JP2008185139A - 車両用デフケース、並びにこれを備えた差動歯車装置及び混成差動歯車装置、並びに車両用デフケースの組立方法 - Google Patents

車両用デフケース、並びにこれを備えた差動歯車装置及び混成差動歯車装置、並びに車両用デフケースの組立方法 Download PDF

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則行 藤井
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Abstract

【課題】簡素な構成で十分な剛性を得ることができ、組み付けが容易な車両用デフケースを提供する。
【解決手段】第1車軸挿通孔19及びリングギヤ取付用フランジ24を有するケース本体4Aと、ケース本体4A内に挿入して配置され、かつ挿入方向及び車軸回りに位置決めされたキャップ位置決め用ワッシャ27と、ケース本体4A内に圧入して配置され、かつキャップ位置決め用ワッシャ27によって圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔26を有するキャップ4Bと、ケース本体4A内に進退可能にねじ止めされ、キャップ4Bを圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルト25とを備えた。
【選択図】図3

Description

本発明は、車両用デフケース、並びにこれを備えた差動歯車装置及び混成差動歯車装置、並びに車両用デフケースの組立方法に関し、特にケース本体とキャップとを有する車両用デフケース、並びにこれを備えた差動歯車装置及び混成差動歯車装置、並びに車両用デフケースの組立方法に関する。
従来の差動歯車装置として、例えばデフケースの外周にリングギヤを設け、リングギヤから入力されるトルクを2つの駆動軸に分配する差動歯車装置がある(特許文献1)。また、2つの差動歯車装置を車軸方向に互いに並列して配置された混成差動歯車装置がある(特許文献2)。
この混成差動歯車装置は、プラネタリギヤ式差動装置からなるセンターデフとしての第1差動歯車機構と、ベベルギヤ式差動装置からなるフロントデフとしての第2差動歯車機構と、第1差動歯車機構及び第2差動歯車機構を収容するデフケースとを備えている。
第1差動歯車機構は、第1入力部材としての遊星歯車と、遊星歯車に噛合する第1出力部材としての太陽歯車と、太陽歯車と同一の軸線上で遊星歯車に噛合する第2出力部材としての内歯車とを有している。第2差動歯車機構は、内歯車に支持されたピニオンギヤシャフトと、このピニオンギヤシャフトに回転自在に支持された第2入力部材としての1対のピニオンギヤと、これら1対のピニオンギヤに噛合する第3出力部材及び第4出力部材としての1対のサイドギヤとを有している。デフケースは、第1リングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、第2リングギヤ取付用フランジを有するキャップとによって形成されている。
遊星歯車は、デフケースの回転力を受けて回転し、この回転力を太陽歯車と内歯車に伝達する。太陽歯車は、遊星歯車の回転力を受けて回転し、この回転力をリヤ車軸(出力歯車)に伝達する。内歯車は、遊星歯車の回転力を受けて回転し、この回転力をピニオンギヤシャフトに伝達する。
ピニオンギヤシャフトは、内歯車の回転力を受けて回転し、この回転力を1対のピニオンギヤに伝達する。1対のピニオンギヤは、ピニオンギヤシャフト(内歯車)の回転力を受けて回転(自転又は公転)し、この回転力を1対のサイドギヤに伝達する。1対のサイドギヤは、1対のピニオンギヤの回転力を受けて回転し、この回転力を左右のフロント車軸に伝達する。
デフケースは、車両のエンジン側(リングギヤ)からのトルクを受けて回転し、この回転力を遊星歯車に伝達する。
以上の構成により、車両のエンジン側からのトルクがデフケースに入力されると、デフケースが回転軸線の回りに回転する。デフケースが回転すると、この回転力が遊星歯車に伝達され、さらに遊星歯車から内歯車及び太陽歯車に伝達される。これにより、内歯車及び太陽歯車が回転し、この回転力(内歯車の回転力)がピニオンギヤシャフトを介して1対のピニオンギヤに伝達される。このため、1対のピニオンギヤが自転又は公転し、これら自転又は公転力が1対のサイドギヤに伝達される。
この場合、太陽歯車には出力歯車が、また1対のサイドギヤには左右のフロント車軸がそれぞれ連結されているため、エンジン側のトルクがデフケース及び第1差動歯車機構(遊星歯車,太陽歯車)を介して出力歯車に伝達されるとともに、デフケース,第1差動歯車機構(遊星歯車,内歯車)及び第2差動歯車機構(ピニオンギヤ,サイドギヤ)を介して左右のフロント車軸に伝達される。
