JP3993523B2 - 分割型シリンダカバー及びそれを備えた内燃機関、該内燃機関を装備した内燃機関プラント - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として中、大型ディーゼル機関用シリンダカバーに適用され、内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着される分割型シリンダカバー、及び該分割型シリンダカバーを装着した内燃機関及び該内燃機関を熱源として装備した内燃機関プラントに関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関用シリンダカバー(シリンダヘッド)は、自動車用等の小型内燃機関(ガソリン機関及び小型ディーゼル機関)においては、アルミニウム鋳物の一体構造品が用いられ、また中、大型ディーゼル機関においては、ねずみ鋳鉄や球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の一体構造品が用いられている。
また、きわめて少ない例ではあるが、燃焼室に臨む触火面を含む高温の燃焼室側部材を鋳鋼材とし、他の低温部材を前記燃焼室側部材に溶接する鋳鋼製溶接構造シリンダカバーが用いられている。
【0003】
また、特許文献1(米国特許第4046114号)においては、シリンダカバーを給気通路壁及び排気通路壁の部位で上下に2分割して、該給気通路壁及び排気通路壁の内部に空気層を介して鋼板製の給気ダクトと及び排気ダクトを挿入し、さらには前記分割したシリンダカバーの燃焼室側下半分の下部に耐熱鋼板からなる触火面板を、母材との間に空気層を介在させ周囲を溶接等によって固着することにより、前記3部材によってシリンダカバーを構成している。
【0004】
【特許文献1】
米国特許第4046114号明細書
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前記アルミニウム鋳物の一体構造品、あるいはねずみ鋳鉄や球状黒鉛鋳鉄(ダクタイル鋳鉄)の一体構造品からなるシリンダカバーにあっては、複雑な形状のシリンダカバーに好適な加工製作性を備えている反面、最高使用壁温度が300℃程度に限られて高温強度が十分でないため、燃焼室内における燃焼温度を上昇させて燃焼効率を向上せしめるのに限界があり、また排気ガス温度の上昇が抑制されるため排気ターボ過給機の排気エネルギーの増大も困難となり、さらには前記壁温度を低く保持するために冷却損失が大きくなる。
このためかかる従来技術にあっては、内燃機関の高出力化および熱効率の向上は困難を伴うこととなる。
またかかる従来技術にあっては、排気ガス温度の上昇が抑制されるため、廃熱ボイラー等における熱回収量が小さく、内燃機関プラントの総合効率が低くなる。
【0006】
また前記特許文献1の技術にあっては、シリンダカバーを給気通路壁及び排気通路壁の部位で上下に2分割しているので、熱負荷の大きい下部シリンダカバーにも給気通路壁及び排気通路壁を形成することを要し、このため下部シリンダカバーの形状が複雑となって鋳鋼等の高温強度の大きい材料の使用は困難であることから下部シリンダカバーも高温強度が十分でない鋳鉄製とせざるを得ない。
これに対処するため、特許文献1の技術においては、下部シリンダカバーの下部に耐熱鋼板からなる触火面板を、母材との間に空気層を介在させ周囲を溶接によって固着しているが、このように構成すると、シリンダカバーを触火面板を含む3部材で構成することとなって構造が複雑になるとともに、3部材を固定してシリンダカバーを組み立てる上に触火面板の溶接工程を必要とするため、シリンダカバーの製作工数が膨大となって製作コストも上昇する。
さらに、前記鋳鋼製溶接構造シリンダカバーにあっては、複雑な構造のシリンダカバーを溶接により製作するので、多大な製作工数を要し、製造コストがきわめて高くなる。また、溶接部における疲労強度の確保はきわめて困難であることから、強度面でも不利である。
【0007】
本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、最高使用壁温度を上昇せしめて高温強度を向上し、燃焼室内における燃焼温度を上昇せしめることにより燃焼効率を向上するとともに排気ターボ過給機の排気エネルギーを増大し、さらには冷却損失を低減することによって内燃機関の高出力化および熱効率の向上を可能とし、またシリンダカバーの製作工数の増大及び製作コストの増大を抑制し得る分割型シリンダカバー及び該分割型シリンダカバーを装着した内燃機関及び内燃機関プラントを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明はかかる目的を達成するもので、以下の構成を備えた分割型シリンダカバー、及び該分割型シリンダカバーを備えた内燃機関、及び該内燃機関を熱源として装備した内燃機関プラントにある。
