JPH07278141A - 光学活性ベンズイミダゾール誘導体の製造法および中間体 - Google Patents

光学活性ベンズイミダゾール誘導体の製造法および中間体

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JPH07278141A
JPH07278141A JP305895A JP305895A JPH07278141A JP H07278141 A JPH07278141 A JP H07278141A JP 305895 A JP305895 A JP 305895A JP 305895 A JP305895 A JP 305895A JP H07278141 A JPH07278141 A JP H07278141A
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JP
Japan
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halogen
formula
substituted lower
benzimidazole
optically active
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Application number
JP305895A
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English (en)
Inventor
Kenji Hayashi
憲司 林
Seiji Noji
成治 野地
Norihiro Ueda
教博 上田
Shigeru Soda
茂 左右田
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Eisai Co Ltd
Original Assignee
Eisai Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】抗潰瘍剤・胃炎治療剤として有用なベンズイミ
ダゾール誘導体の光学異性体の製造法、およびその製造
にあたり有用な中間体を提供する。 【構成】一般式(I)で表されるベンズイミダゾール誘
導体又はその塩を光学分割し、さらに加水分解すること
より成る、一般式(II)で表される光学活性ベンズイミ
ダゾール誘導体の製造法。 [式中、Rは水素原子、低級(ハロ)アルキル基、低
級(ハロ)アルコキシ基又はハロゲン原子を;R,R
,Rは水素原子、低級(ハロ)アルキル基、低級
(ハロ)アルコキシ基および低級(ハロ)アルコキシア
ルコキシ基を;それぞれ意味する]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、抗潰瘍剤・胃炎治療剤
として有用なベンズイミダゾール誘導体の光学異性体の
製造法及び中間体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般式(I)
【0003】
【化15】
【0004】で表される化合物は、特開昭54ー141
783号公報、特開昭61ー50978号又は特開平1
ー6270号公報等に記載されている化合物であり、優
れた胃酸分泌抑制作用、ヘリコバクター・ピロリ除菌作
用を有する抗潰瘍剤・胃炎治療剤である。一般式(I)
で示されるベンズイミダゾール誘導体は分子内に不斉イ
オウ原子を1つ有し、2種類の光学異性体が存在する。
特開昭54ー141783号公報、特開昭61ー509
78号又は特開平1ー6270号公報等に記載されてい
るベンズイミダゾール誘導体はdl体であり、これまで
これらベンズイミダゾール誘導体の光学活性体及びその
製造法は知られていなかった。
【0005】
【本発明が解決しようとする問題点】薬物を投与した際
の、薬効・吸収・分布・代謝・副作用等において、dl
体と光学活性体では差が認められる場合がある。したが
ってより有用性の高い薬物を開発するにあたっては、d
l体と同時に光学活性体を用いた検討も必要であるが、
これまで一般式(I)で示される光学活性なベンゾイミ
ダゾール誘導体の製造法は知られていなかったため、十
分な検討がなされてなかった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは医薬品開発
における光学活性体の重要性に鑑み、抗潰瘍剤・胃炎治
療剤として有用なベンズイミダゾール誘導体の光学活性
体の製造法を鋭意検討してきた。
【0007】その結果、以下に示す光学活性ベンズイミ
ダゾール誘導体の製造法が所期の目的を達成することを
見いだし本発明を完成した。即ち本発明は、一般式
(I)
【化16】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基及び低級アルコ
キシアルコキシ基を意味する。)で表されるベンズイミ
ダゾール誘導体又はその塩を光学分割し、さらに加水分
解することを特徴とする、一般式(II)
【化17】 (式中、R1,R2,R3及びR4は、前記と同様の意
味を有する。)で表される光学活性ベンズイミダゾール
誘導体の製造法であり、一般式(II’)