ところで、この種の混成差動歯車装置において、デフケースに対するリングギヤの取り付けは、予めキャップの第2リングギヤ取付用フランジに設けられたボルト挿通孔及びリングギヤにリングギヤ取付用ボルトを挿通させた後、予めケース本体の第1リングギヤ取付用フランジに設けられたボルト取付孔(ねじ孔)にねじ止めすることにより行われる。
特開2004−347012号公報 特開2003−130178号公報(図4)
特許文献1に記載のものは、遊星歯車と、これに噛み合う内歯車及び太陽歯車とが、回転軸に対して斜めに歯が形成されたヘリカルギヤで構成され、これによりトルク伝達時に遊星歯車が軸方向に押し付けられることで差動制限力を発揮している。この押し付け力は、デフケースを出力軸の方向に押し広げるように作用する。また、特許文献2に記載のものは、遊星歯車機構による力に加え、ベベルギヤを使用した差動歯車機構によってもデフケースを出力軸の方向に押し広げる力が発生する。しかし、デフケースは軸方向に分割形成された二部材を、入力部材としてのリングギヤの取り付け部にてボルトにより結合していたため、十分なフランジ強度やボルト締結力を確保するのが困難であった。即ち、分割されたデフケースをボルトで結合するためには、フランジ厚さの増大またはボルトの数量の増加によりフランジのデフケース接合部に十分な強度と締結力を与える必要がある。このため、重量と組み付け工数の増大の要因にもなっていた。
従って、本発明の目的は、簡素な構成で十分な剛性を得ることができ、組み付けが容易な車両用デフケース、並びにこれを備えた差動歯車装置及び混成差動歯車装置、並びに車両用デフケースの組立方法を提供することにある。
(1)本発明は、上記目的を達成するために、第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えたことを特徴とする車両用デフケースを提供する。
(2)本発明は、上記目的を達成するために、車両の駆動力を複数の駆動軸に分配する差動歯車機構と、前記差動歯車機構を収容するデフケースとを備えた差動歯車装置において、前記デフケースは、第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えたことを特徴とする差動歯車装置を提供する。
(3)本発明は、上記目的を達成するために、第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体内に対し、第2車軸挿通孔を有するキャップを圧入して圧入方向及び車軸回りに位置決めする第1ステップと、前記ケース本体内にリングボルトをねじ止めすることにより、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定する第2ステップとを備えたことを特徴とする車両用デフケースの組立方法を提供する。
(4)本発明は、上記目的を達成するために、第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、前記ケース本体内に挿入して配置され、かつ挿入方向及び車軸回りに位置決めされたキャップ位置決め用部材と、前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ前記キャップ位置決め用部材によって圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えたことを特徴とする車両用デフケースを提供する。
(5)本発明は、上記目的を達成するために、車両の駆動力を前輪側及び後輪側に分配する第1差動歯車機構と、前記第1差動歯車機構によって分配された駆動力を前記前輪側又は前記後輪側の左右輪に分配する第2差動歯車機構と、前記第1差動歯車機構及び前記第2差動歯車機構を収容するデフケースとを備えた混成差動歯車装置において、前記デフケースは、第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、前記ケース本体内に挿入して配置され、かつ挿入方向及び車軸回りに位置決めされたキャップ位置決め用部材と、前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ前記キャップ位置決め用部材によって圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えたことを特徴とする混成差動歯車装置を提供する。
(6)本発明は、上記目的を達成するために、第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体内に対し、キャップ位置決め用部材を挿入して挿入方向及び車軸回りに位置決めする第1ステップと、第2車軸挿通孔を有するキャップを前記ケース本体内に圧入して圧入方向及び車軸回りに位置決めする第2ステップと、前記ケース本体内にリングボルトをねじ止めすることにより、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定する第3ステップとを備えたことを特徴とする車両用デフケースの組立方法を提供する。