即ちその第1発明は、内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着されるシリンダカバーにおいて、前記シリンダカバーは、燃焼室に臨む触火面及び冷却液による冷却部が形成された下部シリンダカバーと、該下部シリンダカバーの上面に締付ボルトにより締着され冷却液による冷却部及び排気ガス通路等のガス通路が形成された1個または複数の上部シリンダカバーとよりなり、前記下部シリンダカバーは、前記冷却部が上面に開放された冷却室に形成され、該冷却室の開放部を前記上部シリンダカバーの下面で覆蓋するとともに該開放部の周囲が流体密になるように前記締付ボルトにより固定してなり、前記下部シリンダカバーの下面側から、内部に給気ポートあるいは排気ポートが形成されるポート壁を前記冷却室内に前記上部シリンダカバーへ向けて突設するとともに、 前記給気ポートあるいは排気ポートと冷却室との間が流体密になるように前記ポート壁の上面を前記上部シリンダカバーの下面に直接にあるいはシール部材を介しての何れかにより接着してなり、前記下部シリンダカバーは前記上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成されるとともに、前記上部シリンダカバーは鋳造品もしくは射出成形品にて構成されてなることを特徴とする。
かかる発明において好ましくは、前記下部シリンダカバーを鋳鋼もしくは各種耐熱鋼にて構成し、前記上部シリンダカバーを鋳鉄またはアルミニウム合金または樹脂成形体の何れかにより構成するのがよい。
【0009】
かかる発明によれば、シリンダカバーを、燃焼室に臨む触火面及び冷却部が形成された下部シリンダカバーと該下部シリンダカバーの上面に締付ボルトにより締着され冷却部及びガス通路が形成された1個または複数個の上部シリンダカバーとに分割し、下部シリンダカバーを鋳鋼もしくは各種耐熱鋼等の上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成するとともに上部シリンダカバーを鋳造品もしくは射出成形品にて構成したので、下部シリンダカバーよりも壁温度が低く熱負荷が小さい反面冷却部及びガス通路が形成されて形状の複雑な上部シリンダカバーを、複雑な形状の部材を容易に製作可能な鋳鉄等の鋳造品もしくは射出成形品で構成することにより、従来の一体型シリンダカバーと同等の製作容易性を保持できるとともに、触火面を有することにより壁温度が高温になり熱負荷が大きい反面形状が比較的簡単な下部シリンダカバーを、鋳鋼もしくは各種耐熱鋼等の加工性が良好でなく耐熱性の高い鋼材で構成することによりシリンダカバーの高温強度を保持し、かつ加工製作に困難を伴うことなく、特許文献1のような一体型シリンダカバーに比べて触火面を含む壁温度を上昇させることが可能となる。
さらに、前記下部シリンダカバーは、前記冷却部が上面に開放された冷却室に形成され、該冷却室の開放部を前記上部シリンダカバーの下面で覆蓋するとともに該開放部の周囲が流体密になるように前記締付ボルトにより固定してなるので、鋳鋼もしくは各種耐熱鋼等の加工性が良好でなく耐熱性の高い鋼材からなる下部シリンダカバーのうち、最も加工が困難な冷却室を該下部シリンダカバーの上方から容易に切削加工することができ、該下部シリンダカバーの加工製作性を良好に維持できる。
【0010】
従って、かかる発明によれば、従来の一体型シリンダカバーと同等の製作容易性を保持しつつ、熱負荷の大きい下部シリンダカバーの高温強度が増大することによって、燃焼温度を上昇させて燃焼効率を向上せしめることが可能となるとともに、排気ガス温度も上昇させることが可能となって排気ターボ過給機の排気エネルギーが増大し、さらには冷却部からの冷却損失を低減した内燃機関を得ることができる。
【0011】
これにより、内燃機関の高出力化に対応できるシリンダカバーが得られ、前記従来技術に比べて内燃機関の熱効率を著しく向上することができる。
また、形状が比較的簡単で板状材から加工可能な下部シリンダカバーと複雑な形状の部材を容易に製作可能な鋳鉄等の鋳造品もしくは射出成形品で構成される1個または複数の上部シリンダカバーとを締付ボルトによって締着することによりシリンダカバーを製作できるので、特許文献1のような3部材を固定してシリンダカバーを組み立てる上に触火面板の溶接工程を必要とするシリンダカバーに比べて、シリンダカバーの製作工数が低減され、製作コストも低減される。また、溶接部を有しないので、十分に大きい疲労強度を保持できる。
【0012】
