JPH07278322A - 被着体と熱可塑性エラストマー基材の接着方法 - Google Patents

被着体と熱可塑性エラストマー基材の接着方法

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JPH07278322A
JPH07278322A JP7211294A JP7211294A JPH07278322A JP H07278322 A JPH07278322 A JP H07278322A JP 7211294 A JP7211294 A JP 7211294A JP 7211294 A JP7211294 A JP 7211294A JP H07278322 A JPH07278322 A JP H07278322A
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melt adhesive
reactive hot
thermoplastic elastomer
hot melt
adhesive
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JP7211294A
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Atsushi Azuma
篤 東
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Bando Chemical Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 有機溶剤を使用せず、安全性にすぐれ、しか
も被着体と熱可塑性エラストマー基材とを強固に接着さ
せうる接着方法を提供すること。 【構成】 被着体に反応性ホットメルト接着剤を付着さ
せたのち、該反応性ホットメルト接着剤の付着面に熱可
塑性エラストマー基材を貼付することを特徴とする被着
体と熱可塑性エラストマー基材の接着方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、被着体と熱可塑性エラ
ストマー基材の接着方法に関する。さらに詳しくは、有
機溶剤を使用せず、安全性にすぐれ、しかも被着体と熱
可塑性エラストマー基材とを強固に接着させうる接着方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性エラストマーは、常温ではゴム
弾性を有するが、高温では可塑化されるため、たとえば
押出成形機、ブロー成形機、カレンダー加工機などによ
って容易に成形加工しうるものである。かかる熱可塑性
エラストマーのなかでも、とくにポリウレタン系エラス
トマー、ポリエステル系エラストマー、塩化ビニル系エ
ラストマーなどは、機械的特性、耐屈曲疲労性、耐摩耗
性などにすぐれたものであるので、運搬ベルト、伝動ベ
ルト、ホース、タイヤなどのように、異種材料と組合せ
た接着複合体として用いることについて検討されてい
る。
【0003】しかしながら、熱可塑性エラストマーは、
本来、分子内の官能基数が少ないため接着性が低く、温
度が高くなる雰囲気中では接着力の低下が大きいため実
用的でないという問題がある。
【0004】そこで、かかる問題を解決し、接着力の向
上を図る方法として、ポリイソシアネート化合物やエポ
キシ樹脂を含む溶剤型接着剤組成物で繊維材料を処理
し、ついで該繊維材料を飽和ポリエステルを含む溶液で
処理したのち、該繊維材料をポリエステル系熱可塑性エ
ラストマーに熱圧着して接着せしめる方法が提案されて
いる(特開昭63−81186号公報)。
【0005】しかしながら、かかる方法では有機溶剤が
必要であるため、火災や爆発などの危険があるだけでな
く、人体に対しても健康面で悪影響があり、また環境に
対しても汚染が生じるという問題がある。また、前記方
法によれば、確かに繊維材料とポリエステル系熱可塑性
エラストマーとの間である程度の接着力が付与される
が、とくに高温環境下で屈曲、圧縮、伸長などの動的外
力を受けた状態で用いられるばあいには、接着力が不足
し、その寿命が短くなるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来技
術に鑑みてなされたものであり、有機溶剤を使用せず
に、安全性にすぐれ、しかも被着体と熱可塑性エラスト
