JPH07275675A - セラミックス製分離膜 - Google Patents

セラミックス製分離膜

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 機械的強度、気孔率がともに大きく、気孔径
分布が狭く、且つ逆洗特性が優れたセラミックス製分離
膜を提供することにある。 【構成】 セラミックス原料中に粒状有機系プラスチッ
クを混入させ、その焼成工程に付加される高温度により
該有機系プラスチックを熱分解又は燃焼によって気化さ
せて気孔を形成させ、該焼成されたセラミックス構造体
表面層の気孔の開口部径を機械的な表面処理により、拡
げた形状に改質することを特徴とするセラミックス製分
離膜。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セラミックス製分離膜
に関し、外圧あるいは内圧型の管状方式、平膜状方式等
で、主として物質の分離膜として利用されるセラミック
ス製分離膜に関する。
【0002】
【従来の技術】特定の物質を分離する方法の一つとし
て、分離膜を用いて行う方法がある。この分離膜には、
材質により有機系膜と無機系膜とがある。従来、有機系
膜の材質としてポリプロピレン、ポリエチレン、ポリス
ルフォン、ポリアクリルニトリル等が検討、且つ使用さ
れてきたが、一般的に下記の欠点を有している。 (1)有機溶剤に弱く長時間に渡って安定して、使用で
きない。 (2)耐熱性がなく高温を必要とする用途には使用不可
能である。また熱殺菌操作が困難である。 (3)耐薬品性、特に耐塩素性に弱い。 (4)逆洗再利用が困難である。 (5)気孔径の分布が広い(デプス型、特にカートリッ
ジフィルタ)。 それ故、有機系膜は用途に応じて材質が選定される。
【0003】これに対して、セラミックス等の無機系膜
は、上記有機系膜の欠点の中で、(1)〜(3)項は基
本的に有機系膜の材質そのものの有する特徴であって、
その性質を有しないから、欠点でなくなる。しかし、
(4)項の逆洗によって捕捉していた懸濁物を排出し、
再利用する技術の困難性は有機系膜、無機系膜に共通の
開発課題である。
【0004】有機系膜では、種々の逆洗方法が製膜方
法、モジュール構造の検討とあいまって開発され、その
うち一部は一般の水処理にも実用化されつつある。一
方、無機系膜は、膜自体の単価が高く、且つ有機系膜と
同様に苛性ソーダ、塩酸等による薬品回生が定期的に必
要であること等からランニングコストも高くなる。それ
故、有機系膜が適用しにくい特殊分野、又食品生産工程
等の有用かつ高価格の生産物の生産にその利用が限定さ
れ、有機系膜程には広く実用化されていない。従来、多
孔質無機系膜の製法としては種々開発されているが、主
として原料粒子の粒度分布を調整して成形時の気孔率を
大きくし、完全に焼成することなく初期段階の焼成によ
るか、または原料粒子よりも低融点の結合剤を混合する
ことにより焼成時に原料の粒子間接着を行わせ、多孔体
を得る方法によるものが実用に供せられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
方法によるものは完全に焼結していないため、粒子間に
ネックと呼ばれる接着部位を形成するにとどまり、強度
面で実用上問題があり、又実用に供せられているものは
気孔率の点でも35%程度のものであり、ろ過体の透過
流束を増加させる観点からは不利なものとなっている。
更に、多孔体表面層の気孔のほとんどはその入口径より
も気孔内部が大きな、いわゆるインクボトル型の断面構
造〔図1の(a)に示す〕を持つために、ろ過体として
用いると逆洗時に捕捉粒子が停滞し差圧回復が容易では
なく、ろ過体の逆洗再利用が困難であった。従って、本
発明の目的は、機械的強度、気孔率共に大きく、気孔径
分布が狭く、且つ逆洗特性が優れたセラミックス製分離
膜を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題は、下記構成に