また、前記排気ガス温度の上昇により、廃熱ボイラー等における熱回収量が増大して、内燃機関プラントの総合効率を向上させることができる。さらに、既存の内燃機関プラントにおいても、シリンダカバーのみをかかる発明による分割型シリンダカバーに換装することにより、容易にプラント総合効率を向上させることができる。
【0013】
【0014】
また、かかる発明において好ましくは、前記締付ボルトは第1、第2の2種類の締付ボルトよりなり、前記下部シリンダカバーを前記第1の締付ボルトにより前記シリンダブロックの上面に締着し、前記上部シリンダカバーを前記第2の締付ボルトにより前記下部シリンダカバーの上面に締着してなるのがよい。
【0015】
このように構成すれば、かかる分割型シリンダカバーにおいて、締付ボルトの締付力を有効に利用してポート壁の端面を相手部材(下部シリンダカバーあるいは上部シリンダカバー)に接着することにより、ガス通路と冷却液通路との間の流体シールが困難な部位である給気ポートあるいは排気ポート周辺の流体シールを、簡単な構造で以って確実に行うことが可能となる。
【0016】
また、かかる発明において好ましくは、前記締付ボルトにより前記上部シリンダカバー及び下部シリンダカバーを共締めにて前記シリンダブロックの上面に締着するように構成されてなるのがよい。
このように構成すれば、1種類の締付ボルトで上部シリンダカバー及び下部シリンダカバーをシリンダブロックに締着できるので、シリンダカバーの締付け工数が低減されるとともに、締付ボルトの数も少なくて済む。
【0017】
また、第2発明は、内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着されるシリンダカバーにおいて、前記シリンダカバーは、燃焼室に臨む触火面及び冷却液による冷却部が形成された下部シリンダカバーと、該下部シリンダカバーの上面に締付ボルトにより締着され冷却液による冷却部及び排気ガス通路等のガス通路が形成された1個または複数の上部シリンダカバーとよりなり、前記下部シリンダカバーの冷却部は、該下部シリンダカバー内部に前記触火面にほぼ平行な方向に複数穿孔されたボアクール孔にて構成されてなり、前記下部シリンダカバーは前記上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成されるとともに、前記上部シリンダカバーは鋳造品もしくは射出成形品にて構成されてなることを特徴とする。
このように構成すれば、下部シリンダカバーは細径のボアクール孔のみで所要の冷却をなすことができるので、さらに高い剛性を備えた高強度の構造となるとともに、少ない冷却面積で済むため冷却損失が小さくなり、内燃機関のさらなる高出力化に対応できる。
【0018】
また第3発明は、内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着されるシリンダカバーにおいて、前記シリンダカバーは、燃焼室に臨む触火面が形成された燃焼室側カバー部材と該燃焼室側カバー部材の上面に固定される外側カバー部材とにより構成され内部に冷却液による冷却部が形成された2層型の下部シリンダカバーと、該外側カバー部材の上面に締付ボルトにより締着される1個または複数の上部シリンダカバーとよりなり、前記2層型の下部シリンダカバーは前記上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成されるとともに、前記上部シリンダカバーは鋳造品もしくは射出成形品にて構成されてなることを特徴とする。
【0019】
かかる第3発明によれば、2層型の下部シリンダカバーに構成することにより、高温になる触火面が形成された燃焼室側カバー部材を耐熱鋼材とし、該燃焼室側カバー部材よりも低温になる外側カバー部材を該燃焼室側カバー部材と前記上部シリンダカバーとの中間強度の材質、もしくは前記上部シリンダカバーと同材質とすることにより、加工製作性が良好でない耐熱鋼材からなりかつ高価な燃焼室側カバー部材の厚さを薄くすることができて、シリンダカバー全体としての加工製作性が向上するとともに、製品コストを抑制できる。
【0020】
また、かかる第3発明において好ましくは、前記2層型の下部シリンダカバーは、前記燃焼室側カバー部材の上面に開口される凹部と前記外側カバー部材の下面に開口される凹部とにより冷却部を形成し、該開口部の周囲が流体密になるように前記締付ボルトにより固定してなるのがよい。
このように構成すれば、冷却部を燃焼室側カバー部材の上向き凹部と外側カバー部材の下向き凹部とを合せて形成したので、各カバー部材の冷却部深さが小さくて済み、冷却部の加工形成が容易となってシリンダカバーの加工製作性が向上する。
【0021】