本発明によると、簡素な構成で十分な剛性を得ることができ、組み付けが容易であるとともに、分割されたデフケースのそれぞれに形成された車軸挿通孔の軸を高精度に合わせることができる。
[実施の形態]
図1は、本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置を説明するために示す分解斜視図である。図2は、本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置における歯車の噛合状態を示す斜視図である。図3は、本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置を説明するために示す断面図である。図4は、本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置の要部を示す断面図である。図5は、本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置のキャップ位置決め用部材のケース本体に対する位置決め状態を示す断面図である。図6は、本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置のキャップ位置決め用部材に対するキャップの位置決め状態を示す断面図である。
(混成差動歯車装置の全体構成)
図1〜図3において、符号1で示す車両用の混成差動歯車装置は、プラネタリギヤ式差動機構からなる第1差動歯車機構2と、ベベルギヤ式差動機構からなる第2差動歯車機構3と、第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3を収容するデフケース4とから大略構成されている。
(第1差動歯車機構2の構成)
第1差動歯車機構2は、図3に示すように、第1入力部材(第1入力エレメント)としての複数の遊星歯車5と、これら複数の遊星歯車5に噛合する第1出力部材(第1出力エレメント)としての太陽歯車6と、この太陽歯車6の軸線上で複数の遊星歯車5に噛合する第2出力部材(第2出力エレメント)としての内歯車7とを有し、デフケース4の回転軸線O上に第2差動歯車機構3と並列して配置されている。そして、センターデフとして機能し、エンジン(駆動源)側の駆動力を4輪駆動車の前輪側及び後輪側に分配するように構成されている。第1差動歯車機構2の各歯車5〜7にはヘリカルギヤが用いられる。
複数の遊星歯車5は、太陽歯車6と内歯車7との間に配置され、かつデフケース4にキャリア(図示せず)を介して回転自在に保持されている。そして、デフケース4と共に回転するように構成されている。
太陽歯車6は、デフケース4の回転軸線Oと同一の軸線をもつ円筒体からなり、遊星歯車5の内側に回転自在に保持され、かつ第2差動歯車機構3のサイドギヤ(後述)に発生するスラスト力を受ける位置で車軸方向に移動自在に配置されている。太陽歯車6の内周面には、左右のフロント車軸(図示せず)のうち右フロント車軸を挿通させるリヤ車軸連結用の筒シャフト(図示せず)を移動自在に連結するスプライン嵌合部6Aが設けられている。そして、太陽歯車6は、遊星歯車5からの回転力を受け、筒シャフト等を介してリヤ車軸(図示せず)に出力するように構成されている。
内歯車7は、デフケース4における回転軸線Oの両方向に開口する円筒体からなり、遊星歯車5とデフケース4との間に回転自在に配置されている。そして、遊星歯車5からの回転力を受けて第2差動歯車機構3のピニオンギヤ(ピニオンギヤシャフト)に出力するように構成されている。内歯車7の第2差動歯車機構側端部には、第2差動歯車機構3のピニオンギヤ等を収容する円筒状のハウジング8が一体に設けられている。ハウジング8の内周面には、スラストワッシャ9を介して太陽歯車6からのスラスト力を受ける環状の壁部10が一体に設けられている。また、ハウジング8の内周面には、ハウジング径方向(デフケース4の回転軸線側)に開口し、かつ回転軸線Oに沿って延びる複数(本実施の形態では4個)の凹部11が設けられている。
環状の壁部10は、第2差動歯車機構3のサイドギヤ(1対のサイドギヤのうち太陽歯車側のサイドギヤ)の外周囲に配置されている。複数の凹部11は、ハウジング8の円周方向に所定の間隔(90°)をもって並設されている。凹部11の回転軸線側開口端面は扁平な面で形成されている。
(第2差動歯車機構3の構成)
第2差動歯車機構3は、図3に示すように、第2入力部材としての2対のピニオンギヤ12,13(図3では1対のピニオンギヤのみを示す)と、これら2対のピニオンギヤ12,13に噛合する第3出力部材及び第4出力部材としての左右1対のサイドギヤ14L,14Rと、2対のピニオンギヤ12,13を回転自在に支持する複数(本実施の形態では3本)のピニオンギヤシャフト15とを有し、デフケース4のキャップ(後述)と第1差動歯車機構2との間に介在してデフケース4の回転軸線O上に配置されている。そして、フロントデフとして機能し、第1差動歯車機構2によって分配された駆動力を4輪駆動車における前輪側の左右輪に分配するように構成されている。
