JPH07276833A - 熱転写シート及び熱転写方法 - Google Patents
熱転写シート及び熱転写方法Info
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- JPH07276833A JPH07276833A JP6087214A JP8721494A JPH07276833A JP H07276833 A JPH07276833 A JP H07276833A JP 6087214 A JP6087214 A JP 6087214A JP 8721494 A JP8721494 A JP 8721494A JP H07276833 A JPH07276833 A JP H07276833A
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- ink
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 普通紙に印字可能であると共に、感熱発色
紙に印字した場合にも鮮明且つ多彩な多色印字が可能な
熱転写シート及び熱転写方法を提供すること。 【構成】 基材フイルムの一方の面に熱溶融性インキ層
と該インキ層の表面に、感熱発色紙の発色を隠蔽する熱
転写性隠蔽層を形成したことを特徴とする熱転写シー
ト、及び基材フイルムの一方の面に熱溶融性インキ層と
該インキ層の表面に、感熱発色紙の発色を隠蔽する熱転
写性隠蔽層を形成してなる熱転写シートを、感熱発色紙
に重ね、上記熱転写シートの背面からサーマルヘッドで
熱を印加して、感熱発色紙の発色と異なる色相の熱溶融
性インキ層を転写することを特徴とする熱転写方法。
紙に印字した場合にも鮮明且つ多彩な多色印字が可能な
熱転写シート及び熱転写方法を提供すること。 【構成】 基材フイルムの一方の面に熱溶融性インキ層
と該インキ層の表面に、感熱発色紙の発色を隠蔽する熱
転写性隠蔽層を形成したことを特徴とする熱転写シー
ト、及び基材フイルムの一方の面に熱溶融性インキ層と
該インキ層の表面に、感熱発色紙の発色を隠蔽する熱転
写性隠蔽層を形成してなる熱転写シートを、感熱発色紙
に重ね、上記熱転写シートの背面からサーマルヘッドで
熱を印加して、感熱発色紙の発色と異なる色相の熱溶融
性インキ層を転写することを特徴とする熱転写方法。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は熱転写シートに関し、更
に詳しくは普通紙に印字可能であると共に、感熱発色紙
に印字した場合には多色印字が可能な熱転写シートに関
する。
に詳しくは普通紙に印字可能であると共に、感熱発色紙
に印字した場合には多色印字が可能な熱転写シートに関
する。
【０００２】
【従来の技術】従来、コンピューターやワードプロセッ
サーの出力プリントを熱転写方式によって印字する場合
には、基材フイルムの一方の面に熱溶融性インキ層を設
けた熱転写シートが使用されている。これらの従来の熱
転写シートを用いて被転写紙に印字する場合には、熱転
写シートを巻いたロールから熱転写シートを供給し、一
方、連続又は枚葉の被転写材を供給し、両者をプラテン
上で重ねこの状態で熱転写シートの背面からサーマルヘ
ッドで熱を印加し、インキ層を溶融転写させて所望の画
像を形成している。
サーの出力プリントを熱転写方式によって印字する場合
には、基材フイルムの一方の面に熱溶融性インキ層を設
けた熱転写シートが使用されている。これらの従来の熱
転写シートを用いて被転写紙に印字する場合には、熱転
写シートを巻いたロールから熱転写シートを供給し、一
方、連続又は枚葉の被転写材を供給し、両者をプラテン
上で重ねこの状態で熱転写シートの背面からサーマルヘ
ッドで熱を印加し、インキ層を溶融転写させて所望の画
像を形成している。
【０００３】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
これらの熱転写シートを用いて２色以上の画像を形成す
ることが要求される場合には、２色以上の熱転写シート
又は２色以上のインキ層を面順次に塗り分けた熱転写シ
ートが要求される為、熱転写シートの製造が煩雑にな
り、その結果、熱転写シートのコストアップに繋がり、
又、機械が大型化且つ複雑化するという問題がある。