また、かかる第3発明において好ましくは、前記燃焼室側カバー部材及び上部シリンダカバーに、内部に給気ポートあるいは排気ポートが形成されるポート壁を形成して、該ポート壁を前記冷却部内に突設するとともに、前記給気ポートあるいは排気ポートと冷却部との間が流体密になるように前記ポート壁の端面を相手部材に直接にあるいはシール部材を介しての何れかにより接着してなるのがよい。
このように構成すれば、かかる分割型シリンダカバーにおいて、ガス通路と冷却液通路との間の流体シールが困難な部位である給気ポートあるいは排気ポート周辺の流体シールを、締付ボルトの締付力を有効に利用してポート壁の端面を相手部材に接着することにより、簡単な構造で以って確実に行うことが可能となる。
【0022】
さらに、前記第1、第2発明、第3発明において、下部シリンダカバーと上部シリンダカバーとの合せ面間に断熱材を介装するのが好ましい。
このように構成すれば、該断熱材により高温の下部シリンダカバーから上部シリンダカバーへの伝熱を遮断できるので、下部シリンダカバーにおける冷却損失をさらに低減できる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図に示した実施例を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特に特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
【0024】
図1は本発明の第1実施例に係る4サイクルディーゼル機関用分割型シリンダカバーの要部構造を示すシリンダ中心線に沿う断面図である。図2は第2実施例に係る分割型シリンダカバーの構成を示す概略断面図、図3は第3実施例を示す図2対応図、図4は第4実施例を示す図2対応図、図5は第5実施例を示す図2対応図である。図6(A)はシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度とディーゼル機関熱効率との関係線図、図6(B)はシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度とディーゼル機関プラント総合効率との関係線図である。
【0025】
第1実施例を示す図1において、100はエンジン(ディーゼル機関)、7は該エンジン100のシリンダブロック、6はシリンダライナである。20は燃焼室で、前記シリンダライナ6の内面、ピストン(図示省略)の上面及び後述する下部シリンダカバー1の下面(触火面21)により区画形成されている。
1は複数の締付ボルト8により前記シリンダブロック7に締着された下部シリンダカバーで、鋳鋼、ニッケルクロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼等の高温強度の高い耐熱鋼材からなり、下面の触火面21が前記燃焼室20に臨んでいる。該下部シリンダカバー1は前記耐熱鋼材の鍛造素材を機械加工して製作される。
3は該下部シリンダカバー1の上面つまり後述する上部シリンダカバー2との合せ面22に開放され冷却液が通流する冷却室で、鍛造成形あるいは該上面(合せ面22)側からの切削加工により形成される。
【0026】
2は複数の締付ボルト9により前記下部シリンダカバー1の上面つまり前記合せ面22に締着された上部シリンダカバーで、ねずみ鋳鉄や球状黒鉛鋳鉄等の鋳鉄、つまり前記下部シリンダカバー1のような高温強度を必要としないが該下部シリンダカバー1よりも加工製作性に優れた材料で構成される。
前記上部シリンダカバー2と下部シリンダカバー1との合せ面22は、前記締付ボルト9の締付力による金属面接触(いわゆるメタルタッチ)でも、該合せ面22にOリング(図示省略)を介装してもよい。
また、前記上部シリンダカバー2は、前記鋳鉄に近い耐熱性を備えた射出成形品や、アルミニウム合金で構成することもできる。
【0027】
4a及び5aは前記下部シリンダカバー2の冷却壁面3aから前記冷却室3内に突設された給気側のポート壁及び排気側のポート壁で、ポート壁4a内及びポート壁5a内には給気ポート4及び排気ポート5が夫々形成されている。
13は前記給気ポート4に接続される給気管、14は前記排気ポート5に接続される排気管、15は前記給気ポート4を開閉する給気弁、16は前記排気ポート5を開閉する排気弁である。
【0028】
前記給気側のポート壁4a上端面及び前記排気側のポート壁5a上端面は、前記締付ボルト9の締付力によって前記上部シリンダカバー2の下端面に夫々押し付けられるとともに、シールリング12及びシールリング11によって前記給気ポート4及び排気ポート5と冷却室3との流体シールがなされている。
尚、前記シールリング12及びシールリング11を介装することなく、前記締付ボルト9の締付力によって、前記給気側のポート壁4a上端面及び前記排気側のポート壁5a上端面を上部シリンダカバー2の下端面に直接押し付けるようにした金属面接触(いわゆるメタルタッチ)としてもよい。