2対のピニオンギヤ12,13は、それぞれ(各対のピニオンギヤ)がデフケース4の回転軸線Oと直角な軸線方向に沿って互いに並列し、ハウジング8にピニオンギヤシャフト15を介して回転自在に配置されている。そして、ピニオンギヤシャフト15を介してエンジン側のトルクを第1差動歯車機構2(ハウジング8)から受け、サイドギヤ14L,14Rに入力するように構成されている。ピニオンギヤ12,13の背面は扁平な面で形成されており、これらピニオンギヤ12,13の背面と凹部11の回転軸線側開口端面との間にワッシャ表裏両面を共に平面とするスラストワッシャ16が介装されている。
なお、ピニオンギヤ12,13の背面が球面である場合には、ワッシャ表裏両面をそれぞれ平面及び球面とするスラストワッシャが用いられる。
サイドギヤ14L,14Rは、ボス部14La,14Ra及びギヤ部14Lb,14Rbを有する略円筒状の傘歯車からなり、ボス部14La,14Raをそれぞれデフケース4(キャップ)の車軸挿通孔(後述)と太陽歯車6内に臨ませてデフケース4内において車軸回りに回転自在に、かつ車軸方向に移動自在に支持されている。そして、サイドギヤ14R及び内歯車7に発生するスラスト力(太陽歯車側に作用するスラスト力)の合力は、太陽歯車6に発生するスラスト力(サイドギヤ側に作用するスラスト力)より大きくなるように設定されている。サイドギヤ14L,14Rには、左右のフロント車軸(図示せず)がそれぞれスプライン嵌合されている。サイドギヤ14Lの背面と車軸挿通孔(キャップ側の車軸挿通孔)の内側開口周縁との間にはスラストワッシャ17が、またサイドギヤ14Rの背面と太陽歯車6のサイドギヤ側開口端面との間にはスラストワッシャ18がそれぞれ介装されている。
ピニオンギヤシャフト15は、複数の凹部11のうち対応する凹部内にシャフト端部を臨ませてハウジング8内に配置され、また内歯車7(ハウジング8)に対して回転不能に、かつ車軸方向に移動可能に支持されている。ピニオンギヤシャフト15が内歯車7に対して車軸方向に移動可能な距離は、太陽歯車6がデフケース4に対して車軸方向に移動可能な距離より大きい距離に設定されている。ピニオンギヤシャフト15がデフケース4に対して車軸方向に移動可能な距離は、太陽歯車6がデフケース4に対して車軸方向に移動可能な距離の1/2より大きい距離に設定されていることが望ましい。これにより、遊星歯車5の回転時(デフケース4の回転時)に太陽歯車6及び内歯車7にスラスト力が発生し、ピニオンギヤシャフト15(ピニオンギヤ12,13)及び太陽歯車6がサイドギヤ14Rへの移動によってサイドギヤ14Rを押圧しても、ピニオンギヤシャフト15がセルフアライメント効果の働きによって両サイドギヤ14L,14R間の回転軸線方向中央部に移動して配置され、ピニオンギヤ12,13とサイドギヤ14L,14Rとの噛み合いアンバランスによる悪影響を低減することができる。
(デフケース4の構成)
デフケース4は、図1〜図3に示すように、一方に開口するケース本体4Aと、ケース本体4Aの開口部を閉塞するキャップ4Bとを備えている。
ケース本体4Aは、回転軸線Oに沿って開口する車軸挿通孔19を有し、全体が円筒体によって形成されている。車軸挿通孔19にはリヤ車軸連結用の筒シャフトが挿通されている。車軸挿通孔19の内側開口周縁とサイドギヤ14Rの背面との間にスラストワッシャ20が介装されている。
ケース本体4Aの内周面には、図4に示すように、キャップ4Bの外周面(キャップ圧入部)に適合する環状の圧入受部21、及び圧入受部21の内径より大きい内径をもつ環状の圧入逃げ部22が互いに隣接して設けられている。圧入受部21はケース本体4Aのリングボルト側に、圧入逃げ部22はキャップ圧入側にそれぞれ配置されている。また、ケース本体4Aの内周面には、キャップ側及び車軸(回転軸線)側に開口し、かつ円周方向に所定の間隔(90°)をもって並列する複数(本実施の形態では4個)の位置決め凹部23(1個のみ図示)が設けられている。これら位置決め凹部23は、キャップ位置決め用ワッシャ27(後述)の廻り止め部及び移動規制部(差動歯車機構側の移動規制部)として機能するように構成されている。ケース本体4Aの開口端部には、回転軸線Oと直角な平面内で円周方向に沿う円環状のリングギヤ取付用フランジ24が一体に設けられている。
リングギヤ取付用フランジ24は、フランジ両端面に開口するボルト取付孔24Aを有し、ドライブピニオン(図示せず)を介してエンジン側のトルクを受けるリングギヤ(図示せず)を取り付けるように構成されている。ケース本体4Aの開口部内には、リングボルト25がその中央開口部にキャップ4Bを挿通させて配置されている。
リングボルト25は、ケース本体4Aの内周面に進退可能にねじ止めされ、キャップ4Bを圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸(車軸挿通孔19の軸線)方向に固定するように構成されている。