これらの熱転写シートを用いて２色以上の画像を形成す
ることが要求される場合には、２色以上の熱転写シート
又は２色以上のインキ層を面順次に塗り分けた熱転写シ
ートが要求される為、熱転写シートの製造が煩雑にな
り、その結果、熱転写シートのコストアップに繋がり、
又、機械が大型化且つ複雑化するという問題がある。
【０００４】この様な問題点を解決する方法として、所
謂感熱発色紙を被転写材として、その発色面に熱転写シ
ートからインキ層を転写させ、この際、熱転写シートの
インキ層の色相と、感熱発色紙の発色色相を異なる組み
合わせとし、発色温度と転写温度とを変化させること
で、２色以上の画像が容易に形成される方法が提案され
ている（例えば、特公平３−２５３５５号公報及び同３
−３２４７６号公報等参照）。
謂感熱発色紙を被転写材として、その発色面に熱転写シ
ートからインキ層を転写させ、この際、熱転写シートの
インキ層の色相と、感熱発色紙の発色色相を異なる組み
合わせとし、発色温度と転写温度とを変化させること
で、２色以上の画像が容易に形成される方法が提案され
ている（例えば、特公平３−２５３５５号公報及び同３
−３２４７６号公報等参照）。
【０００５】
【発明が解決しようとしている問題点】しかしながら、
上記特公平３−３２４７６号公報に記載の方法は、サー
マルヘッドからの付与熱が低いときは感熱発色紙が発色
せず、インキ層が転写してインク層の色相の印字が為さ
れ、サーマルヘッドの付与熱が高いときには、発色紙の
発色とインキ層の転写が同時に行なわれ、付与熱が高い
時は結果として発色紙の色と転写インキ層の色との混色
となって２色印字が為される。従って、この方法では、
印字された最低１色は混色となるために、赤−青或いは
赤−黄といった色相の多色印字は原理上も不可能である
という問題がある。又、特公平３−２５３５５号公報に
記載の方法は、低温加熱ではインク層は転写せず、発色
紙のみが発色し、高温ではインク層の転写と発色紙の発
色が同時に行なわれる為に、上記の方法と同様に混色の
問題があり、更に感熱発色紙は低温発色であるために発
色部分の濃度不足、変色或いは褪色といった問題があ
る。
上記特公平３−３２４７６号公報に記載の方法は、サー
マルヘッドからの付与熱が低いときは感熱発色紙が発色
せず、インキ層が転写してインク層の色相の印字が為さ
れ、サーマルヘッドの付与熱が高いときには、発色紙の
発色とインキ層の転写が同時に行なわれ、付与熱が高い
時は結果として発色紙の色と転写インキ層の色との混色
となって２色印字が為される。従って、この方法では、
印字された最低１色は混色となるために、赤−青或いは
赤−黄といった色相の多色印字は原理上も不可能である
という問題がある。又、特公平３−２５３５５号公報に
記載の方法は、低温加熱ではインク層は転写せず、発色
紙のみが発色し、高温ではインク層の転写と発色紙の発
色が同時に行なわれる為に、上記の方法と同様に混色の
問題があり、更に感熱発色紙は低温発色であるために発
色部分の濃度不足、変色或いは褪色といった問題があ
る。
【０００６】この様な問題を解決する方法として、転写
インキ層中に隠蔽力の高い白色顔料等を包含させると、
インキ層の色調が淡色化及びパステル調となってしま
い、鮮明な有彩色印字が出来ないという問題がある。
又、別の技術として、熱転写シートのインク層の表面に
隠蔽層を設け、インク層が転写される被転写材自体の色
とインク層との混色を防ぐ方法が知られている（特開平
２−２１４６９４号公報）が、この方法は多色印字を意
図したものではない。従って本発明の目的は、普通紙に
印字可能であると共に、感熱発色紙に印字した場合にも
鮮明且つ多彩な多色印字が可能な熱転写シート及び熱転
写方法を提供することである。
インキ層中に隠蔽力の高い白色顔料等を包含させると、
インキ層の色調が淡色化及びパステル調となってしま
い、鮮明な有彩色印字が出来ないという問題がある。
又、別の技術として、熱転写シートのインク層の表面に
隠蔽層を設け、インク層が転写される被転写材自体の色
とインク層との混色を防ぐ方法が知られている（特開平
２−２１４６９４号公報）が、この方法は多色印字を意
図したものではない。従って本発明の目的は、普通紙に
印字可能であると共に、感熱発色紙に印字した場合にも