より解決されることが見いだされた。 (1) セラミックスの成形原料中に粒状の有機系プラ
スチックを混入させ、成形後、焼成工程中に付加される
高温度により該有機系プラスチックを熱分解もしくは燃
焼によって気化させて気孔を形成し、その一体に焼成さ
れ、気孔を有するセラミックス構造体の表面層を機械的
な表面処理により、該構造体の表面層の気孔の開口部径
を拡げた形状に改質したことを特徴とするセラミックス
製分離膜。 (2) セラミックスの成形原料中に粒径の揃った粒状
の有機系プラスチックを容積で20%〜75%の割合に
混入させることを特徴とする上記(1)に記載のセラミ
ックス製分離膜。
【0007】即ち、セラミックス原料中に粒径の揃った
粒状有機系プラスチックを容積で20%〜75%、好ま
しくは40%〜60%の割合に混入し、セラミックス構
造体を得るための工程中の一つである焼成段階に付加さ
れる高温度を利用して、その粒状有機系プラスチックを
焼成により熱分解もしくは燃焼によって気化させてセラ
ミックス多孔体を得る。更に後述する理由により、得ら
れたセラミックス多孔体の表面層を機械的な表面処理
(以下「表面処理」という)を施すことにより、その表
面部の気孔を逆洗の容易な形状、すなわち気孔入口の開
口部径を拡げた形状(図1のb又はc)に改質して上記
問題点を解決し、所望のセラミックス多孔体を得るもの
である。なお、ここで言う表面処理としては、ブラスト
による衝撃、サンドペーパーやワイヤーブラシによる引
っ掻き等によって、気孔入口部の構造の弱い部分を破壊
する手段であれば、いかなる手段も用いられる。
【0008】
【作用】本発明のセラミックス構造体は、原料粒子の焼
成を最終段階まで進行させるため、気孔部を除けば本質
的には緻密体であることから、その機械的強度は前述の
従来の粒子間接着によるものよりも大きくすることがで
きる。また粒径の揃った粒状有機系プラスチックを選択
することにより、気孔径分布が狭いセラミックス多孔体
となる。更に粒状有機系プラスチックの充填量及び粒径
を変化させることにより、得られるセラミックス多孔体
の気孔率及び気孔径の制御、すなわち分離膜にとって重
要な透過流束を間接的に制御することが可能になる。こ
の場合、気孔率については粒状有機系プラスチックのセ
ラミックス原料への混入割合を20〜75容積%の範囲
に選択出来る。20容積%以下の場合は透過流束の小さ
な実用にそぐわない気孔率となり、75容積%以上の場
合は得られるセラミックス多孔体の強度が実用に供せら
れないものとなる。また種々の粒径の有機系プラスチッ
クを選択することにより、限外ろ過及び精密ろ過に適し
たサブミクロンオーダーのセラミックス多孔体をも容易
に作り出すことが可能である。
【0009】しかしながら、上記の工程のみによる多孔
体は気孔形成材に粒状有機系プラスチックを使用するた
めに、形成される気孔も粒状となり、特にノズルや成形
型を用いた成形工程を経たときには、図1(a)に示す
ように表面層にいわゆるインクボトル型の気孔が形成さ
れることになる。この点は粒子接着型の多孔体と同様か
あるいはより特徴的な性質として現れる。そしてこの状
態でろ過を行うと表面層のインクボトル型の気孔内に懸
濁物が入り込み、逆洗時に捕捉された懸濁物は、インク
ボトル型の気孔の入口部の開口が小さいため、おたがい
にブリッジ現象を起こして逆洗による排出が困難にな
る。そこで多孔体の表面層を限定するものではないが、
サンドブラスト、サンドペーパー又はワイヤーブラシ等
により表面処理を施すことによって、インクボトル型の
気孔の入口部を狭くしている部分を壊し、図1(b)又
は(c)に示すような気孔径が外表面(原水側)及び/
又は内表面(濾過水側)に向かって広がった断面形状と
なし、逆洗による捕捉懸濁物の排出を容易にすることが
できる。
【0010】そして、これらの総合的な結果として、本
発明により強度、気孔率共に大きく、気孔径分布の狭
い、サブミクロンからミクロンオーダーの気孔径を有
し、しかも逆洗特性に優れたセラミックス製分離膜を得