一方、キャップ4Bは、車軸挿通孔19の軸線方向(デフケース4の回転軸線方向)に開口する車軸挿通孔26を有し、ケース本体4A内に圧入してケース本体4Aの内周面の段差部で圧入方向に位置決めされ、かつキャップ位置決め用ワッシャ27によって車軸回りに位置決めされている。車軸挿通孔26には、左右のフロント車軸(図示せず)のうち左フロント車軸が挿通されている。
キャップ4Bの外周面一部には、ケース本体4Aの内周面(圧入受部21)に圧接する第1外周部としてのキャップ圧入部29、及びケース本体4Aの内周面に圧接しない第2外周部としてのキャップ挿入部30が車軸方向に互いに隣接して設けられている。キャップ圧入部29はキャップ4Bの外端部側に、またキャップ挿入部30はキャップ4Bの内端部側にそれぞれ配置されている。キャップ4Bの内側端面には、サイドギヤ14Lの周囲に沿う環状の突起31が一体に設けられている。突起31には、円周方向に所定の間隔(180°)をもって並列する複数(本実施の形態では2個)の切り欠き31Aが設けられている。
キャップ位置決め用ワッシャ27は、ケース本体4Aの位置決め凹部23にそれぞれ嵌合する第1位置決め凸部27A(3個のみ図示)、及び突起31の切り欠き31Aにそれぞれ嵌合する第2位置決め凸部27B(1個のみ図示)を有し、ケース本体4A内に挿入して車軸回りに位置決めされ、かつキャップ4Bとハウジング8(内歯車7)との間に介装され、全体が略環状体によって形成されている。
第1位置決め凸部27Aは、図5に示すようにキャップ位置決め用ワッシャ27の外周面に突出して形成され、ケース本体4Aの位置決め凹部23に嵌合してキャップ位置決め用ワッシャ27を車軸回りに位置決めするように構成されている。第2位置決め凸部27Bは、図6に示すようにキャップ位置決め用ワッシャ27の内周面に突出して形成され、突起31の切り欠き31Aに嵌合してキャップ4Bを車軸回りに位置決めするように構成されている。
〔混成差動歯車装置1の動作〕
車両のエンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤを介してデフケース4に入力されると、デフケース4が回転軸線Oの回りに回転する。デフケース4が回転すると、この回転力が遊星歯車5に伝達され、さらに遊星歯車5を介して太陽歯車6と内歯車7とに伝達される。これにより、太陽歯車6及び内歯車7が共に回転し、この回転力がハウジング8及びピニオンギヤシャフト15を介してピニオンギヤ12,13に伝達される。このため、ピニオンギヤ12,13が回転し、この回転力がサイドギヤ14L,14Rに伝達される。
この場合、太陽歯車6にはリア車軸連結用の筒シャフトが、またサイドギヤ14L,14Rにはそれぞれ左右のフロント車軸がスプライン嵌合されているため、エンジン側からのトルクがドライブピニオン及びリングギヤ・デフケース4・第1差動歯車機構2(遊星歯車5及び太陽歯車6)を介して筒シャフトに伝達されるとともに、デフケース4・第1差動歯車機構2(遊星歯車5及び内歯車7)・第2差動歯車機構3(ピニオンギヤ12,13及びサイドギヤ14L,14R)を介して左右のフロント車軸に伝達される。
ここで、車両が直線上を等速で走行する等の非差動時には、エンジン側からのトルク(回転力)が遊星歯車5を介して太陽歯車6及び内歯車7に伝達され、太陽歯車6及び内歯車7が車軸に対して等速で回転する。これら太陽歯車6及び内歯車7のうち太陽歯車6からの回転力を受けてリヤ車軸(筒シャフト)が回転する。また、ピニオンギヤ12,13が自転せずにハウジング8及びピニオンギヤシャフト15を介して内歯車7からの回転力を受けてサイドギヤ14L,14R上を公転し、ピニオンギヤ12,13及びサイドギヤ14L,14Rがデフケース4と共に一体に回転する。これにより、エンジン側からのトルクが前後の左右車軸に等分に伝達され、前後の左右各車輪が等しい回転数で回転される。
一方、走行中に車両が例えば左方に旋回したり、あるいは前方の右車輪がぬかるみに落ち込んだりした場合には、エンジン側からのトルクが第1差動装置2を介して第2差動装置3と筒シャフト(リヤ車軸)に差動分配される。さらに、第2差動装置3では、ピニオンギヤ12,13がサイドギヤ14L,14R上で自転し、この回転力がフロント車軸の左右車輪間で差動分配される。このため、前方の左車輪及びリヤ車軸(左右車輪)がデフケース4の回転速度より低い速度で回転され、前方の右車輪がデフケース4の回転速度より高い速度で回転される。
次に、本実施の形態に係る車両用デフケースの組立方法につき、図4〜図6を用いて説明する。本実施の形態に示す車両用デフケースの組立方法は、「キャップ位置決め用ワッシャの位置決め」,「キャップの位置決め」及び「キャップの固定」の各工程が順次実施されるため、これら各工程を順次説明する。
