JPH07278536A - 有機電界発光素子の製造方法 - Google Patents

有機電界発光素子の製造方法

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JPH07278536A
JPH07278536A JP6075718A JP7571894A JPH07278536A JP H07278536 A JPH07278536 A JP H07278536A JP 6075718 A JP6075718 A JP 6075718A JP 7571894 A JP7571894 A JP 7571894A JP H07278536 A JPH07278536 A JP H07278536A
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JP6075718A
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Hideyuki Murata
田 英 幸 村
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Mitsui Petrochemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【構成】両末端に反応脱離性の一価の環状有機基を有
し、2つのカルボニル基の間に2価の有機基を有するカ
ルボン酸誘導体と、2つのカルボニル基の間に2価の有
機基を有するジカルボヒドラジドとを蒸着重合してポリ
カルボヒドラジドを形成し、次いで該ポリカルボヒドラ
ジドを真空中または不活性ガス気流中で100〜400
℃の温度で加熱してポリオキサジアゾール薄膜からなる
発光層および/または電荷注入・輸送層を形成する電界
発光素子の製造方法。 【効果】上記方法によれば、蒸着重合法で酸を副生する
ことなく電荷注入効率、発光効率、耐熱性および耐久性
に優れた有機電界発光素子が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、有機電界発光素子の製造
方法に関し、さらに詳しくは蒸着重合法で有機電界発光
素子の発光層および/または電荷注入・輸送層を形成す
る方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】最近、情報表示、光情報処理の分
野で、有機電界発光材料が注目されている。この有機電
界発光材料を電極間に挟んで電圧を印加すると、この材
料に固有の波長および強度を有する光が発光する。この
発光は、一般に、電圧印加によって有機電界発光材料中
にそれぞれの電極から電子とホールとが注入され、これ
らの電子とホールとが有機電界発光材料中で再結合する
ことによって起こるとされている。なお、この発光スペ
クトルはその材料の蛍光スペクトルにほぼ一致する。
【0003】例えば、 Appl.Phys.Lett.,Vol.51,No.12
(1987)p.913-915には、有機系発光材料を用いた2層型
の電界発光素子(EL素子)が記載されている。この2
層型電界発光素子は、ITO(Indium Tin
Oxide)電極上にホ−ル注入層、電子輸送機能を有
する発光層、MgAg合金製の電子注入電極を順次蒸着
することにより形成されている。この電界発光素子に数
10Vの電圧を印加すると、この素子の発光層に電子と
ホ−ルが注入されて発光する。この2層型電界発光素子
では、その発光色は、発光材料を種々選択する事によっ
て変えることができる。発光材料としては、低分子のア
ルミキノリノ−ル錯体(Alq3)などが用いられてい
る。なお、このアルミキノリノ−ル錯体を発光材料とし
て用いた場合には、緑色の発光が得られる。
【0004】しかしながら、この2層型電界発光素子で
は、発光層を形成している低分子の発光材料が結晶化し
て、発光層と電極との界面で剥離が生じ、発光しなくな
るという問題点がある。また、発光にともなって2層型
発光素子が発熱し、素子の温度が著しく上昇し、素子が
劣化してしまうという問題点がある。
【0005】一方、このような電子注入(輸送)層、発
光層あるいはホ−ル注入(輸送)層として、高分子薄膜
を用いることによって、これらの層の劣化あるいは結晶
化を防ぐことが提案されている。例えば、特開平4−2
096号公報には、低分子電界発光材料あるいはホール
注入機能および電子輸送機能を有する低分子材料を含む
高分子薄膜を、スピンコート法あるいは浸漬塗工法など
の湿式法で形成する高分子薄膜電界発光素子の作製方法
が記載されている。
【0006】しかしながら、この方法で作製された素子
は、実効的な発光輝度を与えるためには、数十Vの電圧
を印加する必要があり、また、このような高電圧を印加
しても200cd/m2以下の発光輝度しか得られず、