ることができる。本発明において、セラミックス製分離
膜の形状を管状方式として外圧型で使用する場合は、原
水側となる外表面層に、内圧型で使用する場合は内表面
層に対して前記の表面処理を行う。又、必要に応じて図
1(c)の如く内外の両表面層を処理してもよい。膜形
状を平膜状方式とする場合も同様である。
【0011】本発明において、用いることのできるセラ
ミックス原料としては、従来から使用されているいずれ
のものでも用いることができる。また、粒状の有機系プ
ラスチックの材料としては、セラミックスの焼成による
高温度で熱分解または燃焼によって気化するものであれ
ば、いずれのものでもよい。ここで、熱分解または燃焼
によって気化するとは、有機系プラスチックが熱分解に
よって低分子量化して気化するか、もしくは燃焼によっ
て消失することを意味する。また、該粒状の有機系プラ
スチックの粒度分布は、本発明のセラミックス製分離膜
の所望の気孔径分布に応じて任意に設定することができ
る。本発明の粒状の有機系プラスチックを含むセラミッ
クス原料の焼成温度・時間等の焼成条件は、粒状の有機
系プラスチック及びセラミックス原料等に応じて適宜設
定することができる。
【0012】本発明において、焼成後のセラミックス多
孔体の表面処理は、上述の如く、該多孔体の表面層の気
孔の開口部の径が広がった形状になるものであれば種々
の手段を用いることができる。即ち、具体的には、サン
ドブラスト、サンドペーパー又はワイヤーブラシ等の機
械的な処理により行うことができる。ここで、その各々
の処理は一般的な方式により行うことができるが、適度
な表面処理をするには、例えば、サンドブラストについ
てはブラスト材の種類、材質及び噴射圧力等、サンドペ
ーパーについては、ペーパーの粗さ及び付加圧力等、ワ
イヤーブラシについては、ワイヤーの材質、線径及び付
加圧力等に特に留意し、セラミックス多孔体の種類、形
状に応じて所望の効果が得られるように適宜選択して行
うことができる。本発明において気孔率とは、開気孔に
よるものであり、閉気孔は含まないものである。
【0013】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、本発明の内容がこれらに限定されるものではない。 〔実施例1〕第1表記載の割合に原料を調合し、それに
バインダー、水を加え攪拌機で混合した後、ニーダーで
十分に混練して押出成形用の原料を得た。次に真空押出
機にて外径13.4mm、内径10mm、長さ1100
mmの管状グリーン成形品を押出し、次に乾燥後、14
00℃にて5時間焼成し、外径9.2mm、内径7.0
mm、長さ800mmの所期の目的であるセラミックス
多孔体の焼成品を得た。更にその焼成品の外表面層を
2.0kgf/cm2の付加圧下アルミナ系ブラスト材#60
(粒径250μm)を用いて、セラミックス多孔体を回
転させつつ、ブラストノズルを長手方向左右に移動させ
て、サンドブラスト処理を行い、既述の如く表面処理し
た管状セラミックス多孔体を得た。第2表に本焼成品の
物性値を図2には水銀圧入法による気孔径分布をそれぞ
れ示す。平均気孔径4.0μmで気孔径分布が狭い気孔
率45.0%、曲げ強度490kgf/cm2の所期目的のも
のが得られているのが確認された。但し、図2におい
て、曲線は累積気孔容積(%)、柱状グラフは気孔容積
(%)を示す。一方、実施例1に相当する市販のアルミ
ナ製分離膜、外径9.2mm、内径6.9mm平均気孔
径4.0μmの管状体の気孔率は35%、曲げ強度は4
00kgf/cm2と実施例1のセラミックス多孔体に比較し
て小さかった。但し、このアルミナ製分離膜は、粒子接
着型の従来技術によるものである。
【0014】〔実施例2〕実施例1と同様に原料調整及
び成形・焼成を行い、更にその焼成品の一端からサンド
ブラストノズルを挿入させ、その内表面層を3.0kgf/
cm2付加圧下で実施例1と同様なブラスト材を用いてサ
ンドブラスト処理を施し、表面処理した管状セラミック
