JP2002031195A - ピニオンの装着構造及びこれを採用した継軸装置のシリーズ - Google Patents

ピニオンの装着構造及びこれを採用した継軸装置のシリーズ

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JP2002031195A JP2000212181A JP2000212181A JP2002031195A JP 2002031195 A JP2002031195 A JP 2002031195A JP 2000212181 A JP2000212181 A JP 2000212181A JP 2000212181 A JP2000212181 A JP 2000212181A JP 2002031195 A JP2002031195 A JP 2002031195A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 設計の自由度が高く、軸受の大きさと関係な
く歯切り部の最大外径の大きなピニオン本体の装着を可
能とし、併せて、この設計の自由度が高いこと利用し
て、無駄を省いた(即ち共用部品の多い)継軸装置のシ
リーズを提供する。 【解決手段】 ピニオン本体106の円筒部を継軸10
4の凹部に挿入し、その際にピニオン本体106の段差
114を基準端部120に当接させることにより、該ピ
ニオン本体106の継軸104に対する軸方向位置を決
定する。その上で、継軸104を、一対の軸受150、
152を介して軸受ケース140に対して軸方向に位置
決めすることにより、ピニオン本体106を軸受ケース
140に対して位置決めする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、駆動軸の先端に、
該駆動軸と一体回転可能に継軸を装着し、この継軸にピ
ニオン本体を一体回転可能に装着するピニオンの装着構
造に関する。
【0002】なお、本明細書における「ピニオン」には
「小歯車」のほか、「小ローラ」の概念も含むものとす
る。
【0003】
【従来の技術】駆動軸(例えばモータ軸)の先端に、ピ
ニオンを形成する場合、モータ軸に直接歯切りする方法
と、図6に示されるように、駆動軸2に対して(継軸兼
用の)ピニオン本体4をキー3を介して一体回転可能に
装着し、このピニオン本体4を一対の軸受6、7を介し
てケーシング(軸受ケース)8に装着する構造が知られ
ている。
【0004】又、図7に示されるように、駆動軸10に
キー12を介して継軸14を一体回転可能に装着し、こ
の継軸14にキー16を介してピニオン本体18を一体
回転可能に装着する構造も提案されている。
【0005】この構造では、継軸14を軸受ケース20
に支持するための一対の軸受21、22の軸方向位置が
止め輪24、26によって規制され、この軸受21の端
部21Aにピニオン本体18の段部18Aが当接するこ
とによって該ピニオン本体16の軸受ケース20に対す
る位置決めがなされる。一方、駆動軸10の側から継軸
14を貫通してピニオン本体18の軸心部にボルト28
が螺入され(ねじ込まれ)、該ボルト28の締付けによ
って継軸14の段部14Aが軸受22の端部22Aと当
接することにより、該継軸14の軸受ケース20に対す
る軸方向の位置決めがなされるようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この図
7に示した従来構造においては、ピニオン本体18の軸
方向の位置決めを、該ピニオン本体18の段部18Aと
軸受21の端部21Aとの当接調整(及びボルト28の
ねじ込み)によって行うようにしていたため、軸受21
の寸法がピニオン本体18の寸法に依存して強く制限さ
れるという問題があった。
【0007】また、この部分での当接が良好でなかった
場合には、何らかの調整を行わなければならないが、潤
滑油の浸入を防止するために接着剤を使用する部分であ
ることからピニオン本体18の抜き差しが容易でなく、
いわゆるシムの挿入や軸受21の端部21Aの削り取り
等の調整作業が必ずしも簡単に行えないという問題もあ
った。
【0008】一方、図6に示したような構造では、当接
調整の問題こそ発生しないものの、ピニオン本体4が継
軸を兼ねているため、設計の自由度が著しく低く、結果
としてトータルの製造コストが上昇するという問題があ
った。又、この図6に係る構造は、組み付けの関係上
(ピニオン本体4の歯切り部4Aが存在する側の)軸受
6の内径DB2を該歯切り部4Aの最大外径DS2より
も(場合によっては要求される寸法以上に)大きくする