鮮明且つ多彩な多色印字が可能な熱転写シート及び熱転
写方法を提供することである。
【０００７】
【問題点を解決する為の手段】上記目的は以下の本発明
によって達成される。即ち、本発明は、基材フイルムの
一方の面に熱溶融性インキ層と該インキ層の表面に、感
熱発色紙の発色を隠蔽する熱転写性隠蔽層を形成したこ
とを特徴とする熱転写シート、及び基材フイルムの一方
の面に熱溶融性インキ層と該インキ層の表面に、感熱発
色紙の発色を隠蔽する熱転写性隠蔽層を形成してなる熱
転写シートを、感熱発色紙に重ね、上記熱転写シートの
背面からサーマルヘッドで熱を印加して、感熱発色紙の
発色と異なる色相の熱溶融性インキ層を転写することを
特徴とする熱転写方法である。
によって達成される。即ち、本発明は、基材フイルムの
一方の面に熱溶融性インキ層と該インキ層の表面に、感
熱発色紙の発色を隠蔽する熱転写性隠蔽層を形成したこ
とを特徴とする熱転写シート、及び基材フイルムの一方
の面に熱溶融性インキ層と該インキ層の表面に、感熱発
色紙の発色を隠蔽する熱転写性隠蔽層を形成してなる熱
転写シートを、感熱発色紙に重ね、上記熱転写シートの
背面からサーマルヘッドで熱を印加して、感熱発色紙の
発色と異なる色相の熱溶融性インキ層を転写することを
特徴とする熱転写方法である。
【０００８】
【作用】熱溶融性インキ層を感熱発色紙に印字すると、
インキ層と感熱発色紙との間に隠蔽層が同時に転写され
るので、印字時の熱によって感熱発色紙が発色したとし
ても、隠蔽層により感熱発色紙の発色部が隠蔽される
為、転写インキ層の色相が変化することがない。又、こ
の様な機構を採用することによって、インキ層の転写時
と感熱発色紙単独を発色させる際にサーマルヘッドの印
字条件を変える必要がない為にスムースな多色印字が可
能となる。
インキ層と感熱発色紙との間に隠蔽層が同時に転写され
るので、印字時の熱によって感熱発色紙が発色したとし
ても、隠蔽層により感熱発色紙の発色部が隠蔽される
為、転写インキ層の色相が変化することがない。又、こ
の様な機構を採用することによって、インキ層の転写時
と感熱発色紙単独を発色させる際にサーマルヘッドの印
字条件を変える必要がない為にスムースな多色印字が可
能となる。
【０００９】
【好ましい実施態様】次に好ましい実施態様により本発
明を更に詳しく説明する。本発明の熱転写シートの好ま
しい１例の断面図を図１に示す。本発明の熱転写シート
Ａは、図示の様に基材フイルム１上に熱溶融性インキ層
２とその上に隠蔽層３が形成されていることを特徴とし
ており、更に必要に応じて基材フイルム１とインキ層２
との間には剥離層４が、そして背面にはスリップ層５が
形成されている。
明を更に詳しく説明する。本発明の熱転写シートの好ま
しい１例の断面図を図１に示す。本発明の熱転写シート
Ａは、図示の様に基材フイルム１上に熱溶融性インキ層
２とその上に隠蔽層３が形成されていることを特徴とし
ており、更に必要に応じて基材フイルム１とインキ層２
との間には剥離層４が、そして背面にはスリップ層５が
形成されている。
【００１０】本発明の熱転写シートで用いられる基材フ
イルムとしては、従来の熱転写シートに使用されている
と同じ基材フイルムがそのまま用いることが出来ると共
に、その他のものも使用することが出来、特に制限され
ない。好ましい基材フイルムの具体例としては、例え
ば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカ
ーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩
化ゴム、アイオノマー等のプラスチック、コンデンサー
紙、パラフィン紙等の紙類、不織布、織布等があり、
又、これらを複合した基材フイルムであってもよい。こ
の基材フイルムの厚さは、その強度及び熱伝導性が適切
になる様に材料に応じて適宜変更することが出来るが、
その厚さは、好ましくは、例えば、２〜２５μｍであ
る。
イルムとしては、従来の熱転写シートに使用されている
と同じ基材フイルムがそのまま用いることが出来ると共
に、その他のものも使用することが出来、特に制限され
ない。好ましい基材フイルムの具体例としては、例え
ば、ポリエステル、ポリプロピレン、セロハン、ポリカ
ーボネート、酢酸セルロース、ポリエチレン、ポリ塩化
