JPH07279627A - 圧入型バルブシート - Google Patents

圧入型バルブシート

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JPH07279627A
JPH07279627A JP6968894A JP6968894A JPH07279627A JP H07279627 A JPH07279627 A JP H07279627A JP 6968894 A JP6968894 A JP 6968894A JP 6968894 A JP6968894 A JP 6968894A JP H07279627 A JPH07279627 A JP H07279627A
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JP
Japan
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valve seat
wear
press
intake
cylinder head
Prior art date
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Pending
Application number
JP6968894A
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English (en)
Inventor
Shuhei Adachi
修平 安達
Junichi Inami
純一 稲波
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Yamaha Motor Co Ltd
Original Assignee
Yamaha Motor Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 変形や摩耗を最小限に抑えて吸・排気バルブ
との間に高いシール性を確保するとともに、吸・排気バ
ルブや燃焼ガスの熱を効率良く冷却系に伝達することに
よって、エンジン性能の向上を図ることができる耐久性
の高い圧入型シートバルブを提供すること。 【構成】 圧入型バルブシート1を、熱伝導率及び剛性
の高い材料から成る基盤リング2のフェース部に耐摩耗
性の高い材料から成る薄肉の耐摩耗リング3を接合して
構成する。圧入型バルブシート1において、吸・排気バ
ルブが着座する耐摩耗リング3は耐摩耗性の高い材料で
構成されるため、過酷なエンジン運転条件下においても
バルブシート1に局部摩耗等が発生せず、当該バルブシ
ート1の耐久性が高められる。又、基盤リング2は熱伝
導率及び剛性の高い材料で構成されるため、燃焼ガスや
吸・排気バルブの熱は当該バルブシート1を経て冷却系
に効率良く伝達されるとともに、当該バルブシート1の
変形が小さく抑えられて吸・排気バルブとの間に高いシ
ール性が確保され、エンジン性能が高められる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリンダヘッドの吸気
ポート又は排気ポートの周縁部に圧入される圧入型バル
ブシートに関する。
【0002】
【従来の技術】4サイクルエンジンにあっては、吸・排
気バルブが適当なタイミングで開閉してガス交換がなさ
れるが、吸・排気バルブは吸・排気ポートの周縁部に圧
入されたバルブシートに間欠的に着座してシリンダ内の
ガスをシールする。
【0003】而して、上述のようにバルブシートには吸
気バルブ又は排気バルブが着座するため、該バルブシー
トには高い耐摩耗性が要求される。
【0004】又、燃焼ガスや吸・排気バルブの熱を効率
良く冷却系に伝えるために、バルブシートには高い熱伝
導性が要求される他、その変形を防いで吸・排気バルブ
との間に高いシール性を確保するために高剛性が要求さ
れる。
【0005】更に、バルブシートのシリンダヘッドから
の脱落を防ぐために、バルブシートの熱膨張係数はシリ
ンダヘッドのそれよりも大きいことが望まれる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、従来のバル
ブシートは単一の材料から成る一体成形品であり、これ
に要求される前記高耐摩耗性、高剛性、高熱伝導性及び
高熱膨張性の全てを満足する材料は存在しないため、こ
れらの要求の一部を犠牲にするか、或は前記要求を或る
程度まで満たす材料を選定せざるを得なかった。
【0007】このため、特に高速連続運転という過酷な
エンジン運転条件の下では、バルブシートに変形や局部
摩耗が生じ、該バルブシートと吸・排気バルブとの間に
高いシール性が確保できず、エンジンの性能低下の原因
となっていた。
【0008】従って、本発明の目的とする処は、変形や