なお、デフケース4のケース本体4A内には、第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3を含むデフ構成部品が予め収容されているものとする。
「キャップ位置決め用ワッシャの位置決め」
図5に示すように、ケース本体4A内にその開口部から回転軸線Oに沿ってキャップ位置決め用ワッシャ27を挿入し、キャップ位置決め用ワッシャ27の第1位置決め凸部27Aをケース本体4Aの位置決め凹部23に嵌合する。この場合、キャップ位置決め用ワッシャ27の第1位置決め凸部27Aがケース本体4Aの位置決め凹部23に嵌合されると、キャップ位置決め用ワッシャ27は第1差動歯車機構2の内歯車端面に対して位置決めされ、ケース本体4Aに対し車軸回りに位置決めされる。
「キャップの位置決め」
図6に示すように、キャップ4B(突起31)の切り欠き31Aをケース本体4A内のキャップ位置決め用ワッシャ27の第2位置決め凸部27Bに嵌合した後、ケース本体4A内にその開口部から回転軸線Oに沿ってキャップ4Bを圧入して配置する。この場合、キャップ4Bがケース本体4A内に配置されると、キャップ位置決め用ワッシャ27のキャップ側端面がキャップ4Bのワッシャ側端面に圧入前に接し、キャップ4Bがキャップ位置決め用ワッシャ27の第2位置決め凸部27Bに対して車軸回りに位置決めされる。また、キャップ4の圧入後はケース本体4A内のキャップ位置決め端面に対し圧入方向に位置決めされる。
「キャップの固定」
図4に示すように、キャップ位置決め用ワッシャ27に対して車軸回りに位置決めされ、またケース本体4A内のキャップ位置決め端面に対して圧入方向に位置決めされたキャップ4Bをリングボルト25の中央開口部に挿通させてケース本体4Aの開口内周面にリングボルト25をねじ止めする。この場合、リングボルト25がケース本体4Aの開口内周面にねじ止めされると、キャップ4Bがケース本体4A内のキャップ位置決め端面に圧接した状態で圧入方向と反対の方向に位置決めされ、ケース本体4A内において車軸(回転軸線)方向及び車軸回りに固定される。
このようにして、車両用デフケースを組み立てることができる。
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
(1)車軸挿通孔26を有するキャップ4Bが、ケース本体4A内に圧入して配置されているので、ケース本体4Aに設けられた車軸挿通孔19と車軸挿通孔26との軸心を高精度に一致させることができる。
(2)第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3においてトルク伝達時に発生するデフケース4を車軸方向に押し広げようとする力が、ケース本体4Aの内側に配置されたキャップ4B及びリングボルト25で受け止められる。即ち、デフケース4を押し広げようとする力がキャップ4Bに作用する部分と、この力を受け止めるキャップ4B及びリングボルト25のケース本体4Aとの結合部の径方向のずれが小さいので、デフケース4の剛性を高めることができる。
(3)キャップ4Bの圧入方向とその反対の方向の位置決めは、一つのリングボルト25によって行うことができる。従って、組みつけが簡単で、かつ周方向にバランスよくキャップ4Bからの力を受け止めることができる。
(4)リングギヤをデフケース4に取り付けるリングギヤ取付用フランジ24がケース本体4Aのみに形成されているため、リングギヤ取付用フランジ24のフランジ厚及びボルト取付孔24Aの軸線方向長を大きい寸法に設定することができ、リングギヤ取付用フランジ24の機械的強度及びリングギヤ取付用フランジ24に対するリングギヤの取付強度を高めることができる。
(5)キャップ挿入部30がキャップ圧入部29のキャップ圧入方向に隣接して配置されているため、キャップ位置決め用ワッシャ27の第2位置決め凸部27Bに嵌合する突起31の切り欠き31A(凹部)をキャップ圧入部29に接近する部位(キャップ挿入部30の内部)に配置することができる。これにより、キャップ位置決め用ワッシャ27の第2位置決め凸部27Bの軸線方向寸法を短縮することができ、キャップ位置決め用ワッシャ27の厚さを小さい寸法に設定することができる。
以上、本発明の混成差動歯車装置(車両用デフケース及びその組立方法)を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
(1)本実施の形態では、第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3の二つの差動歯車機構を有する混成差動歯車機構について説明したが、本発明はこれに限定されず、一つの差動歯車機構を有する差動歯車装置に適用することもできる。
(2)本実施の形態では、プラネタリギヤ式差動装置からなる第1差動歯車機構2と、ベベルギヤ式差動装置からなる第2差動歯車機構3を有する場合について説明したが、各差動歯車機構はプラネタリギヤ式あってもベベルギヤ式であってもよい。
