JPH0727945U - 昇降装置を備えたバン型車両 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 １台のバン型車両でパレット荷物、有輪ラッ
クコンテナ等荷姿形態の異る荷物を安全かつ容易に搬出
入できるようにして輸送効率の向上を図ることを目的と
する。 【構成】 荷台床４に運搬具用レ−ル６を並設し、荷台
後部に昇降装置２を備え、昇降装置２の昇降台３上に着
脱自在な昇降台上レ−ル５を前記荷台床上の運搬具用レ
−ル６と同心に取り付け、前記昇降台３を介して運搬具
によりパレット等の荷物を搬出入できるようにした。又
前記昇降台上レ−ル５を撤去し、荷台床４上に敷設され
ている運搬具用レ−ル６の凹溝８を凹溝塞ぎ部材９によ
り塞いで荷台床面を平面とし、有輪ラックコンテナ等の
荷物を搬出入できるようにした。このように１台のバン
型車両で積荷形態の異る荷物でも容易に搬出入できるよ
うにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は、昇降装置を備えたバン型車両に関するものである。更に詳しくいえ ば、バン型車両の荷台床面の長手方向に一組以上の荷物運搬具（例えば商品名を ジョロ−ダ−と呼ぶ英国特許９５２０５１号明細書、又は実公昭５７−５８０３ ８号等参照）のための専用レ−ル（以下運搬具用レ−ルという）が敷設され、さ らにバン型車両の後面に昇降装置を備えたバン型車両において、前記昇降装置の 地上面と床面間を昇降する昇降台が上昇位置にあるとき昇降台上に前記運搬具用 レ−ルと一直線状に連結できる着脱自在な昇降台上レ−ルを具え、パレット荷物 を運搬具を使ってする荷役も、有輪ラックコンテナによる荷役でも共に可能にし たバン型車両に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来大型で重量のあるパレット等の荷物の運搬に供せられるバン型車両は、図 ７に示すごとくその荷台床ａの長手方向（前後方向）に一組以上の運搬具用レ− ルｂが並設され、この運搬具用レ−ルｂ上に運搬具ｃを位置させ、この運搬具ｃ とフォ−クリフトｄによって荷物が搬出入されていた（図７）。他方、有輪ラッ クコンテナｅ等の荷物運搬に供せられるバン型車両は、その荷台床ａは平坦に構 成されており、さらに荷台後部に昇降装置ｆを備え、この昇降装置ｆによって荷 物が搬出入されていた（図６）。

【０００３】 このように従来のバン型車両は、荷物の形状によってそれ専用のバン型車両が 用意されてきたが、この場合大量荷物の輸送時には最適であるとしても少量の荷 物輸送時には甚だ効率が悪い。特にジャスト・イン・タイム（Just in time）の 思想が浸透している昨今においてはなおさらである。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

１台のバン型車両でパレット荷物、有輪ラックコンテナ等荷姿形態の異る荷物 を安全かつ容易に搬出入できるようにして輸送効率の向上を図ることを目的とす る。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

荷台床４に運搬具用レ−ル６を並設し、荷台後部に昇降装置２を備え、昇降装 置２の昇降台３上に着脱自在な昇降台上レ−ル５を前記荷台床上の運搬具用レ− ル６と同心に取り付け、前記昇降台３を介して運搬具によりパレット等の荷物を 搬出入できるようにした。又前記昇降台上レ−ル５を撤去し、荷台床４上に敷設 されている運搬具用レ−ル６の凹溝８を凹溝塞ぎ部材９により塞いで荷台床面を 平面とし、有輪ラックコンテナ等の荷物を搬出入できるようにした。このように １台のバン型車両で積荷形態の異る荷物でも容易に搬出入できるようにした。

【０００６】

【実施例】

図１は昇降装置付バン型車両を示し、１はバン型車両、２は昇降装置である。 昇降装置２の昇降台３は地上と荷台床４間を昇降する。より詳細に言えば、 荷台床４の上面と面一になる位置（図１のＡ位置で有輪ラックコンテナの搬出入 時のレベル）と、荷台床４の上面から昇降台３上のレ−ル５の溝の深さｈ( 図２)を引いた位置（図１のＢ位置でパレット荷物の搬出入時のレベル）と地上 間を昇降するよう調整されている（図１）。