ス多孔体を得た。第2表に本焼成品の物性値を示す。実
施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0015】〔実施例3〕実施例1と同様に原料調整及
び成形・焼成を行い、更にその焼成品の外表面層を実施
例1と同様に、又その内表面層を実施例2と同様にして
内外の両表面層を表面処理した。第2表に本焼成品の物
性値を示す。実施例1と同様に良好な結果が得られた。
【0016】〔実施例4〕第1表記載の割合に原料を調
合し、それにバインダー、水を加え攪拌機で混合した
後、105℃で5時間乾燥・解砕した。次にこの粉体を
金型にとり、500kgf/cm2の圧力下で外径200m
m、厚さ1.5mmの円板状に成形した。次にこの成形
品を1400℃にて5時間焼成し、外径150mm、厚
さ1.1mmの所期の目的であるセラミックス多孔体を
得た。更にその焼成品を横方向に移動させつつ、その
内、外(表、裏)両表面層を2.0kgf/cm2の付加圧
下、アルミナ系ブラスト材#60を用いてサンドブラス
ト処理を行い、既述の如く表面処理した円板状多孔体を
得た。第2表に本焼成品の物性値を示す。実施例1と同
様に良好な結果が得られた。
【0017】〔実施例5〕実施例1と同様に原料及び成
形・焼成を行い、更にその焼成品の内外の両表面層を、
線径0.3mmのステンレス製ワイヤーブラシを焼成品の
長手方向左右に移動させつつ、それに焼成品を回転させ
ながら接触させ、表面処理した管状セラミックス多孔体
を得た。第2表に本焼成品の物性値を示す。実施例1と
同様に良好な結果が得られた。
【0018】〔実施例6〕実施例1と同様に原料及び成
形・焼成を行い、更にその焼成品の外表面層を焼成品を
回転させつつ長手方向左右に移動させ、#240のサン
ドペーパーを接触させて既述の如く表面処理した管状セ
ラミックス多孔体を得た。第2表に本焼成品の物性値を
示す。実施例1と同様に良好な結果が得られた。なお、
サンドペーパーの接触圧力は、焼成品表面において、
0.1〜0.2kgf/cm2 の付加圧力となるようにスポン
ジをクッション材として用いて錘により調整した。実施
例2から6のセラミックス多孔体の気孔径分布図は、図
2に記載の実施例1の気孔径分布図とほぼ同様であっ
た。 〔比較例〕実施例1中のサンドブラスト処理のみを省略
したセラミックス多孔体を製作した。その物性値を第2
表に示す。第2表における実施例品と比較例品の物性値
より、実施例1〜6で製作したセラミックス多孔体は表
面処理を施したにもかかわらず、さしたる機械的強度の
低下が見られないことが確認された。
【0019】
【表1】
【0020】
【表2】
【0021】〔実施例7〕 実施例品と比較例品の差圧回復試験 実施例1から6、及び比較例で得られた試験試料を分離
膜として、各々図3試験フロー(1)、(2)、(3)
にて、人工原水の濾過処理の試験を行った。 〈試験条件〉 試験フロー(1)、(2) 試験カラム:35mmφ×800mmH アクリルカラム 試験試料 :実施例及び比較例のセラミックス多孔体 試験フロー(3) 試験カラム:300mmH×150mmL×80mmD アク
リル箱型形状カラム 試験試料 :実施例4でできた製品について116mmH
×100mmL×80mmDの箱型形状品を製作した。 ろ過面は、左右の2面である。 ろ過流速 :線速度(LV)4.4m/h(セラミッ
クス多孔体の表面積に対して) 人工原水 :200メッシュ以下の粉末活性炭を純水
に100mg/リットルの濃度に懸濁させた溶液。 逆洗サイクル:上記人工原水により図3のフロー図によ
るろ過試験を行い、差圧が0.3kgf/cm2になった時点
で水加圧3kgf/cm2、5分間の逆洗を行った。 図3の(1)〜(3)のフロー図は、いずれもデッドエ
ンド方式でろ過を行った。
【0022】〈結 果〉試験フロー(1)、(2)、
(3)ともに懸濁物(粉末活性炭)を含んだ溶液をろ過
していくと通水が進むとともに、差圧は上昇していく。
差圧が0.3kgf/cm2になった時、3kgf/cm2の逆洗水圧