必要があり、これに伴って、該歯切り部4A付近の軸受
けケース8の半径方向の大きさRK2も(不必要に)大
きくなってしまうという問題があった。
【0009】本発明は、設計の自由度が高く、軸受の大
きさと関係なく歯切り部の最大外径の大きなピニオン本
体の装着を可能とし、或いは逆に、ピニオン本体の大き
さと関係なく軸受を最適な大きさに設定することがで
き、結果として歯切り部付近の軸受けケースの半径方向
の寸法を短縮することのできるピニオンの装着構造を提
供することを目的とし、併せて、この設計の自由度が高
いこと利用して、無駄を省いた(即ち共用部品の多い)
継軸装置のシリーズを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、駆動軸の先端
に、該駆動軸と一体回転可能に継軸を装着し、この継軸
にピニオン本体を一体回転可能に装着するピニオンの装
着構造において、前記ピニオン本体が、次段への動力伝
達部を含むヘッド部と、該ヘッド部に対して段差を有し
て筒状に形成された筒部と、を備え、前記継軸が、前記
ピニオン本体の筒部が挿入される凹部と、前記ピニオン
本体が該凹部に挿入された際に前記段差が当接すること
により該ピニオン本体の継軸に対する軸方向位置を決定
する基準端部と、を備え、前記継軸を、一対の軸受を介
して軸受ケースに対して軸方向に位置決めすることによ
り、ピニオン本体を軸受ケースに対して位置決めするこ
とにより、上記課題を解決したものである(請求項
1)。
【0011】本発明においては、設計の柔軟性を考慮し
て基本的に継軸とピニオン本体とを別体で構成すると共
に、ピニオン本体を直接的に軸受ケースに対して位置決
めするのではなく、まずピニオン本体を継軸に対して位
置決めし、次いで継軸を軸受ケースに対して位置決めす
るようにしている。
【0012】具体的には、ピニオン本体は、その筒部が
継軸の凹部に挿入されると共に、その段差を継軸の基準
端部に当接するだけで継軸に対する軸方向の位置決めが
完了する。
【0013】又、継軸の軸受ケースに対する軸方向の位
置決めは、後述するように、例えば該継軸を支持してい
る一対の軸受を利用するなど比較的簡単に実現できる。
又、シム等の利用も簡単にできることが多いため、微妙
な位置調整も容易である。
【0014】この構成の結果、本発明によれば、ピニオ
ン本体のヘッド部(歯切り部あるいはローラのトラクシ
ョン部)を、(軸受を含む)他の部材から独立した独自
の寸法で、即ち、次段の動力伝達体(ギヤあるいはロー
ラ)との関係のみを考慮して自由に設計できる。又、こ
れを軸受の方から見ると、ピニオン本体のヘッド部の寸
法等の如何に関わらず、軸受に要求される本来の強度を
満足する大きさとすれば良いことになるため、結局必要
最小限の大きさの軸受を用いることができるようにな
り、特にヘッドの軸受ケースの半径方向の寸法の短縮が
可能となるものである。
【0015】なお、本発明においては、ピニオン本体の
継軸に対する軸方向の位置決めの「維持」をどのような
方法で行うかについては特に限定されない。具体的な方
法としては、例えば従来と同様に、駆動軸の側から継軸
を貫通してピニオン本体の軸心部にボルトを螺入するも
のであっても良いし、あるいは後述するように、ローレ
ット結合の軸方向の固着力を利用するものであってもよ
い。もちろん、これらを併用したものであってもよい。
【0016】また、本発明においてはピニオン本体を継
軸と一体的に回転させるための手段についても特に限定
されない。具体的な方法としては、例えば従来と同様
に、キー溝とキーとの組み合わせを利用するものであっ
てもよいし、あるいは後述するように、ローレット結合
の固着力を利用するものであってもよい。いずれの場合
も、駆動軸の側から継軸を貫通してピニオン本体の軸心
部にボルトを螺入する構成を併用することができる。ま
た、運転時のピニオン本体の回転方向が決まっている場
合には、ボルトの螺旋方向(ねじの切られている方向)
を運転時の回転によってよりねじ込まれるような方向に
設定することにより、単純な圧入と該ボルト螺入による
構成のみで回転方向の一体化が実現できる場合もある。
【0017】請求項2に係る発明は、軸受ケースに対し
て継軸を軸方向に位置決めするための構成を具体的に提
供したものである。即ち、請求項2に係る発明では、前
記継軸が、前記一対の軸受間の距離を規定するリング状
の凸部を自身の外周に有し、前記軸受ケースが、前記一
対の軸受のうちの一方の軸受を前記凸部の一端側との間
に挟んで軸方向に位置決めするための係止突起を、自身
の内周側に備え、且つ前記軸受ケース及び前記一対の軸
受のうちの他方の軸受の双方に当接するカバー体を組み