【化18】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基及び低級アルコ
キシアルコキシ基を意味する。)で示されるベンズイミ
ダゾール誘導体又はその塩をベンジルオキシメチル化
し、一般式(I)
【化19】 (式中、R1、R2,R3及びR4は、前記と同様の意
味を有する。)を得、次いで光学分割し、さらに加水分
解して一般式(II)
【化20】 (式中、R1,R2,R3及びR4は、前記と同様の意
味を有する。)を特徴とする光学活性ベンズイミダゾー
ル誘導体の製造法であり、一般式(I)
【化21】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
子、ハロゲン置換されていてもよい低級アルキル基、ハ
ロゲン置換されていてもよい低級アルコキシ基及びハロ
ゲン置換されていてもよい低級アルコキシアルコキシ基
を意味する。)で表されるベンズイミダゾール誘導体又
はその塩であり、一般式(Ia)又は一般式(Ib)
【化22】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
子、低級アルキル基、低級アルコキシ基及び低級アルコ
キシアルコキシ基を意味する。)で表される光学活性ベ
ンズイミダゾール誘導体又はその塩である。したがっ
て、本発明の目的は医薬品として有用な光学活性なベン
ズイミダゾール誘導体の工業的製造法および中間体を提
供することである。本発明において、R1,R2,R3
及びR4の定義にみられるハロゲン置換されていてもよ
い低級アルキル基において低級アルキルとは、炭素数1
ー6の直鎖状又は分枝状のアルキル基を意味する。例を
挙げれば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピ
ル、nーブチル、イソブチル、ネオブチル、t−ブチ
ル、n−ペンチル、イソペンチル、nーヘキシル、イソ
ヘキシルなどを挙げることができる。又、「ハロゲン置
換されていてもよい」とは、上記低級アルキル基のいず
れかの炭素原子に1ー3個のハロゲン原子が置換されて
いるものをいう。ハロゲン置換されている低級アルキル
基の例として、トリフルオロメチル基、ジブロモエチル
基などを挙げることができる。R1,R2,R3及びR
4の定義にみられるハロゲン置換されていてもよい低級
アルコキシ基において低級アルコキシとは、炭素数1ー
6の直鎖状又は分枝状のアルキレン鎖が酸素原子と結合
しているものをいい、メトキシ、エトキシ、プロポキシ
などを例として挙げることができる。又、「ハロゲン置
換されていてもよい」とは、上記低級アルコキシ基のい
ずれかの炭素原子にハロゲン原子が1ー3個置換されて
いるものをいう。ハロゲン置換されている低級アルキル
基の例として、トリフルオロメトキシ基、1、2ージブ
ロモエトキシ基などを挙げることができる。R1の定義
にみられるハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、
臭素原子、ヨウ素原子などを挙げることができる。R
2,R3及びR4の定義にみられるハロゲン置換されて
いてもよい低級アルコキシアルコキシ基において、低級
アルコキシアルコキシ基とは、例えば、メトキシメトキ
シ基、メトキシエトキシ基、エトキシメトキシ基、メト
キシプロポキシ基など上記低級アルコキシ基から誘導さ
れる基を意味する。更に「ハロゲン置換されていてもよ
い」とは、上記低級アルコキシアルコキシ基のいずれか
の炭素原子に1ー3個のハロゲン原子が置換されている
ものを意味する。これらの例を挙げれば、トリフルオロ
メトキシメトキシ基、ジブロモエトキシメトキシ基など
を挙げることができる。又、本発明において塩とは、例
えば塩酸塩、臭化水素塩、硫酸塩、リン酸塩などの無機
酸塩、例えば酢酸塩、マレイン酸塩、酒石酸塩、メタン
スルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホ
ン酸塩などの有機酸塩、又は例えば、アルギニン、アス
パラギン酸、グルタミン酸などのアミノ酸との塩などを
挙げることができる。更に、ナトリウム、カリウム、カ
ルシウム、マグネシウムなどの金属塩をとることがあ
り、本発明における塩に包含される。
【0008】本発明にかかる製造法を、以下に化学反応
式として示し、個々の工程について詳述する。
【0009】
【化23】
【0010】(一連の式中、R1は、水素原子、ハロゲ
ン置換されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン置換
されていてもよい低級アルコキシ基又はハロゲン原子を
意味する。R2,R3及びR4は、同一又は相異なって
いてもよい水素原子、ハロゲン置換されていてもよい低
級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低級アル
コキシ基及びハロゲン置換されていてもよい低級アルコ
キシアルコキシ基を意味する。) 次に上記化学反応式に従って本発明方法を詳述する。 工程1 dl−パリプラゾールをベンジルオキシメチルする工程