摩耗を最小限に抑えて吸・排気バルブとの間に高いシー
ル性を確保するとともに、吸・排気バルブや燃焼ガスの
熱を効率良く冷却系に伝達することによって、エンジン
性能の向上を図ることができる耐久性の高い圧入型バル
ブシートを提供することにある。
【0009】又、圧入型バルブシートにあっては、その
熱膨張係数がシリンダヘッドのそれよりも小さいと、エ
ンジン運転中の高温下で両者の間に隙間が生じ、該バル
ブシートがシリンダヘッドから脱落する虞がある。
【0010】従って、本発明の他の目的とする処は、シ
リンダヘッドから脱落することのない圧入型バルブシー
トを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成すべく、
請求項1記載の発明は、シリンダヘッドの吸気ポート又
は排気ポートの周縁部に圧入される圧入型バルブシート
を、熱伝導率及び剛性の高い材料から成る基盤リングの
フェ−ス部に耐摩耗性の高い材料から成る薄肉の耐摩耗
リングを接合して構成したことを特徴とする。
【0012】又、請求項2記載の発明は、前記基盤リン
グを熱伝導率及び剛性の他に熱膨張率も高い材料で構成
したことを特徴とする。
【0013】
【作用】請求項1記載の発明によれば、圧入型バルブシ
ートが基盤リングと耐摩耗リングとで二重構造に構成さ
れるため、各々のリングに当該バルブシートに要求され
る特性を分担せしめることができ、その結果、バルブシ
ートは全体としてこれに要求される特性の全てを満足す
ることができる。
【0014】即ち、吸・排気バルブが着座する耐摩耗リ
ングは耐摩耗性の高い材料で構成されるため、過酷なエ
ンジン運転条件下においても、バルブシートに局部摩耗
等が発生せず、当該バルブシートの耐久性が高められ
る。
【0015】又、耐摩耗リングは薄肉に構成されるため
に熱を伝導し易く、しかも、該耐摩耗リングに比して厚
肉の基盤リングは熱伝導率及び剛性の高い材料で構成さ
れるため、燃焼ガスや吸・排気バルブの熱は当該バルブ
シートを経て冷却系に効率良く伝達されるとともに、当
該バルブシートの変形が小さく抑えられて該バルブシー
トと吸・排気バルブとの間に高いシール性が確保され、
これらの結果、エンジン性能が高められる。
【0016】請求項2記載の発明によれば、基盤リング
の熱膨張係数がシリンダヘッドのそれよりも大きく設定
されるため、当該バルブシートのシリンダヘッドの圧入
力はエンジン運転中の高温下において増々高められ、該
バルブシートのシリンダヘッドからの脱落が確実に防が
れる。
【0017】
【実施例】以下に本発明の一実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0018】図1は本発明に係る圧入型バルブシートを
備える4サイクルエンジンのシリンダヘッドの部分断面
図、図2は図1のA−A線拡大断面図、図3は図1のB
−B線拡大断面図である。
【0019】図1において、20は4サイクルエンジン
のシリンダヘッドであって、これは例えばAC4B,A
C4C等の鋳物アルミ合金を用いた鋳造によって一体成
形される。
【0020】そして、上記シリンダヘッド20には吸気
通路21と排気通路22がそれぞれ形成されており、こ
れらの吸気通路21と排気通路22は吸気ポート21
a、排気ポート22aとして燃焼室Sにそれぞれ開口し
ている。
【0021】而して、上記吸気ポート21aと排気ポー
ト22aの周縁部にはリング状の凹溝23,24がそれ
ぞれ機械加工によって形成されており、各凹溝23,2
4には本発明に係る圧入型バルブシート1,11がそれ
ぞれ圧入されている。
【0022】上記圧入型バルブシート1,11は、図
2、図3にそれぞれ詳細に示すように、シリンダヘッド
20側に形成された前記凹溝23,24にそれぞれ圧入
される厚肉の基盤リング2,12と、該基盤リング2,
12のフェース部(不図示の吸・排気バルブが着座する
部位)に埋め込まれて接合された肉薄の耐摩耗リング
3,13とで構成されている。
【0023】ここで、上記基盤リング2,12と耐摩耗
リング3,13とはそれぞれ異種材料で構成されてお
り、両者の構成材料の組み合わせを表1に、各種材料の
物理的性質(熱伝導度、線膨張係数及び弾性係数)を表
2にそれぞれ示す。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】 表1に示すように、耐摩耗リング3,13の材料として
は、耐摩耗性の高い鉄系焼結合金(PE7E等)、鉄系
鋳造合金(CV01,CH28−1等)等が用いられ
る。
【0026】これに対して基盤リング2,12の材料と
しては、熱伝導率及び剛性の高い銅合金(Be−Cu,
CNS,Cr−Cu等)、鋳造アルミ合金(AC4B,
AC4C,AC8A,AC9B)、急冷凝固粉末合金、