また、前記上部シリンダカバー2は、かかる実施例のように1個でも、接続部にガス及び冷却液のシールを介装して複数に分割された構成であってもよい。この場合、該上部シリンダカバー2の最下層部に、前記のような下部シリンダカバー1との流体シール部を設ける。
また、この実施例においては、前記下部シリンダカバー1をシリンダブロック7に締着する締付ボルト8は、燃焼室20内のガス圧力による引張力が該締付ボルト8に作用するため、前記上部シリンダカバー2を下部シリンダカバー1に締着する締付ボルト9よりも大径に構成される。
尚、必要に応じて、前記締付ボルト8を締付ボルト9よりも小径としても、両者を同径としてもよい。
【0029】
このように構成すれば、かかる分割型シリンダカバーにおいて、上部シリンダカバー2を下部シリンダカバー1に締め付けるための締付ボルト9の締付力を有効に利用して前記ポート壁4a、5aの上面を上部シリンダカバー2の下面に接着することにより、ガス通路と冷却液通路との間の流体シールが困難な部位である給気ポート4あるいは排気ポート5周辺の流体シールを簡単な構造で以って確実に行うことが可能となる。
【0030】
かかる構成からなる分割型シリンダカバーを備えたエンジン100の運転時において、該エンジン100が高出力化されると、燃焼室20内における燃焼により下部シリンダカバー1の壁温度が高温となって該下部シリンダカバー1には高い熱応力が発生するとともに、該下部シリンダカバー1に作用する燃焼室20内のガス圧による応力も増大する。
しかるに、かかる実施例においては、シリンダカバーを燃焼室20に臨む触火面21形成された下部シリンダカバー1と該下部シリンダカバー1の上面に締着されて給気ポート4、排気ポート5等が形成された複雑形状の上部シリンダカバー2とに分割した分割型シリンダカバーに構成し、該下部シリンダカバー1を鋳鋼、ニッケルクロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼等の高温強度の高い耐熱鋼材にて構成しているので、前記のような高い熱応力及び高いガス圧による応力に対して十分な強度を有する。
【0031】
従って、かかる分割型シリンダカバーにおいては、前記のように、下部シリンダカバー1の触火面21を含む壁温度即ちシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度を、従来の一体型シリンダカバーに比べて上昇させることが可能となることにより、燃焼室20内における燃焼温度を上昇させて燃焼効率を向上せしめることが可能となるとともに、排気管14内を通して排気ターボ過給機(図示省略)に供給される排気ガスの温度も上昇させることが可能となって該排気ターボ過給機の排気エネルギーが増大する。
さらには、前記のように、下部シリンダカバー1の前記シリンダカバーを含む燃焼室壁面温度の上昇が可能となることにより、冷却室3からの冷却損失を低減することが可能となる。
これにより、前記従来技術に比べて内燃機関の熱効率を著しく向上することができる。
図6(A)は前記シリンダカバーを含む燃焼室壁面温度Twとディーゼル機関の熱効率の改善幅Δη1との関係の、シミュレーション計算結果の1例を示す。図6(A)に明らかなように、熱効率の改善幅Δη1はシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度Twにほぼ比例して増大し、前記シリンダカバーを含む燃焼室壁面温度Twの上昇100℃あたり0・12ポイント(略0・2%)程度の割合で増大する。
【0032】
また、前記のような排気ガス温度の上昇により、内燃機関を熱源とする内燃機関廃熱回収プラントにおける廃熱ボイラーの熱回収量が増大せしめられ、内燃機関プラントの総合効率を向上させることができる。
図6(B)は前記シリンダカバーを含む燃焼室壁面温度Twとディーゼル機関廃熱回収プラントの総合効率改善幅Δη2との関係の、シミュレーション計算結果の1例を示す。図6(B)に明らかなように、総合効率改善幅Δη2はシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度Twにほぼ比例して増大し、前記シリンダカバーを含む燃焼室壁面温度Twの上昇100℃あたり0・8ポイント程度(略1%)の割合で増大する。
【0033】
また、前記のように、鋳鋼、ニッケルクロム鋼、クロムモリブデン鋼、ニッケルクロムモリブデン鋼等の、加工性が良好でなく耐熱性の高い鋼材からなる下部シリンダカバー1のうち、最も加工が困難な冷却室3を該下部シリンダカバー1の上方から容易に切削加工することができ、該下部シリンダカバー1の加工製作性を良好に維持できる。