ビニル、ポリスチレン、ナイロン、ポリイミド、ポリ塩
化ビニリデン、ポリビニルアルコール、フッ素樹脂、塩
化ゴム、アイオノマー等のプラスチック、コンデンサー
紙、パラフィン紙等の紙類、不織布、織布等があり、
又、これらを複合した基材フイルムであってもよい。こ
の基材フイルムの厚さは、その強度及び熱伝導性が適切
になる様に材料に応じて適宜変更することが出来るが、
その厚さは、好ましくは、例えば、２〜２５μｍであ
る。
【００１１】上記基材フイルム上に設ける熱溶融性イン
キ層は、着色剤とビヒクルとからなり、更に必要に応じ
て種々の添加剤を加えたものでもよい。この着色剤とし
ては、有機又は無機の顔料若しくは染料のうち、記録材
料として良好な特性を有するもの、例えば、十分な着色
濃度を有し、光、熱、温度等により変褪色しないものが
好ましい。ブラック単色印字用には勿論カーボンブラッ
クが好ましく、その他の色相用にはシアン、マゼンタ、
イエロー等の有彩色着色剤を使用する。これらの着色剤
の使用量はインキ層中で約５〜７０重量％を占める割合
が一般的に好ましい。ビヒクルとしては、ワックスを主
成分とし、その他ワックスと乾性油、樹脂、鉱油、セル
ロース及びゴムの誘導体等との混合物が用いられる。
キ層は、着色剤とビヒクルとからなり、更に必要に応じ
て種々の添加剤を加えたものでもよい。この着色剤とし
ては、有機又は無機の顔料若しくは染料のうち、記録材
料として良好な特性を有するもの、例えば、十分な着色
濃度を有し、光、熱、温度等により変褪色しないものが
好ましい。ブラック単色印字用には勿論カーボンブラッ
クが好ましく、その他の色相用にはシアン、マゼンタ、
イエロー等の有彩色着色剤を使用する。これらの着色剤
の使用量はインキ層中で約５〜７０重量％を占める割合
が一般的に好ましい。ビヒクルとしては、ワックスを主
成分とし、その他ワックスと乾性油、樹脂、鉱油、セル
ロース及びゴムの誘導体等との混合物が用いられる。
【００１２】ワックスの代表例としては、マイクロクリ
スタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワッ
クス等がある。更に、フィッシャートロプシュワック
ス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨
ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャ
ンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワッ
クス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミ
ド等種々のワックスが用いられる。本発明では更に上記
ワックス中に比較的低融点の熱可塑性樹脂を混合して、
インキ層の感熱発色紙に対する接着性を向上させること
が出来る。基材フイルム上に熱溶融インキ層を形成する
方法としては、ホットメルトコートの外、ホットラッカ
ーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、
ロールコート、ナイフコート、その他多くの手段等が挙
げられる。これらのインキ層の厚みは従来と同様に０．
５〜１０μｍの厚みでよい。
スタリンワックス、カルナバワックス、パラフィンワッ
クス等がある。更に、フィッシャートロプシュワック
ス、各種低分子量ポリエチレン、木ロウ、ミツロウ、鯨
ロウ、イボタロウ、羊毛ロウ、セラックワックス、キャ
ンデリラワックス、ペトロラクタム、ポリエステルワッ
クス、一部変性ワックス、脂肪酸エステル、脂肪酸アミ
ド等種々のワックスが用いられる。本発明では更に上記
ワックス中に比較的低融点の熱可塑性樹脂を混合して、
インキ層の感熱発色紙に対する接着性を向上させること
が出来る。基材フイルム上に熱溶融インキ層を形成する
方法としては、ホットメルトコートの外、ホットラッカ
ーコート、グラビアコート、グラビアリバースコート、
ロールコート、ナイフコート、その他多くの手段等が挙
げられる。これらのインキ層の厚みは従来と同様に０．
５〜１０μｍの厚みでよい。
【００１３】尚、上記の如きインキ層の形成に際して
は、基材フイルム面に厚さ０．１〜１０μｍ程度のマッ
ト層を形成して、印字物にマット感を与えることが出来