マー基材とを強固に接着させうる接着方法を提供するこ
とを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、被
着体に反応性ホットメルト接着剤を付着させたのち、該
反応性ホットメルト接着剤の付着面に熱可塑性エラスト
マー基材を貼付することを特徴とする被着体と熱可塑性
エラストマー基材の接着方法に関する。
【0008】
【作用および実施例】本発明の被着体と熱可塑性エラス
トマー基材の接着方法は、前記したように、被着体に反
応性ホットメルト接着剤を付着させたのち、該反応性ホ
ットメルト接着剤の付着面に熱可塑性エラストマー基材
を貼付することを特徴とする。
【0009】本発明の接着方法には、反応性ホットメル
ト接着剤が用いられているので、有機溶剤が用いられた
従来法と対比して火災や爆発などの危険がなく、また環
境や人体に対する悪影響がきわめて小さい。
【0010】また、反応性ホットメルト接着剤は、ホッ
トメルト性(熱可塑性)を有するので、被着体と熱可塑
性エラストマー基材とに対する付着加工性にすぐれ、高
接着強度が付与される。また、該反応性ホットメルト接
着剤は、反応性を有するので、反応活性があり、被着体
と熱可塑性エラストマー基材とをより強固に接着させ、
またすぐれた耐熱性が付与される。
【0011】さらに、反応性ホットメルト接着剤によっ
て形成された接着剤層は、それ自身、弾性を有するの
で、耐疲労性にもすぐれたものである。
【0012】本発明に用いられる反応性ホットメルト接
着剤の代表例としては、たとえばベースポリマーに架橋
反応性を有する化合物を添加した反応性ホットメルト接
着剤(A)、反応性基を有するベースポリマーからなる
反応性ホットメルト接着剤(B)、反応性基を有しない
ベースポリマーに架橋性反応基を導入した反応性ホット
メルト接着剤(C)などがあげられる。
【0013】前記反応性ホットメルト接着剤(A)に用
いられるベースポリマーの具体例としては、たとえばエ
チレン−酢酸ビニル系共重合体;低密度ポリエチレン、
アタクチックポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹
脂;スチレン−イソプレン−スチレン共重合体、スチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体、スチレン−エチレ
ン−ブタジエン−スチレン共重合体などのブロック共重
合体;ブチルゴム;ポリウレタン;ナイロン、ダイマー
酸を主成分としたポリアミドなどのポリアミド系樹脂;
ポリエステル系樹脂などがあげられるが、本発明はかか
る例示のみに限定されるものではない。
【0014】前記反応性ホットメルト接着剤(A)に用
いられる架橋反応性を有する化合物としては、たとえば
水分によって架橋するウレタンプレポリマーをはじめ、
たとえばホットメルト性を有するベースポリマーである
スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン共重合体に
加水分解性シラン基を導入した化合物などの加水分解性
有機シラン化合物、紫外線や電子線により硬化する両末
端にアクリル性の二重結合を有するポリエステル、ポリ
ウレタン、エポキシ化合物などがあげられるが、本発明
はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0015】前記水分によって架橋するウレタンプレポ
リマーの具体例としては、たとえばメチレンジイソシア
ネート、水素添加メチレンジイソシアネート、トリレン
ジイソシアネートなどのイソシアネートとたとえばポリ
エチレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリカ
プロラクトンなどのポリエステルポリオールなどのポリ
オールとの反応生成物であるウレタンプレポリマー、分
子中に一般式:−Si(OR)3 (式中、Rはアルキル
基を示す)で表わされる基を有するポリマーなどがあげ
られる。また、前記紫外線や電子線により硬化する両末
端にアクリル性二重結合を有するポリエステルとして
は、たとえばアクリル酸エステル系モノマーなどがあげ
られる。
【0016】前記架橋性を有する化合物の配合割合は、
あまりにも多いばあいには、反応硬化した接着剤層が硬
くなりすぎて接着力が低下するようになる傾向があるの