込むことにより、前記他方の軸受を該カバー体と前記継
軸の凸部の他端側との間に挟持し、以て継軸の軸受ケー
スに対する軸方向の位置決めを行う。
【0018】この発明では、一対の軸受の存在をうまく
利用して継軸を軸受ケースに対して軸方向に位置決めす
るようにしている。この構成によれば、例えば高度な位
置調整を行う場合であっても、いわゆるシムの利用が簡
単にできるため、該調整に特に困難は伴わない。
【0019】請求項3或いは請求項4に記載された発明
は、本発明に係るピニオンの装着構造の設計の柔軟性を
積極的に利用して、異なる継軸部をそれぞれ有する複数
の継軸装置から構成された継軸装置のシリーズを提供し
ようとするものである。
【0020】即ち、本発明によれば軸受ケース、一対の
軸受、及び継軸が同一で、ピニオン本体のみが異なる継
軸装置を容易に、かつ低コストに製造することが可能と
なる。また、軸受ケース、及び一対の軸受が同一で、継
軸及びピニオン本体のみが異なる継軸装置を容易に、か
つ低コストに製造することも可能となる。従って、本発
明に係る継軸装置のシリーズを在庫として、あるいは受
注態様の1つとして確保しておくことにより、さまざま
なモータとさまざまな減速機とを簡単に且つ低コストに
自由に連結することができるようになる。
【0021】なお、本発明は、ピニオンの種類、即ちそ
の動力伝達部の形態については特に限定されない。即
ち、本発明は、噛合位置に対する要求の厳しいベベルピ
ニオン、あるいはハイポイドピニオンのような直交歯車
機構に用いられるピニオンの場合に特に有効な効果をも
たらすが、一般的な平行軸歯車機構において用いられる
ピニオンにおいても適用可能である。更には、「歯車」
ではなく、トラクション伝達を行う「ローラ」であって
もよく、この場合も本発明の範疇に含まれる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下図面に基づいて本発明の実施
形態を詳細に説明する。
【0023】図1は本発明の実施形態に係るピニオンの
装着構造が適用された、モータ軸(駆動軸)と減速機側
のギヤとを連結するための継軸装置を示す縦断面図であ
り、図2、図3は、それぞれ継軸及びピニオン本体を単
体で示したものである。
【0024】又、図4はこの継軸装置が適用されたモー
タ付減速機の要部構成を示す縦断面図である。
【0025】この継軸装置100は、モータ軸(駆動
軸:図1では図示略、図4参照)102にキー(図4参
照)103を介して継軸104を一体回転可能に装着
し、この継軸104にピニオン本体106を一体回転可
能に装着するという基本構成を採用している。
【0026】ピニオン本体106は、次段のギヤ108
と噛合する歯切り部(動力伝達部)110を含むヘッド
部112と、該ヘッド部112と同軸に且つ段差114
を有して円筒状に形成された円筒部(筒部)115とを
備える。この円筒部115は、より具体的には、該円筒
加工部116と、該円筒加工部116と同軸に且つ円筒
加工部116より若干小径(同寸でもよい)にローレッ
ト加工されたローレット加工部118とからなる。
【0027】又、継軸104は、ピニオン本体106の
段差114が当接することにより該ピニオン本体106
の継軸104に対する軸方向位置が決定される基準端部
120と、ピニオン本体106の円筒部(円筒加工部1
16及びローレット加工部118)115が挿入される
凹部122を備える。この凹部122は、より具体的に
は、ピニオン本体の円筒加工部116が案内・挿入され
ることにより該ピニオン本体の半径方向の位置を規制す
る円筒ガイド部124と、ローレット加工部118が圧
入されることにより該継軸104のトルクをピニオン本
体に伝達可能とするローレット圧着部126とからな
る。
【0028】一方、モータ軸102の側からは継軸10
4の壁部104Cを貫通してピニオン本体106の軸心
部にボルト130が螺合され、ピニオン本体106が継
軸104から抜け出るのが防止されている。
【0029】以下各部の構成をより詳細に説明する。
【0030】前記ピニオン本体106は、そのヘッド部
112にかさ歯の歯切り部110が形成されたいわゆる
ベベルピニオンを構成している。ピニオン本体106の
半径方向の位置規制確保のために、本実施形態では、円
筒加工部116の軸方向長さLPは、その外形DPとほ
ぼ同じ寸法に設定されている。
【0031】なお、円筒加工部116の長さLPは、ロ
ーレット加工部118の長さLRよりも長く設定されて
いる。それは、この長さ関係が逆に設定されていると、
円筒加工部116におけるガイド機能が十分に発揮でき
