦断面図
【図7】他の従来のピニオンの装着構造を示す縦断面図
【符号の説明】
102…モータ軸(駆動軸)
104…継軸
106…ピニオン本体
112…ヘッド部
114…段差
115…円筒部
116…円筒加工部
118…ローレット加工部
120…基準端部
122…凹部
124…円筒ガイド部
126…ローレット圧着部
130…ボルト
150、152…軸受
160…カバー体

Claims (4)

  1. 駆動軸の先端に、該駆動軸と一体回転可能に継軸を装着し、この継軸にピニオン本体を一体回転可能に装着するピニオンの装着構造において、
    前記ピニオン本体が、次段への動力伝達部を含むヘッド部と、該ヘッド部に対して段差を有して筒状に形成された筒部と、を備え、
    前記継軸が、前記ピニオン本体の筒部が挿入される凹部と、前記ピニオン本体が該凹部に挿入された際に前記段差が当接することにより該ピニオン本体の継軸に対する軸方向位置を決定する基準端部と、自身の外周に形成された凸部と、を備え、
    前記継軸を、前記凸部によって互いの距離が規定された一対の軸受を介して軸受ケースに対して軸方向に位置決めすることにより、ピニオン本体を軸受ケースに対して位置決めすると共に、
    該軸受ケースが、前記一対の軸受のうちの前記駆動軸側の軸受を前記凸部の一端側との間に挟んで軸方向に位置決めするための係止突起を、自身の内周側に備え、且つ
    前記軸受ケース及び前記一対の軸受のうちの反駆動軸側の軸受の双方に当接するカバー体を組み込むことにより、該反駆動軸側の軸受を該カバー体と前記継軸の凸部の他端側との間に挟持し、以て継軸の軸受ケースに対する軸方向の位置決めを行う
    ことを特徴とするピニオンの装着構造。
  2. 請求項において、
    前記反駆動軸側の軸受と前記カバー体との間にシムが装着されることにより、前記カバー体の、前記軸受ケース及び前記駆動軸側の軸受の双方に対する当接のズレが調整されることを特徴とするピニオンの装着構造。
  3. 請求項1又は2に記載のピニオンの装着構造を有し、軸受ケース、一対の軸受、及び継軸が同一で、ピニオン本体のみが異なる継軸部をそれぞれ有する複数の継軸装置から構成された継軸装置のシリーズ。
  4. 請求項1又は2に記載のピニオンの装着構造を有し、軸受ケース、及び一対の軸受が同一で、継軸及びピニオン本体のみが異なる継軸部をそれぞれ有する複数の継軸装置から構成された継軸装置のシリーズ。
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