JPH07277676A - タワークレーン - Google Patents

タワークレーン

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JPH07277676A
JPH07277676A JP6845694A JP6845694A JPH07277676A JP H07277676 A JPH07277676 A JP H07277676A JP 6845694 A JP6845694 A JP 6845694A JP 6845694 A JP6845694 A JP 6845694A JP H07277676 A JPH07277676 A JP H07277676A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、タワークレーンの運転席の視界性
の改善に関し、視認性を良好に保つことのできるように
したタワークレーンの提供を目的とする。 【構成】 クレーンポスト2とクレーン3とからなるタ
ワークレーン1であって、前記クレーンポスト2に昇降
手段4で昇降自在にされた昇降ガイド5と、該昇降ガイ
ドの周方向に固定したガイドレール6と、該ガイドレー
ルに走行自在に係合して前記クレーンポストの周囲を回
動すると共に、前記クレーンの揚重操作と前記昇降手段
の昇降作用を操作する操作・制御部が設けられた移動運
転席7と、からなるタワークレーン1である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、タワークレーンに係
り、更に詳しくはタワークレーンの運転席の視界性の改
善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ジブ式タワークレーンや水平式タ
ワークレーンなどのタワークレーンにおいては、図6乃
至図7に示すように、塔頂部に運転席20が設けられて
いてこの運転席20から操作者21がクレーン22,2
3を操作する実施例と、図8乃至図9に示すように、
運転席がクレーンポスト24に設けられておらず、操作
者21がリモートコントロールでクレーン25,26の
操作をするリモートコントロール式の実施例が知られ
ている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
実施例では、塔頂部の運転席とクレーンのフックが揚
重対象物に接近する施工階までの距離が離れていて斜め
上から見おろすことになり、運転席からはフックの状態
や作業対象物との取り合い状態がはっきりと確認するこ
とができずに、視認性が悪く誤操作を招くと共に作業能
率も劣ると言う問題点があった。また、前記実施例で
は、クレーンを操作する操作者自身がクレーンの作業範
囲内に居ることになるので、フックや揚重対象物の接近
によって接触や衝突等の危険な状態となる場合があり、
作業環境が悪いと言う問題点があった。
【0004】このように、従来のタワークレーンにおい
ては、確実な視認性を得ると言う点において解決すべき
課題を有していた。本発明は、上記の課題に鑑みてなさ
れたもので、視認性を良好に保つことのできる運転席を
有したタワークレーンの提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の上記課題を解決
し上記目的を達成するための要旨は、クレーンポストと
クレーンとからなるタワークレーンであって、前記クレ
ーンポストに昇降手段で昇降自在にされた昇降ガイド
と、該昇降ガイドの周方向に固定したガイドレールと、
該ガイドレールに走行自在に係合して前記クレーンポス
トの周囲を回動すると共に、前記クレーンの揚重操作と
前記昇降手段の昇降作用を操作する操作・制御部が設け
られた移動運転席と、からなるタワークレーンである。
【0006】また、前記昇降手段は、昇降ガイドを吊り
下げた吊りワイヤーと、該吊りワイヤーを巻取りや繰り
出しをする巻取りドラムと、該巻取りドラムを回動させ
る駆動モータとから形成されていることであり、;前記
ガイドレールの表面に当接して移動運転席の回動のブレ
ーキ作用する停止手段が移動運転席に設けられているこ