ず、ローレット結合時(圧入時)における強い圧力によ
ってピニオン本体106の軸心P0と継軸104の軸心
C0とがずれてしまうことが有り得るためである。
【0032】又、この円筒加工部116の外径DPは、
継軸104の円筒ガイド部124の内径dPよりも若干
大きく設定されており(DP>dP)、いわゆる締まり
嵌めとされている。これは、ピニオン本体106の円筒
加工部116と継軸104の円筒ガイド部124との間
に(公差の如何に拘らず)隙間やガタが生じないこと、
及びこのガイド状態を長期に亘って維持できるようにす
るためである。
【0033】ピニオン本体106のローレット加工部1
18は、公知のローレット加工によって形成されるもの
で、軸方向に沿って細かな凹凸(筋)118Aが形成さ
れているのが特徴である。このローレット加工部118
が継軸104のローレット圧着部126に圧入される
と、ローレット圧着部126がローレット加工部118
の表面の凹凸118Aによって塑性変形し、両者が互い
に組み込むように強く固着される。なお、図3における
符号132はボルト130をねじ込むための穴である。
【0034】一方、前述した継軸104の外周にはリン
グ状の凸部104Aが形成されている。このリング状の
凸部104Aは、継軸104を軸受ケース(ケーシン
グ)140に対して回転自在に支持するための一対の軸
受150、152の間の距離LBを規定すると共に、継
軸104のローレット圧着部126付近における肉厚を
大きく確保するために形成されているものである。ロー
レット圧着部126付近の肉厚を大きく確保する必要が
あるのは、ピニオン本体106のローレット加工部11
8を強い力で継軸104のローレット圧着部126に圧
入した際に、十分な反力を提供し得る強度を得るためで
ある。
【0035】一方、前記軸受ケース140には、一対の
軸受150、152のうちのピニオン本体106のヘッ
ド部112が存在する側の軸受150を係止するための
係止突起140Aがその内周側の端部に形成されてい
る。軸受150は、この係止突起140Aと継軸104
のリング状の凸部104Aの一端側104A1とに挟ま
れて軸方向に位置決めされる。
【0036】又、この軸受ケース140の前記係止突起
140Aが存在する側と反対側の端部には、カバー体1
60がボルト162を介して組み込まれる。このカバー
体160は、軸受ケース140の端部140Bに当接す
る第1当接面160Aと軸受152に当接する第2当接
面160Bを備える。このカバー体160は、この第2
当接面160Bと継軸104のリング状の凸部104A
の他端側104A2との間に軸受152を挟持し、一
方、自身がその第1当接面160Aを介して軸受ケース
140に固定されることにより、継軸104を軸受ケー
ス140に対して軸方向に位置決めする。即ち、係止突
起140Aと第2当接面160Bとの間に軸受150、
凸部104A、及び軸受152を挟持することにより継
軸104が軸受ケース140に対して軸方向に位置決め
される。
【0037】ピニオン本体106は段差114と基準端
部120との当接により継軸104に対して軸方向に位
置決めされているため、結局以上の構成によりピニオン
本体106が軸受ケース140に対して軸方向に位置決
めされる。軸受ケース140は、図4に示されるよう
に、次段のギヤ108との間隔LLが規定されているた
め、以上の構成によりピニオン本体106のヘッド部1
12の歯切り部110はギヤ108の歯切り部108A
に対して正確に位置決めされる。
【0038】なお、図4は、この実施形態に係る継軸装
置100がモータMと三段型の直行軸歯車減速機Gとの
間に適用されている様子を示している。
【0039】なお、図1、図4の符号107はシール部
材を示している。
【0040】次に作用を説明する。
【0041】モータMのモータ軸102が回転すると、
これと一体的に継軸104が回転する。ピニオン本体1
06は、自身のローレット加工部118が継軸104の
ローレット圧着部に強固に圧入されていることから、そ
のまま継軸104と一体的に回転する。このとき継軸1
04は軸受ケース140に一対の軸受150、152を
介して(芯出しされた状態で)支持されているため回転
の際のブレがほとんどなく、且つ、ピニオン本体106
は自身の円筒加工部116が継軸104の円筒ガイド部
124に締り嵌めによってガイドされていることから継
軸104と完全に一体化した状態で(軸心P0、C0の
ブレ無く)回転できる。
【0042】ここで、継軸104とピニオン本体106
はピニオン本体の段差114と継軸104の基準端部1
20との当接により互いの軸方向位置が決定されてお