発光効率が低いという問題点がある。
【0007】また、上述したような低分子電界発光材料
あるいはホール注入機能および電子輸送機能を有する低
分子材料を含む高分子薄膜を電極上にスピンコート法で
形成した場合には、形成された高分子薄膜にピンホール
が発生し易く、このピンホールが原因となって素子が駆
動時に破壊し易くなるという問題点がある。
【0008】さらに、湿式法で高分子薄膜を形成した場
合には、素子中に不純物が混入し易いという問題点があ
る。なお、このように不純物が混入した素子は、劣化し
やすいという欠点がある。
【0009】上記のような湿式法で高分子薄膜を形成し
た高分子薄膜電界発光素子は、高分子薄膜中に含まれて
いる低分子材料が結晶化し難いという利点はあるが、電
子およびホールの注入効率が低下したり、あるいは破壊
し易くなるという問題点がある。また、湿式法で有機層
(下層)上にさらに有機層(上層)を形成して電界発光
素子を製造する場合、下層の有機層が溶解あるいは溶出
されないように、上層の有機層を形成する際に用いる塗
布液の溶剤を選択する必要がある。
【0010】このように湿式法で有機層(下層)上にさ
らに有機層(上層)を形成する場合には、下層と上層と
を形成する際に用いることができる材料、あるいはこれ
らの材料を溶解するための溶剤が制限され、結果的に、
高分子薄膜電界発光素子の有機層を形成することができ
る高分子材料、あるいはこの高分子材料に含有すること
ができる低分子材料の種類が極めて限定されるという問
題点がある。
【0011】これに対し、本出願人は、本出願に先立
ち、蒸着重合法で有機電界発光素子の発光層および/ま
たは電荷注入・輸送層を形成する方法を提案している
(特願平5−103038号明細書)。
【0012】蒸着重合法は、通常、10-2〜10-4Pa
程度の圧力下で二つの蒸発源からそれぞれ二種類のモノ
マーを蒸発させて被蒸着面上で重合反応を起こさせ、被
蒸着面上に重合体薄膜を形成する方法である。蒸着重合
法では、上記圧力下で被蒸着面上に到達したモノマー同
士をそれぞれのモノマーに固有の蒸気圧によって定まる
一定の滞留時間内に反応させる必要がある。この滞留時
間は一般的に非常に短いため、それぞれのモノマーは反
応性が極めて高いことが望まれる。
【0013】上記方法では、たとえば下記一般式〔V〕
で表わされる酸クロリド:
【0014】
【化5】
【0015】〔式中、Xは、二価の有機基を表わす。〕
と下記一般式〔II〕:
【0016】
【化6】
【0017】〔式中、Zは、二価の有機基を表わす。〕
で表わされるジカルボヒドラジドとを蒸着重合する工程
を経て下記一般式[IV]:
【0018】
【化7】
【0019】〔式中、X、Zは前記と同じ意味を表わ
し、nは2以上の整数である。〕で表わされるポリオキ
サジアゾール薄膜からなる発光層および/または電荷注
入・輸送層を形成している。
【0020】この方法によれば、上記湿式法で有機電界
発光素子の発光層および/または電荷注入・輸送層を形
成する際に生じる問題点が解消されるとともに電荷注入
効率、発光効率および耐熱性などの耐久性に優れた薄膜
電界発光素子が得られる。
【0021】しかしながら、上記方法では発光層および
/または電荷注入・輸送層を形成する過程で酸(HC
l)が発生する。この酸により被蒸着面となる電極が腐
食し、電界発光素子の性能が低下するおそれがあり、ま
た、このようなことが起こらないまでも、この酸によっ
て蒸着装置本体が腐食する可能性も考えられ、蒸着重合
法で酸を副生することなく電界発光層および/または電
荷注入・輸送層が形成できるような有機電界発光素子の
製造方法が望まれている。
【0022】
【発明の目的】本発明は上記従来技術の問題点を解決す
べく行われたものであり、蒸着重合法で酸を副生するこ
となく電界発光層および/または電荷注入・輸送層が形
成できるような有機電界発光素子の製造方法を提供する
ことを目的としている。
【0023】
【発明の概要】本発明に係る有機電界発光素子の製造方
法は、下記一般式〔I〕で表わされるカルボン酸誘導
体:
【0024】
【化8】
【0025】〔式中、Xは二価の有機基を表わし、Y1
およびY2 は互いに同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれJK−で表わされ、Jは有機環を有する一
価の有機基を表わし、Kは窒素原子、酸素原子および硫
黄原子から選ばれる一種の原子を表わし、Jが有する有
機環の一部を構成していてもよい。〕と下記一般式〔I
I〕:
【0026】
【化9】
【0027】〔式中、Zは、二価の有機基を表わす。〕
で表わされるジカルボヒドラジドとを被蒸着面上で蒸着
重合して下記一般式〔III〕:
【0028】
【化10】
【0029】〔式中、X、Zは前記と同じ意味を表わ
し、nは2以上の整数である。〕で表わされるポリカル