とであり、;前記昇降ガイドに、該昇降ガイドがクレー
ンポストに対して上下方向の位置決めされた後に前記ク
レーンポストに突出して係合する安全ストッパーが設け
られていることであり、;前記移動運転席の操作・制御
部とクレーンポストに設けられた昇降手段とは、無線通
信手段で結ばれていることである。
【0007】
【作用】本発明のタワークレーンによれば、移動運転席
がクレーンポストに対して昇降自在であると共に、周方
向にも時計方向・反時計方向のいずれにも回動自在であ
るので、クレーンのフックと揚重対象物との取り合いを
近くから正視することができるようになる。
【0008】昇降手段が吊りワイヤーで構成されるの
で、比較的簡単な構造で昇降ガイドを昇降させることが
できる。
【0009】移動運転席の停止手段により、該運転席の
回動を所望の位置に素早く正確に停止させることができ
る。
【0010】昇降ガイドに設けた安全ストッパーによ
り、クレーンポストに対して上下方向に移動した昇降ガ
イドが所望の位置で上下移動を停止した後に、その位置
で前記安全ストッパーがクレーンポスト側に突出して係
合するので、昇降ガイドが安全に位置決めされる。
【0011】移動運転席の操作・制御部とクレーンポス
トに設けられた昇降手段とは、無線通信手段で結ばれて
いるので、操作用に電気的に接続させるケーブルを配線
する必要が無く、昇降ガイド及び移動運転席の移動に傷
害とならない。
【0012】
【実施例】次に、本発明に係る実施例について図面を参
照して詳細に説明する。本発明に係るタワークレーン1
は、図1に示すように、地上に立設したクレーンポスト
2とクレーン3とからなるタワークレーン1であって、
前記クレーンポスト2に昇降手段4で昇降自在にされた
昇降ガイド5と、該昇降ガイド5の周方向に固定したガ
イドレール6と、該ガイドレール6に走行自在に係合し
て前記クレーンポスト2の周囲を回動すると共に、前記
クレーン3の揚重操作と前記昇降手段4の昇降作用を操
作する操作・制御部が設けられた移動運転席7と、から
なるものである。
【0013】以下、各部について説明すると、前記昇降
手段4は、昇降ガイド5を吊り下げた吊りワイヤー8
と、該吊りワイヤー8を巻取りや繰り出しをする巻取り
ドラム9と、該巻取りドラム9を回動させる駆動モータ
(図示せず)とから形成されている。なお、駆動モータ
の回動制御は後述の移動運転席7の操作・制御部によっ
て行われる。
【0014】前記昇降ガイド5は、図2に示すように、
前記クレーンポスト2の外周に囲繞された金属製(例え
ば、鋼板や鉄板若しくはアルミ板)の箱型筒形状で、前
記昇降手段4でクレーンポスト2に対して上下移動した
際にスムーズに移動するように、框体の上下2カ所で周
方向には適宜数の転動ローラ5aが設けられている。
【0015】前記ガイドレール6は、図2乃至図4に示
すように、断面形状がH型であって例えばH鋼を使用す
る。そして、このH型のガイドレール6は、前記昇降ガ
イド5の周方向に固定部材6aを適宜間隔で溶接等の手
段で固着し、該固定部材6aの先端部に前記ガイドレー
ル6を溶接して固着され、前記昇降ガイド5の上下2カ
所に略円形の鍔状にして形成される。
【0016】前記移動運転席7は、図4に示すように、
前記ガイドレール6に走行自在に係合されて、クレーン
ポスト2の周囲に自由に回動できるようになされてい
る。
【0017】前述の係合状態は、前記H型のガイドレー
ル6の凹溝部の底面に当接させた車輪7aと、車軸10
と該車軸10を減速して回転させるギヤボックス11
と、該ギヤボックス11に回転力を伝達するモータ12
が設けられ、移動運転席7の框体から前記車輪7aの脱
輪等のはずれ防止用の係合部材13がL字状に突設され
ている。
【0018】また、油圧作用で移動運転席7の表面から
突出して前記ガイドレール6の表面に当接し、前記移動
運転席7の回動のブレーキ作用をする停止手段14が前
記移動運転席7に設けられている。
【0019】更に、前記移動運転席7の上部には、図2
乃至図3に示すように、操作・制御部の指令をクレーン
ポスト2の上部に設けられた昇降手段4に伝達するため
に、無線通信用の通信アンテナ15が設けられている。