り、この位置決めがローレット圧着部におけるローレッ
ト結合とボルト130によるモータ軸102側からの固
定によって維持されるため、ピニオン本体106の歯切
り部110は常に正確な位置でギヤ108と噛合するこ
とができる。又、このボルト130の機能により、ロー
レット結合の補助ができるので、該ローレット結合の圧
入力を弱めるという設計も可能である。
【0043】又、ピニオン本体106と継軸104との
結合にキーを用いていないため、特に歯切り部110付
近の軸受ケース140の寸法RKを小さくすることがで
きる。又、例えば図7に示した従来例では結合がキーに
よるものであったため、図の破線で示されるように減速
機Gの潤滑油がモータM内に浸入してくるのが避けられ
なかったが、この実施形態ではそれが防止される。
【0044】更に、一対の軸受150、152は、それ
ぞれの端部が軸受ケース140の係止突起140A、継
軸104のリング状の突起104Aの一端側104A
1、同他端側104A2、カバー体160の第2当接面
160Bによって軸方向の位置が規制されており、一
方、カバー体160は自身の第1当接面160Aが軸受
ケース140の他端部140Bに当接することによりそ
の軸方向位置が規制されているため、結局軸受ケース1
40に対して継軸104の軸方向位置が正確に規定され
るようになっている。
【0045】なお、上記実施形態では、ボルト130を
ピニオン本体106に螺入するようにしていたが、この
ボルトは用途によっては省略可能である。
【0046】又、上記実施形態においては、組付けの容
易性を考慮して軸受152が配置されている部分の継軸
104の外径DBをピニオン本体106のヘッド部11
2の最大外径DSよりも大きく設定するようにしていた
が、本発明では、特にこの関係に限定されるものではな
い。
【0047】むしろ、図5に示されるように、ピニオン
本体206のヘッド部212が円筒部215や軸受15
0に対して大きいような場合であっても適用可能である
ことが、本発明の特徴である。即ち、この図5に示され
る実施形態においてもピニオン本体206の段差214
と継軸204の基準端部220との当接によって該ピニ
オン本体206の継軸204に対する軸方向の位置決め
を行っている。そして継軸204を軸受ケース140に
対して軸方向に位置決めすることにより、結果としてピ
ニオン本体206を軸受ケース140に対して軸方向に
位置決めするようにしている。
【0048】そのため、このようにピニオン本体206
のヘッド部212が、円筒部215や軸受250に対し
てかなり大きいような場合であってもなんら問題なくピ
ニオン本体206を装着できるものである。
【0049】図5に示した実施形態におけるその他の構
成は、先の実施形態で既に説明したものと同一である。
よって同一のものにに関しては、図中で同一の符号を付
すに止め、重複説明を省略する。
【0050】なお、この図5に示される例でからも明ら
かなように、本発明ではピニオン本体と継軸とをどのよ
うな方法で一体化するかについては特に限定されない。
先の実施形態ではローレット結合とボルトによる結合を
併用する構成を採用していたが、この図5に示される実
施形態のようにキーとキー溝による結合とボルトによる
結合と併用するようにしても構わない。
【0051】本発明によれば、ピニオン本体のヘッド部
を、完全に他の部材から独立して独自の寸法で(ギヤと
の関係のみを考慮して)自由に設計できる。そのため、
軸受ケース、一対の軸受、及び継軸が同一で、ピニオン
本体のみが異なる継軸装置を容易に、かつ低コストに製
造することが可能となる。
【0052】また、これまでの2つの実施形態自体の構
成からも明らかのように、軸受ケース140、一対の軸
受150、152が同一で、継軸104、204及びピ
ニオン本体106、206のみが異なる継軸装置も容易
にかつ低コストに製造することができる。
【0053】従って、種々の「ピニオン本体のみ」、あ
るいは種々の「ピニオン本体と継軸の組み合わせのみ」
をシリーズの可変構成要素として複数用意しておくだけ
で、様々なモータ及び様々な減速機とを任意のトルク或
いは任意の減速比で簡単に連結することができるように
なる。
【0054】なお、上記実施形態の構成で実用上はほと
んど問題が無いことが多いが、軸方向の位置決めをより
高精度に行う必要がある場合には、軸受152とカバー
体160との間にシム(隙間調整用の薄板状の部品)1
90を挿入して、カバー体160が軸受ケース140の
他端部140B及び軸受152の双方に対して当接する
際のズレを調整するようにするとよい。この調整は、ボ
