JPH07279085A - 写真印画紙用支持体原紙の製造方法 - Google Patents

写真印画紙用支持体原紙の製造方法

Info

Publication number
JPH07279085A
JPH07279085A JP9376194A JP9376194A JPH07279085A JP H07279085 A JPH07279085 A JP H07279085A JP 9376194 A JP9376194 A JP 9376194A JP 9376194 A JP9376194 A JP 9376194A JP H07279085 A JPH07279085 A JP H07279085A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
paper
base paper
photographic
smoothness
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP9376194A
Other languages
English (en)
Inventor
Tadafumi Kashiwagi
匡文 柏木
Ikuo Ito
郁雄 伊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP9376194A priority Critical patent/JPH07279085A/ja
Publication of JPH07279085A publication Critical patent/JPH07279085A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Paper (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 鏡面の様な平滑な表面を有するのみならず、
コスト的にも有利な印画紙用耐水性支持体を得るための
原紙を製造する方法を提供すること。 【構成】 長網抄紙機にて抄紙した後、プレスロールと
プレスフェルトを用いて搾水する工程を含む写真印画紙
用支持体原紙を製造する方法において、搾水する際に、
写真乳剤を塗布する側の原紙表面に接触するロール表面
温度を50℃〜200℃の範囲に制御することを特徴と
する写真印画紙用支持体原紙の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真印画紙用支持体原
紙の製造方法に関し、特に、表面平滑性に優れた写真印
画紙用支持体原紙の製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】従来、写真印画紙の迅速現像処理を目的と
して、紙の両面をポリエチレン等の耐水性樹脂で被覆し
た耐水性支持体が既に実用化されている。これらの耐水
性支持体を用いた印画紙の表面形状は、光沢面、マット
面、或いは絹目面等の模様の付いたものであるが、これ
らの形状は、支持体の写真乳剤側ポリエチレン層の表面
に型付けされた模様がそのまま印画紙表面に現れたもの
である。これらの表面形状のうち、表面の模様が全く無
い平滑な光沢面が、最も広く好まれている。
【0003】鏡面に近い表面を有するものとしては、現
像処理の最終工程である乾燥工程でフェロタイプ掛けを
するバライタ紙を用いた印画紙が知られている。これに
対し、耐水性支持体を用いた印画紙はフェロタイプ掛け
の工程を経ずに仕上げられるため、印画紙表面の平滑性
は、写真乳剤を塗布して完成した印画紙の表面そのもの
が現れ、従って、バライタ紙を用いた印画紙のような鏡
面に近い表面を有するものを得ることができない。
【0004】ところで、耐水性支持体を得るためのポリ
エチレンの被覆方法としては、高温に溶融されたポリエ
チレンを走行する紙の表面に流延して被覆する、押し出
しコーティング法が最も一般的である。そこで、押し出
しコーティングにより製造されるポリエチレン被覆紙の
表面の平滑性を向上させる方法として、被覆ポリエチレ
ン層を厚くすることや、ポリエチレン被覆時に押付け圧
力を高くすること等が提案された。しかしながら、その
効果は不十分であり、コストも割高になるという欠点が
あった。
【0005】一方、印画紙の写真乳剤層の厚さは、10
μm前後と極めて薄く、印画紙表面の平滑性は支持体表
面の平滑性とほぼ同じであるので、平滑性の良い表面を
得るためには支持体の表面がより平滑であれば良く、更
には、支持体原紙の平滑性が良好であれば良い。そこ
で、印画紙用支持体原紙の平滑性を改善する方法とし
て、マシンカレンダーの圧力を増大させることにより、
紙の密度を上げる方法が提案された。しかしながら、こ