をかけて5分間逆洗すると差圧は0.05kgf/cm2まで
回復した。この通水と逆洗を繰り返しても実施例のセラ
ミックス多孔体は、いずれも概略0.05kgf/cm2の基
底差圧に回復し、上昇傾向は見られなかった。代表例と
して実施例1のセラミックス多孔体を用い、試験フロー
として図3の(1)にて濾過・逆洗処理した場合の結果
を図4の(a)に示した。これに対して、比較例の表面
無処理セラミックス多孔体を用いた試験フロー(図3の
(1)を使用)による場合は、図4の(b)に示す如
く、〔通水−逆洗〕を繰り返す毎に逆洗後の基底差圧は
高くなりついには通水が不可能になった。従って、本発
明のようにセラミックス多孔体を表面処理することによ
り、逆洗特性の向上が確認できた。実施例(1)〜
(6)においては代表例として1つの原料による例を示
したが他のセラミックス原料を使用して本発明を実施で
きることは言うまでもない。
【0023】
【発明の効果】本発明により、有機系プラスチックを含
有する原料粒子の焼結を完全に行えることから機械的強
度が大きく、またセラミックス製分離膜の表面層に機械
的な表面処理を施すことにより、逆洗特性に優れたセラ
ミックス製分離膜が得られる。更に、有機系プラスチッ
クの粒径及び添加量を適宜選択することにより、気孔径
分布が狭く気孔率の大きなプラスチック製分離膜が得ら
れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の表面処理による表面層の気孔の形状変
化を示した断面模式図である。
【図2】本発明のセラミックス多孔体である実施例1の
水銀圧入法で測定した時の気孔径分布図である。
【図3】差圧回復試験に用いた試験装置のフロー図であ
る。
【図4】本発明(a)と比較例(b)のセラミックス多
孔体の差圧回復試験の結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1 開口部 2 気孔 3 試験カラム 4 試験試料 5 Oリングパッキン 6 人工原水タンク 7 逆洗排水 8 処理水 9 処理水タンク P1 原水ポンプ P2 逆洗ポンプ F 流量計 M モータ PI1 入口側圧力計 PI2 出口側圧力計
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福永 昭夫 長崎県東彼杵郡波佐見町稗木場郷605−2 長崎県窯業技術センター内 (72)発明者 長南 勘六 東京都港区港南1丁目6番27号 荏原イン フィルコ株式会社内 (72)発明者 野島 聡 東京都港区港南1丁目6番27号 荏原イン フィルコ株式会社内 (72)発明者 大渕 照久 東京都港区虎ノ門2丁目9番14号 中興化 成工業株式会社内 (72)発明者 段畑 敏雄 東京都港区虎ノ門2丁目9番14号 中興化 成工業株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 セラミックスの成形原料中に粒状の有機
    系プラスチックを混入させ、成形後、焼成工程中に付加
    される高温度により該有機系プラスチックを熱分解もし
    くは燃焼によって気化させて気孔を形成し、その一体に
    焼成され、気孔を有するセラミックス構造体の表面層を
    機械的な表面処理により、該構造体の表面層の気孔の開
    口部径を拡げた形状に改質したことを特徴とするセラミ
    ックス製分離膜。
  2. 【請求項2】 セラミックスの成形原料中に粒径の揃っ
    た粒状の有機系プラスチックを容積で20%〜75%の
    割合に混入させることを特徴とする請求項1に記載のセ
    ラミックス製分離膜。
JP09698894A 1994-04-12 1994-04-12 セラミックス製分離膜 Expired - Fee Related JP3195875B2 (ja)

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