である。本工程はテトラヘドロン・レターズ(Tetrahedr
on Letters),3165,1971.に記載された方法に従い、dl
−パリプラゾールを塩基の存在下にベンジルクロロメチ
ルエーテルと反応させるか、またはdl−パリプラゾー
ルの塩とベンジルクロロメチルエーテルと反応させるこ
とにより実施することができる。
【0011】本工程においては溶媒を用いても無溶媒で
もよいが、溶媒を用いる場合、dl−パリプラゾール、
その塩またはベンジルクロロメチルエーテルに対して不
活性なものであれば限定されない。溶媒として具体的に
は例えば、n-ヘキサン、シクロヘキサン、オクタン、塩
化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、ニトロメタ
ン、ベンゼン、トルエン、キシレン、ニトロベンゼン、
クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、テトラヒドロフラ
ン、1,2-ジメトキシエタン、エチルエーテル、イソプロ
ピルエーテル、ブチルエーテル、酢酸メチル、酢酸エチ
ル、酢酸プロピル、プロピオン酸メチル、プロピオン酸
エチル、酪酸メチル、酪酸エチル、1,4-ジオキサン、1,
3-ジオキソラン、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチル
スルホキシド等を挙げることができるが限定されない。
【0012】溶媒の使用量も限定されないが、通常はd
l−パリプラゾールまたはその塩の1重量に対して約
0.5〜100 容を、好ましくは約 0.5〜50容を、さらに好
ましくは約 1〜20容を用いる。なお溶媒は単独でも2種
類以上の混合物を用いてもいずれでもよい。
【0013】またベンジルクロロメチルエーテルの使用
量も限定されないが、通常はdlーパリプラゾールに対
して約 0.8〜5.0 モルを、好ましくは約 0.9〜3.0 モル
を、さらに好ましくは約 1.0〜2.0 モルを使用する。
【0014】また塩基を用いる場合、塩基の種類は限定
されないが、具体的にはトリメチルアミン、トリエチル
アミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、N,N-
ジメチルアニリン、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭
酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウ
ム、水素化ナトリウム、n-ブチルリチウム、リチウムア
ミド等を挙げることができる。塩基の使用量も限定され
ないが、通常はdl−パリプラゾールに対して約 0.8〜
5.0 モルを、好ましくは約 0.9〜3.0 モルを、さらに好
ましくは約 1.0〜2.0 モルを使用する。
【0015】反応温度も限定されず、 -20℃〜溶媒還流
温度において実施することができるが、通常は室温で反
応が進行する。
【0016】工程1により得られたdl−1−ベンジル
オキシメチル−2−[4−(3−メトキシプロポキシ)
−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスルフィニル
−1H−ベンズイミダゾールは、再結晶、シリカゲルカ
ラムクロマトグラフィー、HPLC等の常法により精製する
ことができる。
【0017】工程2 dl−1−ベンジルオキシメチル−2−[4−(3−メ
トキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル]
メチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾールをHPLC
により光学分割して光学活性体を製造する工程である。
本工程において使用するHPLCの固定相は、通常光学分割
に使用されるものであれば限定されないが、具体的には
CHIRALCEL OF(ダイセル化学工業製)等を挙げることが
できる。
【0018】工程3 工程2の結果得られた光学活性な1−ベンジルオキシメ
チル−2−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メ
チルピリジン−2−イル]メチルスルフィニル−1H−
ベンズイミダゾールを脱保護基して、光学活性なパリプ
ラゾールを製造する工程である。本工程は前記文献に記
載された方法により実施できるが、通常は酸または塩基
の存在下に加水分解する。
【0019】本発明における出発物質である一般式(I
I’)で表されるベンズイミダゾール誘導体は、特開昭
54ー141783号公報、特開昭61ー50978号
公報又は特開平1ー6270号等に記載されている方法
により製造される。一例を挙げるならば、一般式(I
I’)で示されるベンズイミダゾール誘導体において、
R1:水素原子、R2:メチル基、R3:メトキシプロ
ポキシ基、R4:水素原子である化合物は、dl−パリ
プラゾールとして、特開平1ー6270号に実施例32
記載の方法で、更にそのナトリウム塩は実施例33の方
法に従って製造することができる。
【0020】本発明にかかる一般式(I)