の場合には紙の繊維が折れて腰が弱くなるので、ブラッ
キングや紙ベコ等の外観故障が発生し易いという欠点を
生じ、十分な平滑性が得られなかった。
【0006】また、原紙の物性面から平滑性を向上させ
たものとして、紙のベック平滑度を95秒以上に規定し
たもの(特開昭58−37642号公報)、使用するパ
ルプ繊維長として42メッシュ篩残分を20〜45%と
したもの(特開昭58−68037号公報)、或いは紙
中の0.4μm以下の空隙率を0.04ml/g以上と
したもの(特開昭60−67940号公報)等が提案さ
れた。しかしながら、いずれの方法の場合でも、写真乳
剤塗布後の平滑性として十分満足できる品質のものは得
られていない。従って、鏡面の様な平滑な表面を有する
のみならず、コスト的にも有利な印画紙用耐水性支持体
は得られていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、上記の
欠点を解決すべく鋭意検討した結果、長網抄紙機にて抄
紙した後、プレスロールとプレスフェルトを用いて搾水
する工程を含む写真印画紙用支持体原紙を製造する方法
において、搾水する際に写真乳剤を塗布する側の原紙表
面に接触するロール表面温度を特定の温度範囲に制御し
て製造した原紙を用いることにより、鏡面の様な平滑な
表面を有するのみならず、コスト的にも有利な写真印画
紙用耐水性支持体を得ることができることを見出し本発
明に到達した。従って、本発明の目的は、鏡面の様な平
滑な表面を有するのみならず、コスト的にも有利な印画
紙用耐水性支持体を得るための原紙を製造する方法を提
供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の上記の目的は、
長網抄紙機にて抄紙した後、プレスロールとプレスフェ
ルトを用いて搾水する工程を含む写真印画紙用支持体原
紙を製造する方法において、搾水する際に、写真乳剤を
塗布する側の原紙表面に接触するロール表面温度を50
℃〜200℃の範囲に制御することを特徴とする写真印
画紙用支持体原紙の製造方法によって達成された。
【0009】本発明の原紙の製造に際しては、偏光透過
式繊維長分析器で測定した重量平均繊維長が、0.4m
m〜0.8mmの範囲、特に0.50mm〜0.65m
mの範囲であるパルプ繊維からなる原料を使用すること
が好ましい。パルプ繊維の重量平均繊維長が0.4mm
未満の場合には、原紙強度が著しく低下して剛度低下を
生じ、抄紙工程中及びその後の工程において原紙が切断
されやすくなる。又、0.8mmを越える場合には良好
な地合が得られず、カレンダー処理を施しても凸部がつ
ぶれ難いので平滑性に優れた原紙が得られない。尚、重
量平均繊維長の算出方法は、特開昭60−69649号
公報に記載された方法に準じて行われる。
【0010】本発明の原紙の原料として使用されるパル
プ繊維の保水度は、130%〜180%の範囲であるこ
とが好ましく、特に、140%〜170%の範囲である
ことが好ましい。保水度が130%未満の場合には、原
紙強度が著しく低下し、抄紙工程中及びその後の工程に
おいて原紙が切断したり、シワが発生しやすくなる。
又、180%を越える場合には、抄紙工程の乾燥ゾーン
で原紙が収縮して、シワ状凹凸が発生するので、平滑性
に優れた原紙を得ることができない。尚、保水度は、
「TAPPI実用試験法 UM256」に記載された方
法に準じて行われる。
【0011】本発明の原紙の重量は、120g/m2
190g/m2 の範囲にあることが好ましく、特に15
0〜165g/m2 の範囲にあることが好ましい。原紙
の重量が190g/m2 を越える場合は、本発明のプレ
ス方法を行わなくとも印画紙の平滑性を満足させること
はできるが、コスト的に割高となる。又、原紙の重量が
120g/m2 未満の場合には、剛度の低下が著しく、
平滑性以外の面で商品価値のないものとなる。
【0012】本発明の原紙の厚さは、150μm〜18
0μmの範囲にあることが好ましい。原紙の厚さが15
0μm未満の場合には、剛度低下によって、写真プリン
ト作製時の現像処理機での走行安定性が悪い上、触手時
に腰がない感触となる。又、180μmを越える場合に
は、写真乳剤塗布後の写真印画紙の総厚みが大きくなる
ため、ロール状写真印画紙の巻径が大きくなり、巻き長
を短くしなければならないという問題が生じ、写真印画
紙の加工工程においてロールの交換作業が多くなるとい
う不具合が生じる。
【0013】本発明においては、搾水する際に、写真乳
剤を塗布する側の原紙表面に接触するプレスロールの表
面温度は、50℃〜200℃の範囲にする。プレスロー
ルの表面温度が50℃より低いと原紙表面の平滑性の向
上が十分でなく、写真印画紙としての平滑性に影響が現
れない。また、プレスロールの表面温度が200℃より