で、ベースポリマー100部(重量部、以下同様)に対
して200部以下、なかんづく150部以下であること
が好ましく、またあまりにも少ないばあいには、架橋密
度が小さくなって耐熱性に劣るようになる傾向があるの
で、ベースポリマー100部に対して5部以上、なかん
づく50部以上であることが好ましい。
【0017】前記反応性ホットメルト接着剤(B)に用
いられる反応性基を有するベースポリマーの具体例とし
ては、たとえばイソシアネートとポリオールとを反応さ
せることによってえられたイソシアネートなどの反応性
基を有するポリウレタンプレポリマー、ポリプロピレン
グリコールとアルコキシシランとを反応させることによ
ってえられたポリプロピレングリコールの末端にアルコ
キシシランを導入したポリマーなどがあげられるが、本
発明はかかる例示のみに限定されるものではない。
【0018】前記反応性基を有しないベースポリマーに
架橋性反応基を導入した反応性ホットメルト接着剤
(C)は、前記反応性ホットメルト接着剤(A)に用い
られるベースポリマーに架橋性反応基としてたとえばア
ルコキシシランなどを導入したものがあげられ、かかる
アルコキシシランを導入する方法としては、たとえばエ
チレン−酢酸ビニル共重合体、スチレン−エチレン−ブ
タジエン−スチレン共重合体などの共重合体にたとえば
ビニルエトキシシランなどのアルコキシシランをグラフ
ト重合させる方法などがあげられる。導入される架橋性
反応基の含有量は、該架橋性反応基の反応性によって異
なるので一概には決定することができないが、通常1〜
20重量%程度であることが好ましい。
【0019】前記反応性ホットメルト接着剤には、たと
えばタッキファイヤー、ワックス、可塑剤、フィラー、
老化防止剤などの通常ホットメルト接着剤に用いられて
いるその他の成分を必要に応じて配合してもよい。
【0020】前記その他の成分の配合割合は、かかる成
分の種類によって異なるので一概には決定することがで
きないが、反応性ホットメルト接着剤100部に対して
通常1〜100部程度であることが好ましい。
【0021】また、本発明に用いられる反応性ホットメ
ルト接着剤は、接着の際に前記室温で固化後反応硬化す
る性質が損なわれないかぎり、2種類以上を混合して用
いてもよく、また複数層を積層して接着してもかまわな
い。2種類以上の接着剤を用いる際には、少なくとも1
種類が前記反応性ホットメルト接着剤(A)、(B)お
よび(C)のいずれかが主成分であれば、その他の接着
剤を本発明の目的を阻害しない範囲内で用いることがで
きる。
【0022】なお、本発明においては、前記反応性ホッ
トメルト接着剤のなかでは、ウレタンプレポリマーを含
有したウレタン系反応性ホットメルト接着剤が広範な種
類の被着体に対して高い接着性を有するという点から好
適に用いられる。かかるウレタン系反応性ホットメルト
接着剤の代表例としては、たとえば日立化成ポリマー
(株)製「ハイボン」シリーズ、カネボウ・エヌエスシ
ー(株)製「ボンドマスター」シリーズ、ノーテープ工
業(株)製「No.5900」、「No.5600」な
どがあげられる。
【0023】本発明においては、必要により、被着体を
ポリイソシアネート化合物やポリエポキシ化合物によっ
て前処理を行なってもよい。
【0024】前記ポリイソシアネート化合物は、分子内
に2以上のイソシアネート基を有する化合物であればと
くに限定がない。かかるポリイソシアネート化合物の具
体例としては、たとえばトリレンジイソシアネート、メ
タフェニレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイ
ソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリ
メチレンポリフェニルジイソシアネートなどのポリイソ
シアネート化合物をはじめ、ポリイソシアネートにトリ
メチロールプロパン、ペンタエリスリトールなどのよう
に分子内に活性水素を2以上有する化合物を反応させて
えられる末端イソシアネート基を有する多価アルコール
付加ポリイソシアネートや前記ポリイソシアネートにフ
ェノール、クレゾール、レゾルシンなどのフェノール
類、t−ブタノール、t−ペンタノールなどの3級アル
コール類、ジフェニルアミン、キシリジンなどの芳香族
2級アミン、フタル酸イミドなどのイミド、カプロラク
タムなどのラクタム、メチルエチルケトキシムなどのブ