ボヒドラジド薄膜を形成し、次いで該ポリカルボヒドラ
ジド薄膜を真空中または不活性ガス気流中で100〜4
00℃の温度で加熱して下記一般式[IV]:
【0030】
【化11】
【0031】〔式中、X、Zは前記と同じ意味を表わ
し、nは2以上の整数である。〕で表わされるポリオキ
サジアゾール薄膜からなる発光層および/または電荷注
入・輸送層を形成することを特徴としている。
【0032】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る有機電界発光
素子の製造方法について、さらに詳しく説明する。
【0033】本発明に係る有機電界発光素子の製造方法
では、下記一般式〔I〕で表わされるカルボン酸誘導
体:
【0034】
【化12】
【0035】〔式中、Xは二価の有機基を表わし、Y1
およびY2は互いに同一であっても異なっていてもよ
く、それぞれJK−で表わされ、Jは有機環を有する一
価の有機基を表わし、Kは窒素原子、酸素原子および硫
黄原子から選ばれる一種の原子を表わし、Jが有する有
機環の一部を構成していてもよい。〕と下記一般式〔I
I〕:
【0036】
【化13】
【0037】〔式中、Zは、二価の有機基を表わす。〕
で表わされるジカルボヒドラジドとを蒸着重合して下記
一般式〔III〕:
【0038】
【化14】
【0039】〔但し、nは2以上の整数である。〕で表
わされるポリカルボヒドラジドを形成する工程を有す
る。前記式〔I〕中のY1およびY2は、それぞれJK−
(Jは有機環を有する一価の有機基を表わし、Kは窒素
原子、酸素原子および硫黄原子から選ばれる一種の原子
を表わし、Jが有する有機環の一部を構成していてもよ
い。)で表わされ、上記ポリカルボヒドラジドの形成過
程で、前記式〔II〕で表わされるジカルボヒドラジド
の末端基−NH2と反応してJKHを副生する。
【0040】この副生物JKHは、前述した酸クロリド
とジカルボヒドラジドとの蒸着重合の際に副生する酸
(HCl)とは異なり、有機電界発光素子の電極を腐食
したり、あるいは蒸着装置本体を腐食するおそれはな
い。
【0041】蒸着重合法によって2種類のモノマーA、
Bを縮合して重縮合体を形成する際には、図1に示すよ
うに、蒸着装置本体10のチャンバー1内側上部に、被
蒸着面を下側に向けて被蒸着基板2がセットされる。チ
ャンバー1内側下部にはタングステンボードなどの容器
3a、3bがあり、それぞれの容器3a、3bの底部に
は抵抗加熱器などの加熱手段が付設され、容器3a、3
bにそれぞれ収容された蒸着源3を加熱できるようにな
っている。また、モノマーA、Bと他のモノマーを縮合
させたい場合には、さらに他のモノマーの種類に相当す
る数だけ加熱手段が付設された容器(不図示)がチャン
バー1内側下部に設けられる。
【0042】蒸着重合の際には、たとえば容器3a、3
bにモノマーA、Bを入れ、モノマーA、Bと他のモノ
マーを共重合させたい場合には、他のモノマーをそれぞ
れチャンバー1内側下部に設けられた別の容器に入れ
る。次いでチャンバー1内をロータリーポンプ、拡散ポ
ンプなどの減圧手段で減圧する。チャンバー1内が所定
の真空度に達した時点で、モノマーA、Bが蒸発する温
度に容器3a、3bを加熱し、さらにモノマーA、Bと
他のモノマーを共重合させたい場合には、他のモノマー
が蒸発する温度にこのモノマーを収容している容器(不
図示)を加熱する。するとモノマーA、B、所望により
その他のモノマーがそれぞれ蒸発して被蒸着面に到達
し、この被蒸着面で重縮合が行なわれる。
【0043】所望の重合体を蒸着重合法で形成するため
には、それぞれのモノマーの蒸発速度を精密にコントロ
ールしてそれぞれのモノマーの蒸発量を化学量論的に制
御することが重要である。
【0044】しかし、所定の真空度に達するまでの間に
室温で蒸発するモノマーがある場合には、このモノマー
の蒸発速度を精密にコントロールすることは難く、そこ
で、蒸着重合の際に用いられるモノマーを、所定の真空
度に達するまでの間は室温以下でほとんど蒸発しない化
合物から選択することが好ましい。
【0045】本発明では、通常、10-2〜10-4Pa、
好ましくは10-3〜10-4Paの圧力下で前記式〔I〕
で表わされるカルボン酸誘導体と前記式〔II〕で表わ
されるジカルボヒドラジドとを、通常、10-10mol/cm2
・sec 以上の蒸発速度で蒸発させ、被蒸着面上で重合さ
れる。
【0046】したがって、前記式〔I〕で表わされるカ
ルボン酸誘導体と前記式〔II〕で表わされるジカルボ
ヒドラジドとは、それぞれ上記圧力範囲内で40〜40
0℃、好ましくは70〜300℃、さらに好ましくは1
00〜250℃の範囲内の温度で10-10 〜10-5 mol
/cm2・sec 以上の蒸発速度で蒸発可能であることが望ま
しい。
【0047】このような観点から、前記式〔I〕で表わ