高いと、原紙表面の水分の蒸発により原紙表面にうねり
が生じ、原紙の平滑性は向上するものの、写真印画紙と
しての表面の凹凸が悪化する。尚、本発明におけるプレ
スロールの表面温度の測定方法は、安立計器株式会社製
のデジタル表面温度計TYPE−Eを使用して測定す
る。
【0014】本発明においては、プレスロールの温度を
上げてプレスする回数を、2〜4回とすることが好まし
い。1回では平滑性向上の効果が少なく、5回以上実施
しても4回以上の平滑性向上効果は僅かである。本発明
においては、プレスフェルトを、表面温度を上げたプレ
スロールと接触する側と反対側の原紙表面に接触する様
に配置する。これにより、ヒートプレスされた際に搾水
される水分を、効率的に排出することができる。
【0015】本発明におけるプレスフェルトの通気度
は、該当プレス部分での原紙水分とプレスロールの線圧
によって適切な値を選択する必要があるが、10〜40
cc/sec/cm2 の範囲とすることが、搾水された
水分を効率的に排出する上から好ましい。本発明におけ
るフェルトの通気度の測定方法は、ABBガデリウス・
インダストリー株式会社製のポータブル型フェルト通気
度計を使用して測定する。
【0016】本発明におけるプレスロールの線圧は、該
当プレス部分での原紙水分とプレスフェルトの通気度に
よって適切な値を選択する必要があるが、5〜300N
/mm、好ましくは10〜200N/mm、特に好まし
くは20〜150N/mm、最も好ましくは25〜10
0N/mmの範囲であり、これによって、容易にウエッ
トプレスパートでの搾水機能を満たすことができる。
尚、本発明におけるプレスロールの線圧とは、機械的に
プレスロールを昇降させるシリンダーに加える圧力と、
シリンダー面積、及びシリンダー数を掛け合わせた値か
ら、昇降させるロール、及びメタルフレーム類の総重量
を差し引き、それをプレスロールのニップ面長で割った
数値を意味する。本発明においては、ウエットプレス入
口水分と出口水分の状況によって、必要に応じてプレス
回数、プレスフェルト通気度、プレスロールの線圧等を
選定すればよい。
【0017】
【発明の効果】本発明の方法によって得られる写真印画
紙用支持体原紙の表面の平滑性は従来より極めて良好で
あるので、これを用いて得られる最終的な写真印画紙表
面の平滑性も、フェロタイプ掛けをしないにもかかわら
ず良好である。また、本発明の方法はコスト的に有利な
方法でもあるので、実用的価値は大である。
【0018】
【実施例】以下、本発明を実施例によって更に詳述する
が、本発明はこれによって限定されるものではない。 実施例1〜6及び比較例1〜3.広葉樹漂白クラフトパ
ルプ50重量%と針葉樹サルファイトパルプ50重量%
の混合紙料をダブルディスクリファイナーで叩解した。
次いで、ステアリン酸ナトリウム1.0%、硫酸アルミ
ニウム1.5%、ポリアミドポリアミンエピクロルヒド
リン0.5%及びアルキルケテンダイマー0.3%(い
ずれも木材パルプに対する絶乾重量比)を添加し、長網
抄紙機により抄紙し、下記表1に示す実施例1〜6及び
比較例1〜3のプレス条件で、坪量170g/m2 、厚
み165μmの紙を製造し、ポリオレフィン樹脂被覆紙
の原紙とした。
【0019】
【表1】
【0020】得られた原紙の、プレスフェルトと接触し
た方の面に、低密度ポリエチレン50重量%と低密度ポ
リエチレン樹脂50重量%との混合物を溶融押し出し
し、29μmの厚みとなるようにコーティングした。次
に、プレスロールと接触した方の面に、低密度ポリエチ
レン100重量%に対して14重量%のアナターゼ型酸
化チタンを均一に分散した樹脂を溶融押し出しし、28
μmの厚みとなるようにコーティングして写真印画紙用
支持体とした。
【0021】これらの支持体の、酸化チタンを含有する
樹脂を被覆した方の表面に、通常のゼラチン・ハロゲン
化銀写真乳剤を塗布し、露光、現像した印画紙の画面の
平滑性を視覚的に比較判定した。写真印画紙の平滑性評
価は、数mmの波状凹凸と、1mm前後の点状凹凸に分
けて評価し、判定はサンプル見本と相対比較して10段
階の評価を行った。尚、10点が最も優れ、1点が最も
劣る事を意味する。また5点以下のものは商品価値が無
いことを意味する。写真印画紙の平滑性は、波状凹凸、
点状凹凸の両者が共に少ないほど評価は向上し、一方で
も多いと、平滑性の評価は低下する。平滑性の評価結果
を下記表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】表2の結果より、本発明の写真印画紙用支
持体原紙を用いた印画紙表面の平滑性が極めて良好であ
ることが明らかである。以上の結果は、本発明の有効性