る。又、基材フイルム表面又はマット層表面に、予めワ
ックスからなる剥離層を形成しておき、剥離層が転写後
に転写画像の表面保護層とすることも出来る。剥離層の
形成はホットメルトコート、ホットラッカーコート或は
エマルジョンコート法でもよい。かかる剥離層は一般的
には０．１〜５μｍ程度の厚みである。
は、基材フイルム面に厚さ０．１〜１０μｍ程度のマッ
ト層を形成して、印字物にマット感を与えることが出来
る。又、基材フイルム表面又はマット層表面に、予めワ
ックスからなる剥離層を形成しておき、剥離層が転写後
に転写画像の表面保護層とすることも出来る。剥離層の
形成はホットメルトコート、ホットラッカーコート或は
エマルジョンコート法でもよい。かかる剥離層は一般的
には０．１〜５μｍ程度の厚みである。
【００１４】本発明を主として特徴づける隠蔽層３は、
上記の如く形成されるインキ層２上に形成される。隠蔽
層は上記インキ層の表面にアルミニウム等を蒸着させ、
その上に感熱接着剤層を形成したものでもよいが、一般
的には隠蔽性の高い酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、水
酸化アルミニウム、タルク、クレー、カオリナイト等の
白色顔料、重質及び形質炭酸カルシウム、硫酸バリウム
等の体質顔料、ポリスチレン粒子、ラテックス中空粒
子、ポリオレフィン粒子、ＥＶＡ粒子、アイオノマー粒
子等のプラスチックピグメント等を上記の如きワックス
等のベヒクルと溶融混練或は有機溶剤等に分散溶解させ
た白色の熱溶融性インキ又は液状のインキを調製し、こ
れを上記インキ層と同様にして上記インキ層の上に塗工
して形成される。白色顔料等の隠蔽剤はワックス、樹脂
等のベヒクル１００重量部当たり１０〜１，０００重量
部、更には５０〜２００重量部の割合で使用することが
好ましい。又、形成される隠蔽層の厚みは約０．１〜３
０μｍ程度、更には１〜５μｍが好ましい。この様に形
成された隠蔽層は４００〜７００ｎｍの波長領域におけ
る透過率が２０％以下であることが好ましい。
上記の如く形成されるインキ層２上に形成される。隠蔽
層は上記インキ層の表面にアルミニウム等を蒸着させ、
その上に感熱接着剤層を形成したものでもよいが、一般
的には隠蔽性の高い酸化チタン、酸化亜鉛、シリカ、水
酸化アルミニウム、タルク、クレー、カオリナイト等の
白色顔料、重質及び形質炭酸カルシウム、硫酸バリウム
等の体質顔料、ポリスチレン粒子、ラテックス中空粒
子、ポリオレフィン粒子、ＥＶＡ粒子、アイオノマー粒
子等のプラスチックピグメント等を上記の如きワックス
等のベヒクルと溶融混練或は有機溶剤等に分散溶解させ
た白色の熱溶融性インキ又は液状のインキを調製し、こ
れを上記インキ層と同様にして上記インキ層の上に塗工
して形成される。白色顔料等の隠蔽剤はワックス、樹脂
等のベヒクル１００重量部当たり１０〜１，０００重量
部、更には５０〜２００重量部の割合で使用することが
好ましい。又、形成される隠蔽層の厚みは約０．１〜３
０μｍ程度、更には１〜５μｍが好ましい。この様に形
成された隠蔽層は４００〜７００ｎｍの波長領域におけ
る透過率が２０％以下であることが好ましい。
【００１５】本発明の熱転写方法は、上記本発明の熱転
写シートと感熱発色紙を使用し熱転写シートを、感熱発
色紙に重ね、熱転写シートの背面からサーマルヘッドで
熱を印加することを特徴としている。本発明で使用する
感熱発色紙、それ自体は従来公知であり、従来公知のい
ずれの感熱発色紙も本発明の被転写材として使用するこ
とが出来る。これらの感熱発色紙は、基材である紙の表
面に酸によって発色する無色の染料と顕色剤である固体
の酸とを含む発色層を設けたものであり、かかる発色層
は染料と顕色剤とが夫々別の層に分割されていてもよ
く、１つの層中に混合していてもよく、又、安定性向上
の為に熱によって破壊される殻材によって染料及び／又
は顕色剤が夫々マイクロカプセルされたものであっても
よい。
写シートと感熱発色紙を使用し熱転写シートを、感熱発
色紙に重ね、熱転写シートの背面からサーマルヘッドで
熱を印加することを特徴としている。本発明で使用する
感熱発色紙、それ自体は従来公知であり、従来公知のい
ずれの感熱発色紙も本発明の被転写材として使用するこ