一方、前記上部シリンダカバー2は、前記給気ポート4、排気ポート5等が形成されて形状が複雑であるが、前記下部シリンダカバー1よりも壁温度が低くなって熱負荷が小さいので、高温強度が低くても、複雑な形状の部材を容易に製作可能な鋳鉄等の鋳造品もしくは射出成形品もしくはアルミニウム合金で構成することにより、良好な加工製作性で以って製作できる。
【0034】
従って、かかる実施例によれば、下部シリンダカバー1よりも壁温度が低く熱負荷が小さい上部シリンダカバー2を、複雑な形状の部材を容易に製作可能な鋳鉄等の鋳造品もしくは射出成形品もしくはアルミニウム合金で構成することにより、従来の一体型シリンダカバーと同等の製作容易性を保持できるとともに、触火面21を有することにより壁温度が高温になり熱負荷が大きいが形状が比較的簡単で加工に困難を伴わない下部シリンダカバー1を耐熱性の高い鋼材で構成することにより、加工製作に困難を伴うことなく従来の一体型シリンダカバーよりも高温強度が大幅に増大されたシリンダカバーを得ることができる。
【0035】
図2に示される第2実施例においては、前記上部シリンダカバー2及び下部シリンダカバー1を1種類の締付ボルト81により、共締めにて前記シリンダブロック7の上面に締着するように構成している。
かかる第2実施例によれば、1種類の締付ボルト81で上部シリンダカバー2及び下部シリンダカバー1をシリンダブロック7に締着できるので、シリンダカバー組立時のボルト締付け工数が低減されるとともに、締付ボルト81の数も少なくて済む。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0036】
図3に示される第3実施例においては、前記下部シリンダカバー1の冷却部を、該下部シリンダカバー1の内部に前記触火面21にほぼ平行な方向(ほぼ水平方向)に複数穿孔されたボアクール孔18にて構成している。
かかる第3実施例によれば、前記下部シリンダカバー1は細径のボアクール孔18のみで所要の冷却をなすことができるので、前記各実施例よりもさらに高い剛性を備えた高強度の構造となるとともに、少ない冷却面積ですむため冷却損失が小さくなり、機関のさらなる高出力化に対応できる。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0037】
図4に示される第4実施例においては、下部シリンダカバー1を、燃焼室20に臨む触火面21が下面に形成された燃焼室側カバー部材1aと該燃焼室側カバー部材1aの上面に締付ボルト8により固定される外側カバー部材1bとにより、2層型の下部シリンダカバー1に構成している。23は燃焼室側カバー部材1aと外側カバー部材1bとの接合部である。
そして前記2層型の下部シリンダカバー1は、前記燃焼室側カバー部材1aの上面に開口される凹部と前記外側カバー部材1bの下面に開口される凹部とにより冷却室3を形成し、該冷却室3開口部の周囲が流体密になるように前記締付ボルト8により固定している。
【0038】
前記燃焼室側カバー部材1aの冷却面3aから前記冷却室3内に上方に向けて給気側のポート壁4a及び排気側のポート壁5aが突設されるとともに、前記上部シリンダカバー2の下面から前記冷却室3内に下方に向けて給気側のポート壁4a及び排気側のポート壁5aが突設され、この両ポート壁4a、5aが前記燃焼室側カバー部材1aと外側カバー部材1bとの接合部23と同一面(面一)になるように接着されている。
そして、該給気側のポート壁4a及び排気側のポート壁5aの接着面は、前記締付ボルト8の締付力によって夫々押し付けられるとともに、シールリング12及びシールリング11によって前記給気ポート4及び排気ポート5と冷却室3との流体シールがなされている。
尚、前記シールリング12及びシールリング11を介装することなく、前記締付ボルト8の締付力によって、前記給気側のポート壁4a及び前記排気側のポート壁5aの接着面を直接押し付けるようにした金属面接触(いわゆるメタルタッチ)としてもよい。
このように構成すれば、締付ボルト8の締付力を有効に利用して、前記ポート壁4a、5aの接着面を接着することにより、ガス通路と冷却液通路との間の流体シールが困難な部位である給気ポート4あるいは排気ポート5周辺の流体シールを、簡単な構造で以って確実に行うことが可能となる。
【0039】
また、前記燃焼室側カバー部材1aと外側カバー部材1bとによりなる2層型の下部シリンダカバー1は、前記上部シリンダカバー2よりも耐熱性の高い鋼材にて構成される。
さらに、上部シリンダカバー2は前記第1ないし第3実施例と同様な構成であり、前記外側カバー部材1bの上面に締付ボルト9より締着されている。
【0040】