されるカルボン酸誘導体はY1およびY2としてそれぞれ
下記群(1)から選ばれる基を有することが好ましい。
【0048】
【化15】
【0049】たとえば、前記式〔I〕でY1およびY
2が、それぞれ2−ベンゾオキサゾイルチオ基、2−ベ
ンゾチアゾイルチオ基、2−ベンゾチアゾリルオキシ
基、2−ベンゾイソオキサゾイルオキシ基、1−ベンゾ
トリアゾイルオキシ基、2,4−ジニトロフェノキシ基
からなる群より選ばれる基である場合、これらの基は蒸
着重合の際に前記式〔II〕で表わされるジカルボヒド
ラジドの末端基−NH2と反応して2−メルカプトベン
ゾオキサゾール、2−メルカプトベンゾチアゾール、2
−ヒドロキシベンゾチアゾール、2−ヒドロキシイソベ
ンゾオキサゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾー
ル、2,4−ジニトロフェノールを副生する。これらの
副生成物は、酸クロリドとジカルボヒドラジドとを蒸着
重合する際に発生する酸(HCl)とは異なり、有機電
界発光素子の電極を腐食したり、あるいは蒸着装置本体
を腐食させるおそれは少ない。
【0050】本発明では、前記式〔III〕で表わされ
るポリカルボヒドラジドを真空中または不活性ガス気流
中で100〜400℃の温度で加熱することにより、下
記式[IV]:
【0051】
【化16】
【0052】〔但し、nは2以上の整数である。〕で表
わされるポリオキサジアゾール薄膜からなる発光層およ
び/または電荷注入・輸送層が形成される。
【0053】このようにして形成された各層の厚さは2
00〜2000オングストロームの範囲内であること
が、電界発光効率、耐熱性および耐久性に優れた有機電
界発光素子を得る上で好ましい。
【0054】前記式[IV]で表わされるポリオキサジ
アゾール薄膜は、オキサジアゾール環を有し、このオキ
サジアゾール環自身が電界発光性を有しているが、前記
式[IV]中のXおよび/またはZが電界発光性および
/または電荷注入・輸送性を有していれば、より一層、
有機電界発光素子の電界発光効率を向上させることがで
きる。このような観点からこれらのXおよび/またはZ
は、電界発光性および/または電荷注入・輸送性を有す
る基であることが好ましい。
【0055】また、これらの有機基XおよびZのうち、
有機基Xは前記〔I〕で表わされるカルボン酸誘導体に
由来する基であり、有機基Zは前記式〔II〕で表わさ
れるジカルボヒドラジドに由来する基である。すなわ
ち、前記〔I〕、〔III〕および〔IV〕における有
機基Xは全て同一の基であり、前記〔II〕、〔II
I〕および〔IV〕における有機基Zは全て同一の基で
ある。
【0056】ここで前記有機基XおよびZは、同一であ
っても異なっていてもよく、電界発光効率の高い有機電
界発光素子を製造するためには、主としてπ電子共役可
能な単位で構成され、電荷の非局在化が可能な二価の有
機基、特にビニレン基、フェニレン基、ビフェニレン基
またはトリフェニルアミンから誘導される2価の基であ
ることが好ましい。前記有機基XおよびZがビニレン
基、フェニレン基、ビフェニレン基またはトリフェニル
アミンから誘導される2価の基である場合、これらの基
はアルキル基、アリル(allyl) 基、アリール(aryl) 基
およびアラルキル基からなる群より選ばれる基で置換さ
れていてもよい。
【0057】本発明方法で電子注入・輸送性の高い電荷
注入・輸送層を形成する場合、有機基XおよびZは、そ
れぞれ下記群(2)から選ばれる基、またはこれらの基
が組み合わされた基であることが好ましい。
【0058】
【化17】
【0059】
【化18】
【0060】
【化19】
【0061】
【化20】
【0062】これらの基の結合部位は、直接または−C
2 −、−SiH2 −、−O−、−S−などの二価の結
合基を介して結合していてもよい。これら二価の結合基
のうち、−CH2 −および−SiH2 −の水素原子は、
それぞれアルキル基またはアリール基で置換されていて
もよい。
【0063】上記R1〜R6は、同一であっても異なって
いてもよく、それぞれが水素原子、ハロゲン原子、シア
ノ基、アルキル基、アラルキル(aralkyl)基、アルキル
オキシ基からなる群より選ばれる基である。
【0064】これらの基のうち、XおよびZは、それぞ
れm−フェニレン基、p−フェニレン基、4,4’−ビ
フェニルジイル基または2,6−ピリジルイル基である
ことが好ましく、特にp−フェニレン基であることが好
ましい。
【0065】また、本発明方法でホール注入・輸送能の
高い電荷注入・輸送層を形成する場合、有機基Xおよび
Zは、それぞれ下記化合物から誘導される2価の基であ
ることが好ましい。
【0066】特開昭63−295695号公報に開示さ
れている芳香族三級アミンあるいはポルフィリン化合
物。特開昭53−27033号公報、特開昭54−58