勿論、前記昇降手段4には受信装置が設けられている。
【0020】また、前記昇降ガイド5に、図5に示すよ
うに、該昇降ガイド5がクレーンポスト2に対して上下
方向の位置決めされた後に、前記クレーンポスト2の構
成部材の一部に油圧手段等により突出して係合する安全
ストッパー16が設けられている。該安全ストッパー1
6は、クレーンポスト2の周方向に最小数で2カ所若し
くは通常4カ所に設ける。これにより、昇降ガイド5が
不測の事態で落下することが確実に防止される。
【0021】このような構成のタワークレーン1によっ
て、前記移動運転席7から昇降手段4を作動させること
で該移動運転席7を上下移動させることができ、ガイド
レール6に対してモータ12を回転させることで走行自
在となって、当該移動運転席7をクレーンポスト2の周
囲に回動させることができるものである。
【0022】このタワークレーン1の使用例を説明する
と、図1に示すように、移動運転席7をクレーンポスト
2の最下段位置(破線で示す)に移動させておいて、こ
こから操作者17が移動運転席7内部に乗り込む。
【0023】そして、操作・制御部を操作して無線通信
手段を介して昇降手段4の駆動モータを回転させ、吊り
ワイヤー8を巻取りドラム9で巻取らせて、移動運転席
7を揚重対象物の近くで正視できるような所定の位置に
上昇させる。
【0024】上昇停止後に、図5に示す安全ストッパー
16を油圧などで突出させてクレーンポスト2に係合さ
せ、不測の落下に備える。
【0025】次に、図4に示すように、モータ12を所
定量回転させて車輪7aを回転させ、移動運転席7を所
望の方向に回転させる。所望の位置に来たところで停止
手段14のピンを油圧等によって突出させてガイドレー
ル6の表面に当接させブレーキ作用させて、前記移動運
転席7の回動を停止させる。
【0026】その後、クレーン3を揚重対象物に向けて
所要量回転させ、フック18を降ろして前記揚重対象物
を吊り上げる。そして、クレーン3を回転させて所定の
位置に前記揚重対象物を移動させ、前記移動運転席7を
回動させて所望の位置に移動させ、フック18を降下さ
せて揚重対象物を所定の場所に移動させる。
【0027】前記移動運転席7の上下移動と周方向の回
動は、クレーン3の揚重作業とは別個独立に作動するの
で、クレーン3の回転やフックの昇降と同時に又は別々
に当該移動運転席7を上昇させたり回転させたりするこ
とができるものである。また、クレーン3の回動と移動
運転席7の回動を連動させたり、独立に回動するように
連動関係を切り放したりできるようにすることも好まし
いものである。
【0028】こうして、本発明に係るタワークレーン1
によれば、常にクレーンのフックを降ろす施工階に最も
近い位置に移動運転席7を移動させることができて、吊
り上げ作業を良く確認しながらクレーン操作ができるよ
うになったものである。
【0029】本発明の他の実施例として、前記昇降手段
4は、巻取りドラム9を回動させるモータを、クラッチ
等の切り替えを行うことで、クレーン3の巻取り用モー
タに兼用させることもできる。また、吊りワイヤー8を
使用しないで、昇降ガイド5とクレーンポスト2に直接
的にラック・ピニオンを設けた昇降手段としても良い。
更に、前記ガイドレール6は、昇降ガイド5の表面に設
けた凹溝としても良く、この凹溝に移動運転席7から係
合部材を突出させて走行自在に係合させても良い。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のタワーク
レーンは、クレーンポストとクレーンとからなるタワー
クレーンであって、前記クレーンポストに昇降手段で昇
降自在にされた昇降ガイドと、該昇降ガイドの周方向に
固定したガイドレールと、該ガイドレールに走行自在に
係合して前記クレーンポストの周囲を回動すると共に、
前記クレーンの揚重操作と前記昇降手段の昇降作用を操
作する操作・制御部が設けられた移動運転席と、からな
るので、クレーンのフックの位置を最も近い位置や施工
階に近い位置に移動運転席を自由に移動させることがで
きるので、視認性が向上し、揚重作業の安全性が向上す
ると共に作業能率が向上すると言う優れた効果を奏す
る。