かかる第4実施例によれば、下部シリンダカバー1を2層型のシリンダカバーに構成することにより、高温になる触火面21が形成された燃焼室側カバー部材1aを耐熱鋼材とし、該燃焼室側カバー部材1aよりも低温になる外側カバー部材1bを該燃焼室側カバー部材1aと前記上部シリンダカバー2との中間強度の材質、もしくは上部シリンダカバー2と同一材質とすることが可能となる。
このように構成すれば、加工製作性が良好でない耐熱鋼材からなりかつ高価な燃焼室側カバー部材1aの厚さを薄くすることができて、シリンダカバー全体としての加工製作性が向上するとともに、製品コストの抑制が可能となる。
その他の構成は前記第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
【0041】
図5に示される第5実施例においては、燃焼室側カバー部材1aと該燃焼室側カバー部材1aの上面に締付ボルト8により固定される外側カバー部材1bとよりなる2層型の下部シリンダカバー1の上面(外側カバー部材1bの上面)と上部シリンダカバー2との合せ面間に断熱材19を介装している。
このように構成すれば、該断熱材19により高温の下部シリンダカバー1側から上部シリンダカバー2への伝熱を遮断できるので、下部シリンダカバー1における冷却損失をさらに低減できる。
その他の構成は前記第4実施例及び第1実施例と同様であり、これと同一の部材は同一の符号で示す。
尚、前記第1〜第3実施例のような単層型下部シリンダカバー1においても、該下部シリンダカバー1の上面と上部シリンダカバー2の下面との間に前記断熱材19を介装することができる。
【0042】
【発明の効果】
以上記載のごとく本発明によれば、従来の一体型シリンダカバーと同等の製作容易性を保持しつつ、熱負荷の大きい下部シリンダカバーの高温強度が増大することによって、燃焼温度を上昇させて燃焼効率を向上せしめることが可能となるとともに、排気ガス温度も上昇させることが可能となって排気ターボ過給機の排気エネルギーが増大し、さらには冷却部からの冷却損失を低減することができる。
これにより、機関の高出力化に対応できるシリンダカバーが得られ、前記従来技術に比べて内燃機関の熱効率を著しく向上することができる。
【0043】
また、形状が比較的簡単で板状材から加工可能な下部シリンダカバーと複雑な形状の部材を容易に製作可能な鋳鉄等の鋳造品もしくは射出成形品もしくはアルミニウム合金で構成される上部シリンダカバーとを締付ボルトによって締着することによりシリンダカバーを製作できるので、特許文献1のような3部材を固定してシリンダカバーを組み立てるシリンダカバーに比べて、シリンダカバーの製作工数が低減され、製作コストも低減される。
【0044】
また、前記排気ガス温度の上昇により、廃熱ボイラー等における熱回収量が増大して、内燃機関プラントの総合効率を向上させることができる。さらに、既存の内燃機関プラントにおいても、シリンダカバーのみをかかる発明による分割型シリンダカバーに換装することにより、容易にプラント総合効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例に係る4サイクルディーゼル機関用分割型シリンダカバーの要部構造を示すシリンダ中心線に沿う断面図である。
【図2】 第2実施例に係る分割型シリンダカバーの構成を示す概略断面図である。
【図3】 第3実施例を示す図2対応図である。
【図4】 第4実施例を示す図2対応図である。
【図5】 第5実施例を示す図2対応図である。
【図6】 (A)はシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度とディーゼル機関熱効率との関係線図、(B)はシリンダカバーを含む燃焼室壁面温度とディーゼル機関プラント総合効率との関係線図である。
【符号の説明】
1 下部シリンダカバー
1a 燃焼室側カバー部材
1b 外側カバー部材
2 上部シリンダカバー
3 冷却室
4 給気ポート
4a、5a ポート壁
5 排気ポート
6 シリンダライナ
7 シリンダブロック
8、9、81 締付ボルト
11、12 シールリング
18 ボアクール孔
19 断熱材
20 燃焼室
21 触火面
22 合せ面
100 エンジン(ディーゼル機関)
Claims (12)