445号公報、特開昭54−64299号公報、特開昭
54−149634号公報、特開昭55−144250
号公報、特開昭56−119132号公報、特開昭61
−295558号公報に開示されている芳香族三級アミ
ン類。
【0067】本発明方法で特にホール注入・輸送性の高
い電荷注入・輸送層を形成する場合、有機基XおよびZ
は、それぞれ下記群(3)から選ばれる基、またはこれ
らの基が組み合わされた基であることが好ましい。
【0068】
【化21】
【0069】
【化22】
【0070】
【化23】
【0071】上記R7 およびR8 は、同一であっても異
なっていてもよく、それぞれが水素原子、ハロゲン原
子、シアノ基、アルキル基、アラルキル基、アルキルオ
キシ基からなる群より選ばれる基である。
【0072】前記式〔IV〕で表わされるポリオキサジ
アゾール薄膜を発光層として用いる場合、有機基Xおよ
び/またはZとして、特に上述したような電子注入・輸
送性の基、ホール注入・輸送性の基の少なくとも一方の
基が採用される。換言すれば有機基Xおよび/またはZ
が電子またはホールの注入・輸送性を有する場合、前記
式〔IV〕で表わされるポリオキサジアゾール薄膜は電
界発光効率が優れている。
【0073】例えばXとして1,4−フェニレン基を有
する前記式〔I〕で表わされるカルボン酸誘導体と、Y
として1,3−フェニレン基を有する前記式〔II〕で
表わされるジカルボヒドラジドとから得られた前記式
〔IV〕で表わされるポリオキサジアゾール薄膜は、波
長410nmにピークを有する青色の蛍光を発する。ま
た、有機基X、Yがともに1,4−フェニレン基である
場合には、上記と同様にして得られた前記式〔IV〕で
表わされるポリオキサジアゾール薄膜は、波長450n
mにピークを有する青色の蛍光を発する。
【0074】さらに、前記式〔IV〕で表わされるポリ
オキサジアゾール薄膜を発光層として用いる場合、有機
基Xおよび/またはZとしてレーザ色素または有機シン
チレータとして用いられている公知の発光性色素から誘
導される二価の基(発光性色素残基)、たとえば下記群
(4)から選ばれる発光性色素残基を用いることもでき
る。
【0075】
【化24】
【0076】これらの発光性色素残基は、2種以上組み
合わされていてもよい。また、前記式〔IV〕で表わさ
れるポリオキサジアゾール薄膜が発光能および/または
電荷注入・輸送能を有し、しかも前記式〔I〕で表わさ
れるカルボン酸誘導体および前記式〔II〕で表わされ
るジカルボヒドラジドの蒸発速度を10 -2〜10-4Pa
の圧力下で精密にコントロールするためには、有機基
X、Zは、それぞれアルキレン基および芳香環を含む炭
素数2〜50の有機基からなる有機基群から選択するこ
とが好ましい。このような有機基群(5)を具体的に示
すと下記例示の通りである。
【0077】
【化25】
【0078】前記R9 〜R13は、独立して置換されても
よいアルキル基、アリル基、アリール基、アラルキル基
を表わし、B2 〜B5 は、それぞれ−CH2 −、−Si
2−、−O−または−S−であり、−CH2 −および
−SiH2 −の水素原子は、それぞれアルキル基または
アリール基で置換されていてもよい。
【0079】前記式〔I〕でY1およびY2が表わされる
有機基が上記官能基群(1)から選ばれる基であり、し
かもXが上記有機基群(5)から選ばれる基である場
合、前記式〔I〕で表わされるカルボン酸誘導体は、ジ
カルボヒドラジドに対する反応性が酸クロリドと同等で
あるうえ、このカルボン酸誘導体とジカルボヒドラジド
との蒸着重合の際に生じた副生物が酸クロリドとジカル
ボヒドラジドとの蒸着重合の際に生じた酸(HCl)と
は異なり、有機電界発光素子の電極を腐食したり、ある
いは蒸着装置本体を腐食したりするおそれは少ない。
【0080】さらに前記式〔II〕でZが上記有機基群
(5)から選ばれる基である場合、前記式〔I〕で表わ
されるカルボン酸誘導体および前記式〔II〕で表わさ
れるジカルボヒドラジドは、ともに10-2〜10-4Pa
の圧力下で室温以下の温度ではほとんど蒸発すことはな
く、40〜400℃の温度で10-10mol/cm2・sec 以上
の蒸発速度で蒸発させることが可能である。
【0081】したがって上記範囲の圧力下でこれらのモ
ノマーを蒸着重合する場合には、それぞれのモノマーの
蒸発速度のコントロールが極めて精密に行なえる。ま
た、本発明では、前記式〔I〕で表わされるカルボン酸
誘導体および前記式〔II〕で表わされるジカルボヒド
ラジドの種類に応じて、このカルボン酸誘導体とジカル
ボヒドラジドとのモル比を1:1〜1:30の範囲内で
調整し、被蒸着面の温度、すなわち前記式〔III〕で
表わされるポリカルボヒドラジドが蒸着重合される面の
温度を−50〜200℃の範囲に調整すると、真空蒸着
装置のベルジャー内におけるモノマーの蒸発モル比、真