ロック化剤を反応させてポリイソシアネート基をブロッ
ク化させたブロック化ポリイソシアネートなどがあげら
れる。
【0025】また、前記ポリエポキシ化合物は、分子内
にエポキシ基を2以上有する化合物であればとくに限定
がない。かかるポリエポキシ化合物の具体例としては、
たとえばエチレングリコール、グリセリン、ソルビトー
ル、ペンタエリスリトールなどの多価アルコール、ポリ
エチレングリコールなどのポリアルキレングリコールと
エピクロルヒドリンのようなハロゲン含有エポキシ化合
物との反応生成物、レゾルシン、ビス(4−ヒドロキシ
フェニル)ジメチルエタン、フェノールホルムアミド樹
脂、レゾルシン−ホルムアミド樹脂などの多価フェノー
ル類、フェノール樹脂とエピクロルヒドリンのようなハ
ロゲン含有エポキシ化合物との反応生成物などがあげら
れる。
【0026】本発明に用いられる熱可塑性エラストマー
基材としては、結晶性ハードセグメントと非晶性ソフト
セグメントからなるマルチブロック共重合体からなるも
のが好ましく、とくにハードセグメントがポリウレタン
からなる熱可塑性ポリウレタンエラストマーからなるも
のおよびハードセグメントがポリエステルからなる熱可
塑性ポリエステルエラストマーからなるものが、異種材
料に接着するのに好適である。また、本発明において
は、熱可塑性エラストマー基材として、運搬ベルトに好
ましく用いられる熱可塑性塩化ビニル系ポリマーからな
るものを用いることができる。これら熱可塑性エラスト
マーには、必要により、たとえば可塑剤、着色剤、充填
剤、カーボンブラック、帯電防止剤などの配合材料を添
加し、コンパウンドとして用いてもよい。
【0027】前記異種材料としては、たとえばポリエス
テル、ポリアミドなどの高分子材料、アルミニウム、ス
テンレス鋼、鉄、種々の合金などの金属材料、ガラスな
どの無機材料などが好適であり、かかる材料の形態とし
ては、たとえば板、管、棒、線、繊維、フィルムなどが
あげられるが、本発明はかかる形態によって限定される
ものではない。
【0028】前記材料からなる被着体としては、たとえ
ばポリエステル繊維を含む合成繊維からなるコード、帆
布、ガラス繊維、金属線、板などがあげられる。
【0029】被着体に反応性ホットメルト接着剤を付着
させる方法としては、たとえばロールコーター法、スプ
レーコーティング法などがあげられるが、本発明はかか
る方法によって限定されるものではない。
【0030】本発明に用いられる反応性ホットメルト接
着剤は、およそ65℃以上で溶融し、50〜60℃程度
に冷却すると固化するが、固化直後は加熱すればふたた
び軟化する程度にしか架橋反応が起こらず、30℃で6
〜24時間経過後には架橋反応が進んで室温では充分な
接着力を示すようになり、さらに24〜48時間放置す
るとさらに架橋反応が進んで、もはや加熱しても軟化し
ない耐熱性を示すような性質を有する。
【0031】反応性ホットメルト接着剤は、被着体に塗
布したのち、室温に冷却することによって固化し、被着
体上に保持される。
【0032】つぎに、被着体の反応性ホットメルト接着
剤の付着面に熱可塑性エラストマー基材を貼付し、加熱
加圧することによって一体化させることができる。一体
化させたのちには、室温にまで冷却させることにより、
被着体と熱可塑性エラストマー基材とは強固に接着され
る。
【0033】被着体に溶融熱可塑性エラストマー基材を
接着させる手段には、とくに限定がなく、通常、熱可塑
性エラストマーに用いられている成形手段、たとえば射
出成形法、押出成形法、圧縮成形法などがあげられる。
前記接着手段のほかにも、被着体と成形後の熱可塑性エ
ラストマー基材の一方または双方に反応性ホットメルト
接着剤を塗布し、冷却固化する前に貼付することによ
り、接着させることもできる。
【0034】接着処理したのち、反応性ホットメルト接
着剤は、室温でも徐々に反応が進行し、約10時間後に
は反応が完結し、もはや熱可塑性ではない架橋構造を有
する接着剤層が形成される。
【0035】なお、本発明においては、反応性ホットメ
ルト接着剤の架橋反応を促進させるために、たとえば4
0〜60℃程度の温度に加熱してもよい。
【0036】かくして被着体と熱可塑性エラストマー基
材とが強固に接着されるが、両者は、前記反応性ホット
メルト接着剤によって強固に接着されたものとなる。
【0037】つぎに、本発明の被着体と熱可塑性エラス