【0021】
【化24】
【0022】(式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換
されていてもよい低級アルキル基、ハロゲン置換されて
いてもよい低級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味す
る。R2,R3及びR4は、同一又は相異なっていても
よい水素原子、ハロゲン置換されていてもよい低級アル
キル基、ハロゲン置換されていてもよい低級アルコキシ
基及びハロゲン置換されていてもよい低級アルコキシア
ルコキシ基を意味する。)で表される化合物は新規化合
物であり、光学活性なベンズイミダゾール誘導体を製造
するにあたり、中間体として有用である。先で例示した
dl−パリプラゾールを得るのであれば、化学式
【0023】
【化25】
【0024】で表される1−ベンジルオキシメチル−2
−[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリ
ジン−2−イル]メチルスルフィニル−1H−ベンズイ
ミダゾールを用いればよい。以下に、この場合の化学反
応式を掲げる。
【0025】
【化26】
【0026】次に本発明にかかる光学活性なベンズイミ
ダゾール誘導体の製造法を具体的に説明するため以下に
実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定されないこと
は言うまでもない。
【0027】
【実施例】実施例1 1−ベンジルオキシメチル−2−[4−(3−メトキシ
プロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル]メチル
スルフィニル−1H−ベンズイミダゾールの合成
【0028】
【化27】
【0029】パリプラゾール・ナトリウム塩 10.0g(26.
2mmol)をテトラヒドロフラン(70ml)に溶解し、氷冷撹拌
下、ジイソプロピルエチルアミン(10ml)を加えた後、ベ
ンジルクロロメチルエーテル 4.9g(31.5mmol) を滴下し
た。室温で17時間撹拌した後、反応液を減圧濃縮して残
渣に水を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を水、飽
和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で順次洗い、
無水硫酸マグネシウムで乾燥した後、減圧濃縮した。得
られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-
ヘキサン:エーテル:メタノール系)で精製し、標題化
合物を得た。これをさらにメタノール/エーテル混合溶
媒から再結晶して、標題化合物 8.0g を得た。(収率;
64%)
【0030】融点; 86.5-87.5℃ 1H-NMR(400MHz,CDCl3); δ(PPM) 2.05(2H,Quintet,J=
6.0Hz)、2.21(3H,s)、 3.34(3H,s)、3.53(2H,t,J=6.0Hz)、4.05(2H,t,J=6.0Hz)、 4.58(2H,ABq,J=11.6Hz)、5.00(2H,ABq,J=13.6Hz)、5.92(2
H,ABq,J=11.2Hz)、 6.65(1H,d,J=6.0Hz)、7.24-7.35(5H,m)、7.35-7.42(2H, d
d×2,J=7.2, 1.6Hz)、 7.56(1H,d,J=7.2Hz)、7.87(1H,d,J=7.2Hz)、8.15(1
H,d,J=6.0Hz) MS(FAB) ; 480(MH+)
【0031】実施例2 (R)−1−ベンジルオキシメチル−2−[4−(3−
メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イ
ル]メチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾールお
よび(S)−1−ベンジルオキシメチル−2−[4−
(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジン−2
−イル]メチルスルフィニル−1H−ベンズイミダゾー
ルの光学分割 1−ベンジルオキシメチル−2−[4−(3−メトキシ
プロポキシ)−3−メチルピリジン−2−イル]メチル
スルフィニル−1H−ベンズイミダゾール 2.0g をイソ
プロピルアルコール(50ml)に溶解し、n-ヘキサン(50ml)
を加えた。この溶液を下記HPLC条件にて光学分割し、標
題化合物をそれぞれ 0.8g ずつ得た。(回収率; 80%)
【0032】HPLC条件 固定相; CHIRALCEL OF(50mmΦ、500mm ) 移動相; n-ヘキサン/イソプロピルアルコール(1:
1) 流速 ; 145ml/分 注入量; 100ml 検出器; 紫外吸光光度計(測定波長 290nm)
【0033】(R)−1−ベンジルオキシメチル−2−
[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジ
ン−2−イル]メチルスルフィニル−1H−ベンズイミ