空度、被蒸着面の温度などに応じて重合が制御され、前
記式〔III〕で表わされるポリカルボヒドラジドが化
学量論的に被蒸着面に蒸着重合される。
【0082】このポリカルボヒドラジドを既に説明した
ように加熱処理すると、前記式〔IV〕で表わされるポ
リオキサジアゾール薄膜が得られる。前記式〔III〕
および前記式〔IV〕中に示されているnは、ポリオキ
サジアゾールの重合度に相当する値であり、2以上の整
数、好ましくは10以上の整数、さらに好ましくは10
0以上の整数である。
【0083】前記式〔III〕で表わされるポリカルボ
ヒドラジドは、たとえばジメチルフォルムアミド(DM
F)、ジメチルアセトアミド(DMA)、ジメチルスル
ホオキシド(DMSO)、N-メチルピロリドン、ピリジ
ンなどの有機極性溶媒に可溶である。これに対し、前記
式〔IV〕で表わされるポリオキサジアゾールは、濃硫
酸には可溶であり、上記のような一般的な有機溶媒には
難溶性である。このことから、前記式〔III〕で表わ
されるポリカルボヒドラジドの重合度を上記のような有
機溶媒を用いて測定し、前記式〔IV〕で表わされるポ
リオキサジアゾールの重合度を推定することができる。
【0084】前記式〔IV〕で表わされるポリオキサジ
アゾール薄膜は、本出願人が特願平5−103038号
で明らかにしたように、電荷注入効率、発光効率、耐熱
性および耐久性に優れ、有機電界発光素子の電界発光層
または電荷注入・輸送層として好適である。
【0085】さらに本発明方法ではポリオキサジアゾー
ル薄膜を形成する際にHClなどの酸が生じないので、
この酸によって有機電界発光素子の電極が腐食されるお
それは少なく、この電極の腐食により電極から発光層ま
たは電荷注入・輸送層へのキャリヤ注入が阻害されるこ
とはない。したがって、本発明によれば電界発光性能な
どに優れた有機電界発光素子が提供される。
【0086】本発明方法によれば、有機電界発光素子
は、たとえば次のようにして製造される。 1)基板上に電極を蒸着法で形成する。
【0087】2)この電極表面を被蒸着面として、この
被蒸着面上に上記本発明方法に従ってホール注入・輸送
層を形成する。 3)このようにして形成されたホール注入・輸送層の表
面を被蒸着面として、この被蒸着面上に上記本発明方法
に従って発光層を形成する。
【0088】4)さらにこの発光層表面を被蒸着面とし
て、この被蒸着面上に上記本発明方法に従って電子注入
・輸送層を形成する。 5)このようにして形成された電子注入・輸送層上に対
向電極を蒸着法で形成する。
【0089】以上に本発明に係る有機電界発光素子の製
造方法の一例を示したが、本発明に係る有機電界発光素
子の製造方法は、特許請求の範囲内で様々な変形が可能
である。
【0090】たとえば、既に説明したように本発明方法
によれば電荷注入・輸送能および発光能がともに優れた
ポリオキサジアゾール薄膜が得られるので、前記式
〔I〕で表わされるカルボン酸誘導体に含まれている有
機基Xおよび前記式〔II〕で表わされるジカルボヒド
ラジドに含まれている有機基Zの種類に応じて上記工程
2)および/または4)を省略することができる。
【0091】また、上記工程2)で、たとえばChem.Mat
er.,Vol.13(1991)pp.709-714およびJ.Imag.Sci.,Vol.2
9.No.2(1985)pp.69-72 に開示されているジフェニルキ
ノン誘導体、フルオレノン誘導体などのような電子注入
・輸送能を有する低分子化合物を前記式〔I〕で表わさ
れるカルボン酸誘導体および前記式〔II〕で表わされ
るジカルボヒドラジドと共に蒸着し、これらの低分子化
合物を含む前記式〔IV〕で表わされるポリオキサジア
ゾール薄膜を電極上に形成することもできる。
【0092】同様にして上記工程3)で、たとえばレー
ザー色素として公知であるクマリン343、NK75
7、DCM、NK2929、あるいはアルミキノール錯
体などの蛍光性低分子化合物を前記式〔I〕で表わされ
るカルボン酸誘導体および前記式〔II〕で表わされる
ジカルボヒドラジドと共に蒸着し、これらの低分子化合
物を含む前記式〔IV〕で表わされるポリオキサジアゾ
ール薄膜を電極上に形成することもできる。
【0093】さらに、上記工程4)で、たとえばChem.L
ett.,1989.,pp1145 に開示されている4,4',4"-トリス
(N,N-ジフェニルアミノ)トリフェニルアミンや4,4',
4"-トリス〔N-(3- メチルフェニル)-N- フェニルアミ
ノ〕トリフェニルアミンなどのトリフェニルアミン誘導
体などのようなホール注入・輸送能を有する低分子化合
物を前記式〔I〕で表わされるカルボン酸誘導体および
前記式〔II〕で表わされるジカルボヒドラジドと共に
蒸着し、これらの低分子化合物を含む前記式〔IV〕で
表わされるポリオキサジアゾール薄膜を電極上に形成す