トマー基材の接着方法を実施例にもとづいてさらに詳細
に説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定される
ものではない。
【0038】実施例1〜3 ポリエステル繊維(1000デニール/1)からなる帆
布の片面に、ウレタン系反応性ホットメルト接着剤(日
立化成ポリマー(株)製、ハイボン4832)を120
℃に加熱溶融させたのちナイフコーターで100g/m
2 塗布した。
【0039】室温に冷却後、帆布の接着剤の塗布面に、
熱可塑性エラストマー基材として熱可塑性ポリウレタン
エラストマー(大日精化工業(株)製、レザミンP−1
040)(実施例1)、熱可塑性ポリエステルエラスト
マー(東洋紡績(株)製、ペルプレン)(実施例2)ま
たは熱可塑性塩化ビニル系ポリマー(三菱化成ビニル
(株)製、サンプレーン)(実施例3)を押出し機より
押出し、形成されたシート(厚さ1mm)を溶融状態で
貼付し、帆布/熱可塑性エラストマーシート積層体をえ
た。
【0040】えられた積層体を25mm幅にカットし、
剥離試験機を用いて50mm/分の剥離速度で帆布と熱
可塑性エラストマーシートとの180°剥離力を室温ま
たは60℃の雰囲気中で測定した。
【0041】その結果、いずれの積層体においても、剥
離力が20kg/25mm以上であっても帆布と熱可塑
性エラストマーシートとが剥離することがなく、無理に
剥離させようとしたところ、エラストマーシートが破壊
された。
【0042】比較例1 実施例1において、接着剤としてウレタン系反応性ホッ
トメルト接着剤のかわりにアクリル系反応性ホットメル
ト接着剤(積水化学工業(株)製、X−001)を用い
たほかは実施例1と同様にして帆布/熱可塑性エラスト
マーシート積層体をえた。
【0043】えられた積層体の180°剥離力を実施例
1と同様にして調べたところ、室温における180°剥
離力は4.5kg/25mmであり、また60℃におけ
る剥離力は1.5kg/25mmであった。
【0044】比較例2 実施例1において、接着剤としてウレタン系反応性ホッ
トメルト接着剤のかわりにウレタン系ホットメルト接着
剤(ダイセル化学工業(株)製、サーモライト650
1)を用いたほかは実施例1と同様にして帆布/熱可塑
性エラストマーシート積層体をえた。
【0045】えられた積層体の180°剥離力を実施例
1と同様にして調べたところ、室温における180°剥
離力は7.0kg/25mmであり、また60℃におけ
る剥離力は1.5kg/25mmであった。
【0046】以上のことから、実施例1〜3によれば、
比較例1〜2と対比して、帆布と熱可塑性エラストマー
シートとを強固に接着させることができることがわか
る。
【0047】比較例3〜4 ポリイソシアネート化合物(化成アップジョン(株)
製、PAPI)10重量%およびトルエン90重量%か
らなる第1処理液に、実施例1で用いたものと同じポリ
エステル繊維からなる帆布を浸漬したのち取り出し、1
60℃で2分間熱処理を施した。ついで、線状飽和ポリ
エステル(富士フイルム(株)製、スタフィクスP−L
C)10重量%、テトラヒドロフラン45重量%および
トルエン45重量%からなる第2処理液に、前記帆布を
浸漬したのち取り出し、160℃で2分間熱処理を施し
た。
【0048】つぎに、熱可塑性エラストマー基材として
アジペート系熱可塑性ポリウレタン(大日精化工業
(株)製、レザミンP−1040)(比較例3)または
ポリエステル系熱可塑性エラストマー(東洋紡績(株)
製、ペルプレン)(比較例4)を押出し機より押出し、
形成されたシート(厚さ1mm)を溶融状態で貼付し、
帆布/熱可塑性エラストマーシート積層体をえた。
【0049】えられた積層体の180°剥離力を実施例
1と同様にして調べたところ、比較例3においては室温
中で8.5kg/25mm、60℃の雰囲気中で約0k
g/25mmであり、また比較例4においては室温中で
7.0kg/25mm、60℃の雰囲気中で約0kg/
25mmであった。
【0050】つぎに、実施例1および比較例3でえられ
た積層体を25mm幅に切断し、えられたサンプルをス
コット屈曲試験機((株)上島製作所製)にかけ、5万
回の屈曲を与えたのち、前記と同様にして室温における
180°剥離力を調べ、この値と屈曲を与える前の18
0°剥離力とから、以下の式に基づいて接着力保持率を