【０００７】 昇降台３上の昇降台上レ−ル５は昇降台３上に着脱自在かつ荷台床４上に敷設 されている運搬具用レ−ル６と同心で一直線状になるよう取り付けられている。 昇降台３上の昇降台上レ−ル５は断面逆ハット型に成形され、その一端縁には位 置決め用ピン７が固着されていて、昇降台３の自由端側に穿設した孔7aに挿入さ れる。そして他端は荷台床４上に敷設された運搬具用レ−ル６の端部に重ね合せ て連結される（図３）。

【０００８】 図４は有輪ラックコンテナ等を使用して搬出入するときの状態を示し、この場 合には運搬具用レ−ル６の凹溝８を凹溝塞ぎ部材９で塞いで平坦面にする。この 塞ぎ部材９は不使用時には荷台床４下部の格納室１０（図２）に格納される。

【０００９】 図５は有輪ラックコンテナの搬出入時に用いる昇降台３と荷台床４間の渡し板 １１を示し、荷台床４の後部端と昇降台３の基部側端との隙間をこれにより塞ぐ 。荷台床４の巾方向隅部に受け部材１２が取り付けられ、この受け部材１２の溝 １３に渡し板１１に固着した支軸１４が挿脱される。この渡し板１１を使用しな いときはやはり荷台床４下部の格納室１０に収納される。

【００１０】 以上のような構成のバン型車両の荷役方法について説明する。 有輪ラックコンテナ等を搬入する場合； １）荷台床４の運搬具用レ−ル６の凹溝８に凹溝塞ぎ部材９を落しこんで平坦 にする。 ２）渡し板１１の支軸１４を受け部材１２にはめ水平を保つ。 ３）昇降台３に有輪ラックコンテナをのせ荷台床４まで上昇させる。 ４）有輪ラックコンテナを荷台内に移動し所定位置におく。 ５）３)，４)を繰り返す

【００１１】 運搬具を使用してパレットを搬入する場合； １）昇降台３を図１のＢ位置まで上昇させる。 ２）昇降台上レ−ル５を昇降台３上に敷設し、荷台床４上の運搬具用レ−ル６ と連結する。 ３）運搬具を昇降台上レ−ル５内に入れて、昇降台３の自由端寄りに位置させ る。 ４）フォ−クリフトに搭載されたパレットを昇降台３の自由端寄りに接近させ た後、運搬具上に移し替え、リフトを退去させる。 ５）人力で運搬具を移動し荷台床内の所定位置に配列する。 ６）運搬具を抜き取り昇降台３の自由端寄りまで移動する。 ７）４）〜６）を繰り返す。

【００１２】

【効果】

昇降装置２の昇降台３上に荷台床上の運搬具用レ−ル６と同心に接続可能かつ 着脱可能な昇降台上レ−ル５を設置したので、パレット積荷物の搬出入を容易に 行うことができる。 又有輪ラックコンテナ等の搬出入時には荷台床４の長手方向に敷設された運搬 具用レ−ル６の凹溝８を凹溝塞ぎ部材９で塞いで平面とし、有輪ラックコンテナ 等の積載を可能にしたので、積荷の形態が変っても容易に対処でき、１台のバン 型車両を有効かつ効率的に使用することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案に係るバン型車両の側面図。

【図２】本考案バン型車両の後部斜視図。

【図３】昇降台上のレ−ルを示す。

【図４】図２のＣ−Ｃ断面で荷台床上のレ−ル及びその
凹溝塞ぎ材を示す。

【図５】渡し板の取付構造を示す。

【図６】公知昇降装置を具えたバン型車両を示す。

【図７】レ−ルを具えたバン型車両を示す。

【符号の説明】

１ バン型車両 ２ 昇降装置 ３ 昇降台 ４ 荷台床 ５ 昇降台上レ−ル ６ 運搬具用レ−ル ７ ピン 7a 孔 ８ 凹溝 ９ 凹溝塞ぎ部材 10 格納室 11 渡し板 12 受け部材 13 溝 14 支軸

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 荷台床(４)の長手方向に一組以上の運搬
   具用レ−ル(６)を並設し、荷台後部に昇降装置(２)を備
   えたバン型車両において、昇降装置(２)の昇降台(３)上
   に前記荷台床(４)上の運搬具用レ−ル(６)と同心に接続
   可能かつ着脱可能な昇降台上レ−ル(５)を設置したこと
   を特徴とする昇降装置を備えたバン型車両。
2. 【請求項２】 有輪パレット等の搬出入時に荷台床(４)
   の長手方向に敷設された運搬具用レ−ル(６)の凹溝(８)
   を凹溝塞ぎ部材(９)で塞ぎ有輪パレット等の積載を可能
   にしたことを特徴とする請求項１の昇降装置を備えたバ
   ン型車両。