ダゾール
【0034】
【化28】
【0035】融点; 61-62℃ 高分解MS(FAB) ; 480.1949(MH+)
【0036】(S)−1−ベンジルオキシメチル−2−
[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジ
ン−2−イル]メチルスルフィニル−1H−ベンズイミ
ダゾール
【0037】
【化29】
【0038】融点; 61-62℃ 高分解MS(FAB) ; 480.2007(MH+)
【0039】実施例3 (S)−パリプラゾールの合成
【0040】
【化30】
【0041】85(W/W)%-硫酸(43.5ml)および塩化メチレ
ン(15ml)の混合液中に、氷冷撹拌下、(S)−1−ベン
ジルオキシメチル−2−[4−(3−メトキシプロポキ
シ)−3−メチルピリジン−2−イル]メチルスルフィ
ニル−1H−ベンズイミダゾール 5.8g(12.1mmol) の塩
化メチレン(15ml)溶液を、内温を 5℃以下に保ちながら
滴下し、さらにそのまま35分間撹拌を続けた。この反応
液を、 2N-水酸化ナトリウム水溶液(870ml) 中に、氷冷
撹拌下滴下し、そのまま45分間撹拌した。反応液を塩化
メチレン、エーテルで洗浄した後、水層に塩化アンモニ
ウム 167g を加え、塩化メチレンで抽出した。有機層を
水洗、乾燥後、減圧濃縮して標題化合物2.8g を得た。
(収率; 64%)
【0042】実施例4 (S)−パリプラゾール・ナトリウムの合成
【0043】
【化31】
【0044】(S)−パリプラゾール・ナトリウム 2.8
g を 1N-水酸化ナトリウム水溶液(7.8ml) に溶解した
後、凍結乾燥して標題化合物 2.9g を得た。(収率; 9
8%)ここで得られた標題化合物の光学純度をHPLCで測定
したところ 98.3% (enantiomeric percentage)であっ
た。
【0045】旋光度;[α]D 20=-146°(クロロホル
ム)
【0046】実施例5 (R)−パリプラゾール・ナトリウムの合成
【0047】
【化32】
【0048】(R)−1−ベンジルオキシメチル−2−
[4−(3−メトキシプロポキシ)−3−メチルピリジ
ン−2−イル]メチルスルフィニル−1H−ベンズイミ
ダゾール 9.0g を用い、実施例3、4と同様にして標題
化合物 4.5g を得た。(収率; 63%) ここで得られた標題化合物の光学純度をHPLCで測定した
ところ 98.3% (enantiomereic percentage) であった。
【0049】旋光度;[α]D 20=+148°(クロロホル
ム)

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(I) 【化1】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
    よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
    級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
    3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
    子、ハロゲン置換されていてもよい低級アルキル基、ハ
    ロゲン置換されていてもよい低級アルコキシ基及びハロ
    ゲン置換されていてもよい低級アルコキシアルコキシ基
    を意味する。)で表されるベンズイミダゾール誘導体又
    はその塩を光学分割し、さらに加水分解することを特徴
    とする、一般式(II) 【化2】 (式中、R1,R2,R3及びR4は、前記と同様の意
    味を有する。)で表される光学活性ベンズイミダゾール
    誘導体の製造法。
  2. 【請求項2】一般式(II’) 【化3】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
    よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
    級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
    3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
    子、ハロゲン置換されていてもよい低級アルキル基、ハ
    ロゲン置換されていてもよい低級アルコキシ基及びハロ
    ゲン置換されていてもよい低級アルコキシアルコキシ基
    を意味する。)で示されるベンズイミダゾール誘導体又
    はその塩をベンジルオキシメチル化し、一般式(I) 【化4】 (式中、R1、R2,R3及びR4は、前記と同様の意
    味を有する。)を得、次いで光学分割し、さらに加水分
    解して一般式(II) 【化5】 (式中、R1,R2,R3及びR4は、前記と同様の意
    味を有する。)を特徴とする光学活性ベンズイミダゾー
    ル誘導体の製造法。