ることもできる。
【0094】
【発明の効果】本発明によれば、蒸着重合時に腐食作用
のある酸を副生することがないので、電荷注入効率、発
光効率および耐熱性などの耐久性に優れた有機電界発光
素子が提供されるとともに、電極および蒸着重合装置を
腐食させるおそれのない有機電界発光素子の製造方法が
提供される。
【0095】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づきさらに具体的
に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるもの
ではない。
【0096】
【実施例1】 [蒸着重合用モノマー(ビス(2−ベンゾチアゾリルチ
オ)テレフタル酸)の合成]10.1gのテレフタル酸
ジクロリド(東京化成製)と16.7gの2−メルカプ
トベンゾチアゾールを、500mlのテトラヒドロフラ
ンに溶解させ、この溶液に14.0mlのトリエチルア
ミンを添加した。この溶液を10〜15℃の温度に保ち
2時間攪拌した。反応後に得られた黄色の溶液を100
0mlの水に投入し、析出した黄色固体を減圧下でろ過
した。得られた固体をアセトンで洗浄した後ろ過して精
製した。この操作を2回繰り返し21.7gのビス(2
−ベンゾチアゾリルチオ)テレフタル酸を得た。(収率
94%)得られた生成物がビス(2−ベンゾチアゾリル
チオ)テレフタル酸であることはNMRおよびFD−M
Sより確認した。 [蒸発速度制御性の評価]合成したビス(2−ベンゾチ
アゾリルチオ)テレフタル酸を熱重量分析器(真空理工
製TGD−7000)を用いて圧力10-3Paにおける
蒸発量の温度依存性を測定したところ、この材料が10
%蒸発する温度は108℃であることが示された。(図
2)また、この化合物の蒸発量変化から各温度における
蒸発速度を求めたところ、この化合物の蒸発速度は温度
に対して直線関係を示し、10-7mol/cm2・sec の蒸発
速度を与える温度が135℃であった(図3)。このこ
とは本発明で用いられる式〔I〕で表わされるカルボン
酸誘導体の蒸発速度の制御が容易なことを示すものであ
る。 [蒸着重合]基板として1000AのITO付きガラス(HO
YA社製)基板をアセトン、脱イオン水、基板洗浄剤(セ
ミコクリンEL23 フルウチ化学製)、脱イオン水、
イソプロピルアルコール(IPA)の順に超音波洗浄し
た後、沸騰したIPAより引き上げ乾燥した。この基板
を真空蒸着装置中の温度制御可能な基板ホルダーに取り
付けた。
【0097】蒸着重合用モノマーとして合成したビス
(2−ベンゾチアゾリルチオ)テレフタル酸1gとテレ
フタル酸ジカルボヒドラジド(和光純薬製)1gとを用
い、それぞれのモノマーを別々の容器に入れた。
【0098】蒸着装置内が圧力1X10-4Pa以下にな
るまで油拡散ポンプにより減圧した。初め基板前面にあ
るシャッターを閉じた状態にし、容器を加熱した。加熱
には、抵抗加熱方式あるいは赤外線ランプ加熱方式を用
いた。それぞれのモノマーが10-7mol/cm2・secで蒸
発するように蒸発源温度を設定し、基板前面のシャッタ
ーを開いた。基板上の蒸着膜が水晶振動子膜厚計で80
0オングストロームを示したところでシャッターを閉じ
た。次いで、基板ホルダーの温度を300℃まで加熱し
蒸着膜の付着した基板を30分間熱処理した。この薄膜
は濃硫酸のみに溶け、他の有機溶媒には全く溶けなかっ
た。 [ポリ(1,4-フェニレン-2,5-オキサジアゾリレン)よ
りなる重合体薄膜が生成したことの確認]基板として厚
さ0.5mmのAl板を2枚用いて前記と同様の操作を
行い膜厚1μmの蒸着重合膜を基板上に形成した試料を
2枚準備した。このうちの1枚を300℃に加熱した。
【0099】これらの試料を用いてFT−IRスペクト
ルを反射法で測定したところ、熱処理を行わなかった試
料のIRスペクトルには3212cm-1のヒドラジド基
に起因した特性吸収(N−H伸縮振動)と1666cm
-1のカルボニル基のC=O伸縮振動に基づく吸収ピーク
が観察され、ポリオキサジアゾールの前駆体であるポリ
カルボヒドラジドが生成していることを確認した。次に
熱処理を施した試料のIRスペクトルにはこれらの吸収
が消え、オキサジアゾール環に起因した1540、14
80cm-1(オキサジアゾール環の−C=N−伸縮およ
び芳香族の伸縮に対応)、および1002、959cm
-1(オキサジアゾール環の=C−O−C=伸縮に対応)
に吸収ピークが観察され、オキサジアゾール環が形成し
ていることを確認した。 (有機電界発光素子の製造および得られた有機電界発光
素子の発光性の確認) 前記ガラス基板上に形成した発光層上にMg:Ag電極
を共蒸着した。Mg:Ag合金の組成比は10:1とな
るように設定した。
【0100】次いでITO電極を正極にし、Mg:Ag
電極を負極にして直流7Vを印加したところ青色のEL