- 内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着されるシリンダカバーにおいて、前記シリンダカバーは、燃焼室に臨む触火面及び冷却液による冷却部が形成された下部シリンダカバーと、該下部シリンダカバーの上面に締付ボルトにより締着され冷却液による冷却部及び排気ガス通路等のガス通路が形成された1個または複数の上部シリンダカバーとよりなり、前記下部シリンダカバーは、前記冷却部が上面に開放された冷却室に形成され、該冷却室の開放部を前記上部シリンダカバーの下面で覆蓋するとともに該開放部の周囲が流体密になるように前記締付ボルトにより固定してなり、前記下部シリンダカバーの下面側から、内部に給気ポートあるいは排気ポートが形成されるポート壁を前記冷却室内に前記上部シリンダカバーへ向けて突設するとともに、前記給気ポートあるいは排気ポートと冷却室との間が流体密になるように前記ポート壁の上面を前記上部シリンダカバーの下面に直接にあるいはシール部材を介しての何れかにより接着してなり、前記下部シリンダカバーは前記上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成されるとともに、前記上部シリンダカバーは鋳造品もしくは射出成形品にて構成されてなることを特徴とする分割型シリンダカバー。
- 前記下部シリンダカバーを鋳鋼もしくは各種耐熱鋼にて構成し、前記上部シリンダカバーを鋳鉄またはアルミニウム合金または樹脂成形体の何れかにより構成したことを特徴とする請求項1記載の分割型シリンダカバー。
- 前記締付ボルトは第1、第2の2種類の締付ボルトよりなり、前記下部シリンダカバーを前記第1の締付ボルトにより前記シリンダブロックの上面に締着し、前記上部シリンダカバーを前記第2の締付ボルトにより前記下部シリンダカバーの上面に締着してなることを特徴とする請求項1記載の分割型シリンダカバー。
- 前記締付ボルトにより前記上部シリンダカバー及び下部シリンダカバーを共締めにて前記シリンダブロックの上面に締着するように構成されてなることを特徴とする請求項1記載の分割型シリンダカバー。
- 内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着されるシリンダカバーにおいて、前記シリンダカバーは、燃焼室に臨む触火面及び冷却液による冷却部が形成された下部シリンダカバーと、該下部シリンダカバーの上面に締付ボルトにより締着され冷却液による冷却部及び排気ガス通路等のガス通路が形成された1個または複数の上部シリンダカバーとよりなり、前記下部シリンダカバーの冷却部は、該下部シリンダカバー内部に前記触火面にほぼ平行な方向に複数穿孔されたボアクール孔にて構成されてなり、前記下部シリンダカバーは前記上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成されるとともに、前記上部シリンダカバーは鋳造品もしくは射出成形品にて構成されてなることを特徴とする分割型シリンダカバー。
- 内部に冷却部を備えてシリンダブロックに締付ボルトにより締着されるシリンダカバーにおいて、前記シリンダカバーは、燃焼室に臨む触火面が形成された燃焼室側カバー部材と該燃焼室側カバー部材の上面に固定される外側カバー部材とにより構成され内部に冷却液による冷却部が形成された2層型の下部シリンダカバーと、該外側カバー部材の上面に締付ボルトにより締着され冷却液による冷却部及び排気ガス通路等のガス通路が形成された1個または複数の上部シリンダカバーとによりなり、前記2層型の下部シリンダカバーは前記上部シリンダカバーよりも耐熱性の高い鋼材にて構成されるとともに、前記上部シリンダカバーは鋳造品もしくは射出成形品にて構成されてなることを特徴とする分割型シリンダカバー。
- 前記下部シリンダカバーを鋳鋼もしくは各種耐熱鋼にて構成し、前記上部シリンダカバーを鋳鉄またはアルミニウム合金または樹脂成形体の何れかにより構成したことを特徴とする請求項6記載の分割型シリンダカバー。
- 前記2層型の下部シリンダカバーは、前記燃焼室側カバー部材の上面に開口される凹部と前記外側カバー部材の下面に開口される凹部とにより前記冷却部を形成し、該開口部の周囲が流体密になるように前記締付ボルトにより固定してなることを特徴とする請求項6記載の分割型シリンダカバー。
- 前記燃焼室側カバー部材及び上部シリンダカバーに、内部に給気ポートあるいは排気ポートが形成されるポート壁を形成して、該ポート壁を前記冷却部内に突設するとともに、前記給気ポートあるいは排気ポートと冷却部との間が流体密になるように前記ポート壁の端面を相手部材に直接にあるいはシール部材を介しての何れかにより接着してなることを特徴とする請求項6記載の分割型シリンダカバー。
- 前記下部シリンダカバーと上部シリンダカバーとの合せ面間に断熱材を介装してなることを特徴とする請求項1または5または6の何れか1項に記載の分割型シリンダカバー。
- 請求項1〜10の何れか1項に記載の分割型シリンダカバーを備えた内燃機関。
- 請求項11に記載の内燃機関を熱源として装備した内燃機関プラント。
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