とが出来る。これらの感熱発色紙は、基材である紙の表
面に酸によって発色する無色の染料と顕色剤である固体
の酸とを含む発色層を設けたものであり、かかる発色層
は染料と顕色剤とが夫々別の層に分割されていてもよ
く、１つの層中に混合していてもよく、又、安定性向上
の為に熱によって破壊される殻材によって染料及び／又
は顕色剤が夫々マイクロカプセルされたものであっても
よい。
【００１６】上記本発明の熱転写シートと従来公知の感
熱発色紙とは別々に用意しておいてもよいし、或は両者
のインキ層面と発色面とを仮接着させた状態であっても
よい。本発明の熱転写方法では、例えば、図２に示す様
に、黒色に発色する感熱転写紙６の一部の表面に本発明
の熱転写シートＡ（インキ色相：赤）を重ね、サーマル
ヘッド７で熱を印加すると、熱転写シートが存在する部
分は赤色の印字が行われ、この際感熱発色紙が黒色に発
色しても隠蔽層３が存在するので、転写されたインキ層
８は鮮明な赤色を示す。一方、熱転写シートＡが存在し
ない領域では鮮明な黒色印字９が発色する。
熱発色紙とは別々に用意しておいてもよいし、或は両者
のインキ層面と発色面とを仮接着させた状態であっても
よい。本発明の熱転写方法では、例えば、図２に示す様
に、黒色に発色する感熱転写紙６の一部の表面に本発明
の熱転写シートＡ（インキ色相：赤）を重ね、サーマル
ヘッド７で熱を印加すると、熱転写シートが存在する部
分は赤色の印字が行われ、この際感熱発色紙が黒色に発
色しても隠蔽層３が存在するので、転写されたインキ層
８は鮮明な赤色を示す。一方、熱転写シートＡが存在し
ない領域では鮮明な黒色印字９が発色する。
【００１７】
【実施例】次に実施例及び比較例を挙げて本発明を更に
具体的に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。 実施例１ 裏面にスリップ層が設けられて、表面にマット層が設け
られている厚さ６．０μｍのポリエチレンテレフタレー
トのフイルムを基材フイルムとし、そのマット層上に下
記の溶融インキ組成物を３μｍ及び下記隠蔽層用インキ
を固形分で２μｍとなる割合で塗工してインキ層及び隠
蔽層を形成し、本発明の熱転写シートを得た。
具体的に説明する。尚、文中、部又は％とあるのは特に
断りのない限り重量基準である。 実施例１ 裏面にスリップ層が設けられて、表面にマット層が設け
られている厚さ６．０μｍのポリエチレンテレフタレー
トのフイルムを基材フイルムとし、そのマット層上に下
記の溶融インキ組成物を３μｍ及び下記隠蔽層用インキ
を固形分で２μｍとなる割合で塗工してインキ層及び隠
蔽層を形成し、本発明の熱転写シートを得た。
【００１８】インキ組成物 青色顔料（フタロシアニンブルー） １０部 パラフィンワックス ４０部 カルナバワックス ３０部 エチレン／酢酸ビニル共重合体 ２０部隠蔽層用インキ組成物 酸化チタン（粒径０．２１μｍ） ３０部 カルナバワックス ３０部 イソプロピルアルコール ３０部 水 １０部
【００１９】実施例２ 実施例１と同様にして下記の溶融インキ組成物を３μｍ
となる割合で塗工してインキ層を形成し、その面の更に
下記の隠蔽層用インキを固形分で３μｍとなる割合で塗
工して隠蔽層を形成し、本発明の熱転写シートを得た。
となる割合で塗工してインキ層を形成し、その面の更に
下記の隠蔽層用インキを固形分で３μｍとなる割合で塗
工して隠蔽層を形成し、本発明の熱転写シートを得た。
【００２０】インキ組成物 赤色アゾ顔料 １７部 エチレン／酢酸ビニル共重合体 １０部 パラフィンワックス ５０部 カルナバワックス ２４部隠蔽層用インキ組成 物 中空粒子ラテックス ３０部 カルナバワックス ３０部 イソプロピルアルコール ３０部 水 １０部
【００２１】実施例３ 実施例１と同様にして下記の溶融インキ組成物を３μｍ
となる割合で塗工してインキ層を形成し、その面の更に
実施例１と同様の隠蔽層を形成し、本発明の熱転写シー
トを得た。インキ組成物 黄色顔料（ベンジジンイエロー） １５部 パラフィンワックス ４０部 マイクロクリスタリンワックス ３０部 カルナバワックス ５部 エチレン／酢酸ビニル共重合体 １０部
となる割合で塗工してインキ層を形成し、その面の更に
実施例１と同様の隠蔽層を形成し、本発明の熱転写シー