(3)本実施の形態では、キャップ位置決め用ワッシャ27を用いてキャップ4Bを位置決めする場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばキャップ位置決め用ワッシャ27に代えて他の部材を用いてキャップを位置決めしても勿論よい。また、ケース本体の内周面にスプライン嵌合部を設け、このスプライン嵌合部を用いてキャップを位置決めしてもよい。この場合、デフケースの組み立ては、次に示すように行われる。すなわち、先ずケース本体内に対してキャップを車軸回りに位置決めし、その後車軸方向に圧入して圧入方向に位置決めする。次にケース本体内にリングボルトをねじ止めすることによりキャップを圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定する。
(4)本実施の形態では、第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3がデフケース4の回転軸線方向に互いに並列して配置されている混成差動歯車装置に実施する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3がデフケース4の回転軸線と直角な方向に互いに並列して配置されている混成差動歯車装置にも本実施の形態と同様に実施することが可能である。
(5)本実施の形態では、第1差動歯車機構2及び第2差動歯車機構3をそれぞれセンターデフとフロントデフとする混成差動歯車装置1である場合について説明したが、センターデフとリヤデフとする混成差動歯車装置としてもよい。
(6)本実施の形態では、本実施の形態では、サイドギヤ14L,14Rに噛合するピニオンギヤが2対のピニオンギヤ12,13である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、1対のピニオンギヤである場合にも本実施の形態と同様に適用可能である。
本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置を説明するために示す分解斜視図。 本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置における歯車の噛合状態を示す斜視図。 本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置を説明するために示す断面図。 本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置の要部を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置のキャップ位置決め用部材のケース本体に対する位置決め状態を示す断面図。 本発明の実施の形態に係る混成差動歯車装置のキャップ位置決め用部材に対するキャップの位置決め状態を示す断面図。
符号の説明
1…混成差動歯車装置、2…第1差動歯車機構、3…第2差動歯車機構、4…デフケース、4A…ケース本体、4B…キャップ、5…遊星歯車、6…太陽歯車、6A…スプライン嵌合部、7…内歯車、8…ハウジング、9,16,17,18,20…スラストワッシャ、10…壁部、11…凹部、12,13…ピニオンギヤ、14L,14R…サイドギヤ、14La,14Ra…ボス部、14Lb,14Rb…ギヤ部、15…ピニオンギヤシャフト、19,26…車軸挿通孔、21…圧入受部、22…圧入逃げ部、23…位置決め凹部、24…リングギヤ取付用フランジ、24A…ボルト取付孔、25…リングボルト、27…キャップ位置決め用ワッシャ、27A…第1位置決め凸部、27B…第2位置決め凸部、29…キャップ圧入部、30…キャップ挿入部、31…突起、31A…切り欠き、O…回転軸線

Claims (11)

  1. 第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、
    前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、
    前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトと
    を備えたことを特徴とする車両用デフケース。
  2. 前記キャップは、前記ケース本体の内面に圧接する第1外周部、及び前記ケース本体の内面に圧接しない第2外周部をそれぞれ外端部側と内端部側に有し、前記第1外周部及び前記第2外周部が車軸方向に互いに隣接して配置されている請求項1に記載の車両用デフケース。
  3. 車両の駆動力を複数の駆動軸に分配する差動歯車機構と、
    前記差動歯車機構を収容するデフケースとを備えた差動歯車装置において、
    前記デフケースは、
    第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、
    前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、