アルミ基複合材料、更にはシリンダヘッド20の材料
(AC4B,AC4C等)よりも線膨張係数の大きな
(表2参照)展伸アルミ合金(A1100,A201
7,A2024,A5052,A6061,A7075
等)、溶接用アルミ合金(7N01)等が用いられる。
【0027】以上のように、例えば一方(吸気側)の圧
入型バルブシート1は基盤リング2と耐摩耗リング3と
で二重構造に構成されるため、これらの基盤リング2と
耐摩耗リング3に当該バルブシート1に要求される特性
を分担せしめることができ、結果的にバルブシート1は
全体としてこれらに要求される特性の全てを満足するこ
とができる。このことは、他方(排気側)のバルブシー
ト11についても同様である。
【0028】即ち、一方(吸気側)の圧入型バルブシー
ト1について言及すると、不図示の吸・排気バルブが着
座する耐摩耗リング3は前述のように耐摩耗性の高い材
料で構成されるため、過酷なエンジン運転条件下におい
ても、バルブシート1に局部摩耗等が発生せず、当該バ
ルブシート1の耐久性が高められる。
【0029】又、耐摩耗リング3は薄肉に構成されるた
めに熱を伝導し易く、しかも、該耐摩耗リング3に比し
て厚肉の基盤リング2は前述のように熱伝導率及び剛性
の高い材料で構成されるため、燃焼ガスや吸・排気バル
ブの熱は当該バルブシート1を経て冷却系に効率良く伝
達されるとともに、当該バルブシート1の変形が小さく
抑えられて該バルブシート1と吸・排気バルブとの間に
高いシール性が確保され、これらの結果、エンジン性能
が高められる。特に、圧入型バルブシート1はシリンダ
ヘッド20とは別体に構成されているため、該バルブシ
ート1はシリンダヘッド20の熱変形に追従しにくく、
その変形が小さく抑えられてこれと吸・排気バルブとの
間に高いシール性が確保される。
【0030】更に、前述のように基盤リング2をシリン
ダヘッド20の材料よりも大きな線膨張係数を有する材
料で構成すれば、当該バルブシート1のシリンダヘッド
20への圧入力はエンジン運転中の高温下において増々
高められ、該バルブシート1のシリンダヘッド20から
の脱落が確実に防がれる。又、このとき、薄肉の耐摩耗
リング3には円周方向の圧縮応力が均一に発生するた
め、該耐摩耗リング3に割れが発生する等の問題は生じ
ない。
【0031】尚、以上は特に一方(吸気側)の圧入型バ
ルブシート1についてのみ言及したが、他方(排気側)
の圧入型バルブシート11についても以上と同様の効果
が得られる。
【0032】
【発明の効果】以上の説明で明らかな如く、請求項1記
載の発明によれば、熱伝導率及び剛性の高い材料から成
る基盤リングのフェ−ス部に耐摩耗性の高い材料から成
る薄肉の耐摩耗リングを接合して圧入型シートバルブを
構成したため、当該バルブシートの変形や摩耗を最小限
に抑えて該バルブシートと吸・排気バルブとの間に高い
シール性を確保するとともに、吸・排気バルブや燃焼ガ
スの熱を効率良く冷却系に伝達することができ、当該バ
ルブシートの耐久性向上とエンジン性能の向上を図るこ
とができるという効果が得られる。
【0033】又、請求項2記載の発明によれば、基盤リ
ングの熱膨張係数がシリンダヘッドのそれよりも大きく
設定されるため、当該バルブシートのシリンダヘッドの
圧入力はエンジン運転中の高温下において増々高めら
れ、該バルブシートのシリンダヘッドからの脱落が確実
に防がれるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る圧入型バルブシートを備える4サ
イクルエンジンのシリンダヘッドの部分断面図である。
【図2】図1のA−A線拡大断面図である。
【図3】図1のB−B線拡大断面図である。
【符号の説明】
1,11 圧入型バルブシート 2,12 基盤リング 3,13 耐摩耗リング 20 シリンダヘッド 21a 吸気ポート 22a 排気ポート

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリンダヘッドの吸気ポート又は排気ポ
    ートの周縁部に圧入されるバルブシートであって、熱伝
    導率及び剛性の高い材料から成る基盤リングのフェ−ス
    部に耐摩耗性の高い材料から成る薄肉の耐摩耗リングを
    接合して成ることを特徴とする圧入型バルブシート。
  2. 【請求項2】 前記基盤リングは、熱伝導率及び剛性の
    他に熱膨張率も高い材料から成ることを特徴とする請求
    項1記載の圧入型バルブシート。
JP6968894A 1994-04-07 1994-04-07 圧入型バルブシート Pending JPH07279627A (ja)

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