求めた。
【0051】接着力保持率(%)=(屈曲前の180°
剥離力/屈曲後の180°剥離力)×100 その結果、実施例1でえられた積層体の接着力保持率は
85%であり、また比較例3でえられた積層体の接着力
保持率は40%であった。
【0052】このことから、実施例1の方法によれば、
接着力保持率にすぐれた積層体がえられることがわか
る。
【0053】実施例4 実施例1において、熱可塑性ポリウレタンエラストマー
シートを溶融状態で帆布の接着剤の塗布面に貼付するか
わりに、該熱可塑性ポリウレタンエラストマーシートを
冷却したのち、帆布の接着剤の塗布面に重ね合わせ、使
用したウレタン系反応性ホットメルト接着剤の溶融温度
以上でかつ、前記熱可塑性ポリウレタンエラストマーシ
ートの溶融温度以下である100℃に加熱加圧して帆布
/熱可塑性エラストマーシート積層体をえた。
【0054】えられた積層体の180°剥離力を実施例
1と同様にして調べたところ、室温および60℃の雰囲
気のいずれにおいても、帆布と熱可塑性エラストマーシ
ートとが剥離することがなく、無理に剥離させようとし
たところ、エラストマーシートが破壊された。
【0055】実施例5 ポリエステル繊維コード(1500デニール/1×3)
に、ウレタン系反応性ホットメルト接着剤(日立化成ポ
リマー(株)製、ハイボン4832)を、120℃に加
熱溶融させたのち前記繊維コードの直径よりもわずかに
その直径が大きい円錐状のコーターで100g/m2
布した。
【0056】室温に冷却後、前記繊維コードをドラム上
に巻き、その上に熱可塑性ポリエステルエラストマー
(東洋紡績(株)製、レザミンP−1040)を厚さが
2mmとなるように塗布したのち、200℃で10分間
プレスにて圧着させた。
【0057】そののち、えられた積層体を幅25mmに
切り、引張速度50mm/分で剥離接着力を室温または
60℃の雰囲気中で測定した。
【0058】その結果、いずれの積層体においても、帆
布と熱可塑性エラストマーシートとが剥離することがな
く、無理に剥離させようとしたところ、エラストマーシ
ートが破壊された。
【0059】実施例6〜9 被着体として、ポリエステルフイルム(実施例6)、ア
ルミニウム板(実施例7)、ステンレス鋼板(実施例
8)または鉄板(実施例9)を用い、それぞれをメチル
エチルケトンで脱脂したのち、ウレタン系反応性ホット
メルト接着剤(日立化成ポリマー(株)製、ハイボン4
832)を厚さが約0.1mmとなるように塗布したの
ち、熱可塑性ポリウレタンエラストマー(大日精化工業
(株)製、レザミンP−1040)からなるシート(厚
さ1mm)を積層し、ついで100℃で2分間加熱加圧
して積層体をえた。
【0060】えられた積層体の180°剥離力を実施例
1と同様にして室温中で調べたところ、ポリエステルフ
イルム(実施例6)については14.5kg/25m
m、アルミニウム板(実施例7)については17.0k
g/25mm、ステンレス鋼板(実施例8)については
13.0kg/25mm、また鉄板(実施例9)につい
ては10.5kg/25mmであり、いずれの基材に対
しても高接着力が呈されることが確認された。
【0061】
【発明の効果】本発明の被着体と熱可塑性エラストマー
基材の接着方法によれば、有機溶剤を使用しないので安
全性にすぐれ、しかも被着体と熱可塑性エラストマー基
材とを強固に接着させうるという効果が奏される。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被着体に反応性ホットメルト接着剤を付
    着させたのち、該反応性ホットメルト接着剤の付着面に
    熱可塑性エラストマー基材を貼付することを特徴とする
    被着体と熱可塑性エラストマー基材の接着方法。
  2. 【請求項2】 反応性ホットメルト接着剤がウレタン系
    反応性ホットメルト接着剤である請求項1記載の接着方
    法。
  3. 【請求項3】 熱可塑性エラストマー基材が熱可塑性ポ
    リウレタンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラス
    トマーまたは熱可塑性塩化ビニル系ポリマーからなるも
    のである請求項1または2記載の接着方法。
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