ルト162を介して組み立てる際に、単に対峙している
平面間での調整となるため、例えば図7に示した従来例
に比べ、極めて簡易に行うことができる。
【0055】なお、この調整は、カバー体160の第1
当接面160Aと軸受ケース140の他端部140Bと
の間にシムを挿入して行ってもよく、又、軸受152の
端部やカバー体160の第2当接面160Bを直接削る
ことによって行ってもよい。
【0056】
【発明の効果】本発明によれば、設計の自由度が高く、
軸受の大きさと関係なく歯切り部の最大外径の大きなピ
ニオン本体の装着を可能とし、或いは逆に、ピニオン本
体の大きさと関係なく軸受を最適な大きさに設定するこ
とができ、結果として歯切り部付近の軸受けケースの半
径方向の寸法を短縮することのできるピニオンの装着構
造を提供することができる。又、この設計の自由度が高
いこと利用して、無駄を省いた(即ち共用部品の多い)
継軸装置のシリーズを提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るピニオンの装着構造が
適用された継軸装置の縦断面図
【図2】上記実施形態における継軸の拡大縦断面図
【図3】同じくピニオン本体の拡大正面図及び矢視・B
方向から見た断面図
【図4】上記継軸装置が適用されたモータ付三段型歯車
減速機の要部縦断面図
【図5】本発明の他の実施形態に係るピニオンの装着構
造が適用された継軸装置の縦断面図
【図6】従来のピニオンの装着構造を示す縦断面図
【図7】他の従来のピニオンの装着構造を示す縦断面図
【符号の説明】
102…モータ軸(駆動軸) 104…継軸 106…ピニオン本体 112…ヘッド部 114…段差 115…円筒部 116…円筒加工部 118…ローレット加工部 120…基準端部 122…凹部 124…円筒ガイド部 126…ローレット圧着部 130…ボルト 150、152…軸受 160…カバー体

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】駆動軸の先端に、該駆動軸と一体回転可能
    に継軸を装着し、この継軸にピニオン本体を一体回転可
    能に装着するピニオンの装着構造において、 前記ピニオン本体が、次段への動力伝達部を含むヘッド
    部と、該ヘッド部に対して段差を有して筒状に形成され
    た筒部と、を備え、 前記継軸が、前記ピニオン本体の筒部が挿入される凹部
    と、前記ピニオン本体が該凹部に挿入された際に前記段
    差が当接することにより該ピニオン本体の継軸に対する
    軸方向位置を決定する基準端部と、を備え、 前記継軸を、一対の軸受を介して軸受ケースに対して軸
    方向に位置決めすることにより、ピニオン本体を軸受ケ
    ースに対して位置決めすることを特徴とするピニオンの
    装着構造。
  2. 【請求項2】請求項1において、 前記継軸が、前記一対の軸受間の距離を規定するリング
    状の凸部を自身の外周に有し、 前記軸受ケースが、前記一対の軸受のうちの一方の軸受
    を前記凸部の一端側との間に挟んで軸方向に位置決めす
    るための係止突起を、自身の内周側に備え、且つ前記軸
    受ケース及び前記一対の軸受のうちの他方の軸受の双方
    に当接するカバー体を組み込むことにより、前記他方の
    軸受を該カバー体と前記継軸の凸部の他端側との間に挟
    持し、以て継軸の軸受ケースに対する軸方向の位置決め
    を行うことを特徴とするピニオンの装着構造。
  3. 【請求項3】請求項2において、 前記他方の軸受と前記カバー体との間にシムが装着され
    ることにより、前記カバー体の、前記軸受ケース及び前
    記他方の軸受の双方に対する当接のズレが調整されるこ
    とを特徴とするピニオンの装着構造。
  4. 【請求項4】請求項1〜3のいずれかに記載のピニオン
    の装着構造を有し、軸受ケース、一対の軸受、及び継軸
    が同一で、ピニオン本体のみが異なる継軸部をそれぞれ
    有する複数の継軸装置から構成された継軸装置のシリー
    ズ。
  5. 【請求項5】請求項1〜3のいずれかに記載のピニオン
    の装着構造を有し、軸受ケース、及び一対の軸受が同一
    で、継軸及びピニオン本体のみが異なる継軸部をそれぞ
    れ有する複数の継軸装置から構成された継軸装置のシリ
    ーズ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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