発光が観察された。
【0101】
【比較例】蒸発速度の評価を行なう蒸着重合用モノマー
として市販のテレフタル酸クロリド(東京化成製)を用
いた以外は実施例1と同様な実験を行った。
【0102】蒸発量の温度変化を測定するため熱重量分
析器の試料室を圧力10-3Paまで減圧したところ、テ
レフタル酸クロリドは室温において蒸発が始まり蒸発量
の温度制御は非常に困難であった。(図4)
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、蒸着重合法を説明するための図面であ
る。
【図2】図2は、本発明の実施例で用いられた蒸着重合
用カルボン酸誘導体の10-3Paにおける熱重量分析測
定結果である。
【図3】図3は、本発明の実施例で用いられた蒸着重合
用カルボン酸誘導体の蒸発速度の温度依存性を示す図面
である。
【図4】図4は、本発明の比較例で用いられたカルボン
酸クロリドの10-3Paにおける熱重量分析測定結果で
ある。
【符号の説明】
10 … 蒸着装置本体 1 … チャンバー 2 … 被蒸着基板 3a、3b … 容器 A、B … モノマー

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記一般式〔I〕で表わされるカルボン酸
    誘導体: 【化1】 〔式中、Xは二価の有機基を表わし、Y1 およびY2
    互いに同一であっても異なっていてもよく、それぞれJ
    K−で表わされ、Jは有機環を有する一価の有機基を表
    わし、Kは窒素原子、酸素原子および硫黄原子から選ば
    れる一種の原子を表わし、Jが有する有機環の一部を構
    成していてもよい。〕と、 下記一般式〔II〕: 【化2】 〔式中、Zは、二価の有機基を表わす。〕で表わされる
    ジカルボヒドラジドとを被蒸着面上で蒸着重合して、 下記一般式[III]: 【化3】 〔式中、X、Zは前記と同じ意味を表わし、nは2以上
    の整数である。〕で表わされるポリカルボヒドラジド薄
    膜を形成し、次いで該ポリカルボヒドラジド薄膜を真空
    中または不活性ガス気流中で100〜400℃の温度で
    加熱して下記一般式[IV]: 【化4】 〔式中、X、Zは前記と同じ意味を表わし、nは2以上
    の整数である。〕で表わされるポリオキサジアゾール薄
    膜からなる発光層および/または電荷注入・輸送層を形
    成することを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
  2. 【請求項2】前記カルボン酸誘導体と前記ジカルボヒド
    ラジドとの蒸着重合する際のモル比が1:1〜1:30
    のモル比であり、前記ポリカルボヒドラジドが蒸着重合
    される被蒸着面の温度が−50〜200℃である請求項
    1記載の有機電界発光素子の製造方法。
  3. 【請求項3】前記カルボン酸誘導体と前記ジカルボヒド
    ラジドとを蒸着重合する際の圧力が10-2〜10-4Pa
    であり、該圧力下で前記カルボン酸誘導体と前記ジカル
    ボヒドラジドとが40〜400℃の温度で10-10mol/c
    m2・sec 以上の蒸発速度で蒸発する請求項1記載の有機
    電界発光素子の製造方法。
  4. 【請求項4】前記式〔I〕におけるY1 およびY2 が、
    それぞれ2−ベンゾオキサゾイルチオ基、2−ベンゾチ
    アゾイルチオ基、2−ベンゾオキサゾイルオキシ基、1
    −ベンゾトリアゾイルオキシ基および2,4−ジニトロ
    フェノキシ基からなる群より選ばれる基である請求項1
    記載の有機電界発光素子の製造方法。
  5. 【請求項5】XおよびZが、それぞれπ電子共役系を含
    む炭素数2〜50のアルキレン基または芳香族環を含む
    有機基である請求項1に記載の有機電界発光素子の製造
    方法。
  6. 【請求項6】XおよびZが、ビニレン基、フェニレン
    基、ビフェニレン基またはトリフェニルアミンから誘導
    される2価の基であり、これらの基はアルキル基、アリ
    ル基、アリール基およびアラルキル基からなる群より選
    ばれる基で置換されていてもよい請求項5に記載の有機
    電界発光素子の製造方法。
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EP0702505A3 (en) * 1994-09-14 1996-10-09 Mitsui Petrochemical Ind Organic electroluminescent device and method of manufacturing the same

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