トを得た。インキ組成物 黄色顔料（ベンジジンイエロー） １５部 パラフィンワックス ４０部 マイクロクリスタリンワックス ３０部 カルナバワックス ５部 エチレン／酢酸ビニル共重合体 １０部
【００２２】比較例１ 実施例１と同様にして下記の溶融インキ組成物を３μｍ
となる割合で塗工してインキ層を形成し比較例の熱転写
シートを得た。インキ組成物 緑色顔料（フタロシアニングリーン） １０部 カルナバワックス ３０部 パラフィンワックス ４０部 エチレン／酢酸ビニル共重合体 ２０部
となる割合で塗工してインキ層を形成し比較例の熱転写
シートを得た。インキ組成物 緑色顔料（フタロシアニングリーン） １０部 カルナバワックス ３０部 パラフィンワックス ４０部 エチレン／酢酸ビニル共重合体 ２０部
【００２３】使用例１ 実施例１〜３及び比較例１の熱転写シートを下記感熱発
色紙左半分の上に重ねて、印字電圧１６Ｖに固定し、サ
ーマルヘッドの印加エネルギーを１．２ｍｓｅｃとして
印字し、印字終了後に熱転写シートを剥離し、印字画像
を観察して下記表１の結果を得た。感熱発色紙 （１）黒紫色感熱発色紙（染料：クリスタルバイオレッ
トラクトン、顕色剤：４．４´−イソプロピリデンジフ
ェニル） （２）赤色感熱発色紙（染料：３−ジエチルアミノ−５
−メチル−７−クロロフルオラン、顕色剤：４，４´イ
ソプロピリデンジフェノール）
色紙左半分の上に重ねて、印字電圧１６Ｖに固定し、サ
ーマルヘッドの印加エネルギーを１．２ｍｓｅｃとして
印字し、印字終了後に熱転写シートを剥離し、印字画像
を観察して下記表１の結果を得た。感熱発色紙 （１）黒紫色感熱発色紙（染料：クリスタルバイオレッ
トラクトン、顕色剤：４．４´−イソプロピリデンジフ
ェニル） （２）赤色感熱発色紙（染料：３−ジエチルアミノ−５
−メチル−７−クロロフルオラン、顕色剤：４，４´イ
ソプロピリデンジフェノール）
【００２４】
【表１】
【００２５】
【効果】以上の如き本発明によれば、熱溶融性インキ層
を感熱発色紙に印字すると、インキ層と感熱発色紙との
間に隠蔽層が同時に転写されるので、印字時の熱によっ
て感熱発色紙が発色したとしても、隠蔽層により感熱発
色紙の発色部が隠蔽される為、転写インキ層の色相が変
化することがない。又、この様な機構を採用することに
よって、インキ層の転写時と感熱発色紙単独を発色させ
る際にサーマルヘッドの印字条件を変える必要がない為
にスムースな多色印字が可能となる。
を感熱発色紙に印字すると、インキ層と感熱発色紙との
間に隠蔽層が同時に転写されるので、印字時の熱によっ
て感熱発色紙が発色したとしても、隠蔽層により感熱発
色紙の発色部が隠蔽される為、転写インキ層の色相が変
化することがない。又、この様な機構を採用することに
よって、インキ層の転写時と感熱発色紙単独を発色させ
る際にサーマルヘッドの印字条件を変える必要がない為
にスムースな多色印字が可能となる。
【図１】本発明の熱転写シートの断面を図解的に説明す
る図。
る図。
【図２】本発明の熱転写方法を図解的に説明する図。
１：基材フイルム ２：インキ層 ３：隠蔽層 ４：剥離層層 ５：スリップ層 ６：感熱発色紙 ７：サーマルヘッド ８：インキ画像 ９：発色画像 Ａ：熱転写シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 ＦＩ 技術表示箇所 5/18 Ｚ
Claims (2)
- 【請求項１】 基材フイルムの一方の面に熱溶融性イン
キ層と該インキ層の表面に、感熱発色紙の発色を隠蔽す
る熱転写性隠蔽層を形成したことを特徴とする熱転写シ
ート。 - 【請求項２】 基材フイルムの一方の面に熱溶融性イン
キ層と該インキ層の表面に、感熱発色紙の発色を隠蔽す
る熱転写性隠蔽層を形成してなる熱転写シートを、感熱
発色紙に重ね、上記熱転写シートの背面からサーマルヘ
ッドで熱を印加して、感熱発色紙の発色と異なる色相の