【0031】また、前記昇降手段は、昇降ガイドを吊り
下げた吊りワイヤーと、該吊りワイヤーを巻取りや繰り
出しをする巻取りドラムと、該巻取りドラムを回動させ
る駆動モータとから形成されているので、簡易な構造で
移動運転席を昇降させることができると言う優れた効果
を奏する。
【0032】更に、前記ガイドレールの表面に当接して
移動運転席の回動のブレーキ作用する停止手段が移動運
転席に設けられているので、所望の位置に確実に回動停
止させることができると言う優れた効果を奏する。
【0033】そして、前記昇降ガイドに、該昇降ガイド
がクレーンポストに対して上下方向の位置決めされた後
に前記クレーンポストに突出して係合する安全ストッパ
ーが設けられているので、不測の事態が発生しても昇降
ガイド及び移動運転席が落下することがなく、安全性が
確保されると言う優れた効果を奏する。
【0034】前記移動運転席の操作・制御部とクレーン
ポストに設けられた昇降手段とは、無線通信手段で結ば
れているので、操作用に電気的に接続させるケーブルを
配線する必要が無くなり昇降ガイド及び移動運転席の移
動に傷害とならないと言う優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るタワークレーンの使用状態の説明
図である。
【図2】同本発明のタワークレーンの一部拡大斜視図で
ある。
【図3】同本発明のタワークレーンの一部拡大正面図で
ある。
【図4】同タワークレーンにおける移動運転席とガイド
レールとの係合状態を示す説明図である。
【図5】同タワークレーンにおける昇降ガイドに設けら
れた安全ストッパーとクレーンポストの係合状態を示す
説明図である。
【図6】従来例に係る水平クレーンの説明図である。
【図7】従来例に係るジブクレーンの説明図である。
【図8】従来例に係る運転席のない水平クレーンの説明
図である。
【図9】従来例に係る運転席のないジブクレーンの説明
図である。
【符号の説明】
1 タワークレーン、 2 クレーンポスト、 3 クレーン、 4 昇降装置、 5 昇降ガイド、 6 ガイドレール、 7 移動運転席、 8 吊りワイヤー、 9 巻取りドラム、 13 係合部材、 14 停止手段、 15 通信アンテナ、 16 安全ストッパー。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クレーンポストとクレーンとからなるタ
    ワークレーンであって、前記クレーンポストに昇降手段
    で昇降自在にされた昇降ガイドと、該昇降ガイドの周方
    向に固定したガイドレールと、該ガイドレールに走行自
    在に係合して前記クレーンポストの周囲を回動すると共
    に、前記クレーンの揚重操作と前記昇降手段の昇降作用
    を操作する操作・制御部が設けられた移動運転席と、か
    らなることを特徴とするタワークレーン。
  2. 【請求項2】 昇降手段は、昇降ガイドを吊り下げた吊
    りワイヤーと、該吊りワイヤーを巻取りや繰り出しをす
    る巻取りドラムと、該巻取りドラムを回動させる駆動モ
    ータとから形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載のタワークレーン。
  3. 【請求項3】 ガイドレールの表面に当接して移動運転
    席の回動のブレーキ作用する停止手段が移動運転席に設
    けられていることを特徴とする請求項1または2に記載
    のタワークレーン。
  4. 【請求項4】 昇降ガイドに、該昇降ガイドがクレーン
    ポストに対して上下方向の位置決めされた後に前記クレ
    ーンポストに突出して係合する安全ストッパーが設けら
    れていることを特徴とする請求項1,2または3に記載
    のタワークレーン。
  5. 【請求項5】 移動運転席の操作・制御部とクレーンポ
    ストに設けられた昇降手段とは、無線通信手段で結ばれ
    ていることを特徴とする請求項1,2,3または4に記
    載のタワークレーン。
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