を実証するものである。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 長網抄紙機にて抄紙した後、プレスロー
    ルとプレスフェルトを用いて搾水する工程を含む写真印
    画紙用支持体原紙を製造する方法において、搾水する際
    に、写真乳剤を塗布する側の原紙表面に接触するロール
    表面温度を50℃〜200℃の範囲に制御することを特
    徴とする写真印画紙用支持体原紙の製造方法。
  2. 【請求項2】 写真乳剤を塗布する側と反対側の原紙表
    面に接触させるプレスフェルトの通気度を、10〜40
    cc/sec/cm2 とする、請求項1に記載の写真印
    画紙用支持体原紙の製造方法。
  3. 【請求項3】 プレスロールの線圧を10〜200N/
    mmとする、請求項1又は2に記載の写真印画紙用支持
    体原紙の製造方法。
JP9376194A 1994-04-07 1994-04-07 写真印画紙用支持体原紙の製造方法 Pending JPH07279085A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9376194A JPH07279085A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 写真印画紙用支持体原紙の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP9376194A JPH07279085A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 写真印画紙用支持体原紙の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH07279085A true JPH07279085A (ja) 1995-10-24

Family

ID=14091426

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP9376194A Pending JPH07279085A (ja) 1994-04-07 1994-04-07 写真印画紙用支持体原紙の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH07279085A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5200258A (en) Photographic printing paper support
JPS60173200A (ja) 軟質ペーパーウエブの製造法
JPH0970570A (ja) 記録材料用支持体の製造方法
US4968554A (en) Support sheet for photographic paper
US4927495A (en) Support for photographic printing paper
JPH07279085A (ja) 写真印画紙用支持体原紙の製造方法
US4830928A (en) Support for photographic paper
US3215589A (en) Two ply printing paper and method of producing the same
JP3126204B2 (ja) 写真印画紙用支持体
US5108545A (en) Method for making paper support
JPH09265204A (ja) 電子写真用透明転写紙
JP2770949B2 (ja) 写真印画紙用支持体
JP2895299B2 (ja) 写真印画紙用支持体
CA1335473C (en) Process for the restrained drying of a paper web
JP2809456B2 (ja) 写真印画紙用支持体
JPH08202069A (ja) 電子写真用透明転写紙の製造方法
JPH1150398A (ja) プラスチックで塗工される壁紙のための原紙およびプラスチック塗工壁紙
JP2983594B2 (ja) 写真印画紙用支持体の製法
JP2001180100A (ja) オフセット印刷用塗被紙
JPH03213600A (ja) 粘着紙用剥離紙
JPS63291054A (ja) 写真印画紙用支持体
JPH06158579A (ja) 紙の製造方法
JPS5917558A (ja) 電子写真複写機用転写用紙の製造方法
EP0381196A2 (en) Photographic printing paper support
JPH02264940A (ja) 写真印画紙用支持体