    前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えた
    ことを特徴とする差動歯車装置。
  4. 第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体内に対し、第2車軸挿通孔を有するキャップを圧入して圧入方向及び車軸回りに位置決めする第1ステップと、
    前記ケース本体内にリングボルトをねじ止めすることにより、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定する第2ステップと
    を備えたことを特徴とする車両用デフケースの組立方法。
  5. 第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、
    前記ケース本体内に挿入して配置され、かつ挿入方向及び車軸回りに位置決めされたキャップ位置決め用部材と、
    前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ前記キャップ位置決め用部材によって圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、
    前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトと
    を備えたことを特徴とする車両用デフケース。
  6. 前記キャップは、前記ケース本体の内面に圧接する第1外周部、及び前記ケース本体の内面に圧接しない第2外周部をそれぞれ外端部側と内端部側に有し、前記第1外周部及び前記第2外周部が車軸方向に互いに隣接して配置されている請求項5に記載の車両用デフケース。
  7. 前記ケース本体は、前記キャップ位置決め用部材を挿入方向及び車軸回りに位置決めする第1位置決め部を有し、
    前記キャップ位置決め用部材は、前記キャップを車軸回りに位置決めする第2位置決め部を有する請求項5に記載の車両用デフケース。
  8. 車両の駆動力を複数の駆動軸に分配する差動歯車機構と、
    前記差動歯車機構を収容するデフケースとを備えた差動歯車装置において、
    前記デフケースは、
    第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体と、
    前記ケース本体内に挿入して配置され、かつ挿入方向及び車軸回りに位置決めされたキャップ位置決め用部材と、
    前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ前記キャップ位置決め用部材によって圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、
    前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えた
    ことを特徴とする差動歯車装置。
  9. 前記キャップ位置決め用部材は、前記キャップと前記第2差動歯車機構との間に介在するワッシャによって形成されている請求項8に記載の差動歯車装置。
  10. 第1車軸挿通孔及びリングギヤ取付用フランジを有するケース本体内に対し、キャップ位置決め用部材を挿入して挿入方向及び車軸回りに位置決めする第1ステップと、
    第2車軸挿通孔を有するキャップを前記ケース本体内に圧入して圧入方向及び車軸回りに位置決めする第2ステップと、
    前記ケース本体内にリングボルトをねじ止めすることにより、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定する第3ステップと
    を備えたことを特徴とする車両用デフケースの組立方法。
  11. 車両の駆動力を前輪側及び後輪側に分配する第1差動歯車機構と、
    前記第1差動歯車機構によって分配された駆動力を前記前輪側又は前記後輪側の左右輪に分配する第2差動歯車機構と、
    前記第1差動歯車機構及び前記第2差動歯車機構を収容するデフケースとを備えた混成差動歯車装置において、
    前記デフケースは、
    外周面に設けられたリングギヤ取付用フランジ及び第1車軸挿通孔を有するケース本体と、
    前記ケース本体内に挿入して配置され、かつ挿入方向及び車軸回りに位置決めされたキャップ位置決め用部材と、
    前記ケース本体内に圧入して配置され、かつ前記キャップ位置決め用部材によって圧入方向及び車軸回りに位置決めされ、第2車軸挿通孔を有するキャップと、
    前記ケース本体内に進退可能にねじ止めされ、前記キャップを前記圧入方向と反対の方向に位置決めして車軸方向に固定するリングボルトとを備えた
    ことを特徴とする混成差動歯車装置。
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