熱溶融性インキ層を転写することを特徴とする熱転写方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6087214A JPH07276833A (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | 熱転写シート及び熱転写方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP6087214A JPH07276833A (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | 熱転写シート及び熱転写方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH07276833A true JPH07276833A (ja) | 1995-10-24 |
Family
ID=13908685
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP6087214A Pending JPH07276833A (ja) | 1994-04-04 | 1994-04-04 | 熱転写シート及び熱転写方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH07276833A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2001017792A1 (en) * | 1999-09-09 | 2001-03-15 | American Coating Technology, Inc. | Method of image transfer to a colored base |
| US9227461B2 (en) | 2004-02-10 | 2016-01-05 | Mj Solutions Gmbh | Image transfer material and polymer composition |
| US9669618B2 (en) | 1999-06-01 | 2017-06-06 | Arkwright Advanced Coating, Inc. | Ink-jet transfer system for dark textile substrates |
-
1994
- 1994-04-04 JP JP6087214A patent/JPH07276833A/ja active Pending
Cited By (7)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US9669618B2 (en) | 1999-06-01 | 2017-06-06 | Arkwright Advanced Coating, Inc. | Ink-jet transfer system for dark textile substrates |
| WO2001017792A1 (en) * | 1999-09-09 | 2001-03-15 | American Coating Technology, Inc. | Method of image transfer to a colored base |
| US6884311B1 (en) | 1999-09-09 | 2005-04-26 | Jodi A. Dalvey | Method of image transfer on a colored base |
| US9776389B2 (en) | 1999-09-09 | 2017-10-03 | Jodi A. Schwendimann | Image transfer on a colored base |
| US9227461B2 (en) | 2004-02-10 | 2016-01-05 | Mj Solutions Gmbh | Image transfer material and polymer composition |
| US9718295B2 (en) | 2004-02-10 | 2017-08-01 | Mj Solutions Gmbh | Image transfer material and polymer composition |
| US10245868B2 (en) | 2004-02-10 | 2019-04-02 | Mj Solutions Gmbh | Image transfer material and polymer composition |
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