  3. 【請求項3】一般式(I) 【化6】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
    よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
    級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
    3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
    子、ハロゲン置換されていてもよい低級アルキル基、ハ
    ロゲン置換されていてもよい低級アルコキシ基及びハロ
    ゲン置換されていてもよい低級アルコキシアルコキシ基
    を意味する。)で表されるベンズイミダゾール誘導体又
    はその塩。
  4. 【請求項4】一般式(Ia)又は一般式(Ib) 【化7】 (式中、R1は、水素原子、ハロゲン置換されていても
    よい低級アルキル基、ハロゲン置換されていてもよい低
    級アルコキシ基又はハロゲン原子を意味する。R2,R
    3及びR4は、同一又は相異なっていてもよい水素原
    子、ハロゲン置換されていてもよい低級アルキル基、ハ
    ロゲン置換されていてもよい低級アルコキシ基及びハロ
    ゲン置換されていてもよい低級アルコキシアルコキシ基
    を意味する。)で表される光学活性ベンズイミダゾール
    誘導体又はその塩。
  5. 【請求項5】化学式 【化8】 で表される1ーベンジルオキシメチルー2ー[4ー(3
    ーメトキシプロポキシ)ー3ーメチルピリジンー2ーイ
    ル]メチルスルフィニルー1H−ベンズイミダゾール又
    はその塩を光学分割し更に加水分解することにより化学
    式 【化9】 で表される光学活性な2ー[4ー(3ーメトキシプロポ
    キシ)ー3ーメチルピリジンー2ーイル]メチルスルフ
    ィニルー1Hーベンズイミダゾール又はその塩を得るこ
    とを特徴とする請求項1記載の光学活性ベンズイミダゾ
    ール誘導体の製造法。
  6. 【請求項6】化学式 【化10】 で表される2ー[4ー(3ーメトキシプロポキシ)ー3
    ーメチルピリジンー2ーイル]メチルスルフィニルー1
    Hーベンズイミダゾール又はその塩をベンジルオキシメ
    チル化し、化学式 【化11】 で表される1ーベンジルオキシメチルー2ー[4ー(3
    ーメトキシプロポキシ)ー3ーメチルピリジンー2ーイ
    ル]メチルスルフィニルー1Hーベンズイミダゾールを
    得、次いで光学分割し更に加水分解することにより化学
    式 【化12】 で表される光学活性な2ー[4ー(3ーメトキシプロポ
    キシ)ー3ーメチルピリジンー2ーイル]メチルスルフ
    ィニルー1Hーベンズイミダゾールを得ることを特徴と
    する請求項2記載の光学活性ベンズイミダゾール誘導体
    又はその塩の製造法。
  7. 【請求項7】化合物が化学式 【化13】 で表される1ーベンジルオキシメチルー2ー[4ー(3
    ーメトキシプロポキシ)ー3ーメチルピリジンー2ーイ
    ル]メチルスルフィニルー1Hーベンズイミダゾールで
    ある請求項3記載のベンズイミダゾール誘導体又はその
    塩。
  8. 【請求項8】化合物が化学式 【化14】 で表される(S)−1ーベンジルオキシメチルー2ー
    [4ー(3ーメトキシプロポキシ)ー3ーメチルピリジ
    ンー2ーイル]メチルスルフィニルー1Hーベンズイミ
    ダゾール又は(R)−1ーベンジルオキシメチルー2ー
    [4ー(3ーメトキシプロポキシ)ー3ーメチルピリジ
    ンー2ーイル]メチルスルフィニルー1Hーベンズイミ
    ダゾールである請求項4記載の光学活性ベンズイミダゾ
    ール誘導体又はその塩。
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WO1997040039A1 (fr) * 1996-04-23 1997-10-30 Yoshitomi Pharmaceutical Industries, Ltd. Composes pyridiniques et utilisations medicales de ceux-ci
EP1073332A4 (en) * 1998-04-30 2005-06-15 Sepracor Inc R-RABEPRAZOL COMPOSITIONS AND METHODS
EP1073333A4 (en) * 1998-04-30 2005-06-15 Sepracor Inc S-RABEPRAZOL COMPOSITIONS AND METHODS
US7557217B2 (en) 2004-06-30 2009-07-07 Eisai R&D Management Co., Ltd. Process for production of benzimidazole